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コロナ禍を吹っ飛ばすような辻彩奈の美麗なサン・サーンス、都響の豊麗な《オルガン付》@東京芸術劇場コンサートホール 2021.5.18

冒頭の面白過ぎるサティのバレエ音楽《パラード》は指揮者の井上道義の怪人ぶりが遺憾なく発揮されました。特にフラックソノール(水をはじく音)でびしょ濡れになった打楽器奏者に拍手。ブテイヨフォンというワインボトルをぶらさげて、並べた珍しい楽器にも驚きました。

次は期待のサン・サーンスのヴァイオリン協奏曲第3番、辻彩奈は冒頭から素晴らしいヴァイオリンの響きを聴かせてくれます。都響のサポートも見事です。素晴らしいアンサンブルがピタっと決まります。その都響の美しい響きに乗って、辻彩奈のヴァイオリンが冴え渡ります。うーん、素晴らし過ぎる! 第2楽章は有名な美しいメロディーが繰り返し弾かれて、うっとり。しかし、本当に凄かったのは第3楽章。辻彩奈は抒情的な演奏からダイナミックな演奏まで、すべてを完璧に余裕で弾きこなしていきます。彼女は突如、音楽界に現れた逸材中の逸材であることを実感させられます。最後は辻彩奈の独奏ヴァイオリンが凄まじい輝きを放ちながら、全曲を締めくくります。本当にスカッとするような会心の演奏にコロナ禍の鬱々たる気持ちも晴れ渡る思いです。

一方、都響も負けていません。後半のプログラム、サン=サーンスの交響曲第3番《オルガン付》で最高のアンサンブルを聴かせてくれます。主役は弦楽アンサンブル。響き渡るパイプオルガンとともにスケールの大きな音楽を聴かせてくれます。教会音楽とは違いますが、聖堂に響く音楽の雰囲気が醸成されていきます。第2楽章の後半ではコンサートホールに響きわたる美しい音響に心を持っていかれます。都響が実力を発揮すると凄い音楽が現出します。圧倒的な楽の音がホールの隅々までを満たして、素晴らしい音楽が終わります。これも間違いなく、コロナ禍を吹っ飛ばしました。音楽って、何と素晴らしいのでしょう。これがある限り、人類は何ものにも負けることはありません。

今週はこれが2回目のコンサート。今週はまだ4回もコンサートを聴きます。

今日のプログラムは以下です。

  指揮:井上道義
  ヴァイオリン:辻 彩奈
  オルガン:石丸由佳
  管弦楽:東京都交響楽団  コンサートマスター:矢部達哉

  サティ:バレエ音楽《パラード》
  サン=サーンス:ヴァイオリン協奏曲第3番 ロ短調 Op.61
   《アンコール》権代敦彦:Post Festum-ソロ・ヴァイオリンのための Op.172 より「Ⅱ」

   《休憩》

  サン=サーンス:交響曲第3番 ハ短調 Op.78《オルガン付》


最後に予習について、まとめておきます。

1曲目のサティのバレエ音楽《パラード》は以下のCDを聴きました。

 ミシェル・プラッソン指揮トゥールーズ・キャピトール管弦楽団 1988年6月 セッション録音

お洒落な演奏です。


2曲目のサン=サーンスのヴァイオリン協奏曲第3番は以下のCDを聴きました。

 チョン・キョンファ、ローレンス・フォスター指揮ロンドン交響楽団 1975年5月 ロンドン セッション録音
 
これを録音した頃のチョン・キョンファのヴァイオリンは凄い。音楽性も高く、その情熱は伝わってきます。


3曲目のサン=サーンスの交響曲第3番《オルガン付》は以下のCDを聴きました。

 シャルル・ミュンシュ指揮ボストン交響楽団、ベルイ・ザムコヒアン 1959年 セッション録音
 
音質も演奏も最高に素晴らしい決定盤。



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テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

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首都圏の様々なジャンルのクラシックコンサート、オペラの感動をレポートします。在京オケ・海外オケ、室内楽、ピアノ、古楽、声楽、オペラ。バロックから現代まで、幅広く、深く、クラシック音楽の真髄を堪能します。
たまには、旅ブログも書きます。

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金婚式、おめでとうございます!!!
大学入学直後からの長いお付き合い、素晴らしい伴侶に巡り逢われて、幸せな人生ですね!
京都には年に2回もお越しでも、青春を過ごし

10/07 08:57 堀内えり

 ≪…長調のいきいきとした溌剌さ、短調の抒情性、バッハの音楽の奥深さ…≫を、長調と短調の振り子時計の割り振り」による十進法と音楽の1オクターブの12等分の割り付けに

08/04 21:31 G線上のアリア

じじいさん、コメントありがとうございます。saraiです。
思えば、もう10年前のコンサートです。
これがsaraiの聴いたハイティンク最高のコンサートでした。
その後、ザル

07/08 18:59 sarai

CDでしか聴いてはいません。
公演では小沢、ショルティだけ

ベーム、ケルテス、ショルティ、クーベリック、
クルト。ザンデルリング、ヴァント、ハイティンク
、チェリブ

07/08 15:53 じじい@

saraiです。
久々のコメント、ありがとうございます。
哀愁のヨーロッパ、懐かしく思い出してもらえたようで、記事の書き甲斐がありました。マイセンはやはりカップは高く

06/18 12:46 sarai

私も18年前にドレスデンでバームクーヘン食べました。マイセンではB級品でもコーヒー茶碗1客日本円で5万円程して庶民には高くて買えなかったですよ。奥様はもしかして◯良女

06/18 08:33 五十棲郁子

 ≪…明恵上人…≫の、仏眼仏母(ぶつげんぶつも)から、百人一首の本歌取りで数の言葉ヒフミヨ(1234)に、華厳の精神を・・・

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