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究極!!のブルックナー:ハイティンク+ピリス+ロンドン交響楽団@みなとみらいホール 2013.3.10

これはもう伝説になるコンサートです。今まで、こんな凄いブルックナーを聴いたことないし、多分、saraiの人生でこんなブルックナーを聴くことはないでしょう。前回、3月7日のサントリーホールでのブルックナーの演奏は崇高だったと書きましたが、今日の演奏に比べると、言い過ぎかも知れませんが、凡演にも等しいと思えるほどです。
死ぬほど感動の大波に襲われました。第1楽章から第3楽章まで、ずっとです。緊張と感動の1時間に自分の体力が持つかどうか、心配になったほどですが、もちろん、聴いているときは夢中で何も考えられませんでした。昨日は不調だったロンドン交響楽団のアンサンブルも復活し、昨日の演奏は一体、何だったんでしょう。今日のアンサンブルはほぼパーフェクトでした。弦と管とティンパニのバランスも最高でした。
しかし、本当にブルックナーにこんなに酔いしれ、深い感動を覚えたことは未だかってなかったことで、ハイティンクの素晴らしい指揮とそれに応えたロンドン交響楽団の熱演には1音楽ファンとして、ただただ尊敬の念を抱くのみです。ブルックナーの魂が近くに寄ってきて、一体化した思いを持ちました。

今日のプログラムはサントリーホールとまったく同じで、以下の内容です。

 ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第2番変ロ長調Op.19 ピアノ:マリア・ジョアン・ピリス

  《休憩》

 ブルックナー:交響曲第9番ニ短調

ベートーヴェンのピアノ協奏曲第2番についても少し触れてみましょう。基本的には前回と同様なのですが、第1楽章の始めのオーケストラのパートは前回を上回る見事なアンサンブルです。前回同様、流麗な演奏です。ピリスのピアノは最初、力がはいって、硬い感じですが、徐々に粒立ちのよい彼女らしい透き通った響きになってきます。第1楽章の中盤からはピアノもオーケストラも見事な演奏。パーフェクトです。
第2楽章でもピアノとオーケストラの見事な演奏は続きます。後半のテンポを落としたピアノのリリシズムには、ため息が出るだけです。オーケストラもそれに優しく寄り添います。最高の音楽です。
第3楽章はピアノが前回以上に勢いよく飛び出し、少しミスタッチ気味のところもありますが、気にはなりません。オーケストラは前回と違って、このテンポにきっちりと対応し、なかなか綺麗なアンサンブルを響かせます。ちゃんと修正してきたのは流石です。高揚しながら、爽快なフィナーレです。
前回と同様に、この曲では最高の演奏です。ピリスのピアノにはまってしまいそうです。ピリスは今日ももちろん、ヤマハのピアノを弾いていました。ヤマハの繊細で純な音色を見直しました。

ブルックナーですが、既に語り尽くしました。細部を語っても仕方ないでしょう。繊細な音の襞、力強い推進力、美しい抒情、コラール風の祈り、それらが次々に大波になって押し寄せてきますが、すべてが説得力のある実直な演奏でした。その自然な演奏に素直に体を任せて、感動の波を受け入れるのみでした。第3楽章の完結まで残り5分くらいのところの弦楽器のうねりが高まった後の最強奏にはしびれます。そして、ゆるやかにフィナーレに向かって、カタルシス・・・フルート、ホルンの長奏で静寂の世界。もう、これで人生が尽きても、思い残すところなしの心境です。

マーラーもいいけども、ブルックナーもいいですね。幸せな気持ちです。


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この記事へのコメント

1, masaさん 2013/03/12 13:06
同じ会場におられたようですね。
同感です。凄いブルックナーでした。もう何も言葉が出ないくらい感動して帰途につきました。
最後のホルンのロングトーンもパーフェクトで、こういうところは世界のトップオーケストラと日本のオケとの実力の差が感じられます。
ハイティンクが指揮棒をおろすまで、フライング拍手もなく静寂が保たれましたし、なんとも幸せな一日でした。
ピリスも、また素晴らしく、本当によい演奏会でした。高いお金を払った甲斐がありました。

2, saraiさん 2013/03/12 14:44
masaさん、こんにちは。

本当に伝説的な演奏でしたね。みなとみらいホール開館以来、最高のコンサートだったと思います。

聴衆も素晴らしかったですね。隣の席は吹雪の札幌から来られたかたでしたが、わざわざ、来られた甲斐があったでしょう。

masaさんとも同じ空間を共有できて、同じ感動を味わい、とても嬉しいです。

3, redさん 2013/03/12 21:34
ハイティンクが振る、ブルックナーの第9番が聞きたくて、当日、四国から出向いて行った者です。一階最前列で魔法にかかったように陶酔して、聴いていました。

ああ、できることなら、この演奏、もう一度聴いてみたい。

でも、それは叶わぬこと。私の中のベスト盤である、81年録音のアムステルダムコンセルトヘボウとのPHILIPS盤を聴いて、このコンサートでの経験を長く懐かしみたいと思います。

4, saraiさん 2013/03/13 01:55
redさん、初めまして、saraiです。

わざわざ、四国から来られた甲斐がありましたね。それも最前列の席とは凄いですね。ちょっと、うるさかったかも・・・

そうですね。何度でも聴きたいですね。もっともsaraiはほぼ3週間後にアムステルダムでブルックナーの第8番を聴けます。それも2度。ワクワク!

ハイティンクの1981年盤は素晴らしいですね。私も文句なく、ベスト盤です。

また、コメント、お待ちします。

5, たかしゃやさん 2013/03/18 18:10
こんにちは。初めまして。
私も、当日会場にいました。
私にとって、数年ぶりのオーケストラのコンサートでした。
そして、思わず涙がこぼれたのも、十数年ぶりでした。
とても言葉に尽くせないほど、本当に本当に素晴らしい演奏でした。
あの日、その場に来られたこと、その邂逅に心底感謝しました。
あの場にいらした方々なら、この思いを共有できると思い、突然コメントさせていただきました。
ありがとうございました。

6, saraiさん 2013/03/18 22:13
たかしゃやさん、初めまして。
saraiです。

もちろん、思いは共有できます。本文に書いた通り、あの場にいた人達にとって、伝説的なコンサートだったと思います。ああいうコンサートは滅多に聴けるものではありません。たかしゃやさんとも、ご一緒できて、嬉しいです。コメント、本当にありがとうございました。
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テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

       ハイティンク,        ピリス,

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首都圏の様々なジャンルのクラシックコンサート、オペラの感動をレポートします。在京オケ・海外オケ、室内楽、ピアノ、古楽、声楽、オペラ。バロックから現代まで、幅広く、深く、クラシック音楽の真髄を堪能します。
たまには、旅ブログも書きます。

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aokazuyaさん

コメントありがとうございます。デジタルコンサートホールは当面、これきりですが、毎週末、聴かれているんですね。ファゴットのシュテファン・シュヴァイゲ

03/03 23:32 sarai

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じじいさん、コメントありがとうございます。saraiです。
思えば、もう10年前のコンサートです。
これがsaraiの聴いたハイティンク最高のコンサートでした。
その後、ザル

07/08 18:59 sarai

CDでしか聴いてはいません。
公演では小沢、ショルティだけ

ベーム、ケルテス、ショルティ、クーベリック、
クルト。ザンデルリング、ヴァント、ハイティンク
、チェリブ

07/08 15:53 じじい@

saraiです。
久々のコメント、ありがとうございます。
哀愁のヨーロッパ、懐かしく思い出してもらえたようで、記事の書き甲斐がありました。マイセンはやはりカップは高く

06/18 12:46 sarai
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