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トッパンホール室内楽フェスティバル:6日目@トッパンホール 2016.5.22

今日はトッパンホール室内楽フェスティバルの6日目ですが、saraiが聴くのはこれが3回目のコンサートです。今日がこの室内楽フェスティバルの最終日です。今日はシューベルトの最晩年の名作を聴きます。

今日のプログラムは以下です。

  シューベルト:白鳥の歌 D957
     テノール:ユリアン・プレガルディエン
     ピアノ:マーティン・ヘルムヘン

   《休憩》

  シューベルト:弦楽五重奏曲 ハ長調 D956
     ヴァイオリン:クリスティアン・テツラフ
     ヴァイオリン:日下紗矢子
     ヴィオラ:鈴木 学
     チェロ:ターニャ・テツラフ
     チェロ:マリー=エリザベート・ヘッカー


最初はシューベルトの《白鳥の歌》です。これは先日の《詩人の恋》のそこそこの出来から言って、そんなに期待しないで聴き始めます。ところが素晴らしい歌唱だったんです。前半はルートヴィッヒ・レルシュタープの詩による7曲ですが、第6曲の《遠い地でIn der Ferne》の心のこもった歌唱に魅了されます。そして、圧巻だったのは後半のハイネの詩による6曲。まずは第8曲の《アトラスDer Atlas》のデモーニッシュとも思える歌に圧倒されます。続く第9曲の《あの娘の絵姿》の美しい歌唱にうっとりさせられます。ユリアン・プレガルディエンって、こんなに美声だったんでしょうか。そして、最高に素晴らしかったのは第12曲の《海辺でAm Meer》。詩の内容に深く入り込んだ絶唱です。もちろん、シューベルトの音楽も最高です。感動しました。さらにハイネの詩の歌曲の最後の第13曲の《もう一人の俺Der Doppelgänger》も暗く沈んだ心情が心に響いてくる素晴らしい歌唱。最晩年、それもシューベルトの早過ぎる死に先立つこと、わずか3か月前に書かれた作品の凄絶な内容をユリアン・プレガルディエンがいかに素晴らしく表現したか、驚愕するような歌唱に感銘を受けました。ピアノのマーティン・ヘルムヘンもとてもバランスのよい演奏でした。

休憩後はシューベルトの弦楽五重奏曲。これもシューベルト最晩年の傑作です。シューベルトの死のわずか2か月前に作曲されたそうです。これは大変、期待して聴きました。名人揃いなので、演奏の質は高かったのですが、もうひとつ、saraiの心には響いてきません。第4楽章などはクリスティアン・テツラフらしい弱音のアンサンブルの表現に耳を傾けるところもありましたが、肝心のシューベルトらしいメロディの魅力に乏しいと感じました。第1ヴァイオリンを弾くクリスティアン・テツラフの問題です。彼は素晴らしい音楽家ですが、こういうドイツ的な抒情性を特徴とするシューベルトの歌謡性の音楽には向かないのかもしれません。もっとなよやかなロマン性を素直に表出してもらいたいのですが、彼のような知性派の音楽家は考え過ぎるのかもしれませんね。約2か月前に聴いたロータス・カルテット&ペーター・ブック(元メロス・カルテット)の素晴らしかった演奏に軍配を上げます。そのときの演奏についての記事はここです。
また、予習で聴いたCDが素晴らしかったことも付記しておきます。以下のCDです。

 ヴェーグ四重奏団&パブロ・カザルス

ともかく、第1ヴァイオリンのシャンドール・ヴェーグの個性的な表現が素晴らしいです。ちょっと古めかしい演奏かもしれませんが、シューベルトの本質を突くような演奏です。

シューベルトの弦楽五重奏曲は今一つでしたが、このトッパンホール室内楽フェスティバルを通じて、クリスティアン・テツラフの大変な才能には惹き付けられるものを感じました。これから、注目していきましょう。


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オペラ・美術が大好きでヨーロッパの旅にはまっています。音楽の聖地ウィーンが中心で、イタリア、フランス、ドイツも巡っています。国内外のオペラ・コンサートの体験もレポートします。

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えりちゃさん、お久しぶりです。saraiです。

なかなか、海外渡航の見通し、立ちませんね。来年あたりはどうでしょうね。長期戦覚悟で我慢するしかありませんね。

こちら

04/10 02:37 sarai

saraiさま、
お久しぶりです!
お元気にコンサートや旅行を楽しんでおられますね!
ブログ、楽しく拝見しています。おフランス、良いね😊
私は春だというのに、仕事と用事以

04/09 05:29 えりちや

気になってたずねても 
誰にも知らんと言われなんやろ
と思いつづけて居ました❗
写真みつけてこれだと思いました❕スッとしました
教えて下さって嬉しいです
ありがとうご

02/13 22:26 みーちゃん

みーちゃんさん、saraiです。

あの謎の建物は雄琴沖総合自動観測所という施設で琵琶湖の水質を測定しているそうです。

https://www.water.go.jp/kansai/biwako/html/repo

02/13 21:40 sarai

ずーと前にうきみどうに行きました
やはり、琵琶湖の真ん中の建物が何なのか気になったままです
分かりましたか
教えてください

02/13 20:54 みーちゃん

五十棲郁子さん、コメントありがとうございます。

水道水のこと、tap waterって言うんですね。知らなかった。単にwaterで通していました。ましてや、フランス語はほとんど

02/11 00:12 sarai

フランスも地方へ行くと英語が通じないでしょう。tap water ぐらいフランス語で言えないとね。

02/10 12:54 五十棲郁子
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