若手の新鋭ヴァイオリニスト、金川真弓の演奏に期待しましたが、期待以上の超美しい演奏に魅了されました。バーンスタインの作品からロマンの香りとモダニズムの両面を表出する見事な演奏に驚嘆しました。アンドリュー・リットン指揮の都響もさすがのサポート。これほどの演奏を聴かせてくれると満足です。今日はこれを聴いただけで十分でした。そうそう、アンコールのバッハの無伴奏にも聴き惚れました。
今日はアメリカ音楽尽くし。冒頭のシンディ・マクティーのタイムピースは現代曲ですが、すっきりした音の響きで聴きやすい曲で、都響の素晴らしいアンサンブルを満喫しました。
後半はコープランドの交響曲第3番。長大で雄大な音楽です。アメリカの雄大な風景を描き出したような音楽をリットンは見事に表現し、都響の美しい弦の響きがホールに満ち溢れます。よい意味で綺麗な映画音楽を聴いている気分になります。こういう作品に精神性を求めるわけにはいきませんが、そういう面でちょっと物足りなさを感じたのも事実です。
やはり、都響のサウンドは素晴らしいですね。それを実感させられるコンサートでした。そして、saraiがこのところ評価してやまない若手ヴァイオリニスト、金川真弓の素晴らしさを堪能したコンサートでもありました。彼女はまるで若い頃のヒラリー・ハーンの演奏を聴いているようで、わくわくさせられます。今後のさらなる成長を見守りましょう。
今日のプログラムは以下のとおりです。
指揮:アンドリュー・リットン
ヴァイオリン:金川真弓
管弦楽:東京都交響楽団 コンサートマスター:四方恭子
シンディ・マクティー:タイムピース(2000)
バーンスタイン:セレナード(プラトン『饗宴』による)
《アンコール》バッハ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ 第3番 ハ長調 BWV1005より 第4楽章 アレグロ・アッサイ
《休憩》
コープランド:交響曲第3番
最後に予習について、まとめておきます。
1曲目のシンディ・マクティーのタイムピースは音源が見当たらず、予習なし。
2曲目のバーンスタインのセレナードを予習したCDは以下です。
イツァーク・パールマン、小澤征爾指揮ボストン交響楽団 1994年10月 セッション録音
この曲はクレーメル&バーンスタイン、ヒラリー・ハーンという2つの素晴らしい演奏がありますが、それは既に聴いたので、別の録音を探しました。パールマンのヴァイオリンはさすがに美音で素晴らしいものでした。
3曲目のコープランドの交響曲第3番を予習したCDは以下です。
マイケル・ティルソン・トーマス指揮サンフランシスコ交響楽団 2018年3月15-17日 ルイス・M・デイビス・シンフォニーホール、サンフランシスコ ライヴ録音
素晴らしく雄大な演奏です。
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