それにしても、特にシューベルトの最晩年の遺作ソナタ3曲、第19~21番(D.958~D.960)、ベートーヴェンの後期3曲、第30~32番(Op.109~Op.111)はピアノ・ソナタの最高峰とも言える超名曲です。それに敢然と挑むアンドラーシュ・シフに敬意を表して、saraiも万全の準備、すなわち、予習を行うことを決意しました。シューベルトとベートーヴェンの名演の数々を聴き尽すという企てです。
その前にまず、今回のリサイタルのプログラムを確認しておきましょう。
■3月21日(火) 東京オペラシティ コンサートホール
モーツァルト:ピアノ・ソナタ第17(16)番 変ロ長調 K.570
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第31番 変イ長調 op.110
ハイドン:ピアノ・ソナタ ニ長調 Hob. XVI: 51
シューベルト:ピアノ・ソナタ第20番 イ長調 D959
※休憩なし
■3月23日(木) 東京オペラシティ コンサートホール
モーツァルト:ピアノ・ソナタ第18(17)番 ニ長調 K.576
シューベルト:ピアノ・ソナタ第21番 変ロ長調 D960
ハイドン:ピアノ・ソナタ 変ホ長調 Hob. XVI: 52
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第32番 ハ短調 op.111
※休憩なし
凄いプログラムですね。
実は今年は夏のザルツブルク音楽祭でもアンドラーシュ・シフの3夜にわたるピアノ・リサイタルを聴きます。今年だけでシフのリサイタルが5回。これまでsaraiはシフの実演は2014年の紀尾井ホールで一度だけ聴いただけ。その頃まではsaraiはシフと言えばバッハだけを聴いていましたが、今や、バッハだけでなく、モーツァルトからシューベルトまで広く聴くようになり、お気に入りのピアニストの一人になっています。今年のザルツブルクで聴くのはバッハ、シューマン、ヤナーチェク、バルトークの4人の作曲家です。ザルツブルク音楽祭のプログラムも確認しておきましょう。いずれも前半はバッハとバルトークを交互に演奏し、後半はヤナーチェクとシューマンというプログラムです。
■7月27日(木) ザルツブルク・モーツァルティウム大ホール
J.C.バッハ:2声のインヴェンション, BWV 772–776
バルトーク:子供のために~10の小品, Sz. 42
J.C.バッハ:2声のインヴェンション, BWV 777–781
バルトーク:民謡の旋律による3つのロンド, Sz. 84
J.C.バッハ:2声のインヴェンション, BWV 782–786
バルトーク:3つのブルレスク, Sz 47
ヤナーチェク:『草かげの小径にて』(第1集)
シューマン:ダヴィッド同盟舞曲集, Op. 6
■7月29日(土) ザルツブルク・モーツァルティウム大ホール
J.C.バッハ:3声のシンフォニア, BWV 787–791
バルトーク:組曲, Op. 14 Sz. 62
J.C.バッハ:3声のシンフォニア, BWV 792–796
バルトーク:戸外にて - 5つの小品, Sz. 81, No. 1–3
J.C.バッハ:3声のシンフォニア, BWV 797–801
バルトーク:戸外にて - 5つの小品, Sz. 81, No. 4–5
ヤナーチェク:ピアノソナタ 変ホ短調『1905年10月1日 街頭にて』
シューマン:ピアノ・ソナタ 嬰へ短調, Op. 11
■8月2日(水) ザルツブルク・モーツァルティウム大ホール
J.C.バッハ:カプリッチョ『最愛の兄の旅立ちに寄せて』変ロ長調, BWV 992
バルトーク:ミクロコスモス~『ブルガリアのリズムによる6つの舞曲』 (第6巻), Sz. 107, No. 1–3
J.C.バッハ:4つのデュエット第1番 ホ短調, BWV 802(クラヴィーア練習曲集第3部)
J.C.バッハ:4つのデュエット第2番 ヘ長調, BWV 803(クラヴィーア練習曲集第3部)
バルトーク:ミクロコスモス~『ブルガリアのリズムによる6つの舞曲』 (第6巻), Sz. 107, No. 4–6
J.C.バッハ:4つのデュエット第3番 ト長調, BWV 804(クラヴィーア練習曲集第3部)
J.C.バッハ:4つのデュエット第4番 イ短調, BWV 805(クラヴィーア練習曲集第3部)
バルトーク:ピアノ・ソナタ, Sz. 80
ヤナーチェク:霧の中で
シューマン:幻想曲 in C, Op. 17
これでことしはアンドラーシュ・シフのピアノで8人の作曲家の作品を集中的に聴くことになります。
シューベルト、ベートーヴェンの晩年の作品の予習については稿を改めて、アップしますね。
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