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感動の日々、クァルテット・ベルリン=トウキョウの圧巻のベートーヴェンの弦楽四重奏曲第15番@鶴見サルビアホール3F音楽ホール 2022.10.31

昨日のモーツァルトのレクイエムも感動しましたが、今日のベートーヴェンの弦楽四重奏曲第15番はさらなる感動を味わいました。まさに感動の日々です。

クァルテット・ベルリン=トウキョウのコンサートは楽しみにしていましたが、コロナ禍で2度に渡る延期で、今日、ようやく聴けました。彼らはベートーヴェンの弦楽四重奏曲を初期、中期とじっくりと取り組んできました。そして、遂に満を持して、後期の作品を演奏します。まずは第15番 Op.132です。後期の傑作、第13~15番を作曲順に演奏していくのでしょうか。期待を上回る演奏を聴いて、深く感動しました。

前半のプログラム、ハイドンとモーツァルト、とても美しく、楽しい演奏でした。とりわけ、ハイドンの弦楽四重奏曲 第32番 Op.33-3「鳥」は4人それぞれの弦がよく響いて、何とも気持ちのよい音楽です。それにハイドンの音楽がとても素敵ですね。これを聴いたモーツァルトが触発されたのがよく分かります。

そして、後半。ベートーヴェンの後期の傑作、第15番 Op.132の演奏が始まります。冒頭、チェロの響き、とても緊張しています。続く他の弦も緊張気味。彼らが真摯にこの曲に取り組んでいるのが分かります。第1楽章はベートーヴェンの自由な発想の曲想が続き、クァルテット・ベルリン=トウキョウの4人は自在に弾き込んでいきます。まるで幻想曲のように幽玄で深い世界が広がります。とても素晴らしい! 演奏も曲も最高です。第2楽章は中間部になって、激しく盛り上がります。そして、この曲の頂点をなす第3楽章にはいります。彼らは調弦をしながら、ちょっと間を取って、第3楽章を弾き始めます。ゆったりとした流れの中、ベートーヴェンの高邁な精神、高貴とも思える人間の最高の魂が奇跡のような音楽で語られていきます。美しいとか強いとかという音楽としては語れない人間の根源的な魂そのものがそこにあります。ここに至り、これこそ人間が創造することができた最高の芸術であることが実感できます。この曲に比肩できるのはもう2曲のベートーヴェンの後期弦楽四重奏曲しかないことを確信します。演奏する4人もそれは十分に感じているのでしょう。こういう音楽を演奏できる喜び、そして、それを受容できる喜び。それがこのホールの空気を包み込んでいます。長大な第3楽章が終わりを告げたとき、あたかも壮大な音楽が閉じたような錯覚に陥ります。しかし、さらに第4楽章が勢いよく演奏されます。そして、途切れることなく、圧巻の第5楽章につながっていきます。何と言う雄々しさに満ちた音楽なのでしょう。人はどこまでも生き抜いていくという思いの結晶したような音楽です。ぐんぐん前進を続けていき、コーダはさらにテンポを上げて進みます。もう、聴いているsaraiも一緒に進んでいくしかありません。深い感動に至りながら、頂点に上り詰めます。凄い演奏でした。

無論、こんな音楽にアンコールは不要です。そういえば、昨日もそんな感想を持ちました。昨日はそんなsaraiを嘲笑うようにこれしかないでしょうというアヴェ・ヴェルム・コルプスが演奏されて、それなりに納得しました。何と今日もアンコールをアヴェ・ヴェルム・コルプスで締めくくります。まあ、これしかありませんね。今日は弦楽四重奏版のとっても美しく、静謐なアヴェ・ヴェルム・コルプスでした。


今日のプログラムは以下です。

  弦楽四重奏:クァルテット・ベルリン=トウキョウ
   守屋剛志vn  モティ・パヴロフvn  
   グレゴール・フラーバルva  松本瑠衣子vc


  ハイドン:弦楽四重奏曲 第32番ハ長調 Op.33-3「鳥」
  モーツァルト:弦楽四重奏曲 第16番変ホ長調 K.428

   《休憩》

  ベートーヴェン:弦楽四重奏曲 第15番イ短調 Op.132

   《アンコール》
   モーツァルト:アヴェ・ヴェルム・コルプス ニ長調 K.618


最後に予習について、まとめておきます。

1曲目のハイドンの弦楽四重奏曲 第32番 Op.33-3「鳥」は以下のCDを聴きました。

  リンゼイ四重奏団 1995年3月21-23日 聖トリニティ教会,ウェントワース、ヨークシャー、英国 セッション録音
 
リンゼイ四重奏団のハイドンはどれも素晴らしいです。これも見事な演奏。


2曲目のモーツァルトの弦楽四重奏曲 第16番は以下のCDを聴きました。

  アマデウス四重奏団 1966年、ベルリン セッション録音
 
アマデウス四重奏団のモーツァルト、とてもいいですね。


3曲目のベートーヴェンの弦楽四重奏曲 第15番は以下のCDを聴きました。

  リンゼイ四重奏団 1983年 聖トリニティ教会,ウェントワース、ヨークシャー、英国 セッション録音
 
リンゼイ四重奏団の旧盤のベートーヴェンの弦楽四重奏団全集からの1枚です。新盤もいいのですが、旧盤はさらに感銘深い演奏です。



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首都圏の様々なジャンルのクラシックコンサート、オペラの感動をレポートします。在京オケ・海外オケ、室内楽、ピアノ、古楽、声楽、オペラ。バロックから現代まで、幅広く、深く、クラシック音楽の真髄を堪能します。
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10/07 08:57 堀内えり

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07/08 15:53 じじい@

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久々のコメント、ありがとうございます。
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06/18 12:46 sarai

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06/18 08:33 五十棲郁子

 ≪…明恵上人…≫の、仏眼仏母(ぶつげんぶつも)から、百人一首の本歌取りで数の言葉ヒフミヨ(1234)に、華厳の精神を・・・

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