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聴き応え十分のマーラー:藤村実穂子、マイスター&読売日本交響楽団@サントリーホール 2017.12.12

素晴らしいマーラーの交響曲第3番の第6楽章を聴き終え、心に沸き起こったのは・・・マーラーはええなあ!! なぜか、関西弁になります(笑い)。決して、パーフェクトなマーラー演奏ではありませんでしたが、第6楽章のしみじみとした表現には感銘を受けました。アンサンブルの仕上げはもう一つでも演奏者の心は集中していて、最上のマーラーになっていました。弦楽セクションはさすがに実力があるので、第6楽章の名演奏につながっていました。それ以外については正直、マーラー演奏のためのアンサンブルをもっと磨いてほしいところです。
ところで、メゾソプラノの藤村実穂子は別次元の素晴らしさでした。彼女は日本でよりも、海外で聴くことのほうが多くて、いつも世界の一流の音楽家の中で輝いているのを見ていましたから、まあ、当然と言えば、当然ですね。それにしてもとても美しい声の響きでした。いわゆる美声です。

今日のプログラムは以下です。

  指揮:コルネリウス・マイスター
  メゾ・ソプラノ:藤村 実穂子
  女声合唱:新国立劇場合唱団(合唱指揮=三澤 洋史)
  児童合唱:TOKYO FM少年合唱団、フレーベル少年合唱団
  管弦楽:読売日本交響楽団 長原 幸太(コンサートマスター)

  マーラー:交響曲 第3番 ニ短調

このところ、コンサートが続くので、なかなか、予習の時間が取れず、慌てて、昨日と今日、以下のCDを聴きました。

 1967年 ラファエル・クーベリック指揮バイエルン放送交響楽団・合唱団、テルツ少年合唱団、マージョリー・トーマス ミュンヘン、ヘルクレスザールでのライヴ録音
 1969年 ジョン・バルビローリ指揮ベルリン・フィル、聖ヘトヴィヒ大聖堂聖歌隊、ルクレティア・ウェスト ベルリン・フィルハーモニーでのライヴ録音

実は昨日、クーベリックのCDを聴き、第6楽章以外は不満だったので、急遽、今日、無理をして、バルビローリのCDを聴いたんです。そのバルビローリの演奏が凄かった! バルビローリのマーラーと言えば、同じベルリン・フィルとの第9番が超有名ですが、あれは録音もいいし、演奏も最高です。ですが、それって、たまたま、名演奏だったのかなって今まで思っていました。この第3番を聴くまでは・・・。この第3番は全然、録音は良くなくて、本当にステレオなのって思いますが、演奏が個性的で素晴らしいです。暗い情念を湛えて、極力、派手な演出を避けた、厳しい精神性の音楽です。ともすれば退屈になりがちの長大な第1楽章に深く魅了されます。その勢いのまま、第2楽章、第3楽章と進み、声楽の入る第4楽章、第5楽章は雰囲気が変わりますが、第6楽章の途轍もない美しさは第9番のアダージョと同様か、それ以上です。CDを聴いていて、深く感動しました。バルビローリを甘くみていました。ほかのマーラーも聴かないといけませんね。とりあえず、ハレ管弦楽団との第3番も聴いてみましょう。

今回は実演で聴いた演奏以上にバルビローリの名演奏が聴けたことのほうが重要でした。


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首都圏の様々なジャンルのクラシックコンサート、オペラの感動をレポートします。在京オケ・海外オケ、室内楽、ピアノ、古楽、声楽、オペラ。バロックから現代まで、幅広く、深く、クラシック音楽の真髄を堪能します。
たまには、旅ブログも書きます。

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金婚式、おめでとうございます!!!
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10/07 08:57 堀内えり

 ≪…長調のいきいきとした溌剌さ、短調の抒情性、バッハの音楽の奥深さ…≫を、長調と短調の振り子時計の割り振り」による十進法と音楽の1オクターブの12等分の割り付けに

08/04 21:31 G線上のアリア

じじいさん、コメントありがとうございます。saraiです。
思えば、もう10年前のコンサートです。
これがsaraiの聴いたハイティンク最高のコンサートでした。
その後、ザル

07/08 18:59 sarai

CDでしか聴いてはいません。
公演では小沢、ショルティだけ

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クルト。ザンデルリング、ヴァント、ハイティンク
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07/08 15:53 じじい@

saraiです。
久々のコメント、ありがとうございます。
哀愁のヨーロッパ、懐かしく思い出してもらえたようで、記事の書き甲斐がありました。マイセンはやはりカップは高く

06/18 12:46 sarai

私も18年前にドレスデンでバームクーヘン食べました。マイセンではB級品でもコーヒー茶碗1客日本円で5万円程して庶民には高くて買えなかったですよ。奥様はもしかして◯良女

06/18 08:33 五十棲郁子

 ≪…明恵上人…≫の、仏眼仏母(ぶつげんぶつも)から、百人一首の本歌取りで数の言葉ヒフミヨ(1234)に、華厳の精神を・・・

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