ボルドーBordeaux市内からの1日ワイナリーツアーの終了後、パリへ向かうまで2時間ほどの時間、ボルドーの旧市街の軽い散策を楽しんでいます。
カンコンス広場Place des Quinconcesの巨大なジロンド派記念碑Monument aux Girondinsから出発し、ボルドー国立歌劇場・大劇場Opéra National de Bordeaux - Grand-Théâtreの威容を目の当たりにして、その大劇場の横を抜けて、ガロンヌ川Garonneの川岸に向かいます。
ガロンヌ河畔に出ます。現在、運行休止中のトラムC線の線路があります。河畔には18世紀の歴史的建造物が建ち並んでいます。

河畔に面しているブルス広場Place de la Bourseが目の前に広がっています。この広場はボルドーがワインの生産と貿易で栄えた港町であることから、ガロンヌ川からやって来る人々を迎え入れる広場として作られました。広場を囲むように左右対称の美しいブルス宮殿が立ち、広場の中央にはヴィスコンティ設計の三美神の噴水があります。

この広場から、河畔の道路を渡って、ガロンヌ川の方に向かいます。

ガロンヌ川の川岸に行くと、2006年にできたスケールの大きな水鏡Le miroir d'eauがあります。今や、ボルドーの一番の名物と言っても過言ではありません。saraiはこの水鏡をこの目で見ることを楽しみにしていました。

この水鏡の先にはガロンヌ川が流れています。大西洋が近く、このガロンヌ川を通じて、ボルドーは良港になり、生産した最高品質のワインの貿易港として、栄えました。

さて、川岸に立って、水鏡を見ていると、少しずつ、水がしみ出してきます。この水鏡はフランス人の景観デザイナー、ミッシェル・コラジュ(Michel Corajoud)が設計した水盤です。この水盤は、3,450㎡と世界最大の面積を誇っています。水が出るのは、朝の10時から夜の10時までの12時間です。一連のアトラクションは、水の充填(3分間)、鏡効果のある水盤の出現(15分間)、排水(5分間)、霧噴射(3分間)というサイクルです。このサイクルが30分ごとに繰り返されます。昼と夜とでは、まったく見られる景色が違い、さらに晴れている日と曇りや雨の日でも景色が違うそうです。
今はまさに水が充填されているときです。さざ波が陽光を浴びて、キラキラと輝いています。

花崗岩の巨大なスラブが敷き詰められた水鏡の上には、約2㎝の水が張られます。見物人はその水鏡の周りを取り囲むように立っています。心得の悪い人や子供がその水鏡の中に入っていますが、これは景観を悪くするので止めて欲しいですね。

そろそろ、水の充填が完了しそうです。

やがて、空の雲が水鏡に映り込み始めます。

向こうに立つ塔や周りの人の姿がはっきりと水鏡に映り込み始めます。

空の雲や周りの建物がはっきりと映り込みます。巨大な水鏡の完成です。

薄く水を張って、広場全体が巨大な鏡のようになります。ウユニ塩湖みたいですね。風が強いので、波が立って、しばらくは鏡面効果が現れませんでしたが、しばらくして、水が引き、極めて薄い水量になると、鏡面が出現するんです。見事なものです。18世紀の宮殿と空の雲を映し出しています。

ここまでの散策ルートを地図で確認しておきましょう。

saraiはこの水鏡の風景を飽きることなく眺め続けています。この後、30分に1回出る霧も美しく、見ものです。読者の皆さんもしばらく、お付き合いくださいね。
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