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田原綾子、毛利文香、眩しいほどの才能の輝きのモーツァルトの協奏交響曲 with ハマのJACK@緑区民文化センター みどりアートパーク 2022.6.22

横浜みなとみらいホールは現在、改修工事のため、長期休館期間中(~2022年10月)ですが、その間、横浜市内各区のホールや公会堂等の文化施設を巡り、豪華ソリストとホールにゆかりあるオーケストラメンバーと共に贈る「横浜18区コンサート」を開催しています。 なかなか、面白そうな企画が続いているため、saraiも横浜市民の一人として、聴いてみることにして、今日がその2回目です。

今日は第Ⅱ期で、長津田にある緑区民文化センター みどりアートパークに初見参。334名収容のこじんまりとしたホールです。横浜のほかの区と同様に立派な施設です。長津田駅から続く回廊を歩いて、直接アクセスできます。

今日の演奏ですが、今、室内楽を中心にブレーク中(saraiはそう思っています)のヴィオラの田原綾子がお目当てで、期待に応える素晴らしい演奏にすっかり満足しました。ヴァイオリンの毛利文香も順調に成長している姿を拝見しました。お二人の独奏は息も合って、見事なものでした。お二人は横浜出身とのことでそれも横浜市民として、誇らしいですね。

今日は最後に演奏したモーツァルトのヴァイオリンとヴィオラのための協奏交響曲がメイン。ヴィオラの田原綾子、ヴァイオリンの毛利文香の素晴らしい音色にすっかり魅了されました。
この曲ではモーツァルト自身がヴィオラを弾いたと言われていますから、ヴィオラに重点が置かれた作品です。モーツァルトは独奏ヴィオラは全ての弦を通常より半音高く調弦すること(スコルダトゥーラ)を指定しています。弦の張力を上げることにより華やかな響きとなり、地味な音色であるヴィオラがヴァイオリンと対等に渡り合う効果を狙っています。素晴らしいハマのJACK(弦楽五重奏)の響きに乗って、毛利文香のヴァイオリンの心地よく、華やかな音が響き渡ります。対して、田原綾子のヴィオラの深い響きが負けじと応えます。天才モーツァルトが心血を注いだメロディーはどこまでも美しく、ヴァイオリンとヴィオラの奏でる音楽は天上のもののようです。圧巻だったのは、第1楽章と第2楽章のカデンツァ。これはモーツァルト自身が書き上げたカデンツァで、ヴァイオリンとヴィオラの素晴らしい2重奏が素晴らしく輝きました。今日はオーケストラの代わりを弦楽五重奏が担いましたが、そのために独奏ヴァイオリンと独奏ヴィオラの音が浮き立って響きます。まったくもって、素晴らしい音楽を味わうことができて、saraiは幸福感に包まれました。

アンコールは独奏ピアノ曲のトルコ行進曲を編曲したもので、独奏ヴァイオリンが高音パートを弾き、独奏ヴィオラが低音パートを受け持つような演奏で結構、違和感なく聴けます。ヴィオラは特に調弦しなかったので、
スコルダトゥーラのままの演奏だったんでしょう。そのまま、音楽が進行するのかと思っていたら、妙なメロディーも登場。なかなか面白い編曲でした。お得感満載のアンコールでした。

前半のハマのJACK(弦楽五重奏)のモーツァルトの編曲ものの演奏も美しくもあり、ジョークにも満ちて、楽しいものでした。ただ、これらの元の曲を熟知していない人はどれほど楽しめたでしょうか。誰でも知っているきらきら星変奏曲を別にすると、オペラのアリアなどは結構地味なものを選んでいますね。ソプラノが歌うアリアをコントラバスで奏でるなど、手が込んでいたので、saraiは楽しめました。ハマのJACK(弦楽五重奏)のメンバーはN響のメンバーが主体だそうですが、相当の実力の持ち主でした。ヴァイオリンの三又 治彦は第2ヴァイオリンの次席。同じく、ヴァイオリンの倉冨 亮太は第1ヴァイオリンの次席代行。ヴィオラの村松 龍は次席。やはり、達人揃いのようです。(今夜はN響の定期演奏会ですが、彼らも演奏するのかな?曲目はモーツァルトのジュピターです。モーツァルトが続きますね。)


実はこのコンサートはお昼のコンサートで、その後、夜はサントリーホールでN響の定期演奏会を聴きましたが、それは別記事でアップします。


今日のプログラムは以下です。

 横浜みなとみらいホール出張公演 横浜18区コンサート 第Ⅱ期

  ヴァイオリン:毛利文香
  ヴィオラ:田原綾子
   ハマのJACK(弦楽五重奏)
    ヴァイオリン:三又 治彦[コンサートマスター]、倉冨 亮太
    ヴィオラ:村松 龍
    チェロ:海野 幹雄
    コントラバス:松井 理史


   モーツァルト:《魔笛》より 序曲(弦楽五重奏)
   モーツァルト:《フィガロの結婚》より カヴァティーナ〈失くしてしまって・・・あたし困ったわ!〉(弦楽五重奏)
   モーツァルト:《ドン・ジョヴァンニ》より〈皆が酔いつぶれるまで〉(弦楽五重奏)
   モーツァルト:アヴェ・ヴェルム・コルプス(弦楽五重奏)
   モーツァルト:きらきら星変奏曲(弦楽五重奏)
   モーツァルト:ヴァイオリンとヴィオラのための協奏交響曲 変ホ長調 K.364(編曲:木村裕 ヴァイオリン、ヴィオラと弦楽五重奏)

   《アンコール》
    モーツァルト:ピアノソナタ第11番 イ長調 K. 331 (300i)より 第3楽章 トルコ風ロンド:アレグレット《トルコ行進曲》(編曲:三又 治彦 ヴァイオリンとヴィオラ、弦楽五重奏)


最後に予習について、まとめておきます。

モーツァルトのヴァイオリンとヴィオラのための協奏交響曲(室内楽版)は以下のCDを聴きました。他は予習なし。

 ラルキブデッリ(弦楽六重奏版)~2つのヴァイオリン、2つのヴィオラ、2つのチェロのための協奏的大六重奏曲 1990年9月 セッション録音

チェロ奏者のアンナー・ビルスマが中心になって結成した古楽器の室内楽グループ「ラルキデッリ」による演奏。素晴らしい演奏です。



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首都圏の様々なジャンルのクラシックコンサート、オペラの感動をレポートします。在京オケ・海外オケ、室内楽、ピアノ、古楽、声楽、オペラ。バロックから現代まで、幅広く、深く、クラシック音楽の真髄を堪能します。
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最後までレビューありがとうございます。最後は時間の都合がつかず視聴できず、非常に残念でした。

アンコールも含め好評のレビューを見てますます残念ですが、お陰様でど

04/02 12:33 

michelangeloさん

saraiです。大変、ご無沙汰しています。
このたびは過分なご評価いただき、恐縮しています。

よいコンサート、オペラを聴くと、興奮して、記事を書き過

03/31 01:42 sarai

sarai様

こんばんは。

3月に8回も《トリスタンとイゾルデ》公演が開催される東京は音楽都市です。再び御感想を拝読し、改めて感じるのはsarai様のクラシック音楽オペラ公

03/29 21:28 michelangelo

《あ》さん、saraiです。

結局、最後まで、ご一緒にブッフビンダーのベートーヴェンのソナタ全曲をお付き合い願ったようですね。
こうしてみると、やはり、ベートーヴェン

03/22 04:27 sarai

昨日は祝日でゆっくりオンライン視聴できました。

全盛期から技術的衰えはあると思いましたが、彼のベートーヴェンは何故こう素晴らしいのか…高齢のピアニストとは思えな

03/21 08:03 

《あ》さん、再度のコメント、ありがとうございます。

ブッフビンダーの音色、特に中音域から高音域にかけての音色は会場でもでも一際、印象的です。さすがに爪が当たる音

03/21 00:27 sarai

ブッフビンダーの音色は本当に美しいですね。このライブストリーミングは爪が鍵盤に当たる音まで捉えていて驚きました。会場ではどうでしょうか?

実は初めて聴いたのはブ

03/19 08:00 
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