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レンヌからTGVでパリ、モンパルナス駅へ

2019年9月24日火曜日@モン・サン=ミシェル~パリ/10回目

モン・サン=ミシェルMont Saint-MichelからレンヌRennes駅までバスで移動。レンヌからTGVでパリ、モンパルナスMontparnasseに戻ります。
レンヌ駅の真新しい駅舎を見て周った後、TGVの改札を抜けて、ホームに降ります。TGVのチケットはネットで購入済です。一人、27ユーロ、3000円ほどです。

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ホームに出ると、青空が広がっています。

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ホームで10分ほど待つと、モンパルナス行きのTGVが入ってきます。

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早速、TGVに乗り込み、定刻に発車です。1時間半ほどの鉄道の旅を楽しみます。

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どんどん青空が広がり、沿線では牛の群れが長閑です。

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TGVは牧草地帯を走り抜けていきます。

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牧草地の向こうには、こんもりした森が広がっています。フランスの豊かな国土ですね。

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青空の下に、今度は畑地がどこまでも広がっています。

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やがて、畑地の先に小さな町が現れます。真っ平な大地はどこまでも広がっています。

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その町を遠くに見ながら、TGVは高速走行していきます。

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美しい小川が現れます。フランスの印象派画家が描きそうな風景ですね。

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時折、黒い雲も現れます。やはり、不安定な天候のようです。

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モンパルナス駅まではあと1時間ほどです。



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パリに到着。今宵のお宿はサン・マルタン運河近くの下町情緒のホテル

2019年9月24日火曜日@モン・サン=ミシェル~パリ/11回目

モン・サン=ミシェルMont Saint-MichelからレンヌRennes駅までバスで移動後、レンヌからTGVに乗って、パリ、モンパルナスMontparnasse駅に向かっているところです。
車窓には、広大なフランスの農地が広がっています。青空の中に黒い雲が出てきているのが不安です。

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それでも、この頃はまだまだ青空の上天気でした。

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が、パリが近づくころから青空が減り、怪しげな雲。そのうちに、道路がビショビショになってきます。雨が降ったようですね。変化の激しいお天気のようです。

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パリ、モンパルナス駅に到着。幸いにも雨は降ってはいません。ここからメトロを乗り継いでホテルに向かいます。最大の難関は、パリのメトロの駅にはエスカレータやエレベータがないこと。乗り換えもあるので何度長い階段を上がり下がりしないといけないことか・・・。さあ、頑張りましょう。ヒーヒー言いながら、荷物を持ち上げている我々を見て、何人もの人が手を貸してくれようとします。感謝の気持ち一杯ですが、自力で頑張ります。ようやく、ホテルの最寄り駅、メトロ5号線のジャック・ボンセルジャンJacques Bonsergentに到着。駅の地上に出ます。一度、道を間違えますが、無事ホテルに到着です。
今日からのホテルはガーデン サン マルタン ホテルHotel Garden Saint Martinです。サン・マルタン運河Canal Saint-Martinにほど近いところに位置しています。-このホテルに2泊します。
早速、チェックイン完了。うっ、エレベータが見当たらない。でも、よく見ると壁の柱の陰にあります。丁寧に、ホテルのスタッフのお兄さんが案内してくれます。エレベータが降りてくるのを待っていると、お兄さんが、とても小さいエレベータなんだよと言います。イエイエ、小さくてもなんでもあれば良しです。エレベータの扉が開いて、3人で苦笑。確かに小さい。1×0.5m位です。荷物が載せられるかしらと思っていたら、お兄さんが、スーツケース2つを積み上げます。そうすれば我々2人が乗るスペースがありますね。これをするために、案内してくれたのね。ありがとう。
部屋は、そこそこ広め。ベッドもクイーンサイズですね。

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水回りをチェックします。もちろん、バスタブはなくて、シャワーブースのみ。

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窓辺には、ゼラニュームのプランターがあります。意外に細やかな気遣いがあるホテルですね。

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窓辺のゼラニュームの先には狭い路地の向かいの建物、多分、アパートメントの窓が近くに見えます。まさに映画の《裏窓》の雰囲気です。パリのこういう風景は嫌いではありません。高級ホテルでは味わえないパリの素顔です。

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一服して、ご近所調査に出かけます。レセプションの前を通るときに、とってもよいエレベータよとお兄さんに声をかけると、彼は嬉しそうに大笑い。チェックインの時は、ニコリともせず固い表情だったので、愛想が悪いなと思ったのですが、案外愛嬌のある人です。さて、ホテルの目の前に、超人気のパン屋があるとの情報ですが、確かに通りの真向いにありますね。デュ・パン・エ・デジデDu Pain et des Idéesという有名なパン屋さんです。

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さすがに人気のパン屋さんだけあって、レジ前で行列はしてるし、店の前のベンチで美味しそうなパンを食べている人もいっぱいいます。

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早速、パン屋さんの中を覗いてみましょう。おおっ、美味しそうなパンがずらっと並んでいます。これぞ、パリのパン屋さん!

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美味しそうなパンを迷いに迷って、ようやく見繕って、レジ前の行列に並びます。

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後で、ホテルに戻って食べましたが、お買い上げのパンは外はパリパリ、中はしっとりで本当に美味しいパンでした。
ホテルの近所の散策はまだ始まったばかりです。



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美しきサン・マルタン運河

2019年9月24日火曜日@モン・サン=ミシェル~パリ/12回目

モン・サン=ミシェルMont Saint-Michelからパリに戻り、下町情緒にあふれるサン・マルタン運河Canal Saint-Martinの界隈の中級ホテルを宿に定めました。チェックイン後、一服したところで、ホテルの近所の探索に出かけます。
デュ・パン・エ・デジデDu Pain et des Idéesという有名なパン屋さんでパンをゲットし、お隣を見ると、スーパーがあります。ここもちょっと覗いてみましょう。アーティチョークや果物類が綺麗に陳列されています。

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このスーパーは意外に奥が広く、商品も充実してます。便利に使えそうです。このスーパーで水、果物と合わせて、カップ麺を購入。スープのある食べ物が恋しくなっています。

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スーパーを出て、繁華街の通り、ラングリー通りRue de Lancryで夕食を食べるお店をうろうろと探します。

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配偶者は花屋さんが目につくようです。

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和食屋さんもありますが、メニューを見ると、もうひとつの感です。

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ぶらぶら歩き、サン・マルタン運河沿いのヴァルミー通りQuai de Valmyに出ます。

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サン・マルタン運河です。鏡のように輝く水面が美しいです。

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対岸の建物や樹木が運河の水面に美しく映り込んでいます。新しくて古いパリの姿ですね。

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運河には普通の橋とその先にアーチ橋が見えます。アーチ橋の下には水門があります。船の通行はこの普通の橋でブロックされているようですね。

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運河沿いをぶらぶらと歩き、次のアーチ橋(歩道橋)、リシェランド歩道橋Passerelle Richerandの前にやってきます。

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ここは運河沿いのヴァルミー通りにマルセイユ通りRue de Marseille、ボールペール通りRue Beaurepaireが交差しているポイントです。ここに狙い目にしているカフェレストラン、シェ・プリュンヌChez Pruneを外から偵察。なかなかよさそうなお店です。

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これで近所の探索を終えて、ホテルに戻ります。

ホテルの部屋で戦利品をチェックします。これはパン屋さんで購入したパン。

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これはスーパーで購入したカップ麺などです。

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一休みして、夜のコンサートに出かけます。



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俊英、奥井紫麻のピアノは課題を残すも初々しく眩しい演奏・・・ 下野竜也&東京交響楽団@東京オペラシティコンサートホール 2021.9.4

今日のコンサートも海外からの指揮者とピアニストが来日できずに、日本人音楽家が代役を努めます。これはこれで優秀な人材が揃う日本人音楽家の力量を味わえるので、よいことです。

最初はフォーレの組曲「ペレアスとメリザンド」です。滅多に聴けない作品ですが、隠れたフォーレの名作です。何とも優し気な音の響きで曲が開始されます。うーん、なかなかいいね。指揮の下野竜也の無理のない音楽作りが光り、東響のアンサンブルも好調です。今日のコンマスは新加入の小林壱成ですが、東響を引っ張る役割をそつなくこなしています。第3曲は有名なシシリエンヌ。フルートソロが美しく響き、それに絡むコンマスの小林壱成のヴァイオリンのソロも見事です。第4曲のメリザンドの死(モルト・アダージョ)もはかなげなメリザンドの面影を思わせる冒頭の部分から、付点のリズムの荘重な響きが高揚していき、劇的な音楽が心を震わせます。とてもよい演奏でした。

次はまだ10代の俊英ピアニスト、奥井紫麻の弾くモーツァルトのピアノ協奏曲第23番です。第1楽章、東響の素晴らしい響きで心地よく曲が始まります。奥井紫麻のピアノはさすがにそつなく、音の響きも綺麗です。が、モーツァルトのピアノ協奏曲に必要な気品の高さがもうひとつ。あるいは若さ故のピュアーさももうひとつ。モーツァルトのピアノ協奏曲はシンプルなだけに音楽表現が難しいですね。第2楽章の美しいメロディーも胸を打つというところには至りません。と思っていたら、第2楽章終盤の盛り上がりのところで急に演奏が変わり、心の込められた美しい表現になります。これはいいですね。第3楽章は勢いのある演奏でこれもなかなかよい演奏です。テクニックは十分ですから、今後の課題は1音1音のタッチを磨き上げて、品格の高い響きを聴かせてくれるところでしょうか。いずれにせよ、今後、期待できる若手の登場に眩しい思いを抱きました。

休憩後、シューマンの交響曲第2番が演奏されます。比較的、小さな編成です。冒頭、金管と弦の音量のバランスが気になります。美しい弦のメロディーラインが聴き取れません。どういう指揮者の意図があったのでしょう。途中からは美しいシューマンの音楽を楽しめます。とりわけ、期待していた第3楽章は東響の美しいアンサンブルが見事です。うっとりしながら聴きます。作曲したシューマンの苦しい胸の内を思うと、うっとりというよりも哀しい思いにも駆られます。そして、祝典的な第4楽章はオーケストラの沸き立つような響きで高揚した音楽になります。しかし、シューマンの心は内を考えると、単純には楽しめません。無理に明るく高揚感のある音楽を書いたという印象も拭い切れません。複雑な心を抱きながら、東響の美しい音の響きに心を傾けました。素晴らしいシューマンの演奏でした。そして、演奏機会が多いとは言えない、この曲を聴けた喜びもあります。もっとも、何故か、来週も都響のコンサートでこの曲が聴けるんです。不思議ですね。それに一緒にモーツァルトのピアノ協奏曲も演奏されます。もちろん、別の曲ですが、それでも不思議な符合に驚いています。


今日のプログラムは以下のとおりでした。

  指揮:下野竜也
  ピアノ:奥井紫麻
  管弦楽:東京交響楽団 コンサートマスター:小林壱成

  フォーレ:組曲「ペレアスとメリザンド」
  モーツァルト: ピアノ協奏曲第23番 イ長調 K.488
  《アンコール》ラフマニノフ:春の奔流 Op.14-11(アール・ワイルドによるピアノソロ編曲)

  《休憩》

  シューマン:交響曲第2番 ハ長調 Op.61


最後に予習について、まとめておきます。

1曲目のフォーレの組曲「ペレアスとメリザンド」を予習したCDは以下です。

  エルネスト・アンセルメ指揮スイス・ロマンド管弦楽団 1961年 セッション録音

久々にアンセルメ指揮スイス・ロマンド管弦楽団の演奏を聴きましたが、こういうフランスものはいいですね。最近、このコンビの演奏が忘れ去られているのは残念です。


2曲目のモーツァルトのピアノ協奏曲第23番を予習したCDは以下です。

  田部京子、小林研一郎指揮日本フィルハーモニー交響楽団 2015年6月28日 サントリーホール ライヴ録音

ライヴとは思えない美しい演奏。田部京子の品格のあるピアノ、コバケンのツボを押さえた指揮、日フィルの美しい弦、日本人が世界最高レベルの演奏を聴かせてくれます。


3曲目のシューマンの交響曲第2番を予習したCDは以下です。

  レナード・バーンスタイン指揮ウィーン・フィル 1985年11月 ウィーン、楽友協会 ライブ録音

バーンスタインとウィーン・フィルのコンビでのシューマン。マーラーの名演を彷彿とさせてくれます。特に第3楽章の濃厚な美しさは滅びの美学を感じさせてくれます。



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テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

 

フィルハーモニー・ド・パリ、初見参

2019年9月24日火曜日@モン・サン=ミシェル~パリ/13回目

モン・サン=ミシェルMont Saint-Michelからパリに戻り、下町情緒にあふれるサン・マルタン運河Canal Saint-Martinの界隈の中級ホテルを宿に定めました。ホテルの近所の散策し、サン・マルタン運河の美しさを堪能しました。
ホテルに戻り、一寝入り。体力を回復して、コンサートに出かけます。フィルハーモニー・ド・パリ(Philharmonie de Paris)に初見参です。
ホテルを出て、最寄りのメトロ5号線のジャック・ボンセルジャン駅Jacques Bonsergentから、乗り換えなしでポルト・ド・パンタン駅Porte de Pantinに移動。もちろん、この移動の便利さは偶然ではありません。この交通の便を考えて、ホテルを選んだんです。
メトロの駅から地上に出ると、目の前にラ・ヴィレット公園La Villetteがあります。その公園の中にシテ・ドゥ・ラ・ミュージックCité de la Musiqueという複合音楽施設があります。そちらに向かって歩いていきます。もう、夜の8時前で薄暮です。

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広場の中央にライオンの噴水la Fontaine-aux-Lionsがあり、そのまわりにコンベンションセンターのヴィレット・グランド・ホールGrande Halle de la Villetteなどの施設が立ち並びます。

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パリ国立高等音楽・舞踊学校Conservatoire National Supérieur de Musique et de Danse de Parisの大きな建物も見えています。一大文化拠点なんですね。

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それらの建物の中をフィルハーモニー・ド・パリに向かいます。

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シテ・ドゥ・ラ・ミュージックの側面に沿って、フィルハーモニー・ド・パリに向かいます。

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すぐにフィルハーモニー・ド・パリの正面に出ます。実に奇抜なデザインの建物です。

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この建物には2階のテラスのようなものがあり、そこに上がります。そこから眺めると、このテラスに向かって、広い斜路が上ってきています。この斜路を上ってくる人たちがいます。この斜路が正しいアプローチのようです。もう向こうには明るい光がちかちかと輝いて、素晴らしい夜景になっています。

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斜路の前に立ちます。三々五々に聴衆がやってきます。今、8時で開演30分前です。

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このテラスからはさらに斜路が左に右にと折れて、フィルハーモニー・ド・パリの入口に続いています。階段のないユニバーサルデザインになっているんですね。

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しばらく、この異様なデザインに見入ります。フィルハーモニー・ド・パリは2015年に開館したばかりのパリの最新のコンサートホールです。パリ管弦楽団も以前のサル・プレイエルから、ここを本拠地に定めました。今回も本当はパリ管を聴きたかったんですが、日程が合いませんでした。

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一方、テラスから自分たちが歩いてきた道を見下ろすと、公園の入口までの道がシテ・ドゥ・ラ・ミュージックの建物に沿って続いています。こちらからやってくる聴衆もいますね。

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斜路を上って、入り口前に上がります。

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早速、ホールに入りましょう。これがチケット。今日の会場は大ホールのグランド・サル・ピエール・ブーレーズです。

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入り口でプログラムをゲット。今日の演奏はフランスのヴァイオリニスト、ダヴィド・グリマルDAVID GRIMALが主宰する室内アンサンブル、レ・ディソナンスLES DISSONANCESの演奏です。
曲目は以下。

 ワーグナー:「トリスタンとイゾルデ」前奏曲とイゾルデの愛の死(器楽版)
 R.シュトラウス:オーボエ協奏曲
 シェーンベルク:交響詩《ペレアスとメリザンド》

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コンサートホールの中に入ります。素晴らしくお洒落で音響的にもよさそうなホール(実際、素晴らしい音響でした)です。オーケストラのコンサートには大き過ぎず、ちょうどよいサイズですね。サル・プレイエルの古ぼけたホールとは隔世の感です。

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天井の反響板もお洒落なデザイン。

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何とも美しいデザインに驚嘆しながら、ホールをきょろきょろ見回します。

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曲線のカーブが美しいですね。これで客席数は2400もあるそうです。サントリーホールは2000席ですから、それよりも多いのですが、もっとこぶりな印象です。

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さすがにパリと思っていたら、何と音響設計は、日本の永田音響設計だそうです。

今日は室内アンサンブル、レ・ディソナンスLES DISSONANCESの演奏のつもりでした。しかし、実際にはこの室内アンサンブルを核に拡大した大編成のオーケストラの演奏でした。それでも指揮者なし。こんな大編成のオーケストラで指揮者のいない演奏は初めて聴きました。感想はいいところも悪いところもありました。今や世の中はクルレンツィスのようなカリスマ指揮者が台頭する時代に逆戻りですが、その一方、こういう指揮者なしの試みもあるのが、ヨーロッパの底深い文化的土壌なのかと思ってしまいました。
このコンサートについての記事はここに書きました。

お疲れで、配偶者はぐっすりお休みでしたが、なかなかよいコンサートでした。ところで今日の聴衆は結構、若い人が多かったのが印象的です。日本ではこんなに若い人たちはあまりコンサートホールでは見かけません。パリでは聴衆の若返りが進んでいるようです。

明日はパリ・オペラ座(ガルニエ)でバレエ鑑賞です。今日からまた、音楽三昧の日々です。



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雨の上がったお昼に眺めの良いベルヴィル公園へ

2019年9月25日水曜日@パリ

旅の22日目、この旅2度目のパリの2日目です。

雨です。しっかり降っています。休養の1日としましょう。
配偶者はゆっくり9時頃に起きだし、パンの買い出しに行きます。ホテルの目の前がデュ・パン・エ・デジデDu Pain et des Idéesという有名なパン屋さんです。この頃には、細かい雨になっていたので、ウィンドブレカーを羽織っただけで出かけます。雨にもめげず、既にパン屋さんには大勢のお客さんが来ています。しかも、お店の前のベンチや軒先で、買ったばかりのパンを美味しそう食べています。バゲットとクロワッサンをお買い上げ。お向かいのスーパーでオレンジ100%のジュースとハムとヨーグルトを買って、ホテルの部屋に戻ります。しばらくすると、saraiもようやく起きだします。バゲットを1本抱え込んで、ムシャムシャと丸かじり完食です。最高に美味しいです。

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廊下では、ガタガタとお掃除の音がしています。お部屋は散らかっているし、ゆっくりしたいので、お掃除はなしにしましょう。ごみ箱のごみを持って廊下に出て、お掃除のおばさんにそのことを伝えます。これで、ますますゆっくりできます。
そのころには、雨も止みます。ならば、散歩くらいはしてこないとね。
絵葉書も出してきましょう。近くに郵便局があります。入り口を入ると、おじさんが寄ってきます。絵葉書を見せて、切手の場所を示すと、「ジャパンね。こんにちは」と言ってくれます。フレンドリーですね。そして、カウンターに案内され、切手を売ってくれました。フランスは安いですね。そして、近くのポストまで案内してくれます。投函する写真を撮ろうとするのをニコニコしながら見ています。メルシー!

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近くに、ベルヴィル公園Parc de Bellevilleというのがあり、パリ暮らしの人の本にパリで1番見晴らしがよいと書かれていたので、そこに出かけます。まずはメトロに乗るためにレピュブリック広場Place de la Républiqueに歩いていきます。10分もかからずに到着。

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広場の中央には立派な銅像があります。フランスの象徴としたマリアンヌ像(自由の女神)Monument à la Républiqueです。下にはライオン像が睨みをきかせています。

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広場の前の大通りは多くの車が行き交っています。

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さてと、メトロの駅の入口を探しましょう。

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すぐ見つかったレピュブリック駅Métro Républiqueからメトロ11号線に乗って、ベルヴィル公園の最寄り駅、ピレネー駅Pyrénéesに移動。地上に出ると、とっても賑やかでマクドナルドも目立ちますね。アレ、ビルの間からエッフェル塔が見えています。意外なところから見えるものですね。

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エッフェル塔はとっても遠くに小さく見えているので、ちょっとズームアップしてみます。分かりますか?

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ベルヴィル公園に向かって、大通りから路地に入ります。

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でも、この路地は行き止まりです。ちゃんとしたルートを歩きましょう。ちょっと公園の方にはいると、ぐっと静かになります。ベルヴィル公園の上に出ます。パリの町が眼下に見えます。

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しばらく、このベルヴィル公園からの眺めを楽しみましょう。



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パリで1番の眺め?ベルヴィル公園からの眺め

2019年9月25日水曜日@パリ/2回目

雨上がりのパリ、ちょっとお出かけです。パリで1番見晴らしがよいと書かれていたベルヴィル公園Parc de Bellevilleにやってきています。
丘の上の公園からは緑の樹木越しにパリの市街地の街並みが見渡せます。

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ビルの間から頭を出している尖塔はどうやらサンジョセフ・デ・ナシオン教会 Église Saint-Joseph-des-Nationsのようです。パリに多くある教会の一つです。

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今、景色を眺めているのは丘の上の展望台です。このあたりは町の一角にある広場の雰囲気です。

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ベルヴィル公園はこの丘の上から丘の斜面に沿って下っている形になっています。真ん中に階段が丘の下まで続いています。

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ちょっと眺める場所を変えてみると、エッフェル塔Tour Eiffelがはっきりと見えます。

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ズームアップして、エッフェル塔の美しい姿を見てみましょう。

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展望台の下に下りてみます。トンネル状になった階段が丘の下のほうまで続いています。

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緑の原っぱには綺麗な花が咲いています。なかなか、いい雰囲気です。

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展望台の真下の広場の前には大きなスタンドがあります。広場でのパフォーマンスでも眺めるためのスタンドなんでしょうか。今日は人っ気がなくて、2羽の鳥がスタンドを占領しています。

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階段を少し下りたところで振り返ります。階段の向こうに見える大きな建造物は展望台の基礎部分です。

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雨上がりの公園はしっとりとしています。チラホラ散歩している人がいます。もっとお天気の良い日は賑わうのでしょうね。

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落ち葉の積もった公園は既に秋の装いです。

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このベルヴィル公園からはエッフェル塔やアンバリッドなどのパリの名所がよく見えました。でも、期待していたほどの眺望ではありません。それがちょっと残念でしたが、しばらくはお天気も崩れそうにないので、次はロダン美術館に行きましょう。たいていの美術館には行ったのですが、ここだけはまだ行っていません。ベルヴィル公園の階段を下りて、最寄りのメトロの駅、クロンヌ駅Couronnesに向かいます。



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初見参のロダン美術館の庭園

2019年9月25日水曜日@パリ/3回目

雨上がりのパリ、ちょっとお出かけです。パリで1番見晴らしがよいと書かれていたベルヴィル公園Parc de Bellevilleで眺めを楽しんだ後、次はこれまで行き損ねていたロダン美術館Musée Rodinに行ってみることにします。まずはメトロの駅、クロンヌ駅Couronnesに向かいます。クロンヌ駅はアール・ヌーヴォー様式の美しい出入口になっています。現在、パリのメトロの出入口のうち、このアール・ヌーヴォー様式のものは90ほど残っているそうです。最盛期は166もあったようですが、費用がかかり過ぎるという理由で現在は減ったそうです。建築家エクトール・ギマールが作ったオリジナルのアール・ヌーヴォー様式の出入口はポルト・ドフィーヌ(Porte Dauphine)駅にありますが、残りはほぼレプリカなのだそうです。残念ですね。

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メトロに乗って、ロダン美術館の最寄り駅、ヴァレンヌVarenneに向かいます。途中、サン・ラザール駅Gare Saint-Lazareで乗り換えです。

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大都会パリもそんなに大きくはありませんね。地下鉄を1回乗り換えて、ロダン美術館の最寄り駅、ヴァレンヌ駅に到着。駅のホームには、ロダンの代表作、バルザック像のレプリカが飾ってあります。

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駅から少し歩くとロダン美術館に到着。エントランスで入場チケットを求めます。一人12ユーロです。

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まずは静かな木立の並ぶ庭園を歩きます。木立の先すぐに金色に輝くアンヴァリッドInvalidesが見えますね。

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木立の間には秋バラが咲いています。

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少しバラを鑑賞します。

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再び、黄金色のアンヴァリッドがよく見えます。そう言えば、こんなに何度もパリを訪れているのに一度もアンヴァリッドに行ってませんね。まあ、いいか・・・。

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おお、木立の先に《考える人》が見えます。

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日本でもよく見かける《考える人》ですが、やはり、ここが本場なんでしょう。一番よさそうな角度で撮影します。

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正面の下からも一枚。

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庭園に点在するロダンの彫刻を見て回ります。



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北村朋幹の瑞々しくてリリシズムにあふれた極美のモーツァルト デイヴィッド・レイランド&東京都交響楽団@サントリーホール 2021.9.10

若手のピアニストの北村朋幹に注目しています。今年の3月にこのサントリーホールで東響と共演したベートーヴェンのピアノ協奏曲 第4番の個性的でリリシズムにあふれる演奏に驚愕して以来、彼の演奏をたびたび聴いています。とりわけ、モーツァルトを聴いてみたかったので、このコンサートに駆けつけました。やはり、saraiの期待した通り、あるいはそれ以上の素晴らしい演奏に深く魅了されました。このところ、日本人ピアニストの弾くモーツァルトのピアノ協奏曲に感心しきりです。ベテランでは田部京子(20番)、伊藤恵(20番)、若手では岡田奏(25番)、 藤田真央(21番)が素晴らしい演奏を聴かせてくれました。そして、今日、北村朋幹の弾いたピアノ協奏曲第24番も彼らと肩を並べるか、あるいはそれ以上とも思えるレベルの演奏を聴かせてくれました。何と言っても、そのピアノの響きのピュアーな美しさとリリシズムあふれる音楽表現は群を抜いています。このハ短調の協奏曲は深くて暗い闇を感じさせられる曲ですが、北村朋幹はピュアーな音楽美に満ちた個性的な演奏を聴かせてくれました。きっとニ短調の第20番でも同様な雰囲気の音楽を聴かせてくれるんでしょう。是非、そちらも聴いてみたいし、第21番や第23番の長調の協奏曲でのさらに美しさにあふれる演奏も聴いてみたいものです。ピアノ・ソナタも聴きたくなりました。うーん、藤田真央と言い、最近の日本人の若手は素晴らしいですね。今日の演奏ではどの楽章も素晴らしかったのですが、やはり、第2楽章のシンプルな美しさにはうっとりと魅了されました。とりとめのない感想になりましたが、本当によい演奏に出会うとあまり、分析的な聴き方ができずに、音楽に没頭してしまいます。ですから、文章で音楽を表現することができなくなります。そうそう、デイヴィッド・レイランド指揮の東京都交響楽団のサポートも素晴らしく、弦の演奏は美しいし、ピアノと対話する木管も素晴らしかった。やはり、モーツァルトはピアノ協奏曲とオペラが最高に素晴らしいことを今日も実感しました。
北村朋幹のアンコールも秀逸な演奏でした。シューマンの作ったシューマンの最後のピアノ曲、実に痛々しい作品ですが、それを深い抒情を込めて演奏してくれました。それを表現する言葉もありません。こういう演奏をできるのは本当に音楽に愛を抱いている人であることはよく分かります。うーん、彼が弾くシューマンも聴いてみたい・・・。

モーツァルトのピアノ協奏曲に先立って、冒頭で演奏されたのはシューマンの歌劇『ゲノフェーファ』序曲。まるで短いオペラを鑑賞したような気になりました。素晴らしいシューマンでした。

休憩後のシューマンの交響曲第2番は先週、東響のコンサートで聴いたばかりですね。実に爽やかな演奏で、永遠の青春、ロマンの憧れと不安に満ちたシューマンの本質を突いたものでした。デイヴィッド・レイランドの指揮も都響のアンサンブルも最高でした。シューマン尽くしだったので、北村朋幹のアンコールもシューマンだったのか、それとも、彼がシューマン好きなのか・・・。そう言えば、ベートーヴェンの協奏曲を弾いたときのアンコールもシューマンの別の曲でした。

今日は最後まで北村朋幹のピアノ演奏が頭から離れません。


今日のプログラムは以下のとおりでした。

  指揮:デイヴィッド・レイランド
  ピアノ:北村朋幹
  管弦楽:東京都交響楽団 コンサートマスター:四方恭子

  シューマン:歌劇『ゲノフェーファ』序曲 Op.81
  モーツァルト:ピアノ協奏曲第24番 ハ短調 K.491
   《アンコール》シューマン:精霊の主題による変奏曲より 主題

   《休憩》

  シューマン:交響曲第2番 ハ長調 Op.61

最後に予習について、まとめておきます。

シューマンの歌劇『ゲノフェーファ』序曲を予習したCDは以下です。

  ラファエル・クーベリック指揮ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 1964年9月9日 ベルリン、イエス・キリスト教会 セッション録音

クーベリックのシューマンは実に爽やかでロマンにあふれています。交響曲全集と一緒に収録されています。交響曲もこのCDで予習してもよかったかな。


モーツァルトのピアノ協奏曲第24番を予習したCDは以下です。

  クララ・ハスキル、イーゴル・マルケヴィッチ指揮コンセール・ラムルー管弦楽団 1960年11月14-18日 パリ セッション録音

ハスキルのステレオ録音なので、これを聴きましたが、残念ながら、ハスキルの真価は発揮されていません。モノラル録音ですが、1955年のクリュイタンス、1956年のデザルツェンスとの演奏は、ハスキルのモーツァルト演奏の中でも究極を思わせる素晴らしいものです。やはり、そちらを聴くべきでした。


シューマンの交響曲第2番を予習したCDは以下です。

  ジュゼッペ・シノーポリ指揮ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 1983年、ムジークフェラインザール、ウィーン セッション録音

シノーポリのグラモフォンへのデビューした頃の録音です。やはり、シノーポリは颯爽としていましたね。なかなかの好演です。シノーポリはこの10年後にもシュターツカペレ・ドレスデンと再録音しています。



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ロダン美術館の庭園に点在する名作群

2019年9月25日水曜日@パリ/4回目

雨上がりのパリ、ちょっとお出かけです。パリで1番見晴らしがよいと書かれていたベルヴィル公園Parc de Bellevilleからロダン美術館Musée Rodinに来ています。美術館の庭園をぶらぶらしながら、ロダンの彫刻を眺めています。
《考える人》の次は《バルザック像》です。最寄りのメトロ駅にも置いてあったロダンの代表作の一つですね。

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ぐるりと周りを周って、《バルザック像》を眺めます。

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このあたりの角度が一番よさそうです。

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これはあまり見ない彫刻です。《アフロディーテ》です。あどけない少女像に見えます。

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これもあまり見ない作品です。《壺をもつカリアティード》です。カリアティードというのは、古代ギリシアの神殿や中世ヨーロッパの寺院建築で梁を支える柱の変わりに用いられた、衣服を付けた女性の像のことです。

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庭園を巡って、ロダン美術館の本館の奥に広がる庭園に出ます。

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振り返ると、美術館の本館が堂々とした姿で建っています。

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奥の庭園は緑の芝生が綺麗ですね。

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一番奥まで進むと、小さな池があり、池の真ん中に彫刻が置いてあります。《ウゴリーノとその息子たち》です。ウゴリーノ・デッラ・ゲラルデスカは、中世イタリアの貴族で、ピサの名家であり、ギベリン(皇帝派)のゲラルデスカ家の当主で、海軍提督を務めました。ダンテ作『神曲』地獄篇に登場する人物としても知られており、息子2人、孫2人と投獄されて、飢餓の中で死んでいく際、息子たちが自分たちが死んだあと、父が自分たちを食べるように懇願します。限界状況の中でのカルバニズムの凄惨な様がロダンの劇的表現によって、描き出されています。恐ろしい作品です。美しい庭園の中で眺めるようなものではありません。ブルブルッ・・・。

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池の横には《瞑想》があります。これは《考える人》と同様に《地獄門》の中にあります。《考える人》のような主役ではありませんが・・・。そうそう、先ほどの《ウゴリーノとその息子たち》も《地獄門》の中に組み込まれています。《地獄門》そのものは後で見にいきます。

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しかし、恐ろしく難しい形で体をよじっています。実に複雑です。どの角度から見ても真似のできないような姿勢です。こんな姿で瞑想できるのかな?

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彫刻を見ながらの庭園散策は続きます。



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仲道郁代の弾くショパンは上質なサロンコンサートの如き@鶴見サルビアホール  2021.9.11

仲道郁代さんのコンサートを久しぶりに聴きました。saraiのホームの一つ、鶴見サルビアホールに来てくれたからです。調べてみると、最後に聴いたのは2年前の同じく鶴見サルビアホールでのリサイタルでした。あのときはベートーヴェンとシューマンで、とりわけ、シューマンがよい演奏でした。そう言えば、あのときもピアノはYAMAHAでした。今日もYAMAHAです。このホールではピアノはYAMAHAなのでしょうか。

今日は彼女が得意にするショパンのプログラムです。彼女のショパンを聴くのは本当に久しぶりですが、さすがにどの曲も見事な演奏です。実に魅惑に満ちた演奏で、ピアノの響きも美しいです。最初に弾いたノクターンは作品48の2曲ですが、ノクターンとしては聴き応えのある大曲です。抒情味はもちろん、ダイナミックな表現も織り交ぜた素晴らしい演奏です。
次の幻想曲は前半のプログラムの中核をなす曲で、実に素晴らしい演奏。音の艶と言い、表現力と言い、最高の演奏でした。
前半最後はお馴染みの英雄ポロネーズ。これは聴衆へのサービスでしょう。有名な旋律をたっぷりと聴かせてもらいました。

休憩後、後半は今日のプログラムで期待の室内楽版のピアノ協奏曲第1番です。彼女のスピーチによると、弦楽四重奏を受け持つメンバーとはもう9年間、この曲を定期的に弾いてきたそうです。弦楽四重奏のメンバーは日本の主要なオーケストラの首席奏者たちで、実に美しく安定した演奏を聴かせてくれました。通常のオーケストラ版とさほど違和感なく聴くことができました。違いと言えば、音量的にピアノの音が引き立つような気がします。仲道郁代は手慣れた曲でしょうが、それを感じさせないようなフレッシュな演奏で魅了してくれました。とりわけ、第2楽章の美しさといったら、何とも素晴らしいもので、うっとりと聴き惚れました。満足な演奏でした。
アンコールはどうするのかと思っていたら、何とモーツァルトの名曲中の名曲、ピアノ協奏曲第20番 ニ短調の第2楽章をやはり室内楽版でたっぷりと聴かせてくれました。これまた美しい演奏でうっとりと聴きました。

気持ちよく聴けたコンサートでした。また、そのうちにまた、仲道郁代さんのコンサートを聴かせてもらいましょう。


今日のプログラムは以下です。

ピアノ:仲道 郁代
弦楽四重奏:島田 真千子(Vn) 水谷 晃(Vn) 大島 亮(Va) 植木 昭雄(Vc)

 オール・ショパン・プログラム

 <第1部 ピアノソロ>
 ノクターン第13番 ハ短調 Op.48-1
 ノクターン第14番 英ヘ短調 Op.48-2
 幻想曲 ヘ短調 Op.49
 ポロネーズ第6番 変イ長調「英雄」Op.53

   《休憩》


<第2部 室内楽>
 ピアノ協奏曲第1番 ホ短調 Op.11(室内楽版)

   《アンコール》

    モーツァルト:ピアノ協奏曲第20番 ニ短調 K.466 から 第2楽章(室内楽版)


最後に予習について、まとめておきます。

ショパンのノクターンを予習したCDは以下です。

 エリザベート・レオンスカヤ 1991~92年 セッション録音
  
レオンスカヤのノクターン集は格別に素晴らしいです。


ショパンの幻想曲を予習したCDは以下です。

 ユリアンナ・アヴデーエワ 2015年、ノイマルクト、ライツターデル セッション録音

アヴデーエワのショパンはすべて素晴らしい。録音が少ないのが残念。


ショパンの英雄ポロネーズを予習したCDは以下です。

 マウリツィオ・ポリーニ 1975年 ウィーン セッション録音

アヴデーエワのショパンはすべて素晴らしい。録音が少ないのが残念です。


ショパンのピアノ協奏曲第1番を予習したCDは以下です。

 マルタ・アルゲリッチ、クラウディオ・アバド指揮ロンドン響 1968年 セッション録音

アルゲリッチとアバドのコンビでの演奏は不朽の名盤です。ハイレゾで聴きました。いつまでも色褪せない演奏です。



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菊池洋子はやはりモーツァルトが似合うけど、ロマン派作品もなかなかの出来@上大岡 ひまわりの郷 2021.9.12

元々はミシェル・ダルベルトが来日して演奏する予定でしたが、コロナ禍のために来日できず、菊池洋子の代演になりました。
このところ、日本人のピアニストのモーツァルトの演奏が素晴らしいですが、昔は日本人と言えば、この菊池洋子のモーツァルトに感銘を覚えていたものです。彼女のピアノを聴くのは久しぶりですが、やはり、しっかりしたモーツァルトを聴かせてくれました。それに音楽とは関係ありませんが、ますます容姿が美しくなりましたね。

最初のモーツァルトのハ短調の幻想曲とソナタは実に聴き応えがありました。特に幻想曲の骨格の良さに驚嘆しました。ハ短調のピアノソナタもモーツァルトとしては破格のスケール感で圧倒されました。
珍しいピアノ版のアヴェ・ヴェルム・コルプスも清澄さに満ちていました。
前半のプログラムの最後のチェルニーの作品も珍しいですね。コンサートで初めてチェルニーの作品を聴きました。モーツァルトの歌劇《フィガロの結婚》からケルビーニに関連するアリアを中心に構成されていますが、《もう飛ぶまいぞ、この蝶々》が冒頭と終盤に配置されて、特にケルビーノを軍隊に送り出す行進曲の部分が実に効果的に用いられています。アリアの中でも特に器楽的な部分に目を付けたのがチェルニーの慧眼ですね。華やかなピアノ編曲はまるでリストみたいです。ちなみにリストはチェルニーの弟子だそうです。菊池洋子のピアノは華やかで楽しくモーツァルトのオペラを満喫しました。

後半は一転して、ワーグナーの楽劇《トリスタンとイゾルデ》の最後の部分、イゾルデの愛の死をリストがピアノ用に編曲した壮大な音楽で始まります。ピアノ自体は見事な演奏ですが、楽劇《トリスタンとイゾルデ》のうねるような情感はもうひとつ表現しきれていません。ピアノでは難しい作品ですね。予習で聴いたバレンボイムのようにワーグナー指揮者に転身する資質の人でないと十分な音楽表現が難しいのでしょう。ここはリゴレット・パラフレーズみたいな曲を選んだほうがよかったのではと感じます。
シューベルトの即興曲は意外と言えば、失礼になりますが、なかなか魅力的な演奏でした。こういう作品に演奏の幅を広げているのですね。しっかりした気持ちのよい演奏でした。
最後はショパン。派手な曲での〆になりました。モーツァルト弾きだと思っていた菊池洋子もこういうロマン派の作品も素晴らしく弾きこなしています。
アンコールの3曲も見事な演奏でした。ベテランの域に入った菊池洋子の音楽家としての成長が感じられるコンサートでした。今後、どのような方向性のピアニストを目指すのでしょうか。期待できそうです。


今日のプログラムは以下です。

 菊池洋子 ピアノ・リサイタル

  ピアノ:菊池洋子


  モーツァルト: 幻想曲 ハ短調 K.475 / ピアノ・ソナタ 第14番 ハ短調 K.457
  モーツァルト(リスト編): アヴェ・ヴェルム・コルプス K.618
  チェルニー: オペラ「フィガロの結婚」の主題による華麗な幻想曲 Op.493

   《休憩》

  ワーグナー(リスト編): イゾルデの愛の死
  シューベルト: 即興曲 第2番 変ホ長調 D.822-2 / 第3番 編ト長調 D.822-3
  ショパン: アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ Op.22 ピアノソロ版
 
   《アンコール》
     バーバー:小さな子守歌
     クライスラー:美しきロスマリン (Schön Rosmarin) ピアノソロ版(クライスラー編)
     モーツァルト:ディヴェルティメント第17番 ニ長調 K. 334  から メヌエット ピアノソロ版

最後に予習について、まとめておきます。

1~2曲目のモーツァルトの幻想曲 ハ短調とピアノ・ソナタ 第14番は以下のCDを聴きました。

 アンドラーシュ・シフ 1980年 セッション録音
 
これはシフの若い頃の録音です。ということで、どうかなと思っていたら、これが素晴らしい。円熟した現在のシフでも再録音の必要のないレベルです。すっかり魅了されて聴きました。


3曲目のモーツァルト(リスト編)の アヴェ・ヴェルム・コルプスは以下のCDを聴きました。

 ヴィキングル・オラフソン 2021年4月、レイキャヴィク、アイスランド セッション録音
 
よい演奏に思えます。新鋭ピアニストによるモーツァルト関連の珍しい作品を集めたアルバム中、最後に収められた曲です。


4曲目のチェルニーの《オペラ「フィガロの結婚」の主題による華麗な幻想曲》は以下のCDを聴きました。

 シプリアン・カツァリス 1992年2月, ベルリン セッション録音

素晴らしい演奏。物凄く派手な演奏ですが、美しい音で弾き切っています。


5曲目のワーグナー(リスト編)の 《イゾルデの愛の死》は以下のCDを聴きました。

 ダニエル・バレンボイム 1982年5月 パリ、サル・プレイエル セッション録音

テクニックだけでは弾けないような演奏です。後のワーグナー指揮者のバレンボイムを予感させるような演奏です。熱い情感のうねりが凄まじいです。


6~7曲目のシューベルトの即興曲は以下のCDを聴きました。

 アンドレイ・ガヴリーロフ 1991年 セッション録音

現在のガヴリーロフでは考えられないクールで落ち着いた演奏です。静かな抒情も素晴らしいです。彼にもこんな時代があったんですね。この10年後、彼は別人に変身します。


8曲目のショパンのアンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズは以下のCDを聴きました。

 河村尚子 2008年12月1日~3日 ベルリン、ダーレム、イエス・キリスト教会 セッション録音

河村尚子の素晴らしいショパンです。これももう10年以上前の録音ですね。現在はさらに進化しています。



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ロダン美術館:庭園の彫刻は名作揃い

2019年9月25日水曜日@パリ/5回目

雨上がりのパリ、ちょっとお出かけです。パリで1番見晴らしがよいと書かれていたベルヴィル公園Parc de Bellevilleからロダン美術館Musée Rodinに来ています。美術館の庭園をぶらぶらしながら、ロダンの彫刻を眺めています。
《考える人》や《バルザック像》を見ながら、美術館の奥にある庭園の端までやってきました。庭園端の池の近くには彫刻が並んでいます。これは《クロード・ロラン》です。クロード・ロランはフランス・ロレーヌ地方出身の風景画家で、古いイタリア建築を描いた風景はロマンティックでとても人気があります。この彫刻はいかにも風景画家らしい姿で表現されています。制作を委嘱したナンシー市に彫刻を設置する際には、公園に4m近い台座を作り、その上に日の出が見える方向に彫刻を置いたそうです。クロード・ロランが太陽の光と深く関わった画家だったからです。このロダン美術館でも朝日のほうに向けて置かれているようですね。

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次の彫刻は、《永遠の休息の精》です。この彫刻は同時代の画家ピュヴィス・ド・シャヴァンヌの記念碑の一部となる予定でした。結局、未完の記念碑の一部となりました。そのために支えられる筈だった右手は宙に浮き、あやういバランスになっています。かえって、それがこの彫刻に魅力を与えているようです。

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池の先に周り込んで、池、庭園、美術館本館と続く美しい風景を眺めます。池の中の彫刻は既にご紹介した《ウゴリーノとその息子たち》です。

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次の彫刻は《影》です。ロダンは「地獄の門」の門の両脇に置く彫刻として,等身大の「アダム」と「イヴ」を制作しました。さらに、「アダム」の左腕の位置を変え全体の大きさを半分程度に縮めた「影」という作品を作りました。それがこの彫刻です。この「影」を三体、角度を変えて組み合わせて、「地獄の門」頂上の「三つの影」が作られることになります。

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落ち葉を敷き詰めた庭園の樹木の間を歩きながら、次の彫刻に向かいます。

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次の彫刻は《ヴィクトル・ユゴーのモニュメント》です。フランスの大文豪ヴィクトル・ユゴーの死に際して、政府はその記念像をパンテオンに建立する計画が立てられ、ロダンにこの制作を依頼しました。ロダンはユゴーの生涯を顧みて、ユゴーが亡命していたガーンジー島の岩場に座りその背後から2つの精霊がインスピレーションを吹きかけるという彫刻を制作しました。この彫刻は最終的にパンテオンではなく、パリ16区のヴィクトル・ユゴー通りに設置されています。

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次の彫刻は《ジャック・ド・ヴィッサン》です。群像彫刻《カレーの市民》の中の一体です。当初、《カレーの市民》は5体で構成されていましたが、構成上、隙間を埋めるためにこの《ジャック・ド・ヴィッサン》が追加されて、《カレーの市民》は6体で構成されるようになりました。そのため、この《ジャック・ド・ヴィッサン》は他の人物像から主要な部分が再構成されています。もっとも、この人物、ジャックは町の資産家であり、手には町の門の鍵を持つという重要人物ではあります。弟のピエールもこの群像の中の一人です。

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次の彫刻は《バスティアン=ルパージュ》です。バスティアン=ルパージュはロダンと交流のあった自然主義の画家で36歳の若さで亡くなりました。《カレーの市民》の制作と並行して作られました。ロダン40代後半の力作です。

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次の彫刻は《ジャン・ド・フィエンヌ裸像》です。群像彫刻《カレーの市民》の中では着衣の姿で登場しています。何故というように手を広げたポーズはまったく同じです。ロダンは《カレーの市民》を制作するにあたり、多くの習作を作成しています。一つの作品を産み出すための芸術家の大変な労苦が分かります。

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次の彫刻は《ピエール・ド・ヴィッサン》です。群像彫刻《カレーの市民》の中に登場する1体の習作です。さきほどのジャック・ド・ヴィッサンの弟がこのピエール・ド・ヴィッサンです。この彫刻は体を不自然なまでに捻り、顔も逸らせています。ロダンがこだわって作成したことが見てとれます。完成した群像では左肩から太い縄を垂らしています。

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次の彫刻は《ピエール・ド・ヴィッサン》です。前の彫刻との違いは左肩から太い縄を垂らしていることです。これが群像彫刻《カレーの市民》の中に登場する完成形です。もちろん、着衣です。

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さて、次はいよいよ、巨大な地獄門、それに群像彫刻《カレーの市民》です。



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ロダン美術館:庭園の彫刻の締めは地獄門とカレーの市民の傑作2点

2019年9月25日水曜日@パリ/6回目

雨上がりのパリ、ちょっとお出かけです。ロダン美術館Musée Rodinの庭園をぶらぶらしながら、ロダンの彫刻を眺めています。
美術館の庭園中を巡りながら彫刻を見て回りました。中でも地獄門や群像彫刻《カレーの市民》の習作や単体彫刻が印象的です。
そして、庭園散策の果てに遂に地獄門の前に立ちます。その左右には、アダムとエヴァ。緑の樹木を背景に堂々たる姿です。

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地獄門に近づいて、全体像を眺めます。高さ6m20cm、重さは約7トン。大変な労作です。ブロンズ製のこの地獄門には、有名な≪考える人≫をはじめ200人以上もの人物の像がはめ込まれています。ロダンは1880年、フランス政府から新たに建設する装飾美術館の門扉を3年以内で作るように依頼され、ダンテの『神曲』の「地獄篇」を中心に構想を練り、悩みや苦しみを抱えて生きる様々な人物像を生々しく描き出しました。装飾美術館の建設が中止になったため、ロダンの生前にブロンズに鋳造されることもありませんでした。それでも、ロダンは1917年に亡くなるまで手を加え続け、その間にいくつもの独立した作品にして発表しました。そして、ブロンズの地獄門は1920年代になって漸く鋳造が実現しました。日本(上野の西洋美術館、静岡県立美術館)を含めて、世界で7つ鋳造されています。saraiはこれで日本で見た2つに続いて、これが3つ目を見たことになります。

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膨大で複雑な詳細を観察することは容易ではありません。やはり、地獄門のタンパンの中心にいる主役の《考える人》を注視します。この《考える人》の周りだけでも20人ほどの人物像が見えます。実に様々なフォルムの人物です。

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おおっ!! 素晴らしい風景を発見します。木立の向こうにある《考える人》越しにエッフェル塔がすっくと立っています。意外にエッフェル塔が近いんですね。

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次はロダンの傑作、群像彫刻《カレーの市民》です。イギリス国王が1347年に英仏海峡を越えてカレー市を包囲した際、地位の高いカレー市民が人質としてイギリス国王の陣営に赴き、カレー市と市民の生命を救ったことを記念して、カレー市がロダンに委嘱した作品です。委嘱したカレー市は英雄的な人物像を期待しましたが、ロダンが作成したのは絶望と苦悩に満ちた生々しい6体の人物像でした。ロダンの芸術的な作品を理解できなかったカレー市が除幕式を行ったのは実に完成後7年経ってからだったそうです。

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この立体的な作品は一方向からだと、6体すべてを見ることが難しいですね。周りを周りながら、鑑賞します。

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ロダンの芸術的な構想力と人物の内面に迫る描写力に驚嘆します。この作品も日本でも鑑賞しましたが、このロダンゆかりのロダン美術館で鑑賞すると感動が違います。

これで庭園での鑑賞は完了。庭園からまた、金色に輝くアンヴァリッドInvalidesが見えます。

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アンヴァリッドを眺めながら、いよいよ、ロダン美術館の本館に入りましょう。

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この本館はもともと、ロダンが晩年を過ごした邸宅兼アトリエでした。現在は美術館として、ロダンの彫刻作品を中心に彼の弟子で恋人でもあったクローデルの彫刻作品、さらにはロダンが収集したゴッホやルノワールの作品も展示されています。さあ、存分にロダンの芸術を楽しみましょう。



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完璧で個性的でもあるC. P. E. バッハのシンフォニアに感銘 鈴木秀美&NHK交響楽団@サントリーホール 2021.9.15

これがとてもN響への初登場とは思えない鈴木秀美の完璧なオーケストラコントロールに驚嘆。コロナ禍続く中、鈴木ファミリーの快進撃は止まりませんね。今週末は読響のコンサートで鈴木父子の共演を聴きます。しかも今日と同じC. P. E. バッハのシンフォニアを聴きます。しかし、今日の素晴らしい演奏を超えるのは難しいでしょう。

冒頭はバッハの組曲 第3番。祝祭的で華やかな演奏で幕が開きます。特にトランペットの演奏が素晴らしいです。まあ、それ以上に鈴木秀美の指揮が素晴らしく、バッハの真髄を突くような音楽表現に圧倒されます。人数を絞り込んだN響のメンバーのアンサンブルもまるでバロック専門のアンサンブルを思わせます。長大な序曲は華やかに始まりますが、途中からの弦による対位法的な展開の繊細でノリの良い演奏に度肝を抜かれます。何というレベルの高い演奏なのでしょう。ぐっと抑えた表現のアリアの繊細な美しさも素晴らしいです。ガヴォット、ブーレ、ジーグの心地よいアンサンブルは音楽の楽しさの極みを感じます。今日はトン・コープマンの代役として、鈴木秀美が指揮台に上がりましたが、最高級の音楽を聴かせてくれました。しかし、これはまだ序章。この後のC. P. E. バッハのシンフォニアはそれ以上の演奏だったんです。

C. P. E. バッハのシンフォニアはまず、変ロ長調 Wq.182-2、いわゆる、ハンブルグ交響曲の第2番です。弦楽アンサンブルの演奏で、先ほどのJ.S.バッハよりも弦の奏者が補強されます。第1楽章の演奏でその素晴らしさに驚嘆します。鈴木秀美は譜面を閉じて、暗譜で指揮します。事前には、最初の予定通り、チェロ協奏曲を弾き振りでやってほしいと思っていましたが、どうやら、思い入れのある曲目変更だったようです。鈴木秀美の完璧なコントロールのもと、生き生きとした音楽が躍動します。まさに疾風怒濤を思わせます。実はsaraiはC. P. E. バッハのシンフォニアは初聴きだったのですが、かえって、新鮮な音楽の美しさを感じることができました。第2楽章はしみじみと美しく心に沁み入ってきます。第3楽章は再び、怒涛のような音楽が熱く燃え上がります。ふーっ、これは凄い音楽、そして、凄い演奏です。

続くC. P. E. バッハのシンフォニアはニ長調 Wq.183-1。管楽器奏者がぞろぞろと加わります。しかし、中核をなすのは弦楽アンサンブルです。これは先ほどのシンフォニア以上の名曲ですね。既に古典派の交響曲を見据えたような完成度の音楽です。冒頭の第1ヴァイオリンが同じ音階を弾いているところにほかの弦のパートが上下動の大きい旋律を奏でます。これが音階を上げ、音量を上げ、2度、繰り返されて、頂点に上り詰めます。そこを起点に弦楽アンサンブル中心で音楽が高揚していきます。素晴らしい演奏に圧倒されます。次に管楽アンサンブルがほっこりと一息つくような優し気な音楽を奏でます。この繰り返しで第1楽章は感興を盛り上げていきます。鈴木秀美のすべてを見通したような指揮でN響のメンバーは完璧にコントロールされていくのが凄いです。以心伝心のような、まるで長い間、コンビを組んでいるような雰囲気さえあります。コンマスの白井圭の力も大きいようです。これが初顔合わせだとはね。第2楽章の抒情、第3楽章の激情もさきほどのシンフォニアと同様ですが、その素晴らしさに聴いている者の心も高揚します。C. P. E. バッハのシンフォニアの素晴らしさを実感しました。バロックと古典派の架け橋なんですね。そうそう、3年前にハンブルクを訪れた際、C. P. E. バッハが地下墓地に眠る聖ミヒャエル教会に行ったことを思い出しました。バッハの次男、カール・フィリップ・エマヌエル・バッハはハンブルクの5つの中央教会の音楽監督を務めていたんですね。父親のJ.S.バッハとはまた違う感性で素晴らしい音楽を作っていたことが分かりました。
それにしても鈴木秀美は相当の思い入れでC. P. E. バッハのシンフォニアを演奏したのでしょう。お陰で今、saraiの頭の中はC. P. E. バッハがマイブームになりそうな勢いです。

後半はハイドンの交響曲 第98番。これも鈴木秀美の見事な指揮とN響のバロック風アンサンブルの素晴らしさが光りました。終楽章の終盤、ヴァイオリンのソロやチェンバロのソロが入るハイドンの聴衆へのサービスを満喫しつつ、今日のコンサートを楽しく聴き終えました。何とも素晴らしいコンサートでした。


今日のプログラムは以下のとおりでした。

  指揮:鈴木秀美
  管弦楽:NHK交響楽団 コンサートマスター:白井圭

  バッハ:組曲 第3番 ニ長調 BWV1068
  C. P. E. バッハ:シンフォニア 変ロ長調 Wq.182-2
  C. P. E. バッハ:シンフォニア ニ長調 Wq.183-1

   《休憩》

  ハイドン:交響曲 第98番 変ロ長調 Hob. I-98


最後に予習について、まとめておきます。

バッハの組曲 第3番を予習したCDは以下です。

  カール・リヒター指揮ミュンヘン・バッハ管弦楽団 1960~61年 セッション録音

リヒターのバッハは厳粛ですが、この曲はさすがに祝祭的で晴れやかな演奏です。


C. P. E. バッハのシンフォニア 変ロ長調 Wq.182-2を予習したCDは以下です。

  トレヴァー・ピノック指揮イングリッシュ・コンサート 1979年10月27-31日 ロンドン、ヘンリー・ウッド・ホール セッション録音

とても美しい演奏です。アルヒーフ録音だけのことはあります。


C. P. E. バッハのシンフォニア ニ長調 Wq.183-1を予習したCDは以下です。

  カール・リヒター指揮ミュンヘン・バッハ管弦楽団 1969年 セッション録音
  アンドルー・マンゼ指揮イングリッシュ・コンサート 2006年3月 ロンドン、AIRスタジオ、 リンドハースト・ホール セッション録音

リヒターはここでも名演を聴かせてくれます。マンゼは極めて美しい演奏でリヒターの名演を凌ぐかもしれません。


ハイドンの交響曲 第98番を予習したCDは以下です。

  ジョージ・セル指揮クリーヴランド管弦楽団 1969年10月10日 セッション録音

セルの名演です。



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チョン・ミョンフン、畢生の名演のブラームス、交響曲第4番 東京フィルハーモニー交響楽団@東京オペラシティコンサートホール 2021.9.16

あなたはブラームスがお好きですか? saraiは大のブラームス好きです。それも中学生の頃から一途に愛してきました。なかでも交響曲第4番は一番愛好してきた作品です。しみじみとしたロマンの味わい、そして、高揚するロマン。ブラームスの素晴らしさのすべてが詰まっています。ブラームスの最後の交響曲ですが、彼が53歳で書いた作品です。彼は63歳で没しますから、この第4交響曲を書いてから、10年も交響曲を書かなかったわけです。せめて、もうひとつくらい書いて欲しかったとも思いますが、この曲を最後にしてもおかしくないと思うほどの充実度があります。そういう思いは今日の指揮者、チョン・ミョンフンにしても同じなのでしょう。どうやら、この曲は彼にとって、特別な曲のように思い入れが一入のようです。どうして、そう思うのかと言えば、時計の針を12年ほど戻してみる必要があります。

2009年11月10日、ここ同じオペラシティで東フィルの定期演奏会を聴きました。指揮はチョン・ミョンフンで曲目は
 ブラームス:交響曲第3番
 ブラームス:交響曲第4番
その年の定期演奏会で既にブラームスの第1番、第2番は聴きました。これでブラームスの全交響曲のチクルスが完になります。
当時、夫婦で東フィルの定期演奏会の会員でした。
第1番、第2番はなんだか面白くない演奏で、こんなものかとがっかり。しかし、この日のブラームスは違いました。東フィルを聴き続けた甲斐があり、心から、納得のいく演奏でした。
第3番の第1楽章~第2楽章はよく言って、そこそこの出来。ところが、有名な第3楽章の美しいメロディーがチェロ、ヴィオラで始まり、第1ヴァイオリン、・・・とつながれていきます。この美しいメロディーが流れる中、徐々にアンサンブルの響きが嘘のように美しくなっていきます。第3楽章の終わりあたりではばっちりの演奏。盛り上がった演奏はそのままの勢いで第4楽章の最後まで続きます。
万雷の拍手。
このあとの第4番への期待が膨らみます。
休憩後、第4番が始まります。おやっ、なかなかデリケートな入り方です。途中まで、微妙な感じで続きますが、第1楽章の後半では、大変、素晴らしい響きで胸の熱くなる演奏です。第2楽章も大変よい出来で、オケの素晴らしい響きにうっとりします。第3楽章もよい勢いで進み、いよいよ、第4楽章のパッサカリア。いやあ、参りました! 日本のオケでこれだけのブラームスが演奏できるなんて。まさに入神の演奏で幕を閉じました。

カーテンコールが何度も続き、最後はチョン・ミョンフンがコンサートマスターの三浦さんに肩に手をかけて、退場。万雷の拍手で見送りました。
ところがそれで終わらない。聴衆の拍手が鳴りやまず、いったん、退場した楽団員たちをうながして、チョン・ミュンフンが再び、舞台に。
残っていた熱心な聴衆はまだ数多く、舞台の上と客席が一体感に包まれます。こんな奇跡のような場面はsaraiも初めてでした。
チョン・ミョンフンは舞台の端に寄って、詰めかけた聴衆と握手・握手・握手・・・・
素晴らしい演奏、そして、その演奏に感動する聴衆。
コンサートのあるべき姿です。
その中心にいたチョン・ミョンフンと彼の指揮に応えた東フィルの渾身の演奏に脱帽の夢のような一夜でした。


時計の針を進めて今日に戻しましょう。今日もまさに12年前のデジャヴのようです。細部には違いがありますが、大枠としては同じですね。もちろん、12年前の再来を期待して、いつもは聴かない東フィルの演奏会に足を運んだんですが、ここまで期待通りになるとはね。いやいや、実は大きく違っていました。交響曲第3番のフィナーレはもっと凄まじかったし、交響曲第4番はさらなる素晴らしい演奏にレベルアップしていました。12年前にお見かけした東フィルのメンバーもまだいらっしゃったのですが、見慣れないお顔のほうが多かったようです。東フィルも色々あって、ずい分、実力も上がっているのでしょう。saraiもこの12年間、この曲の実演もCDも多く聴きました。多分、耳も肥えてきたと自負しています。そのsaraiが脱帽の交響曲第4番でした。第1楽章の終盤と第4楽章の終盤は本当に感動しました。多分、第1楽章の終わったところでは、マエストロ自身も感動していた様子でなかなか第2楽章に入れない様子でした。さもありなんという演奏でした。許されるなら、第1楽章が終わったところで盛大な拍手を送りたい心境でした。そうそう、今日の東フィルは管が素晴らしく、チョン・ミュンフンの指揮もあえて、管を浮き立たせるようなもので驚きました。弦は全般に抑え気味で、それ故に弦の弱音表現が素晴らしく、時折、弦がフォルテになると、そこが目立って印象的に心に迫ります。第2楽章のたゆたうような響きの連鎖、まさにロマンの森という風情で素晴らしく、第3楽章の明快な響きの爽快感、中間楽章にも目配りのきいた素晴らしい指揮でした。第1楽章と第4楽章の素晴らしい音楽は言葉では言い尽くせません。マイクが一杯立って、録音していたようですから、CD化されるのでしょうか。実際の音を聴くのが一番ですね。
ああ、そうだ。12年前との大きな違いはアンコールがあったことです。素晴らしいハンガリー舞曲でした。

チョン・ミュンフンはインタビュー記事でブラームスの交響曲を動物に例えていました。第1番は力を持ったライオン。第4番に至り、遂に空に飛翔する力を身につけて、ライオンから鷲になります。第1番は物理的に力が強いが、第4番では心が飛翔するとチョン・ミュンフンは語ります。やはり、チョン・ミュンフンにとって、第4番は特別な曲なのです。チョン・ミュンフンはおのれの心が飛翔する思いで交響曲第4番を描きあげています。もちろん、聴衆の心も一緒に大空に飛翔します。

まだ、このコンサートはサントリーホールとオーチャードホールで同一曲目で演奏されます。残念ながら、チケットのないかたは非常事態宣言下、チケット発売はないようです。チケットのあるかたは実に幸運ですね。saraiももう一度聴きたいくらいですが、それは無理なようです。


今日のプログラムは以下のとおりでした。

  指揮:チョン・ミョンフン
  管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団 コンサートマスター:近藤薫

  ブラームス:交響曲第3番 ヘ長調 Op.90

  《休憩》

  ブラームス:交響曲第4番 ホ短調 Op.98

  《アンコール》
    ブラームス:ハンガリー舞曲第1番 ト短調


最後に予習について、まとめておきます。

1曲目のブラームスの交響曲第3番を予習したCDは以下です。

  ギュンター・ヴァント指揮北ドイツ放送交響楽団 1995年 セッション録音

何とも奥行きのある素晴らしい演奏です。このとき、ヴァントは83歳、ますます、指揮は冴え渡り、色彩感のある演奏です。


2曲目のブラームスの交響曲第4番を予習したCDは以下です。

  ギュンター・ヴァント指揮北ドイツ放送交響楽団 1997年 セッション録音
  ヴィルヘルム・フルトヴェングラー指揮ベルリン・フィル 1949年6月10日 ドイツ、ヴィースバーデン ライヴ録音(平林直哉復刻)

ヴァントは第3番と同様に奥行きがあり、ロマンにも満ちた瑞々しい演奏です。このとき、ヴァントは85歳、彼に残された人生は5年でした。素晴らしい演奏を遺してくれました。
フルトヴェングラーはこの曲の録音を5種類残していますが、saraiがまだ聴いていなかったのがこの演奏。凄まじい熱気の演奏に圧倒され、感動しました。



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ヴォーン・ウィリアムスの精密なリハーサル風景・・・原田慶太楼&東京交響楽団@ミューザ川崎シンフォニーホール 2021.9.17

ミューザ川崎の会員向けの公開リハーサルに出かけました。現在、大注目の原田慶太楼の指揮ですからね。彼は東響の正指揮者に就任したばかりでどんな風に東響のリハーサルに臨んでいるのか、興味があります。もっとも、この翌日にある本番のコンサートのチケットは買っていないのが残念です。チケットは緊急事態宣言下のため、追加発売はしていないそうです。当日券もありません。なお、以下の記事は明日、本番の公演を聴かれるかたは、読まれないほうがいいかもしれません。予断を与えてしまうかもしれませんからね。まあ、そういうネタばらし的な内容はありません。

見学者は2階と3階で聴きますが、1席置きの配置で結構、満席状態。意外に見学者が多いことに驚きます。最初にどなたかがヴォーン・ウィリアムズに関する卓抜な紹介をしてくれます。本番でもないことです。リハーサルでは異例です。ヴォーン・ウィリアムズとホルストはほぼ同じ時期に英国のグロスターシャー州から経歴を始めたそうです。グロスターシャー州にはコッツウォルズも含まれるそうです。映画ハリー・ポッターの撮影に使用された歴史あるグロスター大聖堂もこの州の中心にあるそうです。というような妙に詳しい説明を聴いた後、リハーサル開始です。

最初はグリーンスリーヴスによる幻想曲。ステージの高いところにハープが置かれ、その横に二人の女性フルート奏者。冒頭はハープと独奏フルートで有名な旋律が奏でられます。とても美しいフルートの音色に聴き入ります。素晴らしいですね。その後にオーケストラが同じ旋律を続けます。弦のアンサンブルの美しいこと。これが魅力で東響のファンになったようなものです。読響、都響と並ぶ弦のアンサンブルの美しさです。素晴らしい演奏ですから、指揮の原田慶太楼からもさほどの注文はつきません。それでも細かい修正があって、部分的に何度か練習して、おしまい。これは本番でもよさそうですね。聴きたかった。

次はイギリス民謡組曲。3曲から成りますが、第1曲、行進曲《今度の日曜日で17歳》を入念にチェック。そうそう、この曲から管楽器奏者がぞろぞろと入場。この曲は先ほどと違って、ずい分、細かく修正しています。原田慶太楼は勢いでさっと音楽をやるタイプだと思っていましたが、意外に丁寧に音楽を構成していきます。リハーサルと本番では違うものですね。今後、原田慶太楼が中心になって、東響をよい方向に引っ張っていってくれるような期待が持てました。ある意味、ジョナサン・ノットと両輪で東響の未来を築くのにいい人材であると感じました。

休憩後、海の交響曲。残念ながら、今日は合唱団が入らないそうです。東響コーラスは大編成なので、コロナ対策なんでしょう。明日のゲネプロでの一発勝負になるのでしょうか。独唱のお二人は登場。ソプラノとバリトンの2重唱がある第4楽章を中心にリハーサル。これも細かい修正が続きます。独唱は完全にできあがっており、ほとんどはオーケストラへの指示です。部分パートでの演奏も含めて、なかなか、きめ細かい練習が続きます。結構な練習量だなと思っていたら、またまた、休憩です。ここで公開リハーサルは終了。我々は退場しますが、まだまだ、リハーサルそのものは続くようです。きっちりしたリハーサルで本番を迎えるのですね。

今日は原田慶太楼の実に丁寧な音楽作りが見られて、よい経験になりました。意外に公開リハーサルではさっと演奏チェックだけというのも多いのですが、前日練習にしてはちゃんとした音楽作りでした。


今日のリハーサルのプログラムは以下です。

  指揮:原田慶太楼
  ソプラノ:小林沙羅
  バリトン:大西宇宙
  管弦楽:東京交響楽団 コンサートマスター:水谷晃

   以下の公演のリハーサル

  ヴォーン・ウィリアムズ:グリーンスリーヴスによる幻想曲
  ヴォーン・ウィリアムズ(ジェイコブ編):イギリス民謡組曲
  ヴォーン・ウィリアムズ:海の交響曲


最後に予習について、まとめておきます。

1曲目のグリーンスリーヴスによる幻想曲を予習したCDは以下です。

 サー・エイドリアン・ボールト指揮ロンドン交響楽団 1970年8月 セッション録音

てがたい演奏ですが、もうひとつ美しさがほしいところ。


2曲目のイギリス民謡組曲を予習したCDは以下です。

 サー・エイドリアン・ボールト指揮ロンドン交響楽団 1970年8月 セッション録音

これは生き生きとして素晴らしい演奏です。


3曲目の海の交響曲を予習したCDは以下です。

 ベルナルト・ハイティンク指揮ロンドン・フィル、フェリシティ・ロット、ジョナサン・サマーズ 1989年3月 ロンドン、アビーロードスタジオ セッション録音

英国も拠点としたハイティンクは英国ものも得意とし、ヴォーン・ウィリアムズの交響曲全集も残しています。この演奏も壮大なものとなっていて、聴き応え十分です。



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ロダン美術館:本館の中の彫刻群

2019年9月25日水曜日@パリ/7回目

雨上がりのパリ、ちょっとお出かけです。ロダン美術館Musée Rodinの庭園でロダンの彫刻を眺めた後、いよいよ、ロダン美術館の本館(ビロン館)に入ります。この本館はもともと、ロダンが晩年を過ごした邸宅兼アトリエでした。現在は美術館として、ロダンの彫刻作品を中心に彼の弟子で恋人でもあったカミーユ・クローデルの彫刻作品、さらにはロダンが収集したゴッホやルノワールの作品も展示されています。
早速、展示作品を見ていきましょう。

ロダン像です。ロダンの弟子だったアントワーヌ・ブールデルが作成しました。

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ロダンの《花飾り帽子の女の子》です。一見、ロダンの作品とは分からないような可憐な少女像です。モデルはずっと内縁の妻だったローズ・ブーレと言われています。美少女ですね。

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ロダンの《マダム・クルーシェ》です。上記の作品の10年後、1877年の作品です。同様な傾向の作品ですね。

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ロダンの《ベローナ》です。古代ローマの戦いの神ベローナです。男性的ですね。これもモデルは内縁の妻ローズ・ブーレと言われています。

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ロダンの《永遠の春》です。主題は内縁の妻がいながら、美貌の弟子カミーユ・クローデルとの燃え上がった愛です。現実のモラルはともかく、凄まじい芸術の極致ですね。

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ロダンの《ロミオとジュリエット》です。文学作品から主題をとった珍しい作品です。ただ、男女の恋愛を主題にしているのはカミーユ・クローデルとの恋愛を想起させます。

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ロダンの《接吻》です。ロダンの代表作のひとつです。ダンテの神曲から、パオロとフランチェスカの悲恋を描いたものです。「地獄の門」を装飾するために作られました。当初は「フランチェスカ・ダ・リミニ」のタイトルでした。最終的には「地獄の門」からは外されて独立した作品となりました。あまりにリアルでエロティックだという批判もありましたが、愛を芸術的に昇華させた素晴らしい作品です。。

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思わず近寄って、もう1枚。saraiのお気に入りの作品です。

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ここにも《考える人》がありますね。

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これは《カレーの市民》の石膏の試作のようです。最終的なブロンズ像とはかなり違う構成ですね。ロダンが石膏像で試作を重ねた様子がうかがえます。

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これは《カレーの市民》から、単体の《ジャン・デール》です。降伏の印としてイギリス国王に渡す城の門の大きな鍵を持って立っています。

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ロダンの《エヴァ(イブ)》です。「地獄の門」の右手に置かれるために作られました。左手にはアダムが置かれます。

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次は2階に上がりましょう。ロダンが収集した絵画がある筈です。中でもゴッホが楽しみです。



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光り輝くようなメンデルスゾーンの交響曲《イタリア》に心躍る! 鈴木雅明/優人&読売日本交響楽団@東京芸術劇場 2021.9.19

鈴木雅明のメンデルスゾーンは正攻法ながら、素晴らしい音楽作り。読響のサウンドは素晴らしいの一語。明るい色彩で輝くメンデルスゾーンの交響曲《イタリア》に心躍りました。実演で聴いた最高の《イタリア》です。左右に配置された第1ヴァイオリンと第2ヴァイオリンの響きの美しさには感銘を受けました。特にユニゾンで演奏する部分の音のきらめきは何と素晴らしいのでしょう。第1楽章と第4楽章での音の輝き、音楽の高揚感は最高でした。このコンビでメンデルスゾーンの全交響曲を聴いてみたいものです。さらにシューマンの交響曲もよさそうな気がします。

冒頭のC.P.E.バッハのシンフォニア ニ長調 Wq.183/1は弟の鈴木秀美指揮のN響で聴いたばかりです。つい、比較をしてしまいます。アンサンブルの美しさでは断然、今日の読響が素晴らしいです。音楽的には鈴木雅明はいかにも優等生的なオーソドックスなもので、それはそれでよいのですが、やはり、鈴木秀美の個性的で楽しい音楽作りに惹かれるものがあります。トータルには鈴木秀美指揮のN響に軍配を上げますが、いずれも素晴らしい演奏であったことは間違いありません。C.P.E.バッハのシンフォニアは素晴らしいことを再確認しました。

2曲目のプーランクのオルガン、弦楽とティンパニのための協奏曲も圧倒的に素晴らしい演奏でした。まず、鈴木優人のオルガンが素晴らしいです。この東京芸術劇場の美しいデザインのパイプオルガンを縦横に弾きまくり、その魅力を感じさせてくれました。壮大な響きから、繊細な音色の響きまで堪能しました。また、それをサポートする読響の弦楽アンサンブルの響きの美しいこと、この上なしです。この曲は初めて聴きましたが、弦楽とパイプオルガンの組み合わせの妙にいたく感銘を受けました。こういう音楽が作れるのなら、もっと、こういう作品が作られてもいいのにと思いました。特に第3楽章でオルガンと弦楽アンサンブルが絡み合う部分の素晴らしさにうっとりと聴き入りました。親子でこういう協奏曲を演奏できる鈴木ファミリーは凄い! 考えてみれば、指揮とオルガンを交代しても演奏できるんですね。そういう演奏も聴いてみたいものです。

今日は読響のアンサンブルの素晴らしさにすっかり参りました。日本で最強のオーケストラかもしれません。


今日のプログラムは以下です。

  指揮:鈴木雅明
  オルガン:鈴木優人
  管弦楽:読売日本交響楽団  コンサートマスター:小森谷巧

  C.P.E. バッハ:シンフォニア ニ長調 Wq.183/1
  プーランク:オルガン、弦楽とティンパニのための協奏曲 ト短調 FP.93
   《アンコール》サティ:ジムノペディ第1番「ゆっくりと苦しみをもって」

   《休憩》

  メンデルスゾーン:交響曲第4番 イ長調 Op.90「イタリア」


最後に予習について、まとめておきます。

1曲目のC.P.E. バッハのシンフォニア ニ長調 Wq.183/1は以下のCDを聴きました。

  カール・リヒター指揮ミュンヘン・バッハ管弦楽団 1969年 セッション録音
  アンドルー・マンゼ指揮イングリッシュ・コンサート 2006年3月 ロンドン、AIRスタジオ、 リンドハースト・ホール セッション録音

リヒターは名演を聴かせてくれます。マンゼは極めて美しい演奏でリヒターの名演を凌ぐかもしれません。


2曲目のプーランクのオルガン、弦楽とティンパニのための協奏曲は以下のCDを聴きました。

 モーリス・デュリュフレ、ジョルジュ・プレートル指揮フランス国立放送管弦楽団 1961年2月 セッション録音
 
初演したモーリス・デュリュフレがオルガンを弾き、プレートルが指揮をするという万全の演奏。堂々とした美しい音楽が繰り広げられます。


3曲目のメンデルスゾーンの交響曲第4番「イタリア」は以下のCDを聴きました。

 ヤニック・ネゼ=セガン指揮ヨーロッパ室内管弦楽団 2016年2月、フィルハーモニー・ド・パリ ライヴ録音
 
新鋭ネゼ=セガンは素晴らしいメンデルスゾーンを聴かせてくれます。録音もライヴながら素晴らしいです。ルターの宗教改革から500年記念のメンデルスゾーン音楽祭におけるライヴ録音によるメンデルスゾーン交響曲全集です。



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ロダン美術館:本館2階のゴッホ、フリッツ・タウロウ、モネ、ルノワール

2019年9月25日水曜日@パリ/8回目

雨上がりのパリ、ちょっとお出かけです。ロダン美術館Musée Rodinの庭園でロダンの彫刻を眺めた後、ロダン美術館の本館(ビロン館)に入り、ロダンの彫刻作品を鑑賞しています。1階の展示作品を一通り見た後、2階に上がります。ここにはロダンが収集した貴重な絵画作品が展示されています

ゴッホの《タンギー爺さん》です。あまりに有名な作品ですね。1887年夏頃に描かれました。「タンギー爺さん(ペール・タンギー)」の愛称で親しまれていたジュリアン・フランソワ・タンギーはパリで画材屋兼画商を営んでおり、ゴッホも彼の店に出入りしていました。この作品の背景には日本の浮世絵が描かれています。ウィキペディアによると、以下の作品だそうです。ゴッホ自身が持っていたものがほとんどのようですね。

 渓斎英泉 「雲龍打掛の花魁」(千葉市美術館蔵)
 歌川国貞(三代目歌川豊国) 「三世岩井粂三郎の三浦屋高尾」(山口県立萩美術館、ファン・ゴッホ美術館蔵)
 歌川広重 「五十三次名所図会 四十五 石薬師 義経さくら範頼の祠」(山口県立萩美術館、ファン・ゴッホ美術館蔵)
 歌川広重 「富士三十六景 さがみ川」(山口県立萩美術館、ファン・ゴッホ美術館蔵)
 作者不詳「東京名所 いり屋」(山口県立萩美術館蔵)

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ゴッホの《収穫者》です。1888年の6月下旬から7月下旬にかけて、アルルで描かれました。黄金の麦畑の刈り入れ風景の先には煙を上げて走る蒸気機関車が描かれています。同じアルルでは、《黄色い家》でも蒸気機関車が描かれています。頻繁に登場する蒸気機関車はゴッホの気持ちの奥にパリとのつながりを感じさせるものがあったのでしょうか。それとも当時の産業近代化への関心があったのか。いずれにせよ、同時代のモネと同様に鉄道への関心があったようですね。ちなみにゴッホ美術館所蔵の《黄色い家》は近く、東京都美術館で開催されるゴッホ展で来日するようですね。

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ゴッホの《アルル駅近くのプラタナス並木道》です。1888年にアルルで描かれました。プラタナスの並木道越しに、ここでも陸橋の上を走る青い蒸気機関車が描かれています。主役はもしかしたら蒸気機関車のほうかもしれません。saraiの知る限り、アルルで描かれた3つ目の蒸気機関車です。と思って調べてみたら、アルルかどうか分かりませんが、もう一枚、《馬車と蒸気機関車》という作品もあります。さらに《貨物列車》という作品もあります。

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ノルウェーの画家、フリッツ・タウロウFrits Thaulowの《小さな町の広場》です。1896年、フランスのディエップ(ノルマンディー地方の海岸沿いの町)あたりで描かれた作品のようです。

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モネの《ベル=イル=アン=メールBelle-Île-en-Mer》です。1886年にブルターニュの沖合15Kmに浮かぶ島ベル=イルで描かれました。この島に10週間滞在したモネは39枚の作品を描きました。ベル・イルでの作品は美術商ジョルジュ・プティの画廊でオーギュスト・ロダンとの共催で行った1989年の展覧会で展示されています。ロダンとモネは親交が深かったことから、ベル・イルで描いた作品の一つをロダンの作品と交換しています。それがこの作品のようです。

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ルノワールの《裸婦》です。1880年に描かれました。まさにルノワールの一連の裸婦、そのものですね。肌の温もりのある描き方が素晴らしいです。

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ロダンが収集した絵画はここまで。ここからはまた、彫刻作品が続きます。遂にロダンがかつて愛したカミーユ・クローデルの作品が展示される部屋に入ります。カミーユ・クローデルの悲恋物語を思わずには見られない作品ばかりに心が痛みます。



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ロダン美術館の締めは悲恋のカミーユ・クローデルの作品、そして、夜はオペラ座でお洒落なバレエ

2019年9月25日水曜日@パリ/9回目

雨上がりのパリ、ちょっとお出かけです。ロダン美術館Musée Rodinの庭園でロダンの彫刻を眺めた後、ロダン美術館の本館(ビロン館)に入り、ロダンの彫刻作品を鑑賞しています。1階の展示作品を一通り見た後、2階でロダンが収集した貴重な絵画作品を鑑賞しました。次はロダンがかつて愛したカミーユ・クローデルの作品が展示されている部屋です。ロダンの遺言でこのロダンの邸宅の一角にはクローデルの作品を展示することになったそうです。ロダンは別れたとはいえ、死ぬまでカミーユのことを忘れなかったようです。

クローデルの部屋には、一際、目を惹く作品があります。
《分別盛り》です。明らかにロダンとロダンの内妻ローズ、そして、カミーユ自身が劇的に表現されています。老婆に背後から何やら囁かれて、無言で立ち去ろうとする老人。その老人に必死で手を差し伸べようとする女性の哀れな姿。3人の愛情のもつれた関係が生々しく表現されて、しかも芸術的に昇華しています。全体のフォルムは左側に向かう流れとエネルギーからなっており、その動きのある構成は素晴らしいです。これをロダンの作品のコピーとは言えないでしょう。カミーユ自身の素晴らしい才能が炸裂した名作です。

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クローデルの《ロダン像》です。冷静にロダンの内面を捉えたような作品ですが、カミーユはどういう思いでこの作品を作り上げたのでしょう。単なる愛情だけではないでしょう。

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クローデルの《ワルツ(La Valse)》です。流れるようにワルツを踊る男女は愛し合っている頃のロダンとカミーユでしょう。ここから、《分別盛り》に至るのですから、カミーユに哀れを感じて、心が痛みます。

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次の展示室に移ります。「ロダンと古代美術」というテーマの展示室です。インスピレーションの源として、ロダンは古代彫刻を集めていました。部屋の中央にロダンの《歩く人》があります。

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おっ、これは絵画に描かれた《考える人》ですね。描いたのは、《叫び》で知られるエドヴァルド・ムンクです。

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これでロダン美術館の鑑賞は完了。美しい階段を下ります。

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ロダン美術館を出ると、目の前にはアンヴァリッドが黄金色に輝いています。

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アンヴァリッド通りBd des Invalidesを進むと、ロダン美術館の角に出ます。

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やはり、ポスターの題材は《考える人》です。各国語で考える人と書かれていて、一番下が日本語。うーん、いいね。

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もう、夕方4時近くになりました。結局、パリの休日と言いながら、1万歩以上も歩き、また、疲れ果てます。ホテルに戻って、仮眠をとって、パリ・オペラ座にバレエを見に出かけます。パリ・オペラ座でバレエを見るのは久しぶりです。ここでのバレエはお洒落で大好きです。
これが今日のバレエのチケット。

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今日の公演は鷹の井戸At the Hawk’s Wellという演目で、何と日本人アーティストの杉本博司の演出です。素晴らしいバレエに感銘を覚えました。
このバレエについての記事はここに書きました。

バレエ公演後、細かい雨にしっぽり濡れながらホテルに帰りました。これがパリの最後の夜です。ゆっくりできたような、できないような1日になりました。
明日は再び、ウィーンに戻って、早速、内田光子のピアノでモーツァルトのピアノ協奏曲を聴きます。また、音楽三昧の日々です。



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優美で柔らかな響きの平均律クラヴィーア曲集第1巻 曽根麻矢子 バッハ 連続演奏会@ハクジュホール(Hakuju Hall) 2021.9.22

チェンバロの曽根麻矢子のバッハ 連続演奏会の2回目。この連続演奏会は年2回のペースで5年間続きます。第1回のゴルトベルク変奏曲は後半が素晴らしく、今回も聴いてみる気になりました。そもそもは彼女がスコット・ロスの弟子というのに惹かれたんです。今日のコンサートでも、彼女がスコット・ロスの弟子というのがそれなりに実感できました。その演奏スタイルの明快さとチェンバロの響きが透明で繊細なことです。スコット・ロスと同様にとても美しい響きでした。今日、曽根麻矢子が弾いたチェンバロは彼女のためにスイスの職人、デヴィッド・レイが作ったものだそうですが、この職人はかつてスコット・ロスのチェンバロも作った人だそうです。スコット・ロスの実演は聴いたことがありませんが、彼の弟子である曽根麻矢子のチェンバロをしばらく聴かせてもらいましょう。

今日の平均律クラヴィーア曲集第1巻は全24曲の前奏曲とフーガから成る長大な作品です。とても1曲1曲の感想を書けるわけ、ありません。ざっぱな感想で申し訳けありませんが、ピアノで聴く平均律クラヴィーア曲集第1巻とはまったく印象が異なり、とても柔らかいタッチの深い響きの音楽です。どっちが好きかと言われると、やはり、ピアノのピンと張り詰めたストレートでピュアーな響き、そして、強弱のメリハリのある音楽表現が好きなのですが、チェンバロの柔らかい響き、まるでリュートのような響きも魅力的です。静謐の美を感じます。とりわけ、スコット・ロスの流れをくむ曽根麻矢子のチェンバロはその響きの美しさに惹かれます。特に短調の前奏曲の哀調を帯びた響きと旋律が少々のゆらぎを持って弾かれるとうっとりと聴き入ってしまいます。今日の演奏も前回のゴルトベルク変奏曲と同様に終盤になって音楽が高潮します。第20番イ短調の長大なフーガの大伽藍のような構築性に魅惑され、最後、第24番ロ短調の前奏曲のなんとも言えない美しさにぐっと惹き付けられて、そのまま、最終フーガのめくるめき演奏に魅了され尽くしました。やはり、平均律クラヴィーア曲集第1巻は素晴らしい作品です。

次回はイギリス組曲の3曲です。ゴルトベルク変奏曲や平均律クラヴィーア曲集第1巻とはまた違った楽しさが味わえるでしょうね。


今日のプログラムは以下です。

  曽根麻矢子 バッハ 連続演奏会  《BWV》 Ⅱ 平均律クラヴィーア曲集第1巻(全曲)

  チェンバロ:曽根麻矢子

  バッハ:平均律クラヴィーア曲集第1巻 BWV846-857 第1番~第12番

   《休憩》

  バッハ:平均律クラヴィーア曲集第1巻 BWV858-869 第13番~第24番


最後に予習について、まとめておきます。

予習はもちろん、夭逝した天才チェンバロ奏者スコット・ロスの残した録音を聴きました。

 スコット・ロス 1980年、カナダ放送によるスタジオ録音 セッション録音

スコット・ロスらしい明快な響きのチェンバロの響きです。



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シャルル・ド・ゴール空港へ、パリの駅の階段の上り下りは回避できるかな・・・パリは修行の場!

2019年9月26日木曜日@パリ~ウィーン

旅の23日目、パリの通算5日目です。

今日はいよいよ最終目的地ウィーンに向かいます。
今朝は雨は降っていませんが、どんより曇っています。移動に傘は面倒なので曇っていても雨が降っていないのは助かります。
ウィーンに移動する前にまた、ホテル前の人気のパン屋のパンで朝ごはんと目論んでいました。買い出しに行った配偶者が人気のパン屋さんからご帰還。なんと、悲しい知らせです。配偶者がパン屋さんに行って、バゲットをお願いすると、ないとの返事だったそうです。もう売り切れたのか、今朝は作ってないのか分かりませんが、確かに棚には並んでいなかったとのこと。そして、バゲットが欲しいならこれはどう? と指さされたのが、見てビックリ。B5サイズで厚さは5㎝はありそうなバゲットだったそうです。切り分けられていて、元の大きさは、座布団くらいはありそうな感じ。薄くスライスして、サンドイッチでも作るんですかね。仕方なく、それを購入。ということで、バゲットには違いないですが、巨大なバゲットを切ったものになったそうです。横に置いた携帯と比べると、その巨大さが分かりますね。

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saraiは、バゲットがなかったことがとっても残念。その巨大なパンの表面だけを剥がして食べます。昨日のバゲットに比べると、美味しさは半減です。人生、なかなかうまくいかないものです。パンを食べながら、荷物を作ります。慌ただしいパリ滞在でしたが、引き揚げます。早々にホテルをチェックアウトします。

さて、ホテルをチェックアウトして、シャルル・ド・ゴール空港に向かいます。パリに到着した時、メトロでの移動で駅にエレベータがなくて大変だったので、パリ北駅までバスでの移動にします。地上を移動すれば、上下移動はないものね。少々渋滞はあるので、時間的には余裕をもって移動します。この作戦はばっちりだと思ったのですが、運悪く、道路が工事中で、パリ北駅から500mほど離れたところでバスから降ろされます。しかし、構いませんよ。地上の平行移動は、歩けばいいのですから。この作戦はまんまと的中して、無事にパリ北駅に到着。

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さすがに大きなパリ北駅はエレベータやエスカレータがあります。

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と、思っていたら、エレベータがメンテナンス中で、階段を1つ下りさせられました。

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さてと、空港までの乗車チケットを買いましょう。チケット自販機はどこかな。

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立派な自販機があります。もう、操作はお手のものです。

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これが空港までのチケット。

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ホームに向かいます。

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無事に、空港駅行きのRER Bに乗車。しかし、電車に乗った後が少しおかしいです。途中からノロノロ運転です。遂には途中の駅でストップ。3つ目が空港駅の筈でした。しかし、2つ目で全員降ろさせられます。次に来る電車に乗り換えだと親切な乗客に教えられます。車内アナウンスがフランス語だけなのでチンプンカンプンなんです。ですから、理由は不明です。ホームに降りると、また、何かの放送があり、皆、一斉に動き出します。もちろん、これもフランス語オンリーでまったく分かりません。例の親切な乗客から、別のホームから空港行きの電車が出ることを教えられます。しかし、ここは途中のローカル駅。もちろん、エスカレーターやエレベーターなどはなし。階段を下りて、また、登って、別のホームに行くと、まさに電車が出るところ。閉まりかけたドアをこじ開けて、後から来る配偶者を待ちます。何とかセーフ。危ない、危ない。しかし、せっかく、メトロの階段を回避したのに、結局はまたパリの階段の洗礼を受けました。えらい目に会いながらもなんとか、無事にシャルル・ド・ゴール空港に到着です。



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ウィーン、シュヴェヒャート空港へ到着

2019年9月26日木曜日@パリ~ウィーン/2回目

今日はいよいよ最終目的地ウィーンに向かいます。トラブルに見舞われたものの、何とか、シャルル・ド・ゴール空港に到着。
空港ではセルフチェックインを何とか乗り切ります。チェックインマシンは日本語表示できるので、まあ、簡単です。

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航空券はオーストリア航空の発行ですが、オペレーションはエール・フランスです。

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で、エール・フランスのカウンターの荷物のドロップオフに進みます。以前、ここでセルフドロップオフの大行列でえらい目にあったことがあります。今回はスムーズで行列もありません。やったねとほくそ笑みながら、ドロップオフのスタッフの前に立つと何か様子がおかしいです。隣のレーンへ行けと言ってます。でも隣のレーンにはスタッフがいません。変だと思ったら、やはり、今回もセルフドロップオフだったんです。でも、そのスタッフが手取り足取り、教育してくれながらのセルフドロップオフ。恐怖の重量測定。重みのあるパソコン2台と関連備品は手持ちにして、スーツケースは出来るだけ軽くしています。大きい方は23㎏、小さい方は17㎏で、オーケーと大きな声で言われた時はホッとします。何とか荷物を預けて、送り出すことができました。ウィーンで無事、スーツケースに再会することを祈るのみです。
あとは、チェックポイントをスムーズに通過して、待合室へ移動。混んでいますね。

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どこ行きの待合スペースもほぼ満席状態です。ちょうどお昼ごろで出発便が多いのでしょう。

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どんよりとした曇り空ですが、運行には支障ありません。搭乗時刻まで、あと30分です。

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やがて、機上の人へ。悲しいかな、配偶者と席は前後に分かれています。これが2枚の搭乗券・・・4列目と5列目に泣き別れ。

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美味しいサンドイッチを頂いたほかは、ぐっすり寝込んで疲労回復。
懐かしのウィーンに無事到着。16日ぶりにウィーンに戻ってきました。送り出した荷物とも再会できました。CAT(シティ・エアポート・トレイン)に乗って、ホテルに向かうことにします。今日のホテルはCATの発着駅、ウィーン・ミッテ駅の近くなので、少々お高いですが、CATの往復チケットを購入。

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ウィーンのシュヴェヒャート空港Flughafen Wien-Schwechatの地下駅はSバーン(あるいはレールジェット)のホームとCATのホームに分かれています。CATのホームで電車の到着を待ちます。

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ホームの壁には、フルークハーフェン・ウィーン(ウィーン空港)という表示があります。

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やがて、CATの電車が到着。乗り込んで出発。すぐに地下駅から地上に出ます。

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少々雲は多いですが、太陽も顔を出しています。天気は回復の方向ですね。

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CATは一路、ウィーン市内に向けて疾走します。ウィーン市内までノンストップ、わずか16分です。



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名匠ユベール・スダーンの魅惑のフランス音楽 東京交響楽団@サントリーホール 2021.9.25

ユベール・スダーンのベルリオーズと言えば、5年前に聴いた劇的物語「ファウストの劫罰」が忘れられません。とても素晴らしい演奏でした。今回もベルリオーズの幻想交響曲を始め、フランスものを並べたプログラムに大いに期待します。

最初のフランクの交響詩「プシュケ」からの1曲はまるでハリウッドの映画音楽を聴いているような素敵な演奏。東響のアンサンブルが素晴らしいです。

2曲目のショーソンの《愛と海の詩》、メゾソプラノの加納悦子は芯のしっかりした歌唱を聴かせてくれます。東響の美しい演奏も相俟って、とても愛に満ちたロマンティックな演奏でした。第3曲での独奏チェロとの絡みの美しいこと、見事でした。

休憩後、ベルリオーズの幻想交響曲です。名匠ユベール・スダーンの指揮のもと、東響が魅惑に満ちた美しい演奏を聴かせてくれます。とりわけ、第1楽章と第3楽章の心に沁みる抒情にはうっとりとしました。名曲を名演奏で聴くというのは音楽ファンにはたまりません。ユベール・スダーンのベルリオーズはやはり、素晴らしかった!


今日のプログラムは以下のとおりでした。

  指揮:ユベール・スダーン
  メゾソプラノ:加納悦子
  管弦楽:東京交響楽団 コンサートマスター:グレブ・ニキティン

  フランク:交響詩「プシュケ」より第4曲“プシュケとエロス”
  ショーソン:愛と海の詩
   第1曲「水の花」、第2曲「間奏曲」、第3曲「愛の死」

  《休憩》

  ベルリオーズ:幻想交響曲 Op.14


最後に予習について、まとめておきます。

1曲目のフランクの交響詩「プシュケ」を予習したCDは以下です。

  ジャン=リュック・タンゴー指揮ロイヤル・スコティッシュ・ナショナル管弦楽団 2018年1月16-18日、2019年8月28日 RSNOセンター、 グラスゴー、英国 セッション録音

とても美しい演奏です。


2曲目のショーソンの《愛と海の詩》を予習したCDは以下です。

  ヴェロニク・ジャンス、アレクサンドル・ブロック指揮フランス国立リル管弦楽団 2018年9月、リル新世紀音楽堂、フランス セッション録音

ジャンスのソプラノの歌声は美しくて、いいですね。


3曲目のベルリオーズの幻想交響曲を予習したCDは以下です。

  レナード・バーンスタイン指揮フランス国立管弦楽団 1976年11月 パリ、サル・ワグラム セッション録音

素晴らしく美しい演奏です。saraiが海外のメジャーオーケストラを初めて聴いたのが、バーンスタイン指揮ニューヨーク・フィルのこの曲でした。学生時代のことです。



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バッハだけでなく、ベートーヴェンの声楽曲も完璧!:バッハ・コレギウム・ジャパン@東京オペラシティ コンサートホール:タケミツメモリアル 2021.9.26

今日のバッハ・コレギウム・ジャパン(以下、BCJと略します)はオール・バッハならぬ、オール・ベートーヴェン。昨年は生誕250年のベートーヴェン・イヤーでミサ曲 ハ長調も演奏し、ベートーヴェンの交響曲第9番も定例化しつつありますが、ますます、ベートーヴェンの作品を取り上げていきそうな勢いです。そして、そのベートーヴェンがバッハに負けないくらい素晴らしい演奏だったのに驚かされました。

まず、最初は《静かな海と楽しい航海》。曲名をかろうじて知っているくらいでもちろん、これまで聴いたことはありません。曲はピアノで極めて静粛に始まります。このピアノの表現が秀逸です。特に合唱の静かな表現が見事でぐっと惹き付けられます。低音部を支えるバスとアルトが極めて美しく、時折、その上にソプラノが乗ってきます。まさに“静かな海”を体現しています。こんな美しいベートーヴェンってあるのですね。そして、後半の“楽しい航海”になると、ベートーヴェンらしい雄弁さが歌い上げられます。ゲーテの詩にインスピレーションを得て書かれた名作ですね。よいものを演奏してくれました。

次は交響曲第2番。期待していましたが、精緻な表現であるものの、オリジナル演奏らしいアクセントを付けた表現はともかく、リズムにのって颯爽としたところがもうひとつ表現されていません。これがオリジナル演奏のためか、どうかは定かではありませんが、予習で聴いたジョージ・セルの演奏のレベルと比べると、今一つの印象です。もちろん、悪い演奏だったのではなく、期待していたレベルでの満足感の問題です。

休憩後、今日のメインのオラトリオ《オリーヴ山のキリスト》です。これは最高の演奏でした。特に独唱の3人の出来が素晴らしくて、感涙ものの歌唱でした。まず、イエス役を歌ったテノールの鈴木 准が声がよく出ていて、まるで、ヘルデンテノールを思わせる雄大な歌唱です。イエスがかっこよく歌い上げるというのもバッハ的に言えば、妙な感じですが、まあ、実に人間的で英雄的なイエスというのがベートーヴェンが表現したかったものなんでしょう。天使、セラフィム役のソプラノの中江早希はテノールの鈴木 准と拮抗するような素晴らしい歌唱。声の響きが美しく、声量も十分で高域まで楽々と歌い上げます。そう言えば、昨年もリナルドのアルミーダ役で素晴らしい歌唱を聴かせてくれましたし、さらにベートーヴェンのハ長調ミサ曲のソプラノソロではもっと素晴らしい歌唱を聴かせてくれました。このタイプのソプラノでは今、一番、脂がのっているソプラノですね。ともかく、豊かでピュアーな声は聴くものを魅了してくれます。まさに天使の歌声です。ペテロ役のバスの加耒 徹は聴くたびにいつも安定した素晴らしい歌唱を聴かせてくれるようになりました。ここ1~2年の成長が著しい歌手です。まあ、それでも今日はテノールとソプラノのソロが主役ですから、それを支えるところに落ち着いてもらいます。もちろん、BCJの合唱は素晴らしく、終盤の合唱はまるで勝利の歌声のようです。オペラのフィデリオを思わせるオラトリオですが、宗教曲であることを意識しなければ、この作品はなかなかの傑作です。そして、その傑作を鈴木雅明率いるBCJは素晴らしい演奏で提示してくれました。今後、BCJが定期的に取り上げていってもらいたい作品です。


今日のプログラムは以下です。


  指揮:鈴木雅明
  ソプラノ:中江早希
  テノール:鈴木 准
  バス:加耒 徹
  合唱・管弦楽:バッハ・コレギウム・ジャパン


L. v. ベートーヴェン

  静かな海と楽しい航海 Op.112
  交響曲 第2番 ニ長調 Op.36

   《休憩》

  オラトリオ《オリーヴ山のキリスト》Op.85



最後に予習について、まとめておきます。

1曲目の《静かな海と楽しい航海》を予習したCDは以下です。

 ジョン・エリオット・ガーディナー指揮オルケストル・レヴォリューショネル・エ・ロマンティーク,モンテヴェルディ合唱団 1989年11月 ロンドン、オールセインツ教会 セッション録音

きっちりした演奏で言うことなし。


2曲目の交響曲 第2番を予習したCDは以下です。

 ジョージ・セル指揮クリーヴランド管弦楽団 1964年 クリーヴランド、セヴェランス・ホール セッション録音

こんなに素晴らしい演奏は聴いたことがありません。完璧でノリのよい演奏。セルのベートーヴェンをなめていました。こんなに凄いとは驚きです。全9曲聴いてみなければいけませんね。特に曲の傾向の似ている英雄と第7番はどんな演奏なんでしょう。


3曲目のオラトリオ《オリーヴ山のキリスト》を予習したCDは以下です。

 サイモン・ラトル指揮ロンドン交響楽団、ロンドン交響合唱団 2020年1月19日、2月13日 ロンドン、バービカン・ホール ライヴ録音
  エルザ・ドライシヒ(ソプラノ)、パヴォル・ブレスリク(テノール)、デイヴィッド・ソアー(バリトン)

ベートーヴェン生誕250年を記念したアルバムです。さすがにラトルは健在ですね。素晴らしい演奏です。



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       バッハ・コレギウム・ジャパン,  

ウィーンのホテルへ到着、早速、コンサート

2019年9月26日木曜日@パリ~ウィーン/3回目

今日、パリからウィーンに飛んできました。ウィーン到着後、シュヴェヒャート空港Flughafen Wien-SchwechatからCAT(シティ・エアポート・トレイン)に乗って、ウィーン市内に向かっているところです。怪しい雲行きですが、雨は降っていませんね。

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CATの電車はウィーン郊外の緑の野をひた走ります。

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空は雲で覆われていますが、車窓は明るい日差しです。

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ウィーン市内まで、あと10分ほどですね。

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CATの駅、ウィーン・ミッテWien Mitte駅に無事到着。駅から歩いてホテルに余裕で到着。今日から3泊するのはメルキュール グランド ホテル ビーダーマイアー ウィーンMercure Grand Hotel Biedermeier Wien。なかなかいい4つ星ホテルです。交通の便もよいホテルで、とっても快適です。レセプションでチェックインの順番を待ちます。

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ロビーもピカピカですね。

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ロビーにはメルキュールホテルのウェルカムの絵が飾ってあります。お洒落な雰囲気です。

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チェックインして、早速、部屋に入ります。なかなか、シックな装いです。

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久しぶりにバスタブもあります。

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駅から歩いてくる途中でみかけたファーストフード店で求めたウィーン名物?の焼きそばを早速いただきましょう。saraiはこれが結構、好物なんです。

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お部屋も広~い! ベッドも広~い!

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最後の3日間のウィーン・ライフをリッチに過ごしましょう。

一服して、食事に。ホテルのディナーにしましょう。まだ時間が早いので空いています。とっても落ち着いた雰囲気です。超定番のウィーナー・シュニッツェルとグラーシュ。やはり美味しいです。サイドメニューはどうかと言われましたが、多過ぎて食べられないからとお断りします。その代わりに、シュニッツェルに甘酸っぱいソースはつけてもらいます。めでたく完食できました。

夕食後、歩いて、コンサート会場のウィーンコンツェルトハウスWiener Konzerthausに向かいます。15分ほどで到着。
今日のチケットです。

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今日は内田光子のピアノ&指揮でモーツァルトのピアノ協奏曲第19番とピアノ協奏曲第20番。かつて、クララ・ハスキルが得意にしていた2曲です。
そのプログラムはこれ。

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ちょうど2週間前にここ、ウィーンコンツェルトハウスでクルレンツィス&ムジカエテルナの演奏でモーツァルトのオペラを聴いたばかり。その後、スイス、フランスと旅してきて、今日また、ここに戻ってきました。そして、また、モーツァルト。旅の環が閉じようとしています。

内田光子のピアノは後半のモーツァルトのピアノ協奏曲第20番が素晴らしい演奏でした。
このコンサートについての記事はここに書きました。

コンサートを楽しんだ後、ぶらぶらとホテルに歩いて帰ります。ホテルが町の中心なのでコンサートの帰りも楽です。

明日は初対面のお友達(日本人女性でブログの読者)と会って、夜は久しぶりのウィーン国立歌劇場。オペラを楽しみます。



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ウィーンで若き友と初対面

2019年9月27日金曜日@ウィーン

旅の24日目、ウィーンの2日目。通算では7日目です。

今日は午前中、何の予定もないので、朝寝坊を決め込みます。お掃除の人がノックをします。配偶者が今日はお掃除はいいわよとお断りしてくれて、ますます安心して朝寝坊。実は昨夜、早朝に来年のシフの来日公演(ブラームスの後期のピアノ独奏曲をまとめて演奏してくれます。聴き逃せません。)のチケットをネットで購入するためにいったん起き出したので、朝の10時過ぎまで眠り込んでしまいます。
いい加減に起きないと。今日はsaraiのブログを愛読してくれている方とランチをすることになっています。たまたま、ウィーンの日程が重なったため、お会いすることになりました。慌てて準備して、時間ギリギリに待ち合わせ場所に向かいます。もちろん、朝食抜きです。
今回、ウィーンで滞在しているホテルはウィーン・ミッテ駅そばのメルキュール・ビーダーマイアーMercure Grand Hotel Biedermeier Wienでお洒落な路地、ズーンホフSünnhofを入ったところにあります。路地はなぜか色とりどりの雨傘で飾られています。

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とても居心地のよいホテルで満足しています。
ホテルを出た後、大通りのラントシュトラーセル・ハウプト通りLandstraßer Haupstraßeをまっすぐに西に向かいます。ウィーン・ミッテWien Mitte駅の前に出たところで、駅の構内で市内の交通機関の72時間チケットを購入。72時間後には既にウィーンを出発している予定ですが、それでもこのチケットが一番お得なんです。

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ミッテ駅を過ぎて、さらに進むと、ウィーン市内を一周するリング通りRingstraßeに出ます。

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ここから先はリング通りの中。ウィーンの旧市街です。

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シュトゥーベントーアStubentorの停留所でトラムを待ちます。目の前には、広大な緑があります。市立公園(シュタットパルク)Stadtparkです。

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トラムがやってきました。

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オパー・カールスプラッツOper, Karlsplatzでトラムを下りて、待ち合わせ場所に歩きます。お約束の12時に待ち合わせ場所に到着して、辺りを見渡すと、一瞬にして、お互いが相手の人だと分かっちゃいます。初対面なのに不思議ですね。愛読してくださっているからですね。素敵な人です。saraiのブログを愛読していただいているので、初対面とは思えない親しさで会話が弾みます。内容はマル秘ですよ、もちろん。

早速、カフェでランチするために移動。すぐ近くの老舗カフェのカフェ・ムゼウムCafé Museumです。ウィーンのカフェランチは、とっても美味しいです。日替わりでメニューが用意されていて、あまりレストランではオーダーできない食事が楽しめます。そんなに量が多くないのも、日本人には嬉しい。しかも、スープ(しっかり1品分の量がある)と1品で10ユーロ程度とお手頃。
これが今日のメイン。魚のすり潰したものと緑野菜を皮で巻いて焼いたものです。

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これにコーヒーを付けても12ユーロ。ここで、コーヒーまでお願いしてもよいのですが、最近のカフェ・ムゼウムは経営も変わり、以前と様変わりしたので、早々に退去して、saraiのホームグラウンドのカフェ・ハイナーK.u.K. Café-Konditorei L. Heinerに移動して、お茶。話は尽きません。早速、定番のメニューを注文。いつも美味しいケーキと紅茶です。ザッハートルテは生クリームをつけてもらいます。

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たっぷりおしゃべりは続きます。温めてもらったアプフェルシュトゥルーデルも本当に美味しい。そして、彼女とは初めてお会いしたとは思えないくらい、すっかり仲良しになります。美味しいケーキと紅茶で長い昼下がりを新しい友と過ごします。

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楽しい時間はあっという間に過ぎていきます。カフェ・ハイナーを出て、配偶者がいつも紅茶を買っているお店も紹介。シェーンビヒラーTheehandlung Schönbichler & TeeGschwendner im Schönbichlerです。ヴォルツァイレ通りWollzeile近くの通り抜けに店を構えています。本当に安くて美味しい紅茶の専門店です。

この後、久しぶりにウィーン国立歌劇場Wiener Staatsoperでオペラを聴くので、いったん、彼女とはお別れして、ホテルに戻ります。オペラは夜8時の開演です。



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聴いても見ても面白い日本初演のゴリホフのチェロ協奏曲「アズール」を宮田大が熱演 井上道義&読売日本交響楽団@サントリーホール 2021.9.29

プログラム前半は日本初演のゴリホフのチェロ協奏曲「アズール」。ステージ上の異様な配置に驚かされます。ステージ中央にパーカッション奏者2名とアコーディオン、そして、独奏チェロの宮田大。そして、彼らの前にはマイクとアンプとスピーカーが並びます。オーケストラはあれれ、コンサートマスターの姿が見えません。どうやら、いつもの第1ヴァイオリンの席にはヴィオラ奏者。ヴァイオリンは右手ですが、コンサートマスターは一番右側に見えますね。さらにその右にはホルン奏者がいます。中央の独奏者たちの後ろはぽっかりと空いていて、後ろに低弦の奏者が並んでいるようです。
切れ目なく演奏される4楽章の構成ですが、もちろん、中心は独奏チェロです。アンプを通して、実にソウルフルな音楽を奏でます。クラシック音楽ではありますが、クロスオーバーな感じで、どう聴き取っていいのか、戸惑います。何とも熱い音楽ですが、クラシック音楽的な熱さではなくて、何というか、プログレッシブなスタイルのジャズみたいです。あまり慣れていないジャンルなので、シンプルに熱く共鳴していいのか、どうにも乗り切れない醒めた自分がいます。表層的にはたしかに心が高揚する感じもありますが、何か単純に高揚するのも気恥ずかしい思いのまま、全曲が終わります。評価が難しいところですが、ピアソラだって、昔は同じような感覚だったのですから、慣れの問題かもしれませんね。そう言えば、先日聴いたジョン・アダムズのアブソルート・ジェストもオーケストラと協奏した弦楽四重奏団がピン・マイクを付けて、存在感を発揮していました。マイク使用も楽器間の音響バランスのための今後の可能性を示すものかもしれません。ギターなどの音の小さな独奏楽器が大オーケストラと音響バランスをとるためにはいいのかもしれません。まともにオーケストラと渡り合えるのはグランドピアノくらいなものでしょう。

刺激的な音楽を聴いた後には、ストラヴィンスキーもおとなしい古典音楽に聴こえてしまいます。管楽器のための交響曲です。多分、初聴きです。管楽器のみですが、ストラヴィンスキーらしいロシアの民俗的なメロディーが響くことでは彼の普通のオーケストラ曲と同じ感じです。なかなか見事な演奏ですが、音楽的には可もなし、不可もなしって感じます。

最後はショスタコーヴィチの交響曲第9番。交響曲第7番~第9番の戦争交響曲の最後を飾る曲。この曲だけではなく、3曲セットで考えるべき曲かもしれません。第7番は分かりやすい曲ですが、あまりに表層的にも思えます。晩年のバルトークが揶揄したことで知られます。第8番は戦争交響曲の中核をなす大傑作。バルトークでもケチのつけようがないでしょう。色んな解釈での演奏が可能です。そして、最後に落ち着いたのがこの第9番。新古典的な明快さに満ちた曲ですが、アイロニーにも事欠きません。軽妙洒脱とも言えます。本来、ショスタコーヴィチの作品は2面性に満ちていて、明るくシンプルに始まった曲がいつの間にか、苦渋に満ちた音楽に変容していくことが多く、この第9番もそういう面があります。第1楽章は長調で明るく、軽みを帯びて始まります。この楽章はこの路線のまま、終わります。まるでプロコフィエフの作品を聴いているような錯覚さえ覚えます。第2楽章にはいり、ようやく短調のメランコリックな暗さが垣間見えます。しかし、第3楽章ではまた、長調の軽い音楽が展開され、第4楽章で一旦は短調の哀調を帯びた音楽になりますが、最後の第5楽章では、呑気とも思える音楽に終始します。それが悪いというのではありませんが、あの第8番の実に深い音楽はどこに行ったんでしょう。当時のソ連当局でなくても糾弾したくなります。音楽全体はまるでドン・キホーテを表現したのではないかとも思えます。スターリンをドン・キホーテに見立てて揶揄ったのでしょうか。しかし、もしかしたら、あまりにも絶望的に終わる第8番へのアンチテーゼとして、戦争後の明るい未来への希望を込めたとも思えます。そうだとすれば、今日の読響の明るい色調の素晴らしいアンサンブルの演奏はまさにこの曲の真髄を貫いたとも思えます。終楽章の終盤の高潮の果てのさらっとしたコーダはこれ以上ない演奏だったのかもしれません。まあ、そんなに深読みしないで、モーツァルト的な古典の整然とした美とその陰のアイロニーを楽しむだけでも今日の演奏は最高だったと言えますね。井上道義はこの手の曲の表現が見事です。


今日のプログラムは以下です。

  指揮:井上道義
  チェロ:宮田大
  管弦楽:読売日本交響楽団  コンサートマスター:林悠介

  ゴリホフ:チェロ協奏曲「アズール」(日本初演)

   《休憩》

  ストラヴィンスキー:管楽器のための交響曲
  ショスタコーヴィチ:交響曲第9番 変ホ長調 Op.70


最後に予習について、まとめておきます。

1曲目のゴリホフ:チェロ協奏曲「アズール」は以下のYoutubeを聴きました。

  ヨーヨーマ、グスターボ・ドゥダメル指揮シカゴ交響楽団 2009年1月9日 ライヴ録音 Youtube

初めて聴く曲ですが、なんか凄そうな曲です。


2曲目のストラヴィンスキーの管楽器のための交響曲は以下のCDを聴きました。

 エサ=ペッカ・サロネン指揮ロンドン・シンフォニエッタ 1988年 セッション録音
 
サロネンの若い頃の録音ですが、昔も今も颯爽とした音楽を聴かせてくれます。


3曲目のショスタコーヴィチの交響曲第9番は以下のCDを聴きました。

 ベルナルト・ハイティンク指揮ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団 1979年1月 セッション録音
 
素晴らしく切れのある演奏です。西側初のショスタコーヴィチの交響曲全集として絶賛されたものの1枚です。なお、全集はこのロンドン・フィルとコンセルトヘボウ管弦楽団の2つのオーケストラを使って作られました。



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久々のウィーン国立歌劇場のオペラ《サロメ》は戦慄するような素晴らしさ

2019年9月27日金曜日@ウィーン/2回目

今日のお昼はsaraiのブログを愛読してくれている方とランチとお茶をして、肝胆相照らし、新しき友の一人ができました。これから長いお付き合いになりそうです。いったん、彼女と別れて、ホテルに戻ります。久しぶりにウィーン国立歌劇場Wiener Staatsoperでオペラを聴くので、それに備えるためです。

ホテルのある路地の入り口近くには、ウィーンでは定番の焼きそばとお寿司&巻きものやお弁当を売る屋台があります。しばらくはここを利用することになりそうです。

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お店のパンフレットをいただいておきます。何とお寿司&巻きものは50%ディスカウントです。

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ホテルのある路地、ズーンホフSünnhofの入り口には、スーパーがあります。入口を入ると、とても広い売り場があります。早速、利用しましょう。

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スーパーの入口を振り返ると、すぐ外に焼きそばの屋台が見えています。

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スーパーを出て、ホテルのある路地、ズーンホフに足を踏み入れます。

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路地はカラフルな雨傘で飾り付けられています。面白い感覚のデザインですね。

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昨夜、ディナーをいただいたホテルのレストランの前を過ぎます。

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滞在中のホテル、メルキュール・ビーダーマイアーMercure Grand Hotel Biedermeier Wienです。外見からしてお洒落なホテルです。

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さて、お洒落な路地の景観を十分に楽しみ、ホテルに入ります。

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ホテルで十分な休養し、出かける時間になり、正装への着替え。夜8時のオペラの開演に向けて、ホテルを出発します。地下鉄のU4でたった2駅目がカールスプラッツKarlsplatz。saraiはタキシード、配偶者は着物。最近のオペラに行くスタイルはこれで決まりです。思い切って購入したタキシードも3回のザルツブルク音楽祭、バイロイト音楽祭、そして、今年のルツェルン音楽祭で20回近く着て、何とか元が取れました。ウィーン国立歌劇場Wiener Staatsoperに行くと、先ほど会ったばかりの新しいお友達と早々と再会。saraiと配偶者の晴れ姿をスマホで撮ってもらいます。読者のかたのご希望でその写真を公開します。

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今日のオペラのチケットです。

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プログラムとキャスト表を買い求めます。

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今日のオペラはR.シュトラウスの楽劇《サロメ》。いまだに前衛的な戦慄のオペラをウィーン国立歌劇場は見事に公演。それにサロメ役が交代になっていて、その代役が最強のソプラノ、カミラ・ニュルンドという嬉しい驚きです。4年ぶりとなる、久しぶりのウィーン国立歌劇場は健在でした。saraiはこのウィーン歌劇場に通うこと、これで通算、30回目となる節目です。素晴らしいオペラでした。
このオペラについての記事はここに書きました。

ホテルのある路地の入り口に戻ると、例の焼きそばとお寿司&巻きものやお弁当を売る屋台はこの時間には閉店してます。残念!!
バスタブありのホテルです。ゆったりお風呂に浸かり、あと2日だけになったウィーンでの旅の〆に備えます。



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オペラ・美術が大好きでヨーロッパの旅にはまっています。音楽の聖地ウィーンが中心で、イタリア、フランス、ドイツも巡っています。国内外のオペラ・コンサートの体験もレポートします。

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ミケランジェロさん、saraiです。

遅レスで申し訳けありません。敬愛するジョナサン・ノットをご評価いただき、ありがとうございます。

相変わらず、独自の音楽探求を続

06/23 23:50 sarai

こんにちは。

ジョナサン・ノット氏の公演鑑賞を拝読したく参りました。毎回とても沢山の公演記録を私達に届けて下さり、ありがとうございます。

マエストロは数年前のイ

06/14 08:27 michelangelo

えりちゃさん、コメントありがとうございます。
最終公演に行きますが、ムーティ&ウィーン・フィルは渾身の力で凄い演奏を聴かせてくれますよ。特にシューベルトは有終の

11/09 22:13 sarai

尻上がりに素晴らしくなりました!
あの弦の響きにもうハマるのですよ!
あと2公演ありますが、もう既に同じプログラムを2回演奏しているので、ますます良くなるか、ち

11/09 10:56 えりちゃ

えりちゃさん、お久しぶりです。saraiです。

なかなか、海外渡航の見通し、立ちませんね。来年あたりはどうでしょうね。長期戦覚悟で我慢するしかありませんね。

こちら

04/10 02:37 sarai

saraiさま、
お久しぶりです!
お元気にコンサートや旅行を楽しんでおられますね!
ブログ、楽しく拝見しています。おフランス、良いね😊
私は春だというのに、仕事と用事以

04/09 05:29 えりちや

気になってたずねても 
誰にも知らんと言われなんやろ
と思いつづけて居ました❗
写真みつけてこれだと思いました❕スッとしました
教えて下さって嬉しいです
ありがとうご

02/13 22:26 みーちゃん
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