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鳴門のドイツ館はベートーヴェンの交響曲第9番の夢の跡

淡路島の旅の最終日、今から4日前です。この日は基本的にもう飛行機に乗って帰るだけです。それでも徳島空港に向かう道すがら、どこか見てみましょう。

ということで訪れたのが鳴門市ドイツ館です。重厚な構えの建物が小高いところに建っています。

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このドイツ館訪問は配偶者の提案だったので、saraiは前知識がなかったのですが、なにやら、ベートーヴェンの交響曲第9番と関わりがあるそうです。不思議に思いながら、ドイツ館に向かっていきます。

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このドイツ館の建物は1993年に建てられた比較的、新しいものです。どこかドイツ風の建物だと感じましたが、実は北ドイツのリューネブルク市庁舎を模したもののようです。何故リューネブルクかというと、鳴門市とリューネブルクは1974年以来、姉妹都市の関係にあるそうです。これはここを訪れて初めて知ったことです。実はsaraiの今年の旅は北ドイツのエリカ街道がメインターゲット。その中心がリューネブルク近くのリューネブルク・ハイドというエリカの群生地です。何か、因縁を感じます。

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ところで、なぜ、鳴門市がドイツとの関係を持ったのかと言うと、第1次世界大戦の頃の話に遡ります。日本はその戦争に参戦し、ドイツの租借地だった中国の山東半島にある青島(チンタオ)を攻撃しました。ドイツは敗れ、ドイツ兵士5000人が俘虜になり、日本各地の収容所に送られました。その内1000人ほどが鳴門の板東収容所で1917年から3年間を過ごしたそうです。そのときにドイツ人俘虜と地域の人々の交流が始まり、それが契機になって、現在の鳴門市とドイツとの関係になったようです。
で、ベートーヴェンの交響曲第9番ですが、当時のドイツ人俘虜が結成したオーケストラがアジアで初めて、ベートーヴェンの交響曲第9番を演奏したということです。これも不思議な話ですね。疑問符をいっぱい抱きながら、入館料を支払って、ドイツ館の中に入ります。窓口のお姉さんがもうすぐ上演が始まりますと言われて、慌てて、2階に上がって、それらしいところを探します。小さなステージがありました。それがこれです。

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15分ほど、ドイツ人の指揮者だった人の人形が詳しくストーリーを語ってくれました。やはり、ドイツは音楽文化が深いですね。俘虜たちでオーケストラをいくつも結成して、コンサート活動を行っていたそうです。日本人の収容所長も偉いですね。そういう俘虜たちの文化活動を黙って許していたんですからね。その頂点がベートーヴェンの交響曲第9番の公演です。手作りの楽器も用いての演奏だったそうです。俘虜は男性だけなので、合唱団は男性だけ。女声パートは男声用に編曲したそうです。女声の独唱がどうだったのかは説明がありませんでした。どちらにせよ、日本で初のベートーヴェンの交響曲第9番の全楽章演奏は凄いです。演奏レベルはともかく、魂のこめられた音楽だったに違いありません。その場に立ち会いたかったですね。感動的です。

ステージが終了後、館内の展示を見て歩きます。これは当時の収容所の建物の模型です。木造ですが、基礎部分はレンガ造りです。

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館内展示を見て、大変、感銘を受けました。ドイツ人の文化レベルの高さとそれを許容した当時の日本人たちの立派な態度・・・とても良い話でした。
ドイツ館を出て、まずはドイツ村公園の中の小さな食堂で竹輪とワカメのうどんでお腹を満たします。そこから、板東収容所の跡を見に行きます。
当時の建物はまったく残っていません。これは当時の施設でわずかに残っている給水塔です。

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板東俘虜収容所の記念碑がありました。

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記念碑の横にドイツ兵が作った慰霊碑がひそやかに立っていました。合掌・・・収容所で亡くなった俘虜もいたんです。

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よいものを見せてもらいました。ここで見たものを胸に、夏の旅でリューネブルクを訪れましょう。できれば、そのリューネブルクに宿泊したいと思います。
さて、時間も頃合いなので、徳島空港に向かいます。ナビの誘導で走っていると、目に入ったのは1番札所という看板。えっ、お遍路さんの巡る88か所の1番目のお寺がここなの? 慌てて、Uターンして、その1番札所の駐車場に車を停めます。駐車場には売店があり、お遍路さんのための様々な用品を販売しています。なるほど、ここまでは身一つで来ても、すべて必要なものは整えられるのね。小さな朱塗りの鳥居があります。1番札所って、こんなに小さなところなのかな。

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いえいえ、鳥居の先には立派な山門(仁王門)があります。霊山寺(りょうぜんじ)です。

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山門には四国第1番霊場の看板があります。なんだか、心がひきしまります。ちょっとお遍路さん気分です。

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お寺の境内はさすがに立派です。多宝塔も威厳があります。

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鯉が泳ぐ池の前にあるのは大師堂です。

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本堂にお参りします。1番札所にふさわしい格式を感じました。

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帰りに大師堂の前で可愛い小僧さんに見送ってもらいました。

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思わぬ番外編でした。残り87か所を巡ればいいのね・・・。ここ鳴門の1番札所を出発して、最後はお隣のさぬき市の大窪寺が88番札所です。

さてと徳島空港へ向かいましょう。空港でお土産物を買い、1杯の徳島ラーメンを二人でいただいて、6日間の淡路島と周辺の旅は完結!!

ところでブログには登場しませんでしたが、実はシークレットな旅の連れがいたんです。長年の友人と楽しい旅になりました。残念だったのは大塚国際美術館が1週間の臨時休館で見られなかったこと。3月には8枚のゴッホのひまわりも展示されるそうなので、また、来ましょう。



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Author:sarai
オペラ・美術が大好きでヨーロッパの旅にはまっています。音楽の聖地ウィーンが中心で、イタリア、フランス、ドイツも巡っています。国内外のオペラ・コンサートの体験もレポートします。

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ありがたいコメント、嬉しいです。マーラーのファンのかたにこそ、読んでいただきたかったので、気持ちを共有できた思いです。自然の中にこそ、マーラーの音楽の本質はあり

04/23 23:45 sarai

マーラーの作品を聴きながら、ブログを読ませていただいています。
読みながら画像を見て、マーラーの過ごした風景に想いを馳せて楽しんでいます。
素敵なブログをありがと

04/23 21:47 

マーラー6番ですか・・・ハンマー打撃は勘弁してほしいものです。あったとしても、3回目の打撃だけは・・・

04/11 18:10 sarai

まさにマーラー6番な状況です笑

04/11 17:51 kico

お互い、残念でしたね。今年でヨーロッパ遠征を終わりにする予定でしたが、悲劇的な状況になりました。天はまだ我に旅を続けよというご託宣を与えたのでしょうか。1年延期

04/11 03:13 sarai

以前にもコメントさせていただいた者です。来ましたね、楽友協会からのメール。私たちはとりあえず1年延期としましたが、どうでしょうね。困っている人が多い中贅沢な悩み

04/11 00:33 kico

お返事ありがとうございます。
本当に!私もレイルジェットや美術館の手配もしているので、祈るような気持ちです。

03/10 19:06 kico
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