バルトークのヴァイオリン協奏曲第2番は正直なところ、ちゃんとついていけたわけではありません。アリーナ・
イブラギモヴァのヴァイオリンはそれほど美音ではないのですが、何かくぐもった響きの先に凄いものがあるような感じを抱きつつ、それが何なのかがよく分からないまま最後までいってしまいました。静と動が交錯する中、動は迫力のある響きでちゃんと受け止めることができますが、静は不思議な精神性というか、幻想性が漂う高度に芸術的とも思える演奏で、なかなか、その音楽の核心をつかみ取ることができませんでした。大好きなバルトークで素晴らしい演奏のようにも思えたのに、saraiの感受性が不足していたとしか言いようのない、悔しい聴き方になってしまいました。都響の演奏はとても美しい響きで、ある意味、
イブラギモヴァのヴァイオリンと音楽性の違いがあったのですが、それはそれで却って面白い対照になっていました。彼女のヴァイオリンをもう一度聴き直す機会があればと反省する結果になりました。
後半はフランクの交響曲 ニ短調。小泉和裕の指揮も手堅く、ロマン派の香り高い、美しい響きの演奏でした。大変、満足しました。とりわけ、弦と木管の響きに都響のレベルの高さを感じずにはいられせんでした。
今日のプログラムは以下のとおりでした。
指揮:小泉和裕
ヴァイオリン:アリーナ・
イブラギモヴァ 管弦楽:東京都交響楽団
バルトーク:ヴァイオリン協奏曲第2番 Sz.112
《休憩》
フランク:交響曲 ニ短調
ところで都響の来年度のプログラムが送られてきましたが、なんとも魅力に欠ける内容にがっくり。来季も定期の会員を続けるかどうか迷っています。読響と東響に鞍替えしようかとも本心で思っています。都響のアンサンブルの良さには満足しているのですけどね。2010年に定期会員になって、以来8年間聴き続けてきただけに残念な気もしますが・・・。
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テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽