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堅実な演奏:クレンケ・クァルテット@鶴見サルビアホール 2018.11.15

クレンケ・クァルテットは結成27年の四重奏団ですが、初来日。もちろん、初聴きです。ドイツの女性4人組のカルテットです。まあ、最近、どのカルテットを聴いてもみな上手いですね。このクレンケ・クァルテットも文句ない演奏です。では、どのあたりに差が出るかと言えば、プログラムの構成とその楽曲に対するアプローチに違いが出るんだと思います。今日のプログラムでは、前半のハイドンで超絶的な演奏をして、後半のチャイコフスキーでびしっと決めるというところに注目しました。

前半の最初のボッケリーニは宮廷音楽のような雅な感じが出ていて、聴いている自分も中世の王侯貴族になったような気がするような、いい感じの演奏です。この調子で次のハイドンも素晴らしい演奏を期待します。しかし、悪くはないけれども凡庸な演奏です。ハイドンを演奏するのならば、やはり、高いレベルでやってもらわないとね。別の楽曲を選んだほうがよかったでしょう。

後半はストラヴィンスキーの珍しい曲で始まります。演奏は及第点です。聴き応えがありました。ストラヴィンスキーも挑戦的な音楽を作っていたのですね。
次はチャイコフスキーの弦楽四重奏曲 第3番です。構成力に優れた美しい作品です。これはかなり美しい演奏でした。とりわけ、第3楽章はとても美しい演奏で、第4楽章の終盤も見事な演奏でした。あと一歩で素晴らしい演奏になるところでしたが、つまらないアンサンブルの乱れもあり、完ぺきに魅了してくれるところまではいきませんでした。このあたりが一流のカルテットとの差なんでしょうか。最後の最後まで詰めを怠ってはいけませんね。少々、欲求不満の感です。

アンコールのヘンリー・パーセルのシャコンヌは魅惑的な素晴らしい演奏でした。これが今日の一番の演奏だったような・・・。

今日のプログラムは以下です。

  弦楽四重奏:クレンケ・クァルテット
    アネグレート・クレンケ vn   ベアテ・ハルトマン vn イヴォンヌ・ウールマン va   ルート・カルテンホイザー vc

  ボッケリーニ:弦楽四重奏曲 Op.2-1(G.159)
  ハイドン:弦楽四重奏曲 第24番 Op.20-6

   《休憩》

  ストラヴィンスキー:弦楽四重奏のための3つの小品
  チャイコフスキー:弦楽四重奏曲 第3番 Op.30

   《アンコール》
    ヘンリー・パーセル:シャコンヌ ト短調 Z.730

最後に予習について触れておきます。
1曲目のボッケリーニの弦楽四重奏曲 Op.2-1(G.159)は以下のCDを聴きました。

 アレア・アンサンブル 2006年録音

この曲はほとんど録音がありません。アレア・アンサンブルが作品2の6曲の弦楽四重奏曲をきちっとした演奏で録音してくれているのは貴重です。ほかに比較するものもないので評価は難しいですが、楽しんで聴けます。


2曲目のハイドンの弦楽四重奏曲 第24番は以下のCDで予習をしました。

 キアーロスクーロ・カルテット 2015年12月録音 ブレーメン、センデザール

キアーロスクーロ・カルテットはアリーナ・イブラギモヴァが第1ヴァイオリンを弾いている注目のカルテットです。ハイドンの作品20の太陽四重奏曲6曲をまとめて録音しています。やはり、イブラギモヴァの表現力豊かなヴァイオリンが素晴らしいです。ただ単に美しいだけではない味わいの深さが見事です。こういう演奏で予習したので、今日の演奏は聴き劣りしてしまいました。


3曲目のストラヴィンスキーの弦楽四重奏のための3つの小品は以下のCDで予習をしました。

 東京カルテット 1987年2月2日 ライヴ録音

これは素晴らしい演奏でした。さすがに東京カルテットですね。この時期は2代目の第1ヴァイオリンのピーター・ウンジャンが弾いていた筈です。あのベートーヴェンの全集を完成させた時期の演奏です。


4曲目のチャイコフスキーの弦楽四重奏曲 第3番は以下のCDで予習をしました。

 ボロディン弦楽四重奏団 1993年録音

やはり、ロシアものはこのボロディンに限ります。素晴らしい演奏です。ロシアの憂愁さえも感じます。



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Author:sarai
首都圏の様々なジャンルのクラシックコンサート、オペラの感動をレポートします。在京オケ・海外オケ、室内楽、ピアノ、古楽、声楽、オペラ。バロックから現代まで、幅広く、深く、クラシック音楽の真髄を堪能します。
たまには、旅ブログも書きます。

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aokazuyaさん

コメントありがとうございます。デジタルコンサートホールは当面、これきりですが、毎週末、聴かれているんですね。ファゴットのシュテファン・シュヴァイゲ

03/03 23:32 sarai

DCHは私も毎週末、楽しみに聞いています。
・スーパースターには、ファゴットのシュテファン・シュヴァイゲルトの名も挙げたいところです。
・清水直子さん後半のみ登場、D

03/01 19:22 aokazuya

金婚式、おめでとうございます!!!
大学入学直後からの長いお付き合い、素晴らしい伴侶に巡り逢われて、幸せな人生ですね!
京都には年に2回もお越しでも、青春を過ごし

10/07 08:57 堀内えり

 ≪…長調のいきいきとした溌剌さ、短調の抒情性、バッハの音楽の奥深さ…≫を、長調と短調の振り子時計の割り振り」による十進法と音楽の1オクターブの12等分の割り付けに

08/04 21:31 G線上のアリア

じじいさん、コメントありがとうございます。saraiです。
思えば、もう10年前のコンサートです。
これがsaraiの聴いたハイティンク最高のコンサートでした。
その後、ザル

07/08 18:59 sarai

CDでしか聴いてはいません。
公演では小沢、ショルティだけ

ベーム、ケルテス、ショルティ、クーベリック、
クルト。ザンデルリング、ヴァント、ハイティンク
、チェリブ

07/08 15:53 じじい@

saraiです。
久々のコメント、ありがとうございます。
哀愁のヨーロッパ、懐かしく思い出してもらえたようで、記事の書き甲斐がありました。マイセンはやはりカップは高く

06/18 12:46 sarai
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