ところで、メゾソプラノの藤村実穂子は別次元の素晴らしさでした。彼女は日本でよりも、海外で聴くことのほうが多くて、いつも世界の一流の音楽家の中で輝いているのを見ていましたから、まあ、当然と言えば、当然ですね。それにしてもとても美しい声の響きでした。いわゆる美声です。
今日のプログラムは以下です。
指揮:コルネリウス・マイスター
メゾ・ソプラノ:藤村 実穂子
女声合唱:新国立劇場合唱団(合唱指揮=三澤 洋史)
児童合唱:TOKYO FM少年合唱団、フレーベル少年合唱団
管弦楽:読売日本交響楽団 長原 幸太(コンサートマスター)
マーラー:交響曲 第3番 ニ短調
このところ、コンサートが続くので、なかなか、予習の時間が取れず、慌てて、昨日と今日、以下のCDを聴きました。
1967年 ラファエル・クーベリック指揮バイエルン放送交響楽団・合唱団、テルツ少年合唱団、マージョリー・トーマス ミュンヘン、ヘルクレスザールでのライヴ録音
1969年 ジョン・バルビローリ指揮ベルリン・フィル、聖ヘトヴィヒ大聖堂聖歌隊、ルクレティア・ウェスト ベルリン・フィルハーモニーでのライヴ録音
実は昨日、クーベリックのCDを聴き、第6楽章以外は不満だったので、急遽、今日、無理をして、バルビローリのCDを聴いたんです。そのバルビローリの演奏が凄かった! バルビローリのマーラーと言えば、同じベルリン・フィルとの第9番が超有名ですが、あれは録音もいいし、演奏も最高です。ですが、それって、たまたま、名演奏だったのかなって今まで思っていました。この第3番を聴くまでは・・・。この第3番は全然、録音は良くなくて、本当にステレオなのって思いますが、演奏が個性的で素晴らしいです。暗い情念を湛えて、極力、派手な演出を避けた、厳しい精神性の音楽です。ともすれば退屈になりがちの長大な第1楽章に深く魅了されます。その勢いのまま、第2楽章、第3楽章と進み、声楽の入る第4楽章、第5楽章は雰囲気が変わりますが、第6楽章の途轍もない美しさは第9番のアダージョと同様か、それ以上です。CDを聴いていて、深く感動しました。バルビローリを甘くみていました。ほかのマーラーも聴かないといけませんね。とりあえず、ハレ管弦楽団との第3番も聴いてみましょう。
今回は実演で聴いた演奏以上にバルビローリの名演奏が聴けたことのほうが重要でした。
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