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フェドロヴァの真摯なラフマニノフ第2番の演奏にうっとり、新日本フィルハーモニー交響楽団の弦の美しさも秀逸@すみだトリフォニーホール 2023.5.6

アンナ・フェドロヴァは渦中のウクライナ出身の若手ピアニスト。まだ、33歳だそうです。同じウクライナ出身のピアニストと言えば、あのリヒテルを想起します。そして、リヒテルの師は名教師ネイガウス。フェドロヴァもネイガウスの流れを組むピアニストです。また、最近、お気に入りのロシア出身のイリーナ・メジューエワもネイガウスの流れのピアニスト。
ということで、フェドロヴァは初聴きですが、saraiの興味を引き、今日のコンサートに出かけることにしました。
無論、今日のお目当てはラフマニノフのピアノ協奏曲第2番です。フェドロヴァはラフマニノフのスペシャリストとして知られていますからね。

最初のムソルグスキーの組曲《展覧会の絵》はかなり、強弱やテンポの揺らしに工夫した派手な演奏。まあまあの演奏でした。

ラフマニノフのピアノ協奏曲第2番は一転して、実に真摯な演奏です。ちょっと派手なところもありましたが、全体としては地味といってもいい演奏。しかし、つぼをおさえた美しい演奏です。第1楽章はダイナミックな演奏でうっとりと美しく聴かせてくれます。
第2楽章は胸に沁み入るような抒情に満ちた演奏。予習で聴いたCDでも素晴らしい演奏でしたから、彼女はこの第2楽章を得意にしているようです。正確に刻まれるアルペッジョが実に官能に訴えかけてきます。フルートやクラリネットが主旋律を奏でますが、主役は彼女のピアノのアルペッジョ。なんとも美しい演奏です。中間部でのカデンツァも見事ですが、その後、再び、ピアノのアルペッジョに回帰して、新日フィルの美しいヴァイオリンが主旋律を弾きますが、その絡み方の美しいこと。そして、ピアノのソロで第2楽章をしっとりとまとめ上げます。すぐに第3楽章が続きますが、その前に一瞬の間があります。美しかった第2楽章を想起する間です。この一瞬の間が今日の最高の演奏でした。そして、第3楽章は最後のカデンツァの後、オーケストラとピアノがハ長調のマエストーソで高らかに抒情にあふれた音楽を歌い上げます。フェドロヴァと新日フィルの息はぴったりで圧巻の演奏です。
フェドロヴァが真摯に正攻法でこのラフマニノフを極めたところが素晴らしく、終始、うっとりと気持ちよく、音楽を受容していました。やはり、この曲は名曲ですね。ラフマニノフ(1873年4月1日 - 1943年3月28日)は生誕150年のせいか、このところ、コンサートで取り上げられることが多いようです。


今日のプログラムは以下です。

  ピアノ:アンナ・フェドロヴァ
  指揮:本名徹次
  管弦楽:新日本フィルハーモニー交響楽団  コンサートマスター:西江 辰郎

  第1部:リサイタル
   ムソルグスキー:組曲《展覧会の絵》

   《休憩》

  第2部:コンチェルト
   ラフマニノフ:ヴォカリーズ(オーケストラのみ)
   ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番 ハ短調 Op.18
   
   《アンコール》
    ヴァレンティン・シルヴェストロフ:メッセンジャー

最後に予習について、まとめておきます。

1曲目のムソルグスキーの組曲《展覧会の絵》は以下のCDを聴きました。

 イリーナ・メジューエワ 日本コンサートデビュー20周年記念 2016年12月3日、りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館コンサートホール ライヴ録音
 
メジューエワのバランスのとれた演奏。とてもライヴとは思えない完成度の高さ。


2曲目のラフマニノフのヴォカリーズは以下のCDを聴きました。

 アンドレ・プレヴィン指揮ロンドン交響楽団 1975年10月 セッション録音
 
ちょっとイメージが違いました。メローならメローでもいいのですが・・・。


3曲目のラフマニノフのピアノ協奏曲第2番は以下のCDを聴きました。

 アンナ・フェドロヴァ、ラエルシオ・ディニス指揮北西ドイツ・フィルハーモニー管弦楽団 2014年6月20,21日 セッション録音
 
今日、演奏するフェドロヴァの旧録音です。既に10年経たずして再録音し、ラフマニノフの協奏曲全曲を録音しました。この旧録音ですが、聴いてみてびっくり。とても魅力的な演奏です。とても甘い演奏で、特に第2楽章の美しさにはうっとりと聴き惚れました。



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首都圏の様々なジャンルのクラシックコンサート、オペラの感動をレポートします。在京オケ・海外オケ、室内楽、ピアノ、古楽、声楽、オペラ。バロックから現代まで、幅広く、深く、クラシック音楽の真髄を堪能します。
たまには、旅ブログも書きます。

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じじいさん、コメントありがとうございます。saraiです。
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07/08 15:53 じじい@

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久々のコメント、ありがとうございます。
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06/18 12:46 sarai

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06/18 08:33 五十棲郁子

 ≪…明恵上人…≫の、仏眼仏母(ぶつげんぶつも)から、百人一首の本歌取りで数の言葉ヒフミヨ(1234)に、華厳の精神を・・・

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