もっとも、本来はライヴ配信もされたので、それを聴くべきだったのですが、今月は東京でのコンサートがたてこんでいて、とても日程的に聴けなかったという事情があります。
来日公演は2つのプログラムが用意されていて、R.シュトラウスの交響詩の最高傑作《英雄の生涯》を含むプログラムは既にベルリン・フィルの2023/2024年新シーズン開幕コンサートをライヴで視聴済です。首席指揮者キリル・ペトレンコの実力を遺憾なく発揮した超素晴らしい演奏でした。
で、今回のもう一つのプログラムはというと、これまた、モーツァルトもベルクもブラームスもあり得ないほどの最高レベルの演奏ですっかり感動して聴き入ってしまいました。もう、来日公演を聴く必要がないほど、感銘を受ける演奏でした(笑い)。
とりわけ、ブラームスの交響曲第4番はsaraiの最も愛する作品のひとつなので、これまで、CDなどで古今の名演の数々を聴き込んでいます。saraiは頭の中で理想とするイメージを持っていますが、それとほぼ同じ演奏が繰り広げられて、ここはこう演奏してほしいと思う気持ちが満足されて、こんなに気持ちよく、この曲を聴けたことはありません。言い過ぎを承知で言えば、この演奏を超えるのはフルトヴェングラーの神のような演奏しかありません。詳細は来日演奏を聴いた後に書きましょう。
モーツァルトの交響曲第29番も笑ってしまうほど、素晴らしい演奏。ペトレンコのモーツァルトの交響曲は第35番「ハフナー」も聴きましたが、それも同様に素晴らしい演奏。ペトレンコによるモーツァルト交響曲全集の録音が望まれるほどです。せめて、第25番以降の主要作品の録音が聴きたい!
ベルクの管弦楽のための3つの小品 Op.6ですが、この曲は実は初聴きです。しかし、初めてとは言え、この演奏がベルクの音楽の真髄を抉り出す会心の演奏であることは明確です。とても小品とは言えない完成度の高い類稀な演奏に圧倒されました。以前、ペトレンコが指揮したオペラ「ルル」のBlu-rayディスクを猛烈に聴きたくなりました。あのオペラのオーケストラの間奏曲的なパートを連想したからです。
この日のプログラムは以下です。
2023年11月3日、ベルリン・フィルハーモニー
指揮:キリル・ペトレンコ
管弦楽:ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト
交響曲第29番イ長調 K.201
アルバン・ベルク
管弦楽のための3つの小品 Op.6(1929年改訂版)
《休憩》
ヨハネス・ブラームス
交響曲第4番ホ短調 Op.98
明日から、saraiの黄金の週間が始まります。ウィーン・フィルもベルリン・フィルも聴きます。ワクワク!!!
11月 17日 (金曜日) ノット&東響
11月 18日 (土曜日) 新国立劇場 オペラ《シモン・ボッカネグラ》
11月 19日 (日曜日) ソヒエフ&ウィーン・フィル
11月 20日 (月曜日) キリル・ペトレンコ&ベルリン・フィル
11月 21日 (火曜日) キリル・ペトレンコ&ベルリン・フィル
11月 22日 (水曜日) お休み
11月 23日 (木曜日) 庄司紗矢香、イスラエル・フィル ⇒中止
11月 24日 (金曜日) バルナタン、都響
11月 25日 (土曜日) キリル・ペトレンコ&ベルリン・フィル
11月 26日 (日曜日) クリスティ指揮 レザール・フロリサン 《ヨハネ受難曲》
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