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束の間のウィーン:レオポルド美術館のグスターフ・クリムト

2016年8月7日日曜日@ウィーン/4回目

ウィーンでの束の間の滞在を楽しみながら、街歩きしているところです。
久しぶりにムゼウムシュクヴァルティアーMuseumsQuartierのレオポルド美術館Leopold Museumでエゴン・シーレとグスターフ・クリムトの作品を鑑賞することにしました。街中でシーレとクリムトの傑作展をレオポルド美術館でやっているのを張り出されていたポスターで知ったからです。
グラーベン通りGraben、コールマルクトKohlmarkt、ホーフブルクHofburgと抜けて、ウィーン美術史美術館Kunsthistorisches Museum Wienの前に出ました。美術館前の広場にはマリア・テレジア像が鎮座しています。

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美術史美術館の前を通り抜けると、ムゼウムシュクヴァルティアーが見えてきます。

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ムゼウムシュクヴァルティアーの中にあるレオポルド美術館に到着。早速、入館チケットを購入して、美術館に中に入り、鑑賞を開始。

まずは珍しく、日本の屏風がお出迎え。ジャポニズムの象徴です。

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以下、レオポルド美術館の至宝を見ていきます。今回はこれまでの集大成として見ていくので、本ブログでも紹介済の作品も並べていきます。作品の解説文は本ブログの過去の記事も流用しますので、悪しからず。

ハンス・マカルトの「ベスタの処女」です。色使いの綺麗な美しい作品です。この美しい色使いによって、マカルトは「色の魔術師」とも呼ばれ、クリムトが最初に影響を受けたと言われています。ハンス・マカルトはオーストリア19世紀の画家で、ウィーンの宮廷で活躍し、歴史画の大作を数多く描いたアカデミック美術を代表する画家です。

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次はクリムトです。

ウィーン大学大講堂の天井画として描かれた三部作の一つである「医学」です。ただし、この作品は1945年、インメンドルフ城で焼失しました。ここにあるのは白黒で復元されたものです。絵の下に描かれている女性は医学の保護女神ヒュゲエイアです。彼女だけは色付けされています。習作が残っているので、それに基づいての色付けでしょう。

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これは三部作の一つである「法学」です。これは習作も失われています。クリムトらしさが横溢していますね。

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これがウィーン大学大講堂の天井画として飾られるはずだったプランの再現だそうです。時代の異端児クリムトの破天荒とも言える作品がアカデミズムの最高峰である場所に飾られることは困難でしたね。クリムト本人が一番分かっていたことでしょう。ちなみにこの三部作はナチスが所有者のユダヤ人から接収していましたが、戦況が悪化した後、保管していた場所を爆破したそうです。ナチスの反文化的活動、そして、戦争の非道さには今更ながら、憤りを禁じ得ません。

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これは「死と人生」です。クリムトの大作です。この美術館の目玉ですね。

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「雷雨の接近 (大きなポプラ II)」です。クリムトの風景画は正方形の画面が特徴です。

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「黒い牛」です。初めて見るクリムトの絵です。これも正方形ですから、風景画の範疇にはいるのでしょう。アッター湖畔のLitzlberger Keller (リッツルベルガー ケラー)を訪れた際に納屋の雄牛に興味をかられて描いたそうです。動物を描いた作品は珍しいですね。なお、この絵は個人蔵で、エミリエ・フレーゲの姪が所有者だそうです。特別展示なんですね。

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「果樹園」です。これまた、初めて見るクリムトの絵です。これは風景画なのに、正方形ではありません。極めて稀ですね。この絵も個人蔵で、特別展示のようです。

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「 穏やかな池」です。この風景画は正方形で、クリムトそのものです。池の朝の様子を描いています。これはレオポルド美術館の所蔵です。

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「アッター湖」です。この風景画も正方形です。アッター湖はザルツカンマーグートにある湖で、クリムトの夏の別荘がありました。マーラーもしばしば訪れていました。saraiもそれに惹かれて以前、訪れました。クリムトが描いた通りのさざ波を見て、感銘を受けた記憶があります。

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今回の展示の目玉はクリムトの中国趣味のアトリエの復元展示です。これは大変興味深いですね。

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やはり、骸骨が飾ってあります。クリムトは何と言っても愛をテーマとしていましたが、それとともに死も大きなテーマでしたからね。この再現アトリエの展示をじっくりと眺めましょう。



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あの弦の響きにもうハマるのですよ!
あと2公演ありますが、もう既に同じプログラムを2回演奏しているので、ますます良くなるか、ち

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えりちゃさん、お久しぶりです。saraiです。

なかなか、海外渡航の見通し、立ちませんね。来年あたりはどうでしょうね。長期戦覚悟で我慢するしかありませんね。

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