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城崎温泉の旅:おまけの京都散策~上賀茂

城崎温泉ほっこり旅の最中です。

今日は5日目。最終日です。いよいよ城崎温泉を引け上げます。しかし、ここですんなりと家に帰らないのがsarai流。来るときも途中下車した京都にまた、性懲りもなく、途中下車して、ひと遊びしていきます。お宿の車で城崎温泉駅まで送ってもらい、昨日食べた焼きちくわが美味しかったので、お土産に購入します。ひなびた魚屋さんの竹内魚店です。これで城崎温泉での用事はすべて完了。駅舎に入ります。

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駅舎の壁の前にこんなものがひっそりと置かれています。

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城崎温泉から京都へはJR特急きのさきで直通です。この城崎温泉が始発ですから、既にホームに入線しています。

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早速、乗り込みましょう。指定席を取っておきましたが、始発ですから、必要ありませんでしたね。

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実際、中はがらがらです。

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約2時間半の鉄道の旅で京都に到着。1番線のホームに並ぶコインロッカーは軒並み空いています。ここに荷物を預けて、さあ、束の間の京都散策に出かけましょう。
駅前のバスターミナルで4番の市バスに乗って、上賀茂神社に向かいます。始発の京都駅から終点まで延々と50分ほどバスに揺られて、賀茂川にかかる御薗橋を渡ると、上賀茂神社前のバスターミナルです。
まずは食い気・・・焼き餅《葵餅》ひとすじの名店、神馬堂を探します。あれっ、閉まってる。ショック! でも、救いの神が見えます。葵家やきもち総本舗です。

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その店に駆け込んで、白とよもぎの焼き餅を求めます。後で道々食べましたが、頬が落ちるほどの美味しさ。さすがだねって配偶者に言うと、馬鹿ね、高いのよって、いうご託宣でした。何も言えませんね。

さて、葵餅のお店から出ると、上賀茂神社の赤い鳥居が立っています。一の鳥居です。

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京都もたいていのところには行きましたが、何故か、この上賀茂神社はこれまでご縁がありませんでした。もちろん、配偶者も同様です。下鴨神社と並んで京都で最も古い神社で、平安京以前から栄えた神社を外していたとは迂闊でした。
鳥居を抜けて、長い参道を進みます。

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と、参道の右手に大きな木が立ち並びます。何か気になります。

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近づくと、何と枝垂桜です。桜の時期には見ものでしょうね。

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参道を抜けると、境内に続く赤い鳥居があります。二の鳥居です。

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鳥居を抜けて、境内に入ると、細殿の前に砂が円錐形に整えられています。立砂と言うんだそうです。

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とても印象的な立砂ですが、これは神様が降り立つ際の目印だそうです。鬼門に撒く清めの砂の起源とも言われています。砂の山の頂点には、3葉の松の葉が立てられています。左側の立砂に3つ、右側の立砂には2つと決まっているそうです。「3葉と2葉を用いているのは、陰陽道に基づいて奇数と偶数が合わさることで神の出現を願う意がある」とのことです。

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その立砂の背後に建つ細殿も美しい建物です。

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境内を進むと、朱塗りの楼門が見えてきます。

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境内には清冽な「ならの小川」が流れています。

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朱塗りの楼門の前に立ちます。驚くほどの大きさです。

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楼門を抜けると、本殿・権殿の入り口があります。

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振り返ると、くぐり抜けてきた楼門が見えます。

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これが国宝の本殿・権殿です。

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帰りにまた、「ならの小川」の前に立ちます。

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実に清々しい流れです。因みにこの小川は、藤原家隆(ふじわらのいえたか)の詠んだ有名な百人一首の歌《風そよぐ ならの小川の 夕暮れは みそぎぞ夏の しるしなりける》に詠われています。ならの小川は、奈良にある小川じゃなくて、この上賀茂神社に流れている「ならの小川」のことだったんですね。それに、《なら》はブナ科の落葉樹、ナラ(楢)の木との掛詞にもなっているんだそうです。勉強になりました。

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上賀茂神社を出て、神社から流れ出る明神川沿いに歩きます。ここには、上賀茂神社の神官の住居である社家の美しい佇まいが並びます。
30軒の社家のうち、唯一、西村家別邸のみが公開されています。入ってみましょう。

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明神川を渡った先の門をくぐると、生け垣をめぐらせた道が続きます。

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道の上には青もみじの葉が空に映えています。

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西村家別邸に上がると、広間から、美しいお庭が眺められます。

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この西村家庭園は、上賀茂神社の社家の一つ、錦部(にしごり)家の旧宅の庭園です。

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庭園には明神川から水が引き入れられ、幅広い遣水になっています。左手に平たい岩が見えますが、これは上賀茂神社の御神体山である神山(こうやま)の降臨石をかたどったと伝えられるものです。

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その岩の手前には、深さ1mほどの石組みの窪みがあります。これは水垢離(冷水を身体に浴びせて汚れを去ること)の場として用いられたものと考えられています。

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神官ならではの庭園の作りになっています。こういうお庭を拝見できるのは珍しい体験です。

西村家別邸を辞去して、明神川沿いの社家群の美しい眺めに見入ります。

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次はカキツバタの名所、太田神社を訪れます。

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赤い鳥居の周りは鬱蒼とした木々が繁っています。

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鳥居を抜けた参道の先に社殿が見えます。

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太田神社は上賀茂神社の境外摂社です。

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社殿は美しい佇まいを見せています。

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肝心のカキツバタは鳥居の手前にある池に群生していますが、残念ながら時季外れのため、カキツバタ園の入り口は固く閉じられています。

さて、束の間の京都散策の最後の目的地、京都府立植物園に向かいましょう。20分ほど歩いて、賀茂川のほとりに続く桜の名所、半木(なからぎ)の道を歩きます。

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京都府立植物園に到着。意外なことにここは有料なんですね。一人200円を払って入園。とても広い園内を隈なく歩くわけにはいきません。バラ園のほうに向かいます。この時期、意外なことに、バラが満開です。

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色とりどりのバラが咲き乱れています。

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真紅のバラもみものです。

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スケールの大きな植物園の散策道を歩きます。気持ちがいいですね。

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噴水池の向こうに北山門が見えてきます。

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植物園を出て、地下鉄の北山駅から一気に京都駅に移動。バスは50分ほど移動時間を要しましたが、地下鉄は10分ちょっとであっという間に京都駅に到着。
京都でやり残したことはひとつだげ。それは京都ラーメンを食べること。伊勢丹の10階の京都拉麺小路に上がって、さっと、有名店ますたにの前に。何と行列がありません。ラッキー! 中華そばをいただきます。

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脂がこってりしていて、期待通りの美味しさでした。

お店を出て、駅ビルの大階段を見下ろします。絶景ですね。

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9時には横浜の自宅に帰着。心配していた雨にもあわずに楽しい旅ができました。

これにて、城崎温泉の旅は完了。ご愛読、ありがとうございました。明日からは中断していた北ドイツの旅に戻ります。美しいリューベックの町です。



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首都圏の様々なジャンルのクラシックコンサート、オペラの感動をレポートします。在京オケ・海外オケ、室内楽、ピアノ、古楽、声楽、オペラ。バロックから現代まで、幅広く、深く、クラシック音楽の真髄を堪能します。
たまには、旅ブログも書きます。

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08/04 21:31 G線上のアリア

じじいさん、コメントありがとうございます。saraiです。
思えば、もう10年前のコンサートです。
これがsaraiの聴いたハイティンク最高のコンサートでした。
その後、ザル

07/08 18:59 sarai

CDでしか聴いてはいません。
公演では小沢、ショルティだけ

ベーム、ケルテス、ショルティ、クーベリック、
クルト。ザンデルリング、ヴァント、ハイティンク
、チェリブ

07/08 15:53 じじい@

saraiです。
久々のコメント、ありがとうございます。
哀愁のヨーロッパ、懐かしく思い出してもらえたようで、記事の書き甲斐がありました。マイセンはやはりカップは高く

06/18 12:46 sarai

私も18年前にドレスデンでバームクーヘン食べました。マイセンではB級品でもコーヒー茶碗1客日本円で5万円程して庶民には高くて買えなかったですよ。奥様はもしかして◯良女

06/18 08:33 五十棲郁子

 ≪…明恵上人…≫の、仏眼仏母(ぶつげんぶつも)から、百人一首の本歌取りで数の言葉ヒフミヨ(1234)に、華厳の精神を・・・

もろともにあはれとおもへ山ざくら 花よりほか

通りすがりさん

コメント、ありがとうございます。正直、もう2年ほど前のコンサートなので、詳細は覚えておらず、自分の文章を信じるしかないのですが、生演奏とテレビで

05/13 23:47 sarai
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