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北海沿岸のポール・デルヴォー美術館:オステンドから北海沿いを走るトラム

2015年7月2日木曜日@ブルージュ~オステンド~シント・イデスバルド/2回目

ポール・デルヴォー美術館Museum Paul Delvauxに向かっています。ブルージュBruggeからオステンドOostendeまでは電車で15分ほどでした。電車の終点なので、ぞろぞろと乗客が降ります。

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駅前はいかにも港町の風情です。

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ここで、トラムに乗り換えです。駅前の広場をトラム乗り場に向かいます。

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トラム乗り場は駅のすぐ近くです。トラムがちょうど入線したところです。ここは始発駅です。ここから北海沿岸の東西両方向にトラムの路線が伸びています。saraiが乗るのは西方向のデ・パンネDe Panne行きです。フランス国境近くまで行きます。

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このトラム路線はアントワープ、ゲント、ブルージュと共通のトラム・バス会社De Lijnのものなので、ブルージュで求めた3日間乗り放題チケットが有効です。すぐに乗車します。ここで降りた乗客がぞろぞろと歩き去っていきます。

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車内は結構混んできます。saraiたちは首尾よく窓際の席をゲットできました。それも海岸側の眺めのよさそうな席です。

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トラムが発車して、駅前にあるマリーナの前に出ます。

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このトラム路線の案内パンフレットは昨日、ブルージュ駅のツーリストインフォメーションでいただきました。

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このパンフレットには北海沿岸の詳細なマップが記載されています。一番右端にあるオステンドから左端のシント・イデスバルドSint-Idesbaldまで沿岸沿いを走ります。

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トラムはマリーナ沿いのレオポルト3世通りLeopold III-laanを走ります。マリーナにはヨットがびっしりと係留されています。

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マリーナの向こうには堂々としたオステンド駅が見えています。

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マリーナの湾内の一番奥には大きな帆船が停まっています。これはかって、ベルギー海軍の訓練船として使われていた3本マストのメルカトール号です。現在は海洋博物館として公開されています。

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トラムはマリーナを過ぎたところで右に折れて、レオポルト2世通りLeopold II-laanを走ります。

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やがて、オステンドの町の賑やかな一角、マリー・ジョゼ広場Marie-Josépleinの停留所に到着。ここで左折して、北海沿岸沿いのコーニングス通りKoningsstraatを走り出します。

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町外れの緑の多いオステンド・コーンギンネラーンOostende Koninginnelaanの停留所にやってきます。

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すぐに海に出ます。北海です。

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北海沿いにはでっかいマンションが建っています。リゾートマンションでしょうか。

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北海のビーチがずっと続きます。美しいビーチにはほとんど人がいませんね。

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少し人が増えてきます。

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それにしても大変美しいビーチです。人が少ないのはもったいないですね。

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次の停留所に着くと、ビーチが賑やかになってきます。この辺りが賑やかなポイントのようです。

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北海沿いのトラムの旅は続きます。



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北海沿岸のポール・デルヴォー美術館:シント・イデスバルドに着き、美術館へ

2015年7月2日木曜日@ブルージュ~オステンド~シント・イデスバルド/3回目

ポール・デルヴォー美術館Museum Paul Delvauxに向かっています。オステンドOostendeから北海沿岸沿いをトラムが走ります。美しいビーチが続きますが、それほどの人出でないのが不思議です。それでも停留所の近くは賑わいのポイントになっています。

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ビーチにはビーチハウスが並んでいます。青空の下に北海と綺麗な砂浜が広がります。

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再び、人っ子1人いないビーチになります。自転車のおじさんだけが見えます。

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ビーチハウスが立ち並びますが、ビーチには人が少ないですね。

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海岸線とそれに沿った街並みとトラムの線路がずっと平行に続きます。街並みは海辺の保養地という感じです。リゾートマンションやカジノやお店が続きます。

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途中で抜き打ち検札がありますが、3日間乗り放題チケットの有効範囲なので問題なし。

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大きなリゾートマンションが並びます。

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30分ほどで一旦海辺から少し外れますが、また海岸線に戻ってきます。そこは大きな港町ニューポールトNieuwpoortです。

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この港町はバラがいっぱい植えられて美しい街並みになるようです。

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港町のマリーナにはたくさんのヨットが並びます。

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瀟洒なリゾート風の住宅も並びます。

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道を走るトラックに何気なく目をやると、鍋のムール貝の写真が車体に塗装されています。ムール貝輸送のトラックのようです。さすがにムール貝の本場ですね。

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目的地の1つ手前の停留所Koksijde Ster Der Zeeです。そろそろ降りる準備をしないとね。

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オステンドから1時間15分ほどで、ポール・デルヴォー美術館の最寄りの停留所シント・イデスバルドSint-Idesbaldに到着です。

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ここまでのトラムのルートを地図で確認しておきましょう。右端のオステンドから左端のシント・イデスバルドまで北海沿岸を走ってきました。

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長くトラムで移動しているうちに、雲が広がり、最寄り停留所シント・イデスバルドで電車を降りると肌寒いほどです。ここからポール・デルヴォー美術館まで10分程歩きますが、美術館を訪れた人のブログを参考に歩いていきます。トラムの走る大通り、コーニングレイケ・バーンKoninklijke Baanを進み、大きな交差点で左に折れてストランドラーン通りStrandlaanに入ります。角にある大きな八百屋さんの前にはポール・デルヴォー美術館への案内板が立っています。

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ストランドラーン通りを進んでいきますが、なかなか賑やかな通りです。この辺りの目抜き通りなんでしょう。

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通り沿いにお洒落な魚屋さんがあります。気になってショーウィンドウを覗きます。新鮮そうな魚が並んでいます。帰りに寄っていくことにしましょう。

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花屋さんもあります。配偶者は気になるようです。

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しばらく歩くと、目印となる教会と思しき建物が見えてきます。

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白壁の可愛い教会です。シント・イデスバルド教会Sint-Idesbalduskerkです。元は修道院だったそうですが、海辺のリゾート地への観光客の増加もあり、今や教区教会となり、2009年に改装されて現在の白い壁に塗り替えられたそうです。

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この教会の先の交差点にポール・デルヴォー美術館への案内板が立っています。ここで右に曲がります。

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トラムの停留所からここまでのルートを地図で確認しておきましょう。

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ポール・デルヴォー美術館も近い筈です。頑張って歩きましょう。



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上原彩子、究極のピアニズム ラフマニノフのプレリュード@東京オペラシティ コンサートホール 2016.6.3

まあ、言うべき言葉がありません。実際に何を書いたらいいのか、途方にくれます。ただ、上原彩子がピアノを弾き、ひたすら、その響きに身を委ねていた自分がいた・・・ただ、それだけのこと。音楽の純粋さに向き合ってしまうと音楽自身がすべてであって、それを言葉に言い換えることなど何の意味があるでしょう。それにしてもこのところの上原彩子の音楽的充実度はどれほどのものでしょう。その素晴らしさがsaraiから言葉を奪ってしまいます。
上原彩子の演奏するラフマニノフは恐ろしいほど豊潤な響きの音楽に到達してきました。前回、彼女の弾くラフマニノフのピアノ・ソナタ第2番を聴いて、やるせなくて、狂おしいラフマニノフの魂の叫びを感じましたが、今日はラフマニノフではあっても、そういうロシア的な魂よりも純粋に高められた音楽の響き、ピアノの音自身といってもいいかもしれませんが、無垢なピアノの音響が聴き取れました。これは何でしょう。ラフマニノフを聴くという点においては不満の残る演奏だったかもかもしれませんが、そういうことではなくて、作曲家や演奏家の個性を超えた音楽のミューズ的な本質に迫る演奏であったようにも思えます。芸術はその道具たる音楽や絵画を通して、神の領域に至る試みであるとすれば、そういう意味では、芸術が神に近づいた一夜を上原彩子は作り出してくれたとも思えます。

面倒なことを書きましたが、実はラフマニノフは上記のようなことしか書けないほど、豊潤なピアノの響きの奔流であったということです。一方、スクリャービンはロシア的な個性の音楽に仕立てあがっていました。よく、初期のスクリャービンはショパンの影響うんぬんを言われますが、上原彩子の弾くスクリャービンはラフマニノフ同様、ロシア的な精神に満ちた音楽であることを実感させてくれました。アンコールの最後で弾いたスクリャービンの練習曲は上原彩子とスクリャービンの魂が同化したかと思えるような凄絶な演奏でした。この音楽で感動しない人はいないでしょう。saraiはこの短い音楽で心を揺さぶられて、涙が滲みました。

今日のプログラムは以下です。

  ラフマニノフ:前奏曲「鐘」幻想的小品集 Op.3より第2番
  ラフマニノフ:10の前奏曲 Op.23より 第4番、第5番、第6番、第7番
  スクリャービン:24の前奏曲 Op.11

   《休憩》

  ラフマニノフ:13の前奏曲 Op.32

   《アンコール》

    ラフマニノフ:楽興の時第5番Op.16-5
    スクリャービン:練習曲嬰ニ短調「悲愴(Pathetic)」Op.8-12

予習したCDは以下です。

 ラフマニノフ  リヒテルの1960年10月28日のカーネギーホールのライブ(リヒテル ザ・コンプリート・アルバム・コレクションより)
 スクリャービン ヴェルデニコフ(ロシア・ピアニズム名盤選より)

リヒテルのライブCDはモノラルですが、音質は鑑賞には差し支えないレベル。演奏は圧倒的です。今日の上原彩子の演奏とは異なり、ラフマニノフの魂と同調するような凄まじいものです。前奏曲が抜粋で半分ほどの曲しか聞けないが残念ですが、こういうCDを聴くとほかのCDが聴けなくなります。
ヴェルデニコフのスクリャービンは静かで美しい演奏。ある意味、上原彩子の今日の演奏とは対極にあるような演奏です。



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       上原彩子,  

北海沿岸のポール・デルヴォー美術館:迷わずに美術館へ到着

2015年7月2日木曜日@ブルージュ~オステンド~シント・イデスバルド/4回目

ポール・デルヴォー美術館Museum Paul Delvauxに向かって、シント・イデスバルドSint-Idesbaldの町を歩いています。ストランドラーン通りStrandlaanにあるシント・イデスバルド教会Sint-Idesbalduskerkの角で道案内板に従って右折して、アルベルト・ナイーラーン通りAlbert Nazylaanに入ります。教会の建物は、設計家がリゾート住宅を手掛けている人だけあって、なかなか瀟洒な建物です。

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アルベルト・ナイーラーン通りを進むと、すぐに緑の並木の続く立派な住宅街に入ります。

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羨ましいような立派な家があります。

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庭も手入れが行き届いていますね。

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周りの住宅を見ながら、アルベルト・ナイーラーン通りを歩いていくと十字路にまた道案内の看板があります。ここで左に折れて、パンネラーン通りPannelaanに入ります。

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薔薇が満開の素晴らしいお宅があります。

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和風の石庭のお宅もあります。

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すぐにまた道案内の看板があります。案内に従って、左に折れて、その名もポール・デルヴォーラーン通りPaul Delvauxlaanに入ります。

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駐車場が見えてきます。

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ポール・デルヴォー美術館のポスターがあります。美術館の駐車場ですね。

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通りの左手に美術館の敷地への入口があります。入りましょう。

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敷地の奥にひっそりとポール・デルヴォー美術館が佇んでいます。この美術館自体が立派なお屋敷です。デルヴォーのアトリエがあった建物です。

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ここまでのルートを地図で確認しておきましょう。

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建物に入ると、チケットの窓口があります。シニア向けの割引チケットがあるようです。

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シニアチケットは一人7ユーロです。一般は一人10ユーロですから、ちょっとだけお得です。

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館内案内パンフレットもいただきます。英文版です。

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これがパンフレットにある館内マップです。結構広いようですね。

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こんな不便で遠くの場所までデルヴォーの作品を見に来る人も少ないようで、美術館の中はとっても静かです。充実したコレクションを配偶者と2人で独占します。じっくりと鑑賞しましょう。



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藤原真理チェロ・リサイタル@上大岡ひまわりの郷 2016.6.5

お昼のひと時、気持ちのよい時間が持てました。同世代の音楽家である藤原真理さんのチェロは初めて聴きましたが、無理のないボウイングでありながら、朗々とした深い響きが美しく耳に心地よく感じられます。もっとも、最初に演奏されたバッハの無伴奏チェロ組曲だけは一味違う演奏でした。彼女が若い頃から弾き続けているこだわりの曲なんでしょう。チェリストにとっては特別な曲である筈のこの作品は演奏者が自身の音楽性を最も表現する曲です。したがって、どれひとつ取っても同じような演奏はありません。で、彼女の演奏ですが、実に自然体にこだわった演奏です。自我をがりがりに表出する演奏とは対極にあるような演奏です。ある意味、ちょっと物足りない感じはありますが、彼女の長い音楽人生の果てに到達した枯れた心境なのかもしれません。きっと若い頃の演奏はこうではなかったでしょう。その特徴が最も活かされたのがサラバンドでした。実に静謐な演奏は心に沁みました。

メインの曲はこのほかにはベートーヴェンのチェロ・ソナタ 第1番だけです。チェロはよかったのですが、ピアノがもうひとつ。よく弾けてはいますが、もうひとつ突き抜けたところが欲しい感じです。もっとも予習したのがロストロポーヴィチ&リヒテルの名人コンビで、特にリヒテルの鮮やかなピアノの素晴らしさが耳に残ってしまったので、誰が弾いても不満を感じてしまいます。

ほかの曲はアンコールピースのような小曲です。チェロの響きの美しさに聴き惚れました。また、藤原真理さんの飾らない人柄が音楽にも滲み出ていたのが印象的でもありました。

今日のプログラムは以下です。

  チェロ:藤原真理
  ピアノ:倉戸テル

  J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲 第2番
  J.S.バッハ:アリオーソ
  J.S.バッハ:主よ、人の望みの喜びよ

   《休憩》

  ベートーヴェン:チェロ・ソナタ 第1番
  ベートーヴェン: 「魔笛」の主題による12の変奏曲
  パラディス:シチリアーノ
  フォーレ:シチリアーノ

   《アンコール》

    ジョン・レノン:イマージン
    サン・サーンス:白鳥



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北海沿岸のポール・デルヴォー美術館:デルヴォーの素晴らしい作品を堪能

2015年7月2日木曜日@ブルージュ~オステンド~シント・イデスバルド/5回目

北海沿岸の田舎町シント・イデスバルドSint-Idesbaldにあるポール・デルヴォー美術館Museum Paul Delvauxで配偶者と二人、素晴らしいポール・デルヴォーの作品群を独占状態で鑑賞します。
この美術館にはデルヴォーの初期から晩年に至る作品群が展示され、さらに彼の列車模型や骸骨といった収集品も展示され、彼の生涯を概観することができます。デルヴォーのファン、シュールレアリズム好きは行かなくてはいけないような聖地とも言えます。鉄道愛好家だったデルヴォーに合わせて、館内のベンチも鉄道車両の木製のベンチと思われるものになっていますし、館内のイメージも駅構内という感じです。凝った内装で素敵です。
では、主だった作品を見ていきましょう。

《語り手》です。1937年、デルヴォー40歳頃の作品です。この年にデルヴォーはシュザンヌ・ピュルナルという女性と結婚します。32歳のときに大恋愛したアンヌ=マリー・ド・マルトラール(愛称タム)とは母親の猛反対を受けて別れていました。母親は亡くなる際にもタムとは結婚しないように言い残したそうです。デルヴォーはいわゆるマザコンだったんですね。でも、デルヴォーは心の底ではタムのことを忘れられず、彼の絵に登場する女性はタムがモデルだと言われています。この作品は珍しく男性が描かれています。デルヴォーにはあまりないパターンの作品です。それでも男性は大きく目を見開いて無表情で、背景には神殿跡のようなものが描かれています。総体的にはデルヴォーワールドになっています。

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《緑色のソファー(神殿)》です。1944年、デルヴォー47歳頃の作品です。これはまさしくデルヴォーワールドの絵です。左の女性が繰り返し描かれるタムがモデルになっている女性です。大きく目を見開き、陰毛を露わにしています。エロチックな筈ですが、そう感じないのは生身の女性でないからでしょう。顔がまったく無表情ですからね。マネキンみたいなものです。デルヴォー自身はミューズ(女神)を描いたと言っています。ミューズ=タムです。デルヴォーの心情を表しているのかもしれません。背景はいつもの神殿跡です。

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《埋葬》です。1957年、デルヴォー60歳頃の作品です。デルヴォーはこれに先立つ10年前、50歳のときにこのポール・デルヴォー美術館のあるシント・イデスバルドで運命的な出会いを果たします。タムと偶然に18年ぶりに再会したんです。もう、デルヴォーの心を押し留めるものは何もありません。不倫には違いありませんが、それを言うとデルヴォーが可哀想でしょう。タムを逢瀬を重ねて、5年後、55歳のときに遂にタムと結婚しました。この作品はデルヴォーが好んで取り上げた骸骨が描かれています。デルヴォーが35歳の時にスピッツナー博物館の人体の骨格模型を見てショックを受けて以来、彼の作品の中に繰り返し登場しています。saraiは好みませんけどね。

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《森の駅》です。1960年、デルヴォー63歳頃の作品です。デルヴォーは名うての鉄道マニアでした。鉄道もよく彼の絵に登場します。ただ、鉄道だけが描かれる作品はなんだか魅力に欠けますね。

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《見捨てられて》です。1964年、デルヴォー67歳頃の作品です。裸のミューズたちの絵です。タムと結婚した後も相変わらず、タムを思わせるミューズばかりを描くデルヴォーです。結局、このワンパターンとも思える作品群がデルヴォーらしさを発揮する素晴らしい作品なんです。さりげなく背中を向ける謎の紳士が効果的にシュールさを醸し出しています。リアルでありながら、現実にはありえない幻想的なシーンが描かれています。

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《消しゴム(アラン・ロブ=グリエの小説から)》です。1968年、デルヴォー71歳頃の作品です。画家への冒瀆かもしれませんが、saraiの趣味で絵の右半分を切り取ったものがこれです。《消しゴム》は“ヌーヴォー・ロマン”の旗手、ロブ=グリエの代表作かつデビュー作です。残念ながらsaraiはこの作者の存在すら知りませんでした。この小説は運河の街で起きたらしい殺人事件発生にまつわるストーリーだそうですが、我が国の安部公房にも影響を与えたそうな・・・。絵自体は古代の神殿の石段を上る巫女のような女性が強い印象を与えています。ロマンティックな雰囲気が素晴らしいです。

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《ポンペイ》です。1970年、デルヴォー73歳頃の作品です。これは華やかな雰囲気の作品です。タムもミューズもいなくて、リアルなヌードの女性たちが描かれています。もはや、シュールレアリズムではありませんね。芸術的には退歩したかもしれませんが、デルヴォーの心は幸福感にあふれているようで微笑ましく感じます。作品の題名はこの場所がポンペイ遺跡であることを示しているようです。実際にこのような風景はあるんでしょうか。

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《庭園》です。1971年、デルヴォー74歳頃の作品です。女性の肌の白さが目立ちます。老いてますますデルヴォーワールドは盛んです。シュールさよりもリアルさを感じるようになります。女性も少し表情を持つようになりました。タムと再会して20年以上も経ち、デルヴォーの心のトラウマもやわらいできたのでしょうか。

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《最終列車》です。1975年、デルヴォー78歳頃の作品です。これは再び、タム=ミューズが復活し、シュールな雰囲気を醸し出しています。やはり、こういうデルヴォーがいいですね。

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《海辺の夜》です。1976年、デルヴォー79歳頃の作品です。これも幻想的なシーンが描かれています。何かの儀式を思わせます。高齢でこういう作品が作り出せるエネルギーはどこから来るのでしょう。

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《ポーズ》です。1979年、デルヴォー82歳頃の作品です。これはヌードのモデルを画家たちが描いているシーンがリアルに描かれているもので、モデルの女性も現実感があります。あのデルヴォーがこういう絵も描くようになったのかと驚かされます。もっともモデルの女性はリアルですが、画家たちの顔は無表情です。若干のシュールさは残しているかな。

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最後の油彩画となった《カリュプソー》を見て、鑑賞を終えます。



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気迫の演奏!!庄司紗矢香:無伴奏ヴァイオリン・リサイタル@紀尾井ホール 2016.6.7

庄司紗矢香の無伴奏ヴァイオリン・リサイタルを今日もまた聴きます。saraiが聴くのは2回目ですが、今日の公演は国内ツアーの8回目にして、最終公演です。最後が東京公演で締めということで、庄司紗矢香も気合の入れ方が尋常ではありません。それは彼女の表情からも窺い知れます。終始、しかめっ面での演奏です。いつもはふんわりとした柔らかい表情での演奏が多いのですが、よほどの気持ちの入れ方なんでしょう。そのため、実に気迫のこもった演奏が続きます。ただ、少し、肩に力が入り過ぎなのか、前回聴いたときよりもヴァイオリンの響きがもうひとつに感じます。音色のピュアーさも欠ける印象です。
最初の曲、バッハの《幻想曲とフーガ》は前回のような朗々とした響きはありませんが、厳しい演奏で、それはそれで素晴らしいです。
次のバルトークの無伴奏ヴァイオリン・ソナタは第1楽章の冒頭は音程に安定感がありません。心配して聴いていると、徐々に安定感を増して、第3楽章は弱音の美しい音色に聴き惚れます。第4楽章も素晴らしい演奏。ただ、響きも含めた全体の演奏は明らかに前回が素晴らしい演奏でした。

休憩後、後半は見事な演奏でした。細川俊夫の新作は前回聴いた曲と同じ曲とは思えないほどの気迫の演奏。鬼気迫るものがあります。作曲家自身はシャーマニズムを念頭に置いて、庄司紗矢香をシャーマン(巫女)に見立てたとのことですが、前回と異なり、まさに庄司紗矢香は巫女が乗り移ったかのごとき演奏です。現代日本の天才音楽家二人が見事な音楽を作り上げてくれました。大変な感銘を受けました。
最後のバッハの無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第2番は前回同様、素晴らしい演奏。聴き惚れました。ただ、気迫が優り過ぎて、少し前のめりの感はあります。前回聴いたときのような愉悦感は欠けたかもしれません。まあ、それは贅沢過ぎる感想でしょう。十分に素晴らしい演奏でした。

今日のプログラムは以下です。

  J.S.バッハ:幻想曲とフーガ ト短調 BWV542(ジャン=フレデリック・ヌーブルジェ編)
  バルトーク:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ Sz.117

   《休憩》

  細川俊夫:ヴァイオリン独奏のための「エクスタシス」・・・新作(2016)《庄司紗矢香委嘱作品・日本初演》
  J.S.バッハ:無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第2番 ニ短調 BWV1004

前回、川口リリアホールで聴いたときと感想記事はここです。


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       庄司紗矢香,  

北海沿岸のポール・デルヴォー美術館:北海の魚屋さんの新鮮な魚

2015年7月2日木曜日@ブルージュ~オステンド~シント・イデスバルド/6回目

シント・イデスバルドSint-Idesbaldにあるポール・デルヴォー美術館Museum Paul Delvauxで、デルヴォーの作品をたっぷりと楽しみました。
作品も館内の雰囲気も十分楽しんで美術館の建物を出ようとすると、外は雷が鳴り雨が降っています。いわゆる夕立ですね。ミュージアムショップでお土産を物色し、カフェで休憩して、雨が上がるのを待ちます。カフェのテーブルから眺める花の咲く庭園はとても綺麗です。

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何故か、カフェには数組の客がいます。美術館の中には誰もいませんでしたから、カフェだけに立ち寄る人もいるのかな。

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窓際には帆船模型が飾ってあります。乗り物好きのデルヴォー、そして海辺のリゾートの町ということでしょうか。

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美味しい紅茶をいただきます。

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小雨模様になってきたようです。

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カフェで休んでいるうちに、突然の雷雨も通り過ぎました。カフェの席を立ち、美術館の前に出ます。美しいポール・デルヴォー美術館にお別れです。もう来ることはないでしょう。

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美術館前の通りの名前が出ています。ポール・デルヴォーラーン通りPaul Delvauxlaanです。

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通りには美術館のポスターが掲示されています。まさに美術館通りです。

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緑濃いポール・デルヴォーラーン通りを歩きます。

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通り沿いのお宅は豪邸です。

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パンネラーン通りPannelaanに出て右方向に歩き、また右に曲がる十字路が近づいてきます。

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十字路で右に折れて、住宅が立ち並ぶアルベルト・ナイーラーン通りAlbert Nazylaanに出ます。お宅拝見しながら、ぶらぶらと歩きます。

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住宅地を抜けると、お店が立ち並ぶストランドラーン通りStrandlaanです。シント・イデスバルドの停留所の方に戻りましょう。来るときにとっても気になった魚屋さんがあったんです。白を基調にしたおしゃれなお店で、いろんなお魚が並んでいたんです。立ち寄ってみましょう。美味しそうな魚が並んでいます。

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もちろん生物を買っても仕方がありませんが、お惣菜も並んでいます。

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蟹や海老、ロブスターも並んでいますが、これは食べ難そうですね。

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美味しそうなものを物色します。パックされたお弁当もありますね。

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その中に、ニシンの塩漬けでタマネギのみじん切りとともに尻尾をつまんで口に放り込むというオランダの名物があるのを発見。一度食べてみたいと思いながら、出会えずにいました。ここで出会ったのですから食べるしかないでしょう。なんと、マグロときゅうりの海苔巻きがあります。これらを、近くの海岸に座ってお昼代わりにしましょう。お店のおにいさんと、いろいろ楽しい会話をしながら持ち帰れるように包んでもらいます。飲み物も欲しいので水はないかと聞くと、魚に水は合わないからワインしか置いてないよとのこと。確かにそうですね。でも、まだ帰り道も遠いので、残念ですがワインはパスしましょう。飲み物を調達するために近所のスーパーに立ち寄ります。艶やかな野菜が並んでいます。品質がよさそうです。

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根菜類もしっかりしたものが並んでいます。でも、野菜を買っても仕方がないですね。

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果物も美味しそうです。でも、量が多いですね。

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絞りたての美味しそうなオレンジジュースがあります。結構高価ですが、どうしても飲みたくなります。水とジュースをゲット。トラムの走る大通りを通り越して、シント・イデスバルドの海岸に出ます。しっかりとビーチサンダルを持参してきたので、saraiは履き替えて砂浜に出ます。

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素晴らしい北海のビーチが眼前に広がります。

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ここまでの散策ルートを地図で確認しておきましょう。

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しばらく、ビーチを楽しみましょう。


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精妙なボストリッジの歌唱・・・大野和士&東京都交響楽団@サントリーホール 2016.6.9

今日は実に多彩なプログラム。ブリテン、ドビュッシー、スクリャービンです。冒頭のブリテンの「4つの海の間奏曲」以外は初聴きの曲です。CDでも多分、聴いたことがありません。一応、CDで予習はしましたが、なかなか難解な曲ばかりです。

まず、最初のブリテンの「4つの海の間奏曲」ですが、これは都響の美しいアンサンブルが光る演奏。冒頭から。ヴァイオリン群のユニゾンの響きの美しさに魅了されます。ブリテンの傑作オペラのドラマティックな内容を彷彿とさせる演奏でした。

次もブリテン。テノール独唱と弦楽合奏による《イリュミナシオン》です。これは参りました。精妙なボストリッジの歌唱が素晴らしくて、心に迫るのですが、浅学なsaraiにとって、ランボーの詩の内容が難解で意味が理解できません。フランス語はもちろん分かりませんが、その日本語訳も意味不明なんです。同性愛者だったブリテンの同性の恋人への心情もこめられているそうですが、これもあまり理解できません。決して耽溺的な音楽ではありませんが、魂の叫びらしきものは感じられます。浅いレベルで音楽は楽しめましたが、文化的に深いレベルでの同調はできなかったというのが正直なところです。芸術文化への理解がそれなりにできているつもりでしたが、あまりに自分のレベルの低さに落ち込みました。まずはフランス詩を少しは勉強しないと話になりませんね。自分の弱点を知りました。残念です。

休憩後、ドビュッシーの《夜想曲》です。いかにもドビュッシーらしい音楽が流れます。指揮者の大野和士によると、最初の曲の「雲」はセーヌ川の上に浮かぶ雲が描かれており、ドミソの和音のドが欠如しているために無重力的な浮遊感があるのだそうで、もし、ドの音が和音の底部を支える音として付きまとえば、雲はたちまちにして、セーヌ川に落ち込むそうな・・・。この音楽家的な発想は彼が子供のときから感じていたというのですから、やはり、音楽家は我々、素人とは次元を異にしていることが分かります。saraiのような素人が聴けば、ドビュッシーの東洋音階に基づく不安定感のある和音の響きで、とりとめのない柔らかさが雲を表現しているようだとしか感じられません。茫洋としたドビュッシーの音楽をそういうことを思いながら聴いていると、どうやら退屈せずに済みました。なお、その大野和士のメッセージを今月の解説から見つけ出したのは配偶者でした。彼女も見るべきところを見ていますね。まあ、大野和士と配偶者のお陰でドビュッシーの音楽をいつもと違う観点で楽しめました。

最後はスクリャービンの《法悦の詩》です。今のところ、スクリャービンは初期の頃の美しい作品のほうが好みです。神秘主義に走った後の作品はまだ何とも感想がありません。まあ、都響のきらめくような音響の洪水は凄いですけどね。おいおい、スクリャービンも聴き込んでいきましょう。

今日のプログラムは以下のとおりでした。

  指揮:大野和士
  テノール:イアン・ボストリッジ
  管弦楽:東京都交響楽団

  ブリテン:歌劇『ピーター・グライムズ』より「4つの海の間奏曲」Op.33a
  ブリテン:イリュミナシオン Op.18

   《休憩》

  ドビュッシー:《夜想曲》より「雲」「祭」
  スクリャービン:法悦の詩 Op.54 (交響曲第4番)

今回も大野和士のプログラムは意欲的ではありました。また、何と言っても、ボストリッジの多彩な表現の歌唱が聴けたのも収穫でした。そのうち、ドイツ・リートも聴かせてもらいましょう。


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パシフィカ・クァルテット:ショスタコーヴィチ・プロジェクト第1回@鶴見サルビアホール 2016.6.10

今日からパシフィカ・クァルテットによるショスタコーヴィチの弦楽四重奏曲全15曲を聴きます。それも定員わずか100名の鶴見サルビアホールで聴くという贅沢な鑑賞です。アメリカの団体パシフィカ・クァルテットはこのショスタコーヴィチ・プロジェクトのためだけに来日したのだそうです。期待してしまいますね。

今日のプログラムは以下のとおりでした。

  ショスタコーヴィチ・プロジェクト

  パシフィカ・クァルテット
    シミン・ガナートラvn、 シッビ・バーンハートソンvn
    マスミ・バーロスタードva、 ブランドン・ヴェイモスvc

  弦楽四重奏曲 第1番 Op.49
  弦楽四重奏曲 第2番 Op.68

   《休憩》

  弦楽四重奏曲 第7番 Op.108
  弦楽四重奏曲 第3番 Op.73

初日からショスタコーヴィチをたっぷりと堪能しました。わずか2時間ほどのコンサートと思えないほどの充実した時間を持てました。

今日は第7番をはさんで、第1番から第3番までを聴きます。弦楽四重奏曲としては初期の作品ですが、ショスタコーヴィチがこの弦楽四重奏曲に取り組み始めたのは、交響曲第5番を作曲した後のことです。したがって、音楽的にはとても充実した作品で聴き応えがあります。

まず最初は第1番です。冒頭の響きで驚きます。もっと精妙かつ軽快な演奏を想像していましたが、たっぷりとした響きに満ちたロマンティックとも言えるような演奏です。虚を突かれる思いです。考えてみれば、歴史的な背景(初期の作品は第2次世界大戦の前後に作曲されました)を抜きにしても、色々な演奏スタイルがあっていいかもしれません。まるでロマン派の音楽を聴いているような感覚におちいります。パシフィカ・クァルテットの演奏はダイナミックで豊饒な印象を受けます。先鋭な演奏ではありませんが熱い演奏を繰り広げます。ショスタコーヴィチの演奏としては異色かもしれません。もっともショスタコーヴィチにゆかりがあり、定評あるボロディン弦楽四重奏団の演奏スタイルもある意味、熱くロマンティックではありますね。予習で今聴いているエマーソン弦楽四重奏団とあまりに演奏スタイルが異なるので違和感があるだけなのかもしれません。ちなみにこれまでCDで聴いてきた演奏は以下です。

 フィッツウィリアム弦楽四重奏団
 ブロドスキー弦楽四重奏団
 ルビオ弦楽四重奏団
 ボロディン弦楽四重奏団(新盤)

次の第2番も基本的には同じスタイルの演奏です。しかし、この大作の演奏は大変な力演です。この一曲を持ってしてもショスタコーヴィチを大作曲家たらしめることを確信させるかのごとき素晴らしい演奏です。根底にあるのはロマンティシズムに満ちたスタイルの演奏で、4人の奏でる音楽の雄弁なこと、この上なしの印象です。この調子で第15番まで弾き切ることは想像しがたいものがあります。第1ヴァイオリンの女性奏者シミン・ガナートラの力感あふれる演奏とヴィオラ奏者のマスミ・バーロスタードの力強くて明確な演奏が特に目立ちます。

休憩後、第7番です。短い曲とは言え、大変に凝縮度の高い作品です。さすがに第1番、第2番とは15年以上も後の作品ですから、味わいがまったく異なります。全体に暗く沈んだ音楽ですが、激しく高揚する部分の迫力は凄まじいものがあります。そういうところの荒れ狂うような響きはパシフィカ・クァルテットの真骨頂なのでしょう。とても見事です。

最後は第3番です。この作品も色んな表情を見せてくれます。屈託ない明るさに始まり、高潮したり、沈んだりしながら、第3楽章では激しく燃え上がります。スターリンを密かにパロディったとも言われています。最後の第5楽章では激しく燃焼した後、静かに曲を閉じます。大変、聴き応えがありました。

ともかく、この狭いホールはとてもよく音が響き、たった4人の弦楽器とは思えないほどのヴォリュームで音楽が響き渡ります。ちょっとした室内オーケストラのようです。ショスタコーヴィチの迫力ある音楽を聴くには最適かもしれません。とても圧倒されました。あと3回のコンサートが続きます。楽しみです。


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北海沿岸のポール・デルヴォー美術館:美しい北海のビーチ

2015年7月2日木曜日@ブルージュ~オステンド~シント・イデスバルド/7回目

ポール・デルヴォー美術館Museum Paul Delvauxでの観賞を終えて、シント・イデスバルドSint-Idesbaldの砂浜に出ます。美しい北海のビーチです。家族が砂遊びをしています。

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砂浜のベンチに腰掛けて、魚屋さんで仕入れてきた新鮮な魚をランチ代わりにいただきます。

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ビーチ風景を眺めながら、いただきます。ニシンをほおばります。新鮮なのでしょう、臭みもなく、とろりとした甘さが口の中に広がります。驚きの美味しさです。今までこの美味しさを知らずにいたなんて、本当に悔しいです。海苔巻きも、お酢の塩梅もよく合格です。

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それにしても、北海のビーチの美しさは素晴らしいです。色彩感にあふれています。

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わずかな人達が美しいビーチで泳いだり、水際を歩いたり、思い思いの楽しみに打ち興じています。

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カモメが群れをなして、砂浜で日向ぼっこをしています。人もこのカモメ達に関心を持たず、人間と鳥がそれぞれ独立した活動をしているのが面白いですね。

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ビーチ沿いにはずらっとリゾートマンションが立ち並んでいます。その手前にはビーチハウスが並んでいます。ビーチハウスの前では、寝椅子で寛いでいる人がいます。長閑です。

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北海のビーチ、初体験です。今日は寒いでしょうね。不安定な天候のためのせいか、空の色、海の色が変化していきます。大自然のショーを見ているようです。

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ビーチはどこまでも続いています。

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ビーチには人が少ないのですが、ある一角だけには人が集まっています。寝椅子も並び、監視台もあります。

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お魚を食べ終え、あの美味しそうで高価だった生絞りオレンジジュースを頂きます。やはり、思った通りの美味しさです。

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珍しく泳いでいる人がいると思ったら、子供達です。大人はあまり泳いでいませんね。

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監視員のお姉さんたちもしっかりお仕事をしています。

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監視員の近くだけが遊泳可能のようです。

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初めて見る北海の優しいパステルカラー海の色に感動しながら、時を過ごします。

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帰りましょう。ベンチを立ちます。ビーチ沿いの道の横にはちょっとしたカフェがありますが、閑散としています。わざわざ、カフェで寛ぐ人はいませんね。

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子供向けの施設もありますが、平日の午後なので、遊んでいる子供はいません。

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3輪のカートで遊んでいるのは若者たちです。その横の看板はムール貝です。美味しそうですね。11.99ユーロという価格です。1500円ほどですね。また、食べたいな。

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ビーチ沿いの道をぶらぶらしながら、トラム乗り場に向かいます。

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ビーチハウスがどこまでも並んでいます。

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ビーチを離れて、高級住宅の中をトラム乗り場に向かいます。

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迷うことなく、シント・イデスバルドのトラム停留所に到着。

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オステンドOostende行きのトラムを待ちますが、15分おきくらいには走っているので、もうすぐやってくるでしょう。



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昔も今もさすがのバッハ!ヒラリー・ハーン ヴァイオリン・リサイタル@横浜みなとみらいホール 2016.6.12

saraiの最も愛する音楽家ヒラリー・ハーンですが、今回ばかりは不安いっぱいで、購入したチケットもこのリサイタルのみ。いつもは聴ける公演はすべて足を運んでいましたが、今回はこれ一本に絞りました。それと言うのも前回の来日公演でのブラームスのヴァイオリン協奏曲がとても期待外れだったからです。そのときの記事はここここ。あまり、思い出したくないコンサートです。

不安感もあり、大きな期待を抱かずに聴き始めます。まずはモーツァルトのヴァイオリン・ソナタ 第27番です。これはモーツァルトとしてもシンプルな音楽です。ヒラリーのヴァイオリンは派手過ぎず、抑え過ぎずという中庸な表現で今まで聴いた彼女のモーツァルトの中ではよい出来でした。ただ、彼女のヴァイオリンの響きがもう一つに感じます。あの絶頂期の素晴らしい響きとは一線を画しているように感じます。心配ですね。

次はバッハの無伴奏ヴァイオリン・ソナタ 第3番です。これは素晴らしいです。第2楽章の長大なフーガは聴き応え十分です。ヴァイオリンの響きがどうのこうのということはもうどうでもいいです。シャコンヌと同じくらい素晴らしい音楽です。終始冷静で心のこもった音楽は終盤熱く高揚します。圧巻の素晴らしさです。この楽章の終了後、一部の聴衆から拍手があがりますが、まあ許しましょう。ここで一息ついて、第3楽章に進みます。緩やかなラルゴが静謐に演奏されます。ヒラリーの人生にも色んなことがあったのでしょう。哀しみを感じるような深みのある音楽です。心にしみじみと響いてきます。そして、本当に素晴らしかったのは第4楽章のアレグロ・アッサイです。これは究極のバッハ。パーフェクトなバッハです。シンプルなパッセージさえも何かしらの意味を持っているように聴こえてきます。完璧なテクニックでヴァイオリンの響きも冴え渡ります。終盤の熱い盛り上がりには感銘を受けました。彼女が20歳にもならない頃に録音したこの曲のCDはsaraiの愛聴盤ですが、あのころはひたすら何も考えずにバッハの音楽に奉仕していた演奏でした。それが素晴らしい演奏になっていたのはバッハの音楽の素晴らしさと彼女の若さの勢いが見事に調和したからだったんでしょう。今日の演奏はあの頃の勢いはないかもしれませんが、深い人生の哀感が音楽を高めています。

ヒラリーは現在、音楽家としての岐路に立っているような感じがします。ここを乗り越えて、素晴らしい音楽家に大成することを祈らずにはいられません。

今日のプログラムは以下です。

  ヴァイオリン:ヒラリー・ハーン
  ピアノ:コリー・スマイス

  モーツァルト:ヴァイオリン・ソナタ 第27番 ト長調 K.379
  J.S.バッハ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ 第3番 ハ長調 BWV1005

   《休憩》

  アントン・ガルシア・アブリル:6つのパルティータより
                 第2曲『無限の広がり』、第3曲『愛』
  アーロン・コープランド:ヴァイオリンとピアノのためのソナタ
  ティナ・デヴィッドソン: 地上の青い曲線(27のアンコールピースより)

   《アンコール》

  佐藤聰明:微風Bifu
  マーク・アントニー・ターネジ:ヒラリーのホーダウンHilary's Hoedown
  マックス・リヒター:慰撫Mercy

後半とアンコールはいずれも現代あるいはそれに近い時代の作品でした。素晴らしいヴァイオリンではありましたが、これが彼女の目指す方向なのでしょうか。


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       ヒラリー・ハーン,  

パシフィカ・クァルテット:ショスタコーヴィチ・プロジェクト第2回@鶴見サルビアホール 2016.6.13

今日はパシフィカ・クァルテットによるショスタコーヴィチの弦楽四重奏曲全15曲チクルスの2回目を聴きます。初日から大変な熱演でしたが、今日はさらに素晴らしい演奏。特に前半に演奏された第5番と後半に演奏された第8番は会心の演奏に圧倒される思いでした。

今日のプログラムは以下のとおりです。

  ショスタコーヴィチ・プロジェクト

  パシフィカ・クァルテット
    シミン・ガナートラvn、 シッビ・バーンハートソンvn
    マスミ・バーロスタードva、 ブランドン・ヴェイモスvc

  弦楽四重奏曲 第4番 Op.83
  弦楽四重奏曲 第5番 Op.92

   《休憩》

  弦楽四重奏曲 第6番 Op.101
  弦楽四重奏曲 第8番 Op.110

今日は既に初日に演奏された第7番を除き、第4番から第8番までを聴きます。ショスタコーヴィチにとってはジダーノフ批判を浴びて厳しい冬の時代、そして、スターリンの死を経て、フルシチョフ体制に移行して、比較的、自由な創作活動が行えるようになった時期にあたり、作品の雰囲気も変遷していきます。

まず最初は第4番です。もう、すっかりとパシフィカ・クァルテットの演奏スタイルは分かっているので、ほぼ、予想通りの演奏です。作品自体はジダーノフ批判を浴びて、交響曲の作曲もできない状況ですが、それほど鬱屈した音楽になっているわけではありません。パシフィカ・クァルテットの美しくてロマンティックな表現で聴くと、そういう厳しい冬の時代の作品には思えません。それにしても、ショスタコーヴィチの弦楽四重奏曲は同じようなパッセージが執拗に繰り返されます。ある意味、聴く側はそれを我慢しながら聴くわけで、まるで修行のようなものです。ここに集まった100人の聴衆はよほどの物好きですね。もちろん、saraiもそうなんですけどね。しかし、パシフィカ・クァルテットの第1ヴァイオリンのシミン・ガナートラはとてもロマンティックなメロディーを奏でてくれて、これがショスタコーヴィチなのかと疑いたくなるような演奏で耳を楽しませてくれます。もちろん、クールな演奏もよいのでしょうが、これが彼女のスタイルなんですね。厳しい時代のショスタコーヴィチの作品もロマンティックなスタイルで聴かせてもらいました。

次の第5番は大変な力演でした。3楽章が続けて演奏されますが、長大な作品です。同じようなメロディーが執拗に繰り返されます。ドミトリー・ショスタコーヴィチの頭文字DSHの音型が基本になっています。第2楽章は瞑想的な音楽をシミン・ガナートラのヴァイオリンが実にロマンティックに奏でてくれます。もう、うっとりして聴き入ります。よい意味でショスタコーヴィチではありません。一転して、第3楽章は激しい音楽に心が揺さぶられます。こういう強烈なインパクトの演奏もパシフィカ・クァルテットの得意とするところのようです。いやはや、第5番の素晴らしさにすっかり魅惑されました。ところでこの作品の後に交響曲第10番が作曲されることになります。同じようなベースを持つ両曲ですが、今日の演奏を聴く限り、まったく印象を異にします。交響曲第10番と言えば、saraiの持つ印象は沈痛さということに尽きます。一方、今日の弦楽四重奏曲第5番は美しくて、希望さえ感じられるような音楽です。パシフィカ・クァルテットは救いのある音楽をプレゼントしてくれました。持ち前の温か味のある響きがそう感じさせてくれるようです。こういうショスタコーヴィチもよいでしょう。

休憩後、第6番です。最初の妻ニーナの死、母の死もありましたが、私生活でも第2の妻マルガリータとの結婚(短命には終わりましたが)もあり、決定的なのはスターリン体制の崩壊で自由な作曲環境になったのが大きいのでしょう。ショスタコーヴィチにしてはとても明るい音楽です。パシフィカ・クァルテットが演奏するとさらに明るい音楽になります。しかし、第3楽章はパシフィカ・クァルテットが演奏しても哀しい挽歌です。でもロマンティックで心に響きます。4楽章中、白眉の音楽に耳を傾けました。

最後は第8番です。ショスタコーヴィチの弦楽四重奏曲中、恐らく一番人気でよく演奏される音楽です。ショスタコーヴィチの弦楽四重奏曲は内省的な音楽がほとんどですが、この作品は例外的に外面的な派手さもあり、聴きやすい作品です。パシフィカ・クァルテットはその音楽を見事に盛り上げて演奏してくれました。一番集中して聴けました。ダイナミックな部分の演奏の強烈なインパクトはもちろん、ちょっとしたメロディアスなところの表現の温かさも心に響いてきます。ここまで第1番から第8番まで聴きましたが、この第8番が最高に素晴らしい演奏に思えました。

これで半分聴きました。あと残り半分のコンサートが続きます。次第に難しい音楽に入っていきます。さて、どう聴かせてくれるでしょうか。


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明日への希望!!パシフィカ・クァルテット:ショスタコーヴィチ・プロジェクト第3回@鶴見サルビアホール 2016.6.14

今日はパシフィカ・クァルテットによるショスタコーヴィチの弦楽四重奏曲全15曲チクルスの3回目を聴きます。日を追うごとにますます素晴らしい演奏になっていきます。後半に演奏された第12番はそのあまりに素晴らしい演奏で、インスパイアされる思いに駆られました。まるでバルトークの弦楽四重奏曲を聴いたときのように明日を生き抜くエネルギーをもらった感じです。

今日のプログラムは以下のとおりです。

  ショスタコーヴィチ・プロジェクト

  パシフィカ・クァルテット
    シミン・ガナートラvn、 シッビ・バーンハートソンvn
    マスミ・バーロスタードva、 ブランドン・ヴェイモスvc

  弦楽四重奏曲 第10番 Op.118
  弦楽四重奏曲 第9番 Op.117

   《休憩》

  弦楽四重奏曲 第12番 Op.133

今日は第9番から第12番までを聴きます。第11番と第13番以降は最終日に聴きます。この第9番から第12番が作曲された時期はフルシチョフ体制からブレジネフ体制への移行の時期。比較的、芸術統制が緩んだ時期から再び統制が強められた時期にあたります。ショスタコーヴィチも創作力が頂点に達した時期から、次第に創作力が下り坂になった時期にあたります。その中で彼が自己の内面をどう作品に反映させていったのか。そして、パシフィカ・クァルテットがそれをどう表現していくのか・・・いよいよ、このショスタコーヴィチ・プロジェクトも佳境に入っていきます。

まず前半は第10番と第9番です。いずれも1964年の作。関係ありませんが、日本は東京オリンピック一色に盛り上がっていました。saraiがショスタコーヴィチの交響曲第5番に出会うのも間もなくのことです。コンサートの話に戻りますが、連日のショスタコーヴィチ漬けでsaraiも疲労気味。自宅ではCDで予習もしているので、頭の中はショスタコーヴィチの弦楽四重奏曲だらけになっています。どうも前半のプログラムは集中して聴けません。パシフィカ・クァルテットは昨日同様の力演ですが、saraiは第8番の素晴らしかった演奏から脱却できずに、第10番と第9番もなんだか区別できずに同じような曲に感じてしまいます。猛烈に高揚して演奏しているのが心に響いてこないという感じ。マンネリですね。特に第9番は好きな曲だし、傑作なんですけどね。正直、ふわっーと頭の中を通り過ぎていきました。このまま、このコンサートも終わってしまうのかと不安になります。

しかし、休憩後、第12番は大変、集中して聴けます。それはそうでしょう。saraiは前半、体力を温存していたようなものですからね。1968年に作曲されたこの曲はショスタコーヴィチには珍しく、ノントナール風のテーストで第1楽章がスタートします。そのため、不安定な捉えどころのないような雰囲気の曲想が続きます。それでもしっかりとパシフィカ・クァルテットの美しいとでも表現できるような演奏についていきます。第2楽章の終盤になって、俄然、緊張感が高まります。第1ヴァイオリンがピチカートのソロを演奏し始めてからです。ノントナール風の雰囲気は一掃されて、決然とした和声に落ち着きます。パシフィカ・クァルテットが猛然とダッシュしていきます。物凄い響きでホールが満たされます。saraiの心に響いてきたメッセージは《希望》です。苦しい時代であっても人は決然として生き抜いていく・・・明日に《希望》があるのだから!! saraiの心の中に熱い気持ちが高まっていきます。パシフィカ・クァルテットが熱い心をインスパイアしてくれます。演奏者と聴衆の心、さらには作曲家の心が共感の輪でつながっていくことが実感できる素晴らしい高みに上り詰めていきます。圧倒的なフィナーレに我を忘れてしまうほどの感動がありました。これほどの演奏をしてくれたパシフィカ・クァルテットの4人に感謝です。saraiも若くはありませんが、現実世界でも頑張って生きていこうという強い気持ちを音楽のチカラで与えてもらいました。

2日後は最終日のコンサートです。どういうグランドフィナーレになるのでしょうか。



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北海沿岸のポール・デルヴォー美術館:オステンドのビーチ

2015年7月2日木曜日@ブルージュ~オステンド~シント・イデスバルド/8回目

シント・イデスバルドSint-Idesbaldでポール・デルヴォー美術館Museum Paul Delvauxでの観賞と北海のビーチ初体験を終えて、オステンドOostendeに戻るために停留所でトラムの到着を待ちます。

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この停留所は珍しく有人の停留所です。手売りのチケットが買えそうですが、saraiはブルージュ、ゲント、アントワープで共通に使えるトラム・バス会社De Lijnの3日間乗り放題のチケットを所有していますから、購入不要です。

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すぐにトラムはやってきます。1時間以上トラムに揺られ、saraiは気持ちよくお休みです。来るときに景色は十分に楽しみましたから、お疲れ休みの方がいいでしょう。トラムのルートを地図で確認しておきましょう。

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オステンドが近くなったところで配偶者と相談して、少しオステンドの街を見学していくことに決めます。ということで、オステンドの駅まで行かずに手前のマリー・ジョゼ広場Marie-Josépleinの停留所で下車します。と、また急な雨が降ってきました。しばらく停留所の屋根の下で雨宿りをしていると、さほどのこともなく雨は止み、街歩き開始です。オステンドはなかなか大きな町です。繁華街を歩き、アンソールの家James Ensorhuisの前に出ます。

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オステンドは画家ジェームズ・アンソールが愛してやまなかった町です。この町で生まれ育ったアンソールは、この町で亡くなります。亡くなるまで住んでいた家がこのアンソールの家です。1階のショーウィンドウを覗き込みます。これは、彼のおじとおばが営んでいた土産物店を復元したものだそうです。雑多なものが並べられています。

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2階から上にはリビングルームやアトリエがあるそうですが、外から眺めるだけにしておきましょう。

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オステンドは夏の海水浴で賑わう町です。海辺の方に向かいます。

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北海の海辺に出ます。この海辺はさすがに賑わっていますね。

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ブルージュ辺りからも海水浴客が大勢出かけてきているのでしょう。夏のバカンスの中心地なんですね。

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砂浜の一画には大きな砂の芸術があります。見事な作品です。

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海岸沿いには大きなマンションが立ち並びます。北海のビーチにはお馴染みの風景です。

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海辺というよりもまるで繁華街といった風情です。

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海辺沿いの道をぶらぶらと歩きます。

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砂浜では若者がサッカーなどに興じています。賑やかなビーチですね。

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ビーチ用品を売っているお店があります。ビーチ花盛りといった感じです。

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おや、ここでもビーチ遊びはカート乗りなんですね。

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港の入口付近まで来ると、防波堤上の道を多くの人が歩いています。ちょっと行ってみたくはありますが、かなり歩くことになりそうなのでやめておきます。

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港の入口には、海を見つめる男の像が立つ塔があります。

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裏に周ると、十字架の下でうな垂れる男性像があります。何かの冥福でも祈っているのでしょう。

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水浸しの広場で子供たちが遊んでいます。世界のどこでもよく見る光景ですね。

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そろそろ夕食をいただきたいところです。港に面したフィッセルスカーイ通りVisserskaaiでレストランを物色しましょう。

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ここまでの散策ルートを地図で確認しておきましょう。

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苦難の天才の挽歌!パシフィカ・クァルテット:ショスタコーヴィチ・プロジェクト第4回@鶴見サルビアホール 2016.6.16

今日はパシフィカ・クァルテットによるショスタコーヴィチの弦楽四重奏曲全15曲チクルスの4回目を聴きます。今回が最終回です。ショスタコーヴィチの人生、最後の10年間の作品を聴きました。瞑想と思索の海の中に沈み込んでいくような感覚に陥りました。一昨日に聴いた第12番のような激しい高まりはもうありません。苦難の時代を生き抜いたショスタコーヴィチが辿り着いたのは・・・?

今日のプログラムは以下のとおりです。

  ショスタコーヴィチ・プロジェクト

  パシフィカ・クァルテット
    シミン・ガナートラvn、 シッビ・バーンハートソンvn
    マスミ・バーロスタードva、 ブランドン・ヴェイモスvc

  弦楽四重奏曲 第11番 Op.122
  弦楽四重奏曲 第13番 Op.138

   《休憩》

  弦楽四重奏曲 第14番 Op.142

   《休憩》

  弦楽四重奏曲 第15番 Op.144

今日は第11番と第13番~第15番を聴きます。この第11番から第15番が作曲された時期はブレジネフ体制で文化人の活動が抑圧された時期です。この苦難の時期ではありますが、ショスタコーヴィチは世界的な名声と実績によって、比較的、自由に活動できたようです。しかし、ショスタコーヴィチも晩年を迎え、健康を害し、最期の時に向かっていきます。作品内容もノントナールの技法も用いて、瞑想的で思索的なものに収束していきます。かっての派手な勢いのスタイルは影をひそめます。自分の昔の作品やシューベルトやベートーヴェンなどの名作からの音型の引用が多いのも特徴です。人生の総決算といった風情でしょうか。最晩年の第14番、第15番では自分の死期を悟ったかのような音楽になり、聴く者も心を痛めずにはいられません。

まず最初の短い休憩前は第11番と第13番です。第11番は1966年の作。関係ありませんが、saraiが地方の進学校で高校生活を送り、ショスタコーヴィチの交響曲第5番に出会って夢中になって聴いていた頃です。出入りしていたレコード店のお兄さんにsaraiはショスタコーヴィチ好きとからかわれていました。コンサートの話に戻りますが、第1楽章の冒頭のノントナール風のメロディーを第1ヴァイオリンのシミン・ガナートラが美しくロマンティックに奏でます。実に瞑想的でうっとりと魅了されます。途中、少しの盛り上がりはあるものの、瞑想的な雰囲気のままに短い組曲のような全7楽章の曲は終わります。
休憩なしにそのまま第13番です。第13番は1969年から1970年の作。関係ありませんが、saraiが配偶者と出会って、交際を始めた頃です。ショスタコーヴィチの交響曲も第7番や第9番を聴き始めた頃です。このとき、ショスタコーヴィチに残された時間はもうわずか5年だったんですね。コンサートの話に戻りますが、ヴィオラの独奏で静かに音楽が開始され、またまた、第1ヴァイオリンの独奏で瞑想的な雰囲気にはいっていきます。4人の独奏が多いのも晩年の弦楽四重奏曲に共通した特徴です。じっと静かに息をひそめて聴き入ります。このホールに集まった100人の聴衆も同様に身じろぎもせずに静謐で思索的な音楽に耳を傾けています。まるでショスタコーヴィチを偲ぶ会を催しているかの雰囲気です。単一楽章で休みなく演奏された曲が静かに閉じてもしばらくは沈黙は破られません。

短い休憩の後、第14番です。第14番は1973年の作。関係ありませんが、saraiが配偶者と結婚した年です。生活が激変し、あまり、音楽に没頭できる時間がなくなりました。ショスタコーヴィチはもはや最晩年です。最後の交響曲もこの2年前に作曲されました。この曲は3楽章のシンプルな構成です。第2楽章の瞑想的で美しい音楽が耳に残ります。第3楽章のフィナーレで魅惑的でロマンティックなメロディーが演奏されると、もはや、残された弦楽四重奏曲は最後の1曲であることを痛感させられて、何かしら胸がしめつけられるような感慨を覚えます。このときのショスタコーヴィチは現在のsaraiと同世代だったんです。ところで最後のロマンティックなメロディーはショスタコーヴィチのオペラ《ムツェンスク群のマクベス夫人》の第4幕のカテリーナのアリアから引用されたものなんだそうです。心に沁みる音楽です。まるで弦楽四重奏で奏でられるオペラのようです。

休憩後、最後の第15番です。ショスタコーヴィチの死の前年の1974年の作です。全6楽章ですが、すべてアダージョで切れ目なく演奏されます。これこそ白鳥の歌というか、挽歌ですね。ショスタコーヴィチの音楽葬に列席している気分になります。第1楽章はエレジーと名付けられて、美しく静謐な音楽が流れます。第1ヴァイオリンのシミン・ガナートラの物悲しく、ロマンティックな響きを聴いていると、不意にこみ上げるものがあります。この音型はシューベルトの弦楽四重奏曲第14番「死と少女」から引用しているという話もありますがsaraiには聴き分けられません。ともかく、パシフィカ・クァルテットの演奏は素晴らしく美しいです。こんなに感極まるのはマーラーの交響曲第9番みたいに思えます。第2楽章のセレナード、第3楽章の間奏曲は運命に抗うかのように激するところもありますが、パシフィカ・クァルテットの演奏はダイナミックでありながら、美しいアンサンブルと独奏を聴かせてくれます。第4楽章の夜想曲はもうそれは美しく、瞑想的に暗い闇を表現する演奏です。パシフィカ・クァルテットの見事な演奏にただただ耳を傾けるのみです。第5楽章の葬送行進曲に入ります。ショスタコーヴィチが残してくれた音楽も終局に向かいつつあります。ホール全体に緊張感が漂っています。ベートーヴェンのピアノ・ソナタ第14番「月光」から引用した音型が痛切に響き渡ります。これも夜の闇のもうひとつの表現。ショスタコーヴィチは間近に迫った自分の死と向かい合って、敬愛したベートーヴェンの音楽を遺言のように残したんですね。まるでベートーヴェンの後期の弦楽四重奏曲のように思索的な表現が続きます。パシフィカ・クァルテットはショスタコーヴィチの音楽の伝道者であるかのようにひたすら音楽に奉仕するスタイルの演奏を展開します。saraiはその挽歌に耳を傾けるのみで頭の中は純粋な音楽で満たされます。最後の第6楽章のエピローグにはいります。ショスタコーヴィチも既に表現すべきことはすべて表現したのか、格段の展開はなく、肩の力の抜けたシンプルな音楽が流れます。パシフィカ・クァルテットは最後まで美しい音楽を奏でます。そして、そっと静かに密やかに音楽は消え去ります。この先は無。ショスタコーヴィチもパシフィカ・クァルテットもなすべきことはなして、すべては完璧に終わります。saraiも満足です。聴くべきものはすべて聴いて、何も思い残すところはありません。

パシフィカ・クァルテットのショスタコーヴィチ・プロジェクトにはただ感謝するのみです。最後の第15番が最高の音楽であり、最高の演奏でした。それも全15曲を聴けたからのことです。第12番も凄かったし、第8番も見事な演奏でした。第5番、第7番も忘れられない演奏でした。一人の天才作曲家の人生と音楽に没頭できた四日間でした。


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北海沿岸のポール・デルヴォー美術館:食べ物の恨みは怖い!

2015年7月2日木曜日@ブルージュ~オステンド~シント・イデスバルド/9回目

ベルギーの北海の町オステンドOostendeで街歩きをして、港に面したフィッセルスカーイ通りVisserskaaiにやってきます。通りにはレストランも立ち並んでいます。ここで夕食を頂いていきましょう。レストランを物色しますが、お休みのお店が多いです。まだ時間が早いので、お昼の休憩が続いているのかも知れませんね。と、港の岸壁沿いに屋台が出ています。ちょっとのぞいてみましょう。

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ボイルした海老の盛り合わせや海鮮のフリッターが並んでいます。なんと、さっき美味しさに感動した酢漬けのニシンもあります。これを持ち帰ってホテルで頂きましょう。お持ち帰り用に包んでもらいます。

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横に、お鍋で温めながら売っているものがあります。配偶者が「ケスクセ」と言うと(フランス語のつもりみたいです・・・)、「エスカルゴ」とのお答え。え~、これがエスカルゴですか。食べるしかありませんね。買う量に合わせていろんな大きさの器があるらしく、どれにするか訊かれます。ここは一番小さいのにしておきます。たったの2ユーロです。

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フォークは2つくれました。食べてみると、これまた美味!

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配偶者によると、たっぷり注いでくれたお汁がなんとも美味しいそうです。飲む前はしょっぱくないの?と配偶者に訊いていたsaraiも、ちょっと飲むと美味しくて止められずに、あっという間に全部飲んでしまいます。配偶者は「許せない! 食べ物の恨みは怖いんだからね。」と睨んでいます。おおっ、恐い。配偶者とスープの奪い合いという結果になってしまいました。

ぶらぶらと歩いていくとオステンドの駅が見えてきます。

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右手には大きな教会も見えます。聖ピーターとポール教会Sint-Petrus-en-Pauluskerkです。オステンドの町のシンボル的存在ですが、遠くから拝むだけにしておきましょう。

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オステンド駅Station Oostendeに到着。バロック風のどっしりした建物です。

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ここまでの散策ルートを地図で確認しておきましょう。

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チケットは持っているので直接ホームに入ります。ホームの半分ほどは改修中です。

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遅れているブリュッセル行きよりもアントワープ行きが早く出発するようです。その電車に乗り換えるとすぐにドアが閉まります。車掌さんがドアの前で頑張っています。電車の正常運行は重要ですからね。

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このアントワープ行きで、無事にブルージュに戻ってきました。ブルージュも今日は涼しかったようです。予定よりも早く戻ったので、ホテルに荷物を置いて、お土産の買い物に出かけます。評判のチョコレート屋さんに直行しますが、路地歩きも楽しみましょう。ホテルの前から、魅力的な路地、カルタイゼリンネン通りKartuizerinnenstraatに足を踏み入れます。路地の先に頭を出している尖塔はもうお馴染みになった聖母教会Onze-Lieve-Vrouwekerk Bruggeですね。

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カルタイゼリンネン通りはすぐに右に直角に曲がり込みます。通りを進んだところで振り返ると、こんな様子です。まさに中世の雰囲気ですね。

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アウデ・ブルグ通りOude Burgにぶつかったところで左に折れて、アウデ・ブルグ通りを進みます。この通りは結構賑やかな通りです。少し進むと右手に素敵な路地が見えます。ロッペム通りLoppemstraatです。

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この路地の前を通り過ぎて、アウデ・ブルグ通りを進んでいきます。やがて、チョコレート屋さんのある筈のシモン・ステヴィン広場Simon Stevinpleinに到着。レストランのテラス席は賑わっています。

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目的のチョコレート屋さんが見つからずにうろうろ。通り過ぎて、救世主大聖堂Sint-Salvatorskathedraalの前まで行ってしまいます。間違いに気が付いて、戻ります。

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シモン・ステヴィン広場に戻って、ようやくチョコレート屋さんを発見。チョコレート・ラインThe Chocolate Lineという有名店です。

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ここまでの散策ルートを地図で確認しておきましょう。

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このお店で、暑さでも溶けそうにないチョコレートをお土産に買いました。これで、もういつでも日本に帰れます。お店を出ると、ちょうど段ボール箱の荷物を搬入中です。問題はその搬入口。何と路面と同じ高さにある口がぱっくりと開いています。

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その口の奥には地下室があって、そこに運び込んでいたんです。地下室にいる男性と目が合ってしまいました。

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広場の中央には、広場の名前の由来となった人物シモン・ステヴィンSimon Stevinの銅像が立っています。彼はブルージュ出身の数学者だそうです。ガリレオ・ガリレイよりも早く落下の法則を発見したと言われています。

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さて、まだ時間は早いので、これからどうしましょうか。



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ブルージュ散策:聖母教会からゲント門へ

2015年7月2日木曜日@ブルージュ~オステンド~シント・イデスバルド/10回目

ブルージュBruggeのチョコレート・ラインThe Chocolate Lineという有名チョコレート店でお土産を買い揃え、今日の予定は一応終了です。でも、元気の有り余っているsaraiは配偶者に街散策を提案。今日もかなり歩いており、そろそろホテルに戻りたそうな配偶者ですが、付き合ってもらいます。シモン・ステヴィン広場Simon Stevinpleinから歩き始めます。広場から南に延びるマリア通りMariastraatに入りますが、その入口で右手の路地を見ると救世主大聖堂Sint-Salvatorskathedraalが見えています。

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マリア通りを歩いていくと、通りの建物の上に今度は聖母教会Onze-Lieve-Vrouwekerk Bruggeの尖塔が見えてきます。ブルージュは本当に塔の多い街ですね。

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通り沿いのお土産物屋さんのショーウィンドウを覗くと、ベルギービールの瓶がずらっと並んでいます。ビールもお土産物なのかしらね。

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聖母教会の前に出ました。凄い塔です。高さ122mもあるそうです。

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聖母教会の左隣にはグルートゥーズ博物館Gruuthusemuseumが見えます。中世の生活が偲ばれるコレクションが展示されているそうです。

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再び、聖母教会の塔に目をやります。しばらく見とれてしまいます。凄いなあ。

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そろそろ、マリア通りを先に進みましょう。聖母教会の横を進みます。

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マリア通りを挟んで聖母教会の向かいには、考古学博物館Archeologiemuseumの建物が古色蒼然とした姿で建っています。

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聖母教会を側面からも見上げます。何度見ても凄いなあ。

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マリア通りを進むと、聖ヨハネ施療院Sint-Janshospitaalの手前に右手に入る路地が見えます。建物の下のアーチを抜けていくと、聖ヨハネ施療院の裏手から運河沿いの道に出られるようです。なかなか魅力的ではありますが、このままマリア通りを進むことにします。

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聖母教会の裏手の方から、聖母教会の塔を眺めます。どこから見ても美しいですね。

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聖ヨハネ施療院の前を過ぎて、運河にかかるマリア橋Mariabrugに向かいます。

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マリア橋の上から運河を見下ろします。もう今日の運河クルーズは終了したようです。

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運河沿いには聖ヨハネ施療院の素晴らしい建物が見えます。

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こちらはマリア橋から見た運河の反対側の方です。こちらも何とも美しい眺めですね。

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マリア橋を渡って、マリア通りをまっすぐに南の方に進みます。通りはカーテライネ通りKatelijnestraatに名前を変えます。やがて、ダイアモンド博物館Diamantmuseum Bruggeの前に出ます。ベルギーと言えばダイアモンドの本場ですが、そもそもダイアモンドの研磨技術はここブルージュの金細工職人が発明したそうです。とは言え、saraiも配偶者もさほどダイアモンドに興味があるわけではありません。ですから、この博物館も興味なし。建物を見ただけで満足です。単にこの前を通りかかっただけのことです。

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このダイアモンド博物館の前で、カーテライネ通りから左斜めに伸びるアウデ・ゲント通りOude Gentwegに入ります。この通りは新市街のようで、何とも面白味のない風景が続きます。途中、右手に伸びるバウデウェイン・ラフェ通りBoudewijn Ravestraatはなかなか綺麗な通りです。

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左手のヤコビーネッセン通りJakobinessenstraatの角でまた、教会の塔が見えます。聖マグダレーナ教会Kerkfabriek Heilige Maria - Magdalena En Heilige Catharinaのようです。

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アウデ・ゲント通りを突き当りまで行くと、堅固な城門が見えてきます。ゲント門Gentpoortです。ブルージュにはいくつかの城門が残っており、今日の散策の目的はこの城門のひとつを見ることだったんです。

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ここまでの散策ルートを地図で確認しておきましょう。

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目的を果たしたので、ぶらぶら散策しながらホテルの方に戻りましょう。今日も結局、随分と歩き周りました。



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ブルージュ散策:一生忘れられない美しい運河の風景

2015年7月2日木曜日@ブルージュ~オステンド~シント・イデスバルド/11回目

ブルージュBruggeの街歩き中です。最終目的地のゲント門Gentpoortに着きました。想像していた以上に大きくて、美しい建造物です。しばらくは色んな角度から見入ってしまいます。

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ホテルに向かって、ぶらぶらと歩いて帰りましょう。ゲントポールト通りGentpoortstraatを北に向かって歩きます。少し歩くと、大きな教会の前に出ます。先ほど遠くから見た聖マグダレーナ教会Kerkfabriek Heilige Maria - Magdalena En Heilige Catharinaです。

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教会の前に立ちます。これは比較的新しい建物です。19世紀の中ごろに建てられたネオ・ゴシック様式のすっきりした建物です。

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教会前は多くの通りが集まって、賑やかな一画になっています。もっとも夕方になり、人通りは少なくなっていますけどね。

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教会前の小さな広場には白い聖母子像がぽつんと立っています。

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教会の横を通り抜けていきます。緑の濃い小路が続いています。

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教会の裏手には林のような緑の空間が広がっています。噴水も上がっています。公園になってるようです。

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鬱蒼とした緑の木立で教会の建物はほとんど覆われてしまいます。塔の尖端だけがちょっと顔を覗かせています。

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ここはコーニンギン・アストリッド公園 Kon. Astridparkというブルージュで一番後に出来た市立公園です。一番後と言っても1851年のことですけどね。ブルージュの街の歴史も古いです。
公園の中には綺麗なパヴィリオンもあります。

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これがさっきちょっと見えていた噴水です。その奥の方に進んでいきましょう。

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噴水の奥の方には広場があり、何かのイベント会場になっています。テント張りのステージも設けられ、けたたましい音で騒がしくなっています。古都ブルージュの街歩きにはふさわしくない雰囲気です。若者たちが芝生に座り込んでいます。

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仮設のビアガーデンも設けられて、とても賑やかです。早々にこの喧噪の中を通り過ぎていきます。

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コーニンギン・アストリッド公園を出て少し進むと、もうお馴染みのダイフェル運河Dijverの前に出ます。ようやくブルージュらしい風景に戻り、ホッとします。暮れなずむ運河の風景は幻想的な美しさです。saraiの宿泊しているブールゴンシュ ホフHotel Bourgoensch Hofも運河の対岸に見え、その先にマルクト広場Grote Marktに立つ鐘楼Belfortも見えています。

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運河沿いをホテルに向かいます。また正面に聖母教会が見えます。運河に架かるネポムク橋Nepomucenusbrugも見えています。

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ネポムク橋の手前まで来ました。橋の上のネポムクの聖ヨハネ(聖ヤン・ネポムツキー)の像も見えています。夕暮れの聖母教会は何故か不気味な印象を受けます。

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ネポムク橋を渡って、ウォレ通りWollestraatに入ります。正面には鐘楼が屹立しています。

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夕方の涼しさの中、美しい街並みを散策しました。やはり運河の風景は最高に美しいです。教会の建物や運河の美しい景色はブルージュの街ならではのものであることを再認識させられました。
ここまでの散策ルートを地図で確認しておきましょう。

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夕食のお供にビールを買ってホテルに戻ります。配偶者は歩き疲れてホテルでぐったり。ごめんなさいね。
その後、復活した配偶者とささやかな夕食。オステンドの屋台で購入したものを頂きましょう。

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あれ?海老ではありません。よく出来た練り物ですっ。小さいのは本物の小海老なのが救いです。

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ニシンはそれなりに美味しかったのですが、シント・イデスバルドSint-Idesbaldの魚屋さんで買い求めたものとは比べ物になりません。

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あの魚屋さんのをもう一度食べたい!ちょっと残念な夕食でした。

部屋の窓からの眺めは格別です。暮れなずむ夕暮れの運河の風景はとても幻想的な美しさ。美しい夕暮れ・・・感動的です。

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更け行くブルージュの美しい運河の景色を眺めて気分を直し、ご機嫌です。もはや夕暮れではなく、夜景ですね。いつまでも美しい風景に配偶者と二人で見入っています。

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こちらは裏から見た市庁舎Stadhuisの眺めです。仄暗い空を背景に黒々と屋根が続いています。

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最後にもう一度、運河の風景を脳裏に刻み付けておきましょう。一生忘れることのできない風景になりそうです。

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今日も1日無事に終わりました。明日もブルージュの街歩きを楽しみ、夕方にはブリュッセルに向かいます。



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ブルージュ散策:早朝の静かな運河風景

2015年7月3日金曜日@ブルージュ~ブリュッセル/1回目

旅の15日目、ブルージュ3日目です。

今日はほんの気持ちだけ早起きします。というのは、朝食前にブルージュの街を早朝散歩するためです。美しいブルージュの街ですが、あまりにも観光客が多いため、なかなかよい写真が撮れないし、気持ちよく散歩できないのです。朝は人通りが少なくて、気持ちよく散策できる筈です。ヨーロッパの観光地はどこでもそうです。一昨日から配偶者の強い提案がありました。ブログに掲載する写真も人影のない、いい写真が撮れますしね。

朝は空気もひんやりしています。8時にお散歩開始です。まずはホテル前の運河から歩くことにします。ウォレ通りWollestraatを南に歩くと、運河に架かるネポムク橋Nepomucenusbrugに差し掛かります。橋の中ほどにあるネポムクの聖ヨハネ(聖ヤン・ネポムツキー)の像です。その向こうには聖母教会Onze-Lieve-Vrouwekerk Bruggeの高い塔が見えます。まず、朝の美しい景色がひとつ見えました。

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ネポムク橋を渡ると、ダイフェル運河Dijverです。日中の人出が不思議なほど誰も歩いていません。

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美しい運河風景です。運河の向こうには市庁舎Stadhuisの屋根も見えます。

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ネポムク橋のほうを振り返ります。運河沿いのダイフェル通りDe Dijverの先は聖母教会です。

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運河沿いのローゼンフートカーイ通りRozenhoedkaaiを進み、右手にパンドライチェ通りPandreitjeが見えるところまで来ます。パンドライチェ通りは緑の並木の通りです。この通りの先に昨日の夕刻に歩いたコーニンギン・アストリッド公園 Kon. Astridparkがあります。

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ここから運河を見ると、マルクト広場Grote Marktに立つ鐘楼Belfortも見えます。このローゼンフートカーイの風景は毎日眺めていますが、とても美しいですね。ブルージュで1枚しか写真が撮れないとしたら、ここで写真を撮れと言われているほどの写真スポットなのだそうです。それも納得です。

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ここでローゼンフートカーイ通りから左の路地に入り、少し進むとハイデンフェッテルス広場Huidenvetterspleinに出ます。レストランで賑わう広場も朝は人気がありません。

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これは広場の右手前、つまり南側です。テラス席が綺麗な花で飾られています。

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これは広場の左側、つまり西側です。煉瓦造りのオテル デュ ドゥ ブルゴーニュHotel Duc De Bourgogneの美しい建物です。

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これは北側にあるブラッセリー・モーツァルトハウスBrasserie Mozarthuys。一昨日に美味しいムール貝を食べたモーツァルトゆかりのレストランです。

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広場を北に抜けると、また運河沿いの道にでます。運河に架かる橋を渡った先はブルグ広場Burgに続きます。

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運河沿いの先には魚市場Vismarktがあります。1821年に建てられたそうです。今は市場が開いていませんね。

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この屋外市場は火曜日から土曜日までの午前中、北海で採れた魚を売る業者が並ぶそうですが、今は全然、その気配が感じられません。

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運河沿いに進みましょう。並木の続く道、ステーンハウウェルスデイク通りSteenhouwersdijkはとても静かです。

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運河に架かる石造りの橋はとてもよい風情が漂います。メー通りMeestraatにあるメー橋Meebrugです。

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このメー橋は14世紀に建造されたブルージュで1番古い橋なんだそうです。

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このあたりの運河はグルーネライ運河Groenereiと呼ばれています。メー橋の上からの運河風景は美しいですね。

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メー橋をさっきとは反対側から見ると、こちらは苔むして、石橋の古さが強調されます。

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グルーネライ運河沿いの通りはその名もグルーネライ通りGroenereiに名前が変わります。運河の対岸は綺麗なお庭になっているようです。

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ここまでの散策ルートを地図で確認しておきましょう。

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早朝の散策はまだまだ続きます。


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ブルージュ散策:ブルージュの華、運河風景を満喫

2015年7月3日金曜日@ブルージュ~ブリュッセル/2回目

ブルージュの街で早朝散歩しているところです。早朝と言っても、saraiの早朝は8時過ぎという出足の遅さ。それでもまだ観光地ブルージュは、ほとんど歩いている人はいないんです。
グルーネライ運河Groenerei沿いのグルーネライ通りGroenereiを歩いています。運河とそこに架かる石橋の美しさは例えようもありません。先ほどのメー橋Meebrugも美しかったのですが、続く石橋も素晴らしいです。苔むした運河の石橋は例えようもない美しさ。ため息が出るほどです。この石橋はペールデン通りPeerdenstraatのペールデン橋Peerdenbrugです。メー橋とペールデン橋の2つは、ブルージュ最古の石橋で14世紀に建造されました。ブルージュの運河風景を代表すると言っても過言ではありません。

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運河沿いの通りに面した煉瓦造りの建物に、赤いゼラニウムがとても似合っています。

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運河沿いにモダンな東屋風のものがあります。暑い日中には格好の日陰を作るでしょう。

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切妻屋根の煉瓦造りの建物が並びます。フランドル地方特有の風景です。

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ここでグルーネライ運河は終わり、左手のシント・アナライ運河Sint-Annareiに続いていきます。ここまでは運河クルーズで巡ったコースの復習です。あくまでも早朝散策なので、運河を進むのはこのあたりで打ち止めにして、今来た道を戻ることにしましょう。

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このグルーネライ通りを戻っていきましょう。マルクト広場Grote Marktの鐘楼Belfortも見えていますね。

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また、切妻屋根の煉瓦造りの建物の前を歩いていきます。とてもよい雰囲気ですね。

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美しいグルーネライ運河の風景を再度、楽しみます。

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再び、ペールデン橋です。橋のアーチが運河の水面に映り込んでいます。

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次はメー橋です。何度見ても絶景です。それに人も全然いません。

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メー橋の手前にはベンチがぽつんとあります。絶好の休憩ポイントですが早朝散歩中ですから、そうゆっくりしている暇はありません。

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メー橋の前を通り過ぎます。メー橋ともこれでお別れです。

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メー橋を過ぎると、ステーンハウウェルスデイク通りSteenhouwersdijkの並木道です。煉瓦色が映り込んだ運河の美しさにうっとりします。

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運河沿いの切妻屋根と小塔の連なりの建物が見えてきます。この煉瓦造りの建物はブルージュ古文書館Brugse Vrijeでしょうか。

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その建物の手前の小さな庭園にはうつぶせになった男の銅像があります。何でしょうか。いずれにせよ、そう古いものではなさそうです。

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再び、石橋が見えてきます。ハイデンフェッテルス広場Huidenvetterspleinとブリンデ・エーゼル通りBlinde-Ezelstraatを結ぶ石橋です。名前は不明ですが、この石橋も綺麗ですね。

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ハイデンフェッテルス広場の前までやってきました。石橋は目の前です。

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石橋の上からは運河クルーズの観光船乗り場が見下ろせます。もちろん、まだ運河クルーズは始まりません。一昨日の運河クルーズの思い出が脳裏をよぎります。ところで正面に見えている建物は、saraiが宿泊しているホテル ブールゴンシュ ホフHotel Bourgoensch Hofです。如何に好立地のホテルか分かりますね。

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橋の反対側の方を眺めます。グルーネライ運河の風景の素晴らしさを最後に満喫します。遠くに見えるのがメー橋です。

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運河沿いにゆったりと歩きながら、満足いくまで写真を撮りました。この運河沿いの風景こそがブルージュの華と言えます。
ここまでの散策ルートを地図で確認しておきましょう。

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この後は運河を離れて、旧市街の広場と教会を巡ります。


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ブルージュ散策:ブルグ広場~マルクト広場

2015年7月3日金曜日@ブルージュ~ブリュッセル/3回目

ブルージュの街を早朝散歩しています。運河沿いの散策を終え、次はブルグ広場Burg、マルクト広場Grote Markt、シモン・ステヴィン広場Simon Stevinpleinと広場を巡って、市庁舎Stadhuis、聖血礼拝堂Basiliek van het Heilig Bloed、鐘楼Belfort、救世主大聖堂Sint-Salvatorskathedraal、聖母教会Onze-Lieve-Vrouwekerk Bruggeを見て歩きます。ほとんどは何度も見たものですが、朝の静けさの中では印象が異なる筈です。

運河の橋を渡って、ブルグ広場に続くブリンデ・エーゼル通りBlinde-Ezelstraatを歩きます。この路地は市庁舎と旧古文書館Oude Civiele Griffieの間の狭い通路です。ブルグ広場に出るところは、建物の下をくぐっています。この建物は旧古文書館の西の端の部分です。建物の屋根の上には金色に輝くカール5世(神聖ローマ皇帝)の像が立っています。

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旧古文書館の下をくぐり抜けて、ブルグ広場に出ます。

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ブルグ広場に出るとまず目に入るのは、広場西側のギルドハウスの向こうに朝日を浴びて輝くマルクト広場の鐘楼なんです。やはり、存在感があります。

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広場の東側には、旧自由ブルージュ館(Voormalige Landhuis van het Brugse Vrije)が建っています。自由都市だったブルージュの政務のために建てられました。現在は市の行政センターとして使われているようです。

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広場の中央から振り返って、南側を見ます。右側が市庁舎。左側が旧古文書館です。大変壮麗な建築ですね。市庁舎はフランボワイヤン・ゴシック様式で14世紀から15世紀にかけて建てられた、とても古い建物です。

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広場の中央には、赤い椅子の並ぶ仮設のスタンドが作られています。何かのイベントがあるようです。広場の雰囲気はぶちこわしで残念ですね。

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広場の南東の隅、市庁舎の右隣には聖血礼拝堂の小さな建物が建っています。朝が早いので、まだ観光客がいないのは狙い通りですが、お店の開店準備のための荷物搬入用のトラックが駐車しているのは計算外です。

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広場の西側の切妻屋根のギルドハウスは、現在はレストランです。まだ開店準備中です。

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ざっと見たところでブルグ広場を後にします。朝食後、再度訪れるつもりです。マルクト広場に向かって、ブライデル通りBreidelstraatに進みます。

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広場の出口で最後にブルグ広場の風景に一瞥をくれます。市庁舎の美しさが印象的です。

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ブライデル通りを歩いていくと、前方に鐘楼が聳え立ちます。

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通りの右側の煉瓦造りの建物はブルージュ・ビール博物館Bruges Beer Museumです。元は郵便局だった建物です。

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マルクト広場に出ると、いきなり騒がしくなります。もう市民の日常生活が始まっています。せっせとお掃除をし、ごみを片付け、開店の準備をし、そして出勤の自転車が勢いよく走り去っていきます。色んな車も多く駐車しています。しかし、広場に観光客の姿はほとんど見えません。絶好のシャッターチャンスです。

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広場の北側にはギルドハウスが立ち並びます。

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東側には州庁Provinciaal Hofの建物が鎮座しています。

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広場の中央には、銅像が立っています。1302年の「黄金の拍車戦争」の指導者ヤン・ブレーデルとピーター・ド・コニングです。「黄金の拍車戦争」というのは、当時フランドルを統治下に置いていたフランスに対して、富を蓄えたブルージュ市民が蜂起してフランス軍を打ち破った戦争です。フランス軍の騎士が付けていた黄金の拍車を奪って教会に飾ったことから、「黄金の拍車戦争」と呼ばれています。

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南側には鐘楼があります。観光客のいない広場で鐘楼の凛々しい姿をパチリ。

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おや、銅像のお掃除が始まりました。ご苦労様です。ホースで水しぶきを上げながら、銅像に水をかけていきます。

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銅像の後ろには、広場の西側が見えます。ギルドハウスが並んでいます。すべてレストランのようです。

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こちらのレストランは開店準備中のようです。

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こちらのレストランは営業開始したようで、お客さんが少し入っています。

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マルクト広場の朝も始まったようですね。マルクト広場を離れましょう。

ここまでの散策ルートを地図で確認しておきましょう。

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早朝散歩はまだ続きます。次はシモン・ステヴィン広場に向かいます。



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ブルージュ散策:救世主大聖堂~聖母教会

2015年7月3日金曜日@ブルージュ~ブリュッセル/4回目

ブルージュの街を早朝散歩しています。運河沿いから、ブルグ広場Burg、マルクト広場Grote Marktと見て、次はシモン・ステヴィン広場Simon Stevinpleinに向けて、ステーン通りSteenstraatを歩いています。ステーン通りはマルクト広場からブルージュ駅のほうに向かう大きな通りでバスも走ります。

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あっ、ちょうど駅のほうからのバスがやってきます。この通りは一方通行なので駅からのバスがやってくるだけで、駅に向かうバスは通りません。ブルージュはほとんどの通りが一方通行なので、バス路線が分かり難くて困ります。

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また、次のバスがやってきます。通りの先には救世主大聖堂Sint-Salvatorskathedraalが見えてきます。

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救世主大聖堂の手前に緑が見えているところがシモン・ステヴィン広場です。もう少しで到着します。

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シモン・ステヴィン広場に到着。広場からは聖母教会Onze-Lieve-Vrouwekerk Bruggeが見えています。

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広場の中央には、広場の名前の由来であるシモン・ステヴィンの銅像が立っています。頭が髷のように見えるのは鳥がとまっているためでした(笑い)。シモン・ステヴィンはこのブルージュ出身の有名な数学者です。右手に持っているのはコンパスのようですね。

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シモン・ステヴィン広場の先にある救世主大聖堂に向かいます。また、ステーン通りを進みます。

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すぐに救世主大聖堂の前に到着。ブルージュ最古の教会です。ゴシック様式で建てられています。内部は後で見に来ることにして、散策を続けます。

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救世主大聖堂の前に近づくと、とても大きなステンドグラスがあります。後で中から見るのが楽しみです。

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救世主大聖堂の横の路地、救世主大聖堂通りSint-Salvatorskerkhofを抜けていきます。

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救世主大聖堂の裏手に出ます。

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ハイリゲ・ゲースト通りHeilige-Geeststraatを通って、聖母教会のほうに向かいます。途中、立派な紋章のある施設の前を通ります。これはブルージュの教区教会Bisdom Bruggeです。ということはブルージュの教会を束ねる組織ということですね。

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通りの正面に聖母教会が見えてきます。ただし、塔が見えないので聖母教会らしくありませんね。

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聖母教会の前に出ます。もうすっかり、お馴染みになりました。

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聖母教会の前の広場に郵便ポストがあります。ベルギーは赤いポストのようです。ヨーロッパ大陸は黄色だと思っていたのですが、ベルギーはイギリス方式なんですね。無事に孫たちへ絵葉書を出すことが出来ます。

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聖母教会の前の広場にも人影がありません。

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ここからはマリア通りMariastraatを歩きます。左側は聖母教会、右手には聖ヨハネ施療院Sint-Janshospitaalが見えています。いつもは観光客でごったがえしになっている通りですが、人っ子一人いませんね。

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聖ヨハネ施療院の前に差し掛かります。

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聖ヨハネ施療院、すなわちメムリンク美術館の入口もまだ閉まっています。犬を連れた女性がお散歩中です。

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ここまでの散策ルートを地図で確認しておきましょう。

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早朝散歩をまだ続けますが、そろそろホテルに戻って、朝食を食べる時間ですね。


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ブルージュ散策:早朝散歩、最後は美しい運河沿い

2015年7月3日金曜日@ブルージュ~ブリュッセル/5回目

ブルージュの街を早朝散歩しています。運河沿いから、ブルグ広場Burg、マルクト広場Grote Markt、シモン・ステヴィン広場Simon Stevinpleinと歩き、救世主大聖堂Sint-Salvatorskathedraal、聖母教会Onze-Lieve-Vrouwekerk Bruggeを見て周りました。どこもまだ、観光客の姿がなく、狙い通りに写真が撮れます。
聖母教会、聖ヨハネ施療院Sint-Janshospitaalの間のマリア通りMariastraatを歩き、今日もまたマリア橋Mariabrugの上から、運河の眺めを楽しみます。もちろん、運河クルーズはまだ始まっていません。運河沿いの聖ヨハネ施療院の建物が美しいです。

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マリア橋からのもう一方の運河の眺めも楽しみます。昨日の夕刻にも見たばかりですが、朝の景色はまた違って見えます。

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橋の上からマリア通りを振り返ります。通り沿いの聖ヨハネ施療院の建物が見えます。通りには自転車に乗った女性が1人見えるだけです。

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橋を渡り、最初の角で左に曲がります。カスタンジェボーム通りKastanjeboomstraatを歩きます。古い建物が並ぶ雰囲気のある路地です。すぐ横に運河が流れているはずですが、左側の建物が邪魔になって見えません。

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朝の静けさに包まれた路地を進みます。

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路地の突き当りで路地を振り返ります。煉瓦造りの建物、切妻屋根の建物が続いています。人っ子1人いません。

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路地の突き当りで左に曲がります。グルーニング通りGroeningeです。この路地も古い建物が続く雰囲気のある路地です。少し進むと、路地沿いの鉄柵の向こうに運河が見えます。

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鉄柵の間に手を入れて、写真を撮ります。運河の先には先ほど渡ったマリア橋が見えています。

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路地の反対側にも運河が見えます。古い建物、緑が運河の穏やかな水面に映り込んで美しい風景を作っています。

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グルーニング通りを進んでいくと、路地が右に折れています。その先も綺麗な路地が続きます。

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ここで路地を離れ、正面の塀のアーチをくぐってアーレンツホフArentshofという庭に出ます。ブランギン美術館アーレンツハイスBrangyn Museum Arentshuisの裏庭です。正面左手の建物がアーレンツハイスです。18世紀の貴族の館に英国人の芸術家フランク・ブランギンの作品を展示しています。

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庭の中には、「黙示録の4騎士」のブロンズ像が飾ってあります。「死」、「戦争」、「饑餓」、「革命」をテーマにしているそうです。4つとも同じような騎士のブロンズ像でそれぞれの違いはあまり分かりませんけどね。

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ここでsaraiは大きなミスを犯してしまいました。このアーレンツホフは運河にも面しているんですが、運河の方はまったく見ずに通り過ぎてしまったんです。実はここには美しい石橋、ボニファティウス橋Bonifaciusbrugがあるんです。早朝の観光客のいないボニファティウス橋の写真撮影という絶好のチャンスを逃してしまいました。結局、このボニファティウス橋は運河クルーズでちらっと見ただけになってしまいました。大いに残念です。

アーレンツハイスの横を通り抜けて、ダイフェル通りDijverに出ます。そこには美しい運河風景が広がっています。ダイフェル運河Dijverです。

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ダイフェル運河はトンネルの中に入っていきます。その後アーレンツハイスの下を抜けて、その裏庭のアーレンツホフの横を流れ、ボニファティウス橋に達します。それを見逃してしまったんです。

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対岸には運河クルーズの観光船乗り場があります。船頭のおじさんがクルーズの準備中です。そろそろ運河クルーズも始まりそうです。

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ダイフェル運河は緑の並木と相まって、美しい景色になっています。

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運河沿いの並木道も綺麗ですね。

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運河には緑の並木と古い煉瓦造りの建物がとてもマッチしています。ブルージュならでは景色です。

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煉瓦塀に覆いかぶさるような柳の緑が見事です。

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やがて、運河の先に早朝散歩の出発点のネポムク橋Nepomucenusbrugが見えてきます。

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だんだんとネポムク橋が大きくなってきます。

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橋の袂にはまた観光船乗り場があります。ここはまだクルーズの準備も始まっていませんね。

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最後に運河沿いを散策して早朝散歩も終了です。運河沿いは呆れるほど絵になる景色になっています。運河と並木の織り成す美しさは朝ならではです。

ここまでの散策ルートを地図で確認しておきましょう。

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ホテルに戻って、遅くなった朝食をいただきます。



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名古屋フィル&神奈川フィル_スペシャル・ジョイント・コンサート@横浜みなとみらいホール 2016.6.25

創立50周年の名古屋フィルと、昨年、創立45周年だった神奈川フィルが大編成のオーケストラを組んで、ショスタコーヴィチの交響曲第7番に挑むという注目のコンサートです。指揮は両者で指揮者を務めている川瀬賢太郎です。さらにモーツァルト演奏には絶対の信頼がおける菊池洋子がピアノ協奏曲第21番も弾くという垂涎のプログラム。これは聴くしかありません。実は神奈川フィルを聴くのはこれが2回目です。1回目は原因不明の高熱にうなされながら、聴いたマーラーでした。よかったような気もしますが、夢まぼろしの世界で聴いたコンサートでした。そのときの記事はここです。で、ちゃんと神奈川フィルを聴くのは実質、今日が初めてです。名古屋フィルを聴くのも初めて、川瀬賢太郎を聴くのも初めてです。菊池洋子は今年の宮崎音楽祭で聴いたばかりです。そのとき弾いたモーツァルトのピアノ・ソナタとヴァイオリン・ソナタは素晴らしい演奏でした。そのときの記事はここです。ただ、菊池洋子がオーケストラと共演するのを聴くのは初めてです。ソロで弾くときと同様に素晴らしいモーツァルトを聴かせてくれるのでしょうか。

今日のプログラムは以下です。

  指揮:川瀬賢太郎
  ピアノ:菊池洋子
  管弦楽:名古屋フィル&神奈川フィル

  モーツァルト:ピアノ協奏曲第21番ハ長調K.467

   《休憩》

  ショスタコーヴィチ:交響曲第7番ハ長調Op.60「レニングラード」

   《アンコール》

 チャイコフスキー:バレエ《白鳥の湖》より終幕の音楽


まず、最初のモーツァルトのピアノ協奏曲第21番ですが、まさに人生の喜びを味わうことになります。大好きなモーツァルトのピアノ協奏曲で至福の演奏が聴けたのですからね。何と言っても、菊池洋子の演奏が素晴らしいです。モーツァルト演奏はこうでなくてはというような粒立ちのよいタッチのピアノの響きです。彼女の足元を見ますが、ペダルは時折踏んでいるようですが、あまりは踏んでいないようです。ですから響きの大きさは小さくなりますが、その切れのよいタッチの素晴らしいこと。粒立ちのよい響きだけでなく、第2楽章の美しい歌わせ方も素晴らしく、音楽表現も見事です。圧巻だったのは第3楽章の音階や素早いパッセージの完璧な演奏です。しかもオーケストラとの微妙なコミュニケーションも見事です。ここまでモーツァルトを弾きこなせる日本人ピアニストがいるのは嬉しいですね。応援していきたいピアニストの一人です。もう一息でピリスやペライアの域に達するのではないでしょうか。オーケストラは名古屋フィル&神奈川フィルの混合チームでしたが、特にヴァイオリンを始めとした弦楽セクションが素晴らしい響きを聴かせてくれました。指揮の川瀬賢太郎の無理のないサポートもよかったと思います。ともかく、音楽を聴く喜びを与えてくれる素晴らしい演奏でした。
ちなみに予習したCDはピリスの新旧の録音です。

 ピリス、グシュルバウアー&リスボン・グルベンキアン財団室内管弦楽団
 ピリス、アバード&ヨーロッパ室内管弦楽団

ともかく、ピリスのモーツァルトは素晴らしいです。もっとも、saraiは最近、クララ・ハスキルの弾くモーツァルトにはまっていて、ほとんどすべてのCDを収集して聴いているところです。残念ながら、ハスキルはこの第21番は録音を残していません。第19番とか、第20番は多くの録音を残してくれているんですが、彼女の好みは偏っていて、この第21番は好みから外れていたようです。きっと素晴らしい演奏をしたに違いないのに残念です。

休憩後は総勢130名の名古屋フィル&神奈川フィルの混合チームによるショスタコーヴィチの交響曲第7番「レニングラード」です。冒頭の演奏される「人間のテーマ」は弦楽の響きが心地よく、さほどに大オーケストラを感じさせる音量ではありません。あれっと思っていたら、ボレロのリズムによる「戦争のテーマ」が頂点に達したときの凄まじい音量ははっきり言って、うるさいくらい。それがずっと持続しますから、耳がどうにかなりそうです。それでも弦楽セクションだけのパートでは心地よい響きに落ち着きます。その繰り返しでいささか聴くのも疲れます。川瀬賢太郎の指揮は激しい音量のときの姿はなかなか絵になりますね。でもうるさいです。大音量でもうるさくないような響きになれば、最高なんですけどね。大音量のとき以外は特に弦楽セクションの響きはとても美しいんです。ともかく長大な第1楽章を聴いて、疲れ果てました。第2楽章はそううるさい感じはありませんが、第1楽章で疲れた耳はなかなか回復しません。第2楽章が終わったときにこれでまだ半分聴いただけと思うだけでどっと疲れが出てきます。ところがこの後の第3楽章~第4楽章が素晴らしかったんです。特にヴィオラに始まる弦楽合奏による鎮魂を思わせる音楽の崇高さには胸を打たれます。非人間的な戦争へのアンチテーゼとも思える音楽は人間の尊厳がいかに大切かを表現しているように感じます。感動で胸が一杯になってしまいます。川瀬賢太郎の見事な指揮、混合チームの素晴らしいアンサンブルによる最高の演奏です。これまでこの曲を聴いていて、こういう思いに駆られたのは初めてのことです。この後、フィナーレまでの演奏の素晴らしさは圧巻でした。フィナーレでは、「こんな理不尽な世界であっても人間は生き抜いていくんだ」という強いメッセージ性を感じました。第3楽章~第4楽章の素晴らしい演奏はそれまでの疲れを吹き飛ばしてくれました。やはり、聴きに来てよかったと思わせられるコンサートでした。
ちなみに予習したCDは以下です。

 バーンスタイン、シカゴ交響楽団
 ムラヴィンスキー、レニングラード・フィル

それぞれの指揮者の個性が出た演奏で、どちらもオーケストラの実力が大変なものです。しかし、やはり、この曲は生演奏で聴くのがいいですね。

ところでこの曲は戦争をテーマにして、ソ連時代の国民の意識高揚の一面もあるということで賛否両論のある曲ではあります。saraiの尊敬する作曲家バルトークは当時、亡命先の米国で「国家の奴隷にまでなって作曲するものは、馬鹿」という批判的なコメントを出し、自作の《管弦楽のための協奏曲》でもこの交響曲第7番の「戦争のテーマ」を揶揄的に引用したくらいです。ショスタコーヴィチもそのバルトークのコメントは承知していたようで、自作でバルトークの作品を引用したりしています。悲しい戦争の時代、そして、人間の尊厳が傷つけられる時代には、芸術家も無縁ではいられません。バルトークもショスタコーヴィチもsaraiが好んで聴いている作曲家であり、それぞれの思い、それも内に秘めた思いがあることは理解しているつもりです。それぞれの個性に合ったスタイルで人間の生きる道を模索した音楽を作ってくれたと思っています。芸術家が世界情勢とは無縁でいられない時代は今でも続いています。音楽の力で人間が人間たりえること・・・そういう音楽を聴いていきたいとsaraiは祈っています。今日のこの曲もsaraiはポジティブに捉えたいと思っています。国家発揚の音楽ではなくて、人間に生きる力を与える音楽だと・・・。

盛大な拍手の続く中、思わぬアンコール曲が始まります。何と《白鳥の湖》です。すぐに終幕の場面であることに気が付きます。ジークフリート王子と悪魔ロットバルトの壮絶な戦いの場面です。オデット姫の美しい姿も重なるシーンです。この場面の終結は正義が悪に打ち勝ち、ハッピーエンドというソ連時代に改変されたシナリオとそれ以前の魂の救済もなく、オデット姫も死ぬという悲しい結末の両極パターンがあるのはバレエファンは皆承知しています。さて、今日の音楽はどちらのシナリオに向けた音楽になっているのかを聴き取りましょう。通常ではありえないようなグランド・オーケストラによるグラマラスな音楽が続きます。意外にこういう演奏もよいものです。ということはこの音楽は言うまでもなく、正義の勝利、つまりは人間の勝利ということになります。単純なハッピーエンドというよりも人間賛歌のようなものでしょうか。アンコールにこういう音楽を持ってきた川瀬賢太郎の音楽的センスのよさにも拍手です。そもそもアンコールをやること自体、異例なことですからね。ショスタコーヴィチの交響曲第7番のような大曲の後ならなおさらです。コンサートマスターの石田泰尚も疲れたというように手を振っていたと後で配偶者が言っていました。ご苦労様でした。



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テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

 

ブルージュ散策:運河を眺めながら朝食、そして、散策再開

2015年7月3日金曜日@ブルージュ~ブリュッセル/6回目

ブルージュの街を1時間ほどぶらついて、ようやくホテル近くに戻ってきました。ネポムク橋Nepomucenusbrugを渡って、ウォレ通りWollestraatに入ると、ホテルへの路地の入口も見えてきます。

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これがsaraiの宿泊しているブールゴンシュ ホフHotel Bourgoensch Hofへの路地の入口です。建物のアーチをくぐる入口になっています。

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入口のアーチから中を覗くと、アーチの先に明るい路地が見えています。そして、路地の先はローゼンフートカーイRozenhoedkaaiの運河風景が広がっているんです。

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アーチをくぐって路地に入ります。もうここはホテル前のテラスになっています。

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これがホテル ブールゴンシュ ホフのレストランのテラス席です。運河に面する席もありますね。

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これがホテル ブールゴンシュ ホフのファサードです。煉瓦造りの3階建ての建物です。運河沿いには地下階もあるので、実質4階建てです。

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ホテルに入って、そのまま朝食ルームに向かいます。窓際で運河が望めるテーブルが空いています。お皿を片付けてもらいましょう。

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陽光が入って明るい朝食ルームは、既に遅い時間になっているので人はまばらです。

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このホテルでの最後の朝食をいただきましょう。朝食後、ホテルを出払う準備をします。今日はまだブルージュの街歩きをしますが、午後にはブリュッセルへの移動です。荷物をまとめてチェックアウトし、かばんをホテルに預かってもらいます。

この後は、ブルージュのシティ・カードで入れる施設(つまり無料入場の施設)に入りまくろうという魂胆です。シティ・カードを大枚叩いて購入したので、元を取ろうという貧乏人根性。まずは、先ほども行ったマルクト広場Grote Marktで鐘楼Belfortの高い塔に上ります。ホテルを出てウォレ通りを進むと、鐘楼の高い塔が間近に聳えます。

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マルクト広場にある鐘楼の建物の入口を抜けて、中庭に入りましょう。

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鐘楼の入場の列は結構長いですね。

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しばらく並んで入場します。もちろん、ブルージュのシティ・カードで無料チケットをゲットします。

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高さ83mの螺旋階段はとても厳しいですが、時折休息しながら上ります。途中、窓から景色が見えるので、それを心の頼りにします。

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途中のテラスからはマルクト広場が見下ろせます。

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反対側には鐘楼の中庭も見下ろせます。

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これは鐘楼内部の鐘を鳴らす大仕掛けの機械ですね。大きい鐘も見えます。

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まだまだ鐘楼の建物は上に続きます。

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時計の歯車のような仕掛けがあります。

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巨大なオルゴールの機械になっています。

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このオルゴールマシンでカリヨンの鐘を鳴らすようです。この47個のカリヨンが美しい響きで鳴り渡るんです。

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ようやく366段の石段を上り終えます。塔の上からの眺めは絶景です。金網の向こうに、右は救世主大聖堂Sint-Salvatorskathedraal、左は聖母教会Onze-Lieve-Vrouwekerk Bruggeが見えます。ほとんど同じ高さのように感じます。

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金網の間からの景色を写真に収めます。

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美しい眺めです。上ってきた疲れが吹っ飛びます。しばらく、360度のブルージュのパノラマを楽しみます。


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ブルージュ散策:鐘楼からの絶景

2015年7月3日金曜日@ブルージュ~ブリュッセル/7回目

高さ83mもある366段の石段を上り終えて、鐘楼Belfortの塔の上からの絶景を楽しみます。まずは聖母教会Onze-Lieve-Vrouwekerk Bruggeを眺めます。美しい姿です。右端には救世主大聖堂Sint-Salvatorskathedraalも見えています。

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聖母教会の左のほうを眺めます。左から聖母教会へと続く緑の並木の通りはダイフェル通りDijverです。ダイフェル運河Dijverに沿った通りですが、ここからは運河は手前の建物に阻まれて、見ることができません。

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ダイフェル通りの左側に運河が見えます。ローゼンフートカーイRozenhoedkaaiの運河風景です。

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ローゼンフートカーイの左には大きな広場が見えます。ブルグ広場Burgです。広場に面して右手には市庁舎Stadhuisの華麗な建物が見えます。

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ローゼンフートカーイのあたりをズームアップしてみましょう。運河に突き出ている建物はオテル デュ ドゥ ブルゴーニュHotel Duc De Bourgogneですね。その向かいの建物がsaraiの泊まっていたホテル ブールゴンシュ ホフHotel Bourgoensch Hofです。こちらからは建物の裏側しか見えません。左端に見えるちょっとした広場は魚市場Vismarktのようです。

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ブルグ広場のほうを眺めるとその先にブルージュの街並み、教会の塔、そして、はるか先にはフランドル平原まで見渡せます。意外に運河は建物の陰になり、あまり見えないのが残念です。

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マルクト広場Grote Marktを見下ろしますが、ここからは真下は見えません。マルクト広場の北側に並ぶギルドハウスがようやく眺められます。ギルドハウスの先に見える白い大きな建物は市立劇場Stadsschouwburgです。

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左のほうに目を移します。右手の奥にある大きな建物は聖ヤコブ教会Brugge Sint Jacobskerkです。左手にある小さな塔を持つ建物はホテル デュークス パレスHotel Dukes' Palaceです。このホテルはその名の通り、かつて公爵の邸宅だった15世紀の建物を利用した5つ星のホテルです。1泊3万円以上ではsaraiの財政の範囲外です。

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今度は右のほうに視線を向けて、マルクト広場の西側のほうを眺めます。手前には広場の西に面する州庁Provinciaal Hofの建物が見下ろせます。広場の先に緑が見えるところはヤン・ファン・エイク広場Jan van Eyckpleinのようです。ヤン・ファン・エイクの銅像が建つ広場です。後で行ってみましょう。ずっと奥のほうには大きな水路が見えます。バウデウェイン運河Boudewijnkanaalでしょうか。

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さらに右側を見ます。左端の緑がヤン・ファン・エイク広場です。広場の前は運河がありますがここからは見えません。中央奥に聖ワルブルガ教会Sint-Walburgakerkが見えます。

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ぐっとのりだすと、やっとマルクト広場の一部が見えます。広場を歩く人が豆粒のようです。

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再び、反対側に周って、ローゼンフートカーイのほうを眺めます。ローゼンフートカーイの先に見える緑の多いところは市立公園のコーニンギン・アストリッド公園 Kon. Astridparkです。その先に見える塔は聖マグダレーナ教会Kerkfabriek Heilige Maria - Magdalena En Heilige Catharinaです。

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最後にもう一度、聖母教会を眺めます。

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ブルージュの街を一望することができて、大満足です。そろそろ、鐘楼を下りましょう。

鐘楼に上って、ヘロヘロになった足を引きづりながら、ブルグ広場に向かいます。


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河村尚子の熱いラフマニノフ_山田和樹&バーミンガム市交響楽団@サントリーホール 2016.6.28

河村尚子がラフマニノフのピアノ協奏曲第3番を弾くというので、大変期待して聴きに行くことにしました。河村尚子と言えば、彼女の弾いたプロコフィエフの戦争ソナタの1曲、ピアノ・ソナタ第6番の圧巻の演奏は今でも忘れられません。そのときの記事はここです。こんなにプロコフィエフが弾けるんだから、当然、ラフマニノフも素晴らしいに違いないというのがsaraiの意見なんです。で、どうだったかというと、saraiの期待に応えてくれる素晴らしい演奏です。冒頭のシンプルなメロディーのところはえらくまろやかな響きでエッと驚きましたが、それはテクニック的に余裕のパートだからなんだと思いました。もっと鮮鋭な響きなんだろうと想像していたからの驚きでしたが、彼女はそのまろやかな響きでこの難曲の難しいパートも弾きこなしていきます。フォルテッシモでは流石にまろやかな響きは崩れて、割れんばかりの大音響が炸裂します。なかなかのパワーです。もっともsaraiは最前列でピアノの真ん前で聴いているので、もっと後ろの席ならば、フォルテッシモでももっとまろやかに響くのかもしれません。いずれにせよ、最前列ではピアノとオーケストラのバランスが崩れ、ほとんどピアノの音しか聴こえません。でも、saraiのようなピアノ好きにはそれは承知の上のことで、その崩れたバランスでいいんです。第1楽章、第2楽章と河村尚子の迫力満点のピアノに聴き惚れます。でも、ラフマニノフ特有のやるせなさが聴こえてこないのが唯一の不満です。美しいロマンティシズムは感じられるし、一種の狂気のような叫びも聴こえてきます。しかし、期待していた第3楽章が始まると、そういうsaraiの思いの数々はすべて吹っ飛びます。河村尚子の熱い響きが弾丸のようにsaraiの体を貫いていきます。凄い気魄も伝わってきます。もう、saraiはピアノの響きと一体化して、意識が飛びそうです。そして、クライマックスはフィナーレ。熱いロマンの響きがピアノとオーケストラから発せられて、感動の波が押し寄せてきます。音楽に浸る喜びに優るものは人生にはありません。素晴らし過ぎる河村尚子の熱いラフマニノフでした。

日本期待の若手指揮者である山田和樹は実は初聴きです。彼のマーラー・ツィクルスにも食指が動いたのですが、これ以上、音楽スケジュールがたて込むと大変なので自重しました。今日聴いた感想ですが、その素直な音楽性は好ましく思えました。妙な思い入れのない、よい意味で普通の音楽作りです。それにとても丁寧で手抜きのない音楽が流れます。それが如実に現れたのが最初に演奏されたベートーヴェンの『エグモント』序曲です。軽く演奏してもよかったのでしょうが、実に誠実に作り込まれた音楽に聴き入ってしまいました。きびきびと若さにあふれた音楽に爽やかささえ感じました。もちろん、きっちりとアインザッツも決め、重厚な音楽でもありました。でも一番の良さはオーソドックスな音楽表現であったことです。ベートーヴェンをベートーヴェンらしくということです。これは最後に演奏されたベートーヴェンの交響曲第7番にもそのままあてはまります。どこがどうという感想は控えますが、バーミンガム市交響楽団のしっかりしたアンサンブルを引き出して、正統的なベートーヴェンを聴かせてくれました。モダン過ぎず、重過ぎもせず、現代に演奏されるべきベートーヴェンという感じの演奏で、ワーグナーが絶賛して評した《舞踏の聖化(Apotheose des Tanzes)》を十分に表現し尽くした音楽作りに聴き惚れました。山田和樹は今後が楽しみである指揮者であることを実感しました。どういう方向に進んでいくのか注視していきたいですね。

今日のプログラムは以下です。

  指揮:山田和樹
  ピアノ:河村尚子
  管弦楽:バーミンガム市交響楽団

  ベートーヴェン:劇音楽『エグモント』序曲
  ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第3番ニ短調 Op.30
   《アンコール》 ラフマニノフ:エチュード Op.33-8

   《休憩》

   ベートーヴェン:交響曲第7番イ長調 Op.92

   《アンコール》
     ウォルトン:「ヘンリー5世」より「彼女の唇に触れて別れなん」


ところで今日の河村尚子の弾いたラフマニノフのピアノ協奏曲第3番はとても素晴らしかったのですが、未だにsaraiの聴いたベストのラフマニノフのピアノ協奏曲第3番は上原彩子の演奏です。そのときの記事はここです。もう4年前のことです。今の上原彩子ならば、もっと凄い演奏になりそうです。あー、聴きたい!!



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       河村尚子,  

ブルージュ散策:ブルグ広場にある市庁舎と聖血礼拝堂

2015年7月3日金曜日@ブルージュ~ブリュッセル/8回目

鐘楼Belfortからの絶景を楽しんだ後、今度はブルグ広場Burgに移動します。ブルグ広場に着くと、華麗な市庁舎Stadhuisの建物がお出迎え。フランボワイヤン・ゴシック様式の美しい建物です。

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市庁舎の壁には、聖人像が並びます。その間に入口があります。

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ここももちろん、ブルージュのシティ・カードで無料チケットをゲットします。

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入場してすぐに階段を上って2階にあるホールに向かいます。階段の途中で1階のエントランスを見下ろします。チェック柄の床と大理石の柱が美しいですね。

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赤じゅうたんの敷かれた階段も綺麗です。

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2階に上がると、大広間の豪華な装飾にびっくりです。天井は教会によく見られるヴォールトのような形状をしていますが、それを支える柱がないので大広間が見通しのよい空間になっています。天井に使われている木材はカシワだそうです。広間全体は金がふんだんに使われた装飾に覆われて、目がくらみそうです。

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壁には華麗な壁画が描かれています。町の歴史が描かれているそうです。

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ドアのパネルの装飾も見事です。擬人化されたトカゲのような、ドラゴンのようなものが活躍しています。

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ちょっと下がって、美しい壁面を鑑賞します。美しいですね。

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祭壇のようになっている正面もこんなに美しいです。

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その祭壇のあたりから、大広間全体を眺めます。こういうところでの結婚式はさぞ気持ちのいいことでしょう。

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天井のヴォールトを子細に眺めます。実に凝った装飾です。

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簡素なステンドグラスからは明るい光が差し込んで、大広間を明るく輝かせています。

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綺麗なパネル展示を見ながら、大広間を後にします。

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市庁舎を出ると、お隣が聖血礼拝堂Basiliek van het Heilig Bloedです。十字軍に参加したフランドル伯がコンスタンチノープルから持ち帰ったという《聖血の遺物》が祭壇に納められているそうです。ちょっと見ていきましょう。

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でも、出入りがなくて、おかしな雰囲気です。

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聖血礼拝堂はミサが始まる時間のようです。

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ミサの間は入場しないようにという張り紙が立っています。

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でも、何とか、内部を入口付近から覗き、その内部の豪華さにまたまたびっくり。残念ながら、ミサ中なので、写真は撮れません。

ここまでの散策ルートを地図で確認しておきましょう。

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次はヤン・ファン・エイクの銅像を見に行きましょう。



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ブルージュ散策:チョコレート物語からヤン・ファン・エイクの銅像へ

2015年7月3日金曜日@ブルージュ~ブリュッセル/9回目

ブルグ広場Burgで市庁舎Stadhuisの内部とちょっとだけ聖血礼拝堂Basiliek van het Heilig Bloedの内部を覗いて、ブルグ広場を離れます。マルクト広場Grote Marktに戻り、そこから、フラーミング通りVlamingstraatを北のほうに歩いて、ヤン・ファン・エイクの銅像に向かいます。左手に大きな建物が見えてきます。市立劇場Stadsschouwburgです。さきほど鐘楼Belfortから見下ろした建物です。

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この角で右に曲がり、シント・ヤンス通りSint-Jansstraatを進みます。すぐにシント・ヤンス広場Sint-Janspleinに到着。ここにはチョコレート物語Choco-Storyという博物館があります。ヤン・ファン・エイクの銅像を拝見する前にちょっと寄っていきます。それほどの興味はありませんが、ブルージュのシティ・カードで無料入館できるのでというくらいの軽いノリです。煉瓦造りの建物を改装した博物館です。

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チョコレートの博物館を感じさせない外観ですが、小さな銘板に名前が書かれています。

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入口からはモダンな内装が見えます。ガラスにバッチリとsaraiの姿が映り込んでいますが、それは見なかったことにしてください(笑い)。

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中はチョコレートにまつわる様々な展示が続きます。

ここにはマリー・アントワネットの肖像画とともにチョコレート(ココア?)を飲むための美しい陶磁器セットが展示されています。

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これは夥しい銅製のポットです。

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これは陶磁器のカップ。

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これは陶器のポットですが、真ん中に木製の棒が差し込まれています。攪拌用でしょうか。変わったポットですね。

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人の像が並んでいます。チョコレート色です。チョコレート製?

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チョコレート作りの実演コーナーもありますね。

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見られながらの作業って、やりにくいでしょうね。

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チョコレート作りの体験コーナーもあります。

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これでチョコレートの博物館の見学は完了。ここでは無料入館した上、入館記念にチョコレートまでいただき、嬉しい驚き。Choco-Storyの名前の入ったチョコレートです。運河沿いのヤン・ファン・エイク広場Jan van Eyckpleinで美味しくいただきます。

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このヤン・ファン・エイク広場にはヤン・ファン・エイクの銅像があります。ブルージュ到着時に参加した運河クルーズでも銅像は拝見しましたが、運河側からの後ろ姿でした。ようやく、お顔を拝見。

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運河を見ていると、運河クルーズのボートがやってきて、向きを変えて、戻っていきます。

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陸上から銅像の後ろ姿も間近に見ておきましょう。まあ、前から見ても後ろから見てもそんなに変わりません。

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ヤン・ファン・エイクの銅像が相対する先には教会のような塔が建つ建物があります。これは教会ではなく、《ポールテルス・ロッジPoortersloge》と呼ばれる15世紀の建物で市民の集会所として使われていたものです。現在は古文書館になっています。

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ここまでの散策ルートを地図で確認しておきましょう。

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ここからは聖母教会に向かいますが、鐘楼に上った疲れで結構ヘロヘロになっています。ヤン・ファン・エイクの銅像の前でベンチにへたり込み、適当なバス路線がないか、チェックします。しかし、情報不足でよく分かりません。歩くしかありませんね。かなり気温も上がってきます。頑張って立ち上がります。さあ、行きましょう。


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首都圏の様々なジャンルのクラシックコンサート、オペラの感動をレポートします。在京オケ・海外オケ、室内楽、ピアノ、古楽、声楽、オペラ。バロックから現代まで、幅広く、深く、クラシック音楽の真髄を堪能します。
たまには、旅ブログも書きます。

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 ≪…長調のいきいきとした溌剌さ、短調の抒情性、バッハの音楽の奥深さ…≫を、長調と短調の振り子時計の割り振り」による十進法と音楽の1オクターブの12等分の割り付けに

08/04 21:31 G線上のアリア

じじいさん、コメントありがとうございます。saraiです。
思えば、もう10年前のコンサートです。
これがsaraiの聴いたハイティンク最高のコンサートでした。
その後、ザル

07/08 18:59 sarai

CDでしか聴いてはいません。
公演では小沢、ショルティだけ

ベーム、ケルテス、ショルティ、クーベリック、
クルト。ザンデルリング、ヴァント、ハイティンク
、チェリブ

07/08 15:53 じじい@

saraiです。
久々のコメント、ありがとうございます。
哀愁のヨーロッパ、懐かしく思い出してもらえたようで、記事の書き甲斐がありました。マイセンはやはりカップは高く

06/18 12:46 sarai

私も18年前にドレスデンでバームクーヘン食べました。マイセンではB級品でもコーヒー茶碗1客日本円で5万円程して庶民には高くて買えなかったですよ。奥様はもしかして◯良女

06/18 08:33 五十棲郁子

 ≪…明恵上人…≫の、仏眼仏母(ぶつげんぶつも)から、百人一首の本歌取りで数の言葉ヒフミヨ(1234)に、華厳の精神を・・・

もろともにあはれとおもへ山ざくら 花よりほか

通りすがりさん

コメント、ありがとうございます。正直、もう2年ほど前のコンサートなので、詳細は覚えておらず、自分の文章を信じるしかないのですが、生演奏とテレビで

05/13 23:47 sarai
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