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仙台を拠点とした旅:塩竈で鮨三昧

秋の仙台の旅。今日は雨模様。それに連日の遠征で疲れたこともあって、朝はゆっくりします。仙台市内にでも繰り出すつもりでしたが、昨日の地元テレビのニュースで見た塩竈(塩釜とも表記しますが、市名は正式には塩竈です)の鮨が大変魅力的だったので、それにのっかることにします。しかし、塩竈の観光情報が乏しいので、まずは塩竈観光物産案内所に行き、情報マップをいただくことにします。カーナビのガイドで塩竈観光物産案内所に向かいます。塩竃市内に入り、賑やかな町なかで着いたのは何と駅前です。saraiが運転席で待ち、配偶者が観光案内所を見に行きます。やがて、戻ってきた配偶者は観光案内所が移転になっていて、移転先の地図が張ってあるとのこと。今度はsaraiが出撃します。移転先の地図を見ると、移転先は駅舎の中です。そこに行き、女性スタッフの親切な対応で観光マップと観光案内所特製の《芭蕉が歩いた塩竃》というマップをいただきます。さらに女性スタッフから、どこに行くのかと訊かれ、お鮨を食べに来たよと答えると、塩竃寿司めぐりというパンフレットとクーポン券を渡されます。お鮨屋さんで間違いなく、クーポン券を渡すようにというアドバイスもいただきました。これで塩竃観光の準備完了です。

まずは最大の目的のお鮨屋さんに向かいます。テレビのニュースで見た亀喜寿司が目的地。駅前(JR仙石線本塩釜駅)からお店に予約の電話を入れます。万全の準備をして、亀喜寿司を訪れます。

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すぐにテーブル席に案内されて、テレビで見た《ひがしものまぐろ尽くし》を注文。《ひがしもの》というのは、初秋から冬にかけて塩釜港に水揚げされる、三陸東沖で漁獲された生のめばちまぐろのことです。この時期のめばちまぐろは豊富なエサを食べて、良質の脂が赤身にまで広がっています。《ひがしもの》はそのなかでも鮮度や色艶、脂ののりなどの条件を満たしたものにだけ与えられる称号です。店内の壁には、ひがしものまぐろ祭りのポスターが張り出されています。塩竃市内の寿司屋各店でひがしもののキャンペーン中です。

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待ちに待った《ひがしものまぐろ尽くし》が運ばれてきます。たった五貫だけです。これで税抜き価格は3240円と高価です。しかし、食べてみて、納得の美味。まぐろ好きのsaraiにはたまりません。

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この五貫はいずれもひがしものの、赤身、中トロ、ツケ、あぶり、ハガシの5つ(左から順に)。トロたく巻1本も添えられていました。いずれも美味しく、あぶりの香ばしさ、中トロの上品な脂ののり、ほどよい脂の赤身は最高。トロたく巻は意外な美味しさでくせになりそうです。量が少ないと思っていましたが、食べ終わってみると、十分な量で満足。わざわざ食べに来た甲斐のある、素晴らしいお鮨でした。

次は塩釜の町歩きに移ります。まずは市内中心部に車をパーキングしないといけません。観光マップを検討して、公共駐車場に駐車することにして、車を走らせます。やがて、それらしい駐車場を見つけて、乗り入れようとすると、入り口で待ったがかかります。ここは塩竃市役所に用事のある人が停める駐車場だということ。Uターンして出ていくように指示されます。ここで親切な人が登場。その駐車場のスタッフと話をしていたおじさんです。観光するために町の中心地に駐車したいという事情を話すと、シークレット情報を教えてくれます。シークレットなので場所は明かせませんが、市のスタッフ用の駐車場があって、そこを利用することは市の上層部も認めているとのことです。このおじさんは何者? お礼を言いつつも半信半疑で教えられた駐車場に向かいます。確かに教えられた通りの駐車場があり、駐車スペースも空いています。問題なく、駐車できました。無論、無料です。おじさんに感謝!
すぐ、鹽竃(しおがま)神社への裏坂に向かう鳥居があります。

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鳥居を過ぎると、石段があります。

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石段を上ったところに何か碑があります。ここが松尾芭蕉が奥の細道の旅で、この塩竈に立ち寄った際に止宿した宿《治兵衛》の跡地を示す碑でした。芭蕉は塩竃で鹽竃神社に参拝した後、船で松島に漕ぎ出ました。松島ではその美しさに感動して、俳句は作れなかったそうです。有名な《松島や ああ松島や 松島や》は芭蕉作ではなくて、後の時代の狂歌師の田原坊の作だそうです。ちなみにこの塩竃でも芭蕉は俳句を詠んでいません。

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さて、ここからは鹽竃神社への裏坂が続いています。

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結構、長い坂で疲れますが、緩やかな上り坂なので、比較的、歩きやすいです。その為か、この裏坂は別名、女坂とも呼ばれています。

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途中、七曲坂という下からの坂があります。これが最古の参道だったとのことです。

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鹽竃神社の鳥居前に到着。

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しかし、鳥居の先にもさらなる石段が続きます。

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ようやく本殿の境内に到着し、参拝を済ませます。七五三のお参りの家族が大勢います。時期的に少し早いような気もしますが、みなさん、それぞれの都合があるんでしょう。

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さて、帰りは表坂を下ります。202段の凄く急な石段です。

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石段を恐る恐る下りて、振り返って、上を見上げます。まるで天空に続くような石段です。これはちょっと上る気がしませんね。芭蕉はこれを上って、閉口したようです。最後の20段ほどが残っているのに気が付いて、嘆いています。

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鹽竃神社の表坂の鳥居の前からは老舗の店が並ぶ門前通りが続きます。
これは味噌醤油醸造元。(3.11の津波の最終到達地点でもあります。)

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これは酒屋。

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これは酒蔵(大正蔵)。

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最後はお茶屋さん。この先は昔は海岸線で芭蕉が松島に向けて船出したところです。ちなみに昭和30年代の埋め立てで現在の海岸線は500mほど離れています。それもあって、3.11の大震災ではこの低い土地が2mを越す津波に襲われ、尊い人命が失われたようです。

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町歩きは完了。最後に塩釜港を見に行きましょう。車で手近な港に行きます。マリンゲート塩釜という遊覧船や定期船のターミナルに行きます。ここから松島行の船も出ています。3階建ての建物の屋上の展望台から港を眺めます。予期した以上に塩釜港は大きな港です。

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本当は魚市場に行きたかったのですが、この時間にはもうクローズしています。雨に煙る港の対岸にある魚市場を遠望するだけにしましょう。

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これで塩竃訪問は終了。車を走らせて、仙台に戻ります。

そうそう、これが観光物産所でいただいたクーポンで、お寿司屋さんでゲットした焼き海苔です。

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塩釜港のショップで買い求めた蛤で美味しい晩餐になりました。

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明日は最終日なので、お天気がどうであれ、何としても、山寺に行くつもりです。



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首都圏の様々なジャンルのクラシックコンサート、オペラの感動をレポートします。在京オケ・海外オケ、室内楽、ピアノ、古楽、声楽、オペラ。バロックから現代まで、幅広く、深く、クラシック音楽の真髄を堪能します。
たまには、旅ブログも書きます。

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06/18 12:46 sarai

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06/18 08:33 五十棲郁子

 ≪…明恵上人…≫の、仏眼仏母(ぶつげんぶつも)から、百人一首の本歌取りで数の言葉ヒフミヨ(1234)に、華厳の精神を・・・

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