ミラノで芸術三昧:ポルディ・ペッツォーリ美術館の素晴らしきボッティチェリ
ミラノ・スカラ座Teatro alla Scalaからポルディ・ペッツォーリ美術館Museo Poldi Pezzoliに向かいます。ミラノ・スカラ座から通りを隔てた真向かいにはスカラ広場Piazza della Scalaがあります。ここでちょっと一休み。

薔薇の花も綺麗ですね。

このスカラ座からマンゾーニ通りVia Manzoniをドゥオーモとは逆の方向に進みます。

すると、通りの右手に旗の下がった建物があります。どうやら、これがポルディ・ペッツォーリ美術館Museo Poldi Pezzoliのようですね。

通りから少し奥まったところに美術館がありました。元々は個人の邸宅だったので、通りからは奥まっているんですね。

ここまでのルートを地図で確認しておきましょう。

ポルディ・ペッツォーリ美術館は個人の邸を収集品とともに公開しています。作品数はそう多くはありませんが、結構いいものがあります。チケットを買って入館すると、噴水があり、そこから螺旋の立派な階段が2階に続いています。

噴水はネオ・バロック調の素晴らしい装飾がされています。

螺旋階段を上って2階に上がります。
すると目は吸い寄せられるようにボッティチェリの聖母子に向かいます。思ったよりも小さい絵ですが、素晴らしく精密に、そして何よりも美しく描きあげられた絵に思わず嘆声が漏れてしまいます。凄い絵画です。

特に聖母マリアの顔は美しく、これは紛れもなく、ウフィツィ美術館にある《ヴィーナスの誕生》の顔とそっくりです。2人で目配せだけで意見一致です。
近くにある筈のボッティチェリとベッリーニの絵は貸出中(オマールにこの美術館の別館があるようで、そこに貸し出しているようです)の告知がありました。
これがそのボッティチェリの《ピエタ》の貸出中の告知です。

残念ですが、一番のお目当てが見られたのでよしとしましょう。それに、申し訳なさそうに写真が貼ってあったのが評価できますね。また、この美術館の看板作品のポライウォーロの作品も見当たらないので係の方に伺うと、「それは今ベルリンに行っているよ、ソーリー!」とのことです。仕方ありませんね。そういう形で美術館を維持しているのでしょう。
これは代わりに購入したポストカードです。ポライウォーロの《婦人の肖像》です。

このほかにも、クラナッハ工房の《マルティン・ルターの肖像》、《カタリーナ・フォン・ボーラの肖像》もあります。これはオリジナルはバーゼル美術館で見ました。

これはマンテーニャの《聖母子》です。ブレラ美術館で見たベッリーニの《聖母子》とも似た感じですが、それもその筈、マンテーニャはベッリーニの妹と結婚しており、同じ工房にいました。これも傑作です。

絵画の展示室の先に進むと豪華な邸宅の様子が見られます。
これはダンテの間にあるベルティーニ兄弟のステンド・グラス《ダンテの凱旋》です。

ミラノの貴族、ジャン・ジャコモ・ポルディ・ペッツォーリの美の邸宅をすっかり満喫しました。何といっても素晴らしいボッティチェリを見て満足です。
次はアンブロジアーナ美術館にカラヴァッジョを見に行きます。
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