メンヒスベルクMönchsbergの丘の散策を終えて、《イェーダーマン》の公演が行われる大聖堂広場Domplatzにやってきました。広場の裏口から正面入口に廻り込んでいるところです。ザンクト・ペーター教会墓地Petersfriedhofの中を抜けて、カピテル広場(カピテルプラッツ)Kapitelplatzに出ます。丘の上には先ほど訪れたホーエンザルツブルグ城Festung Hohensalzburgが見えています。

正面口に着き、しばらくすると開門して、中に入れます。大聖堂広場には仮設のスタンドができていて、そこから演劇を鑑賞します。仮設スタンドの後方には聖母マリア像が見えています。

これが《イェーダーマン》のチケットです。席は9列目です。

その木製の席に着きます。仮設の木製の舞台の向こうには大聖堂のファサードが見えています。なかなか見易い席です。

野外公演なので、お天気が心配でしたが青空も見えてきます。

開演20分前を切って、観客がぞろぞろ入ってきます。

正面には大聖堂のファサードが聳え立っています。素晴らしい野外劇場ですね。

もうすぐ開演です。楽しみです。

やがて、《イェーダーマン》が開演。1時間ほどの公演のつもりでしたが、2時間もある長い公演になりました。《イェーダーマン》という題名は英語で言えばeveryman。つまり、どこにでもいる誰かがこの演劇の主人公です。その主人公の金持ちの男が神(小さな男の子が神の役。なかなかの名演でした)の使いの《死神》から自分の突然の死を告げられて、あたふたとしますが、最後は信仰心にも目覚め、これまでの生き方を悔いて、清々しい死を迎えるという、ある意味、ありきたりの話です。しかし、天才劇作家ホフマンスタールの筆にかかると感動的なストーリーに変身します。ドイツ語の分からないsaraiですら、最後に死を弔う大聖堂の鐘の音が響くと静かな感動に至ります。この演劇はザルツブルク音楽祭が始まった頃からずっと演じられている由緒のあるものなんです。演出は、いろいろ考えられ変更されているようですね。アウトラインは同じですが、下調べしたストーリーとは違う場面が多く(イェーダーマンの婚約とか・・・)、出演者の役柄も様々で、ちょっと戸惑いましたが、意外に楽しめました。この《イェーダーマン》の詳細な記事はここに既にアップ済みです。
公演が終わって、既に舞台には誰もいません。観客は皆、会場を出て、帰途につこうとしています。

saraiも今日2回目の公演に向けてホテルにとって返します。途中、屋台の店が目に付きます。

ここでカリーヴルストのようなものを見かけ、夜食用にゲットします。

ホテルで今度はタキシードに着替え、今回のザルツブルク音楽祭で最後に鑑賞する公演となるウィーン・フィルの演奏会に臨みます。ホテルを出ると、何と軽く雨が降っています。大聖堂広場で催された野外演劇の最中に雨にならなくてよかったとほっと胸を撫でおろします。
ウィーン・フィルの演奏会は祝祭大劇場で行われます。これがそのチケットです。前から2列目というsarai好みの席で聴けます。

開演20分前に席に着きます。オーケストラはすぐ目の前です。

ウィーン・フィル演奏会は素晴らしいマーラー(亡き子をしのぶ歌)に感動。最後に素晴らしい音楽が待っていました。このコンサートの詳細な記事はここに既にアップ済みです。
これでザルツブルク音楽祭の予定はすべて終了。この時点では、もう2度とザルツブルク音楽祭に来ることはあるまいと思い、一抹の寂しさを覚えていました。まさか、翌年もザルツブルク音楽祭を訪れることになるとはね・・・。人生と旅は予測のつかないことだらけです。
さあ、明日はウィーン経由で帰国します。長いようであっという間に終わってしまった今回の旅でした。
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