fc2ブログ
 
  

ルツェルン散策:美しいロイス川の風景

2017年7月23日土曜日@ベリンツォーナ~ルツェルン/22回目

ベリンツォーナBellinzonaからルツェルンLuzernに向けてのゴッタルド・パノラマ・エキスプレスGotthard Panorama Expressの旅を終えて、ルツェルンに到着したところです。

ルツェルン港で観光船を降りて、歩き出すとすぐに目の前にルツェルン駅Bahnhof Luzernの美しいファサードが見えます。

2018040101.jpg



湖畔沿いにはルツェルン・カルチャーコングレスセンター(KKL) Kultur und Kongresszentrum Luzernの大きな建物が見えます。音楽ファンには馴染み深い建物です。毎夏、ルツェルン音楽祭の主会場になっている複合文化センターです。今年ももうすぐ音楽祭が始まりますが、ちょっとスケジュールが合わずに残念です。

2018040102.jpg



ルツェルン湖から流れ出すロイス川Reussに沿って、ホテルに向かいます。歩いてもそんなに遠くないはずです。有名なカペル橋Kapellbrückeの塔も見えていますが、観光は後回しにしましょう。大きなスーツケースを引っ張って歩いているところですからね。

2018040103.jpg



フェリーの船着き場Luzern Bahnhofquaiの前を通り過ぎます。

2018040104.jpg



地図をにらみながら、賑やかな川沿いの道を抜けて、10分ほど歩いて、何とかホテルに着きます。今晩だけ、このホテルに宿泊して明日はアルプスに向かいます。その後、また、このホテルに戻ってきます。大きな荷物はこのホテルに預けて、アルプスを歩くという作戦なんです。早速、チェックイン。

2018040105.jpg



小さなホテルですが、エントランスロビーは綺麗です。このホテルはガルニ ホテル ドライ ケーニゲGarni Hotel Drei Königeです。中級のホテルですが、夏のスイスのホテルは宿泊料金が高過ぎて弱ります。仕方ありません。この時期に来るのが悪いんです。

2018040106.jpg



チェックイン後、部屋に行きます。明るくて、そこそこ広いですね。

2018040107.jpg



ところがさすがにここはスイス。部屋に扇風機が置いてあります。エアコンはないんです。そんなものでしょう。

2018040108.jpg



しかし、バスルームにはしっかりとバスタブがあります。これはいいですね。

2018040109.jpg



部屋からはルツェルンの美しい町並みが眺められます。スイスの古都にやってきた実感が湧き起ります。

2018040110.jpg



立ち並ぶ古い建物には屋根裏部屋がありますね。

2018040111.jpg



趣のあるバルコニーです。

2018040112.jpg



まだ、6時前で明るいので、ルツェルン散策に出かけます。夕食がてらなので、ホテルのスタッフにお勧めのレストランをいくつか教えてもらいます。しかし、一番のお勧めのレストランは日曜の今日はお休みのようです。それではと、町の中心のほうに向かいます。ロイス川の前に出ます。美しい風景が広がっています。屋根付きの橋、シュプロイヤー橋Spreuerbrückeが見えます。カペル橋が有名ですが、この橋も綺麗ですね。橋の向こうの丘の上には城壁も見えています。

2018040113.jpg



ロイス川の上流、すなわち、ルツェルン湖のほうを眺めると、堰から凄い勢いで水が流れてきます。カペル橋の塔も見えています。

2018040114.jpg



川の対岸にはぎっしりと建物が建ち並んでいます。

2018040115.jpg



橋を渡って、川向こうに行きましょう。



↓ saraiのブログを応援してくれるかたはポチっとクリックしてsaraiを元気づけてね

 いいね!



テーマ : ヨーロッパ
ジャンル : 海外情報

 

ルツェルン散策:ロイス川を巡ってレストランへ

2017年7月23日土曜日@ベリンツォーナ~ルツェルン/23回目

ルツェルンLuzern到着後、夕食のレストランを探しながら、町を散策しているところです。

ロイス川Reuss沿いの道を歩いて、シュプロイヤー橋Spreuerbrückeに向かっています。

2018040201.jpg



屋根の付いた板張りのシュプロイヤー橋の上に上がりました。

2018040202.jpg



橋の上からルツェルン湖方向を眺めます。河畔にはファサードの美しい、スイス最古のバロック様式の教会であるイエズス会教会Jesuitenkircheが見えています。

2018040203.jpg



こちらは下流方向です。綺麗な建物が並んでいますね。

2018040204.jpg



下流方向をじっくりと眺めてみます。豊かな水量で滔々と川が流れています。

2018040205.jpg



橋の中ほどには聖母マリアを祀ったお堂があります。

2018040206.jpg



屋根付きの橋は途中で右に曲がっています。

2018040207.jpg



右に曲がると、川には堰があるのが目の前に見えます。イエズス会教会のファサードもよく見えます。

2018040208.jpg



川を渡って対岸を歩いていると観光客を乗せたプチトランが走ってきます。

2018040209.jpg



対岸には川沿いの道がなくて分かりにくいので、また、ロイス橋Reussbrückeを渡って、元の川岸に戻ります。イエズス会教会の前を通り過ぎていくと、対岸に観光案内書に載っているレストランが見えます。ひと際目立っている印象的な塔は旧市庁舎Altes Luzerner Rathausです。

2018040210.jpg



すぐ近くにはカペル橋Kapellbrückeが見えます。このカペル橋を通って、対岸に行くことにしましょう。

2018040211.jpg



カペル橋の手前には歩行者用の橋、ラートハウスシュテークRathausstegがあります。この橋を渡るほうが近道ですが、あえて、この橋は渡らずにカペル橋に向かいます。

2018040212.jpg



対岸を眺めます。左端には旧市庁舎、右端にはカペル橋が見えています。

2018040213.jpg



その左方のラートハウスシュテークの袂に目指すレストランが見えています。

2018040214.jpg



ここまでの散策ルートを地図で確認しておきましょう。

2018040215.jpg



さあ、カペル橋に向かいます。



↓ saraiのブログを応援してくれるかたはポチっとクリックしてsaraiを元気づけてね

 いいね!




テーマ : ヨーロッパ
ジャンル : 海外情報

 

ルツェルン散策:カペル橋

2017年7月23日土曜日@ベリンツォーナ~ルツェルン/24回目

ルツェルンLuzern到着後、夕食のレストランを探しながら、町を散策しているところです。

ロイス川Reuss沿いにカペル橋Kapellbrückeに向かっています。振り返ると、通り過ぎてきたイエズス会教会Jesuitenkircheが見えています。この教会は側面から見るよりも正面のファサードのほうが綺麗なようです。ホテルと駅の間にあるので、これからも眺めるチャンスはあるでしょう。

2018040301.jpg



カペル橋の前に到着。屋根付きの橋は花で飾られています。

2018040302.jpg



早速、橋の上に上がりましょう。

2018040303.jpg



橋の途中にある8角形の水道塔が見えます。城壁の一部として造られたものだそうです。

2018040304.jpg



河畔に建ち並ぶレストランが見えます。

2018040305.jpg



橋の途中にはお土産物屋さんもあります。橋の中は多くの観光客がぞろぞろと歩いています。

2018040306.jpg



ルツェルン湖(正確にはフィーアヴァルトシュテッテ湖Vierwaldstättersee)のほうにはゼー橋Seebrücke Luzern、そして、ルツェルン駅が見えます。

2018040307.jpg



河畔のホテルの壁には大きな絵が描かれています。いかにもスイスらしいですね。

2018040308.jpg



カペル橋を渡り終えて、カペル橋の全体を眺めます。

2018040309.jpg



ロイス川の北岸にはレストランのテラス席が並び、非常に賑わっています。

2018040310.jpg



レストランの間にスターバックスコーヒーのお店があります。今時ですね。その手前にはこんなに狭い路地があります。

2018040311.jpg



湖畔のレストランはすぐに見つかります。席について、ガイドブックにあるメニューをお願いすると、それはこの店にはないとのこと。あらあら、名物のシーフードがないようです。『シフ』というお店なのにね。観光案内書が古いのかしら。何か食べるものがあるかメニューを見て考えますが、あまり気に入るものがありません。シーフードは隣のお店にあると言ってるので、申し訳ないけどお店を移動します。ラ・バルカAntipasteria La Barcaというお店です。そのお店には、いろいろシーフードがあります。それぞれ注文します。saraiは観光船で食べ過ぎなのでワインのみ。オーダーを取りにきた愛嬌のいいスタッフとツーショット。

2018040312.jpg



まずはドリンクを楽しみます。

2018040313.jpg



ちょうど対岸にはイエズス教会の美しいバロック様式のファサードが見えます。

2018040314.jpg



魚介の料理が並びます。

2018040315.jpg



しばらく、食事とロイス川の風景を楽しみます。



↓ saraiのブログを応援してくれるかたはポチっとクリックしてsaraiを元気づけてね

 いいね!



テーマ : ヨーロッパ
ジャンル : 海外情報

 

倉橋由美子へのオマージュ 《シュンポシオン》と音楽

倉橋由美子が2005年に69歳の生涯を終えたことを知ったのは迂闊にも昨年のことでした。彼女の小説でsaraiのお気に入りはいくつもありますが、やはり、桂子さんシリーズが一番のお気に入りです。1971年の『夢の浮橋』に始まる8作は素晴らしく魅惑的ですが、なかでも1985年刊行の《シュンポシオン》は深く心に残りました。シュンポシオンと言うのは、英語で言うシンポジウムのことですが、もっとギリシャの古典に遡り、哲学者や文化人が高度な議論を楽しむことを語源にしています。小説の中では文化的に秀でた人たちが音楽、文学、哲学などを語り合い、形而上的なことがらを楽しむ光景が綴られています。これって、saraiの夢のような話です。saraiはまだ能力不足ですが、このシュンポシオンに参加できるような人間であるべく、精進したいと思っています。で、この《シュンポシオン》にはふんだんに音楽がちりばめられています。なかでも桂子さんの孫娘の聡子さんがプロ並みの腕前でピアノを演奏するのが印象的です。小説なのでそのピアノの響きは聴けませんが、saraiの心の耳には仮想的に響いてきます。今日はこの《シュンポシオン》に登場する音楽を紹介してみたいと思います。それをもって、倉橋由美子へのオマージュとしたいと思います。

ちなみに何故、今日、この倉橋由美子の《シュンポシオン》のことを書き始めたのかと言うと、ある本を本棚で探していると、偶然、前に捨てたと思っていた倉橋由美子の本が見つかったんです。配偶者曰く、あなたの大事な倉橋由美子の本を捨てるわけはないでしょうとのこと。ところで探していた本はフリーマントルのチャーリー・マフィン・シリーズ。第13作~15作がないことが判明して、早速、ネットで注文しました。

ピアノの聡子さん以外にフルートのかおりさんが登場します。かおりさんは聡子さんと恋愛する宮沢明さんの義妹(亡くなった奥さんの妹)で聡子さんとは恋敵です。

では、以下に《シュンポシオン》に登場する音楽を列挙します。

スカルラッティ ピアノ:聡子さん 曲名は不明ですが、もちろん、ソナタ。そのうちの10曲ほどです。
サティ ピアノ:聡子さん 曲名は不明です(ジムノペディやグノシェンヌのようです)。
ディティユ ピアノ:聡子さん 曲名は不明です。
ルイ・フィゾー(架空の作曲家?、同名のフランス人物理学者はいる) ピアノ:聡子さん 曲名は不明です。
スカルラッティ アンドラーシュ・シフの音を評価するシーンがあります。1987年録音の演奏(15曲)をさすようです。所有していますが未聴です。聴いてみましょう。
モーツァルト ピアノ・ソナタ第10番ハ長調 K.330 ピアノ:聡子さん
ショパン 幻想即興曲(即興曲第4番)嬰ハ短調 Op.66 ピアノ:聡子さん
バッハ フルートとオブリガート・チェンバロのためのソナタ ロ短調 BWV1030 フルート:かおりさん ピアノ:聡子さん
バッハ パルティータ第1番変ロ長調 BWV.825 ピアノ:聡子さん かおりさんの即興フルート演奏付き
バッハ パルティータ第2番ハ短調 BWV.826 ピアノ:聡子さん かおりさんの即興フルート演奏付き
ベートーヴェン ピアノ三重奏曲第5番ニ長調「幽霊」Op.70 No.1 演奏者不明 うるさく鳴りすぎると酷評
サティ ピアノ:聡子さん フルート:かおりさん 曲名は不明ですが、インプロヴィゼーションの即興演奏。
バッハ ピアノ:聡子さん フルート:かおりさん 曲名は不明ですが、インプロヴィゼーションの即興演奏。
ドビュッシー 子供の領分 ピアノ:聡子さん フルート:かおりさん インプロヴィゼーションの即興演奏。
マルセル・プルデュ(架空の作曲家?) フーガ ピアノ:聡子さん フルート:かおりさん インプロヴィゼーションの即興演奏。
バッハ フランス組曲第3番 BWV.814 ピアノ:グレン・グールド これは話に出るだけで実際には聴きません。グレン・グールドのバッハをお好きなようです。
ラモー クラヴサン曲集(「めんどり」 含む) シンセサイザー(ハープシコード):聡子さん フルート:かおりさん インプロヴィゼーションの即興演奏。
クープラン クラヴサン曲集 シンセサイザー(ハープシコード):聡子さん フルート:かおりさん インプロヴィゼーションの即興演奏。
バルトーク 野外にて ピアノ:レヴィ・モンタルチニ(架空のピアニスト?、同名のイタリア人女性神経学者はいる。)
ドビュッシー 喜びの島 ピアノ:聡子さん 話だけで実際には弾きません。ホロヴィッツの演奏の話も出ます。
バッハ ヴァイオリンとクラヴィアのためのソナタ第2番 イ長調 BWV1015 ヴァイオリン:増田くん ピアノ:聡子さん
サティ 右や左に見えるもの〜眼鏡無しで ヴァイオリン:増田くん ピアノ:聡子さん
バッハ ヴァイオリンとクラヴィアのためのソナタ第5番 ヘ短調 BWV1018 ヴァイオリン:増田くん ピアノ:聡子さん
バッハ フルートとオブリガート・チェンバロのためのソナタ ト短調 BWV1020 フルート:かおりさん ピアノ:聡子さん

ちなみにこの《シュンポシオン》は未来小説で、1985年に書かれたのですが、小説のなかで、時代は21世紀という設定になっています。ですから、昔聴いたピアニストのアンドラーシュ・シフという表現になっています(今も弾いていますけどね)。奇妙なことにこの小説が書かれたときにはまだ、シフのスカルラッティのCDの録音はなされていなかったので、saraiの知らない別の録音があるのかもしれませんし、もしかしたら、倉橋由美子がシフの実演でスカルラッティを聴いたのかもしれません。それにしても、この小説のなかには以上のように膨大な音楽が詰め込まれています。面白いのはベートーヴェンやブラームスはお好みでなく、シューベルトは話にも出てきません。ことさらにバッハの鍵盤音楽がお好みのようで、聡子さんのレパートリーには《フーガの技法》以外のほとんどの作品があることが書かれています。その《フーガの技法》も聡子さんに所望される場面があります。

サティ以外はsaraiも好みが共通します。saraiはベートーヴェン、シューベルト、シューマン、リスト、ブラームス、ラフマニノフ、プロコフィエフも好きですけどね。

とりあえず、倉橋由美子さんに遅ればせながら、哀悼の意を表しながら、シフの演奏するスカルラッティを聴くことにしましょう。



↓ saraiのブログを応援してくれるかたはポチっとクリックしてsaraiを元気づけてね

 いいね!



テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

 

ルツェルン散策:長い1日も無事完了

2017年7月23日土曜日@ベリンツォーナ~ルツェルン/25回目

ルツェルンLuzern散策後、ロイス川Reussほとりの魚介料理レストラン、ラ・バルカAntipasteria La Barcaで夕暮れの風景を楽しみながら、夕食をいただきました。これがそのレストランです。

2018040501.jpg



食事をしたのは川沿いのテーブル席です。ロイス川の湖方向にはカペル橋Kapellbrückeも眺められました。

2018040502.jpg



レストランの席を立って、ホテルのほうに向かって歩きます。歩行者用の橋、ラートハウスシュテークRathausstegを渡って、対岸に向かいます。

2018040503.jpg



対岸にはイエズス教会Jesuitenkircheの美しいバロック様式のファサードが見えています。

2018040504.jpg



ラートハウスシュテークの袂には市庁舎Rathaus Stadt Luzernの建物が控えています。旧市庁舎Altes Luzerner Rathausの建物の川沿いの部分です。

2018040505.jpg



橋を渡って、振り返ると、橋の左手に先ほどのレストランが見えます。旧市庁舎の塔も見えています。

2018040506.jpg



イエズス教会の前を通って、お隣の州庁舎Government Buildings of Canton Lucerneに沿って進むと、奇妙な塔のある噴水があります。何でしょうね。

2018040507.jpg



川沿いを歩きましょう。また、屋根付きのシュプロイヤー橋Spreuerbrückeが見えます。

2018040508.jpg



ロイス川からブルガー通りBurgerstrasseに入って少し進むと、バーンホフ通りBahnhofstrasseとの角には広場があります。その広場には古めかしい建物が建っています。由緒ありそうですね。

2018040509.jpg



この建物の1階には薬局がはいっています。ホテルに向かうためには、この角で右に回ります。目印にもいい建物です。

2018040510.jpg



広場から路地のリュリガッセRütligasseを進みます。右手に雰囲気のいい中庭が見えます。彫像付きの噴水も見えます。こういう風景が見られるのが古都の路地歩きの楽しみです。

2018040511.jpg



路地を少し歩くとホテルに到着です。

これまでの散策ルートを地図で確認しておきましょう。

2018040512.jpg



これで長かった1日もおしまい。もう、夜の8時です。今朝はベリンツォーナBellinzonaのお城を散策し、その後、ベリンツォーナからルツェルンまで、ゴッタルド・パノラマ・エキスプレスGotthard Panorama Expressの旅を楽しみ、夕方以降はルツェルンの町のロイス川の周辺を散策しました。

明日はいよいよアルプスのユングフラウヨッホJungfraujochに向かいます。お天気が心配です。眺望に恵まれればいいんですが・・・。



↓ saraiのブログを応援してくれるかたはポチっとクリックしてsaraiを元気づけてね

 いいね!



テーマ : ヨーロッパ
ジャンル : 海外情報

 

アルプス:いざ、早朝出発

2017年7月24日土曜日@ルツェルン~ユングフラウヨッホ~メンリッヒェン/1回目

旅の5日目、ルツェルンLuzernの2日目です。

今日は旅の前半のハイライト。初めてのアルプス訪問です。
早起きして、ユングフラウヨッホJungfraujochの登頂を目指します。と言っても登山電車に乗るだけの楽ちん登山です。そして、今日はメンリッヒェンMännlichenの山の上の山荘に1泊します。1泊2日のアルプスの旅です。大きな荷物はこのルツェルンのホテルに預けて、最低限の荷物だけを持って、ホテルを出発します。

いつものsaraiにはありえないような時間に早起きして、5時半過ぎに出発。ホテルのご厚意でデラックスな朝食ボックスを用意してもらいます。夜番のスタッフもレセプション前で待機してくれていて、荷物を預かってくれます。感謝です。外に出るとあたりは薄暗く、お天気がどうなのかは分かりません。雨は降っていません。こんな時間に既に道を歩いている人がいるのが驚きです。

2018040701.jpg



パン屋さんの中は明るい光に満ちています。こんな早朝に営業開始しているようです。

2018040702.jpg



大通りはさすがに車の往来もなく、閑散としています。

2018040703.jpg



ロイス川Reussの前に出ます。まだ、街灯が明るく輝いています。暗い空を背景に旧市庁舎Altes Luzerner Rathausの塔の姿が浮かび上がっています。

2018040704.jpg



ロイス川の水面に街灯の灯りが映り込んでいて、とっても綺麗です。

2018040705.jpg



カペル橋Kapellbrückeの姿も見えてきます。

2018040706.jpg



暗い水面を鴨が泳いでいます。

2018040707.jpg



ラートハウスシュテークRathausstegの先に旧市庁舎がはっきりと見えてきます。少し明るくなってきたかな。

2018040708.jpg



いやはや、早朝のロイス川の水面は美しいですね。

2018040709.jpg



カペル橋が明るく輝いています。ロイス川の水面にその灯が映り込んでいます。早朝ならでは風景です。

2018040710.jpg



ルツェルン駅の前に到着です。まだ、早朝6時前です。

2018040711.jpg



駅の中に入ります。

2018040712.jpg



駅の中の出発時刻掲示板には早朝の電車の時刻が並んでいます。我々は10分ほど後に出発する6時5分の急行電車IRに乗ります。出発ホームは12番BCとなっています。

2018040713.jpg



早速、そのホームに移動しましょう。

2018040714.jpg



ホームに到着。電車は停車していますね。

2018040715.jpg



さあ、乗り込みましょう。アルプス訪問の旅の開始です。



↓ saraiのブログを応援してくれるかたはポチっとクリックしてsaraiを元気づけてね

 いいね!



テーマ : ヨーロッパ
ジャンル : 海外情報

 

アルプス:車窓に見えるスイスの美しい湖の風景

2017年7月24日土曜日@ルツェルン~ユングフラウヨッホ~メンリッヒェン/2回目

ルツェルンLuzern駅で、アルプスに向けての旅を始めるために早朝の電車に乗り込もうとしているところです。

身軽な山スタイルで6時5分、ルツェルン駅発の急行電車IRに乗って、インターラーケン・オスト駅Interlaken Ostに向かいます。電車のチケットは往復のファーストクラスをスイス半額カードSwiss Half Fare Cardを併用することで、事前にネットで半額の106.8スイスフランで購入済です。日本円で1万3千円ほどです。チケットはルツェルンからインターラーケン・オストを経由して、クライネ・シャイデックKleine Scheideggまでのものです。スイス国鉄と私鉄を乗り継ぎますが通しのチケットが買えます。クライネ・シャイデックからユングフラウヨッホJungfraujochまでは高額料金の登山鉄道、ユングフラウ鉄道なので、別のチケットになります。

2018040801.jpg



ファーストクラスの車両を探しながら、ホームを歩いていきます。

2018040802.jpg



ファーストクラスの車両を見つけて乗り込みます。ファーストクラスの車両は我々だけで独占です。すぐに朝食ボックスをいただきます。これがホテルのご厚意で用意していただいた朝食ボックスです。

2018040803.jpg



朝食ボックスの中身を取り出します。朝食の定番メニューはほとんど揃っています。ないのは温かいコーヒーくらいです。

2018040804.jpg



あれれ、果物がありますが、プラスチックナイフしかありません。これで皮を剥くのかな・・・。

2018040805.jpg



定刻の6時5分に電車はルツェルン駅のホームをゆっくりと滑り出していきます。まだ明けやらぬ早朝の駅風景です。

2018040806.jpg



車窓にはルツェルンの町の風景が流れていきます。いよいよアルプスの旅の始まりです。

2018040807.jpg



空き空きのファーストクラスの車両なので、すぐに車掌さんの検札が始まります。半額で購入したチケットと共に4枚のスイス半額カードをテーブルに並べます。車掌さんからはサンキューの一言をいただきます。

2018040808.jpg



やがて、建物の間から湖が見えてきます。

2018040809.jpg



すぐに車窓いっぱいに湖が姿を現します。”4つの森の州の湖”という意味を持つフィアヴァルトシュテッテ湖 Vierwaldstatterseeですが、通称のルツェルン湖Lake Lucerneのほうが分かりやすいですね。スイスで5番目に大きな湖です。早朝の幻想的な風景です。

2018040810.jpg



車内に設置された液晶パネルにはこれから停車する駅名と到着時刻が表示されています。間もなく最初の停車駅ザルネンSarnenに到着します。その後は5分から10分くらいの間隔で頻繁に停車していくようです。ローカル電車の旅になりますね。

2018040811.jpg



ザルネンを過ぎると、神秘的な雰囲気の湖が見えてきます。ザルナー湖Sarnerseeです。

2018040812.jpg



湖畔の町ザクセルンSachselnに停車すると、対岸のヴィーレン (ザルネン) Wilen (Sarnen)のメルヘンのような風景もよく見えます。ザルナー湖はとっても小さな湖ですね。

2018040813.jpg



美しいザルナー湖もあっという間に通り過ぎてしまいます。

2018040814.jpg



ギスヴィルGiswilの町を過ぎて、しばらくすると特徴のある形の山が見えてきます。三角形の岩山です。これもアルプスならではの山なのでしょう。いかにも氷河が削り取ったような感じです。ただし、小さな山です。

2018040815.jpg



インターラーケン・オスト駅への2時間弱もかかる長い鉄道旅のうち、まだ、3分の1ほどが過ぎたところです。スイスらしい景色が堪能できそうです。



↓ saraiのブログを応援してくれるかたはポチっとクリックしてsaraiを元気づけてね

 いいね!




テーマ : ヨーロッパ
ジャンル : 海外情報

 

アルプス:ゴールデン・パス・ラインの風光明媚なポイントを往く

2017年7月24日土曜日@ルツェルン~ユングフラウヨッホ~メンリッヒェン/3回目

アルプスに向かって、ルツェルンLuzern駅からインターラーケン・オスト駅Interlaken Ostまで鉄道の旅をしているところです。

行程の3分の1ほどが過ぎ、標高484メートルのギスヴィル駅Giswilから、標高697メートルのカイザーシュトゥール駅Kaiserstuhl OWへ電車は徐々に登っていきます。周辺の村の美しい風景が眼下に広がります。

2018040901.jpg



村に点在する家々がだんだんと下に見下ろすようになっていきます。

2018040902.jpg



電車はさらに標高を上げていきます。

2018040903.jpg



やがて、ギズヴィルの村の箱庭のような風景が高みから眺められます。夢のような絶景です。小さな教会、こじんまりしたホテル、小さな家々・・・どのような人々の営みがあるのでしょう。溜息をつくような美しさです。

2018040904.jpg



おや、並行するブリューニッヒ通りBrünigstrasse沿いにスバルの自動車販売店が見えます。スイスではスバルの四駆が人気なのかな。

2018040905.jpg



急こう配を登り切るとカイザーシュトゥール駅です。

2018040906.jpg



カイザーシュトゥール駅を出ると、また小さな湖があります。ルンゲラー湖Lungerer Seeです。

2018040907.jpg



あれっ、湖畔の道路、ブリューニッヒ通りは雨で濡れています。なんと雨模様です。この先のアルプスのお天気はとても心配です。

2018040908.jpg



車内の液晶パネルの表示に目をやります。インターラーケン・オスト駅まで1時間あまりですね。ほぼ10分間隔で途中駅に停まっていきます。

2018040909.jpg



電車はルンゲラー湖の美しい湖面を眺めながら走っていきます。

2018040910.jpg



曲がりくねった湖岸は湖の美しい風景を作っています。

2018040911.jpg



電車はルンゲラー湖を見下ろす丘の上をゆったりと走っていきます。

2018040912.jpg



ルンゲラー湖のまわりの緩やかな緑の丘の先にはルンゲルンLungernの村が見えてきます。

2018040913.jpg



ルンゲルンの村が近づいてきます。エメラルドグリーンの美しい湖、ルンゲラー湖の南端の村です。湖岸近くには可愛い教会も見えています。

2018040914.jpg



電車は大きく右に回り込みながらルンゲルン駅に進入していきます。車窓には大きく雨粒が付くほど、雨脚が強くなってきます。

2018040915.jpg



今乗っている電車の区間はスイスの観光路線の一つ、ゴールデン・パス・ラインGoldenPass Lineの一部のルツェルン~インターラーケン・オストの区間です。この路線は現在はスイス国鉄ではなくて、私鉄のツェントラル鉄道Zentralbahn(ZB)の路線です。ちょうど、この路線の半分ほど走ったところです。



↓ saraiのブログを応援してくれるかたはポチっとクリックしてsaraiを元気づけてね

 いいね!




テーマ : ヨーロッパ
ジャンル : 海外情報

 

アルプス:ブリューニック峠を超えて、ホームズ終焉の地マイリンゲンへ

2017年7月24日土曜日@ルツェルン~ユングフラウヨッホ~メンリッヒェン/4回目

アルプスに向かって、ルツェルンLuzern駅からインターラーケン・オスト駅Interlaken Ostまで鉄道の旅をしているところです。

ルンゲラー湖Lungerer Seeに沿って走っています。エメラルド・グリーンの湖面が美しく輝いています。

2018041001.jpg



湖岸にはマッチ箱のような家々が並んでいます。

2018041002.jpg



ルンゲラー湖の南端の町ルンゲルンLungern駅に到着します。

2018041003.jpg



乗っている車両は天井の一部が窓になっているパノラマカーです。生憎のお天気なのが残念ですけどね。

2018041004.jpg



ルンゲルンを過ぎると、早起きしたせいでsaraiは深い眠りに入ります。ここからは配偶者一人が車窓を眺めます。
標高751mのルンゲルン駅からはまた急こう配を上って、ブリューニック峠Brünigに向かっていきます。まわりには緑の草原が広がっています。

2018041005.jpg



やがて、ブリューニック・ハスリベルク駅Brünig-Haslibergに到着します。この区間の最高地点です。標高1001.9メートルもあります。

2018041006.jpg



saraiは深い、深い眠りの中に落ち込んでいます。どんなところを走っているのかは知る由もありません。その代わり、帰りも同じ路線を通るのでそのときに挽回しましょう。

2018041007.jpg



ここからは急速に坂を下っていきます。沿線には三角屋根の山小屋風の建物があります。

2018041008.jpg



ぐんぐん下って、森を抜けて、広い草原の中に出ます。

2018041009.jpg



畑の向こうに見える岩山は靄に包まれて霞んでいます。大変なお天気になってしまいました。

2018041010.jpg



大きな駅の構内に入っていきます。ツェントラル鉄道Zentralbahn(ZB)の大きな建物が見えます。ツェントラル鉄道の車両基地があるようです。

2018041011.jpg



赤と白の模様の電車が停まっています。この紅白模様はツェントラル鉄道の車体カラーです。鮮やかですね。

2018041012.jpg



標高595mのマイリンゲン駅Meiringenに到着です。

2018041013.jpg



このマイリンゲン駅で電車はスイッチバックして進行方向を変えます。機関車を付け替えるために5分ほど停車します。

2018041014.jpg



ところでこのマイリンゲンは推理小説マニアには有名な町です。シャーロック・ホームズ終焉の地であるライヒェンバッハ滝Reichenbachfallへはここからケーブルカーが走っているんです。町の古い教会堂は「シャーロック・ホームズ博物館」になっています。もっとも『最後の事件』で宿敵モリアーティ教授と相打ちの形で死んだ筈のホームズは、作者のコナン・ドイルがファンだけでなく母親からも猛烈な攻撃を受けたために耐えかねて、『空き家の冒険』で復活させざるを得なくなります。ですから、ここは正確にはホームズ終焉の地ではなく、ホームズが起死回生した場所ということになりますね。ともかく、時間があれば、落差250メートル、幅90メートル(300フィート)のライヒェンバッハ滝も見たかったところです。アルプスで最も高いところにある滝の一つでもありますしね。

やがて、大粒の雨の中、スイッチバックした電車(正確には電気機関車に牽引された列車)は走り出します。

2018041015.jpg



インターラーケン・オストまではあと30分ほどです。眠り込んでしまったsaraiは電車がスイッチバックしたことを知らないので、あとで進行方向が逆になっているので頭が混乱してしまうことになります(笑い)。



↓ saraiのブログを応援してくれるかたはポチっとクリックしてsaraiを元気づけてね

 いいね!




テーマ : ヨーロッパ
ジャンル : 海外情報

 

アルプス:ブリエンツ湖に到着

2017年7月24日土曜日@ルツェルン~ユングフラウヨッホ~メンリッヒェン/5回目

アルプスに向かって、ルツェルンLuzern駅からインターラーケン・オスト駅Interlaken Ostまで鉄道の旅をしているところです。

マイリンゲン駅Meiringenで電車がスイッチバックして進行方向を変えて、走り出したところです。
再び、さっき通り過ぎたツェントラル鉄道Zentralbahn(ZB)の大きな建物に戻ってきました。

2018041101.jpg



すぐに線路はこれまでの線路とは分かれて、やがて、アーレ川Aare沿いにインターラーケンに向かいます。左手の車窓にはアーレ川と岩山が見えています。

2018041102.jpg



アーレ川は清冽な流れです。大きくはありませんが豊かな水が流れています。この川はこの先、ブリエンツ湖、トゥーン湖を経て、首都ベルンに向かいます。最終的にはコブレンツでライン川に流れ込みます。

2018041103.jpg



電車はしばらく、アーレ川に沿って、走り続けます。

2018041104.jpg



平坦地に出た電車はスピードアップします。周囲の岩山の上は靄がかかっています。

2018041105.jpg



かたわらを高架道路が走ります。その向こうは険しい岩山です。

2018041106.jpg



やがて、アーレ川から離れていきます。すぐに左手に湖面が見えてきます。ブリエンツ湖Brienzerseeのようです。

2018041107.jpg



ブリエンツ湖の湖畔に出ます。キャンピングカーやバンガローが湖畔に並んでいます。

2018041108.jpg



湖畔のキャンプ場にテントが張られていますね。

2018041109.jpg



ブリエンツ湖の対岸は靄に包まれて、神秘的な雰囲気です。

2018041110.jpg



ブリエンツ湖岸を走っていきます。

2018041111.jpg



ブリエンツ湖はこの東端から西のほうに続いています。

2018041112.jpg



ブリエンツ湖の西のほうは真っ白でほとんど見えません。

2018041113.jpg



やがて、湖畔の駅、ブリエンツ駅Brienzに停車します。

2018041114.jpg



駅は湖船の埠頭にも直結しています。

2018041115.jpg



ブリエンツ駅を出て、ブリエンツ湖に沿って電車は走っていきます。

2018041116.jpg



saraiもようやく目をこすりながら起き出します。ふっと車窓に目をやると湖面が見えます。配偶者にもしかしたらブリエンツ湖じゃないのって訊くと、さっきブリエンツ駅を通り過ぎたことを告げられます。ブリエンツ湖に出るとインターラーケン・オスト駅もすぐのはずです。で、電車が逆方向に走っていることに気付きます。配偶者に訊くとマイニンゲン駅でスイッチバックしたことを聞き、びっくりです。そろそろ、電車を降りる準備をしましょう。



↓ saraiのブログを応援してくれるかたはポチっとクリックしてsaraiを元気づけてね

 いいね!



テーマ : ヨーロッパ
ジャンル : 海外情報

 

さよならはベートーヴェンで:マリア・ジョアン・ピリス・ピアノ・リサイタル@サントリーホール 2018.4.12

人はどこから来て、どこに去っていくのか・・・マリア・ジョアン・ピリスの最後の来日公演の演奏を聴きながら、saraiの頭の中に去来した思いは音楽自体とは関係なさそうなことでした。しかし、そういう想念はピリスのひたむきとも思える音楽から生まれたものだったのです。最初に「悲愴」の第1楽章の冒頭のピアノが響きが聴こえてきたとき、そのかみしめるような遅いテンポで表現されていたのは劇的というよりも、実に内省的なものです。はっと気付きます。このピアニストは彼女の人生すべてを今日のベートーヴェンの音楽に込めて表現しようとしているのだと。実に心の込められた演奏が続きました。意外なことに素晴らしいピークは「テンペスト」の第3楽章にありました。ピリスの最盛期を思わせるようなテクニックで熱い魂のほとばしりが聴けました。そして、最後に弾いたピアノ・ソナタ第32番のアリエッタではまさに彼女の思いのたけが延々と語られます。しっかりとこの不世出のピアノの名人が行き着いた境地を受け留めさせてもらいました。それはピアニスト自身にも聴衆にも誠実であろうとする姿です。うまく弾こうとか、そういうことではなくて、自分のすべてを、あるいは自分の人生をピアノに託して、聴いている人と心を通い合わせるという自然な行為を最後に成就するということです。結果として、ピアニストであるということを超えて、心でコミュニケートする芸術家に昇華したのが今日のピリスでした。

彼女とはCDの演奏で知り合い、長らく、CDだけでの縁が続きました。それが20年以上も続き、実演に接したのはようやく5年前のことでした。ハイティンク指揮ロンドン交響楽団との共演でモーツァルトとベートーヴェンのピアノ協奏曲を聴いたときです。大変、感銘を受けました。その翌年、待望のソロリサイタルで素晴らしいシューベルト(ピアノ・ソナタ第21番)を聴きました。そのときの記事はここです。結局、実演に接したのは今回も含めて5回だけです。しかし、十分に彼女の名人ぶりは聴かせてもらいました。

日本ではまだまだコンサートが残っていますが、saraiはこれでピリスにお別れします。最後にふさわしいコンサートでした。

最後に今日のプログラムを紹介しておきます。

 ピアノ:マリア・ジョアン・ピリス

 ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第8番 ハ短調 Op.13 「悲愴」
 ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第17番 ニ短調 Op.31-2 「テンペスト」

  《休憩》

 ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第32番 ハ短調 Op.111

   《アンコール》
     ベートーヴェン:『6つのバガテル』 Op.126 より 第5曲 バガテル ト長調 Quasi allegretto



↓ saraiのブログを応援してくれるかたはポチっとクリックしてsaraiを元気づけてね

 いいね!



テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

       ピリス,  

アルプス:インターラーケン・オストで登山鉄道に乗車

2017年7月24日土曜日@ルツェルン~ユングフラウヨッホ~メンリッヒェン/6回目

アルプスに向かって、ルツェルンLuzern駅からインターラーケン・オスト駅Interlaken Ostまで鉄道の旅をしているところです。

ブリエンツ湖Brienzersee沿いに走っています。湖岸には周遊道路が走っており、鉄道の線路は高台から湖を見下ろしています。

2018041301.jpg



湖岸には緑の野原が広がっています。

2018041302.jpg



ブリエンツ湖は靄がかかり、暗く沈んでいます。

2018041303.jpg



オーベルリート・アム・ブリエンツァーゼーOberried am Brienzersee駅に到着です。次の駅はもうインターラーケン・オスト駅になります。

2018041304.jpg



湖の対岸には岩山が見えています。

2018041305.jpg



急に湖の靄が晴れてきて、美しい湖面が見えてきます。

2018041306.jpg



ブリエンツ湖の西端が見えてきます。もうすぐインターラーケン・オスト駅です。

2018041307.jpg



やがて、インターラーケン・オスト駅の構内に入っていきます。

2018041308.jpg



降車口の前で停車を待ちます。乗り換え時間が短かいので急ぐ必要があります。車掌さんも待機中です。

2018041309.jpg



インターラーケン・オスト駅に到着です。2時間弱もかかる長い鉄道旅が終わりました。でもすぐに次のベルナーオーバーラント鉄道Berner Oberland Bahn(略してBOB鉄道)に乗り換えです。既に入線していた電車には多くの乗客が群がっています。こんなこともあろうかと、ファーストクラスのチケットを買っておいたのが功を奏し、楽々、シートを確保できます。ゆっくりと座った席からは駅の周りの豊かな緑が見えます。

2018041310.jpg



観光列車らしく、席の横にはインターラーケン・オストからユングフラウヨッホJungfraujochまでの綺麗な沿線マップが表示されています。これからのルートが分かりやすくイラストされています。

2018041311.jpg



駅のホーム上では鉄道スタッフのかたが運搬車で作業中です。

2018041312.jpg



定刻に電車はラウターブルンネンLauterbrunnenに向けて発車します。わずか10分での乗り換えでしたが無事に完了です。

2018041313.jpg



しばらくすると周りには美しい緑が広がります。何とか雨も上がったようです。草原では牛が草を食べています。いかにもアルプスの風景です。

2018041314.jpg



ここからのユングフラウヨッホまでのルートを地図で確認しておきましょう。なお、この地図は上側が南になっています。

2018041315.jpg



いよいよアルプス登山鉄道の旅が始まります。



↓ saraiのブログを応援してくれるかたはポチっとクリックしてsaraiを元気づけてね

 いいね!



テーマ : ヨーロッパ
ジャンル : 海外情報

 

マーラー&ブルックナーで最高のシーズンスタート・・・ノット&東京交響楽団@サントリーホール 2018.4.14

本日から、東京交響楽団のサントリーホール定期会員になりました。その記念すべきコンサートはマーラーの交響曲第10番とブルックナーの交響曲第9番という驚くべきプログラムです。このあたり、音楽監督のジョナサン・ノットの卓抜なセンスが光っています。いずれも近世を代表する作曲家の未完の遺作です。そもそも一晩のプログラムにマーラーとブルックナーが並ぶこと自体が異例なことですし、この両者を得意にする指揮者と言えば、ハイティンクとクーベリックくらいでしょう。あっ、クレンペラーを忘れてはいけませんね。ともあれ、どんなコンサートになるのか、期待大です。

演奏を聴いた結果はどちらも最高レベルのものでした。とりわけ、マーラーの交響曲第10番のアダージョの美しさと言ったら、規格外の素晴らしさ。夢心地になって聴き入りました。無論、これまで聴いたなかでは最高の演奏でした。冒頭のヴィオラの演奏はまるで宇宙空間の真っ暗闇の中に漂う無機的な響きを連想します。現代音楽を得意にするノットならではアプローチです。一切の色彩を消し去ったような禁欲的な表現にぞっと悪寒が走ります。そこにかぶさってくる対向配置の第1ヴァイオリンと第2ヴァイオリンの色彩感豊かな美しい響きが圧倒的に輝きます。何と抒情的なんでしょう。続く諧謔的な表情のパートも抒情的なパートとの対比が見事です。この3つのパートが繰り返されて、saraiの感性は完全にノックアウトされます。終盤の弦楽パートが順番にメローな音楽をリレーしていくところの丁寧で緊張感あふれる演奏には金縛りになってしまいます。まさに夢か現か、うっとりとして聴き入るのみです。永遠への憧れを体感する最高の演奏です。いつしか、音楽は終わりますが、saraiの心の中ではいつまでもマーラーの音楽が鳴り続きます。そうそう、特筆しないといけないのは第2ヴァイオリンの美しい響きです。ノットがうまく第2ヴァイオリンの響きを引き出して、今日の会心の演奏につなげていました。

後半のブルックナーの交響曲第9番もある意味、前半のマーラーと同じコンセプトでの演奏です。それは美しい響きにこだわったような演奏です。ブルックナーはやはり、美しい響きの演奏が本道でしょう。チェリビダッケも徹底して美しさにこだわっていましたが、ノットもその路線ですね。言葉は悪いですが、乱暴にドライブするような力任せの演奏や金管のうるさ過ぎるような演奏は願い下げです。それに晩年のチェリビダッケのような遅過ぎるような演奏は特別な場合を除いては、聴き手に多大な負担を与え過ぎてしまいますが、今日のノットのテンポは標準的なものです。詳細な感想は書きませんが(今日は実は体調不良でフラフラしているんです)、素晴らしい演奏でした。

東京交響楽団の定期会員になって、本当によかったと感じさせてくれたコンサートでした。最後の拍手での指揮者コールは感動的でした。ジョナサン・ノットの長期政権が続くわけですが、彼が音楽監督として、東京交響楽団を途轍もない高みに押しあげてくれるような予感がします。これからも大いに期待しながら聴かせてもらいます。

今日のプログラムは以下のとおりでした。

  指揮:ジョナサン・ノット
  管弦楽:東京交響楽団

  マーラー:交響曲 第10番 から アダージョ 

   《休憩》

  ブルックナー:交響曲 第9番 ニ短調 WAB109

予習はいずれもハイティンク指揮の演奏を聴きました。

 マーラー:交響曲第10番~アダージョ 1971年9月 コンセルトヘボウ管(マーラー全集より)
 ブルックナー:交響曲 第9番 2013年2月 ロンドン交響楽団 ライブ録音

ハイレゾで聴いたのですが、演奏自体はハイティンクとしては最高のものではなかったのが残念です。



↓ saraiのブログを応援してくれるかたはポチっとクリックしてsaraiを元気づけてね

 いいね!



テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

       ジョナサン・ノット,  

アルプス:BOB鉄道・・・インターラーケン・オスト~ツヴァイリューチネン

2017年7月24日土曜日@ルツェルン~ユングフラウヨッホ~メンリッヒェン/7回目

アルプスに向かって、インターラーケン・オスト駅Interlaken Ostから登山鉄道の旅をしているところです。

ベルナーオーバーラント鉄道Berner Oberland Bahn(略してBOB鉄道)に乗って、乗り換え駅のラウターブルンネンLauterbrunnenに向かっています。周囲には美しい緑の草原が広がっています。お天気も落ち着いてきて、至って、長閑です。

2018041501.jpg



なだらかな草原の中をBOB鉄道の電車は緩やかな弧を描きながら走っていきます。

2018041502.jpg



ほんの5分ほどで最初の停車駅、ヴィルダースヴィル Wilderswilに到着します。

2018041503.jpg



小さな集落があるだけの村です。ただし、観光の拠点にもなっており、多くのホテルがあります。

2018041504.jpg



このヴィルダースヴィルからシーニゲプラッテSchynige Platteの展望台を結ぶラック式登山鉄道のシーニゲプラッテ鉄道Schynige Platte-Bahnも出ています。また、シーニゲプラッテ駅付近には、約600種類の高山植物が栽培されているスイス有数のアルプス高山植物園Alpengartenがあります。

2018041505.jpg



グリンデルワルト Grindelwaldからロープウェイで登るフィルストFirst展望台の看板も立っています。観光客向けの宣伝活動ですね。お天気がよければ、明日にでも登ってみましょう。

2018041506.jpg



こちらはシーニゲプラッテ展望台の宣伝の看板です。こちらは今回は行く予定はありません。悪しからず。

2018041507.jpg



山小屋の屋根の向こうに白い雪の山が聳え立っています。シーニゲプラッテ展望台の先にあるアルプスの峰のようですね。

2018041508.jpg



これはシーニゲプラッテ鉄道の宣伝の看板です。今年(2017年)は5月27日から10月22日まで登山電車が運行しているようです。

2018041509.jpg



ヴィルダースヴィルを出ると狭い谷あいの線路を少しずつ登っていきます。

2018041510.jpg



線路の周囲の少しばかりの草原の向こうは高い山の森になっています。

2018041511.jpg



だんだんと険しい谷に分け入っていきます。車窓に見えているのはラウターブルンネン方面です。

2018041512.jpg



それでも線路の反対側には狭い平坦地があり、数軒の家も見えています。

2018041513.jpg



2番目の停車駅、ツヴァイリューチネン駅Zweilütschinenに到着です。BOB鉄道はここで2つに分岐し、ラウターブルンネン方面とグリンデルワルト方面になります。車窓に見えているのはグリンデルワルト方面です。

2018041514.jpg



ここまでの登山鉄道のルートを地図で確認しておきましょう。

2018041515.jpg



このツヴァイリューチネン駅で我々の乗っている電車は2つに分離されます。saraiの乗っている車両はラウターブルンネンに向かいます。



↓ saraiのブログを応援してくれるかたはポチっとクリックしてsaraiを元気づけてね

 いいね!



テーマ : ヨーロッパ
ジャンル : 海外情報

 

アルプス:BOB鉄道・・・ツヴァイリューチネン~ラウターブルンネン

2017年7月24日土曜日@ルツェルン~ユングフラウヨッホ~メンリッヒェン/8回目

アルプスに向かって、インターラーケン・オスト駅Interlaken Ostから登山鉄道の旅をしているところです。

ベルナーオーバーラント鉄道Berner Oberland Bahn(略してBOB鉄道)に乗って、乗り換え駅のラウターブルンネンLauterbrunnenに向かっています。2番目の停車駅、ツヴァイリューチネン駅Zweilütschinenでラウターブルンネンに向かう車両とグリンデルワルトGrindelwaldに向かう車両を切り離しているところです。車窓に見えているのはグリンデルワルト方面です。

2018041601.jpg



切り離し作業がほぼ完了して、我々の乗った車両はラウターブルンネンに向かいます。

2018041602.jpg



ツヴァイリューチネンの車両基地の横を通って、駅を出ていきます。

2018041603.jpg



しばらくすると、アルプスの清流に出会います。ゾウス川Sousです。白濁するほどの勢いの流れです。ずい分、雨が降ったようですね。

2018041604.jpg



このゾウス川に沿って、電車は進んでいきます。行く手にはアルプスの白銀の峰々が見えてきます。

2018041605.jpg



清流とアルプスの山々の風景にみんな興奮の様子です。車窓の風景から目が離せません。

2018041606.jpg



しかし、姿を現し出したアルプスの山はその頂点が雲にすっぽりと包まれていますね。これは残念です。

2018041607.jpg



じっと睨みつけますが、山から雲が晴れるわけはありません。

2018041608.jpg



傍らを流れるゾウス川の流れの勢いは凄いです。水平に流れる滝みたいなものです。

2018041609.jpg



ラウターブルンネンが近づくと、山小屋も見えてきます。その向こうの岩壁は雲というか、霧で煙っています。

2018041610.jpg



定刻にラウターブルンネンに到着します。ここまで乗ってきたBOB鉄道の電車です。ピカピカの美しい車体です。

2018041611.jpg



ラウターブルンネンで今度はヴェンゲルンアルプ鉄道Wengernalpbahn(略してWAB鉄道)に乗り換えて、クライネシャイデックKleine Scheideggに向かいます。WAB鉄道はセカンドクラスのみの登山鉄道ですが、ここでも混み合うグリンデルワルトを回避した戦略のせいか、楽にシートを確保できます。ここでは乗り換え時間がたっぷりあるので、いったん、電車を降りて、WAB鉄道のローカル色豊かな登山電車を撮影します。

2018041612.jpg



saraiはさっさとWAB鉄道の登山電車に乗り込んでシートを確保しましたが、まだまだ、電車に乗り込もうとしている人たちがいます。

2018041613.jpg



WAB鉄道の電車と同じホームの向かい合わせに先ほどまで乗ってきたBOB鉄道の電車は停まっています。乗り換えが便利ですね。

2018041614.jpg



ここまでの登山鉄道のルートを地図で確認しておきましょう。

2018041615.jpg



ベルナーオーバーラントBerner Oberlandの4000m級のアルプスも間近に迫ってきました。ユングフラウヨッホJungfraujochへ登るユングフラウ鉄道Jungfraubahnの始発駅クライネシャイデックへはあと40分ほどです。ここまでは順調ですね。



↓ saraiのブログを応援してくれるかたはポチっとクリックしてsaraiを元気づけてね

 いいね!




テーマ : ヨーロッパ
ジャンル : 海外情報

 

アルプス:WAB鉄道・・・ラウターブルンネンを出発

2017年7月24日土曜日@ルツェルン~ユングフラウヨッホ~メンリッヒェン/9回目

アルプスに向かって、インターラーケン・オスト駅Interlaken Ostから登山鉄道の旅をしているところです。

乗り換え駅のラウターブルンネンLauterbrunnenでBOB鉄道からWAB鉄道の登山電車に乗り換えました。WAB鉄道の登山電車の車窓には同じホームの向かい合わせに先ほどまで乗ってきたBOB鉄道の電車が見えています。

2018041701.jpg



車内の表示板には、これからのWAB鉄道の停車駅が表示されています。目的のクライネシャイデックKleine Scheideggまで、ヴェンゲンWengenなど4つの駅に停車し、40分ほどの鉄道の旅です。

2018041702.jpg



これが車内の様子。天井部まで窓が広がったパノラマカーはとっても明るいですね。セカンドクラスですが、なかなかよい雰囲気です。それにまだ、車内は少し空席があります。

2018041703.jpg



WAB鉄道の線路は急こう配を登る登山鉄道ですから、ラック式になっています。2本のレールの中央に歯型のレール(歯軌条、ラックレール)が見えます。

2018041704.jpg



ラウターブルンネンの駅の構内にはWAB鉄道の車両基地もありますね。

2018041705.jpg



電車が出発するとすぐに周りに美しい風景が広がります。想像以上の美しさです。

2018041706.jpg



イケメンの車掌さんもすぐにまわってきて、検札です。ルツェルンからクライネシャイデックまで通しの往復チケットを慌てて取り出します。

2018041707.jpg



山は・・・雲で煙って、あまり、見えませんね。

2018041708.jpg



緑の草原には山羊が草を食み、山の斜面には可愛い家々が建ち並びます。美しい風景です。

2018041709.jpg



山の天気は相変わらず悪いですね。うーん・・・

2018041710.jpg



それでも麓の草原は思いっ切り、美しいです。

2018041711.jpg



車内の乗車客はみんな窓外の絶景に視線がくぎ付けです。

2018041712.jpg



あれっ、麓の草原にまで雲が降りてきつつあります。いやですね。

2018041713.jpg



やがて、電車は森の中に入り、急な坂をノロノロと登っていきます。

2018041714.jpg



山の斜面を細い水の流れが滝として落ちてきます。

2018041715.jpg



まだ、WAB鉄道の登山電車は走り出したばかりです。クライネシャイデックまでの車窓は楽しめそうです。



↓ saraiのブログを応援してくれるかたはポチっとクリックしてsaraiを元気づけてね

 いいね!



テーマ : ヨーロッパ
ジャンル : 海外情報

 

アルプス:WAB鉄道・・・ヴェンゲンに到着

2017年7月24日月曜日@ルツェルン~ユングフラウヨッホ~メンリッヒェン/10回目

アルプスに向かって、インターラーケン・オスト駅Interlaken Ostから登山鉄道の旅をしているところです。

ラウターブルンネンLauterbrunnenからWAB鉄道の登山電車でクライネシャイデックKleine Scheideggに向かっています。お天気は悪いですが、緑の山々の姿は見えています。

2018041801.jpg



かなり高い山の上の草原まで登ってきました。

2018041802.jpg



気持ちのよい草原の中を登山電車は走っていきます。

2018041803.jpg



雪山が迫ってくると、乗客全員立ち上がって、カメラを向けます。真夏のこんな雪山を間近に見たのは人生で初めてです。これぞアルプスです!

2018041804.jpg



おおっ、谷間は霧で覆い尽されています。いやいや、霧といういうよりも雲ですよね。

2018041805.jpg



雄大なアルプスの風景にみなさん、夢中です。

2018041806.jpg



雲で埋もれた谷間の手前には美しい草原が広がっています。

2018041807.jpg



草原の彼方には氷河のようなものを抱えた雄々しい山が聳えています。

2018041808.jpg



美しい草原を見下ろしながら登山電車はゆっくりと登っていきます。

2018041809.jpg



素晴らしい景色にじっと見入るのみです。

2018041810.jpg



やがて、途中駅の構内で電車は速度を落とします。

2018041811.jpg



駅に停車しようとします。

2018041812.jpg



駅からの美しい眺めです。

2018041813.jpg



ヴェンゲンWengen駅のホームに滑り込んでいきます。

2018041814.jpg



ヴェンゲン駅に到着。多くの観光客がホームで待っています。

2018041815.jpg



クライネシャイデックまでは、あと30分です。



↓ saraiのブログを応援してくれるかたはポチっとクリックしてsaraiを元気づけてね

 いいね!



テーマ : ヨーロッパ
ジャンル : 海外情報

 

ノット&東京交響楽団のリハーサル見学@ミューザ川崎シンフォニーホール 2018.4.19

東京交響楽団の躍進ぶりが目立ちます。先週のマーラー10番とブルックナー9番は素晴らしかったです。この原動力はやはり音楽監督のジョナサン・ノットでしょう。一体、どんなリハーサルをやっているのか、気になります。ミューザ川崎シンフォニーホールから会員向けのリハーサル見学募集のお誘いがあったので、応募してみると、当選の葉書が届きました。ということで今日のリハーサル見学です。

1階席は楽団員の準備スペースになっていて、主に女性弦楽器奏者たちが思い思いに練習しています。見学者は2階席に案内されます。2階席の8割ほどが埋まっています。みなさん、熱心ですね。今日は3日後の日曜日の名曲全集のリハーサルです。その日の演奏曲目は以下です。

  
 ロッシーニ:ファゴット協奏曲 ファゴット:福井 蔵(東京交響楽団 首席奏者)
 シューベルト:交響曲 第6番 ハ長調 D.589

時間になり、私服のオーケストラ団員が揃います。色んなファッションの女性奏者たちが目立ちますね。カジュアルなパンツ姿やシックなワンピース、派手なスカート姿など、色とりどりです。オーケストラ事務局のスタッフが何やらオーケストラへ説明して、その後、ジョナサン・ノットが指揮台にあがります。オーケストラと見学者に挨拶します。見学者はここで軽い拍手。ミューザ川崎のスタッフらしき人からリハーサル見学者向けのアナウンスがあります。通常のコンサート同様の注意事項です。

リハーサルが始まります。海外でゲネプロは聴いたことがありますが、こういうリハーサルを聴くのは初めてかもしれません。てっきり、本番の演奏曲目の順で演奏すると思っていましたが、ロッシーニ風には思えますが、なんだか変です。3部形式でトリオが終わり、冒頭の主題に戻ったあたりで演奏がストップして、ノットがオーケストラに英語で指示を出しています。残念ながら、2階席からは内容が聞き取れません。口でメロディーを歌っているところだけが分かります。後で知りましたが、これはシューベルトの交響曲第6番の第3楽章です。変な順序でリハーサルをやるんですね。この後、時々、演奏の途中でストップしては指示というのを繰り返します。特別に変わったリハーサル風景ではありません。ノットが丁寧な指示を出して、オーケストラは素直にそれを受け入れている感じです。オーケストラの演奏は最初から、ほぼ完ぺきな演奏です。ですから、ノットの指示でとりたてて演奏が変わるというものではありません。東京交響楽団のポテンシャルの高さは相当なものです。弦楽器パートは最初から美しい響きで揃っていますし、木管の奏者もうまいですね。特にフルートとオーボエの女性奏者は名人級の演奏です。第3楽章に続いて、第4楽章、第1楽章までリハーサルが進み、ここで15分の休憩です。

休憩後、シューベルトの交響曲第6番の第2楽章です。これはのっけから、とても美しい演奏。終盤に近いところまで演奏したところでストップ。これは最初から美しい演奏ですから、ノットも細かいところを修正して、さらに高い精度の演奏にしていきます。素晴らしい仕上がりになりました。今日のリハーサルで最高の演奏でした。これでシューベルトの交響曲第6番は全楽章のリハーサルを終えた筈ですが、どうやら、ノットはこの第2楽章の出来の良さに対して、第1楽章に不満があったようです。また、第1楽章の一部を手直しします。リハーサルというのは全体の予定時間が決まっていて、音楽のレベル(100パーセントを実現するのはなかなか困難でしょう)に応じて、時間配分を考えるのも指揮者の仕事のようです。この交響曲では第1楽章が重要ですから、最後にそこに時間を費やすことにしたようです。第1楽章のリハーサルを終えて、これでシューベルトの交響曲第6番は完了です。
次は何でしょう。えっ、聴き慣れた音楽が始まります。ロッシーニの歌劇「セヴィリアの理髪師」序曲です。これは予定にはありません。本番の曲目変更とか追加があるのか、あるいはアンコール曲なんでしょうか。いずれにせよ、有名曲が素晴らしい響きで演奏されます。それほどの手直しもなく、たっぷりと名曲を鑑賞させてもらいました。最近、読響のコンサートで聴いたばかりですが、どちらの演奏も高いレベルの音楽で優劣つけがたしって感じです。で、最後はロッシーニの歌劇「絹のはしご」序曲です。結構、丁寧にリハーサルして、それで今日のリハーサルは完了。予定時間を10分以上も過ぎる丁寧なリハーサルでした。ロッシーニのファゴット協奏曲はやりませんでしたが、これは本番までにまた、やるんでしょう。

これで本番がどうなるか、聴きたいところですが、その日は別のコンサートがあるので、残念ながら聴けません。それでも気になっていたノット&東京交響楽団のリハーサルがどんな感じなのかを体験できたので、満足です。今日の感想は東京交響楽団がリハーサル開始時にとても高いレベルの演奏をしており、ノットはそれを少しだけ手直しをするだけということです。もちろん、マーラーとか、ブルックナーの大曲はそんなわけにはいかないでしょう。曲によって、リハーサルもきっとメリハリをつけているんだと思いますが、それはあくまでも素人の推測なので、本当はどうなのか、分かりません。誰か、教えてください。


今日のリハーサルは以下のとおりでした。

  指揮:ジョナサン・ノット
  管弦楽:東京交響楽団

  シューベルト:交響曲 第6番 ハ長調 D.589
    第3楽章
    第4楽章
    第1楽章

   《休憩》

  シューベルト:交響曲 第6番 ハ長調 D.589
    第2楽章
    第1楽章
  ロッシーニ:歌劇「セヴィリアの理髪師」序曲
  ロッシーニ:歌劇「絹のはしご」序曲

今日の意外な収穫はシューベルトの交響曲第6番はロッシーニの影響を受けていることが分かったことです。当時のウィーンではロッシーニ人気が凄かったそうですね。ベートーヴェンもその人気を羨んだとか・・・。そう言えば、ウィーン国立歌劇場では今でもイタリアオペラが多く演奏されますね。



↓ saraiのブログを応援してくれるかたはポチっとクリックしてsaraiを元気づけてね

 いいね!



テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

       ジョナサン・ノット,  

私はマーラーの9番を聴くために生まれてきた! カンブルラン&読売日本交響楽団@サントリーホール 2018読売日本交響楽団@サントリーホール 2018.4.20

素晴らしい演奏でした。先週、新たに定期会員になった東京交響楽団のシーズン最初のプログラムで素晴らしいマーラーとブルックナーを聴いたばかりですが、今度はやはり新たに定期会員になった読売日本交響楽団のシーズン最初のプログラムでsaraiの最も愛する音楽作品、マーラーの交響曲第9番の素晴らしい演奏を聴かせてもらいました。この演奏を聴きながら、saraiの胸に去来した思いは、自分はこのマーラーの9番を聴くために生まれてきたんだということです。人それぞれ人生への思いはあるでしょうが、saraiはこの作品と出会ったことが一番の強い感情です。もちろん、この作品への思いは単なる芸術作品への愛情を超えて、自分の人生観と強く結び付いたものです。マーラーの妻アルマへの愛と死生観が強く反映された、この作品は、saraiの妻への愛と来たるべき自分の死と重ね合わせることなしには聴けません。自分の個人的感情と人生感がストレートにこの音楽作品に投影されています。ですから、通常の意味で音楽や演奏の感想は綴ることができません。簡単に要約するだけに留めます。素晴らしかったのは第1楽章です。すべてのフラグメントが音楽的に意味付けされて、巨大なパズルとして組み上げられていました。楽譜をきちんと読み込んだカンブルランとその指揮に見事に応えた読売日本交響楽団のアンサンブルの素晴らしさに感銘を受けました。第4楽章は音楽を超えた何かがありました。優しい愛の詩でしょうか。マーラーの愛は甘美な死に昇華したように感じました。カンブルランはいわゆるマーラー指揮者ではないでしょうが、それ故に実に丁寧に楽譜に忠実な演奏をしてくれたように感じます。そこらのちょっとしたマーラー指揮者には真似をできないようなレベルのマーラー演奏でした。また、読響の管楽器奏者たちの見事な演奏にも驚嘆しました。とりわけ、木管の素晴らしさには感動しました。第4楽章の中間部分の長い木管パートの見事な演奏に魅了されました。もちろん、弦楽器奏者たちが素晴らしかったのは期待通りです。対向に配置された第1ヴァイオリンと第2ヴァイオリンの繊細で美しい演奏にはうっとりとしました。ユニゾン、掛け合いなど、マーラーがその音楽の集大成として、練り上げたすべてが完璧に再現されました。

もう、これ以上、書くことはありません。というか、書き尽せるわけがありません・・・。残りはsaraiの胸の内に仕舞っておきます。
ところで誤解のないように付記しますが、今日の演奏が最高の演奏だったというわけではありません。マーラーの9番の実演は毎回が一期一会の演奏です。それぞれの演奏への思いは異なります。毎回、実演を通して、マーラーの魂と会話する機会を持てるのが喜びです。今日もそういう気持ちにさせてくれる演奏だったということです。次の機会は秋のラトル&ロンドン交響楽団の公演になります。


今日のプログラムは以下です。

  指揮:シルヴァン・カンブルラン
  管弦楽:読売日本交響楽団 小森谷 巧(コンサートマスター)

  アイヴズ:ニューイングランドの3つの場所

   《休憩》

  マーラー:交響曲 第9番 ニ長調



↓ saraiのブログを応援してくれるかたはポチっとクリックしてsaraiを元気づけてね

 いいね!



テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

 

ビュールレ・コレクションの美少女と根津美術館のかきつばた(1)

先週と今週、東京交響楽団と読売日本交響楽団のサントリーホール定期のシーズンが開始しました。芸術は音楽だけではなく、美術もあります。世界の美しいものを聴き尽す&見尽くすというのがsaraiの信条です。サントリーホールに行く前に美術鑑賞を楽しみました。

一度目はサントリーホールでのピリスのサヨナラ公演の前に六本木の国立新美術館で開かれているビュールレ・コレクション展に出かけました。ビュールレ・コレクションと言えば、8年前に初めて、チューリッヒに行ったとき、その計画段階で以下のようなブログ記事を書きました。

====2010/06/16====
チューリッヒ美術館は気になるところですが、これは時間あればという感じですね。本当は個人の美術コレクションであるビュールレ・コレクションが1番行きたいところですが、残念ながら、少なくとも、今年の8月まではCLOSEDというインフォメーションがそのサイトに出ています。有名なルノアールのイレーヌ嬢の絵が見たかったなあ。ルノアールの少女を描いた作品のなかでも最高の1枚ですね。実はこのイレーヌ・カーン・ダンヴェール嬢の絵画は現在、日本で公開中です。ただ、大阪でのみ展示だとのことで、saraiも見には行きたいなあとは思っているんですが、スケジュール的に難しそうですね。お近くのかたは是非、見に行かれて、感想をお寄せください。
=============

実はこれ以降もチューリッヒに行く機会にビュールレ・コレクションのスタッフにメールでコンタクトしてチャレンジもしましたが、そのときは月に1回の予約公開はスケジュールが合わずに断念したりしました。本当にイレーヌ・カーン・ダンヴェール嬢の絵に恋い焦がれていたんです。

遂に永年の夢を実現するときがやってきました。六本木に地下鉄で到着して、逸る心を抑えて、まずは紅茶とケーキで体力をつけます。六本木でお茶と言えば、やはり、saraiの世代ではアマンドでしょう。いつも交差点の角のピンク色のお店を見るだけでしたが、ようやく初体験です。平日の昼下がりで2階席は結構空いています。窓際の席に陣取り、六本木の交差点の賑わいを見下ろします。ケーキセットを注文。saraiはモンブラン。配偶者は名物のリングシュークラシック。美味しくいただきました。意外に簡素な店内の様子に拍子抜けしました。

元気が出たところで国立新美術館に向かいます。初めて美術館通りを歩きましたが、色んなお店が軒を並べていますね。肝心の国立新美術館はビュールレ・コレクション展は会期が長いせいか、それほど混んではいません。高額料金のせいで、客足ももうひとつなのかもしれません。至上の印象派展と銘打っているのに、1枚目がフランス・ハルスの肖像画というのも違和感がありませすが、肖像画コーナーの7枚の絵画もレベル高しです。4番目のセクションから、ようやく印象派の作品が始まります。マネ、モネ、ピサロ、シスレーと並びます。シスレーの作品がセーヌ川付近ではなく、ロンドンの風景というのにはびっくり。5番目のセクションに至り、遂にお目当てのルノワールのイレーヌ・カーン・ダンヴェール嬢があります。この作品を実物で見ると、顔が素晴らしくよく描けていることが分かります。それ以外は平凡ですが、少女の顔の美しさは群を抜いています。じっと永年の夢だった美少女の顔を見入ります。多分、薄塗で何重にも重ね描きしたんでしょうね。とても透明感のある肌が丁寧に描かれています。やはり、ルノワールの少女の肖像では最高の作品です。この作品の画像はここです。

残りは余裕で見て回ります。セザンヌの6枚の作品がどれも素晴らしいです。今更ながら、セザンヌの天才ぶりに感心しました。ゴッホの一連の作品も見ごたえあるし、ブラックのキュービズムの作品もよく、ピカソの天才ぶりも見事です。全部見終えて、再び、美少女のもとに戻ります。やっぱり素晴らしいです。ルノワールの作品ではムーラン・ド・ラ・ギャレットと優劣つけがたい傑作です。美しさではイレーヌ・カーン・ダンヴェール嬢、心の浮き立つ幸福感ではムーラン・ド・ラ・ギャレットですね。

国立新美術館からは歩いてサントリーホールに行きます。六本木通りを歩くと、意外に近いですね。

昨日のサントリーホールでの読売日本交響楽団のサントリーホール定期のシーズン開始プログラムに先立って、訪れた根津美術館の光琳と乾山という特別展についても書くつもりでしたが、夜が更けたので、明日のコンサート記事の後で書きます。悪しからず。



↓ saraiのブログを応援してくれるかたはポチっとクリックしてsaraiを元気づけてね

 いいね!



テーマ : 美術館・博物館 展示めぐり。
ジャンル : 学問・文化・芸術

 

本物のアルペジョーネ・ソナタ! クリストフ・コワンと仲間たち@横浜上大岡ひまわりの郷ホール 2018.4.22

そんなにオリジナル楽器が好きなわけではありませんが、今日のコンサートは特別のものでした。それはシューベルトのアルペジョーネ・ソナタを本物のアルペジョーネで聴けたからです。人生で唯一のチャンスだったでしょう。アルペジョーネを弾いたのは、モザイク・カルテットのチェロ奏者でもあるクリストフ・コワンです。合わせる楽器は金子陽子のフォルテピアノですから、まったくスキがありません。クリストフ・コワンのプレトークによると現存するアルペジョーネは世界で15台ほどだそうです。ちなみに今日演奏されたコワン所有のアルペジョーネ以外はすべて博物館に収まっていて、持ち出し不可のようです。とすれば、今日は本物のアルペジョーネ・ソナタが聴ける稀有な機会だったわけです。そして、その演奏は大変素晴らしいものでした。アルペジョーネはギターとチェロの中間のような楽器で、前知識としては大変音量が小さいということでしたが、実際に聴くと、よく響く楽器で、シューベルトのこの作品にはぴったりの音色でした。これまでアルペジョーネ・ソナタはチェロでの演奏しか聴いたことがありませんが、チェロの演奏は低域が響き過ぎていたということが分かりました。何となく、チェロの低域の雄大な響きに違和感を覚えていましたが、やはり、本物のアルペジョーネは音域がぴったりと合っていて、高域から低域までバランスのとれた響きです。プレトークでコワンが強調していたようにこの作品にシューベルトが込めたメランコリックな思いが見事に表現されました。シューベルト好きには、たまらない演奏でした。やはり、シューベルトの音楽は素晴らしい!

付け加えて、アルペジョーネ・ソナタに先立って演奏された金子陽子のフォルテピアノによるシューベルトの楽興の時 第2番はとても心に響く演奏でした。モダン楽器のピアノとは全く異なるテーストです。一言で言えば、陰鬱です。と言っても、シューベルトの心の闇の奥をのぞき込むような感じの深い音楽です。楽興の時・・・そういうタイトルは似つかわしくありません。最晩年の3曲の遺作ソナタへの道はここから始まっていたんですね。

最後にマリア=テクラ・アンドレオッティのフラウト・トラヴェルソは高音の響きがとても美しくて、魅惑的でした。

この日のプログラムは以下の内容です。

 バロック・チェロ/アルペジョーネ:クリストフ・コワン
 フォルテピアノ:金子陽子 
 フラウト・トラヴェルソ:マリア=テクラ・アンドレオッティ

 ハイドン:ピアノ三重奏曲 第29番ト長調 Hob.XV-15
 シューベルト:楽興の時 第2番変イ長調 D.780-2
 シューベルト:アルペジョーネ・ソナタ イ短調 D.821

  《休憩》

 ヴェルフル:フルートとピアノのためのソナタ ト長調 Op.34-2 <日本初演>
 リース:3つのロシアの歌による変奏曲 ハ短調 Op.72 <日本初演>
 フンメル:フルート、チェロとピアノのための三重奏曲 イ長調 Op.78

  《アンコール》

    ヴェルフル:フルート・ソナタ Op.48から第3楽章(フラウト・トラヴェルソ、フォルテピアノ、バロック・チェロ)

シューベルトのアルペジョーネ・ソナタの予習はロストロポーヴィチ&ブリテンのハイレゾ録音で聴きました。素晴らしい演奏です。ただ、今日の本物を聴くと、ロストロポーヴィチのチェロは時として、響かせ過ぎの感があります。



↓ saraiのブログを応援してくれるかたはポチっとクリックしてsaraiを元気づけてね

 いいね!



テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

 

ビュールレ・コレクションの美少女と根津美術館のかきつばた(2)

先週と今週、サントリーホールに行く前に美術鑑賞を楽しみました。前回は六本木の国立新美術館で開かれているビュールレ・コレクション展でルノワールの描いた究極の美少女、イレーヌ・カーン・ダンヴェール嬢について、書きました。今回は表参道近くの根津美術館で開かれている光琳と乾山という特別展について書きましょう。

緒方光琳の代表作と言えば、紅白梅図と燕子花図の2枚でしょう。いずれも国宝に指定されています。熱海のMOA美術館にある紅白梅図はずい分前に見ましたが、燕子花図はこれまで気になっていましたがまだ見ていません。時期を選ばないと公開されていませんから、機会を逸していたんです。先日、配偶者が見て!、見て!と言いながら、出先から持ち帰ったパンフレットを見せてくれました。根津美術館で光琳と乾山という特別展があり、燕子花図と庭園のカキツバタを楽しめるそうです。5月13日までの開催なので、できれば、4月下旬以降のカキツバタの咲く時期に行きたいものです。サントリーホールに行く予定をチェックしてみると、何と翌日の読売日本交響楽団のサントリーホール定期が最後のチャンスです。まだ、カキツバタは咲いていないかもしれませんが、光琳の燕子花図でカキツバタを見ればいいでしょう。機会を逸するとまた今年も見損ねます。よし、行こう。

と言うことで、半蔵門線の表参道駅に降り立ちます。ところが時間を読み間違えて、入館時間ぎりぎりです。急いで根津美術館に向かいます。数分前に到着。間に合いました。とは言え、閉館時間の5時までに30分しかありません。1300円のチケットを2枚購入し、すぐに入館。入るとすぐに大きな燕子花図が展示されています。六曲一双の屏風です。

これが左屏風。

2018042301.jpg



これが右屏風。

2018042302.jpg



想像していたものとかなり異なります。まず、第1印象は繊細さがなく、素朴な感じです。で、よくよく眺めます。ちょうど絵の正面にソファが置いてあり、ゆっくりと眺められます。すると力強くて、リズム感に満ちた表現であることが実感できるようになります。デザイン的な作品であることは以前から分かっていましたが、何かデジャヴのような感覚があります。何でしょう。そうだ・・・これって、フォーヴィズムだということにはたと思い当たります。アンリ・マティスの「ダンス」を200年も先取りしたような作品が日本で生まれていたんですね。躍動するリズムが絵画で表現されています。これはまさに音楽です。それに原初的な野生の力強さが圧倒的です。意匠的な構成はある意味、抽象画の先駆けをも感じさせます。長谷川等伯の松林図にみられるような日本的な幽玄の美の対極・・・西洋的な明快さと野生美が横溢しています。うーん、凄いね。日本美術の底力を思い知りました。光琳、等伯、若冲、北斎と並べると、ゴッホ、フェルメール、ボッティチェリ、カラヴァッジョというsaraiの愛するヨーロッパ絵画にも匹敵する強力布陣です。世の東西を問わず、美しいものは美しいことを再確認しました。

配偶者は緒方光琳の作と伝えられる秋草図屏風がいたく気に入った様子でした。花好きの配偶者が好みそうな作品です。saraiも文句はありません。正統派の屏風です。ですが、どこか、光琳作でないような気もします。まあ、誰が描いたとしても美しいものは美しいですけどね。

あとはざっと光琳とその弟の乾山の作陶した作品を見ました。まあ、贅沢な陶器ですね。あきれて眺めました。閉館間近のアナウンスが流れたので、急いで、庭園に出ます。麻布、六本木界隈にこんなに広くて、贅沢なお庭があるのは知りませんでした。広大なお庭を下っていくと、弘仁亭という茶室の前の池に数輪のカキツバタが咲いています。たしかに先ほど見た光琳の燕子花図のとおりの花です。

2018042303.jpg



妙なことに感心しながら、後から来た配偶者と一緒にカキツバタを眺めます。今週末にはかなり咲きそうですね。

2018042304.jpg



池を巡って、反対側からもカキツバタを眺めます。光琳が描いたとおりの花です。もっとも光琳が描いたのは京都だったようです。光琳は江戸に5年ほど滞在しますが、それ以前に描いた初期の作品だったようです。

2018042305.jpg



そうこうするうちに閉館時間になったことを告げるアナウンスが流れます。できれば、もっとゆっくり、お庭を拝見したかったところです。
美術館を出ようとすると、入り口にこんなものがありました。ご親切ですね。

2018042306.jpg



さて、サントリーホールに向かいます。表参道の駅から銀座線の地下鉄に乗ってもいいのですが、まだ、今日の開演までには時間がたっぷりあるので、歩きましょう。美術館通りを歩くと、骨董通りにぶつかります。そこで左に折れて、まっすぐ進むと首都高速が見えてきます。六本木通りです。六本木通りで左に折れて、六本木通りをまっすぐに進むと、六本木の交差点のアマンドが見えてきます。1週間ほど前に入ったカフェですね。そのまま直進すると六本木1丁目。歩道橋に上がると、そのまま、アークヒルズに入れます。最近、アークヒルズの3階に新しくレストランフロアがリニューアルオープンしました。先週は日本橋 天ぷらめし 金子半之助で天ぷらごはんをいただきました。今日は別のお店にしましょう。日本橋海鮮丼 つじ半のぜいたく丼にします。いや、なかなか美味しいです。これでサントリーホールでもご飯に困ることはなくなりました。次は金沢かつぞうでとんかつかな。



↓ saraiのブログを応援してくれるかたはポチっとクリックしてsaraiを元気づけてね

 いいね!




テーマ : 美術館・博物館 展示めぐり。
ジャンル : 学問・文化・芸術

 

アルプス:WAB鉄道・・・ヴェンゲン~アルメント

2017年7月24日月曜日@ルツェルン~ユングフラウヨッホ~メンリッヒェン/11回目

アルプスに向かって、インターラーケン・オスト駅Interlaken Ostから登山鉄道の旅をしているところです。

ラウターブルンネンLauterbrunnenからWAB鉄道の登山電車でクライネシャイデックKleine Scheideggに向かっています。2番目の停車駅、ヴェンゲンWengen駅に着いたところです。駅前には観光客向けの大きなホテルの建物が並びます。

2018042401.jpg



駅前を観光客が歩いていますが、傘をさしていませんね。路面は濡れていますが、雨は上がったようです。

2018042402.jpg



このヴェンゲンからは今日宿泊するメンリッヒェンMännlichenの山の上までロープウェイが登っています。しかし、まだ今は朝です。これからユングフラウヨッホJungfraujochへ登った後、反対側のグリンデルワルトGrindelwaldからのロープウェイで夕刻にメンリッヒェンの山に登るつもりです。WAB鉄道の登山電車はヴェンゲンを出発します。また、雪山を車窓に見ながらの鉄道の旅が続きます。

2018042403.jpg



ヴェンゲンの線路沿いの道を大きな荷物を押した観光客が歩いていきます。ヴェンゲン駅に向かっているようです。

2018042404.jpg



ヴェンゲンの町を見下ろしながら、登山電車はゆっくりと走っていきます。

2018042405.jpg



遠くの雪山が雲間に見えています。

2018042406.jpg



アルプスの美しい風景が続きます。

2018042407.jpg



ヴェンゲンから乗り込んできた日本人旅行者の男性と相席になり、いろいろな情報を教えてもらいます。驚いたことにほんの15分前までは、この辺りは土砂降りだったそうです。今も曇り空ですが、雨は降っていません。これは運がいいですね。また、クライネシャイデックで乗り換えるユングフラウ鉄道もそんなに混んでいないとのことです。

2018042408.jpg



おや、車窓に放牧中の牛が見えます。アルプスらしい風景です。

2018042409.jpg



これがアルプスの牛さんです。

2018042410.jpg



線路際にも牛たちが群れています。

2018042411.jpg



美しい高原の風景です。

2018042412.jpg



草原の先に通り過ぎたヴェンゲンの町が見えています。

2018042413.jpg



やがて、次の停車駅、アルメントAllmendに着きます。

2018042414.jpg



ここまでの登山鉄道のルートを地図で確認しておきましょう。

2018042415.jpg



クライネシャイデックまでは20分ほどです。登山電車は順調に走っています。どうやら、予定よりも早い時間のユングフラウ鉄道の登山電車に乗ることができそうです。



↓ saraiのブログを応援してくれるかたはポチっとクリックしてsaraiを元気づけてね

 いいね!



テーマ : ヨーロッパ
ジャンル : 海外情報

 

アルプス:WAB鉄道・・・アルメント~ヴェンゲルンアルプ

2017年7月24日月曜日@ルツェルン~ユングフラウヨッホ~メンリッヒェン/12回目

アルプスに向かって、インターラーケン・オスト駅Interlaken Ostから登山鉄道の旅をしているところです。

ラウターブルンネンLauterbrunnenからWAB鉄道の登山電車でクライネシャイデックKleine Scheideggに向かっています。3番目の停車駅、アルメントAllmend駅に停車中です。車内は賑わっています。

2018042501.jpg



この高原の駅からはヴェンゲンWengen、そして、インターラーケンInterlakenのほうが見渡せます。素晴らしい景色です。

2018042502.jpg



アルメントの向かい側にはアルプスの峰々が続いています。

2018042503.jpg



アルメントを出発したWAB鉄道の登山電車は森の中を抜けていきます。

2018042504.jpg



やがて、行く手に高くそびえる峰が見えてきます。頂は雲に隠れていますが、あれはユングフラウJungfrauに連なる峰々でしょう。

2018042505.jpg



再び、車掌さんが検札にまわってきます。これが最後の検札でしょう。

2018042506.jpg



高く聳える岩山の麓に出ます。邪魔な雲さえなければユングフラウが見えるのにね。

2018042507.jpg



この岩山の裾に沿って、登山電車はクライネシャイデックのほうに向かって走ります。

2018042508.jpg



ヴェンゲルンアルプWengernalp駅に到着です。

2018042509.jpg



駅前にはヴェンゲンからクライネシャイデックに続くハイキング道があります。アルプスの中にはこのようなハイキングコースがよく整備されているようです。

2018042510.jpg



ヴェンゲルンアルプ駅からは正面にユングフラウが雲に包まれた姿で見えています。

2018042511.jpg



駅前の草原には小さなアルプスの花々が咲き誇っています。

2018042512.jpg



正面のユングフラウの左は厚い雲で覆われています。メンヒMönchやアイガーEigerの名峰がある筈なんですけどね。ユングフラウとメンヒの間にあるユングフラウヨッホJungfraujochも微妙に雲がかかっているようです。何とかならないかなあ・・・。

2018042513.jpg



ユングフラウの岩山の下方にある岩肌の割れ目には細い滝が流れ落ちています。

2018042514.jpg



ここまでの登山鉄道のルートを地図で確認しておきましょう。

2018042515.jpg



このヴェンゲルンアルプ駅を出ると、次はいよいよ、ユングフラウ鉄道Jungfraubahnの始発駅クライネシャイデックです。



↓ saraiのブログを応援してくれるかたはポチっとクリックしてsaraiを元気づけてね

 いいね!



テーマ : ヨーロッパ
ジャンル : 海外情報

 

アルプス:WAB鉄道・・・クライネシャイデックに到着

2017年7月24日月曜日@ルツェルン~ユングフラウヨッホ~メンリッヒェン/13回目

アルプスに向かって、インターラーケン・オスト駅Interlaken Ostから登山鉄道の旅をしているところです。

ラウターブルンネンLauterbrunnenからWAB鉄道の登山電車でクライネシャイデックKleine Scheideggに向かっています。4番目の停車駅、ヴェンゲルンアルプWengernalp駅を出たところです。目の前にはユングフラウJungfrauが聳えており、岩山の中腹には真夏だというのに雪が積もっています。

2018042601.jpg



垂直に切り立った岩壁が存在感を示しています。

2018042602.jpg



その大きな岩壁の手前には対照的になだらかな草原が広がっています。どちらもアルプスを代表する風景です。

2018042603.jpg



草原には山小屋風の建物が見えます。牧畜用の小屋でしょうか。

2018042604.jpg



すると、やはり、近くに牛の群れがいます。アルプスには牛が似合います。

2018042605.jpg



おおっ、凄い数の牛の群れです。

2018042606.jpg



岩壁の上には雪、下には緑の草原です。これがアルプスの風景です。

2018042607.jpg



やがて、草原の中に登山鉄道の線路が見えてきます。あれはユングフラウ鉄道Jungfraubahnでしょう。

2018042608.jpg



saraiを始め、登山電車の乗客たちは近づいてきたユングフラウ鉄道に視線が釘付けになります。

2018042609.jpg



すると、草原の中をユングフラウ鉄道の登山電車の赤い車両が走るのが見えます。

2018042610.jpg



別の車両も見えます。クライネシャイデックも近いようです。

2018042611.jpg



ユングフラウ鉄道の車両とともにクライネシャイデックの駅に入っていきます。

2018042612.jpg



クライネシャイデックの駅のホームに到着です。

2018042613.jpg



WAB鉄道の登山電車を降りて、ユングフラウ鉄道のホームに向かいます。

2018042614.jpg



WAB鉄道の登山電車は時刻表通りに順調に走ったので、予定よりも30分早いユングフラウ鉄道の登山電車に乗ることにします。折角買った指定券が無駄になりますが、時間の方が大事です。ネットで購入済のチケットを取り出して、乗車口に急ぎます。

2018042615.jpg



さあ、いよいよ楽しみにしていたユングフラウヨッホJungfraujochに向かいます。ユングフラウヨッホはトップ・オブ・ヨーロッパと呼ばれるヨーロッパの鉄道駅の中で最高地点にある駅です。その標高は3454mと軽く3000mを超えています。ただ、今日の状況では良い天気ではなさそうです。



↓ saraiのブログを応援してくれるかたはポチっとクリックしてsaraiを元気づけてね

 いいね!




テーマ : ヨーロッパ
ジャンル : 海外情報

 

美しい響きのゴルトベルク変奏曲 ロバート・ヒル チェンバロ リサイタル@横浜市鶴見区民文化センター(サルビアホール) 音楽ホール  2018.4.27

大好きなバッハの鍵盤曲の最高傑作のひとつであるゴルトベルク変奏曲がとても美しい響きのチェンバロで聴けたんですから、幸福の極みでした。ロバート・ヒルのチェンバロを聴くのはCDも含めて初めてでしたが、こんなにまろやかで美しいチェンバロだとはね! それにこの小さなホールの響きのよさは最高です。

冒頭のアリアの響きを待ち構えると、えーっ、何・・・コレ!!! カノンの練習曲のようなものが聴こえてきます。その短い曲が一段落して終わると、ようやく、アリアです。テンポは速からず、遅からず、ほどよいものです。そして、とっても美しい音色。ただただ、聴き惚れるのみです。名曲を名人が弾くと、こんなに素晴らしい音楽になります。そして、30の変奏曲が流れていきます。第13変奏と第25変奏はとっても美しい演奏ですが、繰り返しがないのがちょっと不満。ほかはほとんどが繰り返しがあります。なかには鍵盤を変えて繰り返すことで音色を変えたり、多彩な演奏です。ト短調の3つの変奏はとても心に響くメローな演奏ですし、緩徐変奏も音色の美しさが心に沁みます。高速パートや装飾的な変奏も見事なテクニックでほぼ完ぺきな演奏で魅了されます。耳をそばだてて聴き入っているうちに、1時間以上の音楽があっという間に終わり、第30変奏の美しい歌が聴こえてきます。さりげなく弾いていますが、とても心地よくて、音楽の最高の楽しみがそこにあります。そして、最後のアリアです。シンプルでいて、しかも深い音楽です。いつまでも聴いていたい音楽です。でもスローダウンして、最後の1音。チェンバロの響きははかなく消えていきます。ホールはしばし静寂に包まれます。最高の瞬間でもあります。ヒルが立ち上がろうとするまで静寂は続きました。saraiは小さな拍手を送ります。素晴らしい演奏には大きな拍手は不要でしょう。

素晴らしいリサイタルでした。

この日のプログラムは以下の内容です。

 チェンバロ:ロバート・ヒル

 バッハ:ゴルトベルク変奏曲 BWV988

  《アンコール》

    バッハ:ゴルトベルク変奏曲 BWV988から 第13変奏?


予習は夭逝した天才チェンバロ奏者スコット・ロスの残した晩年の2つの録音を聴きました。

 スコット・ロス 1985年 ライヴ録音 ERATO
 スコット・ロス 1988年 セッション録音 EMI

いずれも素晴らしい演奏ですが、1988年の録音がsaraiの長い間の愛聴盤です。よりテンポがゆっくりでかみしめるように弾いています。

実は今回のリサイタルは来月のアンジェラ・ヒューイットのピアノによるゴルトベルク変奏曲の予習のつもりで聴きましたが、予期した以上の素晴らしさでした。ということでこれからはピアノによる演奏を集中的に聴くつもりです。ヒューイット、グレン・グールド、シフ、ペライア、アラウ、ケンプ、ソコロフ、フェルツマン・・・。
音楽の楽しみは尽きません。



↓ saraiのブログを応援してくれるかたはポチっとクリックしてsaraiを元気づけてね

 いいね!



テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

 

アルプス:ユングフラウ鉄道・・・クライネシャイデックを出発

2017年7月24日月曜日@ルツェルン~ユングフラウヨッホ~メンリッヒェン/14回目

アルプスに向かって、インターラーケン・オスト駅Interlaken Ostから登山鉄道の旅をしているところです。

BOB鉄道とWAB鉄道の登山電車を乗り継いでクライネシャイデックKleine Scheideggに着きました。いよいよ最後のユングフラウ鉄道Jungfraubahnの登山鉄道に乗って、トップ・オブ・ヨーロッパと呼ばれるヨーロッパの鉄道駅の中で最高地点にある駅、ユングフラウヨッホJungfraujochに向かいます。クライネシャイデック駅のユングフラウ鉄道の乗車口に立ちます。

2018042901.jpg



もうすぐ、ユングフラウ鉄道の乗車が始まります。

2018042902.jpg



これがユングフラウ鉄道の登山電車です。アルプスの高いところに登っていくという精悍な感じがありますね。

2018042903.jpg



これが乗車口です。チケットのQRコードをかざして通り抜けました。ホームの向かいにはWAB鉄道の電車が見えています。

2018042904.jpg



これがネットで購入しておいた往復チケットです。

2018042905.jpg



ちなみに指定席チケットも買ってありましたが、念のため、ひとつ後の電車にしておいたので無駄にはなりました。一人当たり5スイスフランの損失です。これがその10時発の電車の指定席チケットです。しかし、シート番号はありません。不思議ですね。この謎は帰りの電車で指定席チケットを使ったときに明らかになります。

2018042906.jpg



指定席チケットは使えませんが、さっと空いた席を確保できます。4人掛けのボックス席です。ラッキー! 無事、予定よりも30分早い電車に乗車できました。乗車した車両は最後尾の車両です。窓からは車庫の建物がすぐそこに見えています。

2018042907.jpg



車窓からは上部が雲に包まれているアイガー北壁が見えています。一番左に見えているのがアイガー北壁です。

2018042908.jpg



座席を確保しているので、ちょっと電車を降りて、電車の様子を取材します。既にホームには人はいません。みなさん、乗車済ですね。

2018042909.jpg



この観光シーズンにガラーンとしたホームというのも不思議な感じです。もっとも電車の中は賑わっています。超満員ではありません。比較的、早い時間だからでしょう。

2018042910.jpg



車内に戻ります。車窓からはかなり雲に覆われてはいますがアイガーEigerがかろうじて見えています。絶景です。

2018042911.jpg



アイガーの右側にある筈のメンヒMönchは雲に包まれていますね。その右側のユングフラウJungfrauも同様に雲に包まれています。ユングフラウヨッホにこれから行くのに、アレアレです・・・。

2018042912.jpg



しばらくすると、雪に覆われたメンヒがうっすらと見えてきます。

2018042913.jpg



さて、定刻の9時30分になり、ユングフラウ鉄道の登山電車はゆっくりと山の麓の草原の中を進み始めます。電車の先にはアイガーグレッチャーEigergletscherの氷河が見えています。

2018042914.jpg



ここまでの登山鉄道のルートを地図で確認しておきましょう。

2018042915.jpg



登山電車は一路、ユングフラウヨッホに向かいます。これからがアルプス観光の本番です。



↓ saraiのブログを応援してくれるかたはポチっとクリックしてsaraiを元気づけてね

 いいね!



テーマ : ヨーロッパ
ジャンル : 海外情報

 

アルプス:ユングフラウ鉄道・・・草原の中を進む

2017年7月24日月曜日@ルツェルン~ユングフラウヨッホ~メンリッヒェン/15回目

トップ・オブ・ヨーロッパと呼ばれるヨーロッパの鉄道駅の中で最高地点にある駅、ユングフラウヨッホJungfraujochに向かって、クライネシャイデックKleine Scheideggからユングフラウ鉄道Jungfraubahnの登山電車に乗っています。クライネシャイデックを出ると、まずはアルプスの峰々の麓の草原の中を走っていきます。線路沿いにはハイキング道が続いています。草原の先には雪と岩の風景が眺められます。

2018043001.jpg



ユングフラウ鉄道の登山電車は草原の中を蛇行しながらアルプスの岩塊に向かっていきます。アイガーグレッチャーEigergletscherの氷河が凄いですね。

2018043002.jpg



線路の周りには美しい草原が広がっています。クライネシャイデック駅も見えています。

2018043003.jpg



草原の先には切り立った岩山が連なっています。

2018043004.jpg



草原の向こうに登山電車が走っているのが見えます。あれはWAB鉄道の電車ですね。

2018043005.jpg



草原に目を凝らすと、小さな花々が一面に咲き誇っています。

2018043006.jpg



美しい草原の中を登山電車はゆっくりと登っていきます。

2018043007.jpg



行く手の草原の中に半オープン型(半地下型)のトンネルが見えてきます。アルプスやチロルに特有の形式のトンネルですね。

2018043008.jpg



線路が曲がりくねりながらトンネルにつながっているようです。

2018043009.jpg



登山電車がその蛇行する線路に入っていきます。

2018043010.jpg



目の前にトンネルの全景が現れます。

2018043011.jpg



登山電車が大きな弧を描きながら、トンネルに向かっていきます。

2018043012.jpg



トンネルが間近に迫ります。

2018043013.jpg



トンネルに入っていきます。

2018043014.jpg



先頭車両はトンネルに入り、最後尾の我々の車両ももうすぐトンネルに入ります。

2018043015.jpg



草原の中を斜めに走りながら、徐々に高度を上げていき、岩山に向かっていきます。



↓ saraiのブログを応援してくれるかたはポチっとクリックしてsaraiを元気づけてね

 いいね!



テーマ : ヨーロッパ
ジャンル : 海外情報

人気ランキング投票、よろしくね
ページ移動
プロフィール

sarai

Author:sarai
首都圏の様々なジャンルのクラシックコンサート、オペラの感動をレポートします。在京オケ・海外オケ、室内楽、ピアノ、古楽、声楽、オペラ。バロックから現代まで、幅広く、深く、クラシック音楽の真髄を堪能します。
たまには、旅ブログも書きます。

来訪者カウンター
CalendArchive
最新記事
カテゴリ
指揮者

ソプラノ

ピアニスト

ヴァイオリン

室内楽

演奏団体

リンク
Comment Balloon

 ≪…長調のいきいきとした溌剌さ、短調の抒情性、バッハの音楽の奥深さ…≫を、長調と短調の振り子時計の割り振り」による十進法と音楽の1オクターブの12等分の割り付けに

08/04 21:31 G線上のアリア

じじいさん、コメントありがとうございます。saraiです。
思えば、もう10年前のコンサートです。
これがsaraiの聴いたハイティンク最高のコンサートでした。
その後、ザル

07/08 18:59 sarai

CDでしか聴いてはいません。
公演では小沢、ショルティだけ

ベーム、ケルテス、ショルティ、クーベリック、
クルト。ザンデルリング、ヴァント、ハイティンク
、チェリブ

07/08 15:53 じじい@

saraiです。
久々のコメント、ありがとうございます。
哀愁のヨーロッパ、懐かしく思い出してもらえたようで、記事の書き甲斐がありました。マイセンはやはりカップは高く

06/18 12:46 sarai

私も18年前にドレスデンでバームクーヘン食べました。マイセンではB級品でもコーヒー茶碗1客日本円で5万円程して庶民には高くて買えなかったですよ。奥様はもしかして◯良女

06/18 08:33 五十棲郁子

 ≪…明恵上人…≫の、仏眼仏母(ぶつげんぶつも)から、百人一首の本歌取りで数の言葉ヒフミヨ(1234)に、華厳の精神を・・・

もろともにあはれとおもへ山ざくら 花よりほか

通りすがりさん

コメント、ありがとうございます。正直、もう2年ほど前のコンサートなので、詳細は覚えておらず、自分の文章を信じるしかないのですが、生演奏とテレビで

05/13 23:47 sarai
月別アーカイブ
検索フォーム
RSSリンクの表示
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR