FC2ブログ
 
  

20年ぶりのベルリン:ドイツ・ロマン派のフリードリヒをたっぷり堪能し、満足!

2012年4月15日日曜日@ベルリン/4回目

旧ナショナル・ギャラリーAlte Nationalgalerieの3階のフリードリヒの部屋に釘付けになっています。本当に素晴らしいコレクションです。ウフィツィ美術館Galleria degli Uffiziのボッティチェリのコレクション、ウィーン美術史美術館Kunsthistorisches Museum Wienのブリューゲルのコレクション、ウィーン・レオポルド美術館Leopold Museumのシーレのコレクション、ボルゲーゼ美術館Museo Galleria Borgheseのカラヴァッジョのコレクション、ルーブル美術館Musée du Louvreのラ・トゥールのコレクション、クレーラー・ミューラー美術館Kröller Müller Museumとオルセー美術館Musée d'Orsayのゴッホのコレクションなど、質も量も素晴らしいコレクションでしたが、このフリードリヒのコレクションもそれらに肩を並べる素晴らしさです。ベルリンでは必見です!

フリードリヒの絵画鑑賞を続けましょう。

これは《窓辺の婦人》です。この後ろ姿のご婦人はフリードリヒの妻です。この絵だけはフリードリヒらしさがあまり感じられません。妻を描くと、感情が入り過ぎるのでしょうか。後ろ姿にしても、こんなに画面いっぱいに描いてしまうと、彼女の視線の先にある風景が見えません。ダリの有名な《窓辺の人物》は超絶技巧で描かれた作品ですが、このフリードリヒの作品と構図がまったく同じで、フリードリヒの作品へのオマージュです。


I16XKJkR9Ecafd.jpg



これは《グライフスヴァルトの港》です。グライフスヴァルトGreifswaldはフリードリヒの生地で北ドイツの地です。この絵も空のグラデーションが素晴らしいですね。マストの切り立った船を中心に据えて、構図も美しいです。自然と人間の営みの融合が感じられます。


ks9DHaNeQ1708c.jpg



これは《ヴァッツマン山》です。ヴァッツマン山Watzmannはザルツブルグ近郊にある標高3000m弱の山です。この絵も写実的な絵に見えますが、もちろん、フリードリヒの心の中で再構成された心象風景です。雪山と緑の岩山の対比が印象的です。このヴァッツマン山もこの目で直に見たいですね。


YNqBJ_kB0F407e.jpg



これは《雪のなかの樫の木》です。雪と樫の木はフリードリヒが好んで描いた題材です。恐くなるくらい、とても厳しい絵です。


8xnQEKCIxW7c4a.jpg



これは《月を想う男と女》です。深い森のなかで月に向かって、佇む若い男女。とってもロマンチックで、幻想的でもあります。ロマン派を実感させる1枚です。美の極致とも思えます。


fSzg1vP11xe73a.jpg



これは《月の光の森深く》です。これも上の絵と同様の自然を描いていますが、人間の営みと対称的に描くことで、自然の美しさが際立っています。


99vrSO37jve88b.jpg



これは《海辺の2人の男》です。海辺に立つ2人の男の後ろ姿とその先にある海と空、そして、バラ色の月の光。まさに典型的なフリードリヒの世界です。水平線の位置を下から3分の1くらいのところに置き、その水平線の上に男達の肩から上を持ってくるという構成の妙が際立っています。それにしても、フリードリヒはよくよく月を描くのが好きですね。


J0LITgbNpya6b3.jpg



これは《月の光の海岸の風景》です。この絵も上の絵と同様の題材ですが、ずい分、雰囲気が変わり、暗い感じです。水平線の位置も中央付近です。


mJd7ZlwkZn630f.jpg



これは《海辺の修道士》です。この絵は前回ご紹介した《樫の森のなかの修道院》と一緒にプロイセン王室に買い上げられた初期の傑作です。この絵も海辺の風景ですが、画面の大半は空です。


4u18gwA2ha7b8e.jpg



これは《雪で覆われた山小屋》です。冬の自然の厳しさが伝わってきます。


yDfaJoFCtY26eb.jpg



合計15枚のフリードリヒの傑作群を鑑賞し、フリードリヒの世界を満喫しました。来年はドレスデンDresdenに行くので、そこにあるフリードリヒのコレクションを是非、鑑賞しましょう。ほぼ、それでフリードリヒの傑作のかなりの作品がカバーできそうです。

引き続き、旧ナショナル・ギャラリーの鑑賞が続きます。


↓ saraiのブログを応援してくれるかたはポチっとクリックしてsaraiを元気づけてね

 いいね!



関連記事

テーマ : ヨーロッパ
ジャンル : 海外情報

コメントの投稿

非公開コメント

人気ランキング投票、よろしくね
ページ移動
プロフィール

sarai

Author:sarai
オペラ・美術が大好きでヨーロッパの旅にはまっています。音楽の聖地ウィーンが中心で、イタリア、フランス、ドイツも巡っています。国内外のオペラ・コンサートの体験もレポートします。

来訪者カウンター
CalendArchive
最新記事
カテゴリ
指揮者

ソプラノ

ピアニスト

ヴァイオリン

室内楽

演奏団体

リンク
Comment Balloon

ありがたいコメント、嬉しいです。マーラーのファンのかたにこそ、読んでいただきたかったので、気持ちを共有できた思いです。自然の中にこそ、マーラーの音楽の本質はあり

04/23 23:45 sarai

マーラーの作品を聴きながら、ブログを読ませていただいています。
読みながら画像を見て、マーラーの過ごした風景に想いを馳せて楽しんでいます。
素敵なブログをありがと

04/23 21:47 

マーラー6番ですか・・・ハンマー打撃は勘弁してほしいものです。あったとしても、3回目の打撃だけは・・・

04/11 18:10 sarai

まさにマーラー6番な状況です笑

04/11 17:51 kico

お互い、残念でしたね。今年でヨーロッパ遠征を終わりにする予定でしたが、悲劇的な状況になりました。天はまだ我に旅を続けよというご託宣を与えたのでしょうか。1年延期

04/11 03:13 sarai

以前にもコメントさせていただいた者です。来ましたね、楽友協会からのメール。私たちはとりあえず1年延期としましたが、どうでしょうね。困っている人が多い中贅沢な悩み

04/11 00:33 kico

お返事ありがとうございます。
本当に!私もレイルジェットや美術館の手配もしているので、祈るような気持ちです。

03/10 19:06 kico
月別アーカイブ
検索フォーム
RSSリンクの表示
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR