fc2ブログ
 
  

五月雨の降り残してや光堂

秋の仙台の旅。今日は平泉を訪れることにしました。朝は小雨がぱらつきます。10時過ぎに出発して、東北道をひた走り、何とか午前中には、平泉の中尊寺に到着。町営の駐車場に車を停めて、表参道の入り口前に立ちます。

2018101001.jpg



参道を歩き始めますが、大変な急坂です。無理をしないで、ゆっくりと上っていきます。参道の両脇には杉の大木が並んでいます。

2018101002.jpg



この杉の並木は江戸時代に伊達藩が植えたそうです。見上げるような大木が迫力十分です。

2018101003.jpg



月見坂と名付けられた表参道は延々と続きます。やっと着いたと思うと、これはお土産物屋さん。参道はまだまだ続くようです。

2018101004.jpg



ようやく本堂前に到着。参道沿いにはお店が並んでいます。この光景を見て、配偶者が京都の大原の三千院前と似ているねとコメントします。確かに似てますね。三千院前のほうが賑やかですが・・・。

2018101005.jpg



参道前から本堂へ続く表門を見上げます。

2018101006.jpg



表門の奥に赤松、その陰に本堂が見えています。

2018101007.jpg



赤松を周り込むと、本堂の姿が現れます。立派と言えば、立派ですが、配偶者曰く、意外に普通だねとのこと。

2018101008.jpg



本堂の中を拝観後、いよいよ、念願の金色堂のほうに向かいます。すぐだと思ったのに意外に歩きます。途中、風格のある鐘楼を見上げます。

2018101009.jpg



いよいよ、金色堂に到着したか・・・と思いましたが、讃衡蔵(さんこうぞう)という宝物館でした。金色堂と共通の拝観券だったので、立派な仏像を鑑賞していきます。で、その讃衡蔵のお隣に金色堂があります。坂の上に見えているのは、金色堂を保護している覆堂という建物です。

2018101010.jpg



坂を上っていくと、だんだんと覆堂の姿が大きくなります。

2018101011.jpg



いよいよ、覆堂の中に入ります。

2018101012.jpg



残念ながら、内部は撮影禁止です。何故でしょう? 仕方がないので、パンフレットの写真を転用します。

2018101013.jpg



全体が金色に輝く御堂の中に美しく配置された仏像群が並んでいます。1124年にこんな素晴らしい芸術が我が日本で生み出されていたとは驚きです。ヨーロッパの中世美術でも、これに比肩できるものはすぐには思い付きません。やはり、来てよかった。500年後に訪れた松尾芭蕉が《奥の細道》でその感動を俳句で表した《五月雨の降り残してや光堂》も素晴らしい芸術作品です。季語の五月雨に託し、さらに金色堂をあえて光堂と読みかえて、その感動を瑞々しい感性で表しています。日本の芸術の最高峰の二つに接して、大変、感銘を受けました。

金色堂を出て、すぐ近くの庭園は苔むして、美しい風景を作っています。金色堂に行かれるかたは必見の風景です。

2018101014.jpg



これは現在の覆堂に建て替えられる前に金色堂を風雪から守るために鎌倉時代に建てられた旧覆堂です。新しい覆堂を建築する際に移築されました。昔の人の芸術品を大切にする心が伝わる建物です。

2018101015.jpg



中尊寺を見終わったところで、何か、いただきましょう。眺めがよいと評判の境内内のかんざん亭でいただくことにします。これが2階のテーブル席からの眺めです。

2018101016.jpg



配偶者は自然薯そば。

2018101017.jpg



saraiはカレー南蛮うどん(季節限定)。

2018101018.jpg



お腹が満足したところで、次は毛越寺(もうつうじ)に向かいます。車を走らせること、ほんの5分ほどで到着。ここは有名な浄土庭園を眺めます。

2018101019.jpg



まわりの風景が池の水面に映り込んで綺麗ですが、正直、期待していたような美しさではありません。広過ぎるせいか、あまり、日本的な美が感じられません。

2018101020.jpg



それでも池の周りを巡りながら、美を探しましょう。と、山水を池に取り入れる水路の遣水(やりみず)のあたりは紅葉が色づき始めていて、美しい風景を作っています。

2018101021.jpg



池の東側からの眺めです。これは綺麗です。

2018101022.jpg



これが浄土庭園の最高の眺めです。2.5mの高さの立石が池の中に屹立する風景は見事です。最初にこの風景を見ていれば、浄土庭園の印象は変わったでしょう。配偶者の意見は浄土庭園に入る入り口の位置が悪いんじゃないのってことです。saraiも1票。

2018101023.jpg



毛越寺はこの浄土庭園だけを見て、駐車場に戻ろうとします。しかし、はたと気が付きます。そう言えば、毛越寺の近くにあるという観自在王院跡を見るのを忘れていました。再度、毛越寺のほうに戻って、観自在王院跡を探します。すぐ近くに史跡公園として、この観自在王院跡がありました。今は大きな池が残るだけです。この舞鶴が池も田んぼになっていたところを復元したようです。

2018101024.jpg



なかなか、美しい池です。こうやって、古の姿をすこしずつ復元しているようです。平泉は過去によほど栄えた土地だったようです。これで平泉見物は終了です。最後に平泉の道の駅に寄って、買い物をしていきましょう。しかし、地図に場所の記載もなく、カーナビのデータにもありません。困っていると、車の前を1台のバスが通り過ぎようとしています。その行き先表示板を見ると、何と、《道の駅 平泉》となっています。早速、車を発進させて、バスを追跡します。バスは途中、平泉駅に停車。saraiは車をそのバスの後ろに停車。また、発進したバスを追跡すると、無事に《道の駅 平泉》に到着。駐車しようとしていると、早くもバスは走り去っていきます。バスの行き先が《道の駅 平泉》だったのにおかしいと思って、バスの表示を見ると、何と回送になっています。まるで、saraiの道案内してくれたみたいです。サンキュー!!

道の駅で食材などを仕入れて、また、東北道をひた走り、仙台のホテルに帰着。

今日の晩餐は地ビールの《金色堂》。今日のテーマにぴたっと決まったでしょう。

2018101025.jpg



料理は豪華・・・牛タン、南三陸産のカレイ、筍のピクルス、南三陸産のムール貝と平泉産のししとうの炒め物です。

2018101026.jpg


2018101027.jpg


2018101028.jpg


2018101029.jpg



明日は雨模様なので、仙台市内にでも繰り出しましょう。地元テレビで紹介していた塩釜のお寿司屋さんも気になります。



↓ saraiのブログを応援してくれるかたはポチっとクリックしてsaraiを元気づけてね

 いいね!



テーマ : 東北旅行
ジャンル : 旅行

人気ランキング投票、よろしくね
ページ移動
プロフィール

sarai

Author:sarai
首都圏の様々なジャンルのクラシックコンサート、オペラの感動をレポートします。在京オケ・海外オケ、室内楽、ピアノ、古楽、声楽、オペラ。バロックから現代まで、幅広く、深く、クラシック音楽の真髄を堪能します。
たまには、旅ブログも書きます。

来訪者カウンター
CalendArchive
最新記事
カテゴリ
指揮者

ソプラノ

ピアニスト

ヴァイオリン

室内楽

演奏団体

リンク
Comment Balloon

 ≪…長調のいきいきとした溌剌さ、短調の抒情性、バッハの音楽の奥深さ…≫を、長調と短調の振り子時計の割り振り」による十進法と音楽の1オクターブの12等分の割り付けに

08/04 21:31 G線上のアリア

じじいさん、コメントありがとうございます。saraiです。
思えば、もう10年前のコンサートです。
これがsaraiの聴いたハイティンク最高のコンサートでした。
その後、ザル

07/08 18:59 sarai

CDでしか聴いてはいません。
公演では小沢、ショルティだけ

ベーム、ケルテス、ショルティ、クーベリック、
クルト。ザンデルリング、ヴァント、ハイティンク
、チェリブ

07/08 15:53 じじい@

saraiです。
久々のコメント、ありがとうございます。
哀愁のヨーロッパ、懐かしく思い出してもらえたようで、記事の書き甲斐がありました。マイセンはやはりカップは高く

06/18 12:46 sarai

私も18年前にドレスデンでバームクーヘン食べました。マイセンではB級品でもコーヒー茶碗1客日本円で5万円程して庶民には高くて買えなかったですよ。奥様はもしかして◯良女

06/18 08:33 五十棲郁子

 ≪…明恵上人…≫の、仏眼仏母(ぶつげんぶつも)から、百人一首の本歌取りで数の言葉ヒフミヨ(1234)に、華厳の精神を・・・

もろともにあはれとおもへ山ざくら 花よりほか

通りすがりさん

コメント、ありがとうございます。正直、もう2年ほど前のコンサートなので、詳細は覚えておらず、自分の文章を信じるしかないのですが、生演奏とテレビで

05/13 23:47 sarai
月別アーカイブ
検索フォーム
RSSリンクの表示
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR