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束の間のウィーン:レオポルド美術館のリヒャルト・ゲルストル

2016年8月7日日曜日@ウィーン/5回目

レオポルド美術館Leopold Museumで絵画鑑賞中です。クリムトの中国趣味のアトリエの復元展示を見ているところです。なかなか興味深いですね。アトリエの中央に古い白黒写真が飾ってあります。何でしょう。

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クリムトのアトリエの実際の光景を写した古い写真です。確かにこの復元アトリエとまったく同じです。まあ、当たり前ですけどね。なお、このアトリエはウィーンのヨーゼフシュテッター通り21番地Josefstädter Straße 21にあったそうです。

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この復元アトリエを後にして、さらに順路を進みます。レオポルド美術館には外の風景が楽しめる部屋があります。まさにピクチャーウィンドウです。美術史美術館、ホーフブルクが見渡せます。

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次はリヒャルト・ゲルストルの作品が並んでいます。リヒャルト・ゲルストルは19世紀末から20世紀始めのごく短い期間に象徴主義の画家としての人生を燃焼させました。作曲家シェーンベルクの妻マティルデと深い仲になり、作曲家シェーンベルクは苦悩し、画家ゲルストルは若干25歳で首吊り自殺してしまいました。

これは「ヘンリカ・コーンの肖像」です。死の年に描かれました。病的な作品ですね。

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これは「予備中尉アロイス・ゲルストルの肖像」です。アロイス・ゲルストルはリヒャルト・ゲルストルの兄弟です。リヒャルト・ゲルストルの死後、アロイスがリヒャルトの作品を画商に見せたことが、リヒャルト・ゲルストルの作品が世に知られるきっかけになりました。

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これは「スマラグダ・ベルク」です。スマラグダは作曲家アルバン・ベルクの妹です。

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これは「パレットを持つ裸の自画像」です。自殺した年の作品です。何かいたわしいですね。

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これは「野原のカップル」です。これも自殺した年の作品です。

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これは「庭のマティルデ・シェーンベルク」です。問題の愛人ですね。これも自殺した年に描かれたものです。画家はどんな気持ちでこの絵を描いたんでしょうか・・・。
ちなみにマティルデ・シェーンベルクの旧姓はツェムリンスキーです。そうです。あの作曲家アレクサンダー・ツェムリンスキーの妹なんです。

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これは「半裸の自画像」です。最も有名な作品のひとつです。

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これも「自画像」です。上の自画像よりも後に描かれたものです。死の前年か前前年に描かれました。

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これは「果樹のある日の当たる草原」です。

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これは「背景に家のある木」です。妙なタイトルですね。そのままと言えば、そのままですが・・・。

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これは「ドナウ運河にて」です。

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これは「グムンデン近くの湖畔の道」です。死の前年に描かれました。アッター湖の近くのグムンデンでの作品です。これもクリムト風に真四角な風景画です。
グムンデンはアッター湖の旅で訪れました。多くの芸術家が訪れた由緒ある町です。

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以上、これまでになく、多くのリヒャルト・ゲルストルの作品を鑑賞しました。まだまだ、鑑賞は続きます。次はココシュカです。



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首都圏の様々なジャンルのクラシックコンサート、オペラの感動をレポートします。在京オケ・海外オケ、室内楽、ピアノ、古楽、声楽、オペラ。バロックから現代まで、幅広く、深く、クラシック音楽の真髄を堪能します。
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08/04 21:31 G線上のアリア

じじいさん、コメントありがとうございます。saraiです。
思えば、もう10年前のコンサートです。
これがsaraiの聴いたハイティンク最高のコンサートでした。
その後、ザル

07/08 18:59 sarai

CDでしか聴いてはいません。
公演では小沢、ショルティだけ

ベーム、ケルテス、ショルティ、クーベリック、
クルト。ザンデルリング、ヴァント、ハイティンク
、チェリブ

07/08 15:53 じじい@

saraiです。
久々のコメント、ありがとうございます。
哀愁のヨーロッパ、懐かしく思い出してもらえたようで、記事の書き甲斐がありました。マイセンはやはりカップは高く

06/18 12:46 sarai

私も18年前にドレスデンでバームクーヘン食べました。マイセンではB級品でもコーヒー茶碗1客日本円で5万円程して庶民には高くて買えなかったですよ。奥様はもしかして◯良女

06/18 08:33 五十棲郁子

 ≪…明恵上人…≫の、仏眼仏母(ぶつげんぶつも)から、百人一首の本歌取りで数の言葉ヒフミヨ(1234)に、華厳の精神を・・・

もろともにあはれとおもへ山ざくら 花よりほか

通りすがりさん

コメント、ありがとうございます。正直、もう2年ほど前のコンサートなので、詳細は覚えておらず、自分の文章を信じるしかないのですが、生演奏とテレビで

05/13 23:47 sarai
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