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ブリュッセルで美術三昧:ベルギー王立美術館、ロヒール・ファン・デル・ウェイデン

2015年7月5日日曜日@ブリュッセル/8回目

ベルギー王立美術館Musées royaux des beaux-arts de Belgiqueの古典絵画エリアを鑑賞しているところです。現在見ているのはフランドル絵画、オランダ/ベルギー絵画です。
謎の画家ロベール・カンパンに続いて、彼の弟子ロヒール・ファン・デル・ウェイデンの作品を見ていきます。

ロヒール・ファン・デル・ウェイデンの《聖母子》です。制作年は不明です。この作品は大変に美しく、さすがにファン・デル・ウェイデンだと思いましたが、どうやら、作者はファン・デル・ウェイデンとは認められていないようです。そもそも、ちゃんとファン・デル・ウェイデンだと絶対的に認められている作品はひとつもなく、3作品のみが一応、真作であろうと言うことになっているだけのようです。それはファン・デル・ウェイデンがいったん歴史の闇に消え去った画家であり、最近になって、ようやく、ヤン・ファン・エイクにも並び立つ画家と言う評価になったため、多くの作品が失われたり、資料が失われたからのようです。そういう事情はともかく、また、この作品が誰の手になるものかをさておいて、美しいものは美しいとsaraiは断じたいと思います。マリアの気品あふれる様はどうでしょう!

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ロヒール・ファン・デル・ウェイデンの《ピエタ》です。制作年は不明です。これは格別に素晴らしい作品。ヤン・ファン・エイクの作品にもひけをとらない優れた作品です。聖母マリアの悲しみ、聖母マリアの青い衣装と聖ヨハネの赤い衣装の対比の見事さも素晴らしいですが、その精緻な表現がフランドル絵画の最大の特徴です。しばし見入ってしまいます。

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ロヒール・ファン・デル・ウェイデンの《矢を持つ男の肖像》です。1456年頃、ファン・デル・ウェイデン57歳頃の作品です。ファン・デル・ウェイデンは肖像画を描かせても見事ですね。斜め正面向きに描かれていますが、これは北方美術独自の形式だそうです。首にかけた装身具が精緻に描かれていますが、これはブルゴーニュ公フィリップ善良公が創設した金羊毛騎士団の徽章です。絵のモデルはフィリップ善良公の庶子アントワーヌ・ド・ブルゴーニュだと言われています。彼は嫡子シャルルと共に戦場で次々と勲功を挙げて金羊毛騎士団の騎士に任ぜられました。その彼の少し遠くを見るような、ちょっと物思わし気な表情は何を物語っているのでしょうか。人間の哀感漂う名作です。

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ロヒール・ファン・デル・ウェイデンの《ジャン・ド・フロアモンの肖像》です。1460年頃、ファン・デル・ウェイデン61歳頃の作品です。この作品は前側で裏側にも絵が描かれており、両方が見られるような展示になっています。

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こちらが裏側に描かれた《聖ローレンス》です。

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ロヒール・ファン・デル・ウェイデン工房の《スフォルツァ三連祭壇画》です。1460年頃、ファン・デル・ウェイデン61歳頃の作品です。これは工房で手掛けた作品のようです。

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一応、中央パネルを拡大して見ておきましょう。十字架のキリストですね。

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以上がロヒール・ファン・デル・ウェイデンの作品ですが、ピエタの深い表現に心を打たれました。

次は初期フランドル派、ネーデルランド絵画の異才ヒエロニムス・ボッスの作品を見ていきましょう。



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じじいさん、コメントありがとうございます。saraiです。
思えば、もう10年前のコンサートです。
これがsaraiの聴いたハイティンク最高のコンサートでした。
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07/08 18:59 sarai

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07/08 15:53 じじい@

saraiです。
久々のコメント、ありがとうございます。
哀愁のヨーロッパ、懐かしく思い出してもらえたようで、記事の書き甲斐がありました。マイセンはやはりカップは高く

06/18 12:46 sarai

私も18年前にドレスデンでバームクーヘン食べました。マイセンではB級品でもコーヒー茶碗1客日本円で5万円程して庶民には高くて買えなかったですよ。奥様はもしかして◯良女

06/18 08:33 五十棲郁子

 ≪…明恵上人…≫の、仏眼仏母(ぶつげんぶつも)から、百人一首の本歌取りで数の言葉ヒフミヨ(1234)に、華厳の精神を・・・

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