fc2ブログ
 
  

秋の夜のブラームスに酔う:フォーレ四重奏団@トッパンホール 2018.10.5

台風が近づいているせいか、小雨が降って、小寒い天候です。秋の気配があります。そういう日には、やはり、ブラームスの室内楽が似合います。フォーレ四重奏団のお得意のブラームスのピアノ四重奏曲第1番の演奏には酔わせられました。こんなブラームスが聴けるなんて、何と贅沢な人生かと天に感謝する思いです。彼らのこの曲の演奏を聴くのもこれが3回目。ますます、熟成してきたようにも思えますが、初めて聴いた4年前にも感動したので、昔から高いレベルの演奏を続けているんでしょう。2年毎にフォーレ四重奏団のブラームスのピアノ四重奏曲第1番の演奏を聴いていますが、これからもずっと聴ければと思わずにはいられません。4日前に聴いたシューマンのピアノ四重奏曲と今日聴いたブラームスのピアノ四重奏曲第1番・・・フォーレ四重奏団の素晴らしさを堪能しました。次はまた、R.シュトラウスのピアノ四重奏曲が聴きたくなりました。次の来日は2年後なのでしょうか。今から待ち遠しい思いです。

前半のラフマニノフの絵画的練習曲集《音の絵》はフォーレ四重奏団のピアノ奏者のディルク・モメルツがレスピーギのオーケストラ編曲版に基づいて、ピアノ四重奏にために編曲したものです。なかなかよい編曲ではありますが、後述するように予習した原曲のピアノ独奏版が凄い演奏だったので、こういう編曲版を聴いても心に迫ってきません。へーっと思いながら、聴いていただけでした。
フォーレのピアノ四重奏曲第1番は部分的にはとても美しい響きに魅了されましたが、全体として、曲自体の魅力が今一つ。フォーレ四重奏団は何故、フォーレの名前を冠したのか、理解できません。第3楽章のアダージョの美しい演奏はよかったのですが・・・。

ブラームスのピアノ四重奏曲第1番は冒頭から素晴らしい演奏。しかし、圧巻だったのは、第3楽章のアンダンテ・コン・モートと第4楽章のツィゴイナー風のロンドとプレストです。第3楽章の美しく、抒情的なメロディーには酔わされて、感動しました。そして、第4楽章の終盤でジプシー風のメロディーがテンポを落として、弦楽器だけで王朝風に奏されると、心が砕けそうになります。個々の奏者の音が立って、美しい上に、奏者間の音のバランスが絶妙で、室内楽の極上の素晴らしさを味わえました。フォーレ四重奏団の演奏は昔日の名演、ブッシュ弦楽四重奏団員&ルドルフ・ゼルキンにも匹敵できるレベルに達しました。まさに奇跡の名演と称えたいと思います。

今日のプログラムを紹介しておきます。

  ピアノ四重奏:フォーレ四重奏団
   ヴァイオリン:エリカ・ゲルトゼッツァー
   ヴィオラ:サーシャ・フレンブリング
   チェロ:コンスタンティン・ハイドリッヒ
   ピアノ: ディルク・モメルツ

  ラフマニノフ(モメルツ編):絵画的練習曲集《音の絵》Op.39より 第2番 イ短調/第6番 イ短調
  ラフマニノフ(モメルツ編):絵画的練習曲集《音の絵》Op.33より 第7番 変ホ長調
  フォーレ:ピアノ四重奏曲第1番 ハ短調 Op.15

  《休憩》

  ブラームス:ピアノ四重奏曲第1番 ト短調 Op.25

   《アンコール》
     ムソルグスキー:組曲「展覧会の絵」(編曲:フォーレ四重奏団&グリゴリー・グルツマン)より
      第7曲:リモージュの市場
      第9曲:鶏の足の上に建つ小屋 - バーバ・ヤガー
      

最後に予習について、まとめておきます。

ラフマニノフの絵画的練習曲集《音の絵》を予習したCDは以下です。

  ピアノ独奏(原曲)
   ニコライ・ルガンスキー 1992年録音 ロシア音楽アカデミー、モスクワ

  オーケストラ編曲版(レスピーギ)
   大植英次指揮ミネソタ管弦楽団 2001年録音 ミネアポリス、オーケストラホール

まず、ルガンスキーのピアノ独奏ですが、これは素晴らしい演奏。最高のラフマニノフが聴けます。これを聴いてしまうと、ピアノ独奏でしか、聴きたくなってしまいます。悪いものを予習しました。で、レスピーギのオーケストラ編曲版の大植英次指揮ミネソタ管弦楽団の演奏ですが、ルガンスキーの凄い演奏を先に聴いてしまったので、ほとんど、拒否反応。そんな風に編曲したのねとしか、聴きようがありません。演奏のいい、悪いではありません。大植さん、ごめんなさい。


フォーレのピアノ四重奏曲第1番を予習したCDは以下です。

  ジャン・ユボー、レイモン・ガロワ・モンブラン、コレット・ルキアン、アンドレ・ナヴァラ  1969年録音

とても美しい演奏で、フランスの香りも満喫できます。しかし、saraiがフォーレの音楽を理解できないので、音楽を評価しきれません。まだまだ、聴き込み不足ですね。


ブラームスのピアノ四重奏曲第1番を予習したCDは以下です。

  フォーレ四重奏団 2007年録音 ベルリン、シーメンスヴィラ
  ブッシュ弦楽四重奏団員、ルドルフ・ゼルキン 1949年録音

フォーレ四重奏団はよい演奏ですが、実演のレベルには達していません。再録音が望まれます。一方、ブッシュ弦楽四重奏団は古い音質ながら、ブラームスの本質を突く最高の演奏です。いつもながら、アドルフ・ブッシュのヴァイオリンの物悲しい音色には泣かされます。バリリ弦楽四重奏団&イエルク・デムスの演奏も聴こうと準備していましたが、所用で聴けず、残念。



↓ saraiのブログを応援してくれるかたはポチっとクリックしてsaraiを元気づけてね

 いいね!



テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

       フォーレ四重奏団,
人気ランキング投票、よろしくね
ページ移動
プロフィール

sarai

Author:sarai
首都圏の様々なジャンルのクラシックコンサート、オペラの感動をレポートします。在京オケ・海外オケ、室内楽、ピアノ、古楽、声楽、オペラ。バロックから現代まで、幅広く、深く、クラシック音楽の真髄を堪能します。
たまには、旅ブログも書きます。

来訪者カウンター
CalendArchive
最新記事
カテゴリ
指揮者

ソプラノ

ピアニスト

ヴァイオリン

室内楽

演奏団体

リンク
Comment Balloon

金婚式、おめでとうございます!!!
大学入学直後からの長いお付き合い、素晴らしい伴侶に巡り逢われて、幸せな人生ですね!
京都には年に2回もお越しでも、青春を過ごし

10/07 08:57 堀内えり

 ≪…長調のいきいきとした溌剌さ、短調の抒情性、バッハの音楽の奥深さ…≫を、長調と短調の振り子時計の割り振り」による十進法と音楽の1オクターブの12等分の割り付けに

08/04 21:31 G線上のアリア

じじいさん、コメントありがとうございます。saraiです。
思えば、もう10年前のコンサートです。
これがsaraiの聴いたハイティンク最高のコンサートでした。
その後、ザル

07/08 18:59 sarai

CDでしか聴いてはいません。
公演では小沢、ショルティだけ

ベーム、ケルテス、ショルティ、クーベリック、
クルト。ザンデルリング、ヴァント、ハイティンク
、チェリブ

07/08 15:53 じじい@

saraiです。
久々のコメント、ありがとうございます。
哀愁のヨーロッパ、懐かしく思い出してもらえたようで、記事の書き甲斐がありました。マイセンはやはりカップは高く

06/18 12:46 sarai

私も18年前にドレスデンでバームクーヘン食べました。マイセンではB級品でもコーヒー茶碗1客日本円で5万円程して庶民には高くて買えなかったですよ。奥様はもしかして◯良女

06/18 08:33 五十棲郁子

 ≪…明恵上人…≫の、仏眼仏母(ぶつげんぶつも)から、百人一首の本歌取りで数の言葉ヒフミヨ(1234)に、華厳の精神を・・・

もろともにあはれとおもへ山ざくら 花よりほか

月別アーカイブ
検索フォーム
RSSリンクの表示
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR