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永遠の響き!ベートーヴェン弦楽四重奏曲チクルス③:ハーゲン・カルテット@トッパンホール 2013.3.1

今日でハーゲン・カルテットのベートーヴェン弦楽四重奏曲チクルスも前半シリーズは終了。前半の最後を飾るのにふさわしい力のはいったプログラムです。以前からsaraiの一番好きな第15番の登場です。もっとも、最近は第14番にも大きく心を揺さぶられていますけどね。
それに初日の「ラズモフスキー第1番」と甲乙つけ難い中期の傑作の「ラズモフスキー第2番」です。演奏するハーゲン・カルテットも大変かもしれませんが聴くほうも大変です。

さて、今日のプログラムは以下です。

  ベートーヴェン
  弦楽四重奏曲第15番イ短調Op.132

  《休憩》

  弦楽四重奏曲第8番ホ短調「ラズモフスキー第2番」Op.59-3

今日、出かける前に予習したのは、第15番はブダペスト四重奏団の演奏です。これはどうしてもブダペスト四重奏団でないと満足できません。理屈の問題を超えて、自分の耳がこの響きを要求します。ハーゲン・カルテットでも満足できないかもしれない不安があります。
第8番はブッシュ・カルテットを聴きました。素晴らしい演奏です。ブッシュ・カルテットは作品18の2~6と《ハープ》の録音がありません。残念です。もし、これらの録音があることをご存じのかたは是非、ご一報くださいね。特に1930年頃の演奏は最高です。

今日のハーゲン・カルテットの演奏はまず、第15番です。
この演奏に絶句! 生まれて、このかた、最高の弦楽四重奏曲の演奏でした。
もしかしたら、今後、2度と聴けないかもしれない空前絶後の演奏でした。第3楽章のミューズの神が舞い降りてきたかのような精妙な演奏は涙なしに聴けません。まるで永遠の時を刻むような響きに包まれて、ベートーヴェン、ハーゲン・カルテット、そして、sarai自身が融合してしまうような感覚を覚えます。意識が遠のき、天上に飛翔した思いです。美しい響きだけを感じ、ベートーヴェンが到達した高みと広大さに共鳴します。ベートーヴェンはこの曲で永遠という彼岸に到達したのではないか・・・ハーゲン・カルテットはそう表現しているような思いのこもった素晴らしい響きを綿々と紡いでいきます。第3楽章が終わったとき、体がとろけそうになっていました。第3楽章は第15番の遥かな高みですが、第5楽章も最後の高みです。美しく、そして、何故か悲しい旋律に心が震えます。感動で涙にくれるのみです。演奏が終わっても、感動した心は一向に収まりません。周りの聴衆のかたたちが談笑しているのが不思議に思えます。saraiが勝手に感動しているだけですから、構いませんけどね。20分の休憩時間、ずっと席に座ったまま、しびれたような感覚でいました。もう、この1曲で帰ってもいいくらいの思いです。

それでも休憩が終わり、後半の第8番「ラズモフスキー第2番」が始まります。第15番に続き、これも短調の曲。この曲もハーゲン・カルテットは素晴らしい響きで奏でていきます。特に第2楽章の美の極致のような響きには、うっとりします。第4楽章のフィナーレは大迫力の圧巻の演奏。しかし、第15番のような凄い感動はありません。これでベートーヴェン・チクルスの前半シリーズは完了ですが、最高の感動を覚えた第15番、それに続く感銘を受けた第16番、当たり前かもしれませんが、ベートーヴェンの弦楽四重奏曲の後期の曲の素晴らしさを改めて思い知らされました。もちろん、ハーゲン・カルテットも後期の曲には強い思い入れがあるのでしょう。見ていて、彼らの気魄が伝わってきました。
今日のコンサートの第15番が聴けただけでも、ハーゲン・カルテットのベートーヴェン・チクルスに3日間通った甲斐がありました。

後半のシリーズは作品18の4曲と後期の第12番~第14番及び大フーガという超大作と有名なラズモフスキー第9番という楽しみな構成です。秋の到来が楽しみですね。特に後期の4曲は凄い演奏が続きそうで、恐いくらいです。



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テーマ : クラシック
ジャンル : 音楽

       ハーゲン・カルテット,

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