
参道を歩き始めますが、大変な急坂です。無理をしないで、ゆっくりと上っていきます。参道の両脇には杉の大木が並んでいます。

この杉の並木は江戸時代に伊達藩が植えたそうです。見上げるような大木が迫力十分です。

月見坂と名付けられた表参道は延々と続きます。やっと着いたと思うと、これはお土産物屋さん。参道はまだまだ続くようです。

ようやく本堂前に到着。参道沿いにはお店が並んでいます。この光景を見て、配偶者が京都の大原の三千院前と似ているねとコメントします。確かに似てますね。三千院前のほうが賑やかですが・・・。

参道前から本堂へ続く表門を見上げます。

表門の奥に赤松、その陰に本堂が見えています。

赤松を周り込むと、本堂の姿が現れます。立派と言えば、立派ですが、配偶者曰く、意外に普通だねとのこと。

本堂の中を拝観後、いよいよ、念願の金色堂のほうに向かいます。すぐだと思ったのに意外に歩きます。途中、風格のある鐘楼を見上げます。

いよいよ、金色堂に到着したか・・・と思いましたが、讃衡蔵(さんこうぞう)という宝物館でした。金色堂と共通の拝観券だったので、立派な仏像を鑑賞していきます。で、その讃衡蔵のお隣に金色堂があります。坂の上に見えているのは、金色堂を保護している覆堂という建物です。

坂を上っていくと、だんだんと覆堂の姿が大きくなります。

いよいよ、覆堂の中に入ります。

残念ながら、内部は撮影禁止です。何故でしょう? 仕方がないので、パンフレットの写真を転用します。

全体が金色に輝く御堂の中に美しく配置された仏像群が並んでいます。1124年にこんな素晴らしい芸術が我が日本で生み出されていたとは驚きです。ヨーロッパの中世美術でも、これに比肩できるものはすぐには思い付きません。やはり、来てよかった。500年後に訪れた松尾芭蕉が《奥の細道》でその感動を俳句で表した《五月雨の降り残してや光堂》も素晴らしい芸術作品です。季語の五月雨に託し、さらに金色堂をあえて光堂と読みかえて、その感動を瑞々しい感性で表しています。日本の芸術の最高峰の二つに接して、大変、感銘を受けました。
金色堂を出て、すぐ近くの庭園は苔むして、美しい風景を作っています。金色堂に行かれるかたは必見の風景です。

これは現在の覆堂に建て替えられる前に金色堂を風雪から守るために鎌倉時代に建てられた旧覆堂です。新しい覆堂を建築する際に移築されました。昔の人の芸術品を大切にする心が伝わる建物です。

中尊寺を見終わったところで、何か、いただきましょう。眺めがよいと評判の境内内のかんざん亭でいただくことにします。これが2階のテーブル席からの眺めです。

配偶者は自然薯そば。

saraiはカレー南蛮うどん(季節限定)。

お腹が満足したところで、次は毛越寺(もうつうじ)に向かいます。車を走らせること、ほんの5分ほどで到着。ここは有名な浄土庭園を眺めます。

まわりの風景が池の水面に映り込んで綺麗ですが、正直、期待していたような美しさではありません。広過ぎるせいか、あまり、日本的な美が感じられません。

それでも池の周りを巡りながら、美を探しましょう。と、山水を池に取り入れる水路の遣水(やりみず)のあたりは紅葉が色づき始めていて、美しい風景を作っています。

池の東側からの眺めです。これは綺麗です。

これが浄土庭園の最高の眺めです。2.5mの高さの立石が池の中に屹立する風景は見事です。最初にこの風景を見ていれば、浄土庭園の印象は変わったでしょう。配偶者の意見は浄土庭園に入る入り口の位置が悪いんじゃないのってことです。saraiも1票。

毛越寺はこの浄土庭園だけを見て、駐車場に戻ろうとします。しかし、はたと気が付きます。そう言えば、毛越寺の近くにあるという観自在王院跡を見るのを忘れていました。再度、毛越寺のほうに戻って、観自在王院跡を探します。すぐ近くに史跡公園として、この観自在王院跡がありました。今は大きな池が残るだけです。この舞鶴が池も田んぼになっていたところを復元したようです。

なかなか、美しい池です。こうやって、古の姿をすこしずつ復元しているようです。平泉は過去によほど栄えた土地だったようです。これで平泉見物は終了です。最後に平泉の道の駅に寄って、買い物をしていきましょう。しかし、地図に場所の記載もなく、カーナビのデータにもありません。困っていると、車の前を1台のバスが通り過ぎようとしています。その行き先表示板を見ると、何と、《道の駅 平泉》となっています。早速、車を発進させて、バスを追跡します。バスは途中、平泉駅に停車。saraiは車をそのバスの後ろに停車。また、発進したバスを追跡すると、無事に《道の駅 平泉》に到着。駐車しようとしていると、早くもバスは走り去っていきます。バスの行き先が《道の駅 平泉》だったのにおかしいと思って、バスの表示を見ると、何と回送になっています。まるで、saraiの道案内してくれたみたいです。サンキュー!!
道の駅で食材などを仕入れて、また、東北道をひた走り、仙台のホテルに帰着。
今日の晩餐は地ビールの《金色堂》。今日のテーマにぴたっと決まったでしょう。

料理は豪華・・・牛タン、南三陸産のカレイ、筍のピクルス、南三陸産のムール貝と平泉産のししとうの炒め物です。




明日は雨模様なので、仙台市内にでも繰り出しましょう。地元テレビで紹介していた塩釜のお寿司屋さんも気になります。
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