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心のこもった響き、庄司紗矢香・・・ビエロフラーヴェク&チェコ・フィル@みなとみらいホール 2015.11.3

庄司紗矢香は凄い! 心底、そう思わさせられるような素晴らしい演奏でした。これは音楽の技術がどうの、こうの言うようようなレベルの演奏ではありません。ヴァイオリン協奏曲で多分、一番有名で耳慣れている筈のメンデルスゾーンで、ここまで聴衆の心に語りかけてくるような音楽を聴かせることのできるヴァイオリニストがほかにどれだけいるでしょう。ヴァイオリンに限らなくても、音楽でこのような心に沁みてくるようなものを与えてくれる音楽家は稀です。この10年ほどの庄司紗矢香の目覚ましい進化には驚かされてきましたが、今日の庄司紗矢香は音楽的な高みに上り詰めたという印象でした。ヴァイオリンという楽器を通じて、彼女の深い思いを共有できたという最高の音楽体験になりました。いやはや、日本人の多くの演奏家をこれまで聴いてきましたが、彼女こそ、最高の存在です。これだけ称賛してもまだまだ足りないくらいです。今年は素晴らしい音楽を数々聴いてきましたが、今日は本当に最高のコンサートでした。
また、庄司紗矢香をサポートするビエロフラーヴェク指揮チェコ・フィルの素晴らしいこと! 今日のような演奏をCD化してほしいものです。残念ながら、録音していなかったようですけどね。

さて、ビエロフラーヴェク指揮チェコ・フィルのスメタナ、ドヴォルザークですが、一言で言えば、文句なしの会心の演奏でした。
最初のスメタナのシャールカの第1音からして、素晴らしい演奏を確信させるものでした。実はsaraiはこれまでチェコ・フィルの実演を聴いたことがなかったんです。もっぱらCDでのみ、チェコ・フィルの演奏を聴いてきました。そして、今日聴いたチェコ・フィルの響きはカレル・アンチェル時代、つまり、50年以上も前のチェコ・フィルの響きを彷彿とするものでした。力強く、シャープな切れ味の演奏です。アンチェル時代に比べると、響きが少しまろやかになった印象はありますが、底堅い安定性は増しているような感じです。スメタナのシャールカは勇壮な音楽で、大音量の響きですが、決して、うるさい響きになっていないのは流石です。本場ものの《わが祖国》の1曲が聴けて、大変、満足しました。

後半のドヴォルザークの交響曲第9番「新世界より」は実に素晴らしい演奏でした。どっしりと力強く、かつ、めりはりのきいた演奏で、この名曲の真髄を聴いた思いです。特に後半の第3楽章、第4楽章のダイナミックな演奏に感銘を受けました。ビエロフラーヴェクとチェコ・フィルの一体感のある演奏はとても安定感があり、今後とも聴いていきたいコンビです。日本でドヴォルザークの全交響曲のツィクルスをやってくれると嬉しいのですが・・・。

今日のプログラムは以下です。

  指揮:イルジー・ビエロフラーヴェク
  ヴァイオリン:庄司紗矢香
  管弦楽:チェコ・フィルハーモニー管弦楽団


  スメタナ:シャールカ ~連作交響詩「わが祖国」より
  メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲 Op.64
       《アンコール》バッハ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第3番ハ長調 BWV1005より、第3楽章《ラルゴ》

   《休憩》

  ドヴォルザーク:交響曲第9番「新世界より」Op.95

   《アンコール》

  スメタナ:オペラ《売られた花嫁》3つの舞曲より「スコーチュナ」
  メンデルスゾーン:交響曲第5番より第3楽章
  ドヴォルザーク:スラヴ舞曲第9番

そうそう、庄司紗矢香がアンコールで弾いたバッハの無伴奏ソナタですが、とても心のこもった素晴らしい演奏でした。来年の6月に無伴奏ヴァイオリン・リサイタルの告知があったので、とても楽しみです。バッハ以外にもバルトーク、そして、細川俊夫の新曲を弾いてくれるそうです。聴き逃せませんね。紀尾井ホールで6月7日の予定だそうです。早速、スケジュール帳に書き込んでおきましょう。


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テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

       庄司紗矢香,

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首都圏の様々なジャンルのクラシックコンサート、オペラの感動をレポートします。在京オケ・海外オケ、室内楽、ピアノ、古楽、声楽、オペラ。バロックから現代まで、幅広く、深く、クラシック音楽の真髄を堪能します。
たまには、旅ブログも書きます。

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aokazuyaさん

コメントありがとうございます。デジタルコンサートホールは当面、これきりですが、毎週末、聴かれているんですね。ファゴットのシュテファン・シュヴァイゲ

03/03 23:32 sarai

DCHは私も毎週末、楽しみに聞いています。
・スーパースターには、ファゴットのシュテファン・シュヴァイゲルトの名も挙げたいところです。
・清水直子さん後半のみ登場、D

03/01 19:22 aokazuya

金婚式、おめでとうございます!!!
大学入学直後からの長いお付き合い、素晴らしい伴侶に巡り逢われて、幸せな人生ですね!
京都には年に2回もお越しでも、青春を過ごし

10/07 08:57 堀内えり

 ≪…長調のいきいきとした溌剌さ、短調の抒情性、バッハの音楽の奥深さ…≫を、長調と短調の振り子時計の割り振り」による十進法と音楽の1オクターブの12等分の割り付けに

08/04 21:31 G線上のアリア

じじいさん、コメントありがとうございます。saraiです。
思えば、もう10年前のコンサートです。
これがsaraiの聴いたハイティンク最高のコンサートでした。
その後、ザル

07/08 18:59 sarai

CDでしか聴いてはいません。
公演では小沢、ショルティだけ

ベーム、ケルテス、ショルティ、クーベリック、
クルト。ザンデルリング、ヴァント、ハイティンク
、チェリブ

07/08 15:53 じじい@

saraiです。
久々のコメント、ありがとうございます。
哀愁のヨーロッパ、懐かしく思い出してもらえたようで、記事の書き甲斐がありました。マイセンはやはりカップは高く

06/18 12:46 sarai
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