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藤村実穂子、味わい深くワーグナーのヴェーゼンドンクの5つの詩を歌う NHK交響楽団@NHKホール 2022.12.3

藤村実穂子は定期的に帰朝公演をしてくれるのが嬉しいですね。昨年と一昨年は都響の公演に参加してくれて、素晴らしい歌唱を聴かせてくれました。今回はN響とワーグナーのヴェーゼンドンクの5つの詩を歌うというので、聴かないわけにはいきません。今や、世界を代表するメゾソプラノです。

藤村実穂子はやはり、期待通りの歌唱を聴かせてくれました。さすがにワーグナーを歌わせたら、核心を突く音楽表現で実に味わい深い歌唱を聴かせてくれました。時として、指輪の如く、時として、トリスタンの世界、そして、ワーグナーとしては破格の抒情味ある歌唱でした。第1曲の《天使》でワーグナーの世界を体感させてくれ、第3曲の《温室で》は最高の抒情を込めて、精神性の高い歌唱です。そして、第5曲の《夢》は淡い愛が茫洋とした霧の中に彷徨うような最高の歌唱で魅了してくれました。ルイージのサポートも万全でした。

休憩後、ブルックナーの交響曲 第2番 ハ短調が1872年の初稿版で演奏されます。余程、リハーサルを重ねたのか、細部まで彫琢された美しい演奏です。初稿版らしく、パウゼの効果も見事に決まります。終始繊細極まりない演奏が続きます。壮大なアインザッツもありますが、基本は美しいアンサンブルの抒情的な演奏です。ブルックナーらしい骨太さよりも優雅な美しさを優先した演奏です。全体の構成力に重きを置かずに細部を磨き上げた演奏に賛否が分かれるかもしれません。若干、メリハリを欠いて、平板な印象もありました。この作品は最近、ノット指揮の東響でも聴きましたが、saraiはジョナサン・ノットの演奏のほうに魅了されました。それにしても、あまり演奏される機会のない、この作品がこうして、立て続いて演奏される日本の音楽界は凄いですね。来年も都響が演奏するようです。ブルックナー好きには嬉しいことです。


今日のプログラムは以下のとおりでした。

  指揮:ファビオ・ルイージ
  メゾ・ソプラノ:藤村実穂子
  管弦楽:NHK交響楽団 コンサートマスター:伊藤亮太郎

  ワーグナー:ヴェーゼンドンクの5つの詩

  《休憩》

  ブルックナー:交響曲 第2番 ハ短調(初稿/1872年)


最後に予習について、まとめておきます。

1曲目のワーグナーのヴェーゼンドンクの5つの詩を予習したCDは以下です。

  エリーナ・ガランチャ、クリスティアン・ティーレマン指揮ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 2020年8月 ザルツブルク、祝祭大劇場 ライヴ録音

パンデミックの最中のザルツブルク音楽祭での演奏です。ガランチャの美声が極め付き。特にメゾソプラノとは言え、高音域の美しさは素晴らしいです。


2曲目のブルックナーの交響曲 第2番を予習したCDは以下です。

  シモーネ・ヤング指揮ハンブルク・フィルハーモニー 2006年3月12,13日 ハンブルク、ライスハレ(ムジークハレ) ライヴ録音

精密極まりない見事な演奏です。1872年の初稿版であることも価値ある演奏です。



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首都圏の様々なジャンルのクラシックコンサート、オペラの感動をレポートします。在京オケ・海外オケ、室内楽、ピアノ、古楽、声楽、オペラ。バロックから現代まで、幅広く、深く、クラシック音楽の真髄を堪能します。
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DCHは私も毎週末、楽しみに聞いています。
・スーパースターには、ファゴットのシュテファン・シュヴァイゲルトの名も挙げたいところです。
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03/01 19:22 aokazuya

金婚式、おめでとうございます!!!
大学入学直後からの長いお付き合い、素晴らしい伴侶に巡り逢われて、幸せな人生ですね!
京都には年に2回もお越しでも、青春を過ごし

10/07 08:57 堀内えり

 ≪…長調のいきいきとした溌剌さ、短調の抒情性、バッハの音楽の奥深さ…≫を、長調と短調の振り子時計の割り振り」による十進法と音楽の1オクターブの12等分の割り付けに

08/04 21:31 G線上のアリア

じじいさん、コメントありがとうございます。saraiです。
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07/08 18:59 sarai

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07/08 15:53 じじい@

saraiです。
久々のコメント、ありがとうございます。
哀愁のヨーロッパ、懐かしく思い出してもらえたようで、記事の書き甲斐がありました。マイセンはやはりカップは高く

06/18 12:46 sarai

私も18年前にドレスデンでバームクーヘン食べました。マイセンではB級品でもコーヒー茶碗1客日本円で5万円程して庶民には高くて買えなかったですよ。奥様はもしかして◯良女

06/18 08:33 五十棲郁子
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