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ザルツブルク音楽祭:抱腹絶倒の末の感動 バルトリの《アルジェのイタリア女》

2018年8月16日木曜日@ザルツブルク

旅の4日目、ザルツブルクSalzburgの3日目です。ザルツブルク音楽祭で音楽三昧の真っ最中です。

今日も気持ちの良い青空です。saraiが9時前には起床すると、配偶者が先に起きて、旅の覚え書きを書いています。では、散歩がてらに、食料を買い込んで来ようということになります。今日は、3時からのオペラと続いてすぐに次のピアノ・リサイタルというハードスケジュールですから、どのタイミングで食事が摂れるのかわかりません。
旧市街の目抜き通りのゲトライデ通りGetreidegasseにあるモーツァルトの生家Mozarts Geburtshausの建物の下のスーパーマーケットに出かけます。
例によって、メンヒスベルクMönchsbergの岩山のトンネルを抜けていくと、トンネルの出口のすぐ先に、ザルツブルク音楽祭Salzburger Festspieleの公式チケットセンターKartenbüroがあります。

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チケットセンターの中庭は駐輪場になっているようです。朝から自転車でいっぱいです。

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このチケットセンターで、一昨日ザルツブルクに向かうレールジェットの中で購入した公演のチケットをピックアップしておきましょう。カウンターの前は長い行列になっています。saraiがその列の後ろに着きます。

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みなさん、何か良いチケットはないか調べに来ているようです。行列に並ぶsaraiを置いて、配偶者は建物の外に出ます。チケットセンターの建物はメンヒスベルクの切り立つ岩壁の下にあります。

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配偶者が待つこと暫し。なかなかsaraiが戻ってきません。

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やがて、saraiが、無事に予約したチケットを受け取って、出てきます。

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旅の途中で予約したチケットなので、ちゃんと受け取れるか心配だったのですが、購入時に使ったクレジットカードの提示でOKでした。これで、すべてのチケットが手元に揃い、一安心です。

スーパーマーケットSPARに到着。食料品のみの小さなスーパーですが、いろいろと美味しそうなものが並んでいます。

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パンも種類が多いですね。

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まずは、サンドイッチと牛乳、ジュース。今や当然のお寿司もあるので、1パック。温かいお肉類も美味しそうです。ラザニア、シュニッツェル、骨付き肉をお願いしてしまいます。ならば、このお肉に合うパンも欲しいですね。オーストリアならではのカイザーゼンメルがありません。カイザーゼンメルは?と訊くと、スタッフの女性が後ろの棚から出してきます。カイザーゼンメルは並べてはおかないのね。
美味しそうな匂いの漂う袋を抱えてホテルに戻ります。当然、テラスでいただきます。朝はサンドイッチと思っていましたが、ラザニアの匂いに負けます。ホクホクトロトロのラザニアを美味しくいただきます。

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急いで、シャワーを浴びて、「お掃除してね」の札を下げます。2人でパソコンに向かっていると、コンコンとノックの音が。お掃除係の女性です。綺麗に部屋をお掃除をしてもらいました。最後に、何かを探しているようです。何?と訊くと、鼻をかむ動作をします。あっ、ごみ箱ね。移動したので分からなかったのでしょうね。ごみ箱は、そんな風に表現するのね。日本だとどうするかな・・・。

さて、今日はお天気も良いし、かと言って暑くもなく、着物を着るには最適です。配偶者は、早めに準備に取り掛かります。ガンガンにエアコンを効かして着始めますが、汗が出ます。でも、なんとか、きっちりと着ることができます。着てしまえば、暑くもなく、ビシッと決まって、気持ちがいいんだそうです。saraiもブログを書き上げ、タキシードに着替えます。ちょっとサンドイッチをつまんで、いざ出陣です。
岩山のトンネルから直接、会場のモーツァルト劇場Haus für Mozartに入ります。皆さんお洒落をしていて、華やかです。タキシードを着込んだsaraiも記念撮影。

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ロビーには、ザルツブルク音楽祭の創設者たちの胸像が並びます。
これは、詩人、作家、劇作家のフーゴ・フォン・ホーフマンスタールHugo von Hofmannsthal。R.シュトラウスの楽劇《薔薇の騎士》の台本を書きました。ザルツブルク音楽祭のさきがけとして公演された演劇「イェーダーマン」の脚本も手がけました。

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これは、ユダヤ系オーストリア人の演出家兼プロデューサーのマックス・ラインハルトMax Reinhardt。R.シュトラウスの楽劇《薔薇の騎士》の初演の演出も担当しました。ザルツブルク音楽祭のさきがけとして公演されたホーフマンスタールの演劇「イェーダーマン」も演出しました。

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さて、これから始まるのはロッシーニのオペラ《アルジェのイタリア女》です。チェチーリア・バルトリのアジリタが超楽しみです。これも最前列中央の席のチケットをゲットしました。

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モーツァルト劇場の最前列の席に着くと、お隣は日本の方。一か月ほど前に猛暑の日本を脱出してイギリスに入り、ドーバーから地中海までの2週間のクルーズ旅を経て、ザルツブルクに来たそうです。羨ましい・・・。オペラ好きの方で、楽しくおしゃべりさせてもらいます。同好の士は、すぐにお友達になりますね。
オペラは捧腹絶倒の素晴らしいものです。バルトリが仕切るとこうなりますね。すぐに幕間の休憩になります。外に出ると、観客のみなさんが2階のバルコニーにずらっと並んでいます。

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美しい夏の青空が広がっています。ホーエンザルツブルク城estungHohensalzburgも見えています。

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さて、そろそろ、ホールの中に戻ります。まだ、あまり、観客が戻っていませんね。それでも後半の幕に期待して、早めに席に着きます。

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休憩後の後半の幕も素晴らしかったです。いやあ、オペラを見て、こんなに最後に興奮したことって、あったでしょうか。多分、今日、このオペラを見に来た人は皆、揃って、その興奮の渦の中にあり、そのままの気分でモーツァルト劇場を去っていったことでしょう。笑い声の絶えない終演後でした。オペラ本編も素晴らしかったし、カーテンコールの楽しかったことはまるでプライヴェートなパーティーの最高の楽しさ、そのものです。
このオペラの詳細な記事はここに既にアップ済みです。

次はアンドラーシュ・シフのピアノ・リサイタルです。



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素晴らしきマニフィカト バッハ・コレギウム・ジャパン@東京オペラシティ コンサートホール:タケミツメモリアル 2019.6.2

いつ聴いても名人たちのパーフェクトな演奏のバッハ・コレギウム・ジャパン(以下、BCJと略します)。今日の演奏もどこをとっても最高でした。こういうオリジナル奏法による古楽の最高の演奏がここ日本で聴けるのは何と幸せなことでしょう。冒頭のBCJの若き継承者の鈴木優人氏のスピーチでBCJの本分はバッハのカンタータ演奏であることが告げられました。そうだったんですね。今日でBCJの教会カンタータを聴くのは2回目ですが、今後、せっせと聴かせてもらいましょう。

そうそう、今日はBCJの主宰者の鈴木雅明氏はオルガン演奏にまわり、指揮は息子さんの優人氏。BCJも新時代を迎えつつあり、ますますの発展です。それでも鈴木雅明はオルガンを弾きながら、弾き振りの雰囲気。まだまだ、健在ぶりを見せていました。

プログラム前半の鈴木雅明によるオルガン独奏はブクステフーデの《第一旋法によるマニフィカト》では、その多彩な響きに魅了され、バッハのプレリュードとフーガ BWV 545では、中間に挟まれたBWV 529のトリオの清澄な演奏のあまりの抒情性に金縛りになります。オルガニスト、鈴木雅明の素晴らしさを実感できました。

プログラム前半のシメはカンタータ第147番《心と口と行いと生活が》。有名な「主よ、人の望みの喜びよ」のコラールで有名な作品です。「マリアのエリザベト訪問の祝日」の礼拝のために書かれた作品です。バッハの時代には「マリアのエリザベト訪問の祝日」は7月2日でしたが、現在は5月31日です。つまり、一昨日です。因みにエリザベトを訪問したマリアはマニフィカトを歌って主を賛美します。今日のコンサートの初めと終わりに演奏されるのはマニフィカト。つまり、マリアが歌った讃美歌マニフィカトがもとになった曲ですね。今日のコンサートのテーマは《マリアの頌歌》です。
今日の演奏は第1曲の合唱「心と口と行いと生活で」がジャン=フランソワ・マドゥフのナチュラルトランペットの晴れやかな響きを加えたBCJの見事な演奏で素晴らしいスタート。第5曲のソプラノのアリア「イエスよ、道をつくり給え」では、若松夏美の美し過ぎるヴァイオリンのオブリガートに聴き入ってしまいます。彼女はまさに名人・達人の境地です。そして、第6曲と第10曲はコラール「主よ、人の望みの喜びよ」です(歌詞は異なります。題名の「主よ、人の望みの喜びよ」は英語の歌詞に基づくものです。)。有名過ぎる旋律にうっとりと聴き入りました。全体として、期待以上の演奏でした。

後半のプログラムはカンタータ第37番《信じて洗礼を受ける者》で始まります。このカンタータは復活祭後40日目、六週目の木曜日の『昇天節』のために書かれたものです。つまり、先週の木曜日が今年の『昇天節』でした。3日前ですね。
第2曲のテノールアリアは、ソロヴァイオリンのパート譜が失われているため、演奏する際は復元されたパート譜を用いますが、BCJはまだ10代だった鈴木優人が書いたものを使っているそうです。このヴァイオリンソロも若松夏美の名人技が光ります。終曲のコラールはまさにBCJの素晴らしさを再認識させてくれるようなものです。まるでマタイ受難曲のコラールを聴くような気持ちになりました。

最後は期待していたバッハのマニフィカト BWV 243。これは圧巻の演奏でした。合唱5部(ソプラノが2つに分かれる)、トランペット3、ティンパニ1、フラウト・トラヴェルソ2、オーボエ/オーボエダモーレ/オーボエ ダ カッチャ2、弦楽、通奏低音、独唱5というBCJの総力を挙げた演奏でしたが、若きマエストロ鈴木 優人のポイントを押さえた指揮、オルガンのポジションで睨みを利かせた鈴木雅明、貫禄のコンサートマスター若松夏美が素晴らしい演奏に導きました。
冒頭合唱《マニフィカト》はトランペットが高らかに鳴り響き、華やかな開幕です。
第2曲のソプラノアリア《わたしの霊は喜び讃えました》は美しい弦のアンサンブルとソプラノのクリステン・ウィットマーの抑えた歌唱で落ち着いた演奏。
第3曲のソプラノアリア《彼はその下女の卑しさにも》は三宮正満のオーボエ・ダモーレの素晴らしいオブリガートが鳴り響き、ソプラノの松井 亜希の心の込められた歌唱がしみじみと心に沁みます。松井 亜希の最高の名唱にしびれました。
次の第4曲は5声の合唱《全ての世代の人々は》が圧倒的な響きです。
第5曲のバスのアリオーソ《力ある方が私に大きなことをなさいました》は通奏低音は素晴らしい響きで支えた演奏。
第6曲のアルト(カウンターテナー)とテノールの二重唱《その憐れみは子孫から子孫たちへ》は、弦とフラウト・トラヴェルソの美しい響きに支えられて、しみじみとした歌唱が続きます。
第7曲の合唱《主はその腕で力を振るい》は圧倒的な響きです。
第8曲のテノールアリア《傲慢な者たちを打ち散らしました》は下降音型と上昇音型が印象的に響くテノールの櫻田 亮の強い歌唱が見事です。
第9曲のアルト(カウンターテナー)のアリア《飢えた者たちを良い物で満たし》はカウンターテナーのテリー・ウェイの美声が響き、菅きよみのフラウト・トラヴェルソがいつもの美しい音色を聴かせてくれます。
第10曲のアルト(カウンターテナー)とソプラノ二人の3重唱《イスラエルを受け入れて》はオーボエのユニゾンの持続音が加わって、まるで女声の4重唱を聴いているような雰囲気の極上の美しさ。
第11曲の合唱《我々の父祖たちに語ったように》は通奏低音に支えられた5部合唱が見事なフーガを聴かせてくれます。
さあ、終曲の合唱《グローリア》です。力強さよりも響きの美しさが印象的です。最後は全部のパートが加わり、圧巻のフィナーレ。マリアの祝祭にふさわしく華やかに締めくくりました。

実はバッハのマニフィカトを聴くのは初めてですが、素晴らしい演奏に出会えて、幸せです。大きな感銘を受けました。


今日のプログラムは以下です。

  指揮:鈴木 優人
  ソプラノ: 松井 亜希、クリステン・ウィットマー
  アルト: テリー・ウェイ
  テノール: 櫻田 亮
  バス: 加耒 徹
  オルガン独奏:鈴木 雅明*
  トランペット:ジャン=フランソワ・マドゥフ

  合唱・管弦楽:バッハ・コレギウム・ジャパン
   コンサート・マスター:若松夏美
   フラウト・トラヴェルソ:菅きよみ
   オーボエ/オーボエダモーレ/オーボエ ダ カッチャ:三宮正満
   チェロ:山本徹
   オルガン:鈴木 雅明

  ブクステフーデ:第一旋法によるマニフィカト BuxWV 203*
  J. S. バッハ:プレリュード、トリオとフーガ ハ長調 BWV 545(およびBWV 529/2)*
  J. S. バッハ:カンタータ第147番《心と口と行いと生活が》BWV 147

   《休憩》

  J. S. バッハ:カンタータ第37番《信じて洗礼を受ける者》 BWV 37
  J. S. バッハ:マニフィカト ニ長調 BWV 243

最後に予習ですが、ブクステフーデの《第一旋法によるマニフィカト》は鈴木雅明のオルガン、バッハのプレリュードとフーガ BWV 545(およびBWV 529/2)はトン・コープマンのオルガンで聴きました。いずれも満足すべき素晴らしい演奏。
バッハのカンタータ2曲(BWV 147、BWV 37)は鈴木雅明指揮のBCJの演奏を聴きました。これも素晴らしい演奏です。
バッハのマニフィカトはカール・リヒター指揮ミュンヘン・バッハ管弦楽団&合唱団を聴きました。これは決定盤でしょう。とりわけ、アルトのヘルタ・テッパーの美声にほれぼれとしました。マタイ受難曲と並ぶ名演です。



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テーマ : クラシック
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       バッハ・コレギウム・ジャパン,  

ザルツブルク音楽祭:偉大なバッハ、偉大なシフ、平均律クラヴィーア曲集第2巻

2018年8月16日木曜日@ザルツブルク/2回目

さすが、ザルツブルク音楽祭。素晴らしいバルトリの《アルジェのイタリア女》でした。

この後は、もう一つピアノ・リサイタルがあります。会場のモーツァルテウム大ホールMozarteum Grosser Saalへは、ぶらぶらとザルツァッハ川Salzachに架かるマカルト橋Makartstegを渡っていきます。暑くもなく、風が心地よいです。開演までにはちょっと時間があるので、どこかで一服していきましょう。マカルト広場Makartplatz近くのモーツァルトの家Mozart-Wohnhausの中庭にカフェがあったはずです。行ってみると素敵な木陰のカフェです。

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そこそこお客さんはいますが、席は空いています。

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まずはジュースで喉を潤します。

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小腹も空いたので、ホットサンドを頂くことにします。野菜サラダも付いてきます。

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さて、会場のモーツァルテウム大ホールに向かいます。今日はアンドラーシュ・シフのピアノ・リサイタルなのですが、昨年のザルツブルク音楽祭でも彼のピアノ・リサイタルに3回も通いました。その時、3回ともお隣の席となり、楽しくおしゃべりをさせていただいた老婦人がいました。大のシフのファンで、ウィーンからいらしたとのこと。シフの奥様は日本人のヴァイオリニストの塩川悠子さんなのですが、その奥様が老婦人の席までわざわざご挨拶にいらっしゃるほどの仲です。きっと、今日もいらしてるだろうと、日本からささやかなお菓子をお土産に持ってきました。会場をのぞくと、やはり最前列にいらっしゃいます。近づくと、覚えていて下さった様子で、優しく握手してくださいます。懐かしくおしゃべりし、お土産を渡します。エッ、私にって・・・とても喜んでくださいます。
このピアノ・リサイタルももちろん、最前列中央で聴きます。これがチケット。

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ステージにはシフの愛用のベーゼンドルファーのピアノがちょっと斜めに置かれています。昨年と同様の光景です。

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今日はシフがバッハの平均律クラヴィーア曲集第2巻全曲を弾きます。第1巻全曲のコンサートは既に完了。それはスケジュール的に聴けなくて残念。今日の第2巻をしっかりと聴かせてもらいましょう。一気に全曲を弾くとばかり思っていましたが、12番目のプレリュードとフーガの後で休憩を挟みます。さすがのシフも一気に全曲を弾き通しません。驚きです。ここまで、第4番、第8番、第12番のプレリュード、そして、フーガに魅了されました。
休憩時間には、モーツァルテウムの中庭に出ます。もう、夜の9時近くです。とっぷりと暮れて、宵闇に包まれています。

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この中庭には移設された魔笛小屋があります。モーツァルトが歌劇《魔笛》を作曲したときの作曲小屋です。この魔笛小屋も夜の闇に包まれています。

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さて、平均律クラヴィーア曲集第2巻の後半を聴きましょう。
もちろん文句なく素晴らしい演奏でした! 後半は第14番、第18番、第22番のプレリュード、そして、フーガに魅了されました。とりわけ、第22番のロ短調のフーガはありえない素晴らしさでした。さすがのシフもロ短調のフーガを弾き終えたところで、長い溜息をつくほど、体力と知力を捧げ尽くした演奏でした。
そして、最後の24番目のプレリュードとフーガを聴き終えて、バッハの偉大さ、アンドラーシュ・シフの偉大さが強く感じられました。
このコンサートの詳細な記事はここに既にアップ済みです。

老婦人ともお別れし、大満足で帰路につきます。もう、寒いほどの夜風です。夏も終わり、秋ですね。夜空には、大接近した金星が大きく輝いています。
夜のザルツァッハ川からはライトアップされたザルツブルクの街の美しい夜景が眺められます。ホーエンザルツブルク城estungHohensalzburgも燦然と輝いています。

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岩山のトンネルを抜けて、夜11時前にはホテルに無事帰着。
さて、買い込んであった食料で、夕餉としましょう。お肉も美味しい、お寿司も美味しい。身も心も、満腹です。

明日は夜のコンサートを一つ聴くだけです。お昼はザルツブルクをちょっと散策しましょう。



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ザルツブルク音楽祭:メンヒスベルクの丘の上の散策

2018年8月17日金曜日@ザルツブルク

旅の5日目、ザルツブルクSalzburgの4日目です。ザルツブルク音楽祭で音楽三昧の真っ最中です。

旅の朝、起きてカーテンを開けるとき、かなり緊張します。そーっと開けると、今日も青空です。ヤッター!
配偶者は普通に起きましたが、例のごとく、saraiはまだ寝ています。saraiの起きる前に洗濯をしてしまいましょう。
配偶者がパソコンで遊んでいても、まだまだsaraiが目覚めません。
テラスに出て読書をしていると、ようやくsaraiがお目覚めです。
昨日の残りで朝食にしましょう。テラスで、青空を眺めながら食事をしていると、夏の軽井沢はこんな感じなのかと思います。もっとも、今年は軽井沢も暑かったらしいけど。足元が冷えてくる涼しさです。

朝食後は、孫への絵葉書を出しに行き、その後、ザルツブルクの街中をぶらりと歩いてきましょう。今日のザルツブルク音楽祭のコンサートは夜の一つだけなので、それまではゆっくりと時間を過ごせます。
いつも通り岩山のトンネルを抜けて、旧市街の郵便局へ。郵便局がレジデンツ広場Residenzplatzにあるのは、既によく分かっています。首尾よく、孫への絵葉書を投函。その辺りをブラブラし、カーウントカーレストラン アム ヴァーグプラッツ K+K am Waagplatz - Restaurant & Tagesbarを見つけ、明日のランチは、ちょっと贅沢をして、ここにしようと話します。もう、明日でザルツブルク滞在も終わりですからね。
今日も、旧市街は大勢の人でごった返しています。混雑を避けてメンヒスベルクを散歩し、丘の上からザルツブルクを眺めるのがよさそうですね。レジデンツ広場からアルターマルクト広場Alter Marktに抜けていきます。広場の南側のオープンテラスのザルツブルガーカフェSalburger Caféの横には、お馴染みの金ぴかの気象観測ポイントがあります。謎のような施設です。

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オープンテラスのザルツブルガーカフェは多くの人で賑わっています。

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もう一度、この不思議な気象観測ポイントを眺めます。湿度計などがあり、それらの観測結果が記録されているようです。

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クアフュルスト通りChurfürststraßeの路地を抜けて、ジグムント・ハフナー小路Sigmund-Haffner-Gasseの路地を南に向かいます。路地沿いのギャラリーのショーウィンドウに浮世絵が飾ってあります。

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これがジグムント・ハフナー小路の北の方を眺めたところです。路地の先には旧市庁舎Altes Rathausの時計塔が見えています。

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ジグムント・ハフナー小路の南の端で、フランツィスカーナー修道院の庭園Garten der Franziskanerにぶつかります。

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ジグムント・ハフナー小路の南の端にあるフランツィスカーナー教会Franziskanerkircheの入り口にはモーツァルトの音楽のコンサートの予告が張り出されています。スケジュールさえ合えば、こういうものも聴きたいものです。

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ザルツブルク祝祭大劇場Großes Festspielhausの前に出ます。

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モーツァルト劇場Haus für Mozartの横手の壁に沿った階段、クレメンス・ホルツマイスター階段Clemens-Holzmeister-Stiegeを上ります。ザルツブルク大聖堂Dom zu Salzburgも見渡せます。

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いつ上っても、この階段は急です。途中で下を見下ろすとこんな感じです。でも、一気にメンヒスベルクMönchsbergに上がれるから重宝なんですけどね。

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一段一段踏みしめながら、ゆっくりゆっくり登ります。ようやく、シュテファン・ツヴァイク・センターStefan Zweig Centreの前まで登り詰めます。

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旧市街の屋根屋根と教会の塔が見下ろせます。

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ここからまだ、上りの山道は続きます。と、カラ~ン、コロ~ンとあちこちの教会から鐘の音が響いてきます。ちょど12時のようです。この鐘の音に後押しされて、頑張る力が湧いてきます。祝祭大劇場を右手に見ながら、途中のベンチで休み休み登ります。

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木々の間から、旧市街が時折、顔を見せます。

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ようやく丘の上に出ます。ザルツァッハ川の対岸がよく見えます。カプツィナーベルクKapuzinerbergの小高い丘が存在感を見せています。

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ここまでの散策ルートを地図で確認しておきましょう。

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メンヒスベルクの丘の上の散策は続きます。



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ザルツブルク音楽祭:メンヒスベルクの丘の上の奇跡、それは・・・

2018年8月17日金曜日@ザルツブルク/2回目

ザルツブルク音楽祭の夜のコンサートの前に、お昼はザルツブルク散策です。メンヒスベルクMönchsbergの丘の上の道を歩いています。

旧市街の雑踏が嘘のような爽やかな散歩道が続きます。道の傍らには可愛い花も咲いています。ルンルン気分のお散歩です。

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目指すは、見晴らしの良い休憩所のレストラン、シュタットアルムStadtalm。そこで水分補給したいです。が、誰しも考えることは同じで、生憎、満席です。

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この山のレストランは夏の間営業しています。オープン時間は平日は朝10時から夜11時までです。

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満席と言っても、相席すれば座れるのですが、今日のお店の人はそんな気分ではないようで、御覧のとおり満席よ、と調整なしです。残念ですが、先に進みましょう。その前にここからの眺望を楽しみます。旧市街の風景が丸見えです。

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おやおや、スマホで自撮りしている人もいますね。向こうに見えている山はテレビ塔がありますから、ガイスベルクGaisbergですね。

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さて、また、散歩を開始。草原には小さな花が咲いています。

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メンヒスベルクの丘の上の城壁Bürgerwehr Mönchsbergの周りを巡って、旧市街の反対側の町を見下ろします。

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そこから歩くとすぐに、現代美術館Museum der Moderne SalzburgとレストランM32に着きます。ここは丘の下の旧市街とエレベーターで繋がっています。横手には見晴らし台があります。

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この見晴らし台からはザルツブルクの町の絶景が広がっています。

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このあたりは賑わっています。saraiはかなり現代美術館に入りたいのですが、配偶者から許可は出ません。

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じゃあ、もう少し絶景を楽しみましょう。

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さて、メンヒスベルクの丘の道を先に進みます。ここから先は初体験。唯一残っていた未体験エリアです。また、路傍の草花を愛でながら歩きます。

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この先にもカフェがあるはずです。saraiの調査では五つ星ホテルみたいです。こんな山の中にホテルがあるのか、配偶者は疑いながら歩いています。と、道標が現れます。やはり、この先に五つ星ホテルがあると書いてあります。

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少し先で工事用トラックが通せんぼしています。何となく、降りてきたドライバーと目があいます。

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ドライバーは車止めを下げる操作をするようですね。

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このトラックの先の道を進みます。
すると、saraiと配偶者の二人は口あんぐりです。突然、別世界が現れます。奇跡のような光景です。花々が美しく植えられ、噴水や銅像があしらわれた緑美しい広大な前庭の奥に瀟洒な建物が立っています。近代建築ではなく、館という感じです。これぞ五つ星ホテルなのですね。

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あまりの美しさにその中へ入ることが躊躇われます。さて、どうしましょう・・・。



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シューマンの超名演を堪能:アポロン・ミューザゲート・クァルテット@鶴見サルビアホール 2019.6.6

前半のシューベルト2曲も見事な演奏でしたが、後半のプログラムのシューマンはとても素晴らしい演奏。
シューマンは弦楽四重奏曲を3曲書いていますが、すべて、1842年、いわゆる、シューマンの室内楽の年に書きました。ピアノの絡む室内楽と同じ年です。シューマンの弦楽四重奏曲はあまりちゃんと聴いていませんでしたが、これほど素晴らしいとはこれまで気が付かなくて迂闊でした。
第1楽章の冒頭のロマンあふれる美しいメロディーからすっかりと魅了されます。アポロン・ミューザゲート・クァルテットの響きの美しさは格別です。第1楽章の後半の展開部と思われる部分の熱い響きも圧巻です。第2楽章はメンデルスゾーンを思わせる瑞々しい音楽が清涼感を沸き立たせます。これぞロマン派という感じです。しかし、本当に素晴らしかったのは、第3楽章からです。第3楽章は内省的な音楽が心に沁み込んできます。シューマンの高貴な精神性に深い感銘を覚えます。アポロン・ミューザゲート・クァルテットの美しい響きと高い音楽性によって、シューマンの名曲が強く心に刻み込まれます。この素晴らしい内省的な音楽にいつまでも浸っていたい思いにかられますが、意外に早く終わってしまって、少し残念。続く第4楽章は細かい音符の音楽が4つの楽器で繰り返し奏でられます。そのロマンに満ちた軽やかさは心を浮き立たせます。アポロン・ミューザゲート・クァルテットの各奏者の演奏能力の高さに舌を巻く思いです。そして、高らかに高揚したフィナーレ。物凄いシューマンでした。

アンコール曲はアルゼンチンの伝説的なタンゴ奏者のオスバルド・フレセドが作ったタンゴをこれ以上はないという美しさで演奏してくれました。sarai的には、シューマンかシューベルトのほうがよかったのですが、それでも美しいアンサンブルを楽しめました。


今日のプログラムは以下です。

  弦楽四重奏:アポロン・ミューザゲート・クァルテット
    パヴェル・ザレイスキvn バルトシュ・ザフウォトvn ピョトル・シュミエウva ピョトル・スクイヴェレスvc

  シューベルト:弦楽四重奏曲 第4番 ハ長調 D.46
  シューベルト:弦楽四重奏曲 第9番 ト短調 D.173

   《休憩》

  シューマン:弦楽四重奏曲 第1番 イ短調 Op.41-1

   《アンコール》
    オスバルド・フレセドOSVALDO FRESEDO:ビダ・ミーアVIDA MIA

最後に予習について触れておきます。

最後に予習について、まとめておきます。

1曲目のシューベルトの弦楽四重奏曲 第4番を予習したCDは以下です。

 ウィーン・コンツェルトハウス弦楽四重奏団 1952年 ウィーン、コンツェルトハウス、モーツアルトザール モノラル
 メロス弦楽四重奏団 1972年5月 シュトゥットガルト、モーツァルトザール
 コダーイ・カルテット 2000年12月 ブダペスト、ウニタリアン教会
 
メロス弦楽四重奏団が素晴らしい演奏です。決定盤だったウィーン・コンツェルトハウス弦楽四重奏団を上回る演奏に驚かされました。


2曲目のシューベルトの弦楽四重奏曲 第9番を予習したCDは以下です。

 ウィーン・コンツェルトハウス弦楽四重奏団 1953年 ウィーン、コンツェルトハウス、モーツアルトザール モノラル
 メロス弦楽四重奏団 1975年3月 シュトゥットガルト、モーツァルトザール
 キアロスクーロ四重奏団 2017年3月 ケルン、ドイッチュラントフンク・カンマームジークザール

これも同様にメロス弦楽四重奏団が素晴らしい演奏です。シューベルトの全集はこれを聴いていれば十分でしょう。


3曲目のシューマンの弦楽四重奏曲 第1番を予習したCDは以下です。

 メロス弦楽四重奏団 1987年6月 バンベルク、ツェントラルザール


メロス弦楽四重奏団の演奏はシューベルトの全集をさらに超える名演です。うっとりと聴き惚れました。



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ザルツブルク音楽祭:メンヒスベルクの丘の上の五つ星ホテル・・・そこには夢のようなカフェ

2018年8月17日金曜日@ザルツブルク/3回目

ザルツブルク音楽祭の夜のコンサートの前に、お昼はザルツブルク散策です。メンヒスベルクMönchsbergの丘の上の道を歩いています。

メンヒスベルクの未体験エリアをお散歩していると、奇跡のような光景が現れます。メンヒスベルクの五つ星ホテル、ホテル シュロス メンヒシュタインHotel Schloss Mönchsteinです。花々が美しく植えられ、噴水や銅像があしらわれた緑美しい広大な前庭の奥に瀟洒な建物が立っています。いやはや、おとぎの国にでも入り込んでしまったのかと思ってしまいます。

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そのあまりの美しさに呆然として、中に入ることを躊躇わせられ、立ち尽くしてしまいます。

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が、門の横には、ホテルにはカフェやレストランがあることを示す案内板があります。ちょっとお邪魔させてもらいましょう。

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建物の前のテラス席にはパラソルもたっていますが誰もいません。困りましたね。

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人影を見つけ、ホテルの建物の中に入り、お茶はできるかと訊くと、まっすぐ中に進んでねとのこと。と、そこは、今見てきた館のイメージからは想像もできない近代的なお洒落なカフェです。置かれているソファーなどのインテリアも素晴らしいです。

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座ってもよいかしら・・・。

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お洒落な革張りの椅子に座ると、バーカウンターの中が見えます。ピッカピカに磨き上げられていますね。

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ソフトドリンクのメニューをもらい検討します。

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ここは、リッチな気分でフレッシュジュースにしましょう。イエイエ、特別に高価ではありません。
ドリンクが運ばれてくる間、じっくりと革張りの椅子を吟味します。素晴らしい椅子です。是非、我が家に連れて帰りたい気持ちになり、本気で椅子のブランドをチェックします。デザインも座り心地も最高です。

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カフェコーナーは美しいカーブを描くガラスの壁に沿って、配置されています。この場所にいるだけで気持ちが高揚します。

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運ばれてきたグレ-プフルーツとオレンジのフレッシュジュースがたっぷり注がれたグラスの色の対比が美しいこと。芸術的とも思えます。

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もちろん、お味は格別です。目と舌で楽しみつつ、カフェの雰囲気も最高です。

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ゆったりと特別な時間を過ごさせてもらいました。帰りによく見ると、見晴らしの良い席もあったようですが、別の区画に仕切られているので、入ってよかったのかどうかも分かりません。ホテルの外に出ると、テラス席で優雅な時間を過ごしている人たちもいます。

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ホテルの前庭を少し歩きましょう。綺麗な噴水が水しぶきを上げています。

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紫陽花の花の中に弓を振り絞る軍神の彫像が立っています。

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丘の上の夢のような楽園に別れを告げます。

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できうれば、こういう素晴らしい五つ星ホテルに宿泊してみたいものです。
メンヒスベルクの丘の上の散歩ももう少し続きます。



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シューマンのピアノ曲はいいね! 仲道郁代ピアノ・リサイタル@鶴見サルビアホール  2019.6.8

仲道郁代さんのコンサートを久しぶりに聴きました。saraiのホームの一つ、鶴見サルビアホールに来てくれたからです。調べてみると、最後に聴いたのは2年半前のショパンとチャイコフスキーの協奏曲のコンサート。あれはとてもよい演奏でした。とりわけ、ショパンの協奏曲第1番が明快な演奏で、仲道郁代さんが30年間取り組んできたショパンへの愛情にあふれる演奏でもありました。

今日はそのショパンは封印して、ベートーヴェンとシューマン。仲道郁代さんのピアノはオーソドックスな安定感のある演奏で、作曲家への真摯なアプローチが魅力です。その特徴は前半のベートーヴェンでも十分に発揮されます。妙な気負いもなく、無理のない演奏は充足感を与えられます。現在、ベートーヴェンに集中的に取り組んでいるそうですが、その成果は十分にうかがえるものでした。今日のプログラムはベートーヴェンのピアノ・ソナタの中の名曲を3つセレクトしたものですが、あえて、アパッショナータ(熱情)もワルトシュタインもテンペストも入れなかったというのは面白いですね。その代わりに告別ソナタを入れたということは、この曲に思い入れがあるんでしょう。仲道郁代さんが今日のスピーチ(レクチャー?)でもおっしゃっていましたが、告別ソナタの冒頭の下降旋律タータータンはドイツ語でLebe Wohl!(さようなら)という言葉が添えられています。ナポレオンがウィーンに侵攻してくるのを避けて、ベートーヴェンのパトロンのルドルフ大公がウィーンを去ることに対して、別れを表現したものだと言われています。郵便馬車の合図のホルンの音を模したものだそうです。仲道郁代さんはショパンの《別れの曲》への連想もあるのでしょうか。

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saraiはこの告別ソナタの冒頭のLebe Wohl!を聴くと、つい、マーラーの交響曲第9番を連想してしまいます。マーラーはこの告別ソナタのLebe Wohl!を《大地の歌》の第6曲《告別》の最後の部分でEwig!(永遠に)という言葉に変えて用いました。

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そして、続く交響曲第9番では、純器楽的な主題として用いることになります。この西洋音楽史に燦然と輝く交響曲の全体を貫く基盤となる主題です。この主題でマーラーは死を予感しつつ、人生に別れを告げました。

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少し、本題から離れて、飛躍してしまいました。仲道郁代さんの思い入れももしかして、saraiの思いと重なるところもあるのでしょうか。
告別ソナタの第1楽章も別れを描写するような明快な演奏でした。第2楽章はとてもメランコリックな秀演。しみじみとした思いで聴き入りました。今年の4月に聴いた河村尚子さんの演奏もロマンを感じさせる繊細な演奏でしたが、今日の仲道郁代さんの円熟味のある演奏も納得できるレベルのものでした。

悲愴も月光も高いレベルの安定した演奏で告別と同様に気持ちよく聴けました。


その前半のベートーヴェン以上に聴きものだったのは後半のシューマンです。saraiはシューマンのピアノ曲が聴けるだけで嬉しくなってしまいますが、今日の仲道郁代さんのように素晴らしい演奏なら、猶更です。
アラベスクは終盤のテンポを落とした抒情的な演奏にうっとり。
アベック変奏曲は終始、ロマンの香気の立つような素晴らしい演奏。今日の最高の演奏でした。これを聴いただけで、今日のリサイタルに足を運んだ甲斐がありました。
最後の大曲、謝肉祭もなかなかの好演。中間のキアリーナ、ショパンが素晴らしい演奏で、終曲も大変な盛り上がりで名曲を締めくくってくれました。ただ、ちょっと残念だったのはこの曲だけに関しては、今日弾いたピアノのYAMAHAのCFXよりも重厚な響きのスタインウェイのほうがよかったということです。この曲ではYAMAHAはちょっと乾いた響きで合いませんね。ほかの曲はすべて素晴らしい響きで満足できたんですけどね。ピアノの選択は難しいものです。現在、進行中のアンジェラ・ヒューイットのバッハ・オデュッセイ・プロジェクトではイタリアのファツィオリのピアノを弾いていますが、明るく、よく響くピアノでとてもよいのですが、時として、スタインウェイの重厚な響きを望みたくなる場合もあります。

ところで、シューマンと言えば、このところ、日本人ピアニストが素晴らしい演奏を聴かせてくれます。田部京子さんと伊藤恵さんです。さらに今日の仲道郁代さんが加わると、シューマンを聴きたければ、日本が一番ということになります。この世代の日本人ピアニストは何故か、シューマンを得意にしているんですね。先ほど、仲道郁代がショパンのスペシャリストのように書いてしまいましたが、実は彼女は30年以上前のデビュー当時はシューマンを中心に演奏活動を行っていたそうです。ファーストアルバムはシューマン(ピアノ・ソナタ第3番)とブラームス。2枚目はシューマンの謝肉祭(今日の曲目ですね!)。3枚目はシューマンの子供の情景&クライスレリアーナという具合です。今日のシューマンが素晴らしかったのも道理です。これからもまた、シューマンに力を入れてほしいものです。

アンコール曲はやはり、シューマン。トロイメライです。30年以上前にも録音した曲ですね。彼女のスピーチによれば、ホロヴィッツの演奏でこの曲を聴いて、ピアノの真の魅力にとりつかれたそうです。仲道郁代さんはお父上の仕事の関係で中学生時代にアメリカに渡り、多感な少女時代にホロヴィッツの生演奏に接して、ピアノの道に進むきっかけになったようです。仲道郁代さんのピアニストとしての原点はシューマンだったのですね。シューマニアーナのsaraiとしてもこれは感慨深いです。


今日のプログラムは以下です。

 ベートーヴェン:

  ピアノ・ソナタ 第8番 ハ短調 Op.13「悲愴」
  ピアノ・ソナタ 第26番 変ホ長調 Op.81a「告別」
  ピアノ・ソナタ 第14番 嬰ハ短調 Op.27-2「月光」

   《休憩》

 シューマン:

  アラベスク Op.18
  アベック変奏曲 Op.1
  謝肉祭 Op.9

   《アンコール》

    シューマン:トロイメライ
    エルガー:愛の挨拶 Op.12


最後に予習について触れておきます。

最後に予習について、まとめておきます。

ベートーヴェンのピアノ・ソナタを予習したCDは以下です。

 エミール・ギレリス
  ピアノ・ソナタ 第8番「悲愴」 1980年9月 ベルリン、イエス・キリスト教会 セッション録音
  ピアノ・ソナタ 第26番「告別」 1974年12月 ベルリン、イエス・キリスト教会 セッション録音
  ピアノ・ソナタ 第14番「月光」 1980年9月 ベルリン、イエス・キリスト教会 セッション録音
  
いやはや、ギレリスの残したベートーヴェンのピアノ・ソナタの録音はどの曲も最高峰のレベルです。全曲録音を完成する前に亡くなったことは残念でたまりません。


シューマンを予習したCDは以下です。

 田部京子
  アラベスク 2007年12月5日 浜離宮朝日ホール ライヴ録音
  謝肉祭 2007年12月5日 浜離宮朝日ホール ライヴ録音

 クララ・ハスキル
  アベック変奏曲 1951年6月4日 アムステルダム スタジオ録音

田部京子のシューマンは素晴らしい! 特に謝肉祭は史上最高の名演です。これ以上の演奏は聴いたことがありません。
そして、シューマンを弾かせたら、クララ・ハスキルに優るものはありません。このアベック変奏曲は彼女が得意にしていたもので、何種類も録音が残っていますが、このスタジオ録音は音質もよく、最高の演奏です。シューマンの他の曲は子供の情景、森の情景、色とりどりの小品、そして、ピアノ協奏曲だけの録音が残るのみですが、いずれも素晴らしい演奏です。



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ザルツブルク音楽祭:メンヒスベルクの丘の北端へ

2018年8月17日金曜日@ザルツブルク/4回目

ザルツブルク音楽祭の夜のコンサートの前に、お昼はザルツブルク散策です。メンヒスベルクMönchsbergの丘の上の道を歩いています。

メンヒスベルクの美しい五つ星ホテル、ホテル シュロス メンヒシュタインHotel Schloss Mönchsteinを後にします。ホテルの周りの道を進みます。ホテルの敷地内には一般住居と思しき建物もあります。オーナーの家かな?

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ホテルの敷地に沿って歩いています。敷地の中のホテルの美しい建物がだんだん遠ざかっていきます。

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もう、ここはメンヒスベルクの丘の端です。坂道を下っていきます。行く手にザルツァッハ川Salzachが見えてきます。

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眺めのいい所に出てきました。眼下にザルツァッハ川の美しい眺めが広がります。まだ知らない角度からの新たなザルツァッハ川の美しさを再発見です。

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ザルツァッハ川の対岸の街が見えます。ミラベル宮殿Schloss Mirabell・ミラベル庭園Mirabellgartenがちょうど、真向いに見えています。

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ザルツァッハ川に架かる橋は歩行者専用のミュルナー橋Müllner Stegです。

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ザルツァッハ川の北のほうには鉄道橋のザルツァッハ橋Salzach Brückeが架かり、ちょうど、Sバーンの電車が橋を渡っています。手前には教会の塔も見えます。聖アウグスティヌス教会Maria Himmelfahrt, heiliger Augustinus, heiliger Alexius von Romでしょう。

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ここはちょうど五つ星ホテルの真下です。見上げる形で美しい建物が聳えています。建物の右側のガラスと鉄のアーチ状の構造物が先ほどジュースをいただいたカフェですね。

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しばらく、このビューポイントで眺めを楽しみ、それからメンヒスベルクの丘を下ります。

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すぐに聖アウグスティヌス教会が近づいてきます。

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メンヒスベルクの北端に位置する城門、モニカ門Monikapforteが見えてきます。

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モニカ門のアーチのトンネルの先には聖アウグスティヌス教会があります。

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モニカ門のトンネルをくぐると聖アウグスティヌス教会の前に出ます。プロテスタントの教会のようです。

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教会の先には大きな建物が見えています。ミュルン修道院Kloster Mülln(今はその役目を終えています)とそれに付属するアウグスティナー醸造所Augustinerbräuです。1621年以来のビールの製法を守っている老舗です。ケラーレストランも併設しています。

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ここで振り返って、メンヒスベルクの丘を見上げると、ホテル シュロス メンヒシュタインが見えています。

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ここまでの散策ルートを地図で確認しておきましょう。

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ずい分歩き回って疲れたので、そろそろ、ランチにでもしましょう。



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ザルツブルク音楽祭:メンヒスベルクの散策を終えて、美味しいランチ

2018年8月17日金曜日@ザルツブルク/5回目

ザルツブルク音楽祭の夜のコンサートの前に、お昼はザルツブルク散策です。メンヒスベルクMönchsbergの丘の上の道を歩いて、北端までやってきたところです。。

聖アウグスティヌス教会Maria Himmelfahrt, heiliger Augustinus, heiliger Alexius von Romの横手を抜けて、公園に向かいます。

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公園からのザルツァッハ川の眺めを期待しましたが、先ほどのホテル シュロス メンヒシュタインHotel Schloss Mönchsteinの横手のビューポイントに比べると今一つですね。

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この公園は子供向けの遊具が整備されている児童公園になっています。メンヒスベルクの岩壁もあるので、ロッククライミングの練習場でもあるようです。

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さて、そろそろ、ランチにしようと、ミュルン修道院Kloster Müllnに付属するアウグスティナー醸造所Augustinerbräuに向かいます。併設するケラーレストランの看板も見えています。

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この醸造所で飲食を楽しもうと思っていましたが、入り口の扉は固く閉まっています。開店は3時から(平日は3時、土日は2時半)と書いてあります。まだ、開店まで1時間半ほどありますから、とても待てません。基本的にビヤレストランですから、真昼間からは開店していませんね。がっくり・・・。

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ランチのお店を求めて、バス通りのミュルナー・ハウプト通りMüllner Hauptstraßeに出ます。すると、いきなり、2両連結のトロリーバスが走っているのにびっくり。何せ、これまでメンヒスベルクの丘の上の散策道を歩いていたので、田舎から都会に突然迷い出た心境です。

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トロリーバスはザルツブルクの旧市街のほうに向かって、走り去ります。その後を追って、街のほうに向かいながら、ランチのお店を探しましょう。

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ザルツァッハ川Salzachに沿って続くミュルナー・ハウプト通りの遥か先にはホーエンザルツブルク城estungHohensalzburgが見えています。

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ミュルナー・ハウプト通りを離れて、ザルツァッハ川の川縁に出ると、サイクリング道路、カイプロムナーデKaipromenadeの横で賑わっているカフェがあります。カフェ・アム・カイCafe am Kaiというお店です。ここで昼食にしましょう。入り口にスパゲッティの看板があります。中に入り、賑わっているテラス席で首尾よくテーブルを確保できます。

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こざっぱりしたテーブルです。

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テラス席からはザルツァッハ川が間近に眺められます。歩行者専用のミュルナー橋Müllner Stegもすぐ近くです。

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我々を見て、お店のスタッフが英語メニューを持ってきてくれます。が、看板に書かれていたスパゲッティがありません。特にこれが食べたいわけではないのですが、看板にあったものがないのは気になります。スタッフの女の子に聞くと、イタリアンのお店ではないから、そんなものはないわとのこと。エッ・・・フレンチピザはあるし、看板に書いてあるし・・・。ま、追及しても仕方がないので、ツナサラダとグーラッシュをお願いします。まずは白ワインとミネラルウォーターが届きます。乾杯!

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続いて、ツナサラダ。

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グーラッシュです。カイザーゼンメルのパンも付いています。

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美味しかったです。
さて、そろそろ帰りましょう。お店を出るときにもう一度、看板を確認します(しつこいですね・・・)。やはり、スパゲッティが明記されています。

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ここまでの散策ルートを地図で確認しておきましょう。

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ここからはザルツァッハ川沿いをぶらぶら歩いて戻りましょう。



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ザルツブルク音楽祭:魅惑のリサ・バティアシュヴィリ、チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲を弾く

2018年8月17日金曜日@ザルツブルク/6回目

ザルツブルク音楽祭の夜のコンサートの前に、お昼はザルツブルク散策です。メンヒスベルクMönchsbergの丘の上の散策の後、ザルツァッハ川Salzachの河畔のカフェで美味しいランチをいただきました。カフェを出て、ザルツァッハ川沿いの散策道、カイプロムナーデKaipromenadeをぶらぶらしながら、旧市街のほうに戻ります。歩行者用の道とサイクリングロードが並行して続いています。

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自転車の走るサイクリングロードから離れて、川縁に寄って、歩きます。前方には旧市街の教会やホーエンザルツブルク城estungHohensalzburgの美しい眺めが見えます。対岸には、福音教会Evangelische Pfarrgemeinde Salzburg Christuskircheの塔が見えます。

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対岸のカプツィーナーベルクKapuzinerbergの丘が近づいてきます。カプツィーナー修道院Kapuzinerklosterの建物の左手に、木々の間から、シュテファン・ツヴァイクの旧宅のパッシンガー城Paschinger Schlösslがちらっと顔を覗かせています。

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旧市街に戻り、スーパーに寄っていきます。飲み物や食材をゲット。そして、メンヒスベルクの岩山のトンネルを抜けて、ホテルへ。部屋に着くと、ベッドに倒れ込むようにお昼寝です。
目が覚めると、もう急いで出かけないといけない時間です。コンサートに直行します。今日のコンサートでは祝祭大劇場で美貌のヴァイオリニスト、リサ・バティアシュヴィリがバレンボイム指揮ウェスト=イースタン・ディヴァン管弦楽団と共演します。彼女の実演は初めて聴きますから、楽しみです。
開演前にふと、会場内のショップを覗くと、何とリサ・バティアシュヴィリが休憩時間にサイン会を開くという小さな紙があります。スタッフの女の子にどこでサイン会をやるのかと尋ねると、ここよって答えます。じゃあ、CDを購入して、サイン会に参加しましょう。

今日のチケットはザルツブルクに向かうレールジェットの車内で購入したものです。残り僅かのチケットをゲットしました。

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ホール内の席に着き、開演を待ちます。いつもと違って、少し後方の席です。残り物のチケットですからね。

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リサ・バティアシュヴィリの弾くチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲は期待通り、実にセクシーな演奏で魅惑的でした。アンコール曲が終了するとともに、一目散にCDショップにダッシュ。サイン会に一番乗りです。

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拍子抜けになるほど、誰もサイン会の行列のライバルはいません。何と誰もサイン会に並びません。ドーシテ?? 実は海外ではあまり、日本のようにサイン会の風習がないんです。既にペンとミネラルウォーターが置いてあり、サイン会の準備は完了しています。

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saraiは早速、先ほど買い求めたCDのケースを開いて、サインをいただく準備を完了。

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saraiはそわそわしながら、リサ・バティアシュヴィリの到着を待ちます。

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しばらくすると、何人か、サイン会に集まってきます。

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CDショップのお姉さんも忙しそうにCDを販売中。

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結構、サイン会の行列も賑わってきます。それでも総勢20人はいませんね。

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しばらくすると、リサ・バティアシュヴィリがマネージャーと一緒に現れます。舞台で来ていたお洒落な黒いドレス姿です。

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saraiの真ん前にリサの美しい顔があります。

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サイン会でリサとお話していると、配偶者が横で携帯で写真を撮ってくれています。

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サインをしているリサに、今日の演奏は素晴らしかったねと言うと、ありがとうと応えてくれます。その笑顔のチャーミングなこと。

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サインを書き終えてくれたので、今度は日本に来てねってお願いすると、十分な時間があればねっていう、お応えです。
待ってるからねと言葉を残しながら、その場を離れます。
(そして、今年2019年の11月、彼女はセガン率いるフィラデルフィア管弦楽団とともに来日公演。久しぶりの来日です。もちろん、チケット購入済!)

休憩後はドビュッシーの交響詩《海》とスクリャビーンの「法悦の詩」。特にスクリャービンは何度も押し寄せるエクスタシーの波を強烈に演奏。派手な演奏でした。
このコンサートの詳細な記事はここに既にアップ済みです。

今日はリサの魅力に尽きました。とても満足です。日本に帰って、サイン入りCDをたっぷり聴きましょう。最高のお土産ができました。

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上機嫌で、ホテルに戻り、夕食もどきを食べて、おやすみなさい。saraiは深夜まで執筆に励みます。



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ザルツブルク音楽祭:最終日はウィーン・フィルのコンサート(ブロムシュテット)とオペラ(ヤンソンス)の豪華2本立て!

2018年8月18日土曜日@ザルツブルク

旅の6日目、ザルツブルクSalzburgの5日目です。ザルツブルク音楽祭で音楽三昧の真っ最中です。今日は遂に最終日です。音楽三昧はいったん今日で終了。それでも今日は昼のコンサートと夜のオペラの2本立て。精一杯楽しみましょう。

今日も快晴です。朝は涼しいですが、日中は暑くなりそうです。
配偶者が普通に朝起きてもsaraiは昨夜のブログ書きで遅かったため、まだまだ起きてきません。配偶者がパソコンチェックし、テラスで読書をしているとき、saraiはようやく起き出します。昨夜の残り物やスイカを朝食として、テラスでいただき、早速コンサートに出かけます。今朝はまず祝祭大劇場でウィーン・フィルのコンサートです。岩山のトンネルを抜けて、トンネル内の入り口から直接、祝祭大劇場のロビーに入ります。もうすっかり慣れたので、あっと言う間に到着。ロビーからはガラス越しに馬洗い池Pferdeschwemmeが見えています。

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このザルツブルク音楽祭に来るのも今年が最後になるでしょう。祝祭大劇場はまだ、今夜のオペラでも訪れますが、一応、ロビーで記念写真を撮っておきましょう。

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今日のコンサートは現役最高齢とも言えるブロムシュテットの指揮するウィーン・フィルでブルックナーを聴きます。もちろん、最前列中央の席で聴きます。

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午前11時に開演。前半のシベリウスの交響曲第4番はウィーン・フィルの多彩な響きで桃源郷の思い。後半はブロムシュテットの十八番のブルックナー。人気のある交響曲第4番はウィーン・フィルの柔らかく美しい弦楽アンサンブルに加えて、強力な金管セクションが好調で見事なブルックナーの響き。素晴らしいブルックナーでした。
このコンサートの詳細な記事はここに既にアップ済みです。

午後1時、コンサートの終演後、夜8時開演のオペラまでちょっと時間があります。たまには、落ち着いてランチでもしたいですね。それに今日はザルツブルク音楽祭の最終日でもあります。で、予定していたレストラン、カーウントカーレストラン アム ヴァーグプラッツ K+K am Waagplatz - Restaurant & Tagesbarに向います。快晴のザルツブルクはどんどん気温が上がり暑くなります。K+Kのテラス席は空いています。日差しは暑いですが、パラソルの下はそれほどでもありません。テラス席にしましょう。

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飲み物はプロセッコとなりましたが、食べ物はドイツ語のメニューではどうもよく分かりません。

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英語のメニューをもらいます。やはりこれなら分かります。スープの中に、ガスパッチョがあります。スペインの旅で病みつきになったのですが、日本では手に入りません。こんなところで出会うとはね。スープはガスパッチョとジャガイモのスープに決まり。メインはなかなか難しいです。で、K+Kのオリジナルにしてみましょう。もう一品は、牛肉のグリル。

まずはプロセッコで乾杯。どうやら、無事にザルツブルク音楽祭も乗り切れそうです。それに素晴らしい演奏が続きました。

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ガスパッチョが届きます。

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いよいよ、メインです。K∔Kのオリジナルは何だったかというと、レモンソース味(クリームソースのような感じ)のスパゲッティ(アルデンテとは別物の柔らかいお腹に優しい茹で上がり)の上に、大きなエビ(美味!)が4匹とアボガドと魚卵が乗っているものです(写真は取り損ねました。残念!)。これが、とっても美味しい。特にエビが絶品です。牛肉のグリルは、グレービーソースのかかったもの。ジャガイモが超美味しいです。黄色い人参も美味しいです。

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やがて、まわりのテラス席も満席の賑わいです。さすがに人気レストランです。

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最後に、メランジェで〆ます。贅沢なランチでした。

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スーパーで夜食を調達しましょう。行きつけになった、モーツァルト生誕の家の下にあるSPARに向かいます。

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スーパーでの買い物の後、ホテルに戻る途中でこれまでずっと気になっていたバラカン・グリルBalkan Grill Walterに寄ってみます。ゲトライデ通りGetreidegasseからウニフェルシュタートシュプラッツUniversitätsplatzへの通り抜けの路地に入ったところにあります。このお店で販売しているのは要はホットドッグなのですが、パンがカリカリに焼けていて、美味しそうです。私たちは前に並んでいた客一人を待ってすぐに買えますが、その後はあれよあれよという間に後ろに長い行列ができています。

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これが購入したホットドッグ。ソーセージに軽くカレーパウダーをまぶしてもらいました。

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さて、岩山のトンネルを抜けていきます。岩山のトンネルの様子を少々、ルポしてみましょう。祝祭大劇場の横手、馬洗い場から車のトンネルに入る手前に歩行者用のトンネルの入り口があります。そこから祝祭大劇場の裏を通るトンネルに入ります。

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途中、自動ドアで仕切られています。外気と遮断するためでしょうか。

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トンネルの壁はショーウィンドウになっています。これは民俗衣装の宣伝ですね。

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また、このトンネルは地下大駐車場の出入り口でもあります。トンネルの中央付近には駐車チケットの精算機が並んでいます。

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駐車場のスタッフのボックスです。駐車場へのエレベーターを待っている行列もできています。

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ここからはホテル方面への通路ですが、少し登り坂になっています。そちらへ抜けていく人はほとんどいません。そのせいか、ショーウィンドウさえなく、不愛想なイメージです。

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やがて、トンネルの出口が見えてきます。

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トンネルの出口の自動ドアです。

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これがホテルからの岩山のトンネルの入り口です。旧市街側の入り口と違って、まるで鉱山の入り口みたいです。

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見上げるとメンヒスベルクの岩山が目に前に切り立っています。このメンヒスベルクの岩山の中にトンネルが抜けています。便利なものを作ったものです。

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これが岩山の地下にある大駐車場の入り口です。祝祭大劇場でのコンサートやオペラに車でやってきた人はこの大駐車場に駐車すれば、劇場まですぐです。

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ホテルに戻り、片づけをしたりお昼寝をしたりで、夜に備えます。今夜のオペラは夜の8時から。そろそろ支度しましょう。夜のオペラですから、配偶者は着物、saraiはタキシードで決めます。
日中の暑さも納まり、涼しく快適です。会場に向かう途中で、観客のみなさんの姿を見て、今日のお洒落度に驚きます。土曜日の夜のオペラとくれば、こんなにも力が入るのでしょうか。みなさんのお洒落を楽しませてもらいましたが、写真で紹介できないのが残念です。カメラを持参しなかったんです。オペラの観客のみなさんの艶やかさは素晴らしい!
実は、配偶者も着物を誉められました。とある女性が近づいてきて、日本の方ね、着物が素敵よと声をかけてくれたのです。このお洒落をした大勢の中でも、日本人の着物は独特で目立ちますね。緊張します! ホテルのエレベーターの中でも素敵よと言われちゃいました。

ともあれ、今夜のオペラは祝祭大劇場でヤンソンス指揮ウィーン・フィルでチャイコフスキーの歌劇《スペードの女王》です。これまた、最前列の中央の席で楽しみます。

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このところ、毎年、マリス・ヤンソンスはウィーン・フィルを振って、ロシアもののオペラをやっています。昨年はショスタコーヴィチのオペラ《ムチェンスク郡のマクベス夫人》を聴きました。大変、高いレベルの公演でした。今回もさすが、さすがと唸らされる素晴らしい内容でした。
このオペラの詳細な記事はここに既にアップ済みです。


ザルツブルク最後の夜も楽しく過ごせました。

これですべて、saraiのザルツブルク音楽祭の日程は終了。4日間でオペラ3つ、オーケストラのコンサート4つ、 ピアノ・リサイタル1つ、計8公演を聴きました。オペラの水準の高さが驚異的でした。ウィーン・フィルを振った3巨匠、ムーティ、ブロムシュテット、ヤンソンスの存在感も際立っていました。さすがのザルツブルク音楽祭の音楽水準の高さに今更ながら、大変な感銘を受けました。十分に満足しました。saraiのザルツブルク音楽祭通いは今年まで3年続きました、ここらで卒業しましょう。何と言っても経済負担に耐え切れませんからね。

さて、次は北ドイツ観光で時間調整して、いよいよ、初のバイロイト詣でです。世界のワグネリアンに混じって、たった2日間だけのワーグナー三昧です。とは言え、《トリスタンとイゾルデ》と《パルジファル》の2大傑作ですから、これ以上のものはありません。それに《トリスタンとイゾルデ》はティーレマンの指揮だしね。

配偶者はザルツブルクを離れる準備をして、saraiはザルツブルク音楽祭の最後のブログを書いて、おやすみなさい。明日からの本格的な鉄道旅に備えましょう。



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ゴジラ対コロラトゥーラ、そして、カリンニコフ 何とマニアック! 山田和樹&読売日本交響楽団@サントリーホール 2019.6.13

今日の曲目はすべてsaraiは初聴きばかりです。しかし、山田和樹は若いのにやってくれましたね。すべて、きっちりと掌中に収めて、練り上げた表現です。

伊福部昭の作品は原曲が映画音楽(ゴジラなどの怪獣映画)なので、ともすれば、響きが浅くなりますが、そのあたりを感じさせないように工夫した表現で、力強い律動で圧倒的な音楽に仕上げていました。

グリエールのコロラトゥーラ・ソプラノのための協奏曲は山田和樹よりもソプラノのアルビナ・シャギムラトヴァのパワフルな歌唱がホールの空間に響き渡り、圧巻でした。第2楽章のコロラトゥーラの技を見せるところでも見事な歌唱。この曲はそもそもソプラノ好きのsaraiが今まで聴いたことがなかったのが恥ずかしいと思うほど、ソプラノの魅力を味わわせてくれる曲です。この曲を紹介してくれた山田和樹に感謝です。アンコール曲のアリャビエフのナイチンゲールは本編以上にシャギムラトヴァの歌唱が光りました。まだまだ粗削りな歌唱ではありますが、地声のパワーには恐れ入ります。

カリンニコフの交響曲第1番は山田和樹が十分に曲の美しさを引き出した会心の演奏。読響のアンサンブルの美しさも際立ちました。第4楽章のフィナーレで2つの主題が交錯して高潮する部分の盛り上がりようって言ったら、凄まじいものでした。やはり、山田和樹の才能は認めざるを得ないのかな。さらなる飛躍を期待しましょう。

今日は予想以上の素晴らしい演奏が聴けました。


今日のプログラムは以下です。

  指揮:山田和樹
  ソプラノ:アルビナ・シャギムラトヴァ
  管弦楽:読売日本交響楽団 小森谷 巧(コンサートマスター)

  伊福部昭:SF交響ファンタジー第1番
  グリエール:コロラトゥーラ・ソプラノのための協奏曲 Op.82

   《アンコール》アリャビエフ:ナイチンゲール(夜鳴きうぐいす)

   《休憩》

  カリンニコフ:交響曲第1番 ト短調

最後に予習について、まとめておきます。

1曲目の伊福部昭のSF交響ファンタジー第1番を予習したCDは以下です。

 広上淳一指揮日本フィルハーモニー管弦楽団 1995年8&9月

きっちりした演奏ではありますが、曲自体の問題か、音の薄さを感じるのが残念なところ。


2曲目のグリエールのコロラトゥーラ・ソプラノのための協奏曲を予習したCDは以下です。

 ナタリー・デセイ、ミヒャエル・シェーンヴァント指揮ベルリン交響楽団 1996、1997年
 
ナタリー・デセイって、こんなに美声だったっけと驚嘆するほどの出来。思えば、この頃が彼女の絶頂期だったのかな。saraiが初めて、デセイの実演に初めて接したの1992年のパリ・オペラ座(バスティーユ)のオリンピア・・・記憶にありません。その次は2003年のパリ・オペラ座(ガルニエ)のツェルビネッタ。これはよかったけど、既にこれほどの美声ではなかったような気がします。このCDのデセイは素晴らしい美声です。


3曲目のカリンニコフの交響曲第1番を予習したCDは以下です。

 ネーメ・ヤルヴィ指揮スコティッシュ・ナショナル管弦楽団 1987年4月14-17日 グラスゴー、ヘンリー・ウッド・ホール セッション録音

この曲を初めて聴くので、比較ができませんが、とても美しい演奏に魅了されます。ただし、美し過ぎて、深みを感じられません。と言って、他の演奏を聴くほど、この曲に魅惑されたわけではありません。



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ザルツブルク音楽祭を終え、ザルツブルクから出発

2018年8月19日日曜日@ザルツブルク~リューベック

旅の7日目、ザルツブルクSalzburgの6日目です。怒涛のような4日間のザルツブルク音楽祭を終えて、今日はザルツブルクから北ドイツのリューベックLübeckまで一気に鉄道で移動します。

7時に起床。今日も良い天気です。

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荷物の準備は昨夜のうちに済ませています。あとはPCを片付けるだけになっています。

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身支度をして出かけます。7時40分に準備完了。5泊した部屋に別れを告げます。バルコニー付きの使い勝手のよい部屋でした。

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ホテルのすぐ前にバス停があります。

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バス停からホテルを眺めたところ。至近距離です。

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バス通りはメンヒスベルクMönchsbergの岩山のトンネルに続いています。トンネルを抜けると、そこはもう旧市街です。

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まだ、バス停に着いて、1分ほどです。行先は様々ですが、バスは頻繁に走っていますから、次のバスはすぐに来る筈です。

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すぐにバスはやってきます。チケットは車内で運転手から買います。運転手にこのバスはザルツブルク駅に行くかと訊くと、途中で乗り換えてねとのこと。ザルツァッハ川Salzachを渡ったところのマカルト広場Salzburg Makartplatz (Theatergasse)で乗り換えです。運転手さんが、3分後に来る3番に乗るんだよと親切に教えてくれます。

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無事乗り換えて、ザルツブルク中央駅Salzburg Hbf (Südtiroler Platz)に到着。8時ちょうどです。

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乗る電車は9時発。なぜちょっと早めに来たかというと、オーストリア国鉄のファーストクラスラウンジが使えるはずなのです。駅舎内に入り、一目散にファーストクラスラウンジに向かいます。

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勝手知ったる駅内を直行し、ファーストクラスラウンジに到着。

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入り口でチケットを提示すると、どうぞと招き入れてくれます。広々とした静かなラウンジに誰もいません。

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飲み物やパン、果物が用意されています。もちろん無料で食べ放題。

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用意されているものは簡素ですが、必要十分です。

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飲み物は色んなものが選べます。

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配偶者はホットチョコレート、saraiはたっぷりコーヒーを美味しくいただきます。パンと果物もいただきます。

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ほかには利用者がいないので、ゆったりとソファを占有して、朝食をいただきます。

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ここは駅員1人とスタッフ1人の2人体制。スタッフは新人なのか、マニュアルを見ながらお掃除などをしてました。

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フリーWi-Fiがあるのではないかと、受付のおじさんに訊きに行くと、親切にもWiFiルーターを立ち上げてくれます。WiFi接続も手伝ってくれます。

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ネットに接続できて、saraiはもう夢中です。今日のこれからのチケットで気になることがあるんです。

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チェックした上で駅員に訊きに行くと、すべてOKで完了。なかなか便利ですね。saraiは用もたして準備完了。この1時間弱の滞在中に来た人は我々以外に2人だけ。常連さんらしく顔パスで、利用しています。

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ドイツ国鉄も同様のラウンジが主要駅にあるようですが、ほとんどは現在改修中で使えません。今や素晴らしかったドイツ国鉄のサービスはオーストリア国鉄のサービスよりも劣っている感じですね。
電車の発車時間が迫るまで、この快適な空間をしっかりと利用させてもらいました。



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凄まじい音響美・・・菊池洋子、スダーン&東京交響楽団@サントリーホール 2019.5.25

今日の東京交響楽団の音響も絶好調。とは言え、最初のシューマンの「マンフレッド」序曲は指揮者のユベール・スダーンの気合いのはいった棒が東響を鼓舞して、素晴らしいシューマンのロマンの世界で魅了してくれます。音響だけでなく、音楽的内容に満ちた好演でした。

続くシューマンのピアノ協奏曲はモーツァルトでいつも素晴らしい演奏を聴かせくれる菊池洋子のピアノに期待します。期待に違わぬシューマンではありました。とりわけ、抒情的なパートの気持ちの込められたロマンティックな演奏はそのピアノの響きの美しさもあいまって、魅惑的でした。ただ、全般的には少しバランスが悪いところもあって、今後に課題を残す演奏でもありました。さらなる飛躍に期待しましょう。東響の演奏も少しピアノを立て過ぎたきらいもあって、シューマンのオーケストラ曲としては物足りない部分もありました。よい部分とそうでない部分が半ばしたシューマンのピアノ協奏曲でした。この曲はなかなか演奏が難しいのかもしれません。

最後のチャイコフスキーのマンフレッド交響曲は熱演でした。東響のアンサンブル能力がフルに機能して、凄まじい音響美の世界を聴かせてくれました。スターンの熱い指揮も的確なもの。今日の演奏は原典版によるもので、第4楽章のフィナーレは第1楽章の主題が回帰して、高潮した圧巻の演奏。壮大な音響の洪水ですが、音楽の美が損なわれることはありませんでした。saraiとしては通常版のオルガン入りのフィナーレも捨てがたいところではありますが、盛り上がりという面では満足の演奏でした。

このところ、期待を裏切ることのない東響の演奏は目を離せません。それに客演のコンマスが次々と登場するのにも驚かされます。今日は何とソロ・ヴァイオリニストとして活躍する郷古廉の登場。びっくりです。何となく第1ヴァイオリンの響きがよかったような気もします。


今日のプログラムは以下です。

  指揮:ユベール・スダーン
  ピアノ:菊池洋子
  管弦楽:東京交響楽団  コンサートマスター:郷古廉(客演)

  シューマン:「マンフレッド」序曲 op.115
  シューマン:ピアノ協奏曲 イ短調 op.54

   《休憩》

  チャイコフスキー:マンフレッド交響曲 op.58


最後に予習について、まとめておきます。

1曲目のシューマンの「マンフレッド」序曲を予習したCDは以下です。

 ヴィルヘルム・フルトヴェングラー指揮ベルリン・フィル 1949年12月18日、ベルリン、ティタニア・パラスト ライヴ録音
 ラファエル・クーベリック指揮バイエルン放送交響楽団 1978~79年 シューマン交響曲全集 セッション録音
 
シューマンの作品の中でもロマンの色濃い、この曲はフルトヴェングラーにうってつけです。むせかえるような熱いロマンのみなぎる演奏です。一方、シューマンの作品で瑞々しい演奏を聴かせてくれるクーベリックもさすがにこの曲ではロマンあふれる、ファンタジックな演奏。これも素晴らしい演奏です。


2曲目のシューマンのピアノ協奏曲を予習したCDは以下です。

 マリア・ジョアン・ピリス、クラウディオ・アバド指揮ヨーロッパ室内管弦楽団 1997年9月、ベルリン、イエス・キリスト教会 セッション録音
 クララ・ハスキル、ヴィレム・ファン・オッテルロー指揮ハーグ・レジデンティ管弦楽団 1951年9月12日、アムステルダム セッション録音
 クララ・ハスキル、ラファエル・クーベリック指揮デンマーク放送交響楽団 1955年2月17日、コペンハーゲン ライブ録音
 クララ・ハスキル、カール・シューリヒト指揮ストラスブール市立管弦楽団 1955年6月15日、ストラスブール音楽祭 パレ・デ・フェテ ライブ録音
 クララ・ハスキル、エルネスト・アンセルメ指揮スイス・ロマンド管弦楽団 1956年10月10日、ジュネーヴ ヴィクトリアホール ライブ録音


ピリスはさすがに素晴らしい演奏。予習はこれで完了。あとは楽しみでハスキルの名演の数々を聴きます。これまで何度も聴いてきたのはPhilipsの1951年のセッション録音。オッテルローのサポートも素晴らしく、ハスキルが見事なシューマンを気品高いピアノを聴かせてくれます。ほかに4種のライブ録音があり、今回はそのうちの3つを聴きます。1955年のコペンハーゲンのライブでは、クーベリックの丁寧でニュアンスあふれるサポートのもと、ハスキルがロマンに満ちたシューマンを聴かせてくれます。まさに夢見るシューマンという感じの素晴らしい演奏です。1955年のストラスブール音楽祭もよいのですが、少し、シューリヒトもハスキルも固い感じ。最高だったのは1956年のジュネーヴのライブです。まず、録音がよく、ピアノもオーケストラも素晴らしい響き。アンセルメ指揮のスイス・ロマンド管弦楽団はとても美しい演奏でハスキルと共演。ハスキルのピアノも最高の美しさ。気品が高く、詩情に満ちたシューマンを聴かせてくれます。このCDは今後、saraiの最高のシューマンのピアノ協奏曲の定番になりそうです。


3曲目のチャイコフスキーのマンフレッド交響曲を予習したCDは以下です。

 エフゲニー・スヴェトラーノフ指揮ソヴィエト国立交響楽団 1967年

若きスヴェトラーノフ(39歳)の熱い演奏です。スヴェトラーノフは原典版も改訂版も演奏していますが、これは改訂版の演奏です。第4楽章の終盤のオルガンのはいってくる部分が聴きものです。



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ザルツブルクを出て、ミュンヘンへ

2018年8月19日日曜日@ザルツブルク~リューベック/2回目

ザルツブルク中央駅Salzburg Hbfのファーストクラス専用のラウンジで乗車前のゆったりとした時間を過ごしました。
さあ、これから、リューベックまで、合計9時間の長時間の鉄道旅です。まず、これから、オーストリア国鉄ÖBBのレールジェットでミュンヘン中央駅München Hbfまで行き、ドイツ国鉄DBのハンブルクHamburg行きのICEに乗り換えて、ハンブルクからはさらにリューベックLübeckまでREに乗り継ぎます。チケットは贅沢して、ファーストクラスにします。これが二人分の通しのチケットです。

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さて、ラウンジからホームに移動しましょう。ラウンジでは、ご馳走様でした。レールジェットははすぐに入ってきて、乗る車両は目の前、ラッキー。

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ザルツブルクの駅のドームを名残惜しく眺めながら、車両に乗り込みます。もう、これがザルツブルクの見納めかもしれません。

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乗り込んだファーストクラスの車両はガラガラです。

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スーツケースを荷物置き場に置こうとしますが、下段は空いていません。中段に持ち上げようと苦労していると、すぐ横に座っていたお兄さんが手伝ってくれます。感謝。何とかスーツケース2つとも収まります。

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指定席に落ち着き発車を待ちます。隣の二人席には先ほど荷物載せを手伝ってくれたお兄さんと連れ合いが座っています。

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と、なんだかホームをバタバタ走る人が多い。何と、荷物を持ちあげるのを手伝ってくれたお兄さんカップルもいきなり立ち上がり、荷物をまとめて慌てて下りていきます。何? もう発車のはずです。と、今度はどんどん客が飛び乗ってきて、車内をウロウロ大移動が始まります。何? 乗り継ぎの電車が遅れて着いたのかしらね。セカンドクラスの車両が混んでいるのか、大移動は続きます。ようやく、落ち着いたころ、若いアジアの三人の女の子が大きな荷物を持って移動してきて、我々の近くの席に落ち着きます。若者の貧乏旅行のような気がするのですけどね。どこから?と訊くと、フィリッピン人でウィーンから来たそうです。この騒動で、ザルツブルクを出てすぐに出会うドイツとの国境の川の写真を取り損ねます。車窓は市街地を抜けて、広々とした緑の中です。

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すぐにウンタースベルクUntersbergの山が見えます。この山を見るのもこれが最後でしょうか。

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やがて、ウンタースベルクの山が遥か彼方に遠ざかっていきます。

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と、車掌さんが検札にまわってきます。我々はもちろんOK。

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やはり、フィリピンの女の子たちは、向こうの車両よと言われ、スゴスゴと移動です。よい旅を楽しんでねと見送ります。

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で、この車両には我々二人だけとなり、二人でパソコン遊びに突入です。清々しい青空の下の緑美しい高原をレールジェットは走っていきます。牛が草を食んでいます。長閑ですね。ザルツブルクよ、さようなら。

車窓に流れる景色はほんの5日前に見たばかりのものです。車窓を眺めるのが趣味の配偶者も今はPCの画面を見つめています。これから、ミュンヘン中央駅まではPCがお友達。

ミュンヘン中央駅に定刻に到着。レールジェットを降ります。またまた、5日前と同様にミュンヘン中央駅での乗り換えです。

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次はハンブルク行きのICEに乗り換えです。乗るべきICEの前に到着。

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ハンブルク行きのICE588はブレーメン行きのICEと連結しています。

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手前がブレーメン行きのICE。ホームを1編成分、歩かされて、ようやく、ハンブルク行きのICE588の予約車両に到着。
何故か予約席には予約のマークが点灯していません。どうやら、先日の遅延お知らせと関係しているようで、遅延区間を含む予約はすべてキャンセルされたようです。さらに新規予約も受け付け中止のようです。幸い、我々が予約していた席はオープン席になっていて、先に座っている人もいません。予約のときは窓際2席が取れなかったので、むしろ、ラッキーです。窓際の2席をゲットします。いつものごとく四人席の二人掛け使用を目論みますが、一人の女性が座ってきます。一等席なのでゆったりしているし、境の腕乗せもそれぞれにあるので問題はありません。ご一緒しましょう。
車窓からのミュンヘンの空は快晴の真っ青な空です。まさに旅日和です。

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定刻にICEはミュンヘン中央駅を出発。現在、朝の11時51分。ハンブルクに着くのは夕方の16時53分。たっぷり、5時間の乗車です。快適なファーストクラスのシートでゆったりと鉄道旅を楽しみましょう。



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ICEで味わうランチとリースリンク

2018年8月19日日曜日@ザルツブルク~リューベック/3回目

ザルツブルクSalzburgからリューベックLübeckまで、合計9時間の長時間の鉄道旅の真っ最中です。ミュンヘン中央駅München Hbfからドイツ国鉄DBのハンブルクHamburg行きのICEに乗り換えたところです。ファーストクラスの窓際の席に二人で向かい合って、車窓を楽しみます。
ICEはミュンヘンを出ると、30分ほどで最初の停車駅、アウグスブルクAugsburgに到着。

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アウグスブルクを出ると、ロマンチック街道Romantische Straße沿いにヴュルツブルクWürzburgまで2時間も無停車です。すぐに緑あふれる郊外に出ます。

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そして、どこまでも続く真っ平な畑が広がる世界の中を走っていきます。

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自然の恵みが豊富な大地です。どれだけの農作物が収穫できるんでしょう。

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そんな雄大な風景に見とれていると、配偶者がもぞもぞと何か言い出します。何と、早くもランチが食べたいとのことです。まあ、それもいいですね。ICEはしばらく、駅にも停車しないで走り続けます。我々は、ゆっくりお昼を頂きましょう。ファーストクラスの特権として、注文した料理は席まで運んでくれます。食堂車の女性スタッフが忙しく動き回っています。彼女にリースリンクの白ワイン、カリーヴルスト、グーラッシュ(スープなし)をお願いします。
さすがにドイツの鉄道です。ちゃんとリースリンクの白ワインがメニューにあります。このワインはマインツMainz近くの名高いワイン産地のラインガウRheingauから少し南にあるガウ=ヴァインハイムGau-Weinheimのヴァイングート・クレーメルWeingut Krämerのリースリンクです。ハーフボトルで提供してくれるのもいいですね。

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このリースリンクの白ワインを旅のお供にゆったりしましょう。

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ドイツワインをいただきながら、ドイツらしい風景に見入ります。

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続いて、料理も届きます。
スープなしのグーラッシュです。

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これはベルリン名物のカリーヴルスト。トマトソースとカレーパウダーの組み合わせが何とも言えずに美味しい!

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車窓の眺めを楽しみながらの早目のランチです。

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ランチをゆっくり味わいます。

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ようやく、12時になります。風景はどこまでも変わりませんが、快晴の空の綺麗なこと。

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途中駅をノンストップで通過。

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アウグスブルクから1時間くらい走って、これでヴュルツブルクまで、ようやく、半分くらい来たことになります。車窓の風景は呆れるくらい変わりません。

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この辺りは収穫を終えた土だけの大地が広がっています。

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ゆっくりといただいたランチの食後のカプチーノを追加注文。列車の中とは思えぬ充実した食事で、いずれも美味しかったです。

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カプチーノを飲んでいると、窓外にはソーラーパネルが並びます。ドイツではよく見かける風景。脱原発のドイツも頑張っていますね。

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ヴュルツブルクも近づいてきます。



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フランケンワインの町、ヴュルツブルクに到着

2018年8月19日日曜日@ザルツブルク~リューベック/4回目

ザルツブルクSalzburgからリューベックLübeckまで、合計9時間の長時間の鉄道旅の真っ最中です。ミュンヘン中央駅München HbfからハンブルクHamburgまで、ICEで遠距離移動中です。美味しいランチとリースリンクの白ワインを楽しみ、ICEはヴュルツブルクWürzburgへもうすぐです。
車窓はドイツの大平原が広がっています。

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ソーラーパネルが次々と現れるのもいかにもドイツです。

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いかにもロマンチック街道Romantische Straßeらしい風情の美しい村を通り過ぎていきます。

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右手にマイン川Mainが見えてきます。マイン川を横断している高架橋はアウトバーン 7(Bundesautobahn 7)ですね。ドイツを縦断する大動脈です。この後、基本的にICEはこのアウトバーン 7と並行して、ハンブルクに向かいます。

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マイン川の対岸(北岸)の斜面には広大なワイン畑が見えています。saraiの大好きなフランケンワインの生産地ももう近いですね。

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ファーストクラスで配られたお菓子をいただきながら、マイン川沿いの景色を楽しみます。

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マイン川沿いの古い町並みを抜けていきます。オクゼンフルトOchsenfurtの町でしょうか。

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マイン川の美しい流れに沿って、ICEは快調に走っていきます。

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少しマイン川から離れて、小高い丘を走ります。

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また、町が見えてきます。ヴィンターハウゼンWinterhausenでしょうか。

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今度はマイン川の対岸に大きな町が遠望できます。アイベルシュタット Eibelstadtでしょうか。

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この町を遠くに見ながら、美しい草原の中を走っていきます。

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また、樹木の生い茂るマイン川の岸辺近くを走ります。

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やがて、ICEは川面が美しく輝いているマイン川を渡って、ヴュルツブルクに入っていきます。

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もうヴュルツブルクの中心地です。

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大きな建物が建ち並びます。

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そして、ヴュルツブルク中央駅Würzburg Hbfの構内に入っていきます。

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駅員さんの待つホームにICEは滑り込みます。

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ICEが停車すると、乗降客の動きが慌ただしくなります。

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今日は日曜日のせいか混み合っています。

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我々のボックスの残りの一席もすぐに女性が来て座ります。駅に着くたびに、席を求めての大移動があり大変です。珍しくファーストクラスも満席です。
順調に走ってきたICEはこの駅で時間調整も兼ねて、しばらく停車します。

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ホームの向かい側にSバーンの電車がやってきます。

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定刻を少し過ぎたところでICEはようやく出発。

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これで鉄道の旅はようやく半分ほど終えました。次の停車駅はフルダFulda。また、30分ほど走ります。



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メルヘン街道をまっしぐら

2018年8月19日日曜日@ザルツブルク~リューベック/5回目

ザルツブルクSalzburgからリューベックLübeckまで、合計9時間の長時間の鉄道旅の真っ最中です。ミュンヘン中央駅München HbfからハンブルクHamburgまで、ICEで遠距離移動中です。現在、ICEはヴュルツブルクWürzburgを出発しました。

すぐにヴュルツブルクの町なかを抜けて、緑豊かな郊外を走ります。

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やがて、マイン川Mainが見えてきます。

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広大な大平原の中を走っていきます。ちょうど緑の農地と刈り入れ後の土の農地に分かれています。しかし、この大平原がすべて農地というのは、ドイツ、そして、ヨーロッパの底知れぬ豊かさを感じます。

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やがて、周り中、土くれだけの大地が広がります。いずれ、ここも緑が芽吹いて、豊かな農地になるんでしょう。

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しばらく走って、マイン川に別れを告げます。マイン川はこの先、フランクフルトに向かいます。この旅の終わりはフランクフルト空港ですから、また、マイン川に再会できるでしょう。

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ICEはフルダFuldaの町に入っていきます。

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フルダに定刻に到着。

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ここでもそれなりの乗降があります。フルダはちょうどフランクフルトとベルリンの中間くらいの位置にあり、8世紀頃にドイツでキリスト教の布教活動をした聖人ボニファティウスの墓がこのフルダの大聖堂の霊廟にあり、宗教都市としての存在感を持っています。ゲーテも故郷のフランクフルトとワイマールの往復の途中によく立ち寄ったそうです。

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フルダを出たICEはまた、平原の中を走り抜けます。

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次の停車駅、カッセル・ヴィルヘルムスヘーエKassel-Wilhelmshöheに到着。ここはグリム兄弟が長く住んだところ。ドイツ・メルヘン街道Deutsche Märchenstraßeの町の一つです。

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この駅を過ぎるあたりで、長旅の疲れでsaraiはぐっすりと寝入ります。

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ICEが走る線路の傍らには常にアウトバーン 7(Bundesautobahn 7)が並行して走っています。時折、線路と交差して、右側に出たり、左側に出たりしています。ドイツの中央を縦断する大動脈らしく、多くの車が走っています。

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平原の彼方にゲッティンゲンGöttingenらしき町が見えてきます。

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定刻より少し遅れて、ゲッティンゲンに到着。メルヘン街道のほぼ中央に位置する町です。グリム兄弟が教鞭をとっていたゲッティンゲン大学Georg-August-Universität Göttingenは30人以上のノーベル賞受賞者を生んだ名門大学です。

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ゲッティンゲンを出ると、また、相変わらずの大平原。

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ところで、アイスクリーム売りのお兄さんが来たのにはビックリ。初体験です。ぐっすり寝ていたsaraiが耳ざとくその売り声に気づきますが、残念ながら既に完売したようです。時々、クッキーはいかがとサービスで配ってくれます。6時間の長旅も、車窓を眺め、メルヘン街道沿いの駅を確認し、飽きることなく時間は過ぎていきます。

やがて、ハノーファーHannoverの町に入っていきます。

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なかなかの大都市です。

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ハノーファーには定刻に到着。駅近くのタワーに上には、VWのフォルクスワーゲンのマークが見えます。この近くにはフォルクスワーゲンの本社もあり、このあたりはフォルクスワーゲンの企業城下町のようです。

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ここでずい分、ファーストクラスの車両も乗客が少なくなります。

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もう、ハンブルクまで1時間ちょっとになります。いよいよ長旅も終盤を迎えますが、この後、また、トラブルに出会います。



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ICE遅延し、ハンブルクで乗換トラブル勃発・・・けれどもリューベックの美で上機嫌!

2018年8月19日日曜日@ザルツブルク~リューベック/6回目

ザルツブルクSalzburgからリューベックLübeckまで、合計9時間の長時間の鉄道旅の真っ最中です。ミュンヘン中央駅München HbfからハンブルクHamburgまで、ICEで遠距離移動中です。現在、ICEはハノーファーHannoverを出発しました。ハンブルクまで、あと1時間ちょっと。長い鉄道旅も終盤です。

次の停車駅、ツェレ Celleに定刻よりも少し早く到着。順調です。ツェレは《北ドイツの真珠》と呼ばれる美しい町で、カラフルな木組みの家が建ち並んでいるそうです。ちょっと町並みを拝見したいものですね。

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発車したICEはすぐ、次の停車駅、ユルツェン Uelzenにまたまた、定刻よりも少し早く到着。この駅の駅舎はウィーンでも名高いフンデルトヴァッサーのデザインでドイツでも有名だそうです。停車時間が長ければ、サーっと眺めたいものですが、すぐに発車。

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次の停車駅はリューネブルク Lüneburg。

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このリューネブルクは今走っているエリカ街道Erikastraßeの中心の町。この近くに広がるエリカの花の大原野リューネブルガー・ハイデLüneburger Heideに惹かれて、この北ドイツまで来たんです。ですから、今すぐにでも、この駅で降りて、エリカの大原野に向かいたいところです。ですが、予定では、この後、ハンブルクに滞在して、そこから、天気の良い日を選んで、エリカの花の大原野リューネブルガー・ハイデを訪れる予定です。ここはぐっと辛抱して、このまま、ICEに乗って、ハンブルクに向かいます。

リューネブルクを出て、いよいよハンブルクが近づいてきます。実は何回かドイツ国鉄DBからEメールが来ていて、このあたりでICEは遅延すると予告されています。その遅れるという区間に入ります。遅れる理由は何かしらと緊張して見ていますが、何があるということもなく、特にスピードが落ちるということもなく進んでいきます。しかし、ハンブルクの直前でスピードダウン。ノロノロ運転に入ります。

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止まったり、動いたりを繰り返して、一向に進みません。この運行の乱れの理由はまったく分かりません。

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ようやく、ハンブルク中央駅の一つ手前のハンブルク・ハールブルクHamburg HbfHamburg-Harburgに20分弱の遅れで到着。

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そして、DBの予告通り、20分遅れでハンブルク中央駅に到着です。予定していた乗り換えの電車は、既に発車したようで、もちろんいません。これも分かっていたことなので慌てることはありませんが、事情が分かりません。乗れと言われているコペンハーゲン行きのEC(ユーロシティ)が出るホームに行きます。

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この電車ECは混雑が予告されていた電車です。EC(ユーロシティ)は既に入線していますが、まだドアが開いてなくて、物凄く多くの人たちがドアの前に立って、待っています。どうやら、このECはハンブルク始発のようです。混雑するから予約をしろと言われていたのですが、満席で予約もできず、ザルツブルクの駅で訊いても的外れの返事だったし・・・。なんだか全く分かりませんが、座れないことも覚悟せざるをえない状態です。おまけに、反対側のホームにもコペンハーゲン行きの同じような電車が停まっています。駅員に聞くと、それは違って、大勢がたむろしている電車が乗るべき電車だとのこと。とりあえず、扉が開くのを待っている人がより少なさそうな車両を探して移動します。とはいっても、6両ほどの短い電車で、ファーストクラスもついていません。仕方なく、この車両と当たりを付けて待機します。

そして、ドアが開くのを待って急いで乗り込みます。席は結構空いているのですが、予約で満席なので予約の表示ランプがついている席がほとんどです。それでも予約の表示のない席もあります。不思議ですが、何はともあれ、予約表示のない席を見つけて座り込みます。まあ、これで一安心です。セカンドクラス車両の一部に、窓側にそれぞれ対面式の席が並んでいる部分があり(日本の通勤電車みたい)、ちんけなベンチの席です。予約するような席ではありませんね。それでもこの席が確保できラッキーです。この車両にも後から後から人が乗り込んできて、またまた大騒ぎ。発車予定時間を過ぎても、到着する電車の乗り継ぎの乗客を待っている感じです。そして、まだまだ大勢の人たちが慌てて乗り込んできます。ついに、立つ人が出てきます。こんな電車がコペンハーゲン行きの国際列車なのでしょうか。よく分かりませんが、ともかく30分間乗車して、隣のリューベックの駅まで運んでくれればOKとしましょう。最終的には、我々の合い向わせの席も満席。大勢の乗客を乗せて、出発です。

この我々の乗ったエリアには、一人の2歳くらいの子供を連れた妊婦さんと2~8歳くらいの3人の男の兄弟を連れた家族が相席となります。このうちの2人の2歳くらいの子が愛らしく動き回り、居合わせた乗客は、皆ニコニコと見守るという和やかな状態となり、大混雑の30分は過ぎていきます。リューベックが近づくと、皆下りる準備に入ります。我々もそれに倣います。少し遅れて発車した電車は快調に走り、当初の予定到着時間の30分遅れくらいでリューベック中央駅Lübeck Hbfに到着。

電車の中の様子は確認はしてないけれど、ほとんどの人がこのリューベックで降りてしまったようです。子連れの人や大きなカバンを持った人がエレベータに向いますが、これが何と故障中!エスカレータもなく、長い階段の下で、皆躊躇してます。でも、上がるしかないので、saraiと配偶者は気合を入れてカバンを持って上がります。子連れの妊婦さんはパパが迎えに来ています! よかったね。

ところで、この駅は最近作られたようで、驚くほど立派です。
駅を出て、振り返ると、駅舎は昔の繁栄のころを彷彿とさせる立派な駅舎です。

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そして、駅前広場の向こうに見える、旧市街への門を見て口あんぐりです。見たこともない、おもちゃの国への入り口のような感じです。立派な町です。これは楽しみです。

何とも威厳のある駅舎を眺めながら、旧市街のあるトラヴェ川Traveの中洲に向かって歩いていきます。思ったよりも歩くと結構、距離があります。
有名なホルステン門Museum Holstentorが近づいてきます。

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そのホルステン門を通り過ぎて、トラヴェ川を渡ると、そこに今日のホテル、リングホテル イェンゼンRinghotel Jensenがあります。最高の立地です。ホルステン門が間近です。ホテルでチェックインしようとすると、ホテルの女将いわく、あなたのために4階のリバービューで眺めがよく、バスタブ付きの最高の部屋を用意しといたわよってことです。saraiがパーフェクト!と言うと、にこっと笑った顔が何とも愛嬌があります。元気の良いしっかり者のおばさんです。ダンケ!

彼女の言った通りの、素晴らしい眺望の部屋です。窓から、ホルステン門が見下ろせます。

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ホルステン門の左には煉瓦造りの塩倉庫Salzspeicherが見えています。昔、リューネブルクLüneburgで産した岩塩を塩街道Alte Salzstraßeを通って、ニシンの塩漬けの材料として北方ドイツに輸出するために、主要積出港のリューベックに運んでいました。積み出しまで塩は保管したのがこの塩倉庫です。ハンザ同盟Hansaの首都たるリューベックの在りし日の姿が思い描かれます。

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お部屋の様子を見てみましょう。
広々としたベッド。

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デスクとチェアーも使いやすいし、その上には壁掛けの液晶テレビ。

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何と、召使い用の部屋もついてるよ! この旅には連れてきてないけど(笑い)。

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バスルームも清潔で広いし、ちゃんとバスタブもありますね。女将さんの言った通りです。

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最後にもう一度、窓からの素晴らしい眺めを確認。

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荷物を部屋に置くだけにして、早速、リューベックの旧市街散策に出かけます。まだ、夕方の7時前ですから、しばらくは明るいでしょう。



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夕景のリューベック:トラヴェ川から聖ペトリ教会へ

2018年8月19日日曜日@リューベック/7回目

ザルツブルクSalzburgからリューベックLübeckまで、合計9時間の長時間の鉄道旅を終えて、美しいリューベックの町に落ち着いたところです。
早速、ホテルを出て、夕暮れのリューベックを散策しましょう。
これが宿泊しているホテル、、リングホテル イェンゼンRinghotel Jensenの入り口です。何だか、見栄えがよくないですね。

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少し離れて、ホテルの建物を眺めます。1階はレストランになっています。

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さあ、散策を開始です。夕刻になり、日中の暑さはありません。トラヴェ川Traveを皮切りに町歩き開始。対岸には塩倉庫Salzspeicherが見えています。

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夕陽に照らされたトラヴェ川沿いのカフェのテラス席はとても賑わっています。

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トラヴェ川の美しい水面を眺めながら、ゆっくりと散策を楽しみます。

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岸辺には観光船が停泊しています。明日はトラヴェ川クルーズを楽しむ予定です。

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旧市街の町並みの上に聖ペトリ教会St. Petri Kircheの尖塔が聳えていますね。あちらのほうに向かってみましょう。

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これが今歩いているトラヴェ川沿いのアン・デア・オーバートラヴェ通りAn der Obertraveです。通り沿いのレストランは賑わっています。

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綺麗な路地、クライネ・ペータースグルーベ小路Kleine Petersgrubeの向こうに聖ペトリ教会の尖塔が見えます。この路地を進んでみましょう。

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トラヴェ川の川岸から中洲の中央に続く路地は緩やかな上り坂になっています。

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だんだんと青空に映える尖塔が美しく眺められます。

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やがて、路地の端に突き当たります。ここで右に折れます。

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聖ペトリ教会の煉瓦塀に沿って、コルク小路Kolkの綺麗な石畳の道を進みます。それにしても何て美しい路地なんでしょう。これだから、ヨーロッパの古都の路地歩きは止められません。

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路地沿いには小劇場があります。

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ここで四つ辻に差し掛かります。ぶつかったグローセ・ペータースグルーベ小路Große Petersgrubeを入って、左に進みましょう。

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すると目の前に聖ペトリ教会の尖塔が視界いっぱいに広がります。

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いやはや美しい教会です。その眺めに見入って、自然に歩を止めてしまいます。

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再び、歩き出して、教会の南側面の前に立ちます。

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この聖ペトリ教会の塔には上れるそうですが、それは明日の町歩きまで、とっておきましょう。まだ、この町の様子が分かりませんから、塔の上からの町の景色が楽しめそうにありません。

ここまでの散策ルートを地図で確認しておきましょう。

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聖ペトリ教会の横を抜けて、さらに町歩きを続けます。



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夕景のリューベック:大聖堂を過ぎて、ザンクト・アンネン通りへ

2018年8月19日日曜日@リューベック/8回目

夕暮れのリューベックLübeckを散策しています。トラヴェ川Traveの畔から聖ペトリ教会St. Petri Kircheまで歩いてきて、美しい聖ペトリ教会の姿に魅了されました。
その聖ペトリ教会を過ぎて、何本もの通りが交差するクリンゲンベルクKlingenbergにやってきます。この広場には涼しそうな噴水が上がっています。

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ここから続くプフェーデマルクト通りPferdemarktの先には教会の塔が見えています。大聖堂Dom zu Lübeckですね。

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大聖堂に向かって、プフェーデマルクト通りを歩きます。通りの両側の建物のファサードは立派ですね。

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あれっ、教会の塔が2つありますね。どうやら、左側の塔が大聖堂のようです。

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さらに近づきます。右の教会の塔は聖心教会Propsteikirche Herz Jesuです。

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大聖堂の塔に近づきます。何と大聖堂の尖塔は2本あります。真横から見ていたので、2本の尖塔が重なって見えていたんですね。

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大聖堂の前には、大聖堂を守るようにライオン像が設置されています。

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このライオン像はリューベックの町を再建したザクセン大公、ハインリッヒ獅子公に因んだものだそうです。ハインリッヒ獅子公は12世紀を生きた人物です。彼は1157年に大火に見舞われたリューベックの町を1159年に再建しました。

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大聖堂の2本の尖塔を下から見上げます。もともとはロマネスク様式だったようですが、その後、現在のゴシック様式に改修されました。とても美しいですね。

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少し離れて尖塔を眺めます。とても印象的です。

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北側の側面から教会を眺めます。重厚な煉瓦造りの建物です。

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大聖堂の内部は見学せずにフェーゲフォイアー通りFegefeuerを抜けて、ミューレン通りMühlenstraßeに出ます。

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ミューレン通りを横断して、そのまま直進して、ザンクト・アンネン通りSt.-Annen-Straßeに入ります。美しい建物が建ち並んでいます。右手の立派な建物はギリシャ料理店です。

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通りを進むと、右手に煉瓦造りの立派な建物、ムゼウムシュクヴァルティアー・ザンクト・アンネンMuseumsquartier St. Annenがあります。ここには聖アンネン博物館と聖アンネン・アートギャラリーの二つがあります。

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ここも外から見るだけで通過。もっとも開館時間はとっくに過ぎています。リューベックの歴史を知るにはよいところのようです。

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また、教会です。聖エギディエン教会Ägidienkircheです。実に教会の多い町ですが、この教会はその中では比較的こぶりですね。

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もっとも近くに寄ると、煉瓦造りの素晴らしい建物です。ここも前を通過するのみ。

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教会を過ぎても、さらにまっすぐ進みます。通りの名前はバライアーフォール通りBalauerfohrに変わります。

ここまでの散策ルートを地図で確認しましょう。

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夕暮れの散策はまだまだ続きます。それにしても、このリューベックは1942年に大空襲で大きく破壊されたそうですが、とてもそうとは思えない美しい町です。戦後のドイツ人の再建への努力のあとがうかがわれます。



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夕景のリューベック:ケーニッヒ通り沿いに、パッサージュ、カタリーネン教会、ヴィリー・ブラント・ハウス、ヤコビ教会

2018年8月19日日曜日@リューベック/9回目

夕暮れのリューベックLübeckを散策しています。トラヴェ川Traveの畔から聖ペトリ教会St. Petri Kirche、大聖堂Dom zu Lübeckと歩いてきて、ザンクト・アンネン通りSt.-Annen-Straßeで聖エギディエン教会Ägidienkircheの前を過ぎて、バライアーフォール通りBalauerfohrに入ったところです。
ここまでの散策ルートを地図で確認しておきましょう。

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バライアーフォール通りを二筋ほど進むと、ヒュシ通りHüxstraßeにぶつかります。ここで左に折れて、ヒュシ通りを進みます。すると、すぐに右手に寿司レストランがあります。とっても賑わっていますね。ドイツ人にとって今やお寿司はポピュラーな食べ物です。

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ヒュシ通りをウィンドウショッピングしながら歩いて、大通りのケーニッヒ通りKönigstraßeに出ます。そして、ヒュシ通りの一本隣に並行しているフライシュハウアー通りFleischhauerstraßeに入ることにします。このあたりは特に何があるというわけではありませんが、純粋にリューベックの町並みを味わいながらの散策になります。これがケーニッヒ通りからフライシュハウアー通りを見た風景です。夕暮れの静けさが漂っていて、あまり人影もありません。

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このあたりでどっと疲れが出てきて、この人の往来もないフライシュハウアー通りを歩くことに気持ちが引きます。で、フライシュハウアー通りを歩くことは止めて、そのまま、ケーニッヒ通りを進むことにします。明るいとは言え、もう夜の7時半です。少し進むと、左手にシュランゲンSchrangenという広場があります。広場の右手にはカルシュタットKarstadt Lübeckというデパートがあり、広場の中央にはお洒落なオープンカフェもありますが、もう閉店したようです。そして、広場の向こうには大きな教会の尖塔が見えています。これこそ、リューベックのシンボル的な存在であるマリエン教会Marienkircheですね。ブクステフーデがオルガニストをしていた教会です。かの大バッハもブクステフーデの奏でるオルガンに魅せられて通い詰めたという伝説が残っています。(先日、saraiはバッハ・コレギウム・ジャパンのコンサートで鈴木雅明氏のオルガン演奏でブクステフーデの《第一旋法によるマニフィカト》とバッハのプレリュードとフーガ BWV 545を聴き、大変、感銘を受けました。)

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すぐにもマリエン教会に駆け付けたいところですが、それは明日の楽しみにとっておきます。

ケーニッヒ通り沿いには、ケーニッヒパッサージュKönigpassage Lübeckというおおきなパッサージュの入り口があります。このパッサージュはこのケーニッヒ通りから、フライシュハウアー通りとドクター・ユリウス・レーバー通りDr.-Julius-Leber-Straßeまでつながる通り抜けにもなっています。通り抜けはこのリューベックの名物の一つです。通常はガングGangと呼ばれる小路が通り抜けになっています。

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パッサージュはもう閉まっているようなので、そのまま、ケーニッヒ通りを進みます。次のドクター・ユリウス・レーバー通りと交差する4つ辻には見事な煉瓦造りの建物があります。きっと由緒ある建物でしょうが、現在は単なる薬局、レーヴェン薬局Löwen Apotheke Lübeckです。

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少し進むと左手に映画館Filmhaus Lübeck。

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さらに進むと、右手にカタリーネン教会Katharinenkircheの堂々たるファサードが見えてきます。

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教会の前に立って、この古色蒼然とした煉瓦造りの建物を見上げます。

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入り口の上部には、20世紀の彫刻家エルンスト・バルラッハErnst Barlachのとてもシンプルな彫像が飾ってあります。古いファサードにとても調和していますね。

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このカタリーネン教会の先で交差するグロッケンギーサー通りGlockengießerstraßeをちょっと入ったところにギュンター・グラス・ハウスGünter Grass Houseがある筈ですが、通りからちょっと覗くだけで、行くのはなしにします。どうせもう閉まっていますからね。ギュンター・グラスは《ブリキの太鼓》で知られる現代作家です。

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ケーニッヒ通りの少し先には、ヴィリー・ブラント・ハウスWilly-Brandt-Haus Lübeckがあります。ヴィリー・ブラントは西ドイツの首相を務めた人物ですが、このリューベックの出身なんですね。東西の緊張緩和を進めたことで、1971年にノーベル平和賞を受賞していますが、彼の秘書のギュンター・ギヨームが東ドイツ国家保安省の潜入させていたスパイと発覚したことで、無念にも首相を辞任しました。この冷戦時代には色んなことがありましたね。

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ヴィリー・ブラント・ハウスの前には斬新なデザインの看板が立っています。顔が半分だけというのがなかなかです。

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これがヴィリー・ブラント・ハウスの全景です。

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ケーニッヒ通りをさらに進むと、またまた、堂々たる構えの教会が出現します。ヤコビ教会St. Jakobi Kirche zu Lübeckです。港町らしく、船員のために建てられた教会です。リューベックには、立派な教会の建物が多いのに驚きます。いかにハンザ同盟Hansaの中心地として、この地が栄えたかの証しなのでしょう。

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このヤコビ教会の真向いに配偶者のご推奨のレストラン、カルトッフェルケラーKartoffelkeller Lübeckがあります。何故、配偶者がご推奨なのかは後でね・・・。

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ケーニッヒ通りから小径を入ったところ、すぐにレストランが見えます。とても雰囲気がよさそうですね。

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配偶者はその気になって、一目散にレストランに向かいます。

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が、saraiはまだ見ておきたい建物があるんです。すぐ先にある聖霊養老院Heiligen-Geist-Hospitalです。配偶者を残して、写真を撮りに行きます。13世紀に建てられた福祉施設(救貧院兼病院)ですが、素晴らしく美しいファサードです。

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ここまでの散策ルートを地図で確認しておきましょう。

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さあ、配偶者が待っているレストランに戻って、お待ちかねのディナーをいただきましょう。



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夕景のリューベック:評判のカルトッフェルケラーで美味しいディナー

2018年8月19日日曜日@リューベック/10回目

夕暮れのリューベックLübeckを散策しています。トラヴェ川Traveの畔から聖ペトリ教会St. Petri Kirche、大聖堂Dom zu Lübeck、聖エギディエン教会Ägidienkirche、カタリーネン教会Katharinenkirche、ヴィリー・ブラント・ハウスWilly-Brandt-Haus Lübeck、ヤコビ教会St. Jakobi Kirche zu Lübeck、聖霊養老院Heiligen-Geist-Hospitalと散策してきました。

これから、配偶者のご推奨のレストラン、カルトッフェルケラーKartoffelkeller Lübeckでディナーをいただきます。カルトッフェルとはドイツ語でジャガイモのこと。名前の通り、ジャガイモ料理が評判のお店です。そして、配偶者はドイツのジャガイモが大の好物なんです。聖霊養老院の写真撮影から戻ったsaraiはお店の前で待つ配偶者と合流。もうお店の前のテラス席から雰囲気最高です。

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早速、店先を窺います。テラス席もよさそうですが、店内の様子も気になります。

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ちょっと、お店の中を覗いてみましょう。入り口を入ると、階段が地下に続いています。

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階下に降りてみると、そこはワイン蔵のような素晴らしい雰囲気の空間が広がっています。ここで食事をいただきましょう。

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仄暗い空間の中、奥まった席に落ち着きます。

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料理を注文して、美味しい料理を期待して、待ちます。周りの設えもなかなか可愛いです。

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これがドイツ風の雰囲気なのでしょうか。料理を待つ間も雰囲気が楽しめます。

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たまたま、お隣が日本女性二人。フランクフルト在住で、旅で来られたようです。何かお手伝いをと声をかけてくださいます。ヨーロッパ在住の日本人の皆さん、親切ですね。
上を見上げると、天井のアーチのボールトにも可愛いものがぶら下げてあります。見飽きない雰囲気です。

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まずはラインガウのリースリンクの白ワインが運ばれてきます。美しいリューベックの町に乾杯! よく冷えていて美味しいです。

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料理はスイス風のパンに盛った料理。もちろん、ジャガイモはたっぷり。お肉も野菜も満載で目玉焼きものっています。このお店の一押しの料理です。

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もうひとつもパン料理。これはメインがお魚ですが、それ以外はほぼ一緒ですね。とっても美味しく、いただきます。

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夕食を終えて、お店を出ると、まだ、夜9時前で空は明るく、ヤコビ教会の尖塔が空に向かって聳え立っています。

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ヤコビ教会の横のコーベルク広場Koberg Platzに出ると、さすがに広場の周りの建物は宵闇に包まれつつあります。

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コーベルク広場からブライテ通りBreite Straßeに出ると、船員組合の家「シッファーゲゼルシャフトSchiffergesellschaft」が薄暗い町の中の浮かび上がっています。

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このシッファーゲゼルシャフトの建物は1535年に建てられたもので、よほど老朽化しているのか、路地を挟んだ隣の建物から梁で支えられています。

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これがシッファーゲゼルシャフトの全景です。なかなか趣きのあるファサードです。現在はレストランとして使われています。

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シッファーゲゼルシャフトの前に近づくと、名前が記された看板が突き出しています。

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さて、シッファーゲゼルシャフトの横の路地、エンゲルスグルーベEngelsgrubeを下りていきます。

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ここまでの散策ルートを地図で確認しておきましょう。

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宵闇のリューベックの町を散策しながら、ホテルに向かいます。



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庄司紗矢香の妙なる響きに感動・・・ペンデレツキ&東京都交響楽団@サントリーホール 2019.6.25

庄司紗矢香が表現するペンデレツキの音楽の世界。とても素晴らしいです。作曲者自身が指揮している目の前で堂々と心のありったけをぶつけるような演奏を繰り広げる姿は感動的です。日本人には難しかった自己表現が見事に実現しています。譜面を置いての演奏でしたが、この作品を完璧に自己の音楽として表現しきっていることは見て取れました。作品との程よい距離を持ったバランスのよい演奏でした。よい意味で無機的な雰囲気もあり、抒情的な一面も捉えて、あるときは熱い推進力もあるという、実に多彩な表現です。考え抜いた結果なのでしょう。美しいヴァイオリンの響きをベースにしていましたが、あまりメローになり過ぎないような配慮も働いていたように思えます。もっと美しく響かせることもできたでしょうが、あえて、厳しい表現も見せていました。初演者のアンネ=ゾフィー・ムターは明快で美しい演奏でしたが、庄司紗矢香は彼女なりに一線を置いた表現でこの作品の新たな解釈を聴かせてくれました。ペンデレツキのこの作品は近年に作曲されたヴァイオリン協奏曲の中では大変、魅力的なものですが、庄司紗矢香の演奏で一層、その魅力の幅を広げたような気がします。今後、このヴァイオリン協奏曲は演奏機会が増えていきそうな予感がします。

前半の庄司紗矢香の演奏ですっかり、満足しましたが、後半のベートーヴェンの交響曲第7番は予想以上の会心の演奏。先日、ジョナサン・ノット指揮の東京交響楽団の素晴らしい演奏を聴いたばかりですが、今日の演奏はそれに勝るとも劣らない演奏。ペンデレツキの指揮も見事でしたが、都響のモダンで切れの良い、完璧なアンサンブルが凄かったと思います。やはり、これが今日的なベートーヴェン演奏の規範なのでしょう。室内オーケストラを思わせる一糸の乱れもない完璧なアンサンブルでの古典的な演奏。ロマンやスケール感という要素は排除して、極力、譜面に忠実に演奏する・・・その中でベートーヴェンが描き出そうとしたオリジナルな音楽表現を目指すというものです。自身が作曲家であるペンデレツキだからこそ、こういうベートーヴェンの実像に回帰するような演奏が可能なんでしょう。時を置かずして、日本のオーケストラでこのベートーヴェンの傑作の素晴らしい演奏が続けて聴けて、大変、幸せです。

今日は前半は現代音楽、後半は古典派の音楽でしたが、ペンデレツキはどちらもその音楽が底面ではつながっていることを分からせてくれるような演奏を聴かせてくれました。久しぶりに都響のサントリー定期に足を運びましたが、素晴らしいコンサートに出会えました。


今日のプログラムは以下です。

  指揮:クシシュトフ・ペンデレツキ、マチェイ・トヴォレク(平和のための前奏曲のみ)
  ヴァイオリン:庄司紗矢香
  管弦楽:東京都交響楽団  コンサートマスター:矢部達哉

  ペンデレツキ:平和のための前奏曲(2009)[指揮/マチェイ・トヴォレク]
  ペンデレツキ:ヴァイオリン協奏曲第2番《メタモルフォーゼン》(1992-95)
《アンコール》 J.S.バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ第3番 ハ長調 BWV1005より第3楽章 ラルゴ

   《休憩》

  ベートーヴェン:交響曲第7番 イ長調 op.92


最後に予習について、まとめておきます。

1曲目のペンデレツキの平和のための前奏曲は予習すべきCDが入手できず、予習していません。


2曲目のペンデレツキのヴァイオリン協奏曲第2番《メタモルフォーゼン》を予習したCDは以下です。

 アンネ=ゾフィー・ムター、クシシトフ・ペンデレツキ指揮ロンドン交響楽団 1997年

これはムターのこれまで聴いたCDでも最高の演奏です。その深い音楽表現に感動しました。ヴァイオリンの響きのあまりの美しさにも魅了されました。究極の名演です。ムターがこの曲の初演者であるからとかは関係ないレベルの音楽の完成度です。ムターの音楽家としての知性の高さにも驚愕しました。


3曲目のベートーヴェンの交響曲第7番を予習したCDは以下です。

 カルロ・マリア・ジュリーニ指揮シカゴ交響楽団 1971年

この曲はいまさら予習の必要もありません。あくまでも楽しみとして聴きました。フルトヴェングラーを除くと、このジュリーニ指揮シカゴ響の演奏がsaraiの一番のお気に入り。最高の演奏です。録音も素晴らしいです。この頃のジュリーニはマーラーの第9番やシューベルトの第9番など素晴らしい録音揃いです。



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テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

       庄司紗矢香,  

夕景のリューベック:宵闇に包まれた幻想的な空間、ガング

2018年8月19日日曜日@リューベック/11回目

評判のカルトトッフェルケラーKartoffelkeller Lübeckで美味しいディナーをいただいた後、宵闇のリューベックLübeckを散策しています。ヤコビ教会St. Jakobi Kirche zu Lübeckの横のコーベルク広場Koberg Platzから、船員組合の家「シッファーゲゼルシャフトSchiffergesellschaft」の前に出て、その横の路地、エンゲルスグルーベEngelsgrubeを下りていくところです。
ここまでの散策ルートを地図で確認しておきましょう。

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シッファーゲゼルシャフトを横手に見ながら、エンゲルスグルーベの路地に入ります。

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リューベックの町は通り抜け(ドゥルヒガングDurchgang、この町では略してガングGangと言うようです)が多いことで知られています。そこで、そのガングを体験してみましょう。

エンゲルスグルーベの路地で最初に目に付いたガングらしきものに入ってみます。
建物の中に穿かれたアーチのトンネルに入り、少し進んだところでガングの入り口を振り返ります。

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アーチのトンネルを抜けると、こんなに趣のある世界が待っています。路地に並ぶ建物は色とりどりに塗り分けられています。路地の先には美しいマリエン教会Marienkircheの2本の尖塔が見えます。マリエン教会はリューベックのランドマーク的な存在ですね。

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ところがこの路地の先の公園(シュピールプラッツSpielplatz)へ抜ける入り口の扉はしっかりと閉まっています。ということは、これはガングではなかったんですね。

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すぐすごとこの美しい路地、ジーファース・トール小路Sievers Thorwegから撤退します。でも、この美しい雰囲気の路地に入り込めてよかったとsaraiは強がりを言います。

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エンゲルスグルーベの路地を再び、先に進むと、すぐ近くに今度こそ、本物のガングがあります。ベッカーガングBäcker-Gangです。頭を下げて歩きたくなるような狭いアーチのトンネルです。

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真っ暗なトンネルの中を明るい出口に向かって進みます。

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トンネルを抜けた先も煉瓦塀に挟まれた狭い通路が続きます。

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その狭い通路の先には宵闇に包まれた幻想的な空間があります。ぽつんと置かれた白いベンチが何とも風情があります。

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ゆっくりとこの何とも言えない雰囲気を楽しみます。

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路地の後ろを振り返ると、今入ってきた煉瓦塀に挟まれた狭い通路が見えています。その先のアーチのトンネルの向こうにはエンゲルスグルーベの路地の明かりが見えています。いやはや、夢のような空間です。

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このベッカーガングの先にはまた次のガングが続いています。リュングレーエンスガングLüngreens Gangです。

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これまた美しい空間です。

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リュングレーエンスガングを抜けて、隣の路地、フィッシャーグルーベFischergrubeに出ることができました。まさに通り抜けですね。

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フィッシャーグルーベの路地を下っていきます。この路地も美しい建物が並んでいます。

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最初の4つ辻に出ると、左に伸びるクプファーシュミーデ通りKupferschmiedestraßeの先にマリエン教会の2本の尖塔が望めます。

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リューベックの宵闇の空に輝く半月がマリエン教会の尖塔とともに美しい光景を形作っています。

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路地の建物の前には必ずと言っていいほど、花が飾られています。北ドイツの短い夏をこうして楽しむのでしょうか。

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ファサードの綺麗な建物を眺めながら、フィッシャーグルーベの路地を下っていきます。

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トラヴェ川Traveの岸辺に突き当たります。川岸には多くのクルーザーが係留されています。ここはすぐにバルト海へ続く港町であることを思い出させます。

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トラヴェ川の暗い川面には岸辺の明かりがちらちら揺れています。

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トラヴェ川の対岸には大きな建物が見えます。有名なコンサートホール、ムジーク&コングレス・ハレMusik- und Kongresshalle Lübeckです。以前、DVDで巨匠ギュンター・ヴァント指揮、北ドイツ放送響によるライヴ映像のシュレースヴィヒ=ホルシュタイン音楽祭(2001年)でのブルックナーの交響曲第9番の素晴らしい演奏を聴いた記憶が鮮明に蘇ります。このホールだったんですね。因みにギュンター・ヴァントはそのコンサートの翌年の2002年に亡くなります。

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トラヴェ川沿いにホテルに戻ります。町の門、ホルステン門Museum Holstentorが暗い闇に浮かび上がっています。

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ルンルンで町歩きを完了。
町歩きのルートを地図で確認しておきましょう。

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ずい分歩き回りましたね。

ホテルの部屋に戻ると、その窓からもホルステン門を見下ろせます。

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超大きなバスタブにたっぷりお湯を張って、疲れを取ります。

明日はまた、リューベックの美しい町を散策し、聖ペトリ教会St. Petri Kircheの塔からの旧市街の眺望、それにトラヴェ川・運河のクルーズを楽しむ予定です。それにブクステフーデとバッハゆかりのマリエン教会にも行かないとね。リューベックの町歩きが一段落したら、ハンブルクHamburgに移動して、軽く町歩きしましょう。



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リューベック散策:トラヴェ川クルーズに出発

2018年8月20日月曜日@リューベック

旅の8日目、リューベックLübeckの2日目です。

今朝のリューベックの空は雲が広がっています。寒そうにジャンパーなどの外套を羽織っている人が多いです。北ドイツの夏の終わりはこんなものなのでしょうか。天気予報も、雨40%となっています。今日は覚悟して出かけましょう。その前に、朝ごはんです。朝食レストランに行くと、あまりの人の多さにびっくりです。このホテルは思った以上に部屋数もあり、人気のホテルのようですね。朝食は一般的な内容ですが、充実した品々です。茹で卵があります。カフェラテをお願いすると、ポットにたっぷりのコーヒーとホットミルクを持ってきてくれます。スイカは旬なのか、どこでも甘くて美味しいです。しっかり頂きます。

ホテルのチェックアウトをし、レセプションに荷物を預けて、昨夕に引き続き、リューベックの旧市街の散策に出かけます。ホテルを出ると、目の前はトラヴェ川Traveです。早速、トラヴェ川クルーズ船乗り場へ直行します。
まずはチケットを購入。

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クルーズ開始は10時からなのですが、今ちょうど10時です。第1便に間に合います。10人ほどのクルーズ客ですが、クルーズ船は定時にちゃんと出発です。チケット売り場の表示は既に次の10時半の第2便になっていますね。

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クルーズ客全員が後部のデッキに陣取り、なんだか家族的な雰囲気です。

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saraiの後ろには煉瓦造りの塩倉庫Salzspeicherが見えています。

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クルーズ船はクルーズ船乗り場から離れていきます。この後、グルリと川の中洲にあるリューベックの町の周りを一周するコースを航行する筈です。

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クルーズ船乗り場に停泊している僚船の横を通り過ぎていきます。因みにこのクルーズ船はクヴァント・リーニエ・リューベックQuandt-Linie-Lübeckという遊覧船会社が運行しています。このクルーズ船乗り場はホルステン門テラスHolstentor-Terrassenという乗り場です。説明はドイツ語のみ。残念ですが、ほとんど分かりません。まあ、風景を楽しむことに専念しましょう。

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すぐにホルステン門と旧市街を繋ぐホルステン橋Holstenbrückeの下をくぐります。ぎりぎりの幅ですね。

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無事にくぐり抜けました。

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くぐり抜けたホルステン橋の向こうに塩倉庫がかろうじて見えています。

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橋が次第に遠ざかっていきます。

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橋がずい分遠くになります。

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このあたりは昨夜、レストランからの帰りに歩いたところです。船の上からだと、随分、印象が変わります。

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ちょうど、マリエン教会Marienkircheの2本の尖塔がフィッシュ通りFischstraßeの先に見えます。後で訪れる予定です。

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左手に見える大きな建物は5つ星ホテルのラディソン ブルー セナター ホテル リューベックRadisson Blu Senator Hotel。

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マリエン教会は建物の陰に隠れ、尖塔の先だけが見えています。

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再び、樹木が邪魔していますが、マリエン教会がアルフ通りAlfstraßeの先に見えます。

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再び、マリエン教会の2本の尖塔は建物の向こうに見えます。

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またまた、マリエン教会がメング通りMengstraßeの先に見えます。右手には、聖ペトリ教会St. Petri Kircheの尖塔も見えています。

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教会の尖塔がいくつも見えています。左がマリエン教会、真ん中が聖ペトリ教会、右に遠く見えているのは大聖堂Dom zu Lübeckの2本の尖塔でしょうか。壮観ですね。

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左手はコンサートホール、ムジーク&コングレス・ハレMusik- und Kongresshalle Lübeckの前に差し掛かります。

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目の前に歩行者専用の橋、ムジーク&コングレス・ハレ橋Muk-brückeが迫ります。

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この橋をくぐると、その先の川岸にはずらっとクルーザーが係留されています。昨夜もこのあたりを歩きました

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このムジーク&コングレス・ハレ橋のたもとでクルーズ船がいったん停泊します。2番目の乗り場、ムジーク&コングレス・ハレ/ブスパルク広場MuK/Busparkplatzです。

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この乗り場で数名のクルーズ客が乗り込みます。

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ここまでのクルーズ船の航行ルートを地図で確認しておきましょう。

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リバークルーズはまだ、始まったばかりですが、昨夕散策した風景を船の上からあたかも復習するかのごとくです。



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リューベック散策:トラヴェ川クルーズの行く手はどこなの?

2018年8月20日月曜日@リューベック/2回目

トラヴェ川Traveのクルーズ船遊覧を楽しんでいるところです。2番目のクルーズ船乗り場で残りの乗客を乗せて、いよいよ、後はノンストップのクルーズ遊覧が始まります。
地図で場所を確認しておきましょう。今はムジーク&コングレス・ハレ/ブスパルク広場MuK/Busparkplatzで停泊したところです。

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このクルーズ船乗り場を出航しました。後ろに見えているのはコンサートホール、ムジーク&コングレス・ハレMusik- und Kongresshalle Lübeckです。

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川岸には美しい帆船が停泊しています。在りし日のハンザ同盟を思い浮かべます。

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その先の川岸にも帆船がずらりと係留されています。ハンザ同盟の商船隊ですね。

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傍らの川岸の遊歩道をベビーカーを押す家族が散策しています。長閑な光景です。これが現在のリューベックの町の日常ですね。

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やがて、ドレー橋Drehbrückeを過ぎます。橋のたもとには綺麗な煉瓦造りの建物があります。

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クルーズ船の行く手には川幅が広がったトラヴェ川が続きます。

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このあたりはハンザ同盟時代の商船港なんでしょうか。

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川岸に沿って、ファサードの綺麗な建物が並んでいます。

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グローセ・アルテフェーレ通りGroße Altefähreのあたりのようです。建物の上にちょこんと見えている尖塔はヤコビ教会St. Jakobi Kirche zu Lübeckのようです。

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もう旧市街のある中洲の外れ近くまでやってきたようです。

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今度は先ほどよりもはっきりとヤコビ教会の尖塔が見えます。右のほうにはマリエン教会Marienkircheの2本の尖塔が小さくなって見えます。

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なかなか立派な帆船が停泊していますね。

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中洲の北端にあるフープ橋Hubbrücke Lübeckが見えてきます。この橋をくぐると、中洲の東側を流れるトラヴェ運河Kanal Traveに入れる筈です。そちらを通って、リューベックの町をぐるり一周できますね。

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右のほうに広がる旧市街を眺めると、ヤコビ教会の建物が見通せます。その右にはマリエン教会の建物も見えます。

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ええーっ!! 何とクルーズ船はトラヴェ運河に向かわずにどんどん離れていきます。どうなってるの?

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クルーズ船は中洲にある旧市街を離れて、トラヴェ川を海のほうに向かって遡っていきます。

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この遊覧クルーズは旧市街一周だと思っていたのでびっくりです。みるみるうちに旧市街が遠ざかっていきます。

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大きな港湾施設の横を凄い勢いで通り過ぎていきます。

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ここまでの航行ルートを地図で確認しておきましょう。

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もしかしたら、トラヴェ川の河口まで行って、バルト海を見せてくれるんでしょうか。



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リューベック散策:トラヴェ川クルーズは旧市街に戻り、トラヴェ運河へ

2018年8月20日月曜日@リューベック/3回目

トラヴェ川Traveのクルーズ船遊覧を楽しんでいるところです。クルーズ船は中洲にある旧市街を離れて、トラヴェ川を海のほうに向かって遡っていきます。一体、この後、クルーズ船はどこを遊覧するのか、期待と不安がないまぜになります。
トラヴェ川を快調に走るクルーズ船からは旧市街はずい分遠くに離れて眺められます。

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前方に大きな橋が見えてきます。トラヴェ川もこのあたりでは川幅が広くなっています。この橋はエリック・ヴァルブルク橋Eric-Warburg-Brückeです。

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おっと、この橋が見えるのが合図なのか、ここでクルーズ船は転回を始めます。

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クルーズ船はどんどん向きを変えていきます。

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完全に針路をリューベックLübeckの旧市街に定めます。さあ、戻りましょう。

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ここでリューベックに戻ることになって、ちょっと残念な気もします。バルト海も見たかったですね。でも、ここから河口までは少なくとも10Kmはありそうです。

針路を旧市街に定めたクルーズ船はぐんぐん、走っていきます。ヤコビ教会St. Jakobi Kirche zu Lübeck、マリエン教会Marienkirche、聖ペトリ教会St. Petri Kircheの尖塔群がはっきりと視界に入ってきます。

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トラヴェ川の港湾施設の中を抜けて、旧市街に向かっていきます。

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ますます、旧市街が近づいてきます。

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旧市街のある中洲まで戻ってきました。

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さて、元来たトラヴェ川の前です。先ほどの航路に戻るのでしょうか。

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目の前には旧市街の絶景が広がります。ヤコビ教会とマリエン教会が並び立つ眺めは素晴らしい。各地での取引を終えて戻ってきたハンザ同盟の商人たちはこの風景を見て、自分たちの町に戻ってきた実感で胸がいっぱいになったことでしょう。

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おおっ、中洲の北端にあるフープ橋Hubbrücke Lübeckに向かっていきます。この橋をくぐって、中洲の東側を流れるトラヴェ運河Kanal Traveに入るようです。

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クルーズ船の舷側からは中洲の西側を流れるトラヴェ川が見えます。先ほど航行してきたルートです。

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フープ橋をくぐります。

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フープ橋をくぐるとすぐに次の橋、ブルク門橋Burgtorbrückeがあります。橋の前に立つ大きな塔はブルク門Burgtorです。

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後ろを振り向くと、今くぐってきたフープ橋があります。

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すっかり、トラヴェ運河に入りました。

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続いて、ブルク門橋もくぐりました。

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ブルク門が後ろに離れていきます。ブルク門はその名の通り、北側から旧市街に入る城門です。リューベックの旧市街は周りを水で囲まれた鉄壁の城塞都市でもあったのですね。

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ここまでの航行ルートを地図で確認しておきましょう。

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ここからは旧市街を東側のトラヴェ運河から眺めましょう。



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現代のヴィルトゥオーゾ、シューマンの狂気に肉薄 アンドレイ・ガヴリーロフ ピアノ・リサイタル@横浜上大岡ひまわりの郷ホール 2019.6.30

いやはや、まさか、saraiの地元で幻とも思えるアンドレイ・ガヴリーロフの演奏が聴けるとは思っていませんでした。それもかぶりつきで伝説的なピアニストの演奏が聴けました。11年ぶりの来日公演なんだそうです。今回、首都圏では、今日のコンサートだけなんだそうです。やはり、このピアニストはたまが違います。破格の演奏を聴かせてくれました。シューマンもムソルグスキーもアンコールも圧倒的な演奏でした。爆演とも言えますが、その一言で片付けられないような凄い演奏。やりたい放題の演奏ですが、それが実に音楽性に満ちているのは、ガヴリーロフの魂の燃焼が聴く側の我々に伝わってくるからでしょう。彼の演奏は常に全力投球。手抜きは一切なし。演奏の途中で肩で息をしているほど、思い切り、音楽にのめりこむような感じです。

前半のシューマンは最初の《蝶々》から、ガヴリーロフの個性が浮き彫りになったような演奏。節回しが独特です。魅惑的で面白い演奏にぐっと惹き付けられます。
圧巻だったのは、交響的練習曲。まさに題名通り、交響的な演奏です。終始、鍵盤を叩きまくり、しかも、ペダルを踏み続けるので、凄まじい音響の嵐です。その大音響の先にシューマンの秘めたような狂気まで露わになります。時折、音響の嵐が静まり、シューマンの抒情的なロマンも際立ちます。第9変奏(フィナーレの前の曲)でもそういうロマンが感じられますが、その底には潜在的な狂気も感じます。なるほど、シューマンは若い時から、後の狂気を内在していたのですね。そういうことを感じさせるほど、ガヴリーロフの一見、自由奔放なピアノは深い音楽性に裏打ちされています。フィナーレでは一変して、そういう狂気は吹き飛ばすような祝祭に満ちた音楽に昇華します。なんとも素晴らしいシューマンでした。こういうシューマンの演奏もあるんですね。最高の交響的練習曲を聴かせてもらいました。あの美しい遺作変奏曲が聴けないのは残念でしたが、確かに今日の演奏には遺作変奏曲はふさわしくないような気がします。シューマン自身が編纂した今日の1852年改訂版が真の交響的練習曲であることを納得させてくれるような演奏でした。

後半は展覧会の絵。ヴィルトゥオーゾの演奏はこういうものだという見本のような演奏です。1960年以前のリヒテルやホロヴィッツの演奏が現代によみがえったような凄まじい演奏です。いや、むしろ、それ以上かもしれません。リヒテルの1958年のソフィアでのライヴ録音を思い出します。まあ、あれほど、自分を失った演奏ではなく、テンポも突っ込んでいませんから、燃焼した演奏とは言え、どこか冷めた自分を持ち続けた演奏ではありました。実際、コケティッシュな部分では笑みを浮かべながら、聴衆の様子を窺う余裕さえありました。バーバ・ヤガーからキエフの大門に至る終盤の高揚にはとても興奮させられました。やはり、展覧会の絵はこうでなくっちゃね。

演奏を終えて、聴衆の万雷の拍手に応えるガヴリーロフの嬉しそうな笑顔、そして、スポーツ選手のようなガッツポーズが印象的。ヴィルトゥオーゾにして、自由人。ある意味、ホロヴィッツみたいですね。そして、アンコール。saraiが期待していたショパンのノクターンです。CDで聴いたとおりの異端の演奏。彼にしか表現できないような自在な音楽。中間部の豪快な演奏にはまたしても驚かされます。これでアンコールはお終いかと思っていたら、何と、プロコフィエフを演奏してくれます。これは何とも凄いプロコフィエフでした。プロコフィエフが若いときにこんな曲を書いたのも凄いですが、演奏するガヴリーロフの超絶技巧と音響の凄まじさ、それに高い音楽性にただただひれ伏すのみです。このプロコフィエフが今日の最高の演奏でした。戦争ソナタを是非とも聴かせてもらいたいものです。気絶するような演奏になるんでしょう。

現代にこのようなピアニストがいるのは驚異です。ポゴレリッチとかファジル・サイとか、異才もいますが、ガヴリーロフの破格さは比類のないものだと思いました。こんな凄いピアニストが聴けて、幸運でした。ザルツブルクでグリゴリー・ソコロフを聴いたとき以上の感銘を受けました。


この日のプログラムは以下の内容です。

 ピアノ:アンドレイ・ガヴリーロフ

  シューマン:蝶々 Op.2
  シューマン:交響的練習曲 Op.12 <1852年版>

  《休憩》

  ムソルグスキー:展覧会の絵

  《アンコール》

    ショパン:夜想曲第4番 ヘ長調 Op.15-1
    プロコフィエフ:4つの小品 悪魔的暗示 Op.4-4


最後に予習について触れておきます。

1曲目のシューマンの蝶々は以下のCDで予習をしました。

  田部京子 2007年12月5日 浜離宮朝日ホール ライヴ録音
  伊藤恵 1990年1月23-25日 田園ホール・エローラ(松伏町中央公民館) セッション録音

日本を代表するピアニスト二人がシューマンを得意にしているのは嬉しいです。いずれも素晴らしい演奏。海外のピアニストを含めても、出色のシューマンです。田部京子の詩的な表現、伊藤恵のドイツ的な重厚な演奏、最高のシューマンです。


2曲目のシューマンの交響的練習曲は以下のCDで予習をしました。

  田部京子 1999年8月10-13日 群馬 笠懸野文化ホール セッション録音
  伊藤恵 2000年1月12-14日 ベルフォーレ(坂東市民音楽ホール) セッション録音

二人のシューマンはここでも素晴らしい演奏。伊藤恵はシューマニア・シリーズ13枚のCDで素晴らしいシューマンのピアノ独奏曲の全曲を聴かせてくれます。田部京子はシューマン・アルバムは2枚だけですが、珠玉の演奏です。


3曲目のムソルグスキーの展覧会の絵は以下のCDで予習をしました。

  アナトール・ウゴルスキ 1991年 ハンブルク セッション録音

展覧会の絵と言えば、リヒテルとホロヴィッツの歴史的な演奏に尽きてしまいますが、彼らの豪快な演奏の対極にあるようなウゴルスキのクリアーな演奏も見事です。



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金婚式、おめでとうございます!!!
大学入学直後からの長いお付き合い、素晴らしい伴侶に巡り逢われて、幸せな人生ですね!
京都には年に2回もお越しでも、青春を過ごし

10/07 08:57 堀内えり

 ≪…長調のいきいきとした溌剌さ、短調の抒情性、バッハの音楽の奥深さ…≫を、長調と短調の振り子時計の割り振り」による十進法と音楽の1オクターブの12等分の割り付けに

08/04 21:31 G線上のアリア

じじいさん、コメントありがとうございます。saraiです。
思えば、もう10年前のコンサートです。
これがsaraiの聴いたハイティンク最高のコンサートでした。
その後、ザル

07/08 18:59 sarai

CDでしか聴いてはいません。
公演では小沢、ショルティだけ

ベーム、ケルテス、ショルティ、クーベリック、
クルト。ザンデルリング、ヴァント、ハイティンク
、チェリブ

07/08 15:53 じじい@

saraiです。
久々のコメント、ありがとうございます。
哀愁のヨーロッパ、懐かしく思い出してもらえたようで、記事の書き甲斐がありました。マイセンはやはりカップは高く

06/18 12:46 sarai

私も18年前にドレスデンでバームクーヘン食べました。マイセンではB級品でもコーヒー茶碗1客日本円で5万円程して庶民には高くて買えなかったですよ。奥様はもしかして◯良女

06/18 08:33 五十棲郁子

 ≪…明恵上人…≫の、仏眼仏母(ぶつげんぶつも)から、百人一首の本歌取りで数の言葉ヒフミヨ(1234)に、華厳の精神を・・・

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