今年の音楽の総決算もいよいよ最後になりました。そして、ブログも今年の書き納めです。
今回はオーケストラ・声楽曲編です。
このジャンルは今年もたくさんのコンサートを聴きました。素晴らしい演奏が多過ぎて、選定が難航しました。で、オーケストラと声楽曲を比較するのは難しいので、今年はオーケストラのベスト10、声楽曲のベスト10に分けて、選定することにしました。
まず、声楽曲のベスト10は以下です。なかでも、バッハ・コレギウム・ジャパンの数々の素晴らしい演奏が印象的でした。そして、圧巻だったのはクリストフ・プレガルディエンのシューベルト三大歌曲集の最高の歌唱でした。ベスト10に順位はつけていません。
劇的緊張感に満ちたマタイ受難曲、粒ぞろいの独唱に圧巻の合唱、とりわけ、身を清めるシャワーの如きコラールに深く感銘:バッハ・コレギウム・ジャパン@東京オペラシティコンサートホール 2022.4.15 https://sarai2551.blog.fc2.com/blog-entry-4330.html
凄いとしか形容できないウォルトンのベルシャザールの饗宴 ジョナサン・ノット&東京交響楽団@サントリーホール 2022.5.21 https://sarai2551.blog.fc2.com/blog-entry-4367.html
コロナを吹き飛ばすような圧倒的な大合唱、カルミナ・ブラーナ アルミンク&新日本フィルハーモニー交響楽団@サントリーホール 2022.7.11 https://sarai2551.blog.fc2.com/blog-entry-4418.html
ハイドンの最高傑作《天地創造》、完璧とも思える演奏に深く感動! バッハ・コレギウム・ジャパン@東京オペラシティコンサートホール 2022.7.16 https://sarai2551.blog.fc2.com/blog-entry-4423.html
ユリア・クライターの濃厚なロマンに満ちた魅惑のベルク歌曲 マーラー5番も終盤の圧巻の盛り上がり ジョナサン・ノット&東京交響楽団@サントリーホール 2022.7.16 https://sarai2551.blog.fc2.com/blog-entry-4424.html
言葉に尽くせぬ感動のドイツ・レクイエム セバスティアン・ヴァイグレ&読売日本交響楽団@サントリーホール 2022.9.20 https://sarai2551.blog.fc2.com/blog-entry-4489.html
クリストフ・プレガルディエン、シューベルト三大歌曲集を歌う《美しき水車小屋の娘》 青春の残滓を熱唱 リートの森@トッパンホール 2022.10.3 https://sarai2551.blog.fc2.com/blog-entry-4502.html
クリストフ・プレガルディエン、シューベルト三大歌曲集を歌う《冬の旅》 生きることの痛みと絶望の果て リートの森@トッパンホール 2022.10.5 https://sarai2551.blog.fc2.com/blog-entry-4504.html
入魂のモーツァルトのレクイエムに感動!鈴木優人指揮バッハ・コレギウム・ジャパン@東京オペラシティコンサートホール 2022.10.30 https://sarai2551.blog.fc2.com/blog-entry-4530.html
藤村実穂子、味わい深くワーグナーのヴェーゼンドンクの5つの詩を歌う NHK交響楽団@NHKホール 2022.12.3 https://sarai2551.blog.fc2.com/blog-entry-4564.html
恒例となったバッハ・コレギウム・ジャパンのマタイ受難曲は今年も聖金曜日に演奏されました。鈴木雅明の解釈も年々、深みを増して、驚かされます。1年の反省を噛みしめるいい機会でもあります。あと何回聴けるでしょう。
ジョナサン・ノットが復活した東響コーラスとともにイギリスの作曲家、ウォルトンの大曲を熱演。滅多に聴けない曲が聴けた貴重な機会になりました。
アルミンク&新日本フィルもコロナの時代には不可能だった大合唱でカルミナ・ブラーナを熱演。やはり、大合唱の迫力は素晴らしい!
バッハ・コレギウム・ジャパンはハイドンの最高傑作《天地創造》を完璧に、そして、感動的に演奏してくれました。亡きアーノンクールの名演を思い出しました。
モーツァルトのスペシャリストだと思っていたユリア・クライターがベルクの歌曲を濃厚なロマンに満ちた魅惑の歌唱で聴かせてくれました。
ヴァイグレ&読響のドイツ・レクィエムは期待を上回る素晴らしい演奏で深く感動しました。
クリストフ・プレガルディエンのシューベルト三大歌曲集は美しく、感動的な歌唱でした。とりわけ、《冬の旅》の深く暗い絶望にはただただ、感銘を覚えました。
鈴木優人指揮バッハ・コレギウム・ジャパンのモーツァルトのレクィエムは魂を揺さぶられました。
藤村実穂子のワーグナーのヴェーゼンドンクの5つの詩はやはり、素晴らしい歌唱。彼女のワーグナーは別次元の音楽です。
で、いよいよ、オーケストラ部門です。今年はベスト10は以下です。絞りに絞った結果です。選にもれたコンサートも素晴らしいものが多々ありました。いずれも素晴らしい演奏で順位はつけていません。
飯守泰次郎、渾身のシューマン、交響曲第4番にいたく感銘!! 東京シティ・フィル@東京オペラシティコンサートホール 2022.6.11 https://sarai2551.blog.fc2.com/blog-entry-4388.html
ヴァイグレ&読売日本交響楽団の至高のブルックナー:交響曲第7番@サントリーホール 2022.6.21 https://sarai2551.blog.fc2.com/blog-entry-4398.html
満ち溢れる才能とオーラ、天才新鋭指揮者クラウス・マケラ 狂奔する嵐のマーラーの6番 東京都交響楽団@サントリーホール 2022.7.1 https://sarai2551.blog.fc2.com/blog-entry-4408.html
やっはり凄かった天才指揮者ロトの異次元の演奏@サントリーホール 2022.7.4 https://sarai2551.blog.fc2.com/blog-entry-4411.html
これはもう神の領域 アラン・ギルバート&東京都交響楽団のモーツァルト@サントリーホール 2022.7.25 https://sarai2551.blog.fc2.com/blog-entry-4432.html
ジョナサン・ノットのショスタコーヴィチの交響曲第4番を聴く喜び! 東京交響楽団@サントリーホール 2022.10.15 https://sarai2551.blog.fc2.com/blog-entry-4516.html
春の祭典 完全版 なのか! クラウス・マケラ&パリ管弦楽団@やサントリーホール 2022.10.17 https://sarai2551.blog.fc2.com/blog-entry-4517.html
圧巻のニルセン、巨匠ブロムシュテットのもと、目の覚めるような極美のアンサンブル NHK交響楽団@サントリーホール 2022.10.26 https://sarai2551.blog.fc2.com/blog-entry-4526.html
ティーレマンが豊かな響きのシュターツカペレ・ベルリンで圧巻のブルックナーの交響曲第7番を凄演@東京オペラシティコンサートホール 2022.12.6 https://sarai2551.blog.fc2.com/blog-entry-4567.html
ジョナサン・ノットのいつになく燃え上がる指揮のもと、東京交響楽団の第九は高精度の最高の演奏@サントリーホール 2022.12.28 https://sarai2551.blog.fc2.com/blog-entry-4589.html
飯守泰次郎は毎回、素晴らしい音楽を聴かせてくれます。シューマンの交響曲第4番も出色の出来でした。
ヴァイグレ&読響もいつも素晴らしい演奏を聴かせてくれます。ブルックナーとなれば、なおさらです。
今年、一番の驚きは天才新鋭指揮者クラウス・マケラの出現です。都響でのマーラーに感動し、パリ管の《春の祭典》に足を運びましたが、ありえないような音楽が荒れ狂いました。間違いなく、これからの音楽界を背負う逸材です。
天才指揮者ロトも負けていません。シューマンの交響曲第3番「ライン」で異次元の演奏を聴かせてくれました。
アラン・ギルバート&都響もますます、素晴らしい高みに上り詰めています。何を演奏させても素晴らしいです。今回は素晴らしいモーツァルトの後期交響曲を聴かせてくれました。
ジョナサン・ノット指揮の東響もますます好調。ショスタコーヴィチの交響曲第4番やベートーヴェンの交響曲第9番などで、最高の演奏を聴かせてくれています。なぜ満席にならないのか、不思議です。
最高齢の巨匠ブロムシュテットは健在。ニルセンやマーラーで美しい演奏を聴かせてくれます。来シーズンも無事に来日してくれることを願うばかりです。
ティーレマンが驚きの来日。圧巻の演奏を聴かせてくれました。シュターツカペレ・ベルリンの豊かな響きにも感銘を受けました。やはり、ティーレマンは今日の楽壇を支配するマエストロです。
ジャジャーン!
ここで今年の大賞発表です。今年のsaraiが選ぶ大賞は以下に決しました。
史上最強の《サロメ》 美女にして強靭な響きの美声を誇るグリゴリアンに深く感動 ノット&東京交響楽団
アスミク・グリゴリアンのあどけない容姿から繰り出される強靭な響きの美声にしびれました。
最後まで迷ったのはマケラ指揮のパリ管《春の祭典》、そして、上原彩子のラフマニノフのピアノ協奏曲第2番。いずれも破格の演奏でした。
来年も音楽の感動に期待しながら、今年の総括は幕としましょう。
今年も当ブログを読んでいただいたみなさんには感謝です。また、来年も引き続き、ご愛読ください。
saraiは今日も、ミューザ川崎のジルヴェスターコンサートを聴いてきたところです。若手音楽家の素晴らしい演奏に刺激を受けました。今年も最後まで音楽尽くしでした。
皆さま、よいお年を!!
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テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽