ウィーンの路地散策:ザイラーシュテッテからヒンメルプフォルト小路へ
アンナ小路Annagasseを出て左に折れ、ザイラーシュテッテSeilerstätteの通りを歩きます。すぐに通りの右側に、ウィーン料理店のミューラーバイスルMüllerbeislが見えてきます。一昨日にランチをいただいたレストランです。そういえば、そろそろお腹が空いてきました。ランチをいただきたいところですが、同じレストランはやめておきましょう。別のレストランを探します。

ミューラーバイスルのお店の正面を通り過ぎます。

ザイラーシュテッテの通りを進み、次の4つ角まで来ました。アンナ小路と並行するヨハネス小路Johannesgasseと交差する4つ角です。

これがヨハネス小路。この先に進むとケルントナー通りKärntner Straßeに戻ることができます。路地の左側に見えている塔はアンナ教会Annakircheです。ケルントナー通りに出ると、マルタ騎士団教会Malteserkircheがあります。このヨハネス小路の名前はマルタ騎士団の守護聖人の聖ヨハネの名前から取られたものです。

ヨハネス小路には入らずに、ザイラーシュテッテの通りを進みます。少し進んだところで後ろを振り返ります。ヨハネス小路の4つ角の先にはミューラーバイスルの入っているバロックの建物が見えます。

次はヒンメルプフォルト小路Himmelpfortgasseと交差する4つ角です。

これはケルントナー通りへ続くヒンメルプフォルト小路の角の重厚な建物です。高級ベジタリアンレストランのティアンTianがあります。ミシュラン1つ星の人気レストランです。

ザイラーシュテッテの通りの向かい側にはローナッハー劇場Ronacher Theaterがあります。この劇場は1872年にウィーン市立劇場として作られたものです。当初は宮廷劇場の代わりに市民の為の劇場となる予定でした。しかし、すぐに火災で焼失。1886年にアントン・ローナッハーが再建し、レビューやバラエティショーなどが上演されました。第2次世界大戦後、戦災を受けたブルク劇場の代わりとしても使われ、現在はミュージカル劇場として脚光を浴びています。今上演されているのは《メリー・ポピンズ》ですね。ドイツ語上演のミュージカルです。

ここから、ザイラーシュテッテの通りを左に折れて、ヒンメルプフォルト小路を歩きます。路地沿いには高級車がずらっと駐車しています。

ヒンメルプフォルト小路をケルントナー通りに向かって歩きます。

この辺りはレストランやバーが並んでいます。

13番地にはバロックの宮殿(Palais Erdődy Fürstenberg)が建っています。美しい建物です。

路地を挟んだ向かいの8番地には、オイゲン公の冬の宮殿Winterpalais des Prinzen Eugenが建っています。

この宮殿は、ハプスブルク帝国軍の名将であったサヴォイ公プリンツ・オイゲンが冬を過ごすためにウィーン市街に建てた宮殿です。ベルヴェデーレ宮殿は彼が夏の離宮として建てたものです。一体、どれほどの財力があったんでしょう。この建物は1848年からは財務省が使っていましたが、最近、財務省が移転し、2013年からはベルヴェデーレの新たな展示会場として使われるようになりました。このバロックの宮殿を設計したのは、高名な建築家フィッシャー・フォン・エルラッハです。

ちょっと入口の中を覗いてみましょう。
入口を入ったところは美しい中庭になっています。

正面にはバロック風のレリーフがあります。

右手には建物の内部への美しい階段があります。

階段を装飾するバロックの彫刻は、とっても豪華で見事です。

ここから先は何かの展示をやっているようですが、あまり時間もないのでパス。
宮殿の外に出て、宮殿の外観を眺めます。ウィーンの中心地にたいそうな建物を建てたものですね。ヒンメルプフォルト小路のほとんどを占めるような凄い建物です。

このオイゲン公の冬の宮殿のお隣は、カフェ・フラウエンフーバーCafe Frauenhuberです。お馴染みのカフェです。ここでランチをいただいてもいいのですが、今日は別のお目当てがあります。

ここまでの散策ルートを地図で確認しておきましょう。

ここから、ランチのお店を目指して歩きます。
↓ saraiのブログを応援してくれるかたはポチっとクリックしてsaraiを元気づけてね
いいね!

- 関連記事
-
- ウィーンの路地散策:バル小路を抜けて、フランツィスカーナー教会へ
- ウィーンの路地散策:ザイラーシュテッテからヒンメルプフォルト小路へ
- ウィーンの路地散策:アンナ小路とアンナ教会