ヴァイマールは芸術家が花盛り:シラーの家からマルクト広場へ
テアタープラッツTheaterplatzから、シラーの家Schillers Wohnhausを探してシラー通りSchillerstraßeを歩きます。

やがて、シラーの家らしき建物を発見。この黄色い建物がシラーの家のようです。ゲーテに招かれてヴァイマールWeimarにやってきたシラーが、1802年から亡くなる1805年まで住んだ家です。ここでシラーは有名な《ウィリアム・テル》を書きました。

この家を外側から見ながら裏の方に回り込むと、シラー博物館Schiller-Museumがあります。でも、チューリンゲンカードも有効時間を過ぎ、そもそもヴァイマールでの滞在時間も尽きそうになっているので、外から見るだけで満足して素通りします。

ここでシラー通りを左折して、シラー通りと並行している別の通りに向かいます。シラー通りは昨日歩きましたからね。

これがシラー通りと並行しているヴィンディシェン通りWindischenstraßeです。この通りの突き当たりがマルクト広場Marktplatzの筈です。石畳の綺麗な通りですが、シラー通りに比べると観光客の姿が少ないです。

通りの左側にある建物に旗が出ているので立ち止まって見てみると、何とこの建物もシラーの住んでいた家です。先ほどのシラーの家に住む前の3年間住んでいた家です。思わぬ発見があるものです。

通りを突き当たると、やはりマルクト広場です。この広場は、昨日から3度目の訪問です。じっくりと、そして、急いで見物しましょう。広場は名前の通り(マルクトMarkt:市場)、市場で賑わっています。

まずは旧市庁舎Weimarer Rathausです。金色の時計が綺麗で、建物も重厚です。

旧市庁舎と広場を挟んで向かい合わせに建っているのが、画家クラナッハが亡くなるまで住んでいた家です。クラナッハの家は今は小劇場Theater im Gewölbeになっているようです。

今回の旅のサブテーマは、クラナッハの足跡を尋ねるというものです。ウィーンWienで活躍していたクラナッハは、ザクセン選帝侯のフリードリヒ3世(賢公)に御用絵師としてヴィッテンベルクWittenbergに招かれ、そこに工房を開いて活躍していました。結局3代のザクセン選帝侯に仕えましたが、3代目の選帝侯ヨハン・フリードリヒが宗教戦争で敗れ、退位を余儀なくされてヴァイマールに移ることになり、クラナッハも78歳の高齢で工房を次男に譲り、ヨハン・フリードリヒに従ってヴァイマールに居を移しました。単なる画家がここまで主君に従うのも不自然に感じますが、クラナッハはヴィッテンベルクの市長まで務め、単なる画家の枠を超えて選帝侯の要人の一人だったようです。
この家は、亡くなるまでの1年間ほどを住んだだけのようです。都落ちのようなものでしょうが、この建物の外装はとても派手で、街の中心にあることから、それなりの生活は維持できていたようです。

建物の扉の上にクラナッハが住んでいた旨の説明が書かれています。

実は、クラナッハの足跡を訪ねて、ヴァイマールから彼が活躍したヴィッテンベルクに向かうつもりです。本当は彼の生地クローナッハにも行きたいところですが、少し遠くて断念しました。
広場には有名人が多く宿泊したホテル・エレファントHotel Elephantがあります。ホテル・エレファントはトーマス・マンの「ヴァイマールのシャルロッテ」という小説の舞台にもなったホテルで、この小説は映画化もされています。

このホテルの入口の上の正面テラスには、2人の男女の像があります。この2人はバウハウスBauhausの創設者にして大建築家のヴァルター・グロピウスと彼の妻アルマ・マーラー・グロピウス・ヴェルフェルです。アルマはもちろん大作曲家マーラーの未亡人です。グロピウスはヴァイマールの有名人の一人ですが、何故2人の像がこのホテルのテラスにあるのかは不明です。ご存じの方はいらっしゃいますか?

ホテル・エレファントの隣は、昨夜チューリンゲン料理をいただいた老舗レストラン「ツム・シュヴァルツェン・ベーレン」Zum Schwarzen Bärenです。日本語では黒熊亭という感じでしょうか。店の軒には実際、黒熊がぶら下がっています。

こういう感じで3度目の訪問のマルクト広場の復習も完了。
ここまでの散策のルートを地図で確認しておきましょう。

最後にやり残したゲーテの家の見物に向かいます。
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