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束の間のウィーン:レオポルド美術館のクリムト再び、そして、シーレへ

2016年8月7日日曜日@ウィーン/7回目

レオポルド美術館Leopold Museumで絵画鑑賞中です。クリムト、ゲルストル、ココシュカと見てきました。

次はまた再び、グスターフ・クリムトです。ここにはクリムトが描いた肖像画が集められています。

これは「盲目の男」です。この手のクリムトの絵は珍しいですが、人間の内面までよく描かれています。

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これは「座る少女の肖像」です。この手のクリムトの絵も珍しいですね。ただ、クリムトらしくはないかな。精密で美しい少女の姿ではあります。

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これは名称不明ですが、先ほどの「盲目の男」そっくりですね。顔の部分をアップで描いたのかな。

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これは「少女の頭部の習作」です。

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これは「老いた男の肖像」です。

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レオポルド美術館はこんなクリムトの肖像画まで、よく収集していますね。
さて、先ほどのウィーン大学大講堂の天井画の三部作が復元展示されている部屋に戻ってきました。みなさん、さかんにカメラのシャッターを切っていて、なかなかの人気です。大変、貴重な展示です。

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いよいよ、この先はレオポルド美術館の至宝とも言えるエゴン・シーレの黄金のコレクションです。コレクションに先立って、シーレの写真があります。シーレのナルシズムっぽい写真もシーレの芸術の一つかも・・・。

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このナルシズム写真が何枚も続きます。

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見ているこちらが恥ずかしくなるようなポーズをとっています。でも、堂々とこういう自己アピールができてこそ、芸術家なのかな。

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この写真コーナーを抜けないと、シーレのコレクションを見せてくれません。挨拶がてら、じっくり、写真と対面させてもらいました。

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シーレは年代順の展示に変えられています。何となく、昔の展示のほうがよかったような気もしますが、やはり、年代順に見ていったほうが分かりやすいかもしれません。年代順に展示できるほどのコレクション量とも言えます。

最初の1枚はこの「装飾的な背景の前にある様式化された花」です。1908年、シーレ18歳ころの作品です。何となく、シーレの「ひまわり」を連想してしまいます。あれはこの3年後の1911年に描かれます。

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この挨拶代わりの作品のあとに、シーレの頭部の彫刻があります。フリッツ・ヴォトルバ作です。1917年のシーレだそうですから、シーレが亡くなる1年前ころの姿を表したものです。シーレは27歳ころですね。

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これは「膝まづいている少年」です。題名はちょっとひねってあり、ひまわりの花を少年の姿に見立てたもののようです。描いたのはシーレではなく、シーレやココシュカに多大の影響を与えたと言われているベルギーの彫刻家ジョルジュ・ミンヌです。この作品は明らかにゴッホのひまわりに影響を受けたものです。しかし、このひまわりは輝かしい花ではなく、枯れた花です。シーレのひまわりは同様ですね。シーレはゴッホに感化されつつ、さらにこのミンヌの影響も受けながら、その芸術的な感性を養ったのでしょう。そういう意味でここにミンヌの作品が展示してあるのではないかとsaraiは勝手に想像しました。もしかしたら、まったくの素人考えかもしれません。

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さて、このあとからシーレのコレクションの展示が始まります。1910年、シーレ20歳から、1918年、シーレ最晩年まで、シーレが駆け抜けていった芸術的変遷を見ていくことにしましょう。



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首都圏の様々なジャンルのクラシックコンサート、オペラの感動をレポートします。在京オケ・海外オケ、室内楽、ピアノ、古楽、声楽、オペラ。バロックから現代まで、幅広く、深く、クラシック音楽の真髄を堪能します。
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07/08 15:53 じじい@

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久々のコメント、ありがとうございます。
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06/18 12:46 sarai

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06/18 08:33 五十棲郁子

 ≪…明恵上人…≫の、仏眼仏母(ぶつげんぶつも)から、百人一首の本歌取りで数の言葉ヒフミヨ(1234)に、華厳の精神を・・・

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