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アヌ・コムシとサカリ・オラモによる充実の時間を満喫 東京交響楽団@サントリーホール 2024.4.20

久し振りのブログです。実は今頃になって、新型コロナウィルスに罹患し、症状が収まるまで、家に籠っていました。結果、3つのコンサートを聴き損ねてしまいました。今日は久しぶりのコンサート。実演が聴ける歓びでいっぱいです。

今日は東響の定期演奏会。フィンランド出身の音楽家、指揮者サカリ・オラモとソプラノのアヌ・コムシがお国ものの音楽を聴かせてくれました。

まず最初はラウタヴァーラのカントゥス・アルクティクス (鳥とオーケストラのための協奏曲)です。鳥の声は作曲家が録音した湿原の鳥の声がテープで流されます。その鳥の声とオーケストラが協奏するという離れ業のような演奏ですが、これが実に瑞々しい音楽として成立しているんです。こういう自然と人間文明のコラボはいかにもフィンランドらしいですね。不思議な魅力に満ちた音楽が20数分、ホールに満ちていました。いやあ、色んな音楽があるものです。

次はサーリアホのサーリコスキ歌曲集(管弦楽版)です。サーリアホと言えば、2015年に都響のコンサートで、 ミステリアスな一角獣ワールドを研ぎ澄まされた聴覚で体験させたクラリネット協奏曲《D'OM LE VRAI SENS》の日本初演を聴いた鮮烈な思い出が脳裏に浮かびます。
https://sarai2551.blog.fc2.com/blog-entry-745.html
この曲はパリのクリュニー美術館に所蔵されている中世フランスのタペストリーの傑作《貴婦人と一角獣》のイメージに触発されて、それを単に描写するのではなく、音楽としてメタファーしたものだという作曲家自身の解説がありました。この音楽に触発されて、saraiは早速、その年、パリのクリュニー美術館に所蔵されている中世フランスのタペストリーの傑作《貴婦人と一角獣》を鑑賞に出かけて、タペストリーにも大いに感動しました。
https://sarai2551.blog.fc2.com/blog-entry-2185.html

今日のサーリコスキ歌曲集はソプラノのアヌ・コムシの超絶技巧の歌唱に驚嘆しました。サーリアホは演奏者の音楽力を引き出す作品を巧みに作り上げています。今日もサーリアホ自身が来ているかと思っていましたが、残念ながら来ていないようです。後で知りましたが、彼女は昨年、パリの自宅で70歳の生涯を終えたそうです。全然、知りませんでした。折角の日本初演に立ち会えなくて、彼女も無念だったでしょう。

ここで休憩。ソプラノのアヌ・コムシは次の曲でも歌うので、休憩を入れたのでしょう。

休憩後、シベリウスの交響詩「ルオンノタル」です。いかにもシベリウスらしい清新な音楽が弦楽で奏されます。そして、ソプラノのアヌ・コムシの独唱が響き渡ります。歌付きの交響曲のような風情です。素晴らしい作品ですが、難しいフィンランド語の歌詞のソプラノを必要とするので、滅多に演奏はできそうもありませんね。今日、これが聴けたのは僥倖のようなものです。たった10分ほどの作品ですが、シベリウスを堪能できました。

最後はフィンランドのお国ものを離れて、ドヴォルザークの交響曲 第8番。saraiの推測ですが、きっと指揮者のサカリ・オラモが子供の頃からこの曲を愛してきたんだろうと思います。何故って、saraiもそうだからです。何となく、同志としての気持ちが分かるんです。そして、今日の演奏を一番楽しんだのは指揮者のサカリ・オラモだったのじゃないかと思います。無論、saraiも楽しみましたけどね。演奏自体はジョージ・セルの録音のような精度の高さはありませんが、指揮者もオーケストラも皆、一体になって、楽しんでいるのがこちらにも伝わってきました。まるでアマオケみたいなアプローチですが、音楽の原点を聴いたような思いにも駆られました。弦楽は大活躍でしたが、フルートの竹山愛の見事な演奏が印象的でした。そして、やはり、第3楽章のワルツ風の美しいメロディーに魅惑されました。

やっぱり、健康にコンサートが聴けるのは素晴らしいです。久々に心が躍りました。


今日のプログラムは以下のとおりでした。

  指揮:サカリ・オラモ
  ソプラノ:アヌ・コムシ
  管弦楽:東京交響楽団 コンサートマスター:小林壱成
  

  ラウタヴァーラ: カントゥス・アルクティクス (鳥とオーケストラのための協奏曲) op.61
  サーリアホ:サーリコスキ歌曲集(管弦楽版)<日本初演>

  《休憩》
  
  シベリウス:交響詩「ルオンノタル 」op.70
  ドヴォルザーク:交響曲 第8番 ト長調 op.88


最後に予習について、まとめておきます。

1曲目のラウタヴァーラのカントゥス・アルクティクス (鳥とオーケストラのための協奏曲)を予習したCDは以下です。

 レイフ・セーゲルスタム指揮ヘルシンキ・フィルハーモニー管弦楽団  2004年11月 フィンランディアホール、ヘルシンキ、フィンランド セッション録音
 
とても美しい演奏。


2曲目のサーリアホのサーリコスキ歌曲集(管弦楽版)を予習したYOUTUBEは以下です。

 アヌ・コムシ、サカリ・オラモ指揮フィンランド放送交響楽団 2023年3月29日 ヘルシンキミュージックセンター(Musiikkitalo)、ヘルシンキ、フィンランド ライヴ録音

アヌ・コムシのスーパーソプラノの超絶技巧が炸裂!


3曲目のシベリウスの交響詩「ルオンノタル」を予習したCDは以下です。

 タル・ヴァリャッカ、パーヴォ・ベルグルンド指揮ボーンマス交響楽団 1975年6月3日、ロンドン Abbey Road Studio No.1 セッション録音
 
ベルグルンドの素晴らしい指揮で聴くシベリウスは格別です。


4曲目のドヴォルザークの交響曲 第8番を予習したCDは以下です。

 ジョージ・セル指揮チェコ・フィル 1969年8月30日、ルツェルン ライヴ録音
 
永遠に奇跡の名演奏として刻まれる畢生の1枚。何度、繰り返して聴いても決して色褪せない素晴らしさです。



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首都圏の様々なジャンルのクラシックコンサート、オペラの感動をレポートします。在京オケ・海外オケ、室内楽、ピアノ、古楽、声楽、オペラ。バロックから現代まで、幅広く、深く、クラシック音楽の真髄を堪能します。
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最後までレビューありがとうございます。最後は時間の都合がつかず視聴できず、非常に残念でした。

アンコールも含め好評のレビューを見てますます残念ですが、お陰様でど

04/02 12:33 

michelangeloさん

saraiです。大変、ご無沙汰しています。
このたびは過分なご評価いただき、恐縮しています。

よいコンサート、オペラを聴くと、興奮して、記事を書き過

03/31 01:42 sarai

sarai様

こんばんは。

3月に8回も《トリスタンとイゾルデ》公演が開催される東京は音楽都市です。再び御感想を拝読し、改めて感じるのはsarai様のクラシック音楽オペラ公

03/29 21:28 michelangelo

《あ》さん、saraiです。

結局、最後まで、ご一緒にブッフビンダーのベートーヴェンのソナタ全曲をお付き合い願ったようですね。
こうしてみると、やはり、ベートーヴェン

03/22 04:27 sarai

昨日は祝日でゆっくりオンライン視聴できました。

全盛期から技術的衰えはあると思いましたが、彼のベートーヴェンは何故こう素晴らしいのか…高齢のピアニストとは思えな

03/21 08:03 

《あ》さん、再度のコメント、ありがとうございます。

ブッフビンダーの音色、特に中音域から高音域にかけての音色は会場でもでも一際、印象的です。さすがに爪が当たる音

03/21 00:27 sarai

ブッフビンダーの音色は本当に美しいですね。このライブストリーミングは爪が鍵盤に当たる音まで捉えていて驚きました。会場ではどうでしょうか?

実は初めて聴いたのはブ

03/19 08:00 
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