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シューマンを堪能!ティーレマン&シュターツカペレ・ドレスデン@サントリーホール 2018.11.1

ティーレマンは最高級のレベルでシューマンの4曲の交響曲を揃えてきました。まったく、期待した通りのシューマン・ティクルスでした。とりわけ、初日の第2番が最高の出来で、続いて、今日の第4番、そして、第1番と第3番も見事な演奏でした。ティーレマンの棒の下、すっかり、手兵と化したシュターツカペレ・ドレスデンはぴったりと息の合った演奏を聴かせてくれました。特にティーレマンが金管セクションを素晴らしいバランスで響かせていたのが効果的に思えました。妙な言い方になりますが、ティーレマンのシューマンの表現はまるでオペラを演奏しているかの如く、鮮やかに情景を描いていくような感覚がありました。こういうシューマンの在り方は初めてです。

かくのごとく、素晴らしい演奏ではありましたが、オーケストラの統率がとれ過ぎた感も否めません。ある意味、緊張感には乏しい感じもありました。そのためか、いつものようなティーレマン特有のぐいぐい押してくるような圧倒的な迫力が不足している部分もありました。それが感じられたのは一番期待していた第4番の演奏です。以前、ウィーン・フィルを振ったときには、強引過ぎるほどにオーケストラをドライヴして、それが圧倒的な迫力につながっていました。それはなかなか言うことをきかないウィーン・フィルと対峙して、己の考える表現に引っ張っていったティーレマンの腕力が高い緊張感につながっていたものでした。今日の演奏はティーレマンの棒に素直に反応するシュターツカペレ・ドレスデンだったので、かえってティーレマンの音楽表現が単調になってしまったような感じです。もちろん、これは音楽演奏の高いレベル上の話であって、リハーサルをよくこなした結果、美しい演奏になったとも言えます。指揮者の棒とオーケストラがバラバラというのも困ったものですから、どこらあたりでバランスをとるべきか、難しいものです。第1番と第3番はよく練れた素晴らしい演奏になっていたと思います。ひとえに第4番が問題だったんです。

今日の演奏では、第3番の演奏が優れていました。それほど出番の多くない金管を効果的に響かせて、スケールの大きな演奏を聴かせてくれました。特に両端の楽章の歌い上げるような演奏は前述したようにまるでオペラを聴いている感じになりました。シューマンはライン川を描く情景音楽を意識的に作り上げたわけではないでしょうが、意識下には毎日のように眺めたデュッセルドルフのラインの大河が厳然と存在したのではないでしょうか。ティーレマンもそういう情景を表出したわけではないでしょうが、実に丁寧に表現した音楽からはくっきりとライン川の堂々たる流れが浮き出ていました。こう書いていて思い出しましたが、ティーレマンはシューマンの音楽を実に丁寧に演奏していたのが印象的でした。まさに1音たりとも表現の枠から抜け落ちさせないという職人的な気配りが働いていました。聴く側のこちらもすべての音を聴き洩らさないではいられないような演奏です。食い入るように聴き入りました。そういう感じで細部の仕上がり具合は完璧で、オーケストラの各セクションの微妙なバランスが見事でした。この丁寧さは第4番でも同じことで、お蔭でこちらも没入して音楽を聴くことになりました。したがって、上記に書いた迫力不足の感は些細なものと言えば、些細なものです。ウィーン・フィルとの凄い演奏を聴いていなければ、今日に演奏ですっかり満足したかもしれません。

とりとめのない感想になってしまいました。2日間の演奏はNHKがすべて収録しましたから、そのうちにテレビ放映されるでしょう。再度、最高級の演奏を楽しませてもらいましょう。


今日のプログラムは以下のとおりです。

  指揮:クリスティアン・ティーレマン
  管弦楽:シュターツカペレ・ドレスデン

  シューマン:交響曲第3番 変ホ長調「ライン」 Op.97

   《休憩》

  シューマン:交響曲第4番 ニ短調 Op.120


最後に予習について、まとめておきます。

シューマンの交響曲第3番を予習したCDは以下です。

  レナード・バーンスタイン指揮ウィーン・フィル 全集盤 1984~85年録音
  ヴォルフガング・サヴァリッシュ指揮シュターツカペレ・ドレスデン 全集盤 1972年録音 ドレスデン ルカ教会

バーンスタインの演奏が素晴らしいです。それにこの有名な作品はいまさら予習でもありませんね。


シューマンの交響曲第4番を予習したCDは以下です。

  ヴィルヘルム・フルトヴェングラー指揮ベルリン・フィル 1953年録音
  ヴィルヘルム・フルトヴェングラー指揮ルツェルン祝祭管弦楽団 1953年8月26日 ルツェルン、クンストハウス ライヴ録音
  レナード・バーンスタイン指揮ウィーン・フィル 全集盤 1984~85年録音
  クリスティアン・ティーレマン指揮フィルハーモニア管弦楽団 2001年録音

この曲だけはフルトヴェングラー以外では聴きたくありません。ルツェルン音楽祭のライヴ演奏もAuditeが素晴らしい音質のデータをダウンロード販売してくれて、その凄い演奏を味わうことができるようになりましたが、やはり、ベルリン・フィルとの演奏は音楽を超えた何かがあり、その凄まじさにはただただひれふすのみです。これを超える演奏は不可能ですね。



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首都圏の様々なジャンルのクラシックコンサート、オペラの感動をレポートします。在京オケ・海外オケ、室内楽、ピアノ、古楽、声楽、オペラ。バロックから現代まで、幅広く、深く、クラシック音楽の真髄を堪能します。
たまには、旅ブログも書きます。

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金婚式、おめでとうございます!!!
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10/07 08:57 堀内えり

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思えば、もう10年前のコンサートです。
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07/08 18:59 sarai

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07/08 15:53 じじい@

saraiです。
久々のコメント、ありがとうございます。
哀愁のヨーロッパ、懐かしく思い出してもらえたようで、記事の書き甲斐がありました。マイセンはやはりカップは高く

06/18 12:46 sarai

私も18年前にドレスデンでバームクーヘン食べました。マイセンではB級品でもコーヒー茶碗1客日本円で5万円程して庶民には高くて買えなかったですよ。奥様はもしかして◯良女

06/18 08:33 五十棲郁子

 ≪…明恵上人…≫の、仏眼仏母(ぶつげんぶつも)から、百人一首の本歌取りで数の言葉ヒフミヨ(1234)に、華厳の精神を・・・

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