今日は昨日の悪天候と一転して、ぽかぽかの好天。やはり、スーパーはレジに長蛇の列。コロナの影響でスーパーがこんなに混むようになったのは何故? 妙な商品の品切れも気にかかります。噂ではsaraiの住む地区にも遂に感染者が出たそうです。これからは近所の買い物もより気を付けないといけないようです。
さあ、一昨年の旅にタイムジャンプします。現在はマイハイムのほとんどの施設が新コロナ・ウイルスの影響でクローズしているようですが、この旅では平和でまったく穏和でした。
この旅の最後の目的地であるマンハイムMannheimで散策中です。選帝侯宮殿Barockschloss Mannheimに向けて、この町一番の目抜き通りのプランケン通りPlanken Straßeを歩いています。途中、街角のカフェで名物スイートのパスタアイスをいただき、元気を充填。再び、プランケン通りをどんどん歩きます。大規模な歩道の修理中で、少々歩きづらいのですが、街のはずれまでやってきました。市庁舎Rathaus der Stadt Mannheimの前に着きます。特別な建物ではありません。計画的に造り変えられた街らしく、古い建物はありません。

この市庁舎前で左に折れます。そっちのほうに選帝侯宮殿がある筈です。通りを進むと、アールヌーボー様式の素晴らしい建物があります。時計塔や美しいレリーフで飾られています。フリードリヒ・リスト・スクールFriedrich-List-Schuleというビジネス向けの学校のようです。

この建物の前には、トウロン広場Toulonplatzという大きな広場があります。州立公園なのだそうです。広場の前には、ツォイクハウス博物館Museum Zeughausのどっしりとした建物があります。これはライス・エンゲルホルン博物館Reiss-Engelhorn-Museen (Museum Zeughaus, aktuell geschlossen)を構成する博物館の一つです。

博物館の向かいには、モダンな建物があります。これもライス・エンゲルホルン博物館の新館のようです。ライス・エンゲルホルン博物館は世界文化博物館、写真コレクションなど4館からなる複合博物館です。様々なアートが体験できるようですが、それほど興味を惹かれなかったのでパス。

古典主義様式のツォイクハウス博物館の建物に最後に目を遣り、その先に進みます。因みにこの建物は元々は1779年に武器庫として建設されました。

やがて、大きな通りにぶつかります。ビスマルク通りBismarckstraßeです。

ビスマルク通りには、夕陽を背に受けて、古色蒼然たる建物が建っています。古典主義様式のブレッツェンハイム宮殿Palais Bretzenheimです。ツォイクハウス博物館と同様にフェアシャッフェルトの設計に基づいて1788年にかけて建設されました。プファルツ選帝侯カール・テオドールは、この建物を愛人とその子どもたちに贈ったそうだとか。現在はマンハイム区裁判所として利用されています。

ビスマルク通りを渡って、ブレッツェンハイム宮殿の側に立ちます。通りの向かいには、マンハイム大学Universität Mannheimの建物が見えます。この建物には大学図書館などが入っています。

通りを進むと、カール・フィリップ広場Carl-Philipp-Platzの前にマンハイム大学法学部Abteilung Rechtswissenschaft, Universität Mannheimがあります。

マンハイム大学の銘板がある入り口があります。

マンハイム大学沿いに進むと、選帝侯宮殿Barockschloss Mannheimの正面に出ます。今は、その建物のほとんどがマンハイム大学となっている選帝侯宮殿です。これはさすがに立派です。

モーツァルトが職を求めてやってきたゆかりの選帝侯宮殿ということで、saraiは前庭のベンチに座り、モーツァルトの音楽を聴きます。このマンハイムはブファルツ選帝侯カール・テオドールがバイエルン選帝侯も兼ねることになり、ミュンヘンに赴く前は栄華を極めていました。ヨーロッパ随一との評判だったマンハイム宮廷楽団も活躍していました。その頃、21歳から22歳のモーツァルトが宮廷音楽家としての求職活動をしていました。アロイジア・ウェーバーへの恋の花も咲かせていました。青春まっしぐらのモーツァルトでした。その若き日のモーツァルトに思いを馳せながら、宮殿前の広場のベンチに腰かけて、ここでモーツァルトが作曲した名曲を聴きます。PCで聴くのは以下の曲です。
ヴァイオリン・ソナタ ホ短調 K.304 クララ・ハスキル&アルテュール・グリュミオー
目の前には、戦後再建された選帝侯宮殿が眺められます。若きモーツァルトも日々見ていた光景です。

素晴らしい音楽、素晴らしい演奏です。時空を超えて、モーツァルトに会えた思いになります。
旅の最後にふさわしい締めくくりになりました。

モーツァルトの名作を聴き終えて、ベンチを立ちます。1720年から1760年に建設された選帝侯宮殿は、ヴェルサイユ宮殿に次いでヨーロッパで2番目に大きなバロック建築でした。市中心部に向いた正面の幅は440mに及びます。第二次世界大戦で完全に破壊された後、簡略化された形で再建されました。ハッソ・プラットナー(SAP AG創設者の一人)の巨額の寄付により、2006年までにオリジナルに忠実な本館の屋根が復元されました。完全に往時の雰囲気を取り戻しているようです。

宮殿内にはバロック時代・神聖ローマ帝国時代の生活を再認識するシュロスミュージアム(城館博物館)があり、見学できるようですが、パスして選帝侯宮殿の建物を通り抜けて、宮殿の裏の方に行きます。広々とした気持ちの良い緑の空間が広がっています。メンサヴィーゼ・ウニヴェルシテート・マンハイムMensawiese Universität Mannheimと呼ばれています。

芝生では、学生たちがくつろいでいます。

ここまでの散策ルートを地図で確認しておきましょう。

さあ、あとは、ライン川を見るだけです。ライン川河畔の町、デュッセルドルフDüsseldorfから始めた旅ですから、ライン川河畔の町、マンハイムで、ライン川を見て、グランド・フィナーレにしましょう。
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