ウィーンで音楽三昧:ウィーン美術史美術館でデューラー、ベラスケス、レンブラント、そして、フェルメール
ウィーン美術史美術館Kunsthistorisches Museum Wienの名画鑑賞です。ここは原則的に写真は撮り放題なので、パチパチ撮れます。
デューラーの素晴らしいコレクションです。
「聖三位一体の礼拝」です。宗教画ですが、色鮮やかで精緻な表現の絵です。それに絵の収められている額が素晴らしいですね。

「皇帝マキシミリアン1世」です。ハプスブルグ家の君主にして神聖ローマ帝国の皇帝のマキシミリアン1世を描いた絵です。絵の上部には徳を讃えた銘文が添えられています。手に持っている柘榴は寛容と高貴さの象徴です。

「若い男の肖像」です。ガラスに光が反射して鏡のようになって、少し見づらくなってしまいましたがご容赦ください。デューラーの人物観察とその表現が見事です。

「切った梨の実をもつ聖母子」です。聖母の顔がとても美しいです。少し翳りのあるところがいいです。

スペインの宮廷画家ベラスケスの一連の肖像画です。
王女マルガリータの肖像2枚です。
「青いドレスのマルガリータ王女」です。マルガリータはスペイン王フェリペ4世の2番目の王妃マリアナ・デ・アウストリアとの間にできた長女です。この絵はマルガリータ8歳のときの肖像です。青いビロードのドレスがなんとも素晴らしく描けています。

「白いドレスのマルガリータ王女」です。マルガリータ5歳のときの肖像で、傑作「ラス・メニーナス」と同じ頃の作品です。マルガリータが実に可愛く描かれています。

「フェリーぺ王子」です。マルガリータの6つ下の弟のフェリペ・プロスペロ王子で、待望の男性の王位継承予定者でした。この絵が描かれたのはまだ2歳にもならない頃です。結局この王子は、わずか4歳で世を去ります。

「マリア・テレサ王女」です。スペイン王フェリペ4世の最初の王妃イサベル・デ・ボルボンの8番目の子どもです。マルガリータとは母違いの姉で13歳年上になります。彼女はフランスのルイ14世の王妃となりました。

「スペイン王フェリペ4世」です。マルガリータの父親です。ベラスケスはフェリペ4世の宮廷画家でした。典型的なハプスブルグ家の顔つきですね。

次はレンブラントの自画像2枚です。
「大きな自画像」です。レンブラントの多くの自画像のなかでも名画の誉れ高い作品です。

「小さな自画像」です。これも典型的なレンブラントの自画像ですね。

そして、フェルメールの代表作と言われる「絵画芸術」です。あまりに有名な作品です。先日の日本でのフェルメール展でも来日の噂がありましたが、オーストリア政府が門外不出と決めて来日はとりやめになり、大きな話題になりました。もうウィーンでしか見られない作品です。ゆっくりと堪能させてもらいます。

ブロンズィーノの「聖家族と聖アンナ、幼児聖ヨハネ」です。ブロンズィーノはルネサンス後のフィレンツェで活躍したマニエリスムの代表的画家です。この絵は実に美しい作品で、saraiの見たブロンズィーノの作品のなかでも最高の名画です。聖母の冷たい美しさは見事というほかありません。

メムリンクの「3連祭壇画(トリプティック)」です。メムリンクはフランドル絵画を代表する一人で、どこの美術館に行っても彼の作品は見逃せません。いつかはベルギーのブリュージュまで彼の作品を見に行きたいと思っています。この絵もフランドル絵画の特徴でもある精緻な表現は素晴らしいとしか言えません。

ルーベンスの「小さな毛皮」です。モデルはルーベンスの2番目の37歳年下の妻エレーヌ・フールマンだとされています。ルーベンスの絵はルーベンス工房で作成した絵が大半で、弟子達との共作みたいなものですが、ことエレーヌ・フールマンを描いた絵はルーベンス自身が描いており、作品の出来は素晴らしいものです。この絵もそうですね。ルーベンスは余程年若い妻を愛していたようです。saraiはあまりルーベンスの絵は好みませんが、さすがにルーベンスの絵の上手さには舌を巻きます。

この美術館の絵画はほとんどが16~17世紀のものです。展示会場も2階のみで、それほど疲れずに鑑賞する事が出来ます。絵画鑑賞はこれで終了。他にもまだまだ名画はありますが、また別の機会にご紹介しましょう。今回は絵画以外も鑑賞します。
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