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モイツァ・エルトマン ソプラノ・リサイタル@紀尾井ホール 2018.7.3

絶品のモーツァルトにうっとりと聴き入りました。エルトマンのモーツァルト最高です。そもそも、最近はモーツァルトの歌曲が好きで、特にエリー・アメリンクやバーバラ・ボニー、古いところではエリーザベト・シュヴァルツコップあたりはたまりません。ところが生ではほとんど聴いていません。もともとモイツァ・エルトマンの透き通るような声が好きなのですが、彼女のモーツァルトはsaraiのこれまでの御三家並みに素晴らしい出来でした。エルトマンの声はモーツァルトにぴったりでした。彼女のスザンナとかフィオルディリージとかも聴いてみたいですね。

思い起こせば、初めて、モイツァ・エルトマンを聴いたのはマーラーの交響曲第4番でした。そのときにあまりに美しい声にガーンとなりました。次はわざわざ、アムステルダムまでベルクの《ルル》を聴きに行って、期待通りの歌唱に満足。そのときのサイン会で彼女から「今年の秋に日本に行って歌うわ・・・スズキさんと・・・」って聞いたのが彼女のBCJとの初共演のことでした。バッハの結婚カンタータはもちろん聴きました。そして、しばらくぶりに聴いたのが今日です。ですから、これまで聴いたのがマーラー、ベルク、バッハ、モーツァルトです。実に幅広いレパートリーです。どれも第1級の出来でした。次はBCJとのモーツァルトのレクイエムになります。期待できそうです。

前半のメンデルスゾーンもよかったのですが、メンデルスゾーンの歌曲自体をあまり聴き込んでいないためか、もうひとつぴんときませんでした。もっぱら、彼女の美しい声を楽しんだだけかも。

後半のモーツァルトは最初の《満足》からその端正な美しさに酔いました。モーツァルト12歳の作品《歓喜に寄す》のようなシンプルな作品でも彼女の美しい声が冴え渡ります。最後の2曲、《春へのあこがれ》と《ラウラに寄せる夕べの想い》は晩年のモーツァルトの素晴らしさが十全に表現されていて、大変な感銘を受けました。最後に歌ったモーツァルトのコンサート・アリアは大変な絶唱で、まさにオペラのアリアを1曲聴いた思いです。ラストにふさわしい力演でした。

エルトマンはやはり、ルルが最高ですが、モーツァルトもいいね。

今日のプログラムは以下です。

  ソプラノ:モイツァ・エルトマン
  ピアノ:ゲッツ・ペイヤー

  メンデルスゾーン 歌曲
   新しい恋Op.19a-4
   ふたつの心が離れるとOp.99-5
   ズライカOp.34-4
   恋する女は綴るOp.86-3
   葦の歌Op.71-4
   月Op.68-5
   ズライカOp.57-3
   歌の翼にOp.34-2
   さいしょの菫Op.19a-2
   あいさつOp.19a-5
   花束Op.47-5
   春の歌Op.47-3

   《休憩》

  モーツァルト 歌曲
   満足KV349
   すみれKV476
   寂しい森でKV308
   魔法使いKV472
   ルイーゼが不実な恋人の手紙を焼いたときKV520
   静けさはほほえみつつKV152
   歓喜に寄すKV53
   春へのあこがれKV596
   ラウラに寄せる夕べの想いKV523

  モーツァルト コンサート・アリア
   さらば我が麗しの恋人~とどまれ、いとしき人よKV528

   《アンコール》

  メンデルスゾーン:夜の歌Op.71-6
  モーツァルト:歓喜に寄すKV53

最後に予習ですが、メンデルスゾーンもモーツァルトも大好きなバーバラ・ボニーのCDを聴きました。



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首都圏の様々なジャンルのクラシックコンサート、オペラの感動をレポートします。在京オケ・海外オケ、室内楽、ピアノ、古楽、声楽、オペラ。バロックから現代まで、幅広く、深く、クラシック音楽の真髄を堪能します。
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金婚式、おめでとうございます!!!
大学入学直後からの長いお付き合い、素晴らしい伴侶に巡り逢われて、幸せな人生ですね!
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10/07 08:57 堀内えり

 ≪…長調のいきいきとした溌剌さ、短調の抒情性、バッハの音楽の奥深さ…≫を、長調と短調の振り子時計の割り振り」による十進法と音楽の1オクターブの12等分の割り付けに

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じじいさん、コメントありがとうございます。saraiです。
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これがsaraiの聴いたハイティンク最高のコンサートでした。
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07/08 15:53 じじい@

saraiです。
久々のコメント、ありがとうございます。
哀愁のヨーロッパ、懐かしく思い出してもらえたようで、記事の書き甲斐がありました。マイセンはやはりカップは高く

06/18 12:46 sarai

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06/18 08:33 五十棲郁子

 ≪…明恵上人…≫の、仏眼仏母(ぶつげんぶつも)から、百人一首の本歌取りで数の言葉ヒフミヨ(1234)に、華厳の精神を・・・

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