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シリンキナ最高!マリインスキー・バレエ《ロミオとジュリエット》@東京文化会館 2015.11.30

昨年、ボリショイ・バレエでザハーロワの《白鳥の湖》を見て、今年はマリインスキー・バレエでロパートキナが踊る《白鳥の湖》を見ることにしていました。そして、ついでにこの《ロミオとジュリエット》も見ることにしました。だって、マリインスキー・バレエの《ロミオとジュリエット》は本場ものですものね。

今日のキャストは当初のメンバーがロミオ役もジュリエット役も交代になってしまい、どうなるのか心配でしたが、さすがはマリインスキー・バレエ。そんな心配は杞憂に過ぎませんでした。ジュリエット役のマリーヤ・シリンキナはこの役にぴったり。第3幕では少女の儚げさを見事に踊ってくれました。その踊りはうっとりするばかり。再三見せた見事なバックステップは少女ジュリエットの来るべき悲劇への恐れを予感させるかのような切実さに満ちていました。ステージ中がシリンキナが演じるジュリエットの儚さ、もろさにおおい尽されて、痛々しさを感じるばかりです。死すべき運命に定められたジュリエット像を見事に演じ切っていました。純粋でうぶで愛に目覚めた少女は乏しい生命力が消えていくしかないのでしょう。シリンキナの演じるジュリエットは最高のものでした。タイトルは《ロミオとジュリエット》ではなく、《ジュリエット》と改題したいくらいです。

一方、怪我で出られなかったウラジーミル・シクリャローフの代わりに前日、急に出演が決まったロミオ役のフィリップ・スチョーピンは第1幕ではデュエットのジャンプの不揃いも感じられましたが、なんと言っても第3幕のラストシーンでの墓場の階段を死んでいるジュリエットをリフトで持ち上げ・・・それも高々と究極のリフトで難しい階段の上り下りを見事に決めました。最後は毒を飲んで、階段上から転落する命がけの切迫した演技。このシーンだけでも称賛に値します。役に没入しているからこそできた入魂の演技でした。ですから、やはり、《ロミオとジュリエット》のタイトルでよかったのですね。

ともかく、第3幕の出来が素晴らしくて、胸にジーンときてしまいました。第3幕のプロコフィエフの音楽の美しさも胸に沁みました。マリインスキー歌劇場管弦楽団の見事な演奏でした。ゲルギエフが振ってくれれば、もっと凄かったでしょうけどね。


今日のプログラム・キャストは以下です。

  バレエ:ロミオとジュリエット

 振付:レオニード・ラヴロフスキー
   音楽:セルゲイ・プロコフィエフ
  指揮:アレクセイ・レプニコフ
   管弦楽:マリインスキー歌劇場管弦楽団

   ジュリエット:マリーヤ・シリンキナ
   ロミオ:フィリップ・スチョーピン
   マキューシオ(ロミオの友人):アレクサンドル・セルゲーエフ
   ティボルト(キャピュレット卿夫人の甥):ユーリー・スメカロフ
   パリス(ジュリエットの婚約者):コンスタンチン・ズヴェレフ
   ベンヴォーリオ(ロミオの友人):アレクセイ・ネドヴィガ
   キャピュレット卿(ジュリエットの父):ソスラン・クラエフ
   キャプレット卿夫人:エカテリーナ・ミハイロフツェーエワ
   モンタギュー卿(ロミオの父):アンドレイ・ヤコヴレフ
   ジュリエットの乳母:リラ・フスラモワ
   ロレンス神父:アンドレイ・ヤコヴレフ
   ヴェローナの大公:ドミートリー・プィハチョーフ
   ジュリエットの友人:ナデージダ・バトーエワ
   吟遊詩人:エルネスト・ラティポフ
   道化:グリゴーリー・ポポフ

予習はロイヤル・バレエのケネス・マクミラン振付のものを見ましたが、第3幕の瑞々しさ、迫力で今日のマリインスキー・バレエのラヴロフスキー版に軍配を上げたい気持ちです。その立役者はやはり、マリーヤ・シリンキナです。彼女の演じたジュリエット像はsaraiの心を貫きました。今回でバレエを見るのは10回目ですが、最高のバレエでした。サンクトペテルブルクのマリインスキー劇場で見るともっと素晴らしいのでしょうね。サンクトペテルブルク詣でも検討しないといけないかな・・・。

週末の土曜日はマリインスキーの来日公演の目玉、ロパートキナが踊る《白鳥の湖》を見ます。楽しみです。
  

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首都圏の様々なジャンルのクラシックコンサート、オペラの感動をレポートします。在京オケ・海外オケ、室内楽、ピアノ、古楽、声楽、オペラ。バロックから現代まで、幅広く、深く、クラシック音楽の真髄を堪能します。
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aokazuyaさん

コメントありがとうございます。デジタルコンサートホールは当面、これきりですが、毎週末、聴かれているんですね。ファゴットのシュテファン・シュヴァイゲ

03/03 23:32 sarai

DCHは私も毎週末、楽しみに聞いています。
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03/01 19:22 aokazuya

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大学入学直後からの長いお付き合い、素晴らしい伴侶に巡り逢われて、幸せな人生ですね!
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08/04 21:31 G線上のアリア

じじいさん、コメントありがとうございます。saraiです。
思えば、もう10年前のコンサートです。
これがsaraiの聴いたハイティンク最高のコンサートでした。
その後、ザル

07/08 18:59 sarai

CDでしか聴いてはいません。
公演では小沢、ショルティだけ

ベーム、ケルテス、ショルティ、クーベリック、
クルト。ザンデルリング、ヴァント、ハイティンク
、チェリブ

07/08 15:53 じじい@

saraiです。
久々のコメント、ありがとうございます。
哀愁のヨーロッパ、懐かしく思い出してもらえたようで、記事の書き甲斐がありました。マイセンはやはりカップは高く

06/18 12:46 sarai
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