FC2ブログ
 
  

ブルージュ散策:メムリンクの傑作《聖ウルスラの聖遺物箱》

2015年7月1日水曜日@ブルージュ/8回目

聖ヨハネ施療院Sint-Janshospitaal内のメムリンク美術館Hospitaalmuseum Memling in Sint Janでメムリンクの最高傑作の《聖ウルスラの聖遺物箱》に対面します。この聖遺物箱はこの聖ヨハネ施療院の依頼で作成されたものです。まずはその豪華な意匠に惹き付けられます。ゴシック様式の聖堂を模した形になっており、その側面にメムリンクが手掛けた絵が配置されています。前後側面に2枚、左右側面にそれぞれ3枚ずつが配置されて、聖女≪聖ウルスラ≫の伝説が展開されています。

2016052617.jpg

 出典:ウィキメディア・コモンズ (Wikimedia Commons) File:Saint-ursula-shrine-2037.jpg


細部を見ていきましょう。
まず、前面には『聖母子と女性寄進者ヨコザ・ヴァン・ドゥゼーレとアンナ・ヴァン・デン・モールテレ』が描かれています。とても小さい絵ですが、メムリンクらしい楚々としたマリアが印象的です。

2016052701.jpg



後面には『聖女ウルスラと聖女たち』が描かれています。聖女ウルスラと聖女たちの大きさのバランスが極端に違い、聖女ウルスラに重きがあることを明確にしています。聖女ウルスラもマリア同様、楚々とした女性に描かれています。

2016052702.jpg



右側面には、≪聖ウルスラ伝≫から、5世紀の英国王の娘、聖女ウルスラがローマ巡礼に行くところまでが描かれています。

2016052703.jpg



左の絵から順に見ていきましょう。
これは『ケルン上陸』の場面です。船でライン川を遡るのですね。

2016052704.jpg



次は『バーゼル上陸』の場面です。さらにライン川を遡ります。

2016052705.jpg



次は『ローマ教皇キリアクスとの対面』の場面です。ローマ巡礼が果たせました。

2016052706.jpg



左側面には、≪聖ウルスラ伝≫から、聖女ウルスラのローマ巡礼からの帰途が描かれています。この帰途にケルンのフン族の襲撃に遭い、巡礼に同行した1万1000人の処女と共に殉教することになります。なお、同行した処女は11人とする説もあるようです。

2016052707.jpg



左の絵から順に見ていきましょう。
これは『バーゼルからの帰途』の場面です。ここで船に乗船してライン川を下るのですね。

2016052708.jpg



これは『ケルンでのフン族の襲撃』の場面です。ここでフン族の襲撃に合います。

2016052709.jpg



これは『聖ウルスラの殉教』の場面です。ここに聖女≪聖ウルスラ≫の伝説が生まれることになります。ケルン、ライン川地方、ネーデルランド、ヴェネツィアなどでは聖ウルスラは信仰を集めることになりました。

2016052710.jpg



一枚一枚の絵はごく小さいので、それほどインパクトはありませんが、立体的な聖堂に組み上げられた途端に、素晴らしい美に昇華することになりました。特異な美の世界です。

すぐそばに古い聖遺物箱も展示されています。素朴さが魅力ですね。

2016052711.jpg


前面、後面にはキリストの象徴である羊が描かれています。

2016052712.jpg


2016052713.jpg



次はメムリンクの絵画を見ましょう。途中、十字架のキリストの彫刻に目が留まります。こういうものがさりげなく配置されています。

2016052714.jpg



これは《ヤン・フロレインスの三連画 》です。素晴らしい作品です。

2016052715.jpg



これが中央のパネルです。東方三博士の礼拝が描かれています。中央にゆるぎない姿で座るマリアの楚々としていながら、凛とした美しさはメムリンクならではのものです。その大いなる優しさには誰でもひれ伏してしまいそうです。

2016052716.jpg



左翼のパネルは降臨をテーマにしています。

2016052717.jpg



右翼のパネルは神殿への奉献をテーマにしています。

2016052718.jpg



ともかく、聖母マリアの魅力が満載です。

次は《アドリアーン・レインズの三連画》です。中央のパネルには、ピエタが描かれています。聖母マリアの後ろにはマグダラのマリアが控えめに立ちすくんでいます。哀しみに満ちた表現が印象的です。左右のパネルには寄進者が描かれています。

2016052719.jpg



まだまだ、メムリンクの作品の鑑賞は続きます。


↓ saraiのブログを応援してくれるかたはポチっとクリックしてsaraiを元気づけてね

 いいね!



テーマ : ヨーロッパ
ジャンル : 海外情報

人気ランキング投票、よろしくね
ページ移動
プロフィール

sarai

Author:sarai
オペラ・美術が大好きでヨーロッパの旅にはまっています。音楽の聖地ウィーンが中心で、イタリア、フランス、ドイツも巡っています。国内外のオペラ・コンサートの体験もレポートします。

来訪者カウンター
CalendArchive
最新記事
カテゴリ
指揮者

ソプラノ

ピアニスト

ヴァイオリン

室内楽

演奏団体

リンク
Comment Balloon

えりちゃさん、お久しぶりです。saraiです。

なかなか、海外渡航の見通し、立ちませんね。来年あたりはどうでしょうね。長期戦覚悟で我慢するしかありませんね。

こちら

04/10 02:37 sarai

saraiさま、
お久しぶりです!
お元気にコンサートや旅行を楽しんでおられますね!
ブログ、楽しく拝見しています。おフランス、良いね😊
私は春だというのに、仕事と用事以

04/09 05:29 えりちや

気になってたずねても 
誰にも知らんと言われなんやろ
と思いつづけて居ました❗
写真みつけてこれだと思いました❕スッとしました
教えて下さって嬉しいです
ありがとうご

02/13 22:26 みーちゃん

みーちゃんさん、saraiです。

あの謎の建物は雄琴沖総合自動観測所という施設で琵琶湖の水質を測定しているそうです。

https://www.water.go.jp/kansai/biwako/html/repo

02/13 21:40 sarai

ずーと前にうきみどうに行きました
やはり、琵琶湖の真ん中の建物が何なのか気になったままです
分かりましたか
教えてください

02/13 20:54 みーちゃん

五十棲郁子さん、コメントありがとうございます。

水道水のこと、tap waterって言うんですね。知らなかった。単にwaterで通していました。ましてや、フランス語はほとんど

02/11 00:12 sarai

フランスも地方へ行くと英語が通じないでしょう。tap water ぐらいフランス語で言えないとね。

02/10 12:54 五十棲郁子
月別アーカイブ
検索フォーム
RSSリンクの表示
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR