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シャヴァンヌ展@Bunkamuraザ・ミュージアム 2014.3.7

今週で終了するシャヴァンヌ展に慌てて出かけました。以前、オルセー美術館でシャヴァンヌの絵を見たときはあまりに能天気な女性ヌード画≪海辺の乙女たち≫に驚き呆れた記憶があります。しかし、何故か、意識の片隅にしっかりと根をおろし、気になる存在になっていました。Bunkamuraで開催されるシャヴァンヌ展のポスターを見たときに急に心に火がついて、見に行こうと思いました。シャヴァンヌについてはオルセー美術館で作品を見た以外にはほとんど知識がありません。シャヴァンヌ展では、きっと美しい作品がぞろっと展示されているんだろうと勝手な思いでいました。

で、シャヴァンヌ展に行った結果は期待外れという残念なことになりました。もっと充実した作品展示があると思っていましたが、何やら未完成作品やら下絵などが多く、期待していた思いっ切り甘美で美しい作品はあまりなかったんです。もっともsaraiの誤解もありました。シャヴァンヌは画家ではありますが、主な対象は壁画制作ということです。そのため、展示作品は壁画のための下絵や壁画の内容をテーマにした絵画が中心でした。壁画そのものが一番の見ものですが、壁画を展示するわけにはいきませんから仕方がありませんね。

主な展示作品をご紹介しましょう。

これは《諸芸術とミューズたちの集う聖なる森》です。1884年から1889年の作品でシカゴ美術館所蔵です。これは右半分の部分です。


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これは同じく《諸芸術とミューズたちの集う聖なる森》の左半分の部分です。


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これらの作品はリヨン美術館の階段室正面部分の壁画と同じ構図の作品です。展示会場にもそのリヨン美術館の大きな写真が展示されていました。特に左半分が幻想的で美しい絵です。水辺に横たわる後ろ向きの女性の美しさにはロマンを感じます。

これは《アレゴリー》です。1848年の作品でクライスラー美術館所蔵です。建築家・牧師・文学者など各分野の3人を描いたものです。シャヴァンヌの他の作品と違い、フレスコ画調ではなく、くっきりとした色彩で描かれています。


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これは《祖国のための競技》です。1885年から1887年の作品で個人所蔵です。アミアン美術館階段の壁面を飾った作品と同一構図の縮小版です。壁画ではどうか分かりませんが、今一つインパクトに欠ける絵です。


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これは《祖国のための競技》の右側にあたる切り取られた部分です。《祖国のための競技》もしくは《家族》と呼ばれています。


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これは《聖ジュヌヴィエーヴの幼少期》です。1875年の作品で島根県立美術館所蔵です。パリの聖ジュヌヴィエーヴ教会(現在のパンテオン)壁画装飾の一環として描かれたものです。よく観察すると中央の小さな少女が聖ジュヌヴィエーヴで彼女の頭に手をかけているのが聖ゲルマヌスです。パリの守護聖人になる聖ジュヌヴィエーヴを聖ゲルマヌスが見出し、聖人としての生涯を送ることを告げている瞬間を描いています。リヨン出身のシャヴァンヌがイタリアの初期ルネサンス様式でパリにゆかりの場面を描いた作品、シャヴァンヌならではの作品と言えるでしょう。


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これは《幻想》です。1866年の作品で大原美術館所蔵です。女流彫刻家クロード・ヴィニョンの邸宅のために描かれた4点の装飾画のひとつです。クロード・ヴィニョンの邸宅は取り壊されて4点の装飾画は取り外されることになりました。この《幻想》以外の3点は《瞑想》、《警戒》、《歴史》という作品です。いずれも素晴らしい作品です。  


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これは《羊飼いの歌》です。1891年の作品でメトロポリタン美術館所蔵です。理想郷アルカディアを描いたものです。人物それぞれがお互いに無関心というのは、古代の理想郷と現代は相通じるというのかと首を傾けてしまいます。


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展覧会を見終わって、えっ、これだけなのっていうのが正直な感想でしたが、考えてみれば、各地の壁画を一挙に見られたと思えば、まあ、よかったのかも知れませんね。今後、現地で見られるものはこれを参考に見ていきましょう。





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オペラ・美術が大好きでヨーロッパの旅にはまっています。音楽の聖地ウィーンが中心で、イタリア、フランス、ドイツも巡っています。国内外のオペラ・コンサートの体験もレポートします。

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えりちゃさん、お久しぶりです。saraiです。

なかなか、海外渡航の見通し、立ちませんね。来年あたりはどうでしょうね。長期戦覚悟で我慢するしかありませんね。

こちら

04/10 02:37 sarai

saraiさま、
お久しぶりです!
お元気にコンサートや旅行を楽しんでおられますね!
ブログ、楽しく拝見しています。おフランス、良いね😊
私は春だというのに、仕事と用事以

04/09 05:29 えりちや

気になってたずねても 
誰にも知らんと言われなんやろ
と思いつづけて居ました❗
写真みつけてこれだと思いました❕スッとしました
教えて下さって嬉しいです
ありがとうご

02/13 22:26 みーちゃん

みーちゃんさん、saraiです。

あの謎の建物は雄琴沖総合自動観測所という施設で琵琶湖の水質を測定しているそうです。

https://www.water.go.jp/kansai/biwako/html/repo

02/13 21:40 sarai

ずーと前にうきみどうに行きました
やはり、琵琶湖の真ん中の建物が何なのか気になったままです
分かりましたか
教えてください

02/13 20:54 みーちゃん

五十棲郁子さん、コメントありがとうございます。

水道水のこと、tap waterって言うんですね。知らなかった。単にwaterで通していました。ましてや、フランス語はほとんど

02/11 00:12 sarai

フランスも地方へ行くと英語が通じないでしょう。tap water ぐらいフランス語で言えないとね。

02/10 12:54 五十棲郁子
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