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カーチュン・ウォンの空前絶後のマーラー3番 日本フィルハーモニー交響楽団@サントリーホール 2023.10.13

saraiが過大な期待を持って臨んだカーチュン・ウォンのマーラーの交響曲第3番は見事に期待通りの素晴らしい演奏でした。

第1楽章から、恐るべき演奏が続きましたが、本当に素晴らしかったのは第6楽章。静謐に弦楽の演奏が続き、その繊細過ぎる表現に心が痺れるようです。そして、次第に音楽が高潮していき、もう、息もできないほどの感動と緊張感。このまま、倒れてしまいそうになります。そして、凄かったのは圧倒的なコーダ。こういうマーラーが聴きたかったんです。音楽と自分が一体化して、天上の世界に上り詰めそうです。カーチュン・ウォンの天才的とも言えるマーラーでした。これ以上、何を望むものがあるでしょうか。

カーチュン・ウォンの日本フィルへの要求水準は高過ぎるほどで、正直、どんなオーケストラも完璧な演奏は困難でしょう。しかし、日本フィルはほぼ、最高水準の演奏を聴かせてくれました。とりわけ、弦楽パートの素晴らしさは驚嘆すべきものでした。よく、破綻せずに持ちこたえたものです。カーチュン・ウォンの日本フィルのドライブも見事でした。どれだけ、リハーサルを重ねたんでしょうか。ヴィオラの健闘が印象的でした。何故、首席奏者の席にカルテット・アマービレの中恵菜がいたんでしょう。彼女は新日フィルの首席奏者の筈ですが・・・。
第3楽章の舞台裏のポストホルン独奏はオッタビアーノ・クリストーフォリ。素晴らしい演奏でした。ポストホルンをコルネットで代用したようです。
第1楽章の冒頭から、ホルンが響き渡りました。第3楽章あたりから、若干、不安定なところもありましたが、最後まで素晴らしい演奏を聴かせてくれました。
アルト独唱の山下牧子は最前面ではなく、舞台の右手の奥にちょっと引っ込んだところで歌いましたが、十分な声量で素晴らしい歌唱を聴かせてくれました。
女声合唱と児童合唱はP席に陣取って、しっかりした合唱を聴かせてくれました。

第6楽章以外では、長大な第1楽章でアッター湖の自然を思う存分に表現してくれました。シュタインバッハの作曲小屋を訪れたのは、もう10年前になりますが、脳裏に美しいアッター湖の自然がありありと蘇ります。続く第2楽章の自在とも思える演奏と表現は超絶的でした。ここまでの表現は聴いたことがありません。凄いの一語です。

語れば、きりがないような素晴らしいマーラーの第3番でした。カーチュン・ウォンの才能に惹かれて、今シーズンから日本フィルの定期会員になりましたが、その期待に応えてくれました。下期にはマーラーの交響曲第9番も聴かせてくれます。saraiが最も愛する音楽ですが、きっと、耽溺させてくれるような凄い演奏を聴かせてくれるでしょう。
カーチュン・ウォンが日本フィルを振ると、ヨーロッパの超一流オーケストラに匹敵する音が響きます。ジョナサン・ノットの東響とカーチュン・ウォンの日本フィル。目を離せない存在です。


今日のプログラムは以下です。

 【カーチュン・ウォン 首席指揮者就任披露演奏会】

  指揮:カーチュン・ウォン[首席指揮者]
  メゾ・ソプラノ:山下牧子
  女声合唱:harmonia ensemble
  児童合唱:東京少年少女合唱隊
  管弦楽:日本フィルハーモニー交響楽団 コンサートマスター:田野倉 雅秋

  マーラー:交響曲第3番 ニ短調
  
   《休憩なし》


最後に予習について、まとめておきます。

マーラーの交響曲第3番を予習したCDは以下です。

 ベルナルド・ハイティンク指揮シカゴ交響楽団 2006年10月19、20&21日 シカゴ、シンフォニーセンター、オーケストラ・ホール ライヴ録音
   ミシェル・デ・ヤング(Ms)
   シカゴ交響楽団女声合唱団
   デュアイン・ウルフ(合唱指揮)
   シカゴ児童合唱団
   ジョセフィン・リー(児童合唱指揮)

2006年よりシカゴ交響楽団の首席指揮者に就任した巨匠ハイティンクがシーズンのオープニングコンサートで取り上げたマーラー第3交響曲ライヴ録音です。カーチュン・ウォン同様、マーラーの演奏に絶対の自信を持つハイティンクも奇しくも同じ第3番を首席指揮者就任披露演奏会に選びました。演奏は実に自然でゆるぎないもので、終楽章のフィナーレの壮大で圧倒的な演奏に驚嘆しました。



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首都圏の様々なジャンルのクラシックコンサート、オペラの感動をレポートします。在京オケ・海外オケ、室内楽、ピアノ、古楽、声楽、オペラ。バロックから現代まで、幅広く、深く、クラシック音楽の真髄を堪能します。
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金婚式、おめでとうございます!!!
大学入学直後からの長いお付き合い、素晴らしい伴侶に巡り逢われて、幸せな人生ですね!
京都には年に2回もお越しでも、青春を過ごし

10/07 08:57 堀内えり

 ≪…長調のいきいきとした溌剌さ、短調の抒情性、バッハの音楽の奥深さ…≫を、長調と短調の振り子時計の割り振り」による十進法と音楽の1オクターブの12等分の割り付けに

08/04 21:31 G線上のアリア

じじいさん、コメントありがとうございます。saraiです。
思えば、もう10年前のコンサートです。
これがsaraiの聴いたハイティンク最高のコンサートでした。
その後、ザル

07/08 18:59 sarai

CDでしか聴いてはいません。
公演では小沢、ショルティだけ

ベーム、ケルテス、ショルティ、クーベリック、
クルト。ザンデルリング、ヴァント、ハイティンク
、チェリブ

07/08 15:53 じじい@

saraiです。
久々のコメント、ありがとうございます。
哀愁のヨーロッパ、懐かしく思い出してもらえたようで、記事の書き甲斐がありました。マイセンはやはりカップは高く

06/18 12:46 sarai

私も18年前にドレスデンでバームクーヘン食べました。マイセンではB級品でもコーヒー茶碗1客日本円で5万円程して庶民には高くて買えなかったですよ。奥様はもしかして◯良女

06/18 08:33 五十棲郁子

 ≪…明恵上人…≫の、仏眼仏母(ぶつげんぶつも)から、百人一首の本歌取りで数の言葉ヒフミヨ(1234)に、華厳の精神を・・・

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