バイロイト音楽祭Bayreuther Festspieleの鑑賞のために、ホテルが用意したシャトルバスでバイロイト祝祭劇場Bayreuther Festspielhausに向かいます。滑り台のある緑の公園を抜けていきます。

祝祭劇場近くの駐車場にバスが到着。昨日も来たので、地理はよく分かっています。祝祭劇場に向かって、真っ直ぐに歩いていきます。祝祭劇場に着くと、その横にトイレ兼お土産物売り場があります。店内には小さな郵便局があります。

母親と孫たちに記念の絵葉書を出しましょう。ここでバイロイト音楽祭のスタンプも押してくれます。よい記念になりますね。saraiは記念に残すために自分自身(日本の自宅)にも絵葉書を出します。後日、絵葉書は無事、自宅に届けられました。それがこれです。(下手な字ですみません(笑い))

今日はどんどん気温が下がり、とっても寒いです。土曜日のせいか、昨日よりはお洒落した人が多いのですが、とっても寒そうです。

さて、今日は、高級レストランでの食事はありません。で、事前に食べるものはどんなものがあるか偵察します。ちょっとした食事もできますが、ソーセージなどの簡単なものが多いようです。結局、カリーヴルストを食べることにしようと決めます。昨日とは大違いです。
さて、ラッパが鳴るのを待つことにして、祝祭劇場の正面ファサードの前に陣取ります。2階のバルコニーを見上げると、まだ、バンドのみなさんはいませんが、隣の控え室の窓にバンドの人たちの姿が見えます。

大勢の聴衆が正面ファサード前に集まってきています。

紳士淑女がバンドの登場をお待ちかねです。

みなさん、2階のバルコニーを見上げています。

2階のバルコニーにいた一般の人は係の人の誘導でいなくなり、いよいよ、バンドの入場のようです。

バンドのメンバーが出てきます。

8名のバンドのメンバーが整列します。

バンドの演奏が始まります。

開演を告げるファンファーレです。

ファンファーレが終わり、開演15分です。さあ、我々もホールに入場しましょう。
これが今日の《パルジファル》のチケットです。

今日の席はほぼ中央の席です。今日はちゃんと並びの席が取れました。

席からホールの左を見ると、こんな感じ。

右を見ると、こんな感じ。

後ろのバルコニー席を振り返ると、こんな感じ。

舞台のほうを眺めます。まだ、みなさん、立って、席の整理がつくのを待っています。開演5分前です。

第1幕が始まります。
のっけから、素晴らしい響きの前奏曲がホールにしみ渡ります。何という響きでしょう。これまでの人生で聴いたことのない響きです。その清澄さに強い感銘を覚えます。厳粛とも思えますが、ちょっと表現が難しい音楽です。心が清々しく清められるような感じです。なるほど、この《パルジファル》は舞台神聖祝典劇とは言い得て妙ですね。これで納得がいきました。オーケストラの響きばかりに心が傾きます。歌手ではグルネマンツ役のギュンター・グロイスベックがそのオーケストラの響きに乗って、素晴らしい歌声を聴かせてくれます。
一幕後の休憩では、予定通りカリーヴルストの長い行列に並びます。休憩時間内に間に合うかと心配しましたが、無事に食べられました。コーラは変わったコーラで5ユーロもします。高過ぎ!

第2幕が始まります。
最高の音楽が流れます。指揮のビシュコフもなかなかやるねって感じです。昨夜のティーレマンは凄かったですが、今日のビシュコフもそれに劣らない出来映えです。それにしても、このワーグナーが造り出した空間の独特の響きは他に比肩できるものはありません。とりわけ、このバイロイト祝祭劇場のために作曲した《パルジファル》はここでしかありえないという究極の美しい響きです。
二幕後の休憩では、隣接した公園を散歩することにして、あたりをぶらぶらします。

すると、どんどん公園の奥の方に進んでいく人がいます。

気になるので付いていくと、レストランがあります。幕間の食事や飲み物があるようです。ヴァルハルWALHALL – Restaurant im Festspielparkという名前のレストランです。

ここは祝祭劇場の周りの公園の一画が柵で区切られています。

ここは混んでいません。ま、穴場かもしれませんね。一服しましょう。

でも、コーヒーが5ユーロもします。高過ぎ!

一休みしたところで、また、公園をぶらぶらします。駐車場には車が一杯です。

少し離れたところから、先ほどのレストラン、ヴァルハルを眺めます。なかなか立派ですが、バイロイト音楽祭の開催していないときはどうするのかといらぬ心配をします。

そろそろ、祝祭劇場のほうに向かいます。

祝祭劇場とその手前のトイレ兼お土産物売り場が近づいてきます。

これが祝祭劇場の横に広がる公園です。公園の奥に先ほどのレストランがちらっと見えています。

ところで、歩いていると、よく目が合い、いろんな人と挨拶をすることになります。配偶者が着物姿なので、意外に見られているのかもしれません。今日も、着物は配偶者一人です。素敵ねと褒めてくださる人もいます。なんと「ビューティフルカップル」と言ってくださる人がいて、saraiと配偶者はまんざらでもありません。
第3幕が始まります。
今日も素晴らしかったのは最後の第3幕です。終始、ビシュコフが指揮するオーケストラが清澄な響きで感動させてくれます。ここでもそのオーケストラと響きをシンクロさせたのはグルネマンツ役のギュンター・グロイスベックです。客席からは見えないオーケストラピットの右側から響いてくるヴァイオリンの美しい音色を聴いていると、右側から聴こえてくることに違和感を感じなくなくなります。最後はオーケストラ合奏で静かに幕を閉じます。静かな感動に襲われます。何故かオーケストラの音が消え去っても、拍手がしばらくは起きず、素晴らしい静寂がホールを支配します。saraiには嬉しい驚きです。しばらくして強い拍手が鳴り始めますが、saraiはじっと感動をかみしめます。
これでsaraiにとってのバイロイト音楽祭は完了。ビシュコフ指揮の《パルジファル》は清澄な演奏で感動的でした。この舞台神聖祝典劇についての記事はここです。聖地バイロイトでしか聴きえぬ音楽に出会えました。今回のヨーロッパ遠征のしめにふさわしい最高の音楽でした。
大満足で、終了です。祝祭劇場を出て、夜空を見上げると満月が美しいです。
シャトルバスでホテルに戻り、荷物をまとめながら、カップ麺、アサリのみそ汁を飲みます。今日は日本食が多いですね。
明日は、バイロイトを発ちます。寝坊しないように、目覚ましをセットして休みましょう。その前に今日の感動を忘れないうちにブログの記事を書いておきます。
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