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驚異的に精妙な《四季》、感動の《第9》 秋山和慶&東響@サントリーホール 2018.12.28

モダンオーケストラの東京交響楽団ですが、弦の精鋭たちを選りすぐったアンサンブルでヴィヴァルディの《四季》を演奏すると、まるでバロック専門の合奏団に変身したみたいに恐ろしいまでの精妙な響きを聴かせてくれます。第1番の《春》の第1楽章でヴァイオリンのソロの辻 彩奈、コンサートマスターの水谷 晃、第2ヴァイオリンの首席(服部亜矢子?)の3人が絶妙なアンサンブルを奏でると、あまりの美しさに変な感情が沸き起こり、泣きそうになってしまいます。完璧なアンサンブルの《四季》でした。初めて聴いた辻 彩奈もまだ21歳とは思えない堂々たる演奏で、ヴァイオリンの美音に魅了されました。ヴァイオリンはG.B.ガダニーニだとのこと。ストラディバリウスかガルネリ・デル・ジェスを早く持たせてあげたいですね。こんなに素晴らしい《四季》なら、是非、全曲を聴きたかったところです。

ベートーヴェンの交響曲 第9番は第3楽章も美しい演奏でしたが、やはり、第4楽章の後半のオーケストラの美しい響きと大編成の東響コーラスの合唱が交錯しながら、高潮していく様は感動するしかありません。残念だったのは、期待していたソプラノの中村恵理とメゾ・ソプラノの藤村実穂子の声があまり響いてこなかったことです。とりわけ、中村恵理は彼女が登場するので、このコンサートに駆け付けたのに残念至極・・・。

来年の東響の第9はジョナサン・ノットの指揮さそうですから、聴き逃がせません。

そうそう、今日がサントリーホールの聴き納めです。今年も随分、サントリーホールに通いました。今日で17回です。

今日のプログラムは以下のとおりでした。

  指揮&チェンバロ:秋山和慶
  ヴァイオリン:辻 彩奈
  ソプラノ:中村恵理
  メゾ・ソプラノ:藤村実穂子
  テノール:西村 悟
  バス:妻屋秀和
  合唱:東響コーラス(合唱指揮:安藤常光)
  管弦楽:東京交響楽団 コンサートマスター:水谷 晃

  ヴィヴァルディ: ヴァイオリン協奏曲集「和声と創意の試み」Op.8 から第1~4番「四季」~春・冬

   《休憩》

  ベートーヴェン:交響曲 第9番 ニ短調 作品125 「合唱付」

   《アンコール》
    蛍の光 AULD LANG SYNE


最後に予習について、まとめておきます。

ヴィヴァルディの「四季」を予習したCDは以下です。

  ファビオ・ビオンディ(Vn)、エウロパ・ガランテ 2000年、新録音

オリジナル演奏の代表格のようなCDです。新鮮な印象を受けます。でも、イ・ムジチ合奏団が懐かしくも感じられます。


ベートーヴェンの交響曲 第9番を予習したCDは以下です。

  フェレンツ・フリッチャイ指揮ベルリン・フィル,聖ヘトヴィヒ大聖堂聖歌隊
   イルムガルト・ゼーフリート、モーリン・フォレスター、エルンスト・ヘフリガー、ディートリヒ・フィッシャー・ディースカウ
    1957~58年録音

フリッチャイの素晴らしい指揮が聴けます。ディートリヒ・フィッシャー・ディースカウが唯一、この曲を歌った録音でもあります。若々しい歌唱です。



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テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

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金婚式、おめでとうございます!!!
大学入学直後からの長いお付き合い、素晴らしい伴侶に巡り逢われて、幸せな人生ですね!
京都には年に2回もお越しでも、青春を過ごし

10/07 08:57 堀内えり

 ≪…長調のいきいきとした溌剌さ、短調の抒情性、バッハの音楽の奥深さ…≫を、長調と短調の振り子時計の割り振り」による十進法と音楽の1オクターブの12等分の割り付けに

08/04 21:31 G線上のアリア

じじいさん、コメントありがとうございます。saraiです。
思えば、もう10年前のコンサートです。
これがsaraiの聴いたハイティンク最高のコンサートでした。
その後、ザル

07/08 18:59 sarai

CDでしか聴いてはいません。
公演では小沢、ショルティだけ

ベーム、ケルテス、ショルティ、クーベリック、
クルト。ザンデルリング、ヴァント、ハイティンク
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07/08 15:53 じじい@

saraiです。
久々のコメント、ありがとうございます。
哀愁のヨーロッパ、懐かしく思い出してもらえたようで、記事の書き甲斐がありました。マイセンはやはりカップは高く

06/18 12:46 sarai

私も18年前にドレスデンでバームクーヘン食べました。マイセンではB級品でもコーヒー茶碗1客日本円で5万円程して庶民には高くて買えなかったですよ。奥様はもしかして◯良女

06/18 08:33 五十棲郁子

 ≪…明恵上人…≫の、仏眼仏母(ぶつげんぶつも)から、百人一首の本歌取りで数の言葉ヒフミヨ(1234)に、華厳の精神を・・・

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