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クライネシャイデックからWAB鉄道でグリンデルワルトへ

2019年9月16日月曜日@ルツェルン~インターラーケン~ヴヴェイ/23回目

インターラーケン・オストInterlaken Ost経由でメンリッヒェンMännlichenに登り、クライネシャイデックKleine Scheideggまで、ベルナーオーバーラントBerner Oberlandの三山、アイガーEiger、メンヒMönch、ユングフラウJungfrauに向かうパノラマヴェークPanoramawegというハイキング路を歩きました。

クライネシャイデックから、WAB鉄道の登山電車に乗って、グリンデルワルトGrindelwaldに向かっているところです。登山電車の行く手にはグリンデルワルトの周りの山々が見えています。

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グリンデルワルトの先に聳えているのはヴェッターホルンWetterhornですね。

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ヴェッターホルンの右手にメッテンベルクMättenbergも見えてきます。

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手前にはアイガー北壁も見えてきます。

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アイガー北壁がどんどん迫ってきます。

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登山鉄道の線路に沿ってハイキング路が続いています。その向こうには広大な草原がグリンデルワルトのほうまで続いています。

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登山電車は雄大なアイガー北壁の裾野を走っていきます。氷河もよく見えています。圧倒的な迫力です。

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線路の左手には草原が広がっています。

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やがて、草原の先に家々が立ち並んでいるのが見えてきます。グリンデルワルトの村ですね。

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登山電車はまっしぐらにグリンデルワルトに向かって下っていきます。

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車窓にメッテンベルクとヴェッターホルンが大きくなってきます。

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グリンデルワルト・グルントGrindelwald Grundの駅を通過します。駅前には大型バスの駐車場があります。

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これはアイガーですが、北壁はほとんど見えません。一番右手の峰がアイガーの山頂です。その手前に続く稜線はミッテルレギMittellegiです。この稜線上にミッテルレギ山小屋Mittelleggihütteがあります。さすがにここからはその山小屋は見えませんが、この尾根から1921年に初登頂した日本人登山家の槇 有恒(まき ゆうこう)が、感謝の気持ちを込めて1万スイスフランを寄付して建てられた山小屋です。老朽化したため、今は建て替えられた山小屋となっています

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やがて、登山電車はグリンデルワルトの駅に到着。ホームに降りると、メッテンベルクの岩山がそそり立っています。

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その左にはヴェッターホルンがよく見えています。日本語に訳すとお天気山ということになりますが、この山が雲に覆われると、お天気がだんだん崩れるのだそうです。

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場所を移動して、アイガーを眺めます。山全体がくっきりと見えています。

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さて、ホームの向かい側に停車しているベルナーオーバーラント鉄道(Berner Oberland Bahn 略:BOB)の登山電車に乗り込みます。この登山電車でインターラーケン・オストに向かいます。
グリンデルワルトを出発すると、左の車窓にアイガーがよく見えます。

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ここまでの登山鉄道のルートを地図で確認しておきましょう。

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このグリンデルワルトから先の路線は再び、セイバーデイパス(スイス1日乗り放題チケット)が有効です。
美しいアルプスの山並みを眺めながら、一路、インターラーケン・オストに向かいます。



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ゴールデン・パスライン:インターラーケン・オストを出発

2019年9月16日月曜日@ルツェルン~インターラーケン~ヴヴェイ/24回目

インターラーケン・オストInterlaken Ost経由でメンリッヒェンMännlichenに登り、クライネシャイデックKleine Scheideggまで、ベルナーオーバーラントBerner Oberlandの三山、アイガーEiger、メンヒMönch、ユングフラウJungfrauに向かうパノラマヴェークPanoramawegというハイキング路を歩きました。

クライネシャイデックから、グリンデルワルトGrindelwald経由でインターラーケン・オストに向かっているところです。BOB鉄道の登山電車の車窓にはアイガーが見えています。ただし、北壁は見えていません。

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アイガーの左にはメッテンベルクMättenbergが見えています。

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メッテンベルクの左にはさらにヴェッターホルンWetterhornが見えています。

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グリンデルワルトからのアイガーの眺めを楽しみながら、BOB鉄道の登山電車は走っていきます。

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晴天下、アイガーの姿はくっきりと見えています。アルプスの登山電車からの眺めは素晴らしいです。

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アイガー、メッテンベルクの眺めを後にグリンデルワルトの野を走り去ります。

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アイガーの姿は既に背後に過ぎ去ろうとしています。

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ヴァイッセ・リュートシーネ川Weisse Lütschineの清冽な流れの向こうにアイガーが遠ざかっていきます。

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アイガーは見えなくなり、メッテンベルクも遠くに見えています。

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グリンデルワルトを出発して10分以上過ぎ、既にアルプスの峰々は見えなくなり、草原の中を走っていきます。リュートシェンタールLütschentalのU字谷の中です。

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清流の流れるU字谷の向こうにちらっとメンヒとユングフラウが見えています。

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もうすぐ、インターラーケン・オストに到着します。

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やがて、インターラーケン・オストに到着します。
ここまでの登山電車のルートを地図で確認しておきましょう。

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インターラーケン・オストでコインロッカーから荷物を取り出し、いよいよ、ゴールデン・パスライン GoldenPass Lineの鉄道旅の開始です。乗車券はセイバーデイパス(スイス1日乗り放題チケット)が有効ですが、ゴールデン・パスラインの電車に乗るためには指定席券が必要です。これがネットで購入済の指定席券です。インターラーケン・オストからツヴァイジンメンZweisimmenまではBLS鉄道(ベルン-レッチュベルク-シンプロン鉄道:Bern-Lötschberg–Simplon Bahn)の急行RE、そして、ツヴァイジンメンからモントルーMontreuxまではMOB鉄道(モントルー・オーベルラン・ベルノワ鉄道:Montreux–Berner Oberland-Bahn)の特別車両です。とりわけ、MOB鉄道のノスタルジックなクラシック車両を連結するゴールデンパス・クラシックの特別車両に乗車するのが楽しみです。

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まずは第1区間のインターラーケン・オストからツヴァイジンメンまでのBLS鉄道の電車に乗ります。インターラーケン・オストを出て、アーレ川沿いに走っていきます。

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インターラーケン・ヴェストInterlaken-Westを過ぎて、トゥーン湖Thunerseeの湖畔沿いの素晴らしい景色の中を走ります。

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ゴールデン・パスラインのルートを確認しておきましょう。

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ツヴァイジンメンまでは1時間ちょっとの鉄道旅です。



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ゴールデン・パスライン:インターラーケン・オスト~ツヴァイジンメン(BLS鉄道)

2019年9月16日月曜日@ルツェルン~インターラーケン~ヴヴェイ/25回目

インターラーケン・オストInterlaken Ost経由でメンリッヒェンMännlichenからクライネシャイデックKleine Scheideggまでハイキングを楽しみました。また、インターラーケン・オストまで戻り、そこから、
ゴールデン・パスライン GoldenPass Lineの鉄道旅の開始したところです。

まず、最初の区間、インターラーケン・オストからツヴァイジンメンZweisimmenまでのBLS鉄道の電車に乗っています。電車はトゥーン湖Thunerseeの湖畔沿いを走ります。

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湖畔で日光浴を楽しんでいる人もいます。

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トゥーン湖の湖面はほとんどさざ波も立たずに静謐な雰囲気に包まれています。

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マリーナがあります。しかし、何故か、湖に出ているヨットは見えませんね。

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トゥーン湖は大きくて、どこまでも続きます。

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素晴らしい湖の風景が続きます。

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ここであたりも船は係留されているだけです。

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水面から湖底が見通せるほど、水が透き通っています。

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線路と湖岸の間に自動車道路が割り込んできます。興がそがれますね。

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自動車道路との並走は続きます。

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やがて、トゥーン湖の湖岸から離れていきます。湖岸にはファウレンゼー教会Kirche Faulenseeが見えています。

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次の停車駅、シュピーツSpiezに向かいます。

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シュピーツを過ぎて、ジンメンタールSimmentalの谷あいの中を走っていきます。

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アルプスの美しい谷の風景の中を走っていきます。

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谷間は緑に満ちています。

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そして、乗換駅のツヴァイジンメンに到着。ホームには、モントルーMontreuxまで走るMOB鉄道(モントルー・オーベルラン・ベルノワ鉄道:Montreux–Berner Oberland-Bahn)の特別車両が停車しています。オリエント急行風のノスタルジックなクラシック車両を連結するゴールデンパス・クラシックの特別車両です。

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ゴールデンパスラインのルートを確認しておきましょう。

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豪華車両での鉄道旅を楽しみながら、レマン湖Lac Lémanに向かいます。



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ゴールデン・パスライン:MOB鉄道の豪華列車に乗って、シャンパンで乾杯!

2019年9月16日月曜日@ルツェルン~インターラーケン~ヴヴェイ/26回目

メンリッヒェンMännlichenからクライネシャイデックKleine Scheideggまで、アルプスのハイキングを楽しんだ後、インターラーケン・オストInterlaken Ostからレマン湖畔のモントルーMontreuxまで、
ゴールデン・パスライン GoldenPass Lineの鉄道旅をしているところです。

最初の区間、インターラーケン・オストからツヴァイジンメンZweisimmenまでのBLS鉄道の旅を終え、いよいよ、モントルーMontreuxまで走るMOB鉄道(モントルー・オーベルラン・ベルノワ鉄道:Montreux–Berner Oberland-Bahn)のオリエント急行風のノスタルジックなクラシック車両に乗り込みます。予約を入れていたので、難なく指定席に座れます。指定されていることを示す赤い布がかけられています。

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乗り込んだ車両はまるでオリエントエキスプレスのようなゴージャスな雰囲気です。まずは乗車前に買ったコカ・コーラで喉を潤しましょう。

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車両内は空いていて、静かな雰囲気であることを予想していましたが、とても混み合っています。ロシア人の若い女性がたくさん乗っていますが、まさか昨日のオペラの合唱団ではないでしょうね。彼女たちは皆、大きなスーツケースを持っていて、車内は人と荷物でいっぱいになっています。リッチな鉄道旅の雰囲気ではなく、残念な思いです。しかし、発車後、10分を過ぎた頃に車内に動きがあり、ロシア人の女性たちは席を立ちます。通路を挟んだ向かいの4人掛けの席も空きます。

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次の駅、ザーネンメサーSaanenmöserに到着します。

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この駅でロシア人女性たちはどっと下車していきます。一気に車内は空きます。我々も今まで座っていた二人掛けの予約席から4人掛けの席に移動して、ゆったりとします。予約席以外は自由に座っても構いません。これが今まで座っていた席です。

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電車は美しい風景の中を走ります。豪華内装の席にゆったりと座り、その風景を楽しみます。

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山に挟まれた草原の中を豪華列車は走っていきます。

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山の間の狭い平地を電車はカーブを描き、縫うように進んでいきます。

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せっかくの豪華列車ですから、祝杯も挙げたくなります。車内メニューをチェックします。

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これがおつまみのメニューです。

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豪華にシャンパンとそのおつまみセット(チーズ、生ハム、燻製の肉など)をオーダーします。
車窓の美しい風景を眺めながら、オーダーした品が運ばれてくるのを待ちます。

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車内は今や、ガラガラに空いています。

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この豪華列車のファーストクラスの車両には数人が乗っているだけです。

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やがて、可愛い女性が料理とシャンパンを持ってきてくれます。

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清算をカードでお願いすると、キャッシュだけなんだけど持ってる?と、とっても心配そうにします。お腹に巻きつけているセキュリティポーチからキャッシュを取り出して、あったよというと「フ~、よかった」と身振りも大袈裟にほっとしたようです。さあ、にわかの祝宴です。今日の素晴らしい一日に乾杯です。

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これがおつまみ。チーズに生ハムというお決まりのものですが、美しい風景の中を走る豪華列車の中でいただくと気分が違います。

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シャンパンはテタンジェ(TAITTINGER)です。アルプスにふさわしい爽やかな味をスイスの風景の中で楽しみます。

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ゴールデンパスラインのルートを確認しておきましょう。

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レマン湖畔のモントルーまで、あと1時間ほどです。



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極上のベートーヴェン 後期の3つのソナタ イリーナ・メジューエワ・ベートーヴェン・ピアノソナタ全曲演奏会@東京文化会館 小ホール 2020.12.5

イリーナ・メジューエワのベートーヴェン・ピアノソナタ全曲演奏会は今日の第7回目と第8回目で完了。と言ってもコロナ禍で第1回~第4回は中止になったため、全部で14曲聴いただけ。来年は中止になった分のピアノソナタを聴かせてくださいね。⇒ 関係者殿

まあ、それでも今日は後期の3つのソナタの素晴らしい演奏を聴いて、まるで全曲のソナタを締めくくったような錯覚に陥りました。メジューエワの第27番から第32番までの後期ソナタは素晴らしい演奏でした。

まず、マチネの第7回の公演では、前半の第13番と第14番はエンジンがかかりきれていませんでしたが、後半のプログラム、第18番で持ち直し、最後の第27番は最高の演奏でした。前回も書いた通り、メジューエワは日本を拠点に活躍しているとは言え、ロシア人ピアニストの強靭なピアニズムを聴かせてくれます。その男性的とも言えるピアノはベートーヴェンのピアノソナタで本領を発揮してくれます。ベートーヴェンの音楽を小細工なしに直線的な演奏で堪能させてくれます。そういうストレートな表現はベートーヴェンの後期の精神の高みに上り詰めた作品をまざまざと感じさせてくれます。第27番は中期に分類されますが、その本質は後期のソナタと同様に高い精神性を持つ作品であることを実感させてくれました。
やはり、メジューエワの演奏は後期のソナタにこそ、その特性が活かされると思っていたら、アンコールで第1番のソナタを弾いてくれて、その演奏がまた、素晴らしいものです。うーん、単に今日の前半はエンジンがかかっていなかっただけなのかしらね・・・。

夜の第8回公演まで、間があるので、早めの夕食をいただきましょう。前回は老舗の伊豆栄で鰻をいただきましたが、今日は老舗の井泉でとんかつをいただきます。上野界隈は老舗の料理店が多いので、舌も楽しめます。上野動物園前にあるスターバックスでコーヒーをいただいていると、夜の公演の時間が迫ってきます。

第8回公演はベートーヴェンの最後の3つのソナタ。後期の弦楽四重奏曲と並んで、ベートーヴェンの音楽の集大成と言えるものです。本当は今日はサントリーホールで東響の定期演奏会がありますが、そのチケットを他の方に譲って、この公演を選びました。メジューエワの後期のソナタを聴き逃がしたくないですからね。
その期待は報われました。まず、第30番のソナタの美しく、高邁な精神性の感じられる演奏に魅了されます。これ以上の音楽はあり得ないと思っていると、次の第31番のソナタは第1楽章の美しく澄み切った精神が感じられる素晴らしい音楽でうるうるの心情になります。さらにたたみかけるように第3楽章。《嘆きの歌》の最高の抒情と激しいフーガ。ベートーヴェンの音楽の最高峰とも思えます。メジューエワはこの傑作を見事に演奏。最高です。これ以上の音楽はないでしょう。
しかし、休憩後、最後の第32番のソナタ。第1楽章の冒頭から、激しい音楽が燃え上がります。魂の燃焼です。その燃え尽きた先に第2楽章の美しい変奏曲が続きます。魂を慰撫するような最高のベートーヴェンです。そして、フィナーレでカタルシスが持たされます。これこそが真にベートーヴェンの音楽の最高峰ですね。メジューエワは本当に素晴らしい演奏をしてくれました。満足です。


今日のプログラムは以下です。

  ピアノ:イリーナ・メジューエワ

  <ベートーヴェン 生誕250周年記念 イリーナ・メジューエワ ピアノソナタ全曲演奏会 第7回>

  ピアノソナタ第13番 変ホ長調 Op.27-1 『幻想曲風ソナタ』
  ピアノソナタ第14番嬰ハ短調 Op.27-2 『幻想曲風ソナタ』(『月光ソナタ』)

   《休憩》

  ピアノソナタ第18番 変ホ長調 Op.31-3
  ピアノソナタ第27番 ホ短調 Op.90


   《アンコール》
  ピアノソナタ第1番 ヘ短調 Op.2-1 から 第2楽章 ヘ長調 アダージョ


  <ベートーヴェン 生誕250周年記念 イリーナ・メジューエワ ピアノソナタ全曲演奏会 第8回>

  ピアノソナタ第30番 ホ長調 Op.109
  ピアノソナタ第31番 変イ長調 Op.110

   《休憩》

  ピアノソナタ第32番 ハ短調 Op.111


   《アンコール》
  6つのバガテル Op.126 から 第3番 変ホ長調 アンダンテ
  6つのバガテル Op.126 から 第5番 ト長調 クアジ・アレグレット


最後に予習について、まとめておきます。
ピアノソナタ第13番、第14番、第18番、第27番は以下のCDを聴きました。

 エミール・ギレリス ベートーヴェン: ピアノ・ソナタ集 1972-1985年 セッション録音

ギレリスの男性的でありながら、磨き抜かれた響きの演奏は完璧です。


ピアノソナタ第30番、第31番、第32番は以下のCDを聴きました。

 アンドラーシュ・シフ ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ全集 2004~2006年 チューリッヒ、トーンハレ ライヴ録音

シフのベーゼンドルファーの美しい響きによる、とても深くて音楽的な演奏に聴き惚れるだけです。



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テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

       メジューエワ,  

ゴールデン・パスライン:MOB鉄道の豪華列車を満喫し、モントルーに到着

2019年9月16日月曜日@ルツェルン~インターラーケン~ヴヴェイ/27回目

メンリッヒェンMännlichenからクライネシャイデックKleine Scheideggまで、アルプスのハイキングを楽しんだ後、インターラーケン・オストInterlaken Ostからレマン湖畔のモントルーMontreuxまで、
ゴールデン・パスライン GoldenPass Lineの鉄道旅をしているところです。

ツヴァイジンメンZweisimmenからモントルーMontreuxまではMOB鉄道(モントルー・オーベルラン・ベルノワ鉄道:Montreux–Berner Oberland-Bahn)のオリエント急行風のノスタルジックなクラシック車両に乗っています。そして、シャンパンを注文して、アルプスの旅を祝して、乾杯です。

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晴れ渡る青空を眺めながら、シャンパンをいただきます。

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電車は谷あいの草原を走っていきます。

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おつまみはチーズや生ハム。それに日本から持参したおかきとピーナッツ。パラダイスのような鉄道旅です。

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時折、谷に点在する村を通過します。ここはロシニエールRossinièreのあたりです。

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すぐに村を過ぎて、山間の景色に移ります。

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鉄道の沿線には美しい緑の風景が広がっています。その風景が車窓に流れていきます。

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ファーストクラスの豪華な車内は乗客も少なくて、長閑な雰囲気に満ちています。

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山の間の狭い平坦地を電車は抜けていきます。その緑の風景を眺めながら、ゆっくりとシャンパンをいただきます。

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やがて、saraiはハイキングの疲れとシャンパンの心地よい酔いで気持ちよく寝込みます。今日の歩数計はここまで24000歩です。モントルーまであと40分ほどでしょうか。
配偶者は美しい車窓の風景を眺めています。レ シエルヌLes Sciernesの駅を通過します。

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最後の停車駅、シャンビーChambyを過ぎ、電車は山間を抜けだしていきます。

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眺望が開け、レマン湖Lac Lémanが姿を現し始めます。

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レマン湖です。

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レマン湖が見えてきたところでぐっすりと寝込んでいたsaraiも配偶者に起こされます。美しい景色が広がっています。saraiは突然のレマン湖にびっくり!

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落日にレマン湖が輝いています。

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湖畔に広がるモントルーに近づいていきます。

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モントルーが目前に迫ります。夕陽を浴びて、町が燃え上がっているかのようです。

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あと数分でモントルーの駅に到着します。

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定刻にモントルーに到着。ゴールデンパスラインの鉄道旅はこれで完了です。ゴールデンパスラインの第1区間、ルツェルン~インターラーケン・オストは早朝に乗りましたから、今日、2回に分けて、ルツェルン~モントルーの全区間を走ったことになります。
ここまでのゴールデンパスラインのルートを確認しておきましょう。

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ただちにジュネーヴ方面行のIR(InterRegio:インターレギオ)に乗り換えて、今日の最終目的地のヴヴェイVeveyに向かいます。



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レマン湖畔の町、ヴヴェイに到着

2019年9月16日月曜日@ルツェルン~インターラーケン~ヴヴェイ/28回目

今日は早朝、ルツェルン音楽祭で滞在したルツェルンLuzernを出発し、ゴールデン・パスライン GoldenPass Lineの鉄道旅を楽しみながら、レマン湖畔のモントルーMontreuxに到着したところです。
ゴールデンパスラインは3社の鉄道会社の3区間をつないだものです。第1区間はルツェルンからブリューニック峠を経由してインターラーケン・オストInterlaken Ostにいたるツェントラル鉄道(ZB:Zentralbahn)の路線。第2区間はインターラーケン・オストからツヴァイジンメンZweisimmenにいたるBLS鉄道(ベルン-レッチュベルク-シンプロン鉄道:Bern-Lötschberg–Simplon Bahn)の路線。第3区間はツヴァイジンメンからモントルーにいたるMOB鉄道(モントルー・オーベルラン・ベルノワ鉄道:Montreux–Berner Oberland-Bahn)の路線です。

インターラーケン・オストで途中下車し、貴重な7時間を利用して、メンリッヒェンMännlichenからクライネシャイデックKleine Scheideggまで、ベルナーオーバーラントBerner Oberlandの三山、アイガーEiger、メンヒMönch、ユングフラウJungfrauを望むパノラマヴェークPanoramawegというハイキング路を歩きました。

さて、モントルーMontreuxまで乗ってきたMOB鉄道のオリエント急行風のノスタルジックなクラシック車両を降りて、ジュネーヴ方面行のIR(InterRegio:インターレギオ)に乗り換えて、今日の最終目的地のヴヴェイVeveyに向かいます。モントルーを出ると、たったの7分で次の停車駅がヴヴェイです。ヴヴェイ近くのレマン湖畔を走っています。

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どんどん、ヴヴェイの町に近づきます。

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夕陽に輝くヴヴェイの町に入っていきます。

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ヴヴェイに着き、ホームに降り立ちます。これが乗ってきたIRです。この電車はローザンヌ経由でジュネーヴ空港に走っていきます。

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ヴヴェイの駅舎の前に出ます。

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これがヴヴェイの駅舎の全体を眺めたところです。可愛いローカル駅ですね。

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駅前の広場の向こうにはバス通りが走っています。ヴヴェイは今日の宿泊地です。ホテルは歩いても行ける距離です。バス通りのほうを見ながら、さあ、どうしよう。

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駅の前に松の木があるのはあまり、ヨーロッパらしくないですね。

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ともあれ、今日はアルプスのハイキングで歩き疲れたので駅前から市内バスに乗って、ホテルに向かうことにします。駅前のバス停はすぐに見つかります。

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街角にはスターバックスコーヒーのお店が見えます。

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バスの到着を待ちます。

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バス停でバスのチケットを買おうとしますが、何と自動販売機が壊れています。そうこうするうちにバスが来てしまいます。運転手から買おうとすると、車内の機械で買ってくれとの指示されます。なんだ車内にあるのかと買おうとすると、小銭のみの対応。saraiが小銭を探していると、車内の行先表示板を見ていた配偶者はビックリ。もう降車するバス停が表示されています。降ります! 降車ボタンを押します。結局、購入は間に合わず。悪気はないのですが、無賃乗車になってしまいました。ごめんなさい。
ちょっと迷いましたが、ホテルに到着。ホテルはバス停のすぐ近くだったのですが、ウロウロしてホテルを探しているsaraiに、ホテルのご主人が声をかけてくれたんです。saraiが今日の最後の到着客だったようです。まだ、7時ちょっと前なんですけどね。早速、チェックインします。

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エレベーターで(入り口からは階段しか見えないので、心配してたのですが、あってホッとしました。カバンは階段で持ってあがれるレベルの重さではありません。)、上階に上がろうとしますが、エレベーターの電源が入りません。ホテルのご主人に言うと、地下の機械室まで行って、動くようにしてくれます。大丈夫かな? 部屋の前で、またまた鍵と大格闘。どうしても開かないので、配偶者が開け方をご主人に訊きに行くうちに、何とか開きます。なかなかこちらの鍵は難しい。
これが今日、一晩お世話になる部屋です。シンプルですが、清潔そうです。スイスの夏のお宿は高い料金設定になっているので、なるべく、リーズナブルな料金のホテルを選びます。

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簡単なキッチンと食卓もありますが、今回は利用する予定はありません。

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もちろん、バスタブはなくて、シャワーのみです。仕方ありません。

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部屋の窓からの景色です。レマン湖Lac Lémanはすぐ近くですが、周りの建物しか見えませんね。

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まだ7時過ぎで十分、明るいです。部屋に荷物を放り込んでおいて、ヴヴェイ散策に出かけます。saraiの最愛のピアニスト、クララ・ハスキルが最後に住んでいた家を見たいんです。このヴヴェイに泊まることにしたのは、それが目的だったんです。



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レマン湖畔の町、ヴヴェイはクララ・ハスキルの終の棲家

2019年9月16日月曜日@ルツェルン~インターラーケン~ヴヴェイ/29回目

ゴールデン・パスライン GoldenPass Lineの鉄道旅とアルプスのハイキングを楽しんだ後、レマン湖畔のヴヴェイVeveyにやってきました。まだ、夕陽が残るヴヴェイの町散策に出かけます。目的地はsaraiの最愛のピアニスト、クララ・ハスキルが最後に住んでいた家です。

チェックインしたホテル、オステルリー ドゥ ルホテル ドゥ ヴィルHostellerie de L'Hôtel de Villeを出て、ルホテル ドゥ ヴィル通りRue de l'Hôtel-de-Villeをレマン湖Lac Lémanのほうに歩いていきます。レマン湖畔に出ますが、まさに夕日が沈むところ。素敵です。

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若者たちがロマンティックな日暮れを思い思いに過ごしています。

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湖畔の小さな広場には、チャップリンの銅像があります。チャップリンの周りにはバラの花が美しく咲いています。チャップリンは第2次世界大戦後、マッカーシー旋風により、アメリカを追放になり、スイスのヴヴェイに居を構えていました。

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チャップリンとクララ・ハスキルは親しく交遊していました。チャップリンの言葉「自分は人生で3人の天才に会った。ウィンストン・チャーチル、アインシュタイン教授、クララ・ハスキルの3人である。正規の教育を受けた音楽家ではない私だがこれだけはいえる。彼女のタッチは絶妙で、表現は素晴らしく、テクニックは並外れていたと」は有名です。ハスキルはよくチャップリン宅を訪れて、ピアノ演奏を聴かせていました。天才は天才を知るということでしょう。

チャップリンの銅像の眼差しの先には、レマン湖の湖面に突き刺さる巨大なフォークがあります。レマン湖にフォークを突き刺したのは、世界的食品メーカーのネスレNestléです。ヴヴェイにはネスレ本社のほか、ネスレが運営する“食”がテーマのミュージアム「アリマンタリウム(Alimentarium)」があります。

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湖畔の道をクララ・ハスキルの家に向かって歩いていきます。遠くにネスレのフォークが夕日の中で浮かび上がっています。

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saraiはPCにヘッドフォンをつなぎ、クララ・ハスキルが亡くなる直前(1960年9月14日-20日)にこのヴヴェイでセッション録音したベートーヴェンのピアノ・ソナタ(第17番ニ短調《テンペスト》、第18番変ホ長調)を聴きながら歩きます。ハスキルも当時見たであろうレマン湖の風景はとても美しいです。遠くにはアルプスの山々が霞んでいます。

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レマン湖畔を歩いて、クララ・ハスキルが晩年を過ごしたアパートメントに向かいます。すぐに建物は見つかります。

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アパートメントのすぐ前に立ちます。感慨深いものがあります。

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建物の壁にはクララ・ハスキルの記念の銘板が飾られています。1951年からヴヴェイに居を構えたクララは人生の最後の10年間をここヴヴェイで過ごしました。その10年間に残した名演奏の数々はCDになっています。saraiはほぼすべての録音をコレクションしています。クララは1960年12月に亡くなりました。このヴヴェイではなく、演奏旅行先のブリュッセルで不慮の事故(駅の階段で転落)で亡くなりました。享年65歳でした。まだまだ、ピアニストとして絶頂期だったので、とても残念な死でした。せめて、モーツァルトのピアノ協奏曲全集の録音を残してほしかったところです。

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お墓はパリのモンパルナス墓地にあります。この旅で墓参りもできればと思っています。
このアパートメントのある通りの名前はクララ・ハスキル通りRue Clara-Haskilです。

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クララ・ハスキル通りからレマン湖のほうを眺めます。湖面は見えませんね。ハスキルの部屋からはレマン湖が見えたんでしょう。

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バス通りのイタリー通りRue d'Italieに出ます。ヴヴェイ駅からの市内バスのバス停があります。バス停の名称もクララ・ハスキルClara Haskilです。

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バス停の前には綺麗な時計塔Tour de l'Horlogeがありますね。

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ハスキルがここヴヴェイの自宅で録音したベートーヴェンを聴き終えました。録音の際はこのあたりが交通遮断されて、車の雑音が録音の妨げにならないようにヴヴェイの町当局が全面協力したそうです。クララはこの町で大事にされていたんですね。そうやって録音されたハスキルのベートーヴェンは演奏はもちろん、音質も素晴らしいものです。故吉田秀和氏がハスキルはシューマンはよいが、ベートーヴェンは女性だから力強さに欠けると書いていましたが、彼は一体何を聴いていたのかと不思議になります。まあ、好みの問題かもしれませんが、saraiのような素人と違って、評論家は影響力がありますから、よくよく聴き込んだうえでの意見を発してもらいたいものです。そう言えば、彼はハスキルのモーツァルトはあまり聴き込んでいないようでした。PHILIPSの正規録音しか聴いていないようでした。そのレベルでの迂闊な発言だったと受け止めています。ともかく、力強さはもとより、深い音楽性を湛えた演奏でした。それを聴いていて、最近、誰か、似たような演奏をしていた記憶が戻ります。ああ、そうです。河村尚子のベートーヴェン。彼女はクララ・ハスキル・ピアノ・コンクールで優勝していますね。もしかして、ハスキルの録音も聴いたのかしらね。そんなことをつらつら思いつつ、夕暮れの美しいレマン湖畔を散策しました。

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クララ・ハスキルの終の棲家になったアパートメントの前のレマン湖畔は今はフェリーターミナルになっていて、遊覧船が発着するようです。

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クララ・ハスキルのアパートメントの写真を記念に撮り終え、レマン湖畔をホテルまで歩いて戻り、夕闇のヴヴェイ散策は終了です。

明日はローザンヌLausanneをちょっと訪問した後、スイスを電車で走り抜けて、フランスのリヨンに入ります。スイスの旅も終えて、いよいよ、長いフランスの旅の開始です。



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       ハスキル,  

ヴァイグレの圧巻のブルックナー、そして、岡田奏の奇跡のモーツァルト 読売日本交響楽団@サントリーホール 2020.12.9

ヴァイグレがこれほどのブルックナーを聴かせてくれるとは・・・。昨年、ヴァイグレの常任指揮者就任記念のコンサートで聴いたブルックナーの交響曲第9番も素晴らしい演奏でしたが、それを上回る会心の演奏でした。ブルックナーを聴くのも久しぶりです。およそ1年前にこのサントリーホールでティーレマンがウィーン・フィルを振った交響曲第8番を聴いて以来です。

ヴァイグレ指揮の読響の演奏は完璧と言っていいでしょう。素晴らしかったのは弱音で美しく奏でられた弦楽合奏のパートです。ブルックナーは金管が奏でる壮大なパートも心震わせるものがありますが、やはり、弦楽の美しいフレーズに魅了されます。第2楽章の美しさは底知れぬものでした。第1楽章と第4楽章の強弱が交錯するめくるめき音楽にも大変、魅了されました。こういう素晴らしい演奏を聴くと、あまり演奏機会のない交響曲第6番も傑作であることことが実感できました。ちなみにsaraiはこの曲は実演では初聴きだと思っていましたが、調べてみると、10年前のインバル&都響で聴いていました。その演奏も相当によかったようですが、演奏精度において、今日の演奏が優ります。本当はコロナがなければ、先月、ジョナサン・ノット指揮の東響でこの曲が聴けた筈でした。ブルックナーの交響曲の第4番から第9番までの中で聴き込み不足だった第6番もこれで頭にしっかりと定着できました。来年の1月はインバル&都響で第3番が演奏されるようなので、次は第3番を定着させましょう。

前半のモーツァルトのピアノ協奏曲第25番ですが、あまり、期待せずに聴きましたが、岡田奏のピアノの素晴らしさに大変、感銘を覚えました。岡田奏って誰?という感じで聴きましたが、モーツァルトのピアノ協奏曲の実演でこれほど美しい響きを聴いたことはありません。ペライア、ピリスや内田光子も真っ青という感じです。実演は聴いていませんが、最愛のピアニスト、クララ・ハスキルに肉薄する素晴らしさ。是非、第21番や第23番も聴いてみたいところです。できれば、全協奏曲すら聴かせてもらいたいものです。本当に日本人ピアニストのレベルは高くなったものです。うーん、今でも彼女の美しいタッチのピアノの響きが耳に残っています。一気にファンになってしまいました。


今日のプログラムは以下です。

  指揮:セバスティアン・ヴァイグレ
  ピアノ:岡田奏(おかだ かな)
  管弦楽:読売日本交響楽団  コンサートマスター:長原幸太

  モーツァルト:ピアノ協奏曲第25番 ハ長調 K.503

   《休憩》

  ブルックナー:交響曲第6番 イ長調 WAB.106


最後に予習について、まとめておきます。

1曲目のモーツァルトのピアノ協奏曲第25番は以下のCDを聴きました。

 フリードリヒ・グルダ、クラウディオ・アバド指揮ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 1975年5月 ウィーン、ムジークフェラインザール セッション録音
 
グルダの美音で魅了されます。saraiがこのレコードを昔、愛聴していました。


2曲目のブルックナーの交響曲第6番は以下のCDを聴きました。

 オイゲン・ヨッフム指揮アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団 (ノーヴァク1881年版) 1980年11月2日 アムステルダム、コンセルトヘボウ ライヴ録音
 
ブルックナー交響曲選集(新リマスタリング)の中の1枚です。美しく、壮大なブルックナーです。ヨッフムの至高の芸術です。



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ヴヴェイのチョコレート屋さん:チャップリンの靴チョコ

2019年9月17日火曜日@ヴヴェイ~ローザンヌ~リヨン

旅の14日目、レマン湖畔の町、ヴヴェイVeveyの2日目です。と言っても、昨夕にこの町に着き、今朝はこの町を早々に離れます。あくまでも最愛のピアニスト、クララ・ハスキルの終の棲家となった町の息遣いを感じたかっただけです。

昨日の疲れをとるためにもゆっくりしたいところですが、9時半の電車でローザンヌに向かう予定です。8時には起床。急いで身支度をして出かけます。レセプションには誰もいなくて、部屋の鍵を箱に放り込んでチェックアウトはオシマイ。
ヴヴェイの駅には歩いて向かいます。途中にあるチョコレート屋さんに寄るためです。チャップリンの映画(『黄金狂時代』)に登場する靴をイメージした靴型のチョコが映画のフィルム缶をイメージした缶に入ったお土産があるんです。そのお店限定の商品だそうです。旧市街の通りにはスイスらしく、噴水があります。

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朝早くから花屋さんも店を開いています。

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お洒落な劇場もありますね。ヴヴェイ劇場Théâtre Le Refletです。

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ここでもスマホを活用してチョコレートのお店を探し当てます。なかなかお洒落な立派なお店です。レダラッハLäderachのヴヴェイ店です。朝早くから開いていて助かります。

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決して、お土産屋という雰囲気ではなく、店内は高級感があります。

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噂のチャップリンの靴のチョコレートもあります。確かに金属製のフィルム缶にパッケージされています。

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このチャップリンのチョコレートもかなり高価です。でも、お留守番をお願いしている人へのお土産としてゲットします。
ほかにも色んなチョコレートがあります。

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トリュフのチョコレートも美味しそうですね。

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チャップリンのチョコレートだけを記念に買って、店を出ます。これでヴヴェイでの用事はすべて完了。ヴヴェイの駅に向かいます。駅前の大通りに到着します。

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横断歩道を渡って駅前広場に向かいます。

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昨日のバス停があります。そう言えば、無賃乗車だったですね。改めてごめんなさい。悪気はなかったんです。チケット買う時間的余裕がなかっただけです。

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ヴヴェイの駅舎です。

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まだ、電車の出発まで時間に余裕があります。本来なら、朝ごはんを調達するところですが、今夜はリヨンでの豪華ディナーを予定しているので、何も食べてはいけないというお達しをsaraiが配偶者に出しています。でも、ちょっとだけということで、駅前のスーパーCOOPに入ります。

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店内には美味しそうな食材が並んでいます。

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もちろん、定番のお寿司もあります。

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バナナがありますね。1本売りもあります。

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美味しそうなパンもあります。目の毒です。

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結局、バナナを1本と甘いパンを1つとコカコーラを購入。電車の到着を待ちながらいただきます。

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ローザンヌLausanne行の電車の到着まで、まだ20分ほどあります。saraiにしては余裕の電車待ちになります。

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まあ、ゆっくり待つことにしましょう。



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電車はワイン畑とレマン湖の間をローザンヌへ

2019年9月17日火曜日@ヴヴェイ~ローザンヌ~リヨン/2回目

これから、ヴヴェイVeveyの町をあとにして、ローザンヌLausanneに向かいます。ヴヴェイの駅でローザンヌ行きの電車を待っているところです。

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別のホームには反対方向(モントルー行)のSバーンの電車が停車しています。

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ホームから空を見上げると、秋空が晴れ上がっています。絶好の旅日和です。ローザンヌに着いたら、街歩きを楽しみましょう。

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S2の電車が到着し、乗り込みますが、ガラガラに空いていて、まるで貸し切り状態。今日もファーストクラスです。唯一乗っていた旅人もファーストクラスの車両から出ていきます。

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チケットは格安のSupersaverチケットをジュネーヴまで通しで買ってあります。ローザンヌは途中下車です。格安チケットなので、列車指定になっていて、指定された電車以外には乗ることはできません。したがって、ローザンヌでの滞在時間はほぼ5時間です。街歩きには十分でしょう。

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Sバーンの電車はゆっくりとヴヴェイの駅のホームを出ていきます。

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電車はヴヴェイの町を抜けていきます。

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すぐに左手の車窓にレマン湖Lac Lémanが見えてきます。

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レマン湖の湖岸沿いを走り、美しい湖面が視界に広がります。

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素晴らしい景色が続きます。

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すぐ、最初の停車駅、サン=サフォランSaint-Saphorinに到着。

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駅の左手はすぐ湖岸です。

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右手は山の斜面に続いています。

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この辺りは、スイスワインの産地とのことで、左側がレマン湖、右側の斜面が葡萄畑になっています。

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山の斜面一帯がすべてワイン畑です。

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すぐ次の駅、リヴァーズRivazに着きますが、このワイン畑の景色はずっと続きます。なかなか壮観です。

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車内アナウンスは、フランス語になりました。昨日まではドイツ語でした。
リヴァーズの駅を出ても、ずっとワイン畑に沿って、電車は走っていきます。

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ローザンヌまではあと5駅、15分ほどです。



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ワイン畑の先にローザンヌ

2019年9月17日火曜日@ヴヴェイ~ローザンヌ~リヨン/3回目

ヴヴェイVeveyの町をあとにして、ローザンヌLausanneに向かっているところです。サン=サフォランSaint-Saphorinからは線路の左側がレマン湖Lac Léman、右側の斜面がワイン畑になっています。今はリヴァーズRivazの先に広がるワイン畑の下を走っています。

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どこまでもワイン畑が続きます。

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スイスもこんなにワインの産地なんですね。誰がこんなにワインを飲むんだ!

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鉄道の線路の右側は見渡す限り、ワイン畑です。線路の左側はレマン湖なので、葡萄の木は直接の日光と湖面からの反射光を受けて、生育に必要かつ十分な熱分を得ているようです。ライン川の山の斜面のワイン畑と似ています。

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左手のレマン湖が車窓に見えています。

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次の停車駅、キュリーCullyに到着。

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キュリーを出ると、ワイン畑の中を走ります。ワイン畑の向こうにレマン湖が見えます。

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レマン湖沿いに電車が走っていきます。

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すぐに次の停車駅、ヴィレットVilletteに到着。ここも山の斜面にワイン畑が広がっています。

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ヴィレットを出ると、美しいレマン湖の眺めが広がります。

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ワイン畑とレマン湖の中を電車は走っていきます。

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ワイン畑の中、次の駅、リュトリーLutryが近づきます。

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最後の停車駅、ピュリー Pullyを過ぎて、ローザンヌに到着です。まずは荷物をコインロッカーに預けましょう。街歩きに邪魔ですからね。む、料金がなんと9スイスフランします。高っ!!!!コインがそんなにあるでしょうか。やはり、1つのロッカーに2つのスーツケースは入らないので、9×2スイスフランが必要です。

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財布を逆さにして探したところ、奇跡的にコインがありました。無事にコインロッカーに荷物が収まります。もっとも、すぐ横には両替機もありますけどね。

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コインロッカーのそばに茶葉の店があります。漢字の《茶》が図案化されています。漢字が面白いと感じるのかな。

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あまり、事前にローザンヌ散策の検討をしていません。駅構内にあるビジターセンターで相談してみましょう。

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センタースタッフのかたに相談すると、大聖堂(カテドラル)のある丘の上まで行き、旧市街をぶらぶらしながら下って、レマン湖畔に出るコースを勧められます。その案を頂きましょう。街歩きの地図もいただきます。
さあ、ローザンヌ散策の開始です。



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庄司紗矢香は音楽の求道者 庄司紗矢香&ヴィキングル・オラフソン デュオ・リサイタル@横浜みなとみらいホール 2020.12.13

バルトークの物凄い演奏に鳥肌が立ちました。異次元のレベルの演奏です。あれは何年前だったでしょう。庄司紗矢香が満を持して、バルトークとバッハの無伴奏ソナタを素晴らしい演奏で聴かせてくれましたが、今や、絶頂のときを迎えた彼女はまるで別人のような境地に至ったようです。今の彼女の演奏でバルトークとバッハの無伴奏を演奏したら、卒倒してしまうかもしれません。今日のバルトークの演奏のことを《極めた演奏》とでも表現するのかもしれません。

バルトークの極めて深い音楽を聴きながら、音楽の本質について、思いを致していました。時間芸術としての音楽は、作曲家が今から遠い過去の時代に自分の胸の内を音楽の譜面に書き留めて、時代を経た現在、演奏家がその譜面を解き明かして、音楽の響きとして、我々、聴衆に投げかけてきます。受け手である聴衆のほとんどは作曲家の書いた譜面を読むことなしに、演奏者が譜面を読み込み、解釈した内容を音楽として再現したものを聴き取って、その響きから、作曲家が創造した精神世界を理解し、共感します。つまり、作曲家の魂の精華を演奏者が共感して再現し、演奏者の魂の燃焼を聴衆が共感して、己が魂を共鳴させるわけです。今日の庄司紗矢香&ヴィキングル・オラフソンのバルトークの演奏は作曲家・演奏者・聴衆の3者が共感し、魂が共鳴した、最高のレベルの音楽の実現の場となりました。散文的な内容は皆無の絶対的な音楽が魔法のように響き渡っていました。言葉の介在は不可能な世界です。音楽とはかくあるべきものなのでしょう。こういう厳しい音楽を感じることができるのは、バルトークとバッハの音楽に共通した特徴です。その違いと言えば、バッハは音楽の愉悦、バルトークは実存の深い感情、精神世界と言ってもいいかもしれませんが、そういうものが音楽芸術として自立しているところです。今日のバルトークは作曲家・演奏者・聴衆がおのおのの実存にかけて、魂のゆらぎや燃焼を深く共感したものです。いやはや、若い庄司紗矢香にはいつもながら、インスパイアされます。途轍もない芸術家になりましたね。saraiもさらに精進して、彼女の演奏へのもっと深い共感・共鳴が得られるようにしたいと新たな思いを抱きました。

バルトークの音楽に先鞭をつけるような形で演奏されたバッハも厳しい音楽でした。第1楽章は美しい弱音のピアノのソロから始まり、第4の声部としてのヴァイオリンがそっと加わり、美しい音楽が実現します。そのあまりの楽興の深さに魂が共鳴し、嗚咽しそうになります。音楽の美しさの極限は厳しさです。散文的な言葉を持って表現することは不可能な世界です。庄司紗矢香の深い表現のヴァイオリンはもちろん素晴らしいのですが、ヴィキングル・オラフソンの美しく抑えたタッチの弱音の表現も見事です。仄暗い聖堂で密やかに奏でられるかのごとく、バッハの驚異の傑作に心が震えました。

前半のバッハとバルトークですっかり圧倒されました。後半はプロコフィエフの佳曲で軽く心を和ませ、ブラームスのロマンの世界を満喫しました。ブラームスの愛に満ちた音楽をピアノのオラフソンがまことにロマンティックな響きで表現し、そのピアノの響きの上に庄司紗矢香がヴァイオリン響きを柔らかく馴染ませて、味わい深い世界を創出します。考えてみれば、庄司紗矢香のヴァイオリンを初めて聴いたのはブラームスのヴァイオリン協奏曲でした。日本人がブラームスをこんなに演奏できるのかと驚愕したことをまざまざと思い出します。それ以来、もう20年近い月日が経ちました。そのときは想像できなかったような芸術的な高みに庄司紗矢香は達して、ブラームスの本質を深く味わわせてくれるような演奏で第2番のソナタを聴かせてくれました。こんなに共感させてくれるようなブラームスを聴くのは滅多にないことです。


アンコールは2曲。歌謡性に満ちたバルトークのルーマニア民俗舞曲は自在な演奏で楽しませてくれます。懐かしく静謐な曲はウィーンの女流作曲家のシチリアーノ。こういう曲は庄司紗矢香は見事な弱音で完璧に抒情味豊かに弾きこなすようになりました。もう世界トップレベルのヴァイオリニストです。そう言えば、彼女のツイッターでシゲティのルーマニア民俗舞曲を紹介していました。彼女のヴァイオリンの目標はシゲティなのかな。方向性は正しいとsaraiも1票。

庄司紗矢香は足を痛めているようです。痛々しいです。早い治癒を念願しています。


今日のプログラムは以下のとおりです。

  ヴァイオリン:庄司紗矢香
  ピアノ:ヴィキングル・オラフソン

  J. S. バッハ:ヴァイオリン・ソナタ第5番 ヘ短調 BWV 1018
  バルトーク:ヴァイオリン・ソナタ第1番 Sz. 75

   《休憩》

  プロコフィエフ:5つのメロディ Op. 35bis
  ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ第2番 イ長調 Op. 100

   《アンコール》
    バルトーク:ルーマニア民俗舞曲
    マリア・テレジア・フォン・パラディス:シチリアーノ


最後に予習について、まとめておきます。

バッハのヴァイオリン・ソナタ第5番を予習したCDは以下です。

  ヘンリク・シェリング、ヘルムート・ヴァルヒャ 1969年6月5-8日,12,13日 パリ、リバン教会 セッション録音

決定盤です。二人の折り目正しい演奏はバッハの音楽に誠実です。


バルトークのヴァイオリン・ソナタ第1番を予習したCDは以下です。

  ギドン・クレーメル、マルタ・アルゲリッチ 1988年6月 ミュンヘン、ヘルクレスザール セッション録音

クレーメルの美しい演奏に心惹かれます。精神的にも高いレベルの演奏に思えましたが、今日の庄司紗矢香の前では色を失います。


プロコフィエフの《5つのメロディ》を予習したCDは以下です。

  アリーナ・イブラギモヴァ、 スティーヴン・オズボーン 2013年7月11-13日 ロンドン、ヘンリー・ウッド・ホール セッション録音

イブラギモヴァの安定した演奏です。


ブラームスのヴァイオリン・ソナタ第2番を予習したCDは以下です。

  ヨゼフ・シゲティ、ミエチスラフ・ホルショフスキ 1961年10月 セッション録音


シゲティのロマンティシズムに溺れ過ぎない至芸は襟を正して聴くべきものです。



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       庄司紗矢香,  

ローザンヌ散策:メトロでローザンヌ大聖堂の丘へ

2019年9月17日火曜日@ヴヴェイ~ローザンヌ~リヨン/4回目

ヴヴェイVeveyからローザンヌLausanneに着き、ローザンヌ散策に出かけるところです。ローザンヌは初めて訪れる町です。メトロでローザンヌ大聖堂(カテドラル)の丘に向かうことにします。駅舎を出て、駅前の通りを眺めますが、メトロの駅が見当たりませんね。(実はこの時点で駅は見えていますが、saraiが気が付かなかっただけです。)

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駅前の通りの左のほうを眺めますが、メトロの駅は見当たりません。

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駅舎に戻って、駅舎の地図を眺めますが、駅舎内にはメトロの駅はなさそうです。

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ローザンヌの駅舎はステンドグラスのような窓が高い位置にあり、まるで聖堂のような雰囲気です。

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再び、駅舎の外に出て、メトロの駅を探します。これがローザンヌの駅です。白亜の綺麗な建物です。オリンピックの5輪のマークが目立っています。ここローザンヌには、国際オリンピック委員会(IOC)の本部があります。

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メトロの駅がなかなか見つかりませんでしたが、スイス国鉄の駅前の大通りを隔てた反対側のビルにメトロの入り口をようやく発見。見つけるのに5分ほどかかりました。ホッ。

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さあて、メトロのチケットを自動販売機で購入しましょう。しばし、メトロマップを見ながら、購入方法を検討します。

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チケットを購入します。

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これが購入したチケット。30分券が1枚2.3スイスフランです。

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メトロの電車に乗車します。短くてかわいいメトロの車両です。このメトロは運転間隔が短くて便利です。丘の上の駅、リポンヌ-モーリス・ベジャール駅Riponne M. Béjartに着きます。地上に出ると、綺麗な通りに出ます。

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どうやら、大聖堂への反対側の出口に出てしまったようで、もう一方の出口のほうに向かいます。

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道標に書いてあるリポンヌ広場Place de la Riponneに向かいます。

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エスカレーターに乗っていると、横の壁に大きな写真があります。バレエの振付家だったモーリス・ベジャールですね。ローザンヌでベジャール・バレエ・ローザンヌを主宰していました。数々の伝説を残した偉大な振付家でしたが、2007年にこのローザンヌで生涯を終えました。

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リポンヌ広場に出ます。青空が眩しいです。
広場には宮殿のような壮麗な建物があります。パレ・ド・リュミーヌPalais de Rumine(リュミーヌ宮)です。ロシアの皇族の子孫である貴族ガブリエル・リュミーヌから町に寄贈されたものです。中にはローザンヌ大学図書館(州立図書館)のほか、歴史・考古学博物館(州立貨幣博物館併設)、地学博物館、動物博物館が入っています。

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そのパレ・ド・リュミーヌの右、丘の上にローザンヌ大聖堂La Cathédrale de Lausanneがちらっと見えています。まるでお城のようです。

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丘に登る石段に向かいます。石段の先の丘の上には大聖堂が聳え立っています。

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ここまでの散策ルートを地図で確認しておきましょう。

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石段を登って、大聖堂に向かいます。楽しいローザンヌの街歩きが始まりました。



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ローザンヌ散策:リポンヌ広場~マドレーヌ広場~ローザンヌ大聖堂

2019年9月17日火曜日@ヴヴェイ~ローザンヌ~リヨン/5回目

ローザンヌLausanne散策を始めたところです。メトロでローザンヌ駅前から丘の上の駅、リポンヌ-モーリス・ベジャール駅Riponne M. Béjartに移動し、そこから、丘の上に立つローザンヌ大聖堂La Cathédrale de Lausanne向かいます。リポンヌ広場Place de la Riponneから大聖堂に向かう石段を登ります。

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急な石段を登っていきます。

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長い石段をフーフー言いながら登っていきます。

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石段の上の小さな広場に出ます。

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息が切れたので、この小さな広場、マドレーヌ広場Place Madeleineで一息入れることにします。緑が多く、涼しそうな木陰のある広場です。

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広場には陽光が降り注ぎ、パラソルのあるテラス席でドリンクもいただけるようです。

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趣のある石の水盤にちょろちょろと清水が注いでいます。まるでローマ水道みたいですね。心が落ち着く風景です。

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ベンチに腰かけて、広場を眺めます。

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銅像があります。アントワーヌ・ルイ・ジョン・ルショネAntoine Louis John Ruchonnetの銅像です。彼は19世紀のスイスの弁護士兼政治家でした。

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マドレーヌ広場から石段の下のリポンヌ広場を見下ろします。メトロの出入口が見えています。

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リポンヌ広場に大きな仮設テントのイベント会場があります。広場の周りには大きな建物がたっています。

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ゆっくり休んだところで、また、石段を登って、大聖堂下のピエール・ヴィレ通りRue Pierre-Viretに出ます。ここから大聖堂に上る屋根付きの階段があります。頭上には大聖堂の堂々たる建物が姿を現します。

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トンネルのような階段を上っていきます。

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階段を登る途中の踊り場のような小さな広場で振り返ると、ピエール・ヴィレ通りの先にローザンヌの街並みが見渡せます。

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街並みの中に見える尖塔はサン・フランソワ教会Église réformée Saint-Françoisでしょうか。

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目の前には大聖堂が大きく見えています。

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ここまでの散策ルートを地図で確認しておきましょう。

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ローザンヌ大聖堂に近づいていきます。



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すべてを超越した精神的境地のベートーヴェンを詩情豊かに表現 田部京子シューベルト・プラス特別編《ベートーヴェン生誕250年記念》@浜離宮朝日ホール 2020.12.16

生きている実感を感じさせてくれるような情感に満ちた田部京子のピアノでした。コロナ禍のために1年ぶりとなった田部京子のソロ・リサイタルは期待を上回る音楽にあふれていました。
ベートーヴェン生誕250年記念と銘打ったシューベルト・プラス特別編はベートーヴェンの音楽の最高峰のひとつである最後期の3つのピアノ・ソナタを聴かせてくれました。聴きたかった田部京子のベートーヴェンはなんとも穏やかで熟成した大人の香りの音楽でした。静かな、静かな感銘で心がいっぱいになりました。

最初に弾いたシューベルトのアダージョ D.612は田部京子らしい夢のような詩情に満ちた音楽。中間部での盛り上がりもありましたが、ロマンにあふれる音楽に心が和みます。短い音楽が終わっても誰も拍手をせずにホール内は静けさに満ちています。田部京子がピアノに向かって、呼吸を整えている雰囲気に聴衆は静まり返ります。そして、そのまま、ベートーヴェンのピアノ・ソナタ第30番が静かに始まります。とても美しい演奏です。それも心の内部から滲み出るような美しさです。ベートーヴェンが描いた世界はもっと諦念に満ちていたような気がしますが、今日の演奏は充足感に満ちた穏やかさを湛えています。この曲は素晴らしい音楽ですが、それでも第31番/第32番に比べるとどうしても聴き劣りしてしまうのが正直なところですが、今日は第31番/第32番に肉薄するレベルの音楽に聴こえます。素晴らしい第1楽章から間を置かずに第2楽章が迫力ある演奏で続きます。そして、第3楽章の変奏曲の美しさはどうでしょう。下降音型から上昇音型に続くフレーズの美しさの極みには心が震えます。第3楽章の後半には高域の美しいタッチでそのフレーズが弾かれて、まさに情感の極みです。これが田部京子のベートーヴェン後期の表現ですね。いわゆる枯れた演奏ではなく、諦念に満ちたわけでもなく、ベートーヴェンが高い精神性の境地に達した桃源郷のような美しい世界です。演奏が終わっても、とても強い拍手を送るような気分ではなく、ただただ、田部京子への熱い共感で、うんうんとうなづきたい思いだけが残ります。

ベートーヴェンのピアノ・ソナタ第31番も第30番のソナタと同様な展開です。静かに始まり、満ち足りた時間が美しいピアノの響きとともに過ぎていきます。長大な第3楽章は序奏に続き、いわゆる《嘆きの歌》が始まりますが、哀感あふれる嘆きではなく、色んな感情を超越した境地の穏やかな精神性の熟成した美しさが表現されます。そして、続くフーガも実に静謐に響きます。フーガは高潮した音楽になっていきますが、その底には透徹し、充足した精神性が貫かれています。田部京子の安定し、成熟した大人の女性として磨き上げられた心の美しさが音楽に反映されていると感じます。田部京子だけしか弾けないベートーヴェンです。音楽はやはりテクニックではなく、心や魂で表現するものであることを強く実感します。壮大なフィナーレですが、余韻を味わいたいと念じるような演奏でした。数人の聴衆が余韻を打ち消すような拍手を送ったのは残念でした。そういう類の演奏ではなかったでしょう。大多数の聴衆はじっくりと余韻を噛みしめているようでした。saraiはそっと拍手を送りました。それがこの素晴らしい演奏にふさわしいものだと思えたからです。


休憩後の後半はベートーヴェンの最後のソナタ、第32番です。冒頭はデモーニッシュに強い響きが続きます。フーガはもはや、普通のフーガではなく、ベートーヴェン流で強い響きが続きます。圧巻の第1楽章ですが、心に響いたのは第2楽章の変奏曲です。田部京子は後期の3つのソナタに共通して表現した高い精神性の境地を、ここで決定的に歌い上げます。後半にはいってのこれでもか、これでもかと続く美しい歌謡性はシューベルトの遺作ソナタに引き継がれ、さらなる高みに達するものです。田部京子がシューベルト・プラス特別編と題して、ベートーヴェンの後期の3つのソナタを取り上げた意義はここに秘められていたのではないでしょうか。ここでも下降音型から上昇音型に続くフレーズの美しさの極みが強く耳に残ります。今、このブログ記事を深夜書いていますが、saraiの頭の中ではそのフレーズが鳴り響き続けています。いつまでも永遠に続けてほしい美しい音楽も、ある意味、唐突に終わりを告げます。ベートーヴェンがもうこれくらいでいいでしょうって語りかけてくるようなフィナーレです。田部京子、納得のベートーヴェンでした。ベートーヴェン・イヤーを締めくくるにふさわしい最高の後期ソナタでした。もっとも、まだ、久しぶりに来日するジョナサン・ノットが東響を指揮する第9番交響曲が残っていますけどね。

アンコールは田部京子の定番ともいえるシューベルトのアヴェマリア。美しいピアノの響きに魅了されました。最後の2音、アーメンが心に響きます。

コロナ禍で大変な音楽界でしたが、12月の半ばになり、庄司紗矢香、田部京子の最高の演奏を聴き、さらにはノットの第9も控え、終わりよければ、すべてよしの心境に浸っています。音楽は人生のすべてです。


今日のプログラムは以下です。

  田部京子シューベルト・プラス特別編
   《ベートーヴェン生誕250年記念》

  ピアノ:田部京子
 
  シューベルト:アダージョ ホ長調 D.612
  ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第30番 ホ長調 Op.109
  ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第31番 変イ長調 Op.110

  《休憩》

  ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第32番 ハ短調 Op.111

  《アンコール》
   シューベルト:「アヴェ・マリア」(編曲:田部京子、吉松隆)


最後に予習について、まとめておきます。

シューベルトのアダージョ D.612を予習したCDは以下です。

 ミシェル・ダルベルト 1993年1月、1994年1月・6月 スイス、コルゾー、サル・ド・シャトネール セッション録音

ミシェル・ダルベルトはシューベルトの未完のピアノ・ソナタ第10番 D.613の2楽章を両端楽章に置いて、アダージョ D.612を中間楽章として挟んだ形で演奏しています。彼の明るい響きが若いシューベルトのこの作品の美しさを引き出しています。ミシェル・ダルベルトのシューベルトは実演でも聴いていますが、明るい響きの個性的な演奏に感銘を覚えています。彼のシューベルトは今後、注目です。


ベートーヴェンのピアノ・ソナタ第30番/第31番/第32番 Op.109-111を予習したCDは以下です。

 田部京子 2015年8月12-14日 東京都、稲城ⅰプラザ セッション録音

田部京子はその優しい詩情だけでなく、確信に満ちた強い表現も兼ね合わせた素晴らしい演奏を聴かせてくれます。ベートーヴェンの後期ソナタの代表的名盤のひとつと言えます。



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テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

       田部京子,  

ローザンヌ散策:ローザンヌ大聖堂

2019年9月17日火曜日@ヴヴェイ~ローザンヌ~リヨン/6回目

ローザンヌLausanne散策をしています。丘の上に立つローザンヌ大聖堂La Cathédrale de Lausanneにやってきました。大聖堂が間近に聳え立っています。

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大聖堂の西側の前に立ちます。67.50mの鐘楼la tour du beffroi が天高く立っています。

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壁に大聖堂の銘板がはめ込まれています。

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西のファサード(ポータル)です。扉口の上部のタンパンは彫刻がなく、ステンドグラスになっています。全体に優美な印象を受けます。1515年に華やかなゴシック様式で作られました。

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扉口上部の破風には聖人像が並んでいます。

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扉口の周りには聖人像が並びます。

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扉口の左側です。聖人像が並びます。

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大聖堂の内部に入ります。

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巨大なゴシック空間が現れます。この大聖堂はノートルダム大聖堂ですが、スイスで最大の規模を誇ります。

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身廊は高い天井になっています。3廊式の構造です。

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色彩豊かなステンドグラスが美しいです。

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側廊です。

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クロッシング横の側廊です。

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大きなパイプオルガンがありますが、よく見るととても新しいものです。2003年にできた5代目のパイプオルガンだそうです。

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天井のボールトは優美さと力強さを兼ね備えています。

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内陣に向かっていきます。

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内陣は意外に簡素ですが、奥には美しいステンドグラスが見えています。宗教改革でプロテスタントの教会になったたために華美な装飾はないのでしょうか。

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巨大なゴシック教会の内部をもう少し、見て歩きましょう。



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ローザンヌ散策:ローザンヌ大聖堂、中からも外からも

2019年9月17日火曜日@ヴヴェイ~ローザンヌ~リヨン/7回目

ローザンヌLausanne散策をしています。丘の上に立つローザンヌ大聖堂La Cathédrale de Lausanneの内部を見学しているところです。南側の壁に有名なバラ窓Rose de la cathédrale de Lausanneが見えます。直径9メートルの巨大なステンドグラスです。光が明る過ぎて、ステンドグラスの色彩が希薄になっています。

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大聖堂内には美しいステンドグラスが見られます。

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色彩豊かなステンドグラスです。

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床面に聖人のお墓があります。

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近くでバラ窓を見ます。美しいですね。

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大聖堂内部には大きなバラ窓を始めとしたステンドグラスが見事です。

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これも素晴らしいステンドグラスです。

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再び、身廊に戻り、パイプオルガンの威容を眺めます。

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側廊の壁面には美しいステンドグラスが並びます。

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最後にまた、美しいバラ窓を眺めます。

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バラ窓をズームアップ。

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大聖堂内部から外に出て、カテドラル広場Place de la Cathédraleに出ます。展望台からローザンヌの町を見下ろします。町の向こうにはかすかにレマン湖Lac Lémanも見えています。

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左に目を転じると、サン・フランソワ教会Église réformée Saint-Françoisが見えています。

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ローザンヌの旧市街が見えます。これから、そちらを散策してみましょう。

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振り返ると、大聖堂の西ファサードと鐘楼があります。鐘楼に上ると美しい景色が眺められるようですが、昨日、アルプスのハイキングで相当に疲れており、ここは自重します。

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これが大聖堂の南側です。複雑なフォルムの建物です。

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南側の正面に周ってみましょう。

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うーん、南側から眺める大聖堂の姿はこれまで見たことのないような素晴らしいフォルムです。これでこそ、ノートルダム大聖堂ですね。バラ窓も見えてきます。

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南側から見た鐘楼です。

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素晴らしく複雑で美しい姿のノートルダム大聖堂です。
さらに南側からの大聖堂の姿を楽しみましょう。



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ローザンヌ散策:ローザンヌ大聖堂から旧市街のパリュ広場へ

2019年9月17日火曜日@ヴヴェイ~ローザンヌ~リヨン/8回目

ローザンヌLausanne散策をしています。丘の上に立つローザンヌ大聖堂La Cathédrale de Lausanneの内部を見終わって、南側からの大聖堂の姿を眺めているところです。
しかし、大聖堂が巨大過ぎて、正面からでは画面に収まりません

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精一杯下がって、西側の鐘楼は画面に収まりますが、肝心の尖塔が入りません。

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さらにぎりぎりまで下がって、何とか全容を眺めることができました。大きなバラ窓の存在感が凄い! それに何と複雑に入り組んだフォルムなんでしょう。ヨーロッパでも指折りの美しさです。

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階段を下りて、大聖堂を見上げます。鐘楼は見えなくなりますが、尖塔はよく見えます。何と見事な造形美なんでしょう。

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石段をさらに下って、大聖堂を見上げます。天に向かって聳える大聖堂の神々しさはいかばかりでしょう。

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大聖堂下のピエール・ヴィレ通りRue Pierre-Viretに出ると、もはや、尖塔はほとんど見えず、西側の鐘楼だけが見えます。

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さて、大聖堂を後にして、旧市街のほうに向かいます。ピエール・ヴィレ通りから下っていく屋根付きの階段があります。

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この雰囲気のある階段を下りていきます。下からは次々と観光客が大聖堂に向かって上ってきます。

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階段を下り終えて、少し歩くと、正義の女神像Fontaine de la Justiceの噴水の前に出ます。

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ここはパリュ広場Place de la Paludです。塔のある建物は17世紀に再建された市庁舎Hôtel de Ville de Lausanneです。広場にはパラソルを広げたテラス席が並んでいます。

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市庁舎のほうに向かいます。市庁舎にはかってモーツァルトが演奏したホールも残っているそうです。モーツァルトは驚くほどヨーロッパ中にその足跡を残しています。モーツァルトは僅か7歳のときに父レオポルドに連れられて一家でザルツブルクから西方への3年半に及ぶ大旅行に出かけます。フランクフルト、パリ、ロンドン、アムステルダムなどを周り、その長い旅の帰途、ジュネーヴからローザンヌに立ち寄りました。モーツァルトは10歳になっていました。ローザンヌでは8泊したそうです。ローザンヌの後はベルン、チューリッヒ、ミュンヘンを経て、ザルツブルクに戻りました。
少年モーツァルトのことを思いながら、市庁舎の前に向かいます。市庁舎は花で飾られて、旗が出ています。

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市庁舎の前を通り過ぎます。

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また、後ろ髪を引かれるように市庁舎を振り返ります。

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賑やかなパリュ広場の通りを歩いていきます。綺麗なカフェがあります。気になります。

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配偶者は通りにある花屋さんを覗き込んでいます。

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パリュ広場は中世の趣きを残す旧市街です。すっかりフランスを感じさせるような街並みですね。街並みがお洒落で素敵です。ここでsaraiがもぞもぞします。うーん、いつもの現象ですが、それが幸いすることになります。

ここまでの散策ルートを地図で確認しておきましょう。

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実はここでsaraiがお茶でもしようと提案するんです。何故かって・・・それは・・・綺麗なカフェもあったし、それに・・・。



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ローザンヌ散策:ローザンヌの美味しいケーキ屋さん、ムータリエ

2019年9月17日火曜日@ヴヴェイ~ローザンヌ~リヨン/9回目

ローザンヌLausanne散策をしています。丘の上に立つローザンヌ大聖堂La Cathédrale de Lausanneから旧市街のパリュ広場Place de la Paludにやってきたところです。中世の趣きを残す旧市街の街並みがお洒落で素敵です。
saraiがここでお茶でもしようと提案します。綺麗なカフェもありますからね。その提案に対して、配偶者は怪訝な表情です。こういう時は、saraiがおトイレが目的なのを分かっているんです。配偶者は仕方がないねと呆れ顔。目の前には、それはそれは素敵なケーキ屋さんがあります(ケーキだけではなく、チョコレートやパンもあります。) ムータリエMoutarlier les artisans du goûtというお店です。テラス席のあるカフェも併設しています。

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思わず、ショーウィンドウに見とれてしまいます。美味しそうなケーキが並んでいます。

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チョコレートも充実しています。

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これはフランス菓子ですね。

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パンも盛り沢山です。

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本当にパンの種類は膨大です。

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さて、席に着きます。テラス席ではなく、お店の中の奥にある広々としたスペースの中の席です。まず、メニューを開きます。

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何を食べるか、悩みに悩んで、王道のケーキを注文。飲み物はメニューでチェック。紅茶をお願いします。

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選んだケーキはチョコレートケーキとフランヴァニラです。

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紅茶は、お湯と茶葉の提供ですが、たっぷりの温かい紅茶が飲め、大満足です。

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saraiも無事に目的も果たせました。お店の内部のカフェエリアはこんな感じ。

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さて、街歩き再開です。パリュ広場を抜けて、ルーヴ通りRue de la Louveにぶつかります。

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ルーヴ通りを突っ切って、サン・ローラン通りRue Saint-Laurentに入ります。後ろを振り返ると、パリュ広場の通りはずっと向こうになりました。

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サン・ローラン通りをまっすぐ、歩いていきます。通りの左には、デパートのマノー MANOR Lausanneがあります。

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やがて、5差路に出ます。角にはマックがありますね。スターバックスコーヒーのお店もあります。世界中、おんなじですね。

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やがて、大きな通り、ベレール広場Place Bel-Airに出ると、デパートのフナックFnac Lausanneの屋上庭園の前に出ます。

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このデパートの横の階段を下りていきます。その先にはこんもりした緑が見えます。あのあたりが目指すモンブノン公園Esplanade de Montbenonでしょう。

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ここまでの散策ルートを地図で確認しておきましょう。

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ぶらぶらとモンブノン公園に向かって歩いていきます。



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ローザンヌ散策:モンブノン公園からのレマン湖の眺め、そして、レマン湖畔へ

2019年9月17日火曜日@ヴヴェイ~ローザンヌ~リヨン/10回目

ローザンヌLausanne散策をしています。丘の上に立つローザンヌ大聖堂La Cathédrale de Lausanneから旧市街のパリュ広場Place de la Paludに下りて、美味しいケーキ屋さんでお茶した後、旧市街を抜けて、モンブノン公園Esplanade de Montbenonに向かっているところです。
ベレール広場Place Bel-Airから階段を下りて、ジュネーヴ通りRue de Genèveを突っ切って、まっすぐに路地を進んでいきます。

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並木道になっている通りをまっすぐに進んでいきます。

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コート・ド・モンブノン通りRue des Côtes-de-Montbenonには、道路下の瀟洒な店舗が並んでいます。この通りも突っ切って進みます。

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正面のちょっと高くなっているジャン・ジャック・メルシエ通りAvenue Jean-Jaques Mercierへ階段で上がります。

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その通りを突っ切って進むと、モンブノン公園に出ます。公園には立派な建物が建っています。ローザンヌ地方裁判所Tribunal d'Arrondissement de Lausanneです。ネオルネッサンススタイルの美しい建物です。

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その裁判所の前には美しい緑の広場が広がり、その先にはレマン湖Lac Lémanの眺めが広がっています。

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広大な緑の絨毯が続いています。レマン湖の湖面も雄大に広がっています。その先に見える山々はアルプスでしょうか。絶景です。

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広場の端まで進み、裁判所を眺めます。広場の中央には噴水も上がっています。

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広場の端からレマン湖を眺めます。ローザンヌの街並みが湖岸まで続いています。

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ローザンヌの街並みとレマン湖が眼下にくっきりと見渡せます。

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公園の直下にはモルネクス通りChemin de Mornexが見えていますが、随分、落差があります。実はこの公園の下は巨大な駐車場ビルになっているのですが、屋上庭園にいるsaraiには想像だにできていません。

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しばらく公園のベンチで休憩。公園でお昼を食べて過ごしている若者が多いです。
さて、そろそろ腰を上げて、公園を出ましょう。ところが、ここでsaraiが道が分からなくなります。悩んでいると、ベンチで寛いでいた女性が声をかけてくれます。フランス語! 困ったという顔をすると、英語に切り替えて説明してくれます。メルシー! その教えてもらったとおりに歩いていきます。公園を出て、モルネクス通りに出ます。

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しばらく歩くと、また途中で分からなくなり、困っていると、配偶者からスマホの地図アプリを見ればいいじゃないというナイスアドバイス。スマホを見ると、何とローザンヌ駅のすぐ近くです。何とかスイス国鉄のローザンヌ駅に帰ってきました。ここまでの散策ルートを地図で確認しておきましょう。

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ここから、またメトロに乗ってレマン湖畔を目指します。メトロ2号線でウシー-オリンピック駅 Ouchy-Olympiqueまで行きます。
このメトロのルートを地図で確認しておきましょう。

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駅からぶらぶら歩くとすぐにレマン湖畔です。

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湖岸には美しいウシー城Château d'Ouchyも眺められます。1170年に建てられたネオゴシック様式の建物です。現在の建物はホテルとして大規模に改装されたものです。

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湖岸はプラタナスの立ち並ぶ心地よい空間になっています。

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レマン湖は本当に美しく長閑です。

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もう、歩き回らずに湖の景色を眺めながら、ゆっくりしましょう。



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ローザンヌ散策:レマン湖畔でゆったり

2019年9月17日火曜日@ヴヴェイ~ローザンヌ~リヨン/11回目

ローザンヌLausanne散策をしています。丘の上に立つローザンヌ大聖堂La Cathédrale de Lausanne、旧市街のパリュ広場、眺めの良いモンブノン公園Esplanade de Montbenonを歩き、最後はレマン湖Lac Lémanの畔を散策しています。
もう、あまり時間もなく、疲れているので、手近な湖畔の公園で一休みして、湖の眺めを満喫しています。

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一羽の白鳥が優雅な姿を見せています。

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湖岸沿いをぶらぶらします。レマン湖は果てしなく広がっています。

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木陰のベンチで一休みしましょう。プラタナスの並木道が素敵です。まるで南仏みたいです。

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一休みしているヴュー・ポール広場Place du Vieux-Portからはウシー城Château d'Ouchyが眺められます。一泊2万5千円ほどで泊まれるようです(夏季は高いかも・・・)。もう1日ほど余裕があれば、泊まりたかったですね。

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向かいの湖岸に白い彫像が見えます。湖の聖母Vierge du Lacですね。

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いつまでものんびりして居たいのですが、そろそろ時間です。ベンチから腰を上げて、ぶらぶらとメトロの駅に向かいます。ウシー城の真ん前を通ります。

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メトロ2号線のウシー-オリンピック駅 Ouchy-Olympiqueが見えてきます。これって、単なる駅舎? 立派過ぎる建物です。

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駅前には東京オリンピックのカウントダウン時計があります。さすがにオリンピックの町ですね。しかし、今となっては空しいカウントダウンです。このときはあと310日でしたが、今はまた新しいスケジュールでカウントダウンしているんでしょうね。(今は212日になっている筈です。)

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ここまでの散策ルートを地図で確認しておきましょう。

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まだ、ちょっと早いのですが、メトロでローザンヌの駅に戻ります。コインロッカーから荷物を出して、ジュネーヴ行きの電車を待ちます。
やがて、ジュネーヴ行きの電車がホームに入ってきます。

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ジュネーヴ空港Genève-Aéroport行きのインターシティ(IC)です。ジュネーヴGenèveまでノンストップです。早速、乗り込みましょう。

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ローザンヌはたった5時間弱の超短時間の滞在でした。もう少し、旧市街の路地歩きを楽しみたかったですね。美しい街並みでした。
ICのファーストクラスはがらがらで快適です。緑の草原の中を走っていきます。ジュネーヴまで36分ですが、ちょうど、半分ほど走ったところです。

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街歩きで疲れたsaraiはぐっすりと寝込んでいます。ファーストクラスの座席は快適ですからね。

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スイスは山国という印象がありますが、このあたりは平原が広がっています。

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レマン湖からは少し離れたところを走っていきます。レマン湖はちらっと見えています。

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レマン湖の向こうの山並みを眺めながら、ICはジュネーヴに向かって走っていきます。

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ジュネーヴのコルナヴァン駅Gare de Genève-Cornavinに着いて、フランスのリヨンLyon行の電車に乗り換えます。長かった7日間のスイスの旅もこれでお終い。これからはフランスの旅に移ります。10日間、フランス、鉄道の旅です。



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生涯、最高の途轍もない《第9》 秋山和慶&東響@東京オペラシティ コンサートホール:タケミツメモリアル 2020.12.23

最初に演奏されたエグモント序曲は東響の弦の実に熱のある演奏に心が高潮します。今日の東響は絶好調で高揚しています。続く第9に期待が高まります。

第9の第1楽章と第2楽章は熱の入った力強い演奏でアンサンブルも美しいです。第3楽章に入ると、しみじみと美しいメロディーが最高の弦で奏でられます。第1ヴァイオリンだけでなく、対向に配置されたヴィオラの響きが素晴らしいです。木管で演奏されるパートも美しいのですが、東響の弦楽アンサンブルの素晴らしさが心に響きます。うーん、今日はこの第3楽章が聴けただけでもよかったと納得します。しかし、今日の東響、そして、合唱の新国立劇場合唱団は第4楽章で燃え上がるような演奏を聴かせてくれます。行進曲風のパートあたりからが素晴らしいです。声楽パートが収まって、オーケストラだけの演奏に移るとまたしても弦楽アンサンブルが究極の美しい響きを奏でます。その後、合唱も加わっての凄絶な演奏に深く感動します。感動にレベルがあるとすれば、フルトヴェングラー級の感動です。そのまま深い感動を保って、圧巻のフィナーレ。日本人のオーケストラと合唱団がこんな素晴らしい第9を聴かせてくれるとは・・・凄い時代になったものです。指揮の秋山和慶も見事でした。フルトヴェングラーのようにロマンに満ちた音楽表現でした。

この後、28日のジョナサン・ノットの指揮による第9に向けて、リハーサルが始まるのでしょう。今日の最高の第9がどのように変容するのでしょうか。これ以上の演奏は難しいような気もします。不安と期待の入り混じった気持ちで28日の今年の〆となるサントリーホールの公演に臨みます。

今日のプログラムは以下のとおりでした。

  指揮:秋山和慶
  ソプラノ:森野美咲
  メゾソプラノ:鳥木弥生
  テノール:小原啓楼
  バリトン:大山大輔
  合唱:新国立劇場合唱団(合唱指揮:河原哲也)
  管弦楽:東京交響楽団 コンサートマスター:水谷 晃

  ベートーヴェン:「エグモント」序曲 Op.84
  ベートーヴェン:交響曲 第9番 ニ短調 Op.125 「合唱付」

   《アンコール》
    蛍の光 AULD LANG SYNE


最後に予習について、まとめておきます。

ベートーヴェンの「エグモント」序曲を予習したCDは以下です。

  ヴィルヘルム・フルトヴェングラー指揮ベルリン・フィル 1947年5月27日 ベルリン、ベルリン英占領区ソ連放送局スタジオHaus des Rundfunks (略称 Funkhaus) 放送録音

フルトヴェングラーの戦後復帰の記念すべきコンサートシリーズの放送用録音です。もちろん、雄渾でロマンにあふれた名演です。


ベートーヴェンの交響曲 第9番を予習したCDは以下です。

  ヴィルヘルム・フルトヴェングラー指揮フィルハーモニア管弦楽団、ルツェルン音楽祭合唱団
   エリーザベト・シュヴァルツコプフ、エルザ・カヴェルティ、エルンスト・ヘフリガー、オットー・エーデルマン
    1954年8月22日 ルツェルン音楽祭 ライヴ録音

auditeから出たハイレゾ録音で聴きました。フルトヴェングラーが指揮した最後の第9です。第3楽章のしみじみとした表現に心打たれます。バイロイトの第9と並ぶ最高の名演です。



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大混雑の電車でジュネーヴからリヨンへ

2019年9月17日火曜日@ヴヴェイ~ローザンヌ~リヨン/12回目

ローザンヌLausanne散策を終えて、スイスでの日程を完了。次はフランス、鉄道の旅です。まずはリヨンLyonに向かいます。ローザンヌからインターシティに乗って、ジュネーヴGenèveのコルナヴァン駅Gare de Genève-Cornavinに着いたところです。フランスのリヨンLyon行の電車に乗り換えます。ジュネーヴからはフランス国鉄のテーウーエルTERでリヨンまで2時間弱の鉄道旅。リヨン行の電車が出る8番ホームに向かいます。8番ホームは、フランス方面への電車が出るホームのようで、細い通路を通り、ちょっと出入国検査の雰囲気ありです。何にもチェックはないんですけどね。ホームに着いて、ぼーっと電車の到着を待ちます。入線してくる電車は意外にも短く4両ほどです。しかも、ファーストクラスは1車両の半分もありません。乗り込んでみると、既にファーストクラスは満席。荷物を置けただけでもラッキーかも。同じ車両内のセカンドクラスの空席を見つけ、相席させてもらいます。なんだかとっても混んでいて、みんなウロウロ大騒動です。電車は出発。国境の雰囲気のある山の中を走っていきます。そのうち空くだろうという考えは甘く、国境の町、ベルガルドBellegardeで少しの乗り降りはあるけれど、ますます混む方向です。ともかく、セカンドクラスでも座れたのはよかったんです。相席はなんだか素敵な若い女性ですが、みな、ぼんやりと車窓を眺めています。

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フランスに入り、次の停車駅、セイセル コルボノ駅Seyssel Corbonodを通過。自転車野郎まで乗り込んできて、仕方なく通路に座る人も出てきます。車掌に、なんとか女性を座らせろと交渉する人もいます。さすがフランス人。我々の席は変化なし。車窓を見たり、PCで作業したりしています。車窓にはローヌ川が見えています。ジュネーヴからリヨンまではローヌ川沿いに電車は走ります。

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我々と同じくファーストクラスのチケットを持っているのに満席で座れない人もいます。そういう人は車掌さんにその旨をチケットに書き込んでほしいと言っている人もいます。それもそうですよね。払い戻ししてもらわないと損ですよね。それではsaraiもお願いしてみましょう。

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車掌も、了解と書き始めたのですが、saraiが英語で詰まる単語があり悩んでいると、近くの女性が助け舟を出してくれて、無事完了。世界にはいろんな言語があり、助け合いは大切ですね。これが書き込んでくれたチケットです。このチケットはファーストクラスとは言え、Carte Avantage senior(カルト・アヴァンタージュ・シニヨール)の割引で購入したチケットです。30%割引料金です。

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フランス国鉄SNCFのシニア割引カードのCarte Avantage senior(カルト・アヴァンタージュ・シニヨール)を事前に購入しておきました。プラスティックのカードではなく、通常のチケットと同様の紙製です。その代わり、携行用のビニールケースがもらえます。
これがそのビニールケースの表と裏です。

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このケースにカルト・アヴァンタージュ・シニヨールを装着します。これは三つ折りにして、コンパクトサイズになります。また、証明書サイズの写真を貼り付けないといけません。

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フランス国鉄SNCFの鉄道チケットはすべて、シニア割引料金で購入したので、車内での検札時にはチケットと共にこのカルト・アヴァンタージュ・シニヨールを車掌さんに見せる必要があります。なお、このカルト・アヴァンタージュ・シニヨールは一人分49ユーロで1年間有効です。

このまま、最後の停車駅を過ぎて、リヨンに近づきます。

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お隣はむっつりとしたおじさんに変わり、窓際の女性は眠り込んでいます。リヨンまであと5分ほどです。

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ようやく、リヨン・パール・デュー駅LYON PART DIEUに到着。最後まで、混雑は解消せず、ほぼ全員リヨンまで行きました。
前回のリヨン訪問時は原因不明の高熱でうなされた苦い記憶があります。今でいう感染症だったのかもしれません。今回は大丈夫。しかし、あまりの人の多さに呆然とします。電車にトラブルでもあるのか、ホームが表示される電光掲示板の前などは、大勢の人でごった返しています。行き交う人も半端ない多さです。さすがリヨンですね。

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ここからは、メトロを乗り継いでホテルに向かいます。人ごみの中、メトロの駅に移動します。

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メトロ駅に着き、チケットを自販機で購入。英語モードを選んで楽々購入。

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明日の移動のことも考えて、24Hチケットを購入。

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夕刻のラッシュに巻き込まれ、大きなスーツケースを持って、満員電車に乗ります。乗換駅のでザクセ ガンベッタ駅Saxe - Gambettaでちょっと迷っていたら、今度はリヨンのマダムがアドバイスしてくれて、正しいホームに行き着けることができます。こちらから尋ねるのではなく、困ってそうな人を見つけると声をかけてくれる感じです。
おかげさまでホテルの最寄り駅、ベルクール駅 Bellecourに到着です。そこからホテルに無事到着。今夜泊まるのはベストウエスタンホテル リヨン サン-タントワーヌBEST WESTERN Hôtel Saint-Antoineです。
早速、チェックインしましょう。レセプションでスタッフを呼びます。

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可愛い女性スタッフがチェックインしてくれます。部屋は5階だけどエレベータで4階まで行って、後ちょっと上がってねとのこと。えっ・・・階段は10段ありました。バスタブ付きの部屋ですが、余計な10段の階段も付いてきました。バスタブにこだわってはいけないのかもしれません。部屋には大きなベッドがあります。

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PCを使うのによさそうなデスクもあります。

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これがバスタブ。大きくて立派です。

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一服していると、予約していたブション(リヨンの地方独特の郷土料理店Bouchon)の予約時間の7時が迫ってきます。楽しみにしていたリヨンの美食を食べにいきましょう。



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リヨンの人気ブション、ダニエル・エ・デニーズ・・・美食を堪能

2019年9月17日火曜日@ヴヴェイ~ローザンヌ~リヨン/13回目

今日はヴヴェイVeveyを出て、途中、ローザンヌLausanneで散策し、スイスでの全日程を完了。今はフランス、リヨンLyonのホテルの部屋で一休みしているところです。時間となり、予約していたブション(リヨンの地方独特の郷土料理店Bouchon)のダニエル・エ・デニーズDaniel et Denise Saint-Jeanへディナーに出かけます。歩いてすぐなので、ぶらぶらと散策していきます。夕暮のソーヌ川の向こうの丘の上にはフラヴィエールのノートルダム大聖堂La Basilique Notre Dame de Fourvièreが見えています。この町のランドマークですね。前回訪れたので、今回は行きません。

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ソーヌ川の河畔には遊覧船が停泊中です。

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ソーヌ川の河畔に沿って歩いていきます。薄暮の暗い川面が夏の終わりを感じさせます。

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丘の向こうに沈んだ夕日の残照でノートルダム大聖堂が暖かい色に染まっています。

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ソーヌ川に架かるボナパルト橋Pont Bonaparteの上からの眺めです。彼方に見える丘はまだ夕日に輝いています。

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アドルフ・マクス通りAvenue Adolphe Max、ジャン・カリ通りRue Jean Carriesを進んでいくと、真正面に目的のブション、ダニエル・エ・デニーズが見えてきます。

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ダニエル・エ・デニーズの入り口に向かいます。

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入店すると、まだ、開店早々という感じです。

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まだ、テーブルはがらがら・・・何とsaraiたちが今夜の一番乗りのようです。

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予約確認の上、テーブルに案内されます。お店はブションらしく簡素な作りです。しかし、テーブルはきちんとセッティングされていて、さすが有名店だけのことはあります。
まずはブションのお作法通り、アペリティフをお願いしますが、なぜかオーダーは通ったのにアペリティフは出てきませんでした。まあ、いいか・・・。

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さて、料理のオーダーをしましょう。
オーダーはまず、ワイン。料理はメインだけ注文します。saraiは鴨が食べたかったので、訊いてみるとないとのこと。代わりに七面鳥をローストして、色んな食材のソースをかけたものを勧められます。それにしましょう。それに定番のカワカマスのクネルを注文。

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料理を待つ間、お通しをいただきます。そのお通しの美味しかったこと。カリカリに焼いたラスクのようなパンにクリームチーズを塗って食べますが、そのクリームチーズの美味しいこと、この上なし。

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次いで、パンを持ってきてくれます。

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フランスですから、ワインはブルゴーニュのシャブリをいただきます。もちろん、文句のない美味しさ。ミネラルウォーターはもちろん、エヴィアンです。

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料理がいよいよ運ばれてきます。皿の上に大きな丸いかたまりがあり、その上に濃いソースがかかっていて、見ただけでは何なのか、分かりません。お蔭でsaraiと配偶者の料理を最初は取り違えてしまいました。
これは七面鳥のロースト。

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これはカワカマスのクネル。魚をすりぶつして固めたもので、はんぺんみたいなものに凝ったソースがかけてあります。

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これはつきあわせのサイドメニューのポテトとペンネ。

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どちらの料理も濃厚で深い味のソースで今まで味わったことのないもの。リヨンのブションの料理はソースが決め手のようです。

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正直言って、美味しいとかなんとか、判断はつきかねますが、これがリヨン料理なのですね。二人とも完食しました。

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つきあわせのポテトとペンネももちろん、美味しかったのですが、量的に多く、少し残してしまいます。

料理を待っている間、次々と客が入店。予約のない客は断られています。最後は予約客で全席が埋まります。ほとんど、地元の常連さんたちのようです。リヨンのブションの人気店、恐るべし。

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1時間半ほどかけて、リヨンの美食を堪能しました。これで二人分の総額が80ユーロですから、とてもリーズナブルです。チップは10ユーロ。ようやく、前回、突然の高熱で食べ損ねたリヨンの美食を食べ、リベンジを果たせました。



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リヨンの美しい夜景

2019年9月17日火曜日@ヴヴェイ~ローザンヌ~リヨン/14回目

今日の夕方、スイスの旅を終えて、フランスのリヨンLyonに到着。リヨンを訪れた目的は美食を楽しむためです。予約していたブション(リヨンの地方独特の郷土料理店Bouchon)のダニエル・エ・デニーズDaniel et Denise Saint-Jeanで美味しいディナーを堪能しました。ホテルまでの帰り道は夜景を楽します。ブションを出ると、リヨンの街角が光にあふれています。

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リヨン・サンジャン大教会Cathédrale Saint-Jean-Baptisteの南側面が夜の闇に浮かび上がっています。

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ソーヌ川河畔に出ます。向こうに歩道だけの橋、パセレル・デュ・パレ・ジュスティスPasserelle du Palais de Justiceが見えています。あの橋を渡った先が滞在中のホテル、ベストウエスタンホテル リヨン サン-タントワーヌBEST WESTERN Hôtel Saint-Antoineです。

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歩道橋、パセレル・デュ・パレ・ジュスティスに向かって、ソーヌ川河畔のロマン・ローラン通りQuai Romain Rollandを歩いていきます。周りの光を反射するソーヌ川の川面が綺麗です。

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リヨン・サンジャン大教会の東側が見えます。ファサードのある西側の反対側です。後陣のあたりですね。

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しばらくリヨン・サンジャン大教会を眺めます。明日はこの教会を訪問してみましょう。

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リヨン控訴裁判所Cour d'Appel de Lyonの前に出ます。立ち並ぶ円柱が美しいですね。

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裁判所の建物の横からフラヴィエールFourvièreの丘の上のノートルダム大聖堂La Basilique Notre Dameがライトアップした姿を覗かせています。美しいですね。

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歩道橋、パセレル・デュ・パレ・ジュスティスの横に変わった彫像があります。《自分自身の重さ》The Weight of Oneselfと題された彫像は二人の男性が彫られていますが、実はこれはどちらも同じ男性です。一人の男性が自分自身を腕に抱えている姿です。2013年に造られたこの彫像は社会に直面して自分の運命について己に問いかけることによって、自分自身を救おうとする男を象徴的に現した像だそうです。いかにもフランスらしい哲学的な題材の彫像です。

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歩道橋、パセレル・デュ・パレ・ジュスティスを歩いて、ソーヌ川の対岸に渡りましょう。

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歩道橋の上から眺めたソーヌ川の夜の川面です。

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橋の上で後ろを振り返ります。リヨン控訴裁判所の建物越しにフラヴィエールのノートルダム大聖堂の姿が見えます。リヨンの夜の絶景です。

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橋を渡り終えると、すぐ先がホテルです。ここまでの散策ルートを地図で確認しておきましょう。

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リヨン料理とワインを堪能し、リヨンの街の綺麗な夜景を眺めることができました。リヨンに来た目的は果たせたという充実感に浸ります。

ホテルに着くなり、ベッドに倒れ込みます。2時間ほど寝て、また、起き出して、ブログ記事を書きます。フランスの旅は始まったばかりですが、上々の滑り出しです。お風呂に入って寝ます。

明日は午前中、リヨンの旧市街を散策し、その後、TGVに乗って、カルカッソンヌCarcassonneの城塞都市シテcitéを訪れます。



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リヨンの朝、街歩きに出発

2019年9月18日水曜日@リヨン~カルカソンヌ

旅の15日目、フランスの旅の始まりの町、リヨンLyonの2日目です。昨夕にこの町に着き、ブションの人気店で美食を堪能し、訪問の目的は果たしました。今朝はこの町を散策し、お昼のTGVでカルカソンヌCarcassonneの城塞都市ラ・シテcitéに向かいます。フランス周遊の旅、10日間が本格的に始まります。

リヨンの朝です。昨日の真夏のような暑さはどこへやら、風も冷たく寒いです。
12時過ぎの電車でカルカソンヌに向かうので、それまでリヨンの街歩きをしましょう。荷物を片付け、ホテルをチェックアウトして、レセプションで荷物を預かってもらって出かけます。気持ちの良い所で、朝ごはんでも頂きましょう。
前回のリヨン訪問ではフラヴィエールのノートルダム大聖堂La Basilique Notre Dame de Fourvièreを訪れただけで、リヨンの町自体はほとんど見ていません。体調不良でしたからね。ということで午前中、リヨンの旧市街を散策します。と言っても、たまった疲れから、早起きできず、ホテルから町歩きに出発したのはほぼ10時。11時過ぎには駅に向かわないといけないので、1時間強のミニ町歩きになります。
ホテルを出て、ソーヌ川に向かいます。歩道だけの橋、パセレル・デュ・パレ・ジュスティスPasserelle du Palais de Justiceのアーチが見えてきます。その向こうには、フラヴィエールのノートルダム大聖堂が見えています。

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ノートルダム大聖堂をズームアップ。美しい佇まいです。

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橋を支えるワイヤです。歩行者専用の橋ですが、頑強に造られています。

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ソーヌ川の河畔には、朝市が立っています。

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美味しそうな果物も並んでいます。

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キノコもありますね。日本のスーパーではお目にかかれないようなキノコです。

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歩行者専用の橋、パセレル・デュ・パレ・ジュスティスに向かいます。

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昨夜は分かりませんでしたが、この橋は立派な吊り橋です。

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橋に上がり、朝のソーヌ川を眺めます。川縁には散策用の木製のデッキが続いています。そぞろ歩きによさそうです。

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反対方向を眺めると、昨日、渡ったボナパルト橋Pont Bonaparteが見えています。

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歩行者専用にはもったいないような橋を歩いていきます。

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ノートルダム大聖堂を頂上に頂くフラヴィエールの丘が見渡せます。立派なバロック風の建物が並んでいます。

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橋の正面にはリヨン控訴裁判所Cour d'Appel de Lyonがあります。控訴審を受け持つ高等裁判所です。裁判所の建物越しにノートルダム大聖堂が望めます。

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橋を渡り終えると、袂に昨夜も見た彫像が目を惹きます。《自分自身の重さ》The Weight of Oneselfと題された彫像です。再度、書きますが、この彫像は二人の男性が彫られていますが、実はこれはどちらも同じ男性です。一人の男性が自分自身を腕に抱えている姿です。2013年に造られたこの彫像は社会に直面して自分の運命について己に問いかけることによって、自分自身を救おうとする男を象徴的に現した像だそうです。いかにもフランスらしい哲学的な題材の彫像です。

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橋の前はちょっとした広場になっています。その一角に彫像があります。

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広場の前は裁判所の大きな建物です。

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ここまでの散策ルートを地図で確認しておきましょう。

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ソーヌ川を渡ったところで、まずはサン・ジャン大聖堂Cathédrale Saint-Jean-Baptisteへ向かいます。



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1年ぶりに帰ってきたジョナサン・ノット、再び、東京交響楽団との第九を振る@サントリーホール 2020.12.28

リアルのジョナサン・ノットの指揮を聴くのはちょうど1年ぶり。1年前の同じ日に聴いたのも今日と同じ、ベートーヴェンの交響曲第9番でした。まさか、リアルのジョナサン・ノットを1年も聴けないとは思ってもみませんでした。しかし、次はまたいつ聴けるか、予測もできません。今日のサントリーホールに集まった聴衆も同じ思いだったでしょう。今日も明日もチケットは完売だそうです。張り詰めた雰囲気でノットの登場を待ちます。ノットは昨年と同様ににこやかな表情で現れます。満場の拍手が沸き起こります。待ちに待った時がやってきました。

東響の第9は先週聴いたばかりですが、今日はジョナサン・ノットが振るという特別な演奏です。そして、それは素晴らしい演奏になりました。冒頭は少し、出が合いませんでしたが、それほどオーケストラのメンバーの緊張感も高かったのでしょう。徐々にノットの丁寧な指揮でアンサンブルが美しさを増していきます。第2楽章の後半ではアンサンブルの美しさに魅せられていきます。第3楽章の抒情味あふれる演奏に心が清められる思いです。ここまで実に格調の高い音楽が展開されます。ふと、交響曲第6番《田園》のフレーズを連想してしまいます。力強さよりも心の安寧をイメージするような音楽表現です。しかし、これがノットの構想したこの交響曲の展開だったようです。第4楽章に入ると、いきなり、テンションを高めた音楽表現が始まります。強烈なアンチテーゼの音楽を経て、静かに始まる歓喜の歌は頂点に達し、声楽パートに入っていきます。ここからがノットの第9の真骨頂でした。バスバリトンのリアン・リはその張りのある声で一気に別次元の音楽を開始していきます。心なしか、ノットも満足気です。ポジティヴなテーゼの音楽をリアン・リは主導していきます。が、合唱はまだ、抑え気味の感じです。そして、4重唱は独唱者すべてが好調な声を聴かせてくれて、合唱も盛り上がり始め、音楽全体が高揚していきます。次に器楽で行進曲が始まり、テノールの笛田博昭が実に見事な歌唱を聴かせてくれ、男声合唱も盛り立てて、いよいよ、音楽は高い山に上っていきます。続く管弦楽のみによるスケルツォ風のフガートは爽やかに疾走していきます。
ここからはノットは合唱団に向かって指揮し、合唱の山場になります。荘重で壮麗な合唱に身震いする思いです。全世界の人々に勇気と祝福を与えるような天上の音楽に深く感動していきます。男性合唱の雄々しさ、女声合唱の天からきらめきながら降り注ぐ美しい霊気は天上の天使を思わせます。心の奥底から上り詰めた高揚感はただただ、持続するのみです。
そして、ベートーヴェンが創造した最高の二重フーガが合唱団の渾身の歌唱で燃え上がります。「歓喜」を歌う"Freude, schöner Götterfunken" と「抱擁」を歌う "Seid umschlungen, Millionen!"の二重フーガの素晴らしさ! とりわけ、たった10人のソプラノの合唱の魅惑的な響きに心を奪われます。プロの合唱団の威力は圧巻です。どこまでも上り詰める高揚感にしびれるような感覚を味わいます。
そして、その高揚感を引き継いで、最後の4重唱がフーガ風の最高の歌唱を聴かせてくれます。合唱とも絡まり合いながら、最後はソプラノのジャクリン・ワーグナーが美しい響きを残影のように残して、4重唱パートが終わりを告げます。これまで聴いたなかでも今日の独唱者たちの歌唱は最高のものでした。
いったん、静まった音楽は管弦楽と合唱がテンポを上げて、最後の高みに上り詰めていきます。何という感動でしょう。スローダウンした後、圧倒的なフィナーレに突進していきます。管弦楽のみの激しい後奏で音楽は途轍もない高みで圧巻の最後を迎えます。演奏者も聴衆も心を一つにして、音楽の偉大さに感動します。人と人の心を繋ぐ音楽、それがベートーヴェンの交響曲第9番です。

アンコールの後、お馴染みの指揮者コール・・・満場、スタンディングオベーションで感動を分かち合いました。ジョナサン、日本の聴衆のあなたへの愛を感じてくれましたよね。いつまでも日本を拠点に活動を続けることを期待しています。近い将来、また、素晴らしい音楽を聴かせてくれることを願っています。

今日のコンサートをもって、今年のsaraiの音楽は〆にします。今年、48回目のコンサートでした。今年は例年の半分ほどの回数に留まりましたが、最後にジョナサン・ノット&東響が聴けて、満足です。

おっと、今年のシメはまだ、大晦日のジルヴェスターコンサートが残っていました・・・。


今日のプログラムは以下です。

  指揮:ジョナサン・ノット
  ソプラノ:ジャクリン・ワーグナー
  メゾソプラノ:中島郁子
  テノール:笛田博昭
  バスバリトン:リアン・リ
  合唱:新国立劇場合唱団(合唱指揮:河原哲也)
  管弦楽:東京交響楽団

  ベートーヴェン:交響曲 第9番 ニ短調 Op.125

  《アンコール》 蛍の光 AULD LANG SYNE(スコットランド民謡)


最後に予習について、まとめておきます。と言っても、先週と同じです。

ベートーヴェンの交響曲 第9番を予習したCDは以下です。

  ヴィルヘルム・フルトヴェングラー指揮フィルハーモニア管弦楽団、ルツェルン音楽祭合唱団
   エリーザベト・シュヴァルツコプフ、エルザ・カヴェルティ、エルンスト・ヘフリガー、オットー・エーデルマン
    1954年8月22日 ルツェルン音楽祭 ライヴ録音

auditeから出たハイレゾ録音で聴きました。フルトヴェングラーが指揮した最後の第9です。第3楽章のしみじみとした表現に心打たれます。バイロイトの第9と並ぶ最高の名演です。



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       ジョナサン・ノット,  

リヨン散策:考古学庭園とサン・ジャン大聖堂

2019年9月18日水曜日@リヨン~カルカソンヌ/2回目

リヨンLyonの朝、街歩き中です。
ソーヌ川を渡って、サン・ジャン大聖堂Cathédrale Saint-Jean-Baptisteへ向かいます。リヨン控訴裁判所Cour d'Appel de Lyonの左手の路地、ボンバルド通りRue de la Bombardeに入ると、横手に開けたスペースがあり、その向こうにサン・ジャン大聖堂の建物が見えます。

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サン・ジャン大聖堂の北にある空き地のようなスペースは考古学庭園Jardin Archéologiqueです。野外の無料の考古学博物館なのだそうです。

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リヨン市が隣接する裁判所の別館を建てたいと考えて、1970年代に古い家屋を取り壊した跡にこの考古学庭園が出現しました。その後、2つの中世の教会、サンテティエンヌSaint-EtienneとサンクロワSaint-Croixの基礎部分が考古学庭園で発見されました。

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この発見により、当初の裁判所別館の建設プロジェクトは中止されました。考古学庭園では、西暦1世紀から16世紀までのさまざまな時代の教会遺跡が発掘されています。

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アーチは再建されたものでしょうか。教会の扉口の一部のように思えます。考古学庭園のなかでシンボリックな存在です。

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古き遺跡の上を感慨深く歩きます。

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その考古学庭園の南に屹立するサン・ジャン大聖堂の北側側面に近寄ります。この大聖堂も4〜5世紀のサン・ジャン・バプティスト教会の上に建設されたものです。このサン・ジャン・バプティスト教会は間違いなくリヨンで最初のキリスト教の建物です。

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大聖堂の西側のサン・ジャン広場Place Saint-Jeanに周り込みます。広場の中央にはサン・ジャン噴水Fontaine Saint Jeanがあります。小さな歴史的記念碑です。広場の西にはフラヴィエールのノートルダム大聖堂La Basilique Notre Dame de Fourvièreが丘の上に見えています。

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広場の東にはサン・ジャン大聖堂のゴシック様式のファサードが美しい姿を見せています。

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ここまでの散策ルートを地図で確認しておきましょう。

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ファサードに近づきます。3つの扉口からなる第1階層、装飾アーケードが連なる第2階層、その上は大きなバラ窓の第3階層です。3つの扉口には合計320の浅浮彫が施されたメダイヨンで装飾されています。扉口の上にあるべきタンパンの彫刻は壊されてしまって、今はありません。ちょっと装飾的に寂しい印象です。

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教会の中に足を踏み入れます。高い天井の荘厳なゴシック空間が広がっています。

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内部は明るい光に満ちています。大司教座が置かれるリヨンを代表する教会の威光にも満ちています。

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側廊を横目に見ながら、主祭壇のほうに歩いていきます。

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主祭壇に向かいます。

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大聖堂の内部見学を続けます。



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リヨン散策:サン・ジャン大聖堂の美しいステンドグラス

2019年9月18日水曜日@リヨン~カルカソンヌ/3回目

リヨンLyonの朝、街歩き中です。
サン・ジャン大聖堂Cathédrale Saint-Jean-Baptisteの内部を鑑賞中です。身廊を主祭壇に向かって歩いています。側廊には小礼拝堂、すなわち、チャペルが並んでいます。サン・ヴァンサン・ド・ポール礼拝堂Chapelle saint Vincent de Paulの美しいステンドグラスの1枚が見えています。

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美しい説教台が見えます。

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身廊を進み、クロッシングに達すると、左右に翼廊が伸びています。南の翼廊の上部にはバラ窓が見えます。

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反対側の北の翼廊のバラ窓は色鮮やかです。手前の右手には有名な高さ9.35mの天文時計も見えています。

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主祭壇です。アプスのステンドガラスやバラ窓が見事です。この大聖堂には通常の周歩廊がないので、ステンドグラスが丸見えになっています。その代わり、主祭壇自体は簡素です。

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主祭壇まえから身廊を振り返ると、西側の巨大なバラ窓が存在感を示しています。

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バラ窓をズームアップしてみましょう。まばゆいばかりの色彩にあふれています。

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主祭壇前の左右には彫像が飾られています。

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南側の側廊です。

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北側の側廊です。

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側廊に並ぶチャペルを眺めながら、入口に戻ります。

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このチャペルにはマザー・テレサの写真が飾られていますね。

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サン・ジャン大聖堂の外に出て、サン・ジャン広場Place Saint-Jeanの中央にあるサン・ジャン噴水Fontaine Saint Jeanに歩み寄ります。この噴水にはヨハネから洗礼を受けるキリストの像が飾られています。

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このサン・ジャン広場から北に伸びるサン・ジャン通りRue Saint-Jeanに歩み入ります。

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雰囲気のある通りが続きます。

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ここまでの散策ルートを地図で確認しておきましょう。

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とりあえずの目的地はこの先にあるサン・ポール教会Église Saint-Paulです。そこまで、街歩きを楽しみます。



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saraiの音楽総決算2020

今年もブログの締めくくりはsarai恒例の音楽総決算です。いつもはジャンル別にランキングしますが、今年は特別な年。コロナ禍のために聴いたコンサートは半減し、ほぼ50回。海外遠征もなしです。コンサートの思い出もある意味、コロナ絡みです。そういうわけで、全ジャンルまとめて、ベスト10のコンサートを選出します。今年の特徴は日本人音楽家を中心に聴き、特にピアニストの活躍が目立ちました。日本人ピアニストのレベルの高さは驚異的とも思えます。ランキングに入れなかったピアニストもみな素晴らしかったです。

では今年の厳選したコンサートのベスト10は以下です。

1位 底知れぬ実力のマツーエフのプロコフィエフ、そして、ゲルギエフ&ウィーン・フィルの「悲愴」の深い慟哭に共感と感動@サントリーホール 2020.11.10

2位 庄司紗矢香の空前絶後のショスタコーヴィチに驚愕! サロネン&フィルハーモニア管弦楽団@東京芸術劇場 2020.1.28

3位 1年ぶりに帰ってきたジョナサン・ノット、再び、東京交響楽団との第九を振る@サントリーホール 2020.12.28

4位 ブラームスの晩年の名作、至高の演奏 アンドラーシュ・シフ ピアノ・リサイタル@東京オペラシティ コンサートホール 2020.3.19

5位 伝説的なピアニストが描くのは実存的な世界 アンドレイ・ガヴリーロフ ピアノ・リサイタル@横浜上大岡ひまわりの郷ホール 2020.11.23

6位 究極のポリフォニー音楽、ロ短調ミサ曲は平和を希求する!:バッハ・コレギウム・ジャパン@東京オペラシティ コンサートホール:タケミツメモリアル 2020.9.20

7位 すべてを超越した精神的境地のベートーヴェンを詩情豊かに表現 田部京子シューベルト・プラス特別編《ベートーヴェン生誕250年記念》@浜離宮朝日ホール 2020.12.16

8位 素晴らしいヘンデル《リナルド》の上演 鈴木優人指揮バッハ・コレギウム・ジャパン@東京オペラシティコンサートホール 2020.11.3

9位 庄司紗矢香は音楽の求道者 庄司紗矢香&ヴィキングル・オラフソン デュオ・リサイタル@横浜みなとみらいホール 2020.12.13

10位 東響の川崎定期も再開! 田部京子の圧巻のピアノ@ミューザ川崎シンフォニーホール 2020.6.28


今年の大賞はゲルギエフ&ウィーン・フィルのチャイコフスキー《悲愴》にしましたが、2位から4位までの庄司紗矢香、ジョナサン・ノット、アンドラーシュ・シフは遜色がなく、どれを大賞にしてもおかしくない演奏でした。また、ランク外になった河村尚子、メジューエワ、上原彩子、小菅優、伊藤恵、岡田奏などのピアニスト、ヴァイオリニストの辻彩奈もベスト10にしてもおかしくないレベルの素晴らしい演奏でした。

ウィーン・フィルはコロナ禍のなかで奇跡の来日。本国でも演奏できない状況下、実に熱のはいった演奏で胸が熱くなりました。ゲルギエフの《悲愴》に込めた思いも凄まじいものでした。隣席で聴いていた見知らぬ女性が終演後、ウィーン・フィルが来てくれたことに感動して嗚咽していたことが忘れられません。音楽の力を再認識しました。

庄司紗矢香は現在途轍もない音楽的高みに立ち、コロナ前のショスタコーヴィチの協奏曲でも年末のバルトークのソナタでも究極の音楽を聴かせてくれました。

ジョナサン・ノットはようやく年末ぎりぎりに1年ぶりにその姿を見せてくれました。こんなに日本の聴衆に愛された指揮者がいたでしょうか。コロナで聴けなかった音楽家で一番残念だった人です。

コロナ発生時にコンサートを強行してくれたのがシフ。彼の後期ブラームスが聴けたのが今年の最大の収穫でした。2回に渡るコンサートでのブラームス、バッハは最高でした。

アンドレイ・ガヴリーロフもコロナ禍のなか、奇跡の来日を果たしてくれて、そのヴィルトゥオーソ的な演奏には驚愕しました。シフとガヴリーロフが聴けたので、今年は満足しないといけませんね。

BCJは今年創立30周年で盛り沢山な公演を予定していました。ほぼ、すべて、聴けて満足です。海外からの歌手は参加できませんでしたが、素晴らしい演奏を聴かせてくれました。日本の宝だと思っています。

田部京子はコロナのお陰でたくさん聴けました。それだけは収穫です。ベートーヴェンの後期ソナタは最高だったし、協奏曲もすべて素晴らしい演奏でした。これを機にもっと活躍してほしいと思います。

最後にヘンデルの《リナルド》。日本人だけでバロックオペラが最高の形で演奏できたのは素晴らしい。これも大賞候補でした。鈴木優人の無限の才能にも期待しています。

来年の感動に期待しながら、今年の総括は幕としましょう。

今年も当ブログを読んでいただいたみなさんには感謝です。また、来年も引き続き、ご愛読ください。


saraiはこれから、みなとみらいホールのジルヴェスターコンサートに出かけます。今年は音楽で年越しとはなりませんが大変だった1年を音楽でしめくくります。

皆さま、よいお年を!!


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首都圏の様々なジャンルのクラシックコンサート、オペラの感動をレポートします。在京オケ・海外オケ、室内楽、ピアノ、古楽、声楽、オペラ。バロックから現代まで、幅広く、深く、クラシック音楽の真髄を堪能します。
たまには、旅ブログも書きます。

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 ≪…長調のいきいきとした溌剌さ、短調の抒情性、バッハの音楽の奥深さ…≫を、長調と短調の振り子時計の割り振り」による十進法と音楽の1オクターブの12等分の割り付けに

08/04 21:31 G線上のアリア

じじいさん、コメントありがとうございます。saraiです。
思えば、もう10年前のコンサートです。
これがsaraiの聴いたハイティンク最高のコンサートでした。
その後、ザル

07/08 18:59 sarai

CDでしか聴いてはいません。
公演では小沢、ショルティだけ

ベーム、ケルテス、ショルティ、クーベリック、
クルト。ザンデルリング、ヴァント、ハイティンク
、チェリブ

07/08 15:53 じじい@

saraiです。
久々のコメント、ありがとうございます。
哀愁のヨーロッパ、懐かしく思い出してもらえたようで、記事の書き甲斐がありました。マイセンはやはりカップは高く

06/18 12:46 sarai

私も18年前にドレスデンでバームクーヘン食べました。マイセンではB級品でもコーヒー茶碗1客日本円で5万円程して庶民には高くて買えなかったですよ。奥様はもしかして◯良女

06/18 08:33 五十棲郁子

 ≪…明恵上人…≫の、仏眼仏母(ぶつげんぶつも)から、百人一首の本歌取りで数の言葉ヒフミヨ(1234)に、華厳の精神を・・・

もろともにあはれとおもへ山ざくら 花よりほか

通りすがりさん

コメント、ありがとうございます。正直、もう2年ほど前のコンサートなので、詳細は覚えておらず、自分の文章を信じるしかないのですが、生演奏とテレビで

05/13 23:47 sarai
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