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天才、藤田真央の自由闊達にして、優美さの極致のモーツァルト ピアノ・ソナタ全曲演奏会@王子ホール 2022.4.1

藤田真央のモーツァルト ピアノ・ソナタ全曲演奏会の第3回。前回はもうひとつ不満の残る演奏でしたが、今日は最初からアンコールに至るまで、天才的な演奏で魅了してくれました。
とりわけ、前半の第2番と第6番の演奏の素晴らしかったこと! 前回のアンコールで弾いた第5番のゾーンに入ったような演奏がそのまま、続いた感じです。冒頭の第2番は驚くほど力強い演奏でしたが、第1楽章のピアノの響きは少し、くぐもった感じ。第2楽章の哀切極まりない演奏でタッチもよくなり、最高の演奏です。第3楽章は思いっ切り、高速演奏で超絶的とも思えるメカニズムの演奏で圧巻でした。
第6番はさらに素晴らしい演奏。第1楽章はダイナミックでメリハリの効いた演奏。第2楽章は美しい抒情が光ります。そして、第3楽章の長大な変奏曲は魅力に満ちた素晴らしい演奏。とりわけ、第10変奏の後、少し、パウゼを入れて、思いっ切り、テンポを落として、アダージョ・カンタービレの第11変奏を天上の美を思わせる美しさで弾いていくと、たまらない思いにかられます。こんな美しい演奏があっていいのか・・・。そして、テンポを戻して、圧巻の第12変奏で〆。今日はこの前半の2曲を聴いただけでも十分でした。

後半は最も有名な第11番。第1楽章はまたしても長大な変奏曲です。耳馴染んだ曲ですが、藤田真央は新鮮さあふれる演奏。第2楽章はダイナミックなメヌエットを素晴らしい響きで弾いていきます。そして、第3楽章のいわゆる、トルコ行進曲は美しさの極致のような演奏。見事です。
続いて、第12番。ここに至って、藤田真央のピアノの響きは最高の美しさで鳴り響きます。第3楽章の超絶的な演奏に圧倒されました。

今日は藤田真央の天才ぶりが縦横に発揮された演奏でした。これまでに聴いた演奏で最高のものでした。今月はあと2回、藤田真央のピアノを聴きます。楽しみです。


今日のプログラムは以下のとおりでした。

  ピアノ:藤田真央

  モーツァルト:ピアノ・ソナタ 第2番 ヘ長調 K280
  モーツァルト:ピアノ・ソナタ 第6番 ニ長調 K284 「デュルニツ」

   《休憩》

  モーツァルト:ピアノ・ソナタ 第11番 イ長調 K331 「トルコ行進曲付き」
  モーツァルト:ピアノ・ソナタ 第12番 ヘ長調 K332

   《アンコール》
     モーツァルト:ピアノ・ソナタ第15番 ヘ長調 K533より 第3楽章
     J.S.バッハ/ラフマニノフ編:パルティータ 第3番 ホ長調 BWV1006より ガヴォット

最後に予習について、まとめておきます。

モーツァルトのピアノ・ソナタ4曲を予習したCDは以下です。

  マリア・ジョアン・ピリス 1974年1-2月 東京、イイノ・ホール セッション録音

若きピリスが純粋無垢なモーツァルトを聴かせてくれます。後にDGで再録音したものとは一味違っています。saraiが最も愛好してやまないモーツァルトのピアノ・ソナタ全集です。



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テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

       藤田真央,  

日光の旅:日光二荒山神社 中宮祠はパワースポット

日光、華厳滝の絶景を余すところなく、満喫しました。まだ、人生でやり残していたことがあったという感慨に浸ります。
華厳滝のエレベーター前の広場は雪の光景になっています。

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今日のお宿に向かうために雪道の中、中禅寺温泉バスターミナルに向かいます。

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無事、バスターミナルでバスに乗り込みます。中禅寺湖畔の道をバスは進みますが、お宿に行く前に途中下車して、パワースポットに寄っていくことにします。降りたバス停は雪に埋もれています。中禅寺湖は雪の風景です。

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パワースポットは日光二荒山神社 中宮祠です。男体山の麓にあり登山口でもある格式高い神社ですが、今は雪の中で人影もありません。こういうときこそ、参拝すると、ご利益がありそうです。

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案内図を見ると、まさに男体山と一体化している神社ですね。

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丘の上の神社に続く石段が雪、雪、雪です。南国育ちのsaraiには不得手な状況です。その上、足も痛んでいます。ここは雪国育ちの配偶者の介添えが必要ですね。

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何とか、足を滑らせることなく、足を引き摺りながら、石段を登り切ります。石段の上は何と雪がどけられています。これなら、石段の雪もどけておいてくれればよかったのに・・・。

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次の石段は難なく登ります。拝殿が近くなります。

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後ろを振り返ると、石段の上にあった門の屋根の上に雪が降り積もり、真っ白で綺麗です。その向こうには中禅寺湖が見えています。

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次の立派な門をくぐると、拝殿への参道が続きます。

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立派なお社です。お賽銭を入れ、二拝二拍手一拝でご参拝し、「二荒山(ふたらさん)の大神(おおかみ) 守り給え(まもりたまえ) 幸え給え(さきはえたまえ)」と配偶者と声を合わせ、2回唱えます。これで旅の安全、saraiの足の回復が叶うことでしょう。パワースポットですからね。

拝殿の左手奥には、「山霊宮(やまのみや)」が見えています。ここは雪が道を塞いでいるので、遠くから、手を合わせるだけにしましょう。

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さて、戻りましょう。先ほどの雪の石段を下りるのは怖いですね。



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ウィーンへの思いを募らせる公演の華は感動の3重唱 《薔薇の騎士》@新国立劇場 2022.4.3

やはり、楽劇《薔薇の騎士》はいいですね。古き佳きウィーンへの郷愁の思いに浸るだけでなく、2年半も訪れていないウィーンへの思いにも駆られます。
この楽劇《薔薇の騎士》を最初に実演で聴いたのは、ウィーンへの最初の訪問のときのことでした。もう、32年前のことです。そして、楽劇《薔薇の騎士》を聴いた最後の公演は9年前、2013年のドレスデン、ゼンパーオパーでのティーレマン+ガランチャ+シュヴァネヴィルムスの最高の公演でした。何と9年間も聴いていなかったんです。
注目は元帥夫人を歌うアンネッテ・ダッシュ。今日が彼女のロール・デビューだそうです。第1幕は固かった歌唱も第3幕では美しく、しなやかな歌唱になり、3重唱では感動して、涙を流してしまいました。今後の公演では、もっとよい歌唱が聴けそうです。saraiはこの後、聴ける日程はないのが残念です。
思わぬ収穫は【オクタヴィアン】役の小林由佳が声量もあり、素晴らしい歌声を聴かせてくれました。【オックス男爵】役の妻屋秀和も相変わらず、安定した歌唱。もっと色気があるといいんですが、まあ、十分でしょう。この2人が軸になって、今日の公演を盛り立ててくれました。
サッシャ・ゲッツェル指揮の東フィルも最初は少しバランスが悪かったのですが、その後は修正し、第3幕では見事な演奏を聴かせてくれました。
今日の隠れた主役はやはり、この楽劇を作り上げた3人。R.シュトラウス、ホフマンスタール、マックス・ラインハルトです。繊細にして絢爛豪華な素晴らしいオペラです。どの幕も聴き応え十分。第3幕の終盤の素晴らしさはあり得ないと思うほどです。新国立劇場がここまで仕上げたことには脱帽です。海外に行かなくても、ここまでのオペラを味わわせてくれるとは・・・。saraiはこの作品は好きでよく聴いてきましたが、海外か、海外のオペラハウスの引っ越し公演でしか聴いたことがありませんでした。これなら、十分満足できます。と言いつつ、ウィーンへの思いを募らせてしまったんですけどね。

今シーズンから会員になったばかりですが、毎回、満足して新国立劇場のオペラ公演を聴いています。もちろん、来シーズンも会員継続の申し込みをしました。いつになったら、海外でオペラが聴けるか、分かりませんが、新国立劇場で十分、満足しています。


今日のキャストは以下です。

  リヒャルト・シュトラウス 薔薇の騎士

【指 揮】サッシャ・ゲッツェル
  【演 出】ジョナサン・ミラー
  【美術・衣裳】イザベラ・バイウォーター
  【照 明】磯野 睦
  【再演演出】三浦安浩
  【舞台監督】髙橋尚史
  【合唱指揮】三澤洋史
  【合唱】新国立劇場合唱団
  【児童合唱】多摩ファミリーシンガーズ
  【管弦楽】東京フィルハーモニー交響楽団

【元帥夫人】アンネッテ・ダッシュ
  【オックス男爵】妻屋秀和
  【オクタヴィアン】小林由佳
  【ファーニナル】与那城 敬
  【ゾフィー】安井陽子
  【マリアンネ】森谷真理
  【ヴァルツァッキ】内山信吾
  【アンニーナ】加納悦子
  【警部】大塚博章
  【元帥夫人の執事】升島唯博
  【ファーニナル家の執事】濱松孝行
  【公証人】晴 雅彦
  【料理屋の主人】青地英幸
  【テノール歌手】宮里直樹
  【帽子屋】佐藤路子
  【動物商】土崎 譲

最後に予習についてですが、さすがに聴きませんでした。聴くとしたら、伝説のクライバー指揮の公演でしょうが、これは何度も繰り返し視聴しました。



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日光の旅:お宿は奥日光ホテル四季彩

日光、華厳滝の絶景を見た後、ホテルに向かう途中、パワースポット、日光二荒山神社 中宮祠に寄っていくことにしました。雪の中、男体山をご神体とする神社が佇んでいました。
旅の安全を願って、参拝し、さあ、戻りましょう。立派な門から抜け出ていきます。

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雪の石段の上の門が見えてきます。あの石段を雪で滑らないように下りるのかと思うと、怖くなります。

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雪の石段の上の門の前に出ると、右手にある中宮祀稲荷神社も雪の中です。

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ここからは中禅寺湖も見下ろせます。

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さて、ここから、どうしようかなと迷っていると、左手に下に下っていく車道があり、除雪されています。さてはこちらが主要なアクセスになっているのかな。

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もちろん、この除雪された車道を下り始めます。かなり、遠回りになりますが、選択の余地はありません。

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無事に下り終えて、湖畔沿いの道を先ほど登った石段の下に周り込みます。

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雪に閉ざされたかのような中禅寺湖は静けさに包まれています。

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バス停でバスを待ちます。さっきのバスの次のバスがやってくる筈です。

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30分後のバスで、いよいよお宿、奥日光ホテル四季彩の最寄りのバス停に到着。

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ここからお宿までは雪のダラダラ坂を登らないといけないのですが、とても今のsaraiには無理な相談。このバス停前でお迎えのお願いをすると、すぐに車で迎えに来てくれます。最も、同じバスで降りた女性は、私たちの誘いも断り、さっさと登っていきました。若さって素晴らしいですね。足の痛いsaraiは唖然とするばかり。

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車でお宿の玄関前に横づけ。らくちんです。感じの良い女性スタッフが手際よくチェックイン手続きを済ませてくれ、ロビーの飲み放題のウエルカムジュース・コーヒーを頂いて、お部屋へ。ドアを開けてビックリ・・・炬燵があります~。とってもいい感じ。

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まずはお茶とおもてなしのお菓子を炬燵で暖まりながら、いだだきます。ほっこりします。

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窓からの中禅寺湖と山々も素晴らしい眺めです。ゆっくり休めそうです。saraiは早速、炬燵にもぐりこんでお夕寝。家には炬燵がないので、久しぶりの贅沢です。
日光駅前でゲットしていた人気No.1の駅弁、日光杉並木や揚げ湯葉饅頭を食べながら、のんびり過ごします。

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そして、温泉へ。乳白色の素晴らしいお湯です。冷えていた体が温まり、足の痛みがすーっと消えていく錯覚に陥ります。一番のお気に入りになりそうな奥日光温泉でした。また、湯治に来よう。

これで日光、1日目はおしまい。明日は奥日光を散策します。



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日光の旅:2日目は竜頭ノ滝から リアルタイム的には京都・奈良の旅を開始

日光の旅の詳細編を書いているところですが、リアルタイム的には、早、次の旅に出ました。夜の新幹線に乗って、桜満開の京都にやってきました。明日からは、奈良と京都を巡ります。もちろん、桜三昧もします。初の吉野の千本桜も予定しています。今日はタクシーの運転手さんが気を利かしてくれて、祇園、巽橋の白川沿いの夜桜を見せてくれました。素晴らしい夜桜でした。やはり、京都はいいなあ・・・。


日光の旅に戻ります。
日光の2日目です。
カーテンを開けると、網戸越しに眩しい朝日に、真っ青な空。配偶者の晴れ女ぶりは健在です。

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今日は、奥日光を歩きます(saraiの痛む足で歩けるかな)。昨日、日光駅前の有名パン屋さんで買ったパンとコーヒーで簡単に朝食を済ませ、出発です。お宿の外に出ると、お宿は雪の中に埋もれている風情です。

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昨日は車で迎えに来てもらった道を今朝は歩きます。下り坂なので、ブラブラ歩いて、湖畔のバス停に向かいます。

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周りの林は素敵な雪景色。南国育ちのsaraiは大喜びです。

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雪の中のダラダラ坂をゆっくりと下っていきます。

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湖畔沿いの道に出ます。バス停で湯元温泉行のバスを待ちます。

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予定していた10時半過ぎのバスに乗車。バスの車内は空いています。

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最終的には湯元温泉を目指しますが、途中下車をしながらのお楽しみがいっぱいあります。まずは、竜頭ノ滝入り口で下車。後方には男体山の雄姿が見えています。

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バスを降りると、既に竜頭ノ滝の音が聞こえます。

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少し歩くと、滝まで30歩という看板があります。本当かな?

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お店の裏が瀧見台になっているようです。

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竜頭ノ滝です。もう、びっくり。ド迫力の滝。圧倒されます。

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二つの滝の流れの間の岩が竜の頭に見えるんですね。華厳滝とはまた違ったタイプの滝の魅力があります。



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日光の旅:雪の戦場ヶ原 リアルタイムの旅は山の辺の道・・・満開のしだれ桜

まずは、リアルタイムの旅です。京都のお宿に宿泊していますが、今回は少し奈良を歩いてみようということで、山の辺の道に足を伸ばしました。山の辺の道は桜井から天理までの日本最古の道です。もちろん、そんなに歩けないので、今回はその一部、ほぼ3分の1ほどを歩きました。その中でとりわけ、大神神社の大美和の杜展望台の丘一面の桜が満開で美しく、この世のものと思えない風景になっていました。

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日光の旅に戻ります。
日光の2日目は奥日光の散策です。日光は美しい滝が多く、今は竜頭ノ滝を眺めています。滝から流れ落ちた水は轟々と泡立てながら岩の間を流れていきます。物凄い迫力です。

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いつまでも見ていたい気分です。とはいえ、次のバスは、10分後にある筈です。逃す手はないでしょう。後ろ髪を引かれながらも、急いでバス停に戻り、無事に次のバスに乗車。
湖畔の眺めから外れ、雑木林の中を進みます。戦場ヶ原です。本来なら、この辺りからハイキングの予定だったのですが、saraiが足を痛めているので、歩くのは中止。でも、眺めくらいは楽しみたいですね。見晴台近くのバス停、三本松で途中下車します。

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ここからは雪をかき分け見晴台に向かいます。

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saraiはこわごわ進みます。雪国育ちの配偶者が助けます。前方に木道が見えてきます。

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木道に上がる階段も雪に覆われて、恐いですね。

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見晴台に到着。標高1400mの高原に湿原がどこまでも広がり、素晴らしい眺めです。

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この広大な湿原を舞台に山の神たちが戦いを繰り広げたという伝説から、この戦場ヶ原という名前が付けられています。

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案内板にも雪が積もっています。

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湿原の奥には水場も見えるような気がします。湯川でしょうか。

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戦場ヶ原の周りには雪化粧した山々が眺められます。

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林越しに男体山も見えています。

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しばし戦場ヶ原の眺めを楽しみ、その後、本来なら歩くであったろう木道を進んでみます。でも、雪が積もっているので、とても歩ける状態ではありません。

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こんな雪では、saraiの足がどうであれ、ハイキングは無理だったかもね。30分後のバスに乗り込み、次の目的地、湯滝に向かいます。



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日光の旅:自然の驚異、湯滝は凄い! リアルタイムの旅は原谷苑の極彩色の桜繚乱

まずは、リアルタイムの旅です。今日は京都の桜を満喫。今、京都は春爛漫です。隠れた評判の原谷苑を初めて訪問してみましたが、満開の桜を中心に極彩色の世界が広がっていました。

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苑内は満開の枝垂れ桜が咲き乱れていて、どこを見ればいいのか、頭が混乱してしまいます。連日の満開の桜、ただただ、満喫するのみです。

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平野神社、天龍寺でも美しい桜を満喫しました。明日は吉野の千本桜を初見参です。


日光の旅に戻ります。
日光の2日目は奥日光の散策です。竜頭ノ滝、雪の戦場ヶ原を眺めた後、バスで湯滝に向かいます。湯滝は華厳滝、竜頭の滝と並んで奥日光三名瀑の一つと言われています。最寄りのバス停、湯滝入口で降りますが、滝までは、少し歩くみたいです。雪道を進んでいきます。

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雪の林の中に巨木が屹立しています。

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途中にあるトイレや案内所も、まだ閉まっています。自動車通行のためにか、少々は除雪してある道を、また恐る恐るもたもたと進みます。やがて、新雪を踏みしめながらの歩行になります。大丈夫かな。

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やがて、湯滝レストハウスが見えてきますが、これもクローズしています。せめて、自動販売機で飲み物を買おうとしますが、これも休止中。

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と、ゴーゴーと滝の音がしてきます。レストハウスの先に進むと、物凄い滝が見えてきます。湯滝です。

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ひゃ~、こんな凄い滝は見たことがありません。圧倒されながらも、見とれてしまいます。華厳滝とはタイプが違いますが、それ以上の大変な迫力です。

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saraiは滝に向かって、雄叫びを上げます。ラインの滝と同様に自然の大いなる力に共感したんです。

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高さ70メートル、長さ110メートルの滝ですが、ともかく水量と水の勢いが凄い!

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しばらく、この自然の驚異に見とれていました。
さて、戻りましょう。と、すぐ横に、滝の上部まで階段が続いています。もっとも、階段は雪に覆われてますけどね。手すりもあるので大丈夫と思ったsaraiは、甘かった。痛めた足で、雪に遊ばれながら、一歩ずつ上を目指し、登っていきますが、ともかく100m以上も登らなくてはいけないんです。

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雪の積もった階段は足の踏み場も分りません。

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ともかく、何も考えずに、ひたすら、上を目指します。



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日光の旅:湯滝の源流、湯ノ湖は凍っていた! リアルタイムの旅は満開の吉野千本桜

まずは、リアルタイムの旅です。今日は吉野の千本桜を満喫。京都から近鉄特急を乗り継いでいった甲斐はあり、奥千本から上千本、中千本に山道を下りながら、満開の桜を満喫しました。展望台から見下ろした雲海のような桜は見事の一言。

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山を下っていくと咲き乱れる桜は圧倒的です。

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期待に違わぬ吉野の桜・・・saraiの人生ではこれが最後になりそうですが、実に満足の1日になりました。。


日光の旅に戻ります。
日光の2日目は奥日光の散策です。感動的な湯滝の光景を眺めた後、湯滝の横の雪の階段を登るという暴挙に出てしまいます。痛む足を引き摺りながら、悪戦苦闘の滝登り。なるべく、雪を避けて、階段や急坂を登っていきます。

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ヒーヒー言いながら頑張りました。何とか、緩やかで歩きやすいポイントに達します。どうやら登り切ったようです。25分ほどの雪と階段との格闘でした。

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滝の上に到達。湯滝が流れ落ちる様を上から覗き込みます。

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滝の上には、美しい池があります。ここから流れ落ちる滝だったのですね。

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正確には、湯ノ湖という湖から流れ出す湯川の流れが湯滝として流れ落ちています。しかし、湯川は清冽な流れです。静と動の対比が凄いですね。

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湯川に沿って歩いていきます。

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橋が見えてきます。その先には湯ノ湖が広がっている筈です。

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湯ノ湖の前に出ます。何と湖面は凍っています。そんなに寒いのかなあ・・・。

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名前が湯ノ湖なのに、凍っているとは驚きです。
ともあれ、この湖畔に沿って歩けば、湯元温泉に着きます。バスで言えば、一区間なので、歩きましょう。

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凍った湖、周りの雪景色、荒涼たる世界が続きます。

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だんだん、寒さが身に沁みてきます。たまらず手袋を装着。ヨーロッパアルプスの売店で求めた品です(真夏のアルプスで雪が降り、急遽求めた手袋です)。さすがに暖かい手袋です。

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たかだか、バスの1区間と思って歩き始めましたが、湯元温泉は遠い! またまた、苦難苦行が続きます。



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日光の旅:難行苦行の末、湯元温泉に到着 リアルタイムの旅は常照皇寺の満開の「九重桜」で有終の美

まずは、リアルタイムの旅です。今日は京都・奈良の旅の最終日で予備日です。昨日まで予定通りのプランを消化できたので、今日はまだ行ったことのない、そして、これからも行くことがない桜の隠れた名所に出かけます。常照皇寺(じょうしょうこうじ)です。ずいぶん、北のはずれにあり、バスを乗り継いで、2時間以上かかります。ネットの情報通り、国の天然記念物「九重桜」が満開で圧巻です。これは3本の古木が咲き誇っている光景です。

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青空に映えて、真っ白い花が美しさの盛りです。

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京都・奈良の旅のしめはやはり、鯖寿司の老舗、いづ松。ここで食べる鯖寿司の新鮮な美味しさはくせになります。今回も新幹線に乗る前にJRで一駅離れた東福寺駅前のお店に寄ってきました。

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今日で京都・奈良の旅は完了。日光の旅の詳細編が完了後にこの旅の詳細編を書き綴ります。なかなか、ドレスデン・プラハの旅に戻れませんが、ご容赦くださいね。


日光の旅に戻ります。
日光の2日目は奥日光の散策です。感動的な湯滝の光景を眺めた後、湯滝の横の雪の階段を登る試練を乗り越えて、今は湯ノ湖の湖畔を歩いて、湯元温泉に向かっているところです。
傍らの散策路は通行禁止になっています。まだまだ、この辺りは雪深いようです。奥日光の冬はまだまだ続いています。

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ひたすら、湖畔の横を走る自動車道路の雪のない路面を歩き続けます。

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舗装道路にこそ雪はありませんが、周りの林は雪世界になっています。3月遅くの春に出かけてきたつもりでしたが、奥日光は厳しい冬です。

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空は青空ですが、この雪深さです。

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湯ノ湖の湖面は凍っていて、雪が降り積もっているところもあります。

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湯ノ湖の周りの山は雪景色です。見ているだけでも深々と寒さを感じます。実際、寒いんです。

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ようやく、湯元温泉の案内板が見えてきます。もう少しで湯元温泉に到着できそうです。

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ほどなく湯元温泉のホテルが見えてきます。湯ノ湖の湖面はこのあたりは凍っていませんね。

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足の痛み、寒さ、疲れにもめげず、我ながら、よく歩きました。無事に湯元温泉に到着です。

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さて、お昼を頂きたいですね。が、湯元温泉は閑散としています。シーズンオフなんでしょう。案内板をチェックしますが、よく分かりません。

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すぐ近くにビジターセンターがあるようです。そこで情報をいただきましょう。



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日光の旅:湯元温泉はシーズンオフ、ランチはない?

日光の2日目は奥日光の散策です。竜頭ノ滝、雪の戦場ヶ原、感動的な湯滝、湯ノ湖の湖畔を歩いて、湯元温泉に着いたところです。
そろそろ、お昼がいただきたいのですが、シーズンオフのせいか、食事処も見当たりません。とりあえず、ビジターセンターで情報をいただきましょう。日帰り温泉にも行きたいしね。
センター内の案内窓口で情報をいただきます。ランチのできるところは?と訊くと、それがあまりないのですと言いながら指さされたのが、カップ麺コーナー。

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いえ、有難いです。お湯も頂けるようです。素晴らしいお気遣いとサービスです。好みのカップ麺を選択。ついでにご当地、日光のサイダーもいただきます。

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美味しかった! いいんです、これで。今日は、ホテルでご馳走を頂くので・・・。と言いつつ、配偶者はカップ飯も気になったようで、さらに追加。ついでにお菓子までゲット。

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結果的にたっぷり、ランチをいただきました。

お腹が満たされたところで、日帰り入浴に行きましょう。ビジターセンターで紹介してもらったところに向かいます。休暇村日光湯元に着くと、何ともう今日の入浴時間は終了しましたという、あまりに酷なお答え。たった数分のことなので、何とか頼み込んで、入浴させてもらいます。
エメラルドグリーンの素晴らしい温泉を堪能しました。露天風呂まで楽しみました。
温泉を楽しんだ後、湯ノ湖の湖畔を散策します。雪に包まれた素晴らしい風景にうっとりします。

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駐車場の横にはスキー場のゲレンデがあります。スキー場の賑やかな音楽が静かな温泉地の雰囲気にはちょっとそぐわない感じです。

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さて、今日は十分楽しみました。そろそろ、ホテルに戻りましょう。湯元温泉のバスターミナルはすぐ近くにあります。

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バスターミナルにもほとんど乗客がいません。あたりにも人影もありません。シーズンオフって寂しいですね。

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ここで少し待って、やってきた折り返しのバスに乗り込みます。また、最寄りのバス停からはホテルの車に迎えに来てもらいます。らくちんでホテルに戻ります。

今日の夕食はホテルに予約してあります。豪華ディナーです。
先付は奥日光春の盛り合わせ。山菜、八潮鱒、日光湯波、変わり寿司、ホタルイカなど多彩。白ワインもいただきます。

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吸い物は筍と海老。お造りは魚介ではなく、霧降高原牛の炙り。なかなか美味です。

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凌ぎはまた、日光名産の湯波。火の物は八潮鱒のしゃぶしゃぶ。もう、このあたりでお腹いっぱいになります。

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逸品はそら豆の茶碗蒸し。なかなか凝っていますね。

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で、最後のご飯と味噌汁はふーふー言いながら食べます。

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とてもデザートを食べる余地はありません。部屋に持っていって後で食べることにします。気軽に準備してくれました。サービスがいいですね。

また、温泉に浸かって、2日目は終了。今日は歩き過ぎて疲れました。連日、軽く1万歩越えです。



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藤田真央のシューベルト、シューマンの最高の演奏に感動!@東京オペラシティ コンサートホール 2022.4.11

藤田真央は絶好調。ロマン派の作品の演奏ではモーツァルトを弾いているときとは打って変わって、燃焼度の高い演奏を聴かせてくれます。特にシューベルトとシューマンではこれぞ天才というパーフェクトで深みのある演奏を聴かせてくれます。saraiが大好きなシューマンとシューベルトでこういう演奏を聴かされると、嬉しくなってしまいます。

シューベルトの3つのピアノ曲 D946はシューベルトの最晩年の作品。3つの遺作ソナタとはまた違った凄みがある作品ですが、藤田真央は何かに憑かれたような直線的な演奏で聴く者を魅了してくれます。シューベルトの作品がそのままシューマンの世界につながっていることを初めて実感させられました。シューベルトもシューマンと同様に狂気の世界に足を踏み入れていることを藤田真央の演奏は教えてくれます。パッションと抒情が交錯するような演奏にただただ魅了されました。テクニックと音楽性が一体化したような高次元の音楽・・・藤田真央の上昇はどこまでの高みに達するのでしょうか。うーん、3つの遺作ソナタも聴いてみたくなります。

シューマンのピアノ・ソナタ 第2番は今年1月にこのオペラシティのリサイタルで聴いたばかりですが、こんなに凄い演奏だったのでしょうか。ソナタでありながら、ソナタでないような音楽。シューマンのピアノ曲では幻想曲やクライスレリアーナに比べて評価が低いように思えますが、藤田真央の演奏で聴くと、どうしてどうして、これはシューマンの傑作中の傑作に思えます。第1楽章の燃え上がるようなロマンは狂気をはらみ、圧倒的な高みに我々を誘います。第2楽章は歌曲をもとにしているそうですが、むしろ、コラールのような静謐さでただならぬ思いにさせます。無論、シューマンらしく、曲想が奔放に切り替わるのも魅力です。第2楽章まで聴いたところで、藤田真央の天才的な演奏に圧倒されます。第3楽章は一気呵成に突き進み、第4楽章は彼岸のようなところにある音楽が奏でられます。コーダは身震いするようなレベルの物凄い演奏。凄いものを聴いてしまったという感覚に震撼します。

今日の唯一の不満はブラームスの選曲。主題と変奏ではなく、晩年の作品116から作品119の間のどれかを弾いてもらいたかった。そう思っていると、アンコールの最後の曲がOp.118の中の1曲。なんとも美しい演奏でした。

藤田真央はモーツァルトもいいけど、ドイツ・オーストリアのロマン派もいいね。弱音を活かしたウィーン風とも思える演奏が素晴らしい。


今日のプログラムは以下のとおりでした。

  ピアノ:藤田真央

  モーツァルト:ピアノ・ソナタ 第17番 変ロ長調 K.570
  シューベルト:3つのピアノ曲 D946

   《休憩》

  ブラームス:主題と変奏 ニ短調 Op.18b
  クララ・シューマン:3つのロマンス Op.21
  ロベルト・シューマン:ピアノ・ソナタ 第2番 ト短調 Op.22


   《アンコール》
     モーツァルト:ロンド ニ長調 K.485
     ラヴェル:ハイドンの名によるメヌエット
     J.S.バッハ/ラフマニノフ編:パルティータ 第3番 ホ長調 BWV1006より ガヴォット
     ブラームス :6つの小品 Op.118 から 第5曲 ロマンス ヘ長調


最後に予習について、まとめておきます。

1曲目のモーツァルトのピアノ・ソナタ 第17番を予習したCDは以下です。

  マリア・ジョアン・ピリス 1974年1-2月 東京、イイノ・ホール セッション録音

若きピリスが純粋無垢なモーツァルトを聴かせてくれます。後にDGで再録音したものとは一味違っています。saraiが最も愛好してやまないモーツァルトのピアノ・ソナタ全集です。


2曲目のシューベルトの3つのピアノ曲を予習したCDは以下です。

  グリゴリー・ソコロフ/ワルシャワ&ザルツブルク・ライヴ 2013年5月12日 ワルシャワ・フィルハーモニック・ホール ライヴ録音

ソコロフとしても、かなり意気込んだ演奏。


3曲目のブラームスの主題と変奏を予習したCDは以下です。

  ラドゥ・ルプー 1981年7月 ロンドン セッション録音

ルプーらしい美しい響きの演奏。


4曲目のクララ・シューマンの3つのロマンス Op.21を予習したCDは以下です。

  ヨゼフ・デ・ベーンハウアー 2001年8月 セッション録音

ベルギーの熟練ピアニストであるヨゼフ・デ・ベーンハウアーの『クララ・シューマン (1819-1896):ピアノ作品全集』(CD3枚)に含まれています。ロマンティックで美しい演奏です。


5曲目のシューマンのピアノ・ソナタ 第2番を予習したCDは以下です。

  スヴィヤトスラフ・リヒテル/リヒテル・イン・イタリー 1962年 イタリア ライヴ録音
  マルタ・アルゲリッチ 1971年6月 ミュンヘン、科学アカデミー、プレナールザール セッション録音

リヒテルの西側デビュー当時の演奏。以前聴いたキエフでのライヴ録音と同様にリヒテルらしい突っ込んだ演奏。一方、アルゲリッチの演奏も切れ味鋭い圧巻の演奏。



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       藤田真央,  

日光の旅:日光東照宮に向けて、まずは神橋を拝観

日光の3日目、朝起きると青い空が広がっています。どんどん雪も溶けていきます。
今日はホテルの朝食を頂きます。8時30分には食堂に行かなければいけないので、saraiは一念発起で早起きをして、朝風呂を楽しみます。奥日光の温泉、とっても気に入りました。
ゆっくり、たっぷり朝食を頂き、部屋に戻ります。毎週金曜日に、saraiがホストになって、若い時からの友人たちと開催しているzoomミーティングをスタートさせておかなければいけないのです。zoomミーティング自体は、観光の途中時間にかかるのでsaraiは不参加です。zoomミーティングのホスト役を友人に移譲して、PCの処理は終了。さて、荷物をまとめて、出発しましょう。今回は、荷物は宅急便のホテル便を利用したので、今日の最終日の観光も、手荷物のみで身軽です。「丸ごと日光 東武フリーパス」を利用して、東武バスに乗って日光の街まで行けばよいのですが、ホテルから日光駅までお見送りバスが出るということなので、こちらを利用させても対ます。ホテルの玄関前から出発だし、ノンストップだし、希望の場所でおろしてもらえますからね。
楽ちんで、日光東照宮近くに到着。ここで降ろしてもらいます。目の前には、天海大僧正之像があります。天海大僧正は徳川家康に信頼厚く、重用された人物です。ここ日光に東照宮を開いたのは彼の力が大きかったそうです。

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目の前に、神橋があります。早速、ここから今日の観光スタートです。時刻は午前11時半。たっぷり観光の時間はあります。

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道を渡って、神橋(しんきょう)の入場受付に向かいます。

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受付で入場券を購入。

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これが入場券。拝観料は300円。

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神橋自体は中禅寺湖を水源として、華厳滝を流れ落ちた水が川となる大谷川に架かる橋ですが、二荒山神社(ふたらさんじんじゃ)の神聖な建造物でもあります。神橋に入るには、赤い鳥居をくぐります。

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その前にsaraiはご利益のありそうな鈴を鳴らします。幸運を祈願する鈴です。

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この鈴の向こうに大谷川の渓谷に架かる神橋が見えています。橋脚が石でその上の橋の本体が木製という変わった構造になっています。

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さて、鳥居をくぐって、神橋に向かいます。

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神橋の前に立ちます。神橋は向かい側の岩壁に乳の木と呼ばれるケヤキ材の橋桁を突き刺す形になっています。

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神橋の上からの眺めです。向かい側は日光東照宮などの社寺が並ぶ神域で鬱蒼とした木が丘を取り囲むように林立しています。

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神橋の上から大谷川の清流を見下ろします。このずっと先に華厳滝があります。

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神橋の先に車道(国道120号線)を隔てて、祠があります。深沙王堂です。右手には樹齢550年の巨木「日光太郎杉」が立っています。

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さて、神橋から戻りましょう。

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神橋の案内板があります。神橋は世界遺産の一部なんですね。

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それではいよいよ、日光東照宮に向かいます。



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日光の旅:日光山輪王寺の美しい庭園、逍遥園

日光の3日目、日光東照宮を実に久しぶりに見ます。多分、以前訪れたのは50年以上も前です。
神橋をたっぷりと拝見し、いよいよ、世界遺産、東照宮の神域に向かいます。
神橋の向かい側が小高い丘になっていて、その丘全体に東照宮を始めとした寺社仏閣が点在しています。全体を把握して、出来るだけ歩かないコースを考えるために、世界遺産巡りバス(「丸ごと日光 東武フリーパス」が使え乗り放題)に乗って、神域を一周してみることにします。神橋前のバス停から、バスに乗ります。いや~、広過ぎます。歩き回るのは大変です。でも、一周してみた結果、方針が定まりました。再び、神橋に戻ってきたところで、日光駅に向かうバスを降りて、再度、東照宮に向かうバスに乗り換えます。
さあ、まずは日光山輪王寺に向かいましょう。勝道上人像前のバス停でバスを降ります。

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勝道上人像に近づきます。勝道上人は奈良時代にこの日光の地に日光山を開いた修行僧です。

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勝道上人像の前を過ぎて、輪王寺に向かいます。輪王寺の三仏堂が見えてきます。

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三仏堂の正面前に立ちます。とても大きな建物です。日光山内の最大の木造建築です。平安時代に建立されたという三仏堂ですが、現在の建物は築400年ほどです。

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最初にすることは、チケットの購入。三仏堂の向かい側の宝物殿の横の受付に行きます。

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見学する場所により、いろんな種類のチケットがありますが、輪王寺や大猷院など全部見られるチケットにします。

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まずは宝物殿。ここと庭園のチケットは別になっています。

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宝物殿の中をさっと見て、庭園、逍遥園に入ります。

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緑豊かな庭園です。

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庭園は池の周りに造られています。池泉回遊式の庭園です。

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池の周りをぐるっと歩きます。池は琵琶湖を模した形になっているそうですが、よく分かりません。結構、大きな池なんです。

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池の周りには樹木が立ち並び、まだ、雪も少し残っています。

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池のほとりには茶室もあり、往時の風雅が偲ばれます。

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雪の残る小径を逍遥します。

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池の周りを一周しました。この素晴らしい庭園は江戸時代に小堀遠州がてがけたと言われています。徳川家の肝いりで造られたのでしょう。

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逍遥園を出て、次は日光山輪王寺の三仏堂を拝観します。



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日光の旅:日光山輪王寺から表参道を通って、東照宮に入場

日光の3日目、日光山内の社寺仏閣の見学を始めたところです。
まず、日光山輪王寺の庭園、逍遥園をたっぷり鑑賞。次は日光山輪王寺の三仏堂を拝観します。

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三仏堂の内部は写真撮影禁止。3体の大きな(高さ7.5m)の木造座像が鎮座しています。阿弥陀如来、千手観音、馬頭観音です。見事な仏像に魅了されました。
三仏堂を出て、その裏手に進むと、巨大な塔が立っています。相輪塔です。天海大僧正が世界平和と繁栄を願って建てたんだそうです。塔の上部に徳川の家紋があります。

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相輪塔と三仏堂は素晴らしい景色を作っています。

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輪王寺を出て、日光東照宮の表参道に出ます。いよいよ、東照宮に向かいます。

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表参道から振り返ると、先ほどの輪王寺三仏堂が見えています。

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表参道はその輪王寺の先までずっと続いています。表参道沿いの並木も素晴らしいです。

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表参道を進んでいくと、東照宮の鳥居が見えてきます。

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鳥居が近づき、鬱蒼とした木々が厳かな雰囲気を醸し出しています。

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大きな石造りの鳥居の前に立ちます。鶴岡八幡宮、京都八坂神社を含め、日本三大石鳥居と言われているそうです。元和4年(1618年)、九州筑前藩主・黒田長政が奉納したものです。高さ9m、柱の直径は約3.6mという巨大なものです。

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鳥居を抜けると、左手に五重塔が見えます。高さ35mの塔です。慶安3年(1650年)に若狭の国、小浜藩主・酒井忠勝によって奉納されました。現在の塔は火災で焼失した後、1818年に再建されたものです。

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この先は拝観券が必要です。拝観券を購入して、表門に向かいます。

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朱塗りの表門です。

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ここから、東照宮をじっくりと拝観します。



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劇的緊張感に満ちたマタイ受難曲、粒ぞろいの独唱に圧巻の合唱、とりわけ、身を清めるシャワーの如きコラールに深く感銘:バッハ・コレギウム・ジャパン@東京オペラシティコンサートホール 2022.4.15

295年前の聖金曜日にライプツィヒの聖トーマス教会で初演されたマタイ受難曲。今年も聖金曜日に聴いたバッハ・コレギウム・ジャパン(BCJ)の演奏はこれまでと一味違って、力強い演奏が印象的でした。これまでロマンティックな傾向になってきていた演奏スタイルが劇的緊張感に満ちたものになりました。エヴァンゲリスト役のトマス・ホッブスの存在が大きかったのではないかと思います。もちろん、すべてを仕切ったのは指揮者の鈴木雅明です。エヴァンゲリスト役のトマス・ホッブスの多彩な表現を活かして、すべてのパートを力強い表現でまとめあげたようです。その結果は素晴らしい演奏になりました。saraiもこのマタイ受難曲を聴くのは今回で10回目になりますが、今日の素晴らしい演奏に対して、何か、評論めいたことを書く以前に最高レベルの演奏者たちへのリスペクトの気持ちを表明しておきたいと思います。本当に彼らの音楽的レベルは尊敬に値するものでした。

いつものことですが、マタイ受難曲を聴くという行為は襟を正しながら、真剣勝負に向かい合う気持ちになります。己のおかしてきた罪や恥ずべき行いを省みながら、この神聖な作品で魂を洗い清める思いになります。自分にそう思わせるような破格の音楽です。
冒頭の音楽は少しざらつくような感じがありましたが、BCJの力強い合唱が始まると、その美しさに魅了されていきます。
エヴァンゲリスト役のトマス・ホッブスが登場すると、力強さと繊細さを兼ね備えた多彩な表現に圧倒されます。こんな素晴らしいエヴァンゲリストは聴いたことがありません。櫻田 亮のエヴァンゲリストも素晴らしいのですが、トマス・ホッブスの劇的な表現はマタイ受難曲の語り部として、実に物語の進行を分かりやすく表現してくれます。それにとても美声でソットヴォーチェの表現が巧みです。
アルトのベンノ・シャハトナーも美声で力強い歌唱で続きます。そして、最高の名曲、《エルバルメ・ディッヒ、マイン・ゴット(憐れみたまえ、我が神よ)》のアリアでは、若松夏美のオブリガートヴァイオリンの名演も相俟って、異次元のような音楽が成立します。カウンターテノールでこんな素晴らしい歌唱を聴いたことがありません。saraiにとって、この曲だけは1959年録音のカール・リヒター盤のアルト歌手、ヘルタ・テッパー以上の歌唱はなかったのですが、今日のベンノ・シャハトナーの歌唱はそれに並び立つものです。感動で涙が滲みました。
ソプラノのハナ・ブラシコヴァも期待通りの歌唱。菅きよみのフラウト・トラヴェルソのソロが主導して、アウス・リーベAus Liebe、ヴィル・マイン・ハイラント・シュテルベンWill Mein Heiland Sterben(愛故にわが救い主は死にたまわんとす)と澄み切った声で歌ってくれました。満足です。でも、これは菅きよみのフラウト・トラヴェルソが素晴らしかったです。
海外勢の歌手3人が素晴らしい歌唱を聴かせてくれましたが、脇を固める日本人歌手たちも見事な歌唱でした。とりわけ、イエス役の加耒徹の堂々とした歌唱は圧巻でした。ともかく、自信に満ち溢れた歌唱には彼がさらに一段高いステージに上ったことを確信させてもらうものでした。

そして、やはり素晴らしかったのはマタイ受難曲の中核をなすコラールの数々です。中でも5回登場する受難コラールは西洋音楽の最高峰であるマタイ受難曲の中の音楽を超える特別のものです。BCJは合唱と器楽のありったけの力でこの受難コラールを歌い上げてくれます。それも5回とも表現を変えながら、最高のものをもたらしてくれます。特に4回目に登場する第54曲のコラール「おお、血と涙にまみれし御頭」の極限に至るような美しさは力強さもあって格別でした。繰り返しでぐっと抑えた表現の優しさは聴く者すべてを慰撫するかのようです。最後の5回目の登場はイエスが十字架で亡くなった直後に歌われます。
第62曲の コラール「いつの日かわれ去り逝くとき」です。このフリギア旋法で歌われるコラールはすべての人々に優しく救いをもたらすようにしみじみと歌われます。頭を垂れて、じっと聴き入りました。BCJの最高の音楽です。コラール以外もBCJの合唱はすべて素晴らしいものでした。合唱と言っても、一人一人のレベルが独唱者のレベルであるのだから、並みの合唱ではありません。

指揮の鈴木雅明が見事であったことは言うまでもありません。今回は違った引き出しでの表現を聴かせてくれましたが、ますます、高みに上り詰めていきそうです。来年のBCJのマタイ受難曲の演奏が今から楽しみです。


今日のプログラムは以下です。


  指揮:鈴木雅明
  エヴァンゲリスト(テノール):トマス・ホッブス
  イエス(バス):加耒徹
  ソプラノ:ハナ・ブラシコヴァ、中江早希
  アルト:ベンノ・シャハトナー、青木洋也
  テノール:櫻田 亮
  バス:渡辺祐介
  フラウト・トラヴェルソ/リコーダー:菅きよみ
  オーボエ:三宮正満
  ヴァイオリン(コンサートマスター):若松夏美、高田あずみ
  チェロ:山本徹
  ヴィオラ・ダ・ガンバ:福沢宏
  チェンバロ:鈴木優人
  合唱・管弦楽:バッハ・コレギウム・ジャパン


J. S. バッハ

マタイ受難曲 BWV 244

第1部

 《休憩》

第2部


最後に予習について、まとめておきます。

以下のCDを聴きました。

 フィリップ・ヘレヴェッヘ指揮コレギウム・ヴォカーレ 1998年8月25-29日、la Grande Salle de l'Arsenal de Metz セッション録音
  イアン・ボストリッジ(福音史家)、フランツ・ヨゼフ・ゼーリヒ(イエス)
  シビッラ・ルーベンス、アンドレアス・ショル、ヴェルナー・ギーラ、
  ディートリヒ・ヘンシェル

独唱に若干、不満が残ります。特にCTのアンドレアス・ショルは確かに美声ですが、気魄に欠けています。しかし、合唱は絶品。コラールの美しさに魅了されて、総合的には満足しました。



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       バッハ・コレギウム・ジャパン,  

傑出した女声歌手たち、砂川涼子、安井陽子 《魔笛》@新国立劇場 2022.4.16

全員、日本人歌手。コロナ禍で代役になったためではありません。女性歌手たちの歌唱が傑出していました。特に【パミーナ】の砂川涼子の美声が素晴らしく、また、【夜の女王】の安井陽子が歌う有名なアリアが完璧でした。
序曲での東フィルの演奏が見事で、とりわけ、弦楽セクションの繊細な響きが最高でした。
【演出】のウィリアム・ケントリッジですが、【美術】のウィリアム・ケントリッジが素晴らしかったと言ったほうがいいでしょう。まるで、美術展の映像インスタレーションを見ている感覚に陥りました。美術と音楽の融合したオペラですね。夜の女王のアリアでの舞台効果はとても美しくて、安井陽子の見事な歌唱も相俟って、よい意味でオペラの一シーンには思えないほどでした。

目にも耳にも心地の良いオペラでした。もう、これ以上書くことはありませんが、それも何なので、おまけにモーツァルトがこの魔笛を作曲した小屋をご紹介しましょう。2017年のザルツブルク音楽祭の際にモーツァルテウム大ホールStiftung Mozarteum Grosser Saalの中庭の端っこに移設してあった魔笛の作曲小屋を目撃しました。ちなみにこのとき聴いたのは、アンドラーシュ・シフのピアノ・リサイタルでした。

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この作曲小屋は興行主でパパゲーノも歌ったシカネーダーがモーツァルトの便宜を図って、ウィーンのフライハウス内の東屋を提供して、モーツァルトはそこで魔笛を作曲しました。小屋の形態はマーラーの作曲小屋に雰囲気が似ていますね。この小屋が現在はモーツァルテウム財団の所有になり、ザルツブルクに移設してあります。

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モーツァルトが最晩年に心血を注いだ最後のオペラを書いた作曲小屋ですから、この小屋を見ると感慨一入です。


今日のキャストは以下です。

  モーツァルト 魔笛

【指 揮】オレグ・カエターニ
  【演 出】ウィリアム・ケントリッジ
  【美 術】ウィリアム・ケントリッジ、ザビーネ・トイニッセン
  【衣 裳】グレタ・ゴアリス
  【照 明】ジェニファー・ティプトン
  【プロジェクション】キャサリン・メイバーグ
  【再演演出】澤田康子
  【舞台監督】村田健輔
  【合唱指揮】三澤洋史
  【合唱】新国立劇場合唱団
  【管弦楽】東京フィルハーモニー交響楽団

【ザラストロ】河野鉄平
  【タミーノ】鈴木 准
  【弁者・僧侶Ⅰ・武士Ⅱ】町 英和
  【僧侶Ⅱ・武士I】秋谷直之
  【夜の女王】安井陽子
  【パミーナ】砂川涼子
  【侍女I】増田のり子
  【侍女Ⅱ】小泉詠子
  【侍女Ⅲ】山下牧子
  【童子I】前川依子
  【童子Ⅱ】野田千恵子
  【童子Ⅲ】花房英里子
  【パパゲーナ】三宅理恵
  【パパゲーノ】近藤圭
  【モノスタトス】升島唯博

最後に予習について、まとめておきます。

以下のCDを聴きました。

 ヴィルヘルム・フルトヴェングラー指揮ウィーン・フィル 1949年7月27日、ザルツブルク音楽祭 ライヴ録音
  ヨーゼフ・グラインドル、ヴィルマ・リップ、ヴァルター・ルートヴィヒ、イルムガルト・ゼーフリート、カール・シュミット・ヴァルター

いやはや、これが魔笛なのでしょうか。まるでワーグナーのパルジファルを聴いているような気にさえなってしまいます。やはり、フルトヴェングラーは凄い。歌手では、パミーナを歌うゼーフリートのチャーミングさが素晴らしいです。



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日光の旅:表門の阿吽と虎と豹、三神庫の想像の象、そして、三猿

日光の3日目、日光山内の社寺仏閣を見学中です。
日光東照宮の拝観を始めるところです。まずは表門。左右に阿吽(あうん)の仁王像が鎮座しています。

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左側には吽形像。

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右側には阿形像。表門はこの仁王像から、仁王門とも呼ばれています。像高4mもの仁王像は京の大仏師・法眼康音(ほうげんこうおん)の作です。

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東照宮には寅年の家康に因んで、多くの虎が飾られています。なかでも表門の虎と豹が有名です。この縞模様が虎です。

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斑点のあるのが豹です。江戸時代は豹は雌の虎と思われていたそうです。

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表門を抜けて進むと、下神庫が修復工事中です。まあ、それはいいんですが、何か嫌な予感がします。

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これはまた見事な灯篭が並んでいますね。しっかり、葵の紋がはいっています。

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三神庫のうち、下神庫は修復工事中でしたが、これは中神庫。三陣庫にはお祭りの道具やご神宝を収納しています。

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これは三神庫のうち、上陣庫です。建物自体もきらびやかな装飾で覆われています。

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この上神庫には、狩野探幽が描いたと言われる「想像の象」の彫刻があります。とても有名です。

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三神庫の向かい側には、神厩舎(しんきゅうしゃ)があります。ここの長押の上に三猿が並んでいます。まずは母子です。母猿と子猿の睦まじい様子が描かれています。

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三猿はまだまだ続きます。



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日光の旅:三猿(見ざる、言わざる、聞かざる)、そして、パワースポットの唐銅鳥居はえっ!!

日光の3日目、日光山内の社寺仏閣を見学中です。
日光東照宮を拝観しているところです。現在、神厩舎(しんきゅうしゃ)の長押の上に並ぶ三猿を眺めています。愛嬌ある猿の一生が描かれています。最初の睦まじい母子猿に続いて、幼年期の三猿、見ざる、言わざる、聞かざるがあります。最も有名な猿ですね。

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続いて、少年期の猿。まだ、ひとり立ちしていない少年の象徴です。

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次は青年期。親しい友人と希望を胸に空を見上げています。

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次は岐路。失敗して落胆する仲間を友達が慰めています。

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まだまだ、結婚、妊娠と続きますが、このあたりでやてときましょう。

神厩舎の先に進みましょう。鳥居や石段が見えます。

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鳥居のほうに向かって歩きます。

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これは水盤舎です。手を清めるところですが、コロナのために使用禁止です。

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唐銅鳥居(からどうとりい)の前に立ちます。日光東照宮は江戸城、久能山、富士山と縁が深く、特にこの唐銅鳥居の中に陽明門が入って見える位置は頭上に北極星を仰ぐ最強のパワースポットだそうです。ただ、陽明門は修復工事中の覆いにすっぽりと隠れています。これでもパワースポットになるのかなあ・・・。

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鳥居の右手には上神庫と鐘楼が見えています。

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左手には輪蔵が見えます。天海版の一切経が収められていて、経蔵ともいいます。建物の内部には輪蔵と言われる8角形の回転式大書架があります。回転するだけでお経を読んだことになるというお気楽なものですね。それにしても豪華な装飾の建物です。

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回転灯篭という珍しいものもあります。

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さて、東照宮で一番の見所、陽明門に近づきます。遠目にも修復工事中の覆いが見えています。少しは見えるのか、不安です。



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日光の旅:陽明門は見えず! そして、遂に眠り猫に到達

日光の3日目、日光山内の社寺仏閣を見学中です。
日光東照宮を拝観しているところで、一番の見どころの陽明門の前にやってきましたが、悲しいことに修復工事中の覆いがすっぽりと被らされています。

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陽明門の横の回廊部分のみが見えるだけです。

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覆いのかかっていない陽明門の天上部分を見上げます。これだけでも豪華な様子は分かりますが・・・。

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おおっ、唯一、これだけは見ることができます。門の通路天上に描かれる昇り龍です。

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さらに降り龍です。

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門の上部の彫刻も一部見えています。残念ながら、有名な目貫きの龍は見えませんでしたが・・・。

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こんな工事中の隙間から覗き込んでいたんです。

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陽明門は見たとは言えない残念な結果でしたが、その先には、実に豪華な唐門が何も隠すところなく、見えています。陽明門はこれ以上に素晴らしかったんでしょうね。

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唐門は通り抜けることができずに周り込んで、拝殿・本殿に向かいます。

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右手奥にある祈祷殿です。結婚式や初宮詣、七五三詣、家内安全、商売繁盛などのご祈祷(きとう)が行なわれるので、祈祷殿と称しています。

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東回廊の奥宮に続く入口の上には、日本一有名な猫の彫刻、眠り猫があります。

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これで東照宮の見どころはすべて見ました。まあ、陽明門は見られなかったけどね・・・。



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日光の旅:家康の墓所、奥宮には、足の痛むsaraiに代わって、配偶者を派遣

日光の3日目、日光山内の社寺仏閣を見学中です。
日光東照宮を拝観しているところで、遂に日本一有名な猫の彫刻、眠り猫の前に来ました。

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この先には奥宮に続く道があります。坂下門の向こうには石段が続いています。

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ここでいったん振り返ると、眠り猫の裏側にあるスズメの彫刻が見えます。スズメは天敵である猫が眠っているので安心しているのでしょうか。

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さて、この先は一番奥の家康の墓所のある奥宮です。足に自信のある方は行ってくださいと書かれています。配偶者が、ちょっと階段を上がってみますが、大したことはなさそう。saraiも階段を上がります。

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この階段は難なく登ります。振り返ると、これくらいの階段です。

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が、角を曲がると、長い通路の先にまた延々と階段が続いてます。

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足を痛めているsaraiは諦めて、配偶者のみに写真撮影を委託します。配偶者は一人、石段を登っていきます。

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角を曲がれば墓所か・・・と期待しながら進みますが、期待を裏切り、石段は延々続きます。

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それでも、いつかは着くものですね。奥宮拝殿が見えてきます。

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207段の石段を登り切り、奥宮拝殿の前を過ぎて、奥に進みます。

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奥宮拝殿の裏手に出ます。

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奥宮宝塔と叶杉が見えます。

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奥宮宝塔の前に出ます。ここは徳川家康の墓所。遺骨が納められていると言われています。

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その先には叶杉。樹齢600年の巨木です。パワースポットですね。

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ここから戻り、奥宮拝殿で手を合わせます。

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これで配偶者の任務完了。再び、石段を下りて、急いで戻り、saraiと合流です。

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これでほとんど東照宮は見終わりましたが、見逃していたものを探しながら、出口に向かいます。



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藤田真央の天才迸る圧巻のシューマン 大野和士&東京都交響楽団@東京オペラシティコンサートホール 2022.4.21

参りました・・・本当の天才を実感させられました。その風貌からは想像もできない音楽をたやすく作り上げてしまう藤田真央の本当の凄さを目の当たりにして、戸惑ってしまいます。長い間音楽を聴いてきて、実演でこれほどの天才と遭遇するのは初めてです。藤田真央の演奏はこれまでも聴いてきて、特に今月はこれが3回目のコンサート。遂に凄いものを聴いてしまいました。超個性的なシューマンのピアノ協奏曲。協奏曲であっても、まるで独奏曲のようにも思えます。ちゃんとオーケストラとシンクロしつつも、彼のピアノの響きは分離して、彼独自の音楽世界を作り上げています。いつものように曲の出だしはピアノの響きがもうひとつピュアーさを欠きますが、第1楽章の中途でピアノの音が純化されます。それ以降の素晴らしい響きは藤田真央だけの作り出せるものです。圧巻だったのは第3楽章。素晴らしい響きに加えて、超絶技巧の演奏が冴え渡ります。完全にゾーンにはいっている演奏です。藤田真央の体に音楽の神が憑依して、天上の音楽を自由気ままに奏でているかの如くです。シューマンのピアノ協奏曲って、こんな音楽だったっけ・・・。この曲が傑作であることを改めて実感しました。先日、藤田真央が弾いたシューマンのピアノ・ソナタ第2番も凄かったけど、うーん、今日はそれ以上に凄い。天才の演奏にこれ以上は書けません。アンコールのモーツァルトのソナチネ。もう、笑っちゃいました。天才が弾くと、こうなるのね。きらきら星変奏曲はどう弾くんだろう・・・。
これがザルツブルク音楽祭の場であったとしても何の違和感もありません。藤田真央がザルツブルク音楽祭に招かれる日も近いでしょう。

超現実的な藤田真央の演奏の後、後半は大野和士&東京都交響楽団の現実的なR.シュトラウスの交響詩《英雄の生涯》。日本人指揮者と日本のオーケストラがこの壮大な交響詩を見事に演奏してくれました。都響は上手い!! 低弦で奏される英雄のテーマはぞくぞくする素晴らしさでした。精密な演奏から、「英雄の戦い」での激しい演奏まで、高レベルの演奏です。矢部達哉のヴァイオリン・ソロもちょっと肩に力が入っていると思うところもありましたが、フィナーレでの美しい高音の響きは見事に決まっていました。
日本の音楽水準も凄い高みに上り詰めてきましたね。


今日のプログラムは以下のとおりです。

  指揮:大野和士
  ピアノ:藤田真央
  管弦楽:東京都交響楽団 コンサートマスター:矢部達哉

  ヴァレンティン・シルヴェストロフ (アンドレアス・ジース編曲):ウクライナへの祈り(管弦楽版) [日本初演]
  シューマン:ピアノ協奏曲 イ短調 Op.54
   《アンコール》モーツァルト:ピアノソナタ ハ長調 K.545 より 第1楽章 アレグロ

   《休憩》

  R.シュトラウス:交響詩《英雄の生涯》 Op.40


最後に予習について、まとめておきます。

当初、予定になかったシルヴェストロフのウクライナへの祈りはもちろん、予習していません。多分、音源もないのでは・・・。


シューマンのピアノ協奏曲を予習したCDは以下です。

  スヴャトスラフ・リヒテル、ロヴロ・フォン・マタチッチ指揮モンテ・カルロ国立歌劇場管弦楽団 1974年11月25-30日 モンテカルロ、ガルニエ宮 セッション録音

シューマンを得意にするリヒテル、流石の演奏です。正攻法でロマンティックな演奏です。


R.シュトラウスの交響詩《英雄の生涯》を予習したCDは以下です。

  サイモン・ラトル指揮ベルリン・フィル(独奏ヴァイオリン:グイ・ブラウンシュタイン) 2005年9月23-25日 ライヴ録音

ラトルはこの曲にこだわりを持っていたようで、バーミンガム市響、ウィーン・フィルでも演奏し、満を持して、ベルリン・フィルと録音しました。見事な演奏です。



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テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

       藤田真央,  

ブルックナーの交響曲第4番 高関 健の精密な指揮と東京シティ・フィルの美しい響き@東京オペラシティコンサートホール 2022.4.22

高関 健&東京シティ・フィルのブルックナー、評判は聞いていましたが、素晴らしい演奏でした。
まずは高関 健の実に丁寧な指揮で緩急とダイナミクスの変化、管と弦の絶妙な融合でブルックナーの世界に魅了されます。そして、高関 健に鍛え上げられた東京シティ・フィルの美しいアンサンブルでこれ以上はないブルックナーの響きが現出します。第1楽章の壮大な音楽、第2楽章の抒情に満ちたロマン、第3楽章の勇壮な狩りの音楽と進んでいきます。そして、圧巻だったのは第4楽章。ここにブルックナーのすべてがあります。剛と柔がフレーズごとに交錯しながら、一歩一歩、長大な楽章を編み上げていきます。複雑に思えたブルックナーの音楽も高関 健の棒さばきで明快なものに分解されて、すーっと心の襞に受け止められます。すべてのフレーズが納得できます。それにしてもトゥッティーの響きの強靭で美しいこと! 全然、うるさく感じません。すべての楽器の音が融合しつつ、それでいて、すべての楽器の音が聴き分けられるような分解能のよさを感じます。こういうバランス感覚のよいアンサンブルはどれだけ、リハーサルを重ねて作り上げたんでしょうか。弦楽アンサンブルの美しさ、木管の美しさ(フルートの竹山愛の美しい響きが際立っていました)、金管の安定した咆哮、すべてが心地よく感じます。そして、圧倒的なコーダで感動!
東京シティ・フィルを聴くのはこれが3回目ですが、彼らはまるでブルックナーを演奏するために存在するかのようです。うーん、第5番と第8番を聴き逃がしたのが残念。しかし、彼らのブルックナーはまだ続くのでしょう。楽しみです。

前半の三善 晃の交響三章、初めて聴きましたが、なかなか、心地よい音楽です。それも高関 健&東京シティ・フィルの演奏が素晴らしかったからです。複雑なリズム、響きをパーフェクトに演奏してくれました。


今日のプログラムは以下です。

  指揮:高関 健(常任指揮者)
  管弦楽:東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団  コンサートマスター:戸澤哲夫

  三善 晃:交響三章

  《休憩》

  ブルックナー:交響曲第4番 変ホ長調「ロマンティック」
       〈第2稿(1878/80)、新ブルックナー全集版コーストヴェット校訂(2018)〉


最後に予習について、まとめておきます。

三善 晃の交響三章は予習していません。音源が見つかりませんでした。


ブルックナーの交響曲第4番を予習したCDは以下です。

  オイゲン・ヨッフム指揮アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団 1975年1月16日 ライヴ録音

オイゲン・ヨッフム指揮アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団のブルックナーの交響曲第4/5/6/7/8番のセットからの一枚。ライヴだけに熱気のある素晴らしい演奏です。



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ブランギエの色彩に満ちた音楽、そして、リーズ・ドゥ・ラ・サールの世界平和を願うアンコール曲(シューベルト:音楽に寄せて)に温かい共感 東響@東京オペラシティコンサートホール 2022.4.23

トータルにはまあまあ感のコンサートでしたが、まだまだ若いピアニストであるリーズ・ドゥ・ラ・サールのアンコールに温かい思いにさせられました。アンコールに先立って、短いコメントを発した後、シューベルトの歌曲「音楽に寄せてAn die Musik」のピアノ独奏版を優しい気持ちを込めて演奏しました。考えに考えた選曲だったのでしょう。若きシューベルトが音楽の力を信じて友人ショーバーの詩に触発されて作曲した曲です。コロナ禍で傷ついた世界、それに加えて、ロシアのウクライナ侵攻。音楽を愛するものは音楽の無力さに絶望しつつも、音楽の力を信じて、よりよい未来に希望の光が見えることを期待しています。こういうポジティブな精神が一つ一つは小さくとも、やがては大きなうねりとなって明るい未来につながることを祈るかのごとく、彼女のピアノは優しい力を持っていました。

リオネル・ブランギエの指揮は初めて聴きます。一昨年予定されていた公演はコロナ禍のため、実現しなかったからです。冒頭のサロネンのヘリックス。これは物凄い演奏でした。作曲家自身の演奏も10年以上前に聴いています。あれが日本初演だった筈です。サロネンはさすがに素晴らしい演奏でしたが、オーケストラはフィルハーモニア管。サロネンの棒にはもうひとつついていけませんでした。今日のブランギエはサロネンに優るとも劣らずという素晴らしい指揮で、東響のアンサンブルはその能力を出し切りました。ですから、サロネン&フィルハーモニア管を上回る演奏に思えました。このヘリックス、終盤の色彩感豊かな盛り上がり、素晴らしい作品です。現代音楽として、見事な成功作に思えます。

以降のラヴェルのピアノ協奏曲、ピアノのリーズ・ドゥ・ラ・サールはさすがの演奏ながら、物凄いというレベルには思えません。最近の日本人のピアニストならば、もっと弾けるかもしれません。

後半のラヴェルの高雅で感傷的なワルツは、安定した演奏ではありますが、ラヴェル自体、あまり、好みの作曲家ではないので、もうひとつピンときません。第7ワルツはウィンナーワルツのパロディー風でラ・ヴァルスを思わせる曲ですが、これが一番よかったかな。まあ、それならば、ラ・ヴァルスを聴きたかったところです。
最後のストラヴィンスキーの「火の鳥」(1919年版)は全編、お馴染みのメロディーが流れますが、東響ならば、もっと素晴らしい響きが聴きたかったところ。よい演奏でしたが、最高とまでは言えません。冒頭のヘリックス並みの演奏が聴きたかったですね。


今日のプログラムは以下のとおりです。

  指揮:リオネル・ブランギエ
  ピアノ:リーズ・ドゥ・ラ・サール
  管弦楽:東京交響楽団 コンサートマスター:グレブ・ニキティン

  サロネン:ヘリックス
  ラヴェル:ピアノ協奏曲 ト長調
   《アンコール》
    シューベルト:音楽に寄せて Op.88-4 D547

  《休憩》

  ラヴェル:高雅で感傷的なワルツ
  ストラヴィンスキー:「火の鳥」(1919年版)

最後に予習について、まとめておきます。

1曲目のサロネンのヘリックスを予習したCDは以下です。

  エサ=ペッカ・サロネン指揮ロサンゼルス・フィルハーモニック 2007年3,4月、ロサンゼルス,ウォルト・ディズニー・コンサート・ホール

自作自演ですから、確信に満ちた演奏。


2曲目のラヴェルのピアノ協奏曲を予習したCDは以下です。

  アンナ・ヴィニツカヤ、ギルバート・ヴァルガ指揮ベルリン・ドイツ交響楽団 2010年4月 セッション録音

かつてのアルゲリッチの名演がありましたが、今や、期待のアンナ・ヴィニツカヤ。素晴らしい演奏です。実演でも聴いてみたい!


3曲目のラヴェルの高雅で感傷的なワルツを予習したCDは以下です。

  アンドレ・クリュイタンス指揮パリ音楽院管弦楽団 1962年4月19-25日 セッション録音

このコンビでのラヴェル名演集の中の1枚。貴重な録音です。


4曲目のストラヴィンスキーの「火の鳥」(1919年版)を予習したCDは以下です。

  ジョージ・セル指揮クリーヴランド管弦楽団 1961年 セッション録音

意外な録音ですが、さすがにセルは見事な演奏を聴かせてくれます。



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日光の旅:東照宮を見尽くして、ようやく、典雅な洋館レストラン、明治の館で豪華なランチ

日光の3日目、日光山内の社寺仏閣を見学中です。
日光東照宮を拝観しており、saraiは家康が眠る奥宮への石段下で力尽き、配偶者に取材を託し、その取材を終えた配偶者と無事に合流したところです。
これから、出口のほうに向けて、ぶらぶら歩きながら、見残していたものを眺めます。
再び、豪華絢爛な唐門の前に戻ります。これは国宝です。

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唐門全体が貝殻で作られた塗料・胡粉(ごふん)で白く塗られて、美しい白い輝きを放っています。

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唐門近くにある神輿舎(しんよしゃ)です。家康、秀吉、源頼朝の神輿を納めています。豪華な金箔で装飾されていますね。天井には天女像が描かれています。

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ここで事故!! デジカメを落として壊します。以降はスマホで写真撮影します。(実際は後でたっぷり充電するとデジカメはなんとか復旧しました。でも、いつ動かなくなるか分からないので、結局、新しいデジカメを購入。次の京都・奈良の旅からは新しいデジカメが活躍します。)

陽明門を出ると、火を灯すと回転するオランダ製の回転燈籠があります。

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この回転燈籠は東インド会社から贈られたものですが、上部にある徳川家の葵のご紋が上下逆様になっています。普通は許されないことですが、特別に外国製だということで許されたそうです。

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東照宮をしっかり見終えると、既に2時半。昼食にしましょう。東照宮のお隣に建つ有名レストラン、明治の館を目指します。
駐車場の奥にありました。なかなか雰囲気のある建物です。アメリカ人貿易商の別荘だった石造りの洋館です。

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早速、配偶者が内部を偵察します。外で待っています。

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相当に混んでいるかなと思いましたが、3番目の予約券がゲットできたそうです。お昼時は行列だったかもね。建物の前の芝生の椅子で、乱れ石積みという技法で積み上げた壁面が特徴の貴重な近代遺産の建物を眺めながら、順番がくるのを待ちます。

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我々の順番を呼び出すアナウンスで、建物の中にに移動。素敵な室内です。
メニューを見て、ちょっとしたコースを注文します。
まずはスープ。

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サラダ。

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出てきたロールキャベツの大きさにビックリ。

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このメンチカツも結構大きいんです。

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最後はデザートとコーヒー。

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すべては食べきれませんでしたが、とっても美味しい料理でした。洋館レストランでゆったりと優雅な時間を過ごしました。



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日光の旅:既に寺社は閉門、残念! 二荒山神社だけお参りして、旅は完了。

日光の3日目、日光山内の社寺仏閣を見学中です。
日光東照宮を拝観した後、お隣に建つ有名レストラン、明治の館で豪華ランチをいただきました。
もう、4時前です。少々時間が押してます。日光山の観光は4時までという案内もあります。観光案内書には4時半とあります。とりあえず、急いで明治の館の前のバス停で世界遺産巡りバス(「丸ごと日光 東武フリーパス」が使え乗り放題)に乗り、輪王寺 大猷院(りんのうじ たいゆういん)に向かいます。大猷院は東照宮を建て替えた家光が祀られた家光の廟所です。
門の前に建つと・・・無情にも「閉門しました」。

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仕方がありませんね。門の外に建つ輪王寺 常行堂を恨めしく眺めるのみです。チケットは輪王寺三仏堂と一緒になったセット券を買ってあったのにね。

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隣にある二荒山神社(ふたらさんじんじゃ)をお詣りしていきましょう。中禅寺湖湖畔にもこの神社がありましたね。男体山をご神体にしています。

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石段を上がり、神門を抜けます。

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シンプルな拝殿に詣ります。

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境内をちょっとぶらぶらします。有料エリア内の拝観は既に終わっています。

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境内には巨木が立ち並んでいます。

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これが先ほどくぐった神門です。

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境内から東照宮のほうに続く神道があります。鳥居の先でちょっと遠そうです。足の達者な配偶者が偵察に行きます。

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これが鳥居の先に続く東照宮への神道です。

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適当なところで二荒山神社のほうに戻ります。楼門の先に鳥居が見えています。

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二荒山神社のご祭神である大国様の麻掛け大国様があります。麻に触れると、ご利益があるそうです。

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大国様と言えば、因幡の白兎。もちろん、これもあります。

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大きな鳥居の先が二荒山神社。無事にsaraiと合流しました。

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これで日光山参拝はお終い。世界遺産バスで日光駅に向かいます。また、saraiの足が復活したら、東照宮に出かけてきましょう! 陽明門を見ないとね。

東武日光駅に到着。まずは、次に出る電車の特急券を求めます。まだ、発車時間まで30分ほどあるので、お土産を買いましょう。«日光ぷりん»です。少々駅からお店は離れてましたが、saraiも最後の力を振り絞って、買いに行きます。日光ぷりん亭のお店の前は、若い人で混んでいます。

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お土産も買えたし、さあ帰りましょう。
来たときとは違い、結構混んでいます。途中駅からもどんどん乗ってきます。観光客だけではないのかもね。
いつの間にか、窓の外は真っ暗。当然のごとく、saraiはぐっすりお休みです。配偶者は車窓を楽しみますが、真っ暗な世界が続きます。街明かりはほとんどありません。
北千住辺りからは、都会の明かりが華やかになります。
浅草から電車を乗り継ぎ、自宅に到着。
足が痛かったけど、よく歩きました。毎日、1万歩以上の強行軍でした。



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京都・奈良の旅:桜満開の京都に向けて出発

2022年4月5日(火)@横浜~京都

昨日、日光の旅の報告を終えたばかりですが、今日からは早速、3週間前の4月初旬の京都・奈良の旅についての詳細報告を開始します。ドレスデン・プラハの旅にはその後、復帰する予定です。しばらく、お待ちください。

1日目は、夜の新幹線に乗って、桜満開の京都に向かいます。

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新幹線車内はがらがらです。平日夜のひかりだからでしょうか。何故、のぞみではなく、ひかりかというと、大人の休日倶楽部の割引チケットはひかりにしか乗車できないからです。のぞみにも乗車させてくれればいいのにね。

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夕食は新横浜駅のキオスクで購入した駅弁です。旅の始めという気分に浸りながら、美味しくいただきます。しっかり、崎陽軒の焼売も買い込んでいます。saraiは黒豚のとんかつ弁当。配偶者はアナゴ・エビの海鮮弁当。

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京都駅到着後、駅構内のコンビニで明日の朝食用のパンなどを仕入れます。駅構内にある筈の有名パン屋さんを探し当てられなかったからです。翌日、そのパン屋さんを見つけました。その話はそのときに。

駅から岡崎疏水べりのお宿まではタクシーで楽に移動。配偶者がsaraiの足の痛みに気を使ってくれたんです。大きなスーツケースもありましたからね。タクシーの運転手さんと話が弾み、彼が気を利かせてくれて、祇園、巽橋の白川沿いの夜桜を見せてくれました。素晴らしい夜桜でした。やはり、京都はいいなあ・・・。写真は撮っていません。これから桜はいやというほど登場しますから、無理に写真は撮らなかったんです。

明日からは、奈良と京都を巡ります。もちろん、桜三昧もします。初の吉野の千本桜も予定しています。


2022年4月6日(水)@京都~奈良

ということで、京都・奈良の旅の2日目の朝になります。
桜を散らす花冷えの2日続きの雨が嘘のように晴れ渡っています。
今日は、奈良の山の辺の道を歩きます。足を痛めているsaraiが歩けるか心配ですが、決行です。
saraiは9時過ぎには起床の予定でしたが、30分も早く起き出します。山の辺の道散策にウキウキしているのかと配偶者にからかわれます。ならば、早く行動を開始しましょう。簡単にサンドイッチと紅茶で朝食を済ませ、さっさと用意をして出発です。できる限り、体力は温存したいので、京都駅までは、タクシーで行くことにします。このようなことは、初めてですが、saraiの足を考えての配偶者の心配りです。ありがたく、その気持ちを受け取ります。レセプションでタクシーを呼んでもらいます。宿の前でタクシーを待ちますが、目の前の岡崎疎水の並木は満開です。

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目を転じても、疏水沿いの桜は満開ですね。早くも、屋形船が運航開始しています。

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疎水の向こうの京都動物園のキリンも活動を開始し、子供たちを楽しませています。

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平安神宮の赤い鳥居のまわりをズームアップすると桜・桜・桜です。なお、新しく購入したデジカメはズーム性能が抜群です。

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タクシーに乗り込み出発です。楽ちんで京都駅に到着です。たった10分ちょっとでした。

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今日はまず奈良の桜井まで行って、そこから山の辺の道を歩きます。桜井への行き方はいろいろあるようですが、今回はJRで横浜から京都経由で奈良までの乗車券にし、昨夜は京都駅で途中下車にして、今日は京都から奈良まで分を使います。早速、駅の構内に向かいます。

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乗車前に、昨夜、見つけられなかったパン屋さん、Le Petit Mecを探します。実はJRのホームの構内にあったのです。と分かってしまえば、簡単に見つかります。朝から賑っています。せっかくなので、甘いパンを2個ゲットして、電車に乗り込みます。JR奈良線の快速電車です。

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車内はそれなりに混んでいます。好天なので、皆さんお花見のお出かけなのでしょう。
出発するとすぐに鴨川を渡ります。このあたりの土手の桜も満開です。

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久し振りのJR奈良線の鉄道旅を楽しみましょう。ほんの1時間弱です。



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広瀬悦子、光り輝くピアノの響き with 東京交響楽団メンバー@はまぎんホール「ヴィアマーレ」 2022.4.27

横浜みなとみらいホールは現在、改修工事のため、長期休館期間中(~2022年10月)ですが、その間、横浜市内各区のホールや公会堂等の文化施設を巡り、豪華ソリストとホールにゆかりあるオーケストラメンバーと共に贈る「横浜18区コンサート」を開催しています。 なかなか、面白そうな企画が続いているため、saraiも横浜市民の一人として、聴いてみることにして、今日がその1回目です。 

今日は第Ⅱ期初回で、横浜みなとみらいにある横浜銀行本店ビルの1階のはまぎんホール「ヴィアマーレ」に初見参。客席500席ほどの立派なホールです。こんなものがあったんですね。

今日の演奏ですが、初めて聴くピアノの広瀬悦子の素晴らしい音色と響きに魅了されました。その音は何と表現していいのか難しいのですが、フレッシュで薫り立つような音色で今まで聴いたことのないような素晴らしさです。音楽以前にそのピアノの響きを聴いているだけで陶然となってしまいます。音の素晴らしさに加えて、ベートーヴェンのピアノ協奏曲の音楽表現の見事さにも魅了されます。普通はフルオーケストラと演奏する曲ですが、今日に限っては弦楽5重奏のほうが、彼女のピアノの音が浮き立って気持ちよく聴けます。と言って、決して、広瀬悦子のピアノの響きが小さいわけではなくて、ここぞというところではスケール感のある響きが轟きます。第1楽章のカデンツァでは、広瀬悦子のピアノに聴き惚れてしまいます。テクニックも音楽表現も、そして、音色の素晴らしさも完璧です。広瀬悦子のピアノに魅了されているうちに第1楽章が終わります。第2楽章にはいると、弦楽5重奏とピアノが対話するようにして、音楽が進行していきます。ここでも広瀬悦子のピアノにうっとりと聴き入ります。そして、第2楽章の終盤のピアノの長大なトリルが始まります。うーん、素晴らしい! 感動的です。第3楽章はまさに広瀬悦子のピアノはヴィルトゥオーゾ的に光り輝きます。圧倒的なピアノの響きに聴き入りながら、コーダを迎えます。東響コンサートマスターの水谷晃率いる東京交響楽団メンバー(弦楽五重奏)の演奏もよかったのですが、あまりの広瀬悦子のピアノの素晴らしさにその存在感が霞んでしまいました。

アンコールは広瀬悦子がマイクを手に取って紹介しますが、明快には聞き取れません。あまり、おしゃべりは得意ではなさそうですね。天は二物を与えないと言うことでしょうか。もっともヴィジュアル的には綺麗な方ですから、既に二物は与えれているのかも・・・。アンコールの紹介の内容は彼女が埋もれている曲を発掘することが趣味であり、ベートーヴェンの弟子、フェルディナント・リースのピアノ6重奏曲を見付け、その中にアイルランド民謡「夏の名残のばら」(日本では、「庭の千草」として知られる)をもとに楽章があり、それを演奏するとのことです。ちなみに第3楽章と紹介したような気がしますが、調べてみると本当は第2楽章でした。
ここでも広瀬悦子のピアノの美しいとしか表現できない、素晴らしい演奏が繰り広げられました。どうやら、ベートーヴェンの協奏曲に限らず、彼女のピアノはまったくもって、何を弾いても素晴らしい音色がするようです。一度、ピアノリサイタルを聴いてみたいものです。

前半の吉松隆のアトム・ハーツ・クラブ組曲 第1番はプログレッシブ・ロックのピンク・フロイドのテーストで作曲された曲だそうで、実にのりのりの心地よい演奏でした。モーツァルトのアダージョとフーガはその古典的で厳かさが表出されたきっちりした演奏でした。


実はこのコンサートはお昼のコンサートで、その後、夜は鶴見のサルビアホールでクァルテット・インテグラの何とも素晴らしいブラームスとシューベルトを聴きましたが、それは別記事でアップします。


今日のプログラムは以下です。

 横浜みなとみらいホール出張公演 横浜18区コンサート 第Ⅱ期

  ピアノ:広瀬悦子
   東京交響楽団メンバー(弦楽五重奏)
    ヴァイオリン:水谷晃[コンサートマスター]、鈴木浩司
    ヴィオラ:多井千洋
    チェロ:蟹江慶行
    コントラバス:渡邉淳子


   吉松隆:アトム・ハーツ・クラブ組曲 第1番(弦楽五重奏)
   モーツァルト:アダージョとフーガ K.546 (弦楽五重奏)
   ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第4番 ト長調 Op.58 (ピアノと弦楽五重奏)

   《アンコール》
    フェルディナント・リース:ピアノ六重奏曲 Op.100より第2楽章アンダンテ「夏の名残のばら」

最後に予習について、まとめておきます。

吉松隆のアトム・ハーツ・クラブ組曲 第1番は以下のCDを聴きました。

 藤岡幸夫指揮BBCフィルハーモニック 2001年3月27日/28日 マンチェスター、BBC New Broadcasting House 第7スタジオ セッション録音

弦楽合奏の演奏。録音も演奏も素晴らしいです。


モーツァルトのアダージョとフーガ(弦楽四重奏版)は以下のCDを聴きました。

 キアーロスクーロ・カルテット 2012年10月4-6日 フランス、ポール・ロワイヤル・デ・シャン セッション録音

アリーナ・イブラギモヴァ率いるキアロスクーロ・カルテットの第2作のCDです。文句ない演奏です。


ベートーヴェンのピアノ協奏曲第4番は以下のCDを聴きました。

 ロバート・レヴィン(フォルテピアノ)、オルケストル・レヴォリュショネル・エ・ロマンティクのメンバー(弦楽5重奏) 1997年12月 ロンドン セッション録音

フォルテピアノですから、若干、物足りない感もありますが、珍しい室内楽エディションはなかなか楽しめます。



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クァルテット・インテグラ、濃密なロマンの疾走 ブラームスとシューベルトの名作@鶴見サルビアホール3F音楽ホール 2022.4.27

聴くたびに成長ぶりに驚かされるクァルテット・インテグラですが、今日のコンサートではブラームス、シューベルトというロマンの色濃い作品を分厚いアンサンブルと思い切った突っ込みの音楽表現で魅力たっぷりに聴かせてくれました。そして、間に挟んだ武満の作品までもロマンティックな雰囲気で弾いてくれました。

前回聴いたのがモーツァルト、リゲティ、ドヴォルザークの素晴らしい演奏でしたが、ますます、演奏の幅を広げていることが実感されます。今後、王子ホールへのデビューやサントリーホールのチェンバーミュージック・ガーデンでの公演など、注目の公演が目白押しです。スケジュールが重なって、これらが聴けないのが残念ですが、まあ、これからも彼らの活躍は続くでしょうから、存分に楽しませてもらいます。ともかく、カルテット・アマービレとクァルテット・インテグラという若手のカルテットを聴くのがsaraiの目下の大きな楽しみになっています。もちろん、今日も十分に楽しませてくれました。

さて、今日の演奏ですが、最初のブラームスの弦楽四重奏曲 第2番、クァルテット・インテグラとこの鶴見の音楽ホールの相性が滅茶苦茶よくて、彼らが思いっ切り、音を響かせまくります。小さなホール中に音が響き渡り、解像度的には分離が悪いのですが、最前列、かぶりつきで聴くと、音圧が凄まじく、音楽以前に音響を聴いている感じにもなります。フォルテ以外ではそれほどの音圧ではなく、個々人の美しい響きを堪能できます。ブラームスの熱情あふれるロマンが炸裂する感じで強い感銘を覚えます。第1楽章、若さあふれるロマンの濃厚さに酔ってしまいそうになります。実にダイナミックな演奏で、強弱の変化が大きく、フォルテの迫力、ピアノの繊細な表現、聴きどころ満載です。やはり、第1ヴァイオリンの三澤響果がとてもいい響きを聴かせてくれます。ここぞというところでのチェロの築地杏里も美しい響きを聴かせてくれます。外声部を担当する二人の女性を中心に内声部を担当する二人の男性がしっかりサポートするという構図です。彼らの濃密なロマンに聴き惚れているうちにいつしか長大な全4楽章が終わります。ふーっ・・・。たっぷりとブラームスを聴いたという充実感です。春のブラームスもよいものです。ブラームスの弦楽四重奏曲って、とってもいいですね。こんなにブラームスの弦楽四重奏曲に没入したことはありませんでした。

続く武満もまるでロマン派の作品のごとく、夢見るように美しく、浮遊感があります。ロマンティックとも思える雰囲気を味わっているうちに短い音楽が終了。見事な演奏です。


圧巻だったのは後半のシューベルト。シューベルト最後の弦楽四重奏曲、第15番です。もともと大好きな曲ですが、彼らの演奏はどこかユニークでフレッシュさがあります。シューベルトの晩年に近い作品はどこか、時代を突き抜けたような新しい響き、ロマン派的なのか、狂気を孕んだ響きがありますが、クァルテット・インテグラはそのあたりを感じさせてくれます。もちろん、シューベルトらしい歌謡性もきっちりと聴かせてくれますが、そういう通俗性によりかからない演奏になっています。時代を超越した孤高の存在というシューベルト像を描き出してくれます。ブラームスの演奏と同様にこれもダイナミックな演奏です。特に長大な第1楽章はもう、それだけで一つの音楽世界が完結しているくらい、充実した演奏でした。そして、第2楽章の美しいロマンの世界・・・もう、聴き惚れるしかありません。第3楽章のスケルツォは軽く疾走し、第4楽章にはいります。この楽章の演奏の何と見事だったことか、終始、緊張して、聴き入りました。圧倒的な演奏にただならぬ高揚感に襲われました。この天国的な長さの作品はまさに音楽に浸りきっているという感覚になり、一体、どれだけの時間、聴いていたのか、物理的な時間を超越してしまいます。時間の芸術である音楽を聴く喜びがそこにあります。ここで聴いていた人たちは体中に音楽を詰め込んで、充実した気持ちで家路についたことでしょう。

クァルテット・インテグラ、また、聴きたくなるカルテットです。


今日のプログラムは以下です。

  弦楽四重奏:クァルテット・インテグラ
   三澤響果 vn   菊野凜太郎 vn   山本一輝 va   築地杏里 vc

   ブラームス:弦楽四重奏曲 第2番 イ短調 Op.51-2
   武満徹:ア・ウェイ・アローン

   《休憩》

   シューベルト:弦楽四重奏曲 第15番 ト長調 D.887
   
   《アンコール》
    なし

最後に予習について触れておきます。

1曲目のブラームスの弦楽四重奏曲 第2番は以下のCDを聴きました。

 アマデウス四重奏団 1959年 ハノーファー、ベートーヴェンザール セッション録音

アマデウス四重奏団のロマンティックでいいですね。こういう演奏、大好きです。


2曲目の武満徹のア・ウェイ・アローンは初演した東京カルテットのCDが入手できず、結局、弦楽合奏版のア・ウェイ・アローンⅡのCDを聴きました。

 沼尻竜典指揮東京都交響楽団 1996年 セッション録音
 
夢幻的な美しい演奏です。


3曲目のシューベルトの弦楽四重奏曲 第15番は以下のCDを聴きました。

 リンゼイ四重奏団 1988年12月12-15日 キャッスルトン教会、シェフィールド、英国 セッション録音
 
熱情的な素晴らしい演奏です。



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       クァルテット・インテグラ,  

伊藤恵、“嘆きの歌”を弾く思いはただ一言、「感謝」@紀尾井ホール 2022.4.29

伊藤恵はいわゆる人気ピアニストではありませんが、大変な実力を持った人です。世界的にも既に重鎮の座についていると言っても過言でないでしょう。今日の演奏はそれを裏付けるような大変な演奏でした。

今日の演奏は終始、高い水準の素晴らしい演奏が続いたのですが、ここで述べておくべきは最後のベートーヴェンのピアノ・ソナタ 第31番 変イ長調 Op.110のことに尽きます。この曲は大傑作であることは今更言うべき必要もありませんが、今日の伊藤恵の演奏は感動的に気高いものでした。saraiの持論ですが、音楽とは、作曲家、演奏者、聴衆が高いレベルで共感を持てるものだと思っています。コンサートにおいてはその共感の中心にいるのが演奏者です。今日の伊藤恵はその共有の場を見事に高めていました。いきなり結論に入ってしまいますが、第3楽章の中の最高の音楽、アリオーソ“嘆きの歌”の聖なる音楽で、高邁な思想が語り尽くされました。特に2回目の繰り返しでの音楽の高潮は大変なもので、これは音楽を超えたものだと感銘を受けました。同時にこういう魂の共感を高める音楽を演奏者である伊藤恵はどういう気持ちで演奏しているのだろうと思ってしまいます。saraiの視線を伊藤恵に向けると、彼女も実に感銘を受けながら、ピアノに向かっています。そういう姿を見ると、saraiの共感も高まります。“嘆きの歌”を終えて、壮大なフーガに入っていきます。単なる音楽を超えて、精神が高められる思いに至ります。これ以上の音楽は望むべくもありません。

アンコールの時に突然、伊藤恵がマイクも持たずに聴衆に話しかけます。語らずにいられなかったんでしょう。そのお話はまったくもって、saraiが感じていたのと同じようなもので、このベートーヴェンの“嘆きの歌”を演奏していたときの思いは“感謝”だったそうです。ここ何年かの限界状況の中でこういうコンサートで音楽を共有できたことことへの“感謝”・・・うーん、深い言葉ですね。こういう姿勢の音楽家へはリスペクトの気持ちしかありません。

とりとめのない話になってしまいましたが、音楽の最高峰にも思えるベートーヴェンの後期ピアノ・ソナタの素晴らしい演奏に出会って、幸せな時間を持てたということです。次は伊藤恵の演奏でベートーヴェンの最後のピアノ・ソナタを聴きたいですね。それにシューベルトの遺作ソナタもね。


今日のプログラムは以下のとおりでした。

  ピアノ:伊藤恵

  シューマン:6つの間奏曲 Op.4
  ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第28番 イ長調 Op.101

   《休憩》

  シューベルト:12のドイツ舞曲 D790
  ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ 第31番 変イ長調 Op.110


   《アンコール》
     シューベルト: 楽興の時 D780 から 第3番
     ベートーヴェン: エリーゼのために


最後に予習について、まとめておきます。

1曲目のシューマンの6つの間奏曲を予習したCDは以下です。

  伊藤恵 シューマニアーナ VIII 1998年1月7-9日、坂東市(旧岩井市)総合文化ホール「ベルフォーレ」 セッション録音

伊藤恵のシューマニアーナシリーズ全13枚はシューマンのピアノ作品を網羅した全集です。世界的にも貴重な全集で、その演奏水準は際立っています。


2曲目のベートーヴェンのピアノ・ソナタ第28番を予習したCDは以下です。

  イリーナ・メジューエワ 2002年9月27~28日 笠懸野文化ホール(群馬県) セッション録音

メジューエワの力強いタッチのベートーヴェン、素晴らしいです。


3曲目のシューベルトの12のドイツ舞曲を予習したCDは以下です。

  伊藤恵 「シューベルト ピアノ作品集 5」 2012年12年28-30日 神戸新聞松方ホール セッション録音

伊藤恵のシューマニアーナシリーズに続くシューベルトシリーズ全6枚。これはさすがにシューベルトの全ピアノ作品とはいきませんが、この曲のようにそれほど有名でないものも収録しており、水準の高い演奏を聴かせてくれます。


4曲目のベートーヴェンのピアノ・ソナタ 第31番を予習したCDは以下です。

  イリーナ・メジューエワ 日本デビュー20周年記念リサイタル 2017~2018 2017年8月26日 東京文化会館・小ホール ライヴ録音

いやあ、メジューエワのベートーヴェン、素晴らしいですね。第3楽章の嘆きの歌とフーガには参りました。なお、この3年後、2020年に実演でもメジューエワのベートーヴェンの後期ソナタの素晴らしい演奏を聴きました。



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       伊藤恵,  

山の辺の道:出発点の桜井は桜満開

2022年4月6日(水)@京都~奈良~桜井

京都・奈良の旅の2日目です。
奈良の山の辺の道の出発点、桜井に向かって、JRの電車に乗っています。奈良線の快速電車はまず、東福寺駅に停車。今日は帰りにここでお気に入りの鯖寿司のお店に寄っていくつもりです。

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次は桃山駅に停車。桜が綺麗です。

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やがて、宇治川にさしかかります。

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宇治川の土手の桜はまばらですが、満開で綺麗です。この宇治は昨秋楽しみました。

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玉水駅に停車。駅名がいいですね。

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長閑な大和盆地を進んでいきますが、沿線の桜は満開です。やがて、奈良駅に到着。

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奈良駅で桜井行きの万葉まほろば線に乗り換えです。乗り換え時間4分。急いで乗り換えます。

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無事に乗り換え完了。桜井まで30分ほどですが、2両編成の可愛い電車は、それなりに混んでいます。桜井の1つ手前の三輪駅で乗客がどっと降りていきます。何がお目当てなのでしょうか。これは後で判明します。
我々は、桜井駅に到着。閑散としています。

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駅前はのんびりしたものです。

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タクシー乗り場でタクシーを待ちます。桜井駅から山の辺の道までは市街地を抜けていくので、少しでも歩く距離をカットしようという計画です。これも配偶者が足を痛めているsaraiを気遣ってのことです。

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タクシーはすぐにやってきます。金谷河川敷公園までと言うと、怪訝な顔をされますが、桜が見ごろでしょうと言うと、了解とのことで出発です。やはりタクシーにしてよかったです。あまり歩いて楽しくもなさそうな道が続きます。でも、金谷河川敷公園の土手沿いの桜は満開です。ここでタクシーを降りて、大和川に架かる橋の上から桜並木を眺めます。

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川面は花筏。その中をカモが気持ちよさそうに泳いでいます。

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橋を渡ると、土手沿いに桜のトンネルです。

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まずはこの桜の下を歩いて、仏教伝来の地 碑に向かいます。いよいよ、山の辺の道のスタートラインに立ちます。



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首都圏の様々なジャンルのクラシックコンサート、オペラの感動をレポートします。在京オケ・海外オケ、室内楽、ピアノ、古楽、声楽、オペラ。バロックから現代まで、幅広く、深く、クラシック音楽の真髄を堪能します。
たまには、旅ブログも書きます。

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 ≪…長調のいきいきとした溌剌さ、短調の抒情性、バッハの音楽の奥深さ…≫を、長調と短調の振り子時計の割り振り」による十進法と音楽の1オクターブの12等分の割り付けに

08/04 21:31 G線上のアリア

じじいさん、コメントありがとうございます。saraiです。
思えば、もう10年前のコンサートです。
これがsaraiの聴いたハイティンク最高のコンサートでした。
その後、ザル

07/08 18:59 sarai

CDでしか聴いてはいません。
公演では小沢、ショルティだけ

ベーム、ケルテス、ショルティ、クーベリック、
クルト。ザンデルリング、ヴァント、ハイティンク
、チェリブ

07/08 15:53 じじい@

saraiです。
久々のコメント、ありがとうございます。
哀愁のヨーロッパ、懐かしく思い出してもらえたようで、記事の書き甲斐がありました。マイセンはやはりカップは高く

06/18 12:46 sarai

私も18年前にドレスデンでバームクーヘン食べました。マイセンではB級品でもコーヒー茶碗1客日本円で5万円程して庶民には高くて買えなかったですよ。奥様はもしかして◯良女

06/18 08:33 五十棲郁子

 ≪…明恵上人…≫の、仏眼仏母(ぶつげんぶつも)から、百人一首の本歌取りで数の言葉ヒフミヨ(1234)に、華厳の精神を・・・

もろともにあはれとおもへ山ざくら 花よりほか

通りすがりさん

コメント、ありがとうございます。正直、もう2年ほど前のコンサートなので、詳細は覚えておらず、自分の文章を信じるしかないのですが、生演奏とテレビで

05/13 23:47 sarai
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