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20年ぶりのベルリン:旧ナショナル・ギャラリーにあるフランス印象派の絵画

2012年4月15日日曜日@ベルリン/7回目

旧ナショナル・ギャラリーAlte Nationalgalerieのドイツ及びドイツ系の画家の作品をご紹介してきましたが、今度はフランス印象派の作品をご紹介します。ドイツでは、早い段階でフランスの印象派作品が評価されていました。ベルリンBerlinでどのような印象派作品が収集されているのか、興味深いことです。

これはピエール=オーギュスト・ルノワールの《ヴァルジュモンの子どもたちの午後》です。裕福な銀行家ポール・ベラールの3人の娘がノルマンディー地方のヴァルジュモンにある別荘へ滞在していた時に制作された作品です。
長女マルトが椅子に腰掛けて縫い物をしており、三女リュシーが人形を抱きながら、長女に寄り添っています。次女マルグリット(マルゴ)はソファーに座りながら本を読んでいます。プチ・ブル階級の子女を愛らしく描いた作品です。
この作品を描いた時代、ルノワールは印象主義的表現に限界と違和感を感じて、新たな表現を模索していました。1880年代前半の枯渇時代(探求の時代)の作品です。苦しい時代の作品ながら、ルノワールらしく、楽しげな雰囲気が漂ってきます。


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これはピエール=オーギュスト・ルノワールの《花咲く栗の木》です。ルノワールの風景画は画面からきらきらと光の粒が煌めいてきます。とても魅力的な作品です。


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これはエドガー・ドガの《会話している2人の女性》です。ドガはパリの市井の人々の営みのふとした一瞬を切り取る作品を多く描いています。ある意味、オペラ座の踊り子のシリーズもその路線の一環です。この作品も何やら会話に没頭している女性たちの姿をスナップ写真のように切り取った感じです。会話に没頭している人たちの姿には大変、興味を持っていたようで、色々なパターンの《会話》シリーズの作品が描かれています。19世紀後半のパリの風俗画ともいえます。


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これはポール・セザンヌの《静物、花と果物》です。セザンヌの典型的な静物画で多視点で描いています。しかし、saraiには、その多視点よりも、落ち着いた色彩の描き分けとモノの素材の質感の描き分けの素晴らしさが印象的です。


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これはポール・セザンヌの《ポントワーズ風景》です。
ポントワーズ(Pontoise)はフランス中央部、イル=ド=フランスに位置する街です。このポントワーズは印象派の重要な地点となったところです。セザンヌの盟友カミーユ・ピサロはポントワーズに17年の間住みました。他にもシャルル=フランソワ・ドービニー、フィンセント・ファン・ゴッホ、ギュスターヴ・カイユボットなどが住んだり、ポントワーズで創作を行ったりしました。
1872年、ピサロはセザンヌとともに再びポントワーズへ行き、一緒に制作する間に、セザンヌはピサロの助言もあり、印象派の技法を使い始めました。その後、1882年ピサロは結局この村を離れることになります。
この作品はその前年の1881年に描かれました。この作品は一連のサント・ヴィクトワール山のシリーズの絵画を思い起こさせます。また、画面の左端を大胆に分割している2本の木はサント・ヴィクトワール山の構図でも度々用いられており、日本の浮世絵の影響を感じさせられます。また、風景をデフォルメし、色彩のブロックのように図案化しているのも特徴的で、青騎士の画家たちも影響を受けています。


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これはポール・セザンヌの《静物、果物と陶磁器》です。この作品の構図も多視点で構成されていますが、実におとなしいやりかたになっています。果物や陶磁器の質感が前面に出た作品であると感じます。


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これはエドゥアール・マネの《白いライラック》です。マネはあまり好きな画家ではありませんが、背景のシンプルな黒だけには魅了されます。白い花が浮き立って、活かされています。


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これはエドゥアール・マネの《温室にて》です。モデルは弟ウジェーヌ・マネとその妻ベルト・モリゾでしょうか? まあ、そこそこの出来の1枚ですね。


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これはエドゥアール・マネの《リュエイユの家》です。
リュエイユ・マルメゾン市はイル・ド・フランス州に属し、首都パリの西方約10キロメートル、 セーヌ川のほとりに位置する人口約7万人の都市です。印象派でも、このあたりの風景はよく取り上げられました。


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フランス印象派の作品はもう少し続きます。


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