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素晴らしいリゲティとウェーベルン タレイア・クァルテット@鶴見サルビアホール 2023.5.1

今日も日本の若手のカルテットで、芸大出身の女性4人で構成されています。実に見た目が素晴らしいですが、音楽の実力もなかなかのものです。

最初のベートーヴェンの弦楽四重奏曲 第4番は豊かな響きで力強い演奏です。第1楽章は肩に力が入ったような硬さを感じるものの、第2楽章以降はほどほどの力でぐいぐいと推進力のある演奏。この印象は特に第1ヴァイオリンの山田香子の演奏によるものです。彼女が柔らかく演奏すると驚くほど印象が変わります。トゥッティのリッチ過ぎる響きを除けば、なかなか魅力的な演奏です。

次はリゲティの弦楽四重奏曲 第1番「夜の変容」。彼女たちの特質が活かされる作品で、実に多彩な表情の音楽を聴かせてくれます。今年はリゲティの生誕100年で、今月末のトッパンホールでのバースデーコンサートでもカルテット・インテグラでこの曲を聴きます。最近の若手がリゲティを素晴らしく演奏することは驚くべきことですが、もはや、リゲティの2曲の弦楽四重奏曲はスタンダードな作品といえるようです。この第1番はバルトークの影響も多く、まるでバルトークの弦楽四重奏曲第7番のように思えます。素晴らしい作品、素晴らしい演奏です。


休憩後、ウェーベルンの弦楽四重奏のための5つの断章。ウェーベルンの凝縮された緊張感の高い曲で、難解でもあります。身構えて聴きますが、豊かな響きでロマン的とも思える美しい演奏。こんなに分かりやすいウェーベルンは初めて聴きました。後期ロマン派の残滓も感じられます。素晴らしい演奏です。今日一番の演奏でした。

最後はドビュッシーの弦楽四重奏曲。これまた豊かな響きの演奏です。見事な演奏でしたが、もう少し、力を抜いてくれれば、もっと素晴らしいのにとも思います。でも、これが彼女たちの演奏スタイルですね。これから熟成していくことでしょう。


なお、今日演奏した曲は、今月12日からの大阪室内楽コンコールで彼女たちが演奏する曲です。健闘を祈ります。これくらいの演奏をすれば、第2次予選はクリアーできるでしょう。(今日の4曲は第2次予選で演奏する曲)


今日のプログラムは以下のとおりでした。
  タレイア・クァルテット
    山田香子vn  二村裕美vn  渡部咲耶va  石崎美雨vc
    
  ベートーヴェン:弦楽四重奏曲 第4番 Op.18-4

  リゲティ:弦楽四重奏曲 第1番「夜の変容」

   《休憩》

  ウェーベルン:弦楽四重奏のための5つの断章 Op.5

  ドビュッシー:弦楽四重奏曲 Op.10
   
   
最後に予習について、まとめておきます。

ベートーヴェンの弦楽四重奏曲 第4番を予習したCDは以下です。

 リンゼイ四重奏団 1979年 ウェントワース(ホーリー・トリニティ教会) セッション録音
 
リンゼイ四重奏団の2回の全集録音のうち、これは1回目の録音です。後期の作品にも通じるような熟成した演奏です。


リゲティの弦楽四重奏曲 第1番「夜の変容」を予習したCDは以下です。

 ベルチャ四重奏団 2018年5月&12月、フィルハーモニー音楽堂、ルクセンブルク セッション録音
 
刺激的でありながら、どこか、古典的とも思わせる素晴らしい演奏です。


ウェーベルンの弦楽四重奏のための5つの断章を予習したCDは以下です。

 エマーソン弦楽四重奏団 1992年10月 ニューヨーク州立大学パーチェス校、パフォーミング・アーツ・センター セッション録音
流石にエマーソン弦楽四重奏団、こういう作品でも、完璧な演奏です。


ドビュッシーの弦楽四重奏曲を予習したCDは以下です。

 ベルチャ四重奏団 2000年5月 セッション録音
 
ベルチャ四重奏団のデビュー盤です。実に魅力的な演奏。この曲の本質を教えられました。



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首都圏の様々なジャンルのクラシックコンサート、オペラの感動をレポートします。在京オケ・海外オケ、室内楽、ピアノ、古楽、声楽、オペラ。バロックから現代まで、幅広く、深く、クラシック音楽の真髄を堪能します。
たまには、旅ブログも書きます。

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10/07 08:57 堀内えり

 ≪…長調のいきいきとした溌剌さ、短調の抒情性、バッハの音楽の奥深さ…≫を、長調と短調の振り子時計の割り振り」による十進法と音楽の1オクターブの12等分の割り付けに

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07/08 15:53 じじい@

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久々のコメント、ありがとうございます。
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06/18 12:46 sarai

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06/18 08:33 五十棲郁子

 ≪…明恵上人…≫の、仏眼仏母(ぶつげんぶつも)から、百人一首の本歌取りで数の言葉ヒフミヨ(1234)に、華厳の精神を・・・

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